JPH1190346A - 不良検出装置及び不良物除去装置 - Google Patents

不良検出装置及び不良物除去装置

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JPH1190346A
JPH1190346A JP25857697A JP25857697A JPH1190346A JP H1190346 A JPH1190346 A JP H1190346A JP 25857697 A JP25857697 A JP 25857697A JP 25857697 A JP25857697 A JP 25857697A JP H1190346 A JPH1190346 A JP H1190346A
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JP25857697A
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Yuichi Yamazaki
祐一 山崎
Shinichi Kitano
紳一 北野
Hideji Sonoda
秀二 園田
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正常な検査対象物よりも透過率が大きい明側
の不良物を判別できると共に、小石等の小さい不良物や
正常な検査対象物の周縁部等に存在する不良箇所を適切
に判別することができ、その判別に基づいて、検査対象
物中に混入した不良物を正常物から確実に分離して除去
する。 【構成】 粒状体群の存在予定箇所Jが、透過光受光手
段5Aの受光方向に対して傾いた斜め方向から照明手段
4にて照明され、粒状体群における正常物からの透過光
と同一又は略同一の明るさの光が、上記照明手段4と同
じ側に設けた投射部材8Aから投射され、上記粒状体群
からの透過光と上記投射部材8Aからの投射光とが透過
光受光手段5Aにて受光され、その受光量が、上記正常
物からの透過光の明るさに基づいて設定される粒状体群
における正常物からの透過光に対する適正光量範囲から
外れた場合に、不良物の存在が判別される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状体群を検査対
象物として、その検査対象物の存在予定箇所を照明する
照明手段が設けられ、前記存在予定箇所を挟んで、前記
照明手段の設置位置とは反対側に、前記照明手段からの
照明光が前記検査対象物を透過した透過光を受光する透
過光受光手段が設けられ、その透過光受光手段の受光情
報に基づいて、前記粒状体群における不良物の存否を判
別する判別手段が設けられた不良検出装置、及び、その
不良検出装置によって検出された不良物を除去するため
の不良物除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記不良検出装置では、図9及び図10
に例示するように、例えば精米機等からの米粒群を検査
対象物の粒状体群として、所定経路に沿って移送しなが
ら、米粒kが検査用の存在予定箇所Jまで移送される
と、経路横方向から照明手段である光源Lgにて米粒群
を照明して、米粒群を透過した透過光をフォトセンサや
ラインセンサ等の受光手段Psにて受光し、その受光レ
ベルが正常な検査対象物からの透過光に対する適正光量
範囲の下限値LLを下回る位置には(図10のf1)、
着色米等の不良米や石等の不良物が存在すると判別して
いた。そして、不良物除去装置では、上記検査用の存在
予定箇所Jから下流側箇所において、米粒群内の不良物
に対してエアーを吹き付ける等の分離手段にて、不良物
を正常物の経路から分離して除去させるようにしてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、受光手段Psの受光方向を照明手段の照明
方向と同じ方向に設定していたので、存在予定箇所Jに
検査対象物が存在しない場合には、透過光受光手段は照
明光源からの光を直接受光して受光レベルが高くなり、
前記適正光量範囲の上限値よりも明るい明側の不良物が
検出できない不利があるとともに、検査対象物中の不良
物が小石等のように小さい場合や、不良箇所が正常米等
の正常物の周縁部の一部に存在する場合には、光源Lg
からの強い光が対象物の周囲から回り込んで受光され
て、受光手段の受光レベルが低くならず(図10のf
2)、小さい不良物や対象物の周縁部の不良箇所等を適
