JPH1157628A - 粒状体の検査装置及び検査システム - Google Patents

粒状体の検査装置及び検査システム

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JPH1157628A
JPH1157628A JP23302197A JP23302197A JPH1157628A JP H1157628 A JPH1157628 A JP H1157628A JP 23302197 A JP23302197 A JP 23302197A JP 23302197 A JP23302197 A JP 23302197A JP H1157628 A JPH1157628 A JP H1157628A
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JP23302197A
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English (en)
Inventor
Yuji Suzuki
祐二 鈴木
Hideji Sonoda
秀二 園田
Hiroaki Sato
裕明 佐藤
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不良検出精度並びに不良除去精度を適切に維
持しながら、大量の検査対象物を迅速に処理する。 【構成】 傾斜姿勢に保持された広幅の板状部材1Aに
よって、粒状体群が一層状態で横幅方向に広がった状態
で流下案内しながら、流下方向下流側の長尺状の予定存
在箇所Jにおいて、透過光及び反射光の照明状態で、複
数個の受光部を並置させた透過光用ラインセンサ5A及
び反射光用ラインセンサ5Bの受光情報に基づいて不良
物の位置を判別して、粒状体群の全幅を所定幅で複数個
の区画に分割形成した各区画に対応する状態で並置され
た複数個の噴射ノズル6aのうちで、上記不良物が存在
する区画の噴射ノズル6aを作動させて不良物にエアー
を吹き付けて正常物と異なる経路に分離させて選別す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状体群を検査対
象物として流下案内させる流下案内手段と、その流下案
内手段の流下方向下流側において、前記粒状体群におけ
る不良物の有無を検出する不良検出部と、その不良検出
部での検出情報に基づいて正常物と不良物とを異なる経
路に分離して選別する選別部とが設けられた粒状体の検
査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記粒状体の検査装置は、例えば、外部
の精米機等からの米粒群を検査対象物の粒状体群として
選別処理して、着色米等の不良米や石、ガラス等の異物
を不良物として除去して正常米(正常物)を得るもので
あるが、従来では、多数並置した斜め姿勢の流下樋群
(流下案内手段に相当する)にて米粒群を流下させなが
ら、流下方向下流側の検出位置に達した米粒等を各樋毎
に個別の光源で照明してその反射光を個別のホトセンサ
等の受光センサで受光し、その出力レベルが適正光量範
囲内であれば正常米とする一方で、適正光量範囲を外れ
ると着色米や石等の不良物と判定して、その不良物を検
出位置よりも下流側箇所において、エアー噴射ノズルに
よって正常米の経路から分離させて選別するようにして
いた(例えば、特公昭60‐2114号公報参照)。
【0003】なお、上記のように分離した不良物に正常
物が混入する場合がある一方で、正常物として回収した
ものに不良物が混入する場合がある。そのため、1回の
選別処理の後で、不良物中の正常物を回収して回収率を
上げるための再選別処理や、選別精度を上げるために正
常物を再度選別して不良物を除去する処理がなされる。
ここで、1回目の処理を1次選別、2回目の処理を2次
選別と呼ぶ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、流下案内手段を多数の流下樋群で構成し
て、各流下樋を流れる1列状の粒状体群に対して、不良
物の有無を検出して正常物から分離するようにしていた
ので、流下案内手段や不良検出部等が複雑化・大型化す
る割りには、装置全体としての処理能力が低いという問
題点があった。ここで、処理能力を上げるために各樋で