切に検出できないという不具合があった。尚、上記明側
の不良物の具体例として、「うるち米」を正常物とする
と、透過率が大の「ガラス」が明側の不良物に相当し、
「もち米」を正常物とすると、透過率が大の「ガラス」
や「うるち米」が明側の不良物に相当する。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、上記従来技術の不具合を解消す
べく、正常な検査対象物よりも透過率が大きい明側の不
良物を判別できると共に、小石等の小さい不良物や正常
な検査対象物の周縁部等に存在する不良箇所を適切に判
別することができる不良検出装置、及び、その不良検出
装置による不良の判別に基づいて、検査対象物中に混入
した不良物を正常物から確実に分離して除去できる不良
物除去装置を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1では、粒状体群
を検査対象物としてその検査対象物の存在予定箇所が、
存在予定箇所を挟んで照明手段の設置位置とは反対側に
設けた透過光受光手段の受光方向に対して傾いた斜め方
向から、上記照明手段にて照明されるとともに、粒状体
群における正常物からの透過光と同一又は略同一の明る
さの光が、上記照明手段を設けた側と同じ側に設けた投
射部材から透過光受光手段に向けて投射され、上記粒状
体群からの透過光と上記投射部材からの投射光とが透過
光受光手段にて受光され、その受光量が、上記正常物か
らの透過光の明るさに基づいて設定される粒状体群にお
ける正常物からの透過光に対する適正光量範囲から外れ
た場合に、不良物の存在が判別される。
【0006】従って、検査対象物の存在予定箇所が透過
光受光手段の受光方向に対して傾いた斜め方向から照明
されるので、受光手段は照明手段からの光を直接受光す
ることなく、検査対象物内を透過して受光方向に散乱し
た透過光を受光して、その受光量が上記透過光用の適正
光量範囲の下限値よりも下側に外れると暗側の不良物と
判別する一方、適正光量範囲の上限値よりも上側に外れ
ると明側の不良物が判別できることになり、さらに、検
査対象物中の不良物が小石等のように小さい場合や、不
良箇所が正常米等の正常物の周縁部の一部に存在する場
合でも、照明光が対象物の周囲から回り込んで受光され
ることがないので、小さい不良物や周縁部の不良箇所等
に対応して受光レベルが小さくなり、それらの不良物等
も適切に判別することができる。
【0007】請求項2では、請求項1において、光反射
体として構成された投射部材が、粒状体群を照明する照
明手段にて照明され、粒状体群からの透過光と投射部材
からの反射光とが上記透過光受光手段にて受光される。
【0008】従って、例えば、内蔵の光源にて透過照明
される白色透過部材等にて投射部材を構成した場合に
は、検査対象物用の照明手段とは別の照明光源が必要と
なって、装置構成が複雑化するのに対して、照明手段を
兼用して装置構成を簡素化することができ、もって、請
求項1の好適な手段が得られる。
【0009】請求項3では、請求項1又は2において、
前記粒状体群が、照明手段に備えた複数の照明部にて、
前記透過光受光手段の受光方向に対して傾いた状態で照
明角度が異なる複数の斜め方向から照明される。
【0010】従って、図6に例示するように、例えば1
つの照明部4Bにて1つの照明角度の方向から粒状体群
を照明した場合には、粒の位置が存在予定箇所Jにおけ
る正規の位置の粒kに対してずれると、その位置ずれし
た粒k’は照明部4Bによる照明範囲の端部に位置して
適切な照明がなされないおそれがあるが、上記照明部4
Bに加えて他の照明部4Aにて異なる方向から照明する
ことにより、上記位置ずれした粒k’も適切に照明する
ことができ、もって、請求項1又は2の好適な手段が得
られる。
【0011】請求項4では、請求項1〜3のいずれか1
項において、前記粒状体群における正常物からの反射光
と同一又は略同一の明るさの光が、前記透過光受光手段
を設けた側と同じ側に設けた反射光用反射部材にて前記
反射光受光手段に向けて反射され、その反射光用反射部
材からの反射光と、照明手段からの照明光が前記粒状体
群で反射した反射光とが反射光受光手段にて受光され、
前記透過光受光手段及び前記反射光受光手段の両受光情
報に基づいて、前記粒状体群における不良物の存否が判
別される。
【0012】従って、透過光及び反射光の両方の受光情
報に基づいて粒状体群における不良物の存否を判別する
ので、例えば光透過率が正常物と同程度であって透過光
の受光情報では不良の判別が難しい色ガラス等について
も、反射光の受光情報に基づいて良好に不良判別できる
ようにしながら、光反射率が正常物と同程度の石やプラ
スチック等について透過光の受光情報に基づいて良好に
不良判別することができ、もって、請求項1〜3のいず
れか1項の好適な手段が得られる。
【0013】請求項5では、請求項1〜4のいずれか1
項の不良検出装置が備えられ、粒状体群が予定移送経路
に沿って移送され、予定移送経路における前記透過光受
光手段及び前記反射光受光手段の受光位置つまり前記存
在予定箇所に移送された粒状体群について、上記受光手
段の受光情報に基づく不良の存否が判別され、その判別
に基づいて、前記受光位置に移送した前記粒状体群のう
ちの正常物と不良物とを異なる経路に分離して移送され
る。
【0014】従って、例えば粒状体群を移送させずに不
良検出と不良物の除去を行うには、装置側を可動できる
ように構成する必要があるのに比べて、粒状体群を受光
手段の受光位置つまり不良検出位置から、不良物を正常
物から異なる経路に分離する不良物除去位置に順次移送
させるようにすることで、装置側を可動させないように
しながら装置各部を合理的に配置して円滑な動作が実現
できる不良物除去装置が得られる。
【0015】請求項6では、請求項5において、予定移
送経路に沿って一層状態で横幅方向に広がった状態で移
送されている粒状体群が、その横幅方向の全幅において
照明されるとともに、その横幅方向の全幅を受光範囲と
して前記透過光受光手段及び前記反射光受光手段にて受
光され、その受光情報に基づいて、粒状体群の横幅方向
の全幅における不良物の存否が判別される。
【0016】従って、粒状体群を横幅方向に広がった状
態ではなく、例えば一列状に移送するものに比べて、横
幅方向の全幅において並列的に能率良く、不良を検出し
てその不良物を除去することができ、もって、請求項5
に係る不良物除去装置の好適な手段が得られる。
【0017】請求項7では、請求項5又は6において、
粒状体群における不良物に対してエアーが吹き付けら
れ、その不良物が正常物の経路から分離されて除去され
る。
【0018】従って、正常物の経路から不良物を分離さ
せるのに、エアーの吹き付けによって行うので、例えば
出退動作する板等の機械的な手段で直接接触して分離さ
せるのに比べて、速い応答速度で且つソフトタッチに損
傷を与えるおそれもなく良好に分離させることができ、
もって、請求項5又は6に係る不良物除去装置の好適な
手段が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の不良検出装置及び
不良物除去装置の実施形態を、玄米や精米等の米粒群か
らなる粒状体群を検査対象物として流下案内させなが
ら、不良検出及び不良物除去を行う場合について図面に
基づいて説明する。
【0020】図1〜図3(尚、図3は、不良検出及び不
良物除去の動作説明図であるために、図1及び図2とは
装置構成の配置が異なる箇所がある)に示すように、広
幅の板状のシュータ1が、水平面に対して所定角度(例
えば60度)に傾斜されて設置され、このシュータ1の
上部側に設けた貯溜タンク7からフィーダ9によって搬
送されて供給された米粒群kが、シュータ1の上面を一
層状態で横方向に広がった状態で流下案内されて移送さ
れている。ここで、上記シュータ1は、幅方向全幅に亘
って平坦な案内面に形成された平面シュータである。
尚、ここでは、一層状態で移送させることを目的として
いるので、流れ状態により部分的に粒が重なって2層状
態等になっても、一層状態の概念に含まれる。
【0021】貯溜タンク7には、外部の精米機等から供
給される検査対象物や、その外部からの検査対象物を1
次選別処理した後再選別される正常物又は不良物が貯溜
される。タンク7は下端側ほど先細筒状に形成され、タ
ンクからフィーダ9上に落下した米粒群kのシュータ1
への供給量が、フィーダ9の搬送速度を変化させて調節
されるようになっている。
【0022】シュータ1の下端部から流下する米粒群k
が広幅状態で存在することが予定される長尺状の存在予
定箇所J(以後、検出位置Jと呼ぶ)が、米粒群kの流
下経路中に設定され、その検出位置Jを米粒群kの横幅
方向の全幅を照明する状態で照明する照明光源4として
蛍光灯等からなるライン状光源4A,4Bと、そのライ
ン状光源4A,4Bからの照明光が上記検出位置Jの米
粒群kで反射した反射光を受光する反射光受光手段とし
ての反射用ラインセンサ5Bとが設けられている。一