の粒状体群の流下量を多くすると、前後を流れる粒同士
が接近して各粒毎の良否を的確に区別して検出すること
ができなくなり、また、処理能力を上げるために各樋で
の粒状体群の流下速度を速くし過ぎると、受光センサの
検出光量が低下して不良検出が適切にできず、同時に、
エアーによる不良物の分離も困難になるために、かかる
手段では、検査装置の処理能力を上げるには限界があ
る。又、上記従来技術では、反射光だけを用いて不良の
有無を検出するので、検出できる不良が限られ、検出精
度が低いという不具合があった。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、上記従来技術の不具合を解消す
べく、不良検出精度並びに不良除去精度を適切に維持し
ながら、大量の検査対象物を迅速に処理することができ
る粒状体の検査装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1では、傾斜姿勢
に保持された広幅の板状部材によって、粒状体群が一層
状態で横幅方向に広がった状態で流下案内され、その流
下方向下流側において、前記板状部材の下端部から流下
する粒状体群が広幅状態で存在することが予定される長
尺状の予定存在箇所が照明され、その照明光が前記長尺
状の予定存在箇所を透過した透過光が、複数個の受光部
を前記長尺状の予定存在箇所の長手方向に沿って並置さ
せた透過光用ラインセンサにて受光されるとともに、上
記照明光が前記長尺状の予定存在箇所で反射した反射光
が、複数個の受光部を前記長尺状の予定存在箇所の長手
方向に沿って並置させた反射光用ラインセンサにて受光
され、その両ラインセンサの受光情報に基づいて前記長
尺状の予定存在箇所における不良物の位置が判別され、
その不良検出情報に基づいて、粒状体群の全幅を所定幅
で複数個の区画に分割形成した各区画に対応する状態で
並置された複数個の噴射ノズルのうちで、上記不良物が
存在する区画の噴射ノズルを作動させて不良物にエアー
を吹き付けて正常物と異なる経路に分離させて選別す
る。
【0007】従って、広幅の板状部材上に大量の粒状体
群を横幅方向に広がった状態で流下させながら、透過光
と反射光の両方の照明光にて各種の不良を検出できる状
態で、所定の分解能を有するラインセンサにて不良物の
位置を的確に検出し、その広幅状態の粒状体群のうちで
不良物が存在する範囲に対応する噴射ノズルだけを作動
させて不良物を正常物と分離するので、従来技術のよう
に、粒状体群を一列状に流下させる流下樋群を多数並置
させて流下案内手段を構成する検査装置では、流下案内
手段や不良検出部等が複雑化・大型化する割りには、装
置全体としての処理能力が低いという不具合を解消する
ことができる。しかも、反射光と透過光の両受光情報に
基づいて粒状体群における不良の有無を検出するので、
例えば粒状体群を米粒群とした場合に、従来のように反
射光の受光情報だけを用いて不良の有無を検出するもの
では、光反射率が米粒と同程度の白色の石やプラスチッ
ク等については検出できず、又、透過光の受光情報だけ
を用いて不良の有無を検出するものでは、光透過率が米
粒と同程度の色ガラス等については検出できないという
不具合を適切に解消することができ、不良検出精度並び
に不良除去精度を適切に維持できる。もって、大量の検
査対象物を迅速に、かつ精度良く処理することができる
粒状体の検査装置が得られる。
【0008】請求項2では、請求項1において、前記長
尺状の予定存在箇所がその予定存在箇所を挟んで一方側
に設けた照明手段にて照明され、同じ側に設けた反射光
用ラインセンサにて、上記予定存在箇所からの反射光が
受光されるとともに、前記反射光用ラインセンサの受光
方向であって前記予定存在箇所の背部側に位置する状態
で前記長尺状の予定存在箇所を挟んで他方側に設けた反
射部材にて反射された反射光が受光され、さらに、前記
予定存在箇所からの透過光が、前記長尺状の予定存在箇
所を挟んで他方側に設けた透過光用ラインセンサにて受
光される。
【0009】従って、長尺状の予定存在箇所を挟んで一
方側に設けた照明手段を併用して、透過光及び反射光に
よる不良検出の照明を行うことができるので、予定存在
箇所の両側に照明手段を設けるのに比べて、装置を簡素
化することができ、もって、請求項1の好適な手段が得