方、上記検出位置Jを挟んで、ライン状光源4A,4B
の設置位置とは反対側(図の右側)に、ライン状光源4
A,4Bからの照明光が検出位置Jの米粒群kを透過し
た透過光を受光する透過光受光手段としての透過用ライ
ンセンサ5Aが設けられている。
【0023】ここで、前記ライン状光源4A,4Bは、
前記透過用ラインセンサ5Aの受光方向に対して傾いた
状態で異なる複数の斜め方向から米粒群kを照明する複
数の照明部として2つのライン状光源4A,4Bを備え
ている。つまり、検出位置Jを斜め下方から照明する下
側光源4Aと、検出位置Jを斜め上方から照明する上側
光源4Bとが備えられ、この両光源4A,4Bは、検出
位置Jに対して夫々の照明角度を維持する状態でフレー
ム22に保持されている。そして、このように検出位置
Jを照明光の照明角度を変えて2つの方向から照明して
いるので、図6に示すように、米粒kが正常な位置から
横方向にずれた位置の米粒k’の場合でも、極力均一な
状態で良好に照明できることになる。
【0024】前記ライン状光源4A,4Bを設けた側と
同じ側に、前記米粒群kにおける正常物(正常米)から
の透過光と同一又は略同一の明るさの光を前記透過用ラ
インセンサ5Aに向けて投射する投射部材として、光反
射体に構成された透過光用反射板8Aが設けられ、前記
ライン状光源4A,4Bが、この透過光用反射板8Aを
照明するように配置されている。尚、前記透過用反射板
8Aは、前記光源支持用のフレーム22に連設された板
部22aを折り曲げて、その表面を印刷等にて白色に形
成した白色板からなる。そして、前記ライン状光源4
A,4Bと、前記反射用ラインセンサ5Bと、前記透過
光用反射板8Aとが、一方の格納室13B内に格納され
ている。
【0025】透過用ラインセンサ5Aを設けた側と同じ
側に、米粒群kにおける正常物(正常米)からの反射光
と同一又は略同一の明るさの光を反射用ラインセンサ5
Bに向けて反射する反射光用反射部材としての反射光用
反射板8Bが設けられ、透過用ラインセンサ5Aと、反
射光用反射板8Bとが、他方の格納室13A内に格納さ
れている。尚、両格納室13A,13Bは側板が共通の
一体の箱体である。
【0026】前記両格納室13A,13B夫々は、前記
検出位置Jに面する側に板状の透明なガラスからなる窓
部材14A,14Bを備えている。ここで、2つの窓部
材14A,14Bは、下側ほど互いの間隔が狭くなるV
字状に配置されている。そして、前記反射用反射板8B
は、米粒と同じ反射率の領域8aを上記ライン状光源4
A,4Bにて照明された米粒群kの全幅に対応して長手
状に形成し、且つその長手状の領域8aの両側に黒色の
領域8bを形成するように、前記窓部14Aの内面に印
刷等による塗膜として形成されている。
【0027】図5に示すように、上記両ラインセンサ5
A,5Bは、米粒kの大きさよりも小さい範囲p(例え
ば米粒kの大きさの10分の1程度)を夫々の受光対象
範囲として各別に受光情報が取出し可能な複数個の受光
部5aを、前記検出位置Jの長手方向に沿って並置させ
て、米粒群kの横幅方向の全幅を受光範囲とするように
構成されている。具体的には、複数個の受光部5aとし
ての受光素子が直線状に並置されたモノクロタイプのC
CDセンサ50と、検出位置Jでの米粒群kの像を上記
CCDセンサの各受光素子上に結像させる光学系51と
から構成されている。そして、両ラインセンサ5A,5
Bは、前記長尺状の検出位置Jの一端側から他端側に向
けて、例えば図3において、長尺状の検出位置Jの左端
側から右端側に向けて、各受光部5aから各受光情報が
順次取り出される。
【0028】上記両ラインセンサ5A,5Bの検出位置
Jから流下方向下流側に、上記検出位置Jでの受光情報
に基づいて不良と判定された米粒kや異物等に対してエ
アーを吹き付けて正常な米粒kの流れ方向から横方向に
分離させるためのエアー吹き付け装置6が設けられてい
る。このエアー吹き付け装置6は、不良物にエアーを吹
き付けて正常物と異なる経路に分離させるための噴射ノ
ズル6aの複数個を、粒状体群の全幅を所定幅で複数個
の区画に分割形成した各区画に対応する状態で並置させ
ている。そして、後述の判別手段100にて判別された
不良物が存在する区画の噴射ノズル6aを作動させるよ
うに構成される。
【0029】以上より、シュータ1が、米粒群kを予定
移送経路(シュータ上の米粒群kの流れ経路及びシュー
タ下端から落下する米粒群kの落下経路)に沿って一層
状態で横幅方向に広がった状態で移送し、且つその予定