られる。
【0010】請求項3では、請求項1又は2において、
透過光及び反射光の両ラインセンサにおいて、前記長尺
状の予定存在箇所の一端側から他端側に向けて前記複数
個の受光部から各受光情報が順次取り出される。
【0011】従って、上記長尺状の予定存在箇所におい
て、同一方向に沿いながら同一範囲に存在する各粒状体
に対して、透過光と反射光によって同時に不良の有無を
検出し、その両検出情報に基づいて不良物を分離させる
ので、例えば、両ラインセンサにおける各受光部から受
光情報の取り出し方向が同じでない場合には、同一範囲
の各粒状体に対して、一方のラインセンサでの受光と他
方のラインセンサでの受光とのタイミングがずれて、両
受光情報を合わせて不良物の有無の判別を行う処理が複
雑になるのに比べて、極力簡素な判別処理にて不良検出
を行うことができ、もって、請求項1又は2の好適な手
段が得られる。
【0012】請求項4では、請求項1〜3のいずれか1
項において、幅方向全幅に亘って平坦な案内面を備えて
形成されている板状部材によって、粒状体群が一層状態
で横幅方向に広がった状態で流下案内される。
【0013】従って、極力均一な状態で大量の検査対象
物を流下させることができて、不良の有無の検出及びそ
の除去を適切な状態で円滑に行うことができ、もって、
請求項1〜3のいずれか1項の好適な手段が得られる。
【0014】請求項5では、請求項1〜3のいずれか1
項において、粒状体群を横幅方向に複数列状に分割する
ための仕切部を備えた板状部材によって、粒状体群が横
幅方向に複数列状に分割した状態で流下案内される。
【0015】従って、各列に分割した粒状体群につい
て、他の列の粒状体群と区別しながら、不良の有無の検
出及びその除去を的確に行うことができ、もって、請求
項1〜3のいずれか1項の好適な手段が得られる。
【0016】請求項6では、請求項5において、筒状又
は溝状に形成されている仕切部によって、粒状体群が横
幅方向に複数列状に分割される。
【0017】従って、例えば立設した単なる縦板や幕等
によって仕切部を構成すると、粒状体がその縦板や幕等
に引っ掛かって粒状体群を1列状態で適切に案内させる
ことができないおそれがあるのに比べて、円滑に1列状
態に分割して案内させることができ、もって、請求項5
の好適な手段が得られる。
【0018】請求項7では、請求項4記載の粒状体の検
査装置にて構成される1次選別用検査装置にて、外部か
ら供給される検査対象物が正常物と不良物とに選別処理
され、その1次選別用検査装置にて選別された検査対象
物が、請求項5又は6記載の粒状体の検査装置にて構成
された2次選別用検査装置に搬送され、その2次選別用
検査装置にて再選別される。
【0019】従って、幅方向全幅に亘って平坦に形成さ
れた板状部材を備えた1次選別用検査装置にて、外部か
ら供給される大量の検査対象物を迅速に流下案内させな
がら1次選別し、その1次選別後の検査対象物を、粒状
体群を横幅方向に複数列状に分割するための仕切部を備
えた板状部材によって各列毎に精度を上げて2次選別を
行うので、検査対象物の処理量が多い1次選別用装置
と、1次選別に比べて処理量が少ない2次選別用装置と
の処理能力のバランスを図りながら、1次選別及び2次
選別を良好に行うことができる粒状体の検査システムが
得られる。尚、1次選別用の板状部材と2次選別用の板
状部材とを同じ横幅に形成すれば、その他の装置構成を
同じにして、つまり、構成の兼用化を図りながら、1次
用と2次用の検査装置を構成できるものとなり、システ
ムの製作において有利である。
【0020】請求項8では、請求項7において、1次選
別用検査装置が1次選別用ユニットにユニット構成さ
れ、2次選別用検査装置が2次選別用ユニットにユニッ
ト構成され、その1次選別用ユニットの任意個数、及
び、前記2次選別用ユニットの任意個数を並置させて、
粒状体の検査システムが構成される。
【0021】従って、必要数の1次選別用及び2次選別
用の各ユニットを適宜組み合わせて検査システムを構成
するので、必要とする1次及び2次選別の各処理能力に
適切かつ柔軟に対応することができ、もって、請求項7
の好適な手段が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の粒状体の検査装置
の実施形態を、玄米や精米等の米粒群からなる粒状体群
を検査対象物として流下案内させながら、不良検出及び
不良物除去を行う場合について図面に基づいて説明す
る。
【0023】図1〜図3(尚、図3は、不良検出及び不
良物除去の説明図であるために、図1及び図2とは装置
構成の配置が異なる箇所がある)に示すように、広幅の
板状のシュータ1Aが、水平面に対して所定角度(例え
ば60度)に傾斜されて設置され、このシュータ1Aの
上部側に設けた貯溜タンク7からフィーダ9によって搬
送されて供給された米粒群kが一層状態で横方向に広が
った状態で滑って移送されている。つまり、米粒群kを
検査対象物として流下案内させる流下案内手段1が、米
粒群kを一層状態で横幅方向に広がった状態で流下案内
させるために、傾斜姿勢に保持された広幅の板状部材と
してのシュータ1Aにて構成されている。ここで、上記
シュータ1Aは、幅方向全幅に亘って平坦な案内面1a
を備えて形成された平面シュータである。
【0024】但し、上記平面シュータ1Aに代えて、図
6に示すように、前記板状部材として、粒状体群を横幅
方向に複数列状に分割した状態で流下案内させるための
仕切部1bを備えて形成された仕切付シュータ1Bでも
よい。この例は、仕切部1bが粒状体群の各列に対応す
る溝状に形成された溝付シュータを示す。
【0025】貯溜タンク7には、外部の精米機等から供
給される検査対象物か、又は、その外部からの検査対象
物を1次選別処理した後再選別される正常物又は不良物
が貯溜される。タンク7は下端側ほど先細筒状に形成さ
れ、その底部には、貯溜された米粒群kをシュータ1
A,1Bへ供給させるために開閉作動する開閉蓋20A
が設けられている。そして、タンクからフィーダ9上に
落下した米粒群kのシュータ1A,1Bへの供給量が、
フィーダ9の搬送速度を変化させて調節されるようにな
っている。尚、タンク7には、内部の米粒群kの存在量
を検出するためのレベルセンサ12が設置されている。
【0026】シュータ1A,1Bの下端部から流下する
米粒群kが広幅状態で存在することが予定される長尺状
の予定存在箇所J(以後、検出位置Jと呼ぶ)が、米粒
群kの流下経路中に設定されている。そして、その検出
位置Jを挟んで一方側(図の左側)に、その検出位置J
を照明する照明光源4として蛍光灯等からなるライン状
光源4A,4Bと、そのライン状光源4A,4Bからの
照明光が上記検出位置Jで反射した反射光を受光する反
射光用ラインセンサ5Bとが設けられ、さらに、後述の
透過光用ラインセンサ5Aの受光方向であって検出位置
Jの背部側に位置して前記ライン状光源4A,4Bから
の照明光を透過光用ラインセンサ5Aに向けて反射する
透過光用反射板8Aとが、一方の格納室13B内に格納
されて設けられている。
【0027】又、上記検出位置Jを挟んで他方側(図の
右側)に、ライン状光源4A,4Bからの照明光が検出
位置Jを透過した透過光を受光する透過光用ラインセン
サ5Aと、反射光用ラインセンサ5Bの受光方向であっ
て検出位置Jの背部側に位置して前記ライン状光源4
A,4Bからの照明光を反射光用ラインセンサ5Bに向
けて反射する反射光用反射板8Bとが、他方の格納室1
3A内に格納されて設けられいる。
【0028】前記両格納室13A,13B夫々は、前記
検出位置Jに面する側に板状の透明なガラスからなる窓
部材14A,14Bを備えている。ここで、2つの窓部
材14A,14Bは、下側ほど互いの間隔が狭くなるV
字状に配置されている。
【0029】前記ライン状光源4A,4Bは、検出位置
Jを斜め下方から照明する下側光源4Aと、検出位置J
を斜め上方から照明する上側光源4Bとから構成され、
この両光源4A,4Bは、検出位置Jに対して設定照明
角度を維持する状態でフレーム22に保持されている。
そして、このように検出位置Jを照明光の投射角度を変
えて2つの方向から照明しているので、図11に示すよ
うに、米粒kが正常な位置から横方向にずれた場合で
も、極力均一な状態で良好に照明できることになる。
【0030】前記反射用反射板8Bは、米粒と同じ反射
率の領域8aを上記ライン状光源4A,4Bにて照明さ
れた米粒群kの全幅に対応して長手状に形成し、且つそ
の長手状の領域8aの両側に黒色の領域8bを形成する
ように、前記窓部14Aの内面に印刷等による塗膜とし