移送経路における前記両ラインセンサ5A,5Bの受光
位置に移送する移送手段Hを構成すると共に、その移送
手段Hが、上記エアー吹き付け装置6及び後述の制御装
置10をも利用して、その判別手段100の判別情報に
基づいて、前記受光位置Jに移送した米粒群kのうちの
正常物と不良物とを異なる経路に分離して移送するよう
に、不良物にエアーを吹き付けて正常物の経路から分離
させるように構成される。
【0030】そして、シュータ1の下端部から所定経路
に沿って流下する米粒群kのうちで、前記噴射ノズル6
aからのエアーの吹き付けを受けずにそのまま進行して
くる正常な米粒kを回収する良米用の受口部2Bと、エ
アーの吹き付けを受けて正常な米粒kの流れから横方向
に分離した着色米や胴割れ米等の不良米又は石やガラス
片等の異物を回収する不良物用の受口部3Bとが設けら
れ、良米用の受口部2Bが横幅方向に細長い筒状に形成
され、その良米用の受口部2Bの周囲を囲むように、不
良物用の受口部3Bが形成されている。尚、良米用の受
口部2Bにて回収された米粒k、及び、不良物用の受口
部3Bにて回収された不良物は、再選別等のために、本
検査装置のタンク7へ又は他の検査装置に搬送される。
【0031】図1に示すように、脚部F0を備えた底板
F1上に立設された縦枠F2,F3,F4が、横枠F
5,F6,F7によって連結されて機枠が構成されてい
る。表側の縦枠F4の上部斜め部分に、情報の表示及び
入力用の操作卓21が設置され、フィーダ9に対する振
動発生器9Aが横枠F5上に設置され、前記エアー吹き
付け装置6へのエアー供給用のエアタンク15が底板F
1上に設置されている。又、箱状の格納室13A,13
Bが前部側で縦枠F4に後部側で縦枠F3に支持され、
シュート1が上部側で横枠F6に下部側で格納室13B
に支持されている。装置外面を覆うカバーKが機枠に取
り付けられている。
【0032】制御構成を説明すると、図4に示すよう
に、マイクロコンピュータ利用の制御装置10が設けら
れ、この制御装置10に、前記両ラインセンサ5A,5
Bからの各画像信号と、前記操作卓21からの操作情報
とが入力されている。一方、制御装置10からは、前記
ライン状光源4A,4Bを点灯させる点灯回路19に対
する駆動信号と、各噴射ノズル6aを各別に作動させる
ために、エアタンク15から各噴射ノズル6aへの各エ
アー供給路のエアー流通をオンオフする複数個の電磁弁
11に対する駆動信号と、前記フィーダ用振動発生器9
Aへの駆動信号とが出力されている。
【0033】そして、制御装置10を利用して、前記透
過用及び反射用ラインセンサ5A,5Bの両受光情報に
基づいて、米粒群kにおける不良物の存否を判別する判
別手段100が構成されている。つまり、この判別手段
100は、米粒群kからの透過光及び透過光用反射板8
Aからの反射光を受光する透過用ラインセンサ5Aの受
光情報に基づいて、その受光量が米粒群kにおける正常
物からの透過光に対する適正光量範囲から外れた場合
に、不良物の存在を判別し、又、米粒群kからの反射光
及び反射光用反射板8Bからの反射光を受光する反射用
ラインセンサ5Bの受光情報に基づいて、その受光量が
米粒群kにおける正常物からの反射光に対する適正光量
範囲から外れた場合に、不良物の存在を判別する。
【0034】以下、具体的に、前記検出位置Jにおける
透過光用及び反射光用の各ラインセンサ5A,5Bの受
光情報に基づいて、米粒群kにおける各米粒の良否又は
米粒群k内に混入した異物の存否を判別する構成につい
て説明する。
【0035】透過光の場合は、図7の透過光用ラインセ
ンサ5Aの出力波形に示すように、各受光部5aの受光
量に対応する出力電圧が米粒群kに対する適正光量範囲
ΔEt内にある場合に正常な米粒の存在を判別し、設定
適正範囲ΔEtを外れた場合に前記米粒の不良又は前記
異物の存在を判別する。ここで、透過光用の適正光量範
囲ΔEtは、正常米粒からの標準的な透過光に対する出
力電圧レベルe0を挟んで上下所定幅の範囲に設定され
る。
【0036】そして、適正光量範囲ΔEtよりも小さい
場合に、正常な米粒よりも透過率が小さい不良の米粒や
異物等(例えば、黒色の石粒)の存在を判別し、適正光
量範囲ΔEtよりも大きい場合に、正常な米粒kよりも
透過率が大きい明側の不良の米粒k又は前記異物の存在
を判別する。この明側の不良の米粒k又は異物の例とし
ては、薄い色付の透明なガラス片等が正常な米粒kより
も透過率が大きい異物になり、又、正常な米粒kを「も
ち米」としたときの「うるち米」が正常な米粒kよりも
透過率が大きい不良の米粒kになる。
【0037】図7には、受光部5aの出力電圧(受光
量)が、米粒kに一部着色部分が存在する位置や黒色の
石等の位置(e1で示す)、及び、胴割れ部分が存在す
る位置(e2で示す)では、上記適正光量範囲ΔEtよ
りも下側に位置し、又、正常な米粒よりも透過率が大き
い異物等が存在する場合には、位置e4に示すように適
正光量範囲ΔEtよりも上側に位置している状態を例示
している。
【0038】一方、反射光の場合には、図8の反射光用
のラインセンサ5Bの出力波形に示すように、各受光部
5aの受光量に対応する出力電圧が適正光量範囲ΔEh
内にある場合に正常な米粒の存在を判別し、適正光量範
囲ΔEhを外れた場合に前記米粒の不良又は前記異物の
存在を判別する。ここで、反射光用の適正光量範囲ΔE
hは、正常米粒からの標準的な反射光に対する出力電圧
レベルe0’を挟んで上下所定幅の範囲に設定される。
【0039】図8には、米粒kに一部着色部分が存在す
る位置(e1’で示す)や胴割れ部分が存在する位置
(e2’で示す)では、上記適正光量範囲ΔEhから下
側に外れている状態を例示し、又、ガラス片等の異物が
存在する場合には、異物からの強い直接反射光によって
位置e3’に示すように適正光量範囲ΔEhから上側に
外れている状態を例示している。又、図示しないが、黒
色の石等では、反射率が非常に小さいので、波形におい
て適正光量範囲ΔEhから下側に大きく外れることにな
る。
【0040】そして、前記制御装置10は、上記不良の
判別情報に基づいて、前記両ラインセンサ5A,5Bの
検出位置Jに移送した米粒群kのうちで、米粒の不良又
は異物の存在が判別された場合には、検出位置Jから前
記噴射ノズル6aによるエアー噴射位置までの移送時間
が経過するに伴って、流下している不良の米粒又は異物
に対して、その位置に対応する区画の各噴射ノズル6a
からエアーを吹き付けて正常な米粒の経路から分離させ
る。
【0041】〔別実施形態〕上記実施例では、米粒群k
における正常物からの透過光と同一又は略同一の明るさ
の光を透過光受光手段5Aに向けて投射する投射部材
を、光反射体としての透過光用反射板8Aにて構成した
が、このような反射体ではなく、例えば、照明用の内蔵
光源にて透過照明される白色透過部材等にて構成される
発光体によって、投射部材を構成するようにしてもよ
い。
【0042】上記実施例では、照明手段4を、2つの照
明部4A,4Bによって2つの異なる角度方向から照明
するようにしたが、これに限るものではなく、3つ以上
の照明部、あるいは、1つの照明部にて照明するように
してもよい。
【0043】上記実施例では、移送手段Hが、粒状体群
を予定移送経路に沿って一層状態で横幅方向に広がった
状態で移送するように構成し、これに合わせて、照明手
段4が、粒状体群の横幅方向の全幅を照明するように構
成し、各受光手段5A,5Bが、前記粒状体群の横幅方
向の全幅を受光範囲とするように構成したが、これに限
るものではない。例えば粒状体群を一列状態で移送さ
せ、これに合わせて、照明手段4を単一のランプ等にて
構成し、各受光手段5A,5Bを、例えばフォトセンサ
等の単一のセンサで構成するようにしてもよい。
【0044】又、上記実施例では、移送手段Hが、不良
物に対してエアーを吹き付けて、正常物と異なる経路に
分離させるようにしたが、これに限るものではなく、例
えば不良物をエアーで吸引して分離させるようにしても
よい。
【0045】上記実施例では、透過光及び反射光用の各
ラインセンサ5A,5Bを、受光部5aとして多数個の
光素子を並置したモノクロタイプのCCDラインセンサ
にて構成したが、CCDラインセンサ以外に、撮像管式
のテレビカメラでもよい。又、モノクロタイプではな
く、カラータイプのCCDセンサにて構成して、例え
ば、色情報R,G,B毎の受光量から不良米や異物の存
否をさらに精度良く判別するようにしてもよい。
【0046】上記実施例では、検査対象物としての粒状
体群が玄米等の米粒群kである場合について例示した
が、これに限るものではなく、例えば、プラスチック粒
等における不良物や異物の存否を検査する場合にも適用
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】不良物検出・除去装置の全体側面図
【図2】同要部側面図
【図3】同要部斜視図
【図4】制御構成のブロック図
【図5】ラインセンサの受光範囲を示す図
【図6】複数の照明光源による作用を説明するための側
面図
【図7】透過光用ラインセンサの出力波形図
【図8】反射光用ラインセンサの出力波形図
【図9】従来技術における受光検出部を示す側面図
【図10】従来技術における不良判別処理を説明する波
形図
【符号の説明】
4 照明手段 4A,4B 照明部 5A 透過光受光手段 5B 反射光受光手段 8A 投射部材 8B 反射光用反射部材 100 判別手段 H 移送手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状体群を検査対象物として、 その検査対象物の存在予定箇所を照明する照明手段が設
    けられ、前記存在予定箇所を挟んで、前記照明手段の設
    置位置とは反対側に、前記照明手段からの照明光が前記
    検査対象物を透過した透過光を受光する透過光受光手段
    が設けられ、 その透過光受光手段の受光情報に基づいて、前記粒状体
    群における不良物の存否を判別する判別手段が設けられ
    た不良検出装置であって、 前記照明手段が、前記透過光受光手段の受光方向に対し
    て傾いた斜め方向から前記粒状体群を照明するように構
    成され、 前記照明手段を設けた側と同じ側に、前記粒状体群にお
    ける正常物からの透過光と同一又は略同一の明るさの光
    を前記透過光受光手段に向けて投射する投射部材が設け
    られ、 前記判別手段は、前記粒状体群からの透過光及び前記投
    射部材からの投射光を受光する前記透過光受光手段の受
    光情報に基づいて、その受光量が前記粒状体群における
    正常物からの透過光に対する適正光量範囲から外れた場
    合に、不良物の存在を判別するように構成されている不
    良検出装置。
  2. 【請求項2】 前記投射部材が、光反射体として構成さ
    れ、 前記照明手段が、前記粒状体群を照明すると共に、前記
    投射部材を照明するように構成されている請求項1記載
    の不良検出装置。
  3. 【請求項3】 前記照明手段が、前記透過光受光手段の
    受光方向に対して傾いた状態で照明角度が異なる複数の
    斜め方向から前記粒状体群を照明する複数の照明部を備
    えて構成されている請求項1又は2記載の不良検出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記照明手段からの照明光が前記粒状体
    群で反射した反射光を受光する反射光受光手段が設けら
    れると共に、前記透過光受光手段を設けた側と同じ側
    に、前記粒状体群における正常物からの反射光と同一又
    は略同一の明るさの光を前記反射光受光手段に向けて反
    射する反射光用反射部材が設けられ、 前記判別手段は、前記透過光受光手段及び前記反射光受
    光手段の両受光情報に基づいて、前記粒状体群における
    不良物の存否を判別するように構成されている請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の不良検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の不
    良検出装置を備えた不良物除去装置であって、 前記粒状体群を予定移送経路に沿って移送する移送手段
    が設けられ、 前記移送手段は、前記粒状体群を前記予定移送経路にお
    ける前記透過光受光手段及び前記反射光受光手段の受光
    位置に移送するとともに、前記判別手段の判別情報に基
    づいて、前記受光位置に移送した前記粒状体群のうちの
    正常物と不良物とを異なる経路に分離して移送するよう
    に構成されている不良物除去装置。
  6. 【請求項6】 前記移送手段は、前記粒状体群を一層状
    態で横幅方向に広がった状態で移送するように構成さ
    れ、 前記照明手段は、前記粒状体群の横幅方向の全幅を照明
    するように構成され、 前記透過光受光手段及び前記反射光受光手段は、前記粒
    状体群の横幅方向の全幅を受光範囲とするように構成さ
    れている請求項5記載の不良物除去装置。
  7. 【請求項7】 前記移送手段は、不良物にエアーを吹き
    付けて正常物の経路から分離させるように構成されてい
    る請求項5又は6記載の不良物除去装置。
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