て形成されている。又、前記透過用反射板8Aは、前記
光源支持用のフレーム22に連設された板部22aを折
り曲げて、その表面を印刷等にて白色に形成した白色板
からなる。
【0031】図5に示すように、上記両ラインセンサ5
A,5Bは、米粒kの大きさよりも小さい範囲p(例え
ば米粒kの大きさの10分の1程度)を夫々の受光対象
範囲として、各別に受光情報が取出し可能な複数個の受
光部5aを、前記検出位置Jの長手方向に沿って並置さ
せて備えている。具体的には、複数個の受光部5aとし
ての受光素子が直線状に並置されたモノクロタイプのC
CDセンサ50と、検出位置Jでの米粒群kの像を上記
CCDセンサの各受光素子上に結像させる光学系51と
から構成されている。そして、両ラインセンサ5A,5
Bが、前記長尺状の検出位置Jの一端側から他端側に向
けて、例えば図3において、長尺状の検出位置Jの左端
側から右端側に向けて、各受光部5aから各受光情報を
順次取り出すように構成されている。
【0032】上記両ラインセンサ5A,5Bの検出位置
Jから流下方向下流側に、上記検出位置Jでの受光情報
に基づいて不良と判定された米粒kや異物等に対してエ
アーを吹き付けて正常な米粒kの流れ方向から横方向に
分離させるためのエアー吹き付け装置6が設けられてい
る。つまり、このエアー吹き付け装置6によって、シュ
ータ1A,1Bの流下方向下流側において、米粒群k内
の正常物と不良物とを異なる経路に分離して選別する選
別部6が構成され、そのエアー吹き付け装置6は、不良
物にエアーを吹き付けて正常物と異なる経路に分離させ
るための噴射ノズル6aの複数個を、粒状体群の全幅を
所定幅で複数個の区画に分割形成した各区画に対応する
状態で並置させ、後述の判別手段100にて判別された
不良物が存在する区画の噴射ノズル6aを作動させるよ
うに構成される。
【0033】そして、シュータ1A,1Bの下端部から
所定経路に沿って流下する米粒群kのうちで、前記エア
ーの吹き付けを受けずにそのまま進行してくる正常な米
粒kを回収する良米回収箱2と、エアーの吹き付けを受
けて正常な米粒kの流れから横方向に分離した着色米
(焼け米)や胴割れ米等の不良米又は石やガラス片等の
異物を回収する不良物回収箱3とが設置されている。
尚、良米回収箱2の受口部2Bが細長い筒状に形成さ
れ、その良米回収用の受口部2Bの周囲を囲むように、
不良物回収箱3の受口部3Bが設けられている。
【0034】前記良米回収箱2と不良物回収箱3の下部
側は、下端側ほど先細筒状に形成されるとともに、その
筒部先端を、スクリュー式の横搬送コンベア16の搬送
始端側へ連通させるか又は外部への排出経路2g,3g
側へ連通させるかを切り換える揺動式のシャッター2
A,3Aが設けられている。尚、上記横搬送コンベア1
6の搬送終端側に移送された米粒群kは、後述の検査シ
ステムにおいて、2次選別のために、次の検査装置に向
けて搬送される。
【0035】制御構成を説明すると、図4に示すよう
に、マイクロコンピュータ利用の制御装置10が設けら
れ、この制御装置10に、前記両ラインセンサ5A,5
Bからの各画像信号と、前記レベルセンサ12の検出信
号と、各種の指令情報を入力する操作卓21からの操作
情報とが入力されている。
【0036】一方、制御装置10からは、前記ライン状
光源4A,4Bを点灯させる点灯回路19に対する駆動
信号と、各噴射ノズル6aを各別に作動させるために、
図示しないコンプレッサーから各噴射ノズル6aへの各
エアー供給路のエアー流通をオンオフする複数個の電磁
弁11に対する駆動信号と、前記開閉蓋20Aを作動さ
せる電磁ソレノイド20a及び前記シャッター2A,3
Aを作動させる電磁ソレノイド2a,3aに対する各駆
動信号と、前記横搬送コンベア16を作動させるコンベ
ア用モータ16Aへの駆動信号とが出力されている。
【0037】そして、上記制御装置10を利用して、前
記両ラインセンサ5A,5Bの受光情報に基づいて前記
長尺状の検出位置Jにおける不良物(不良米及び混入異
物)の位置を判別する判別手段100が構成され、さら
に、シュータ1A,1Bの流下方向下流側において、前
記粒状体群における不良物の有無を検出する不良検出部
Fが、前記ライン状光源4A,4Bと、両ラインセンサ
5A,5Bと、前記判別手段100とを備えて構成され
ている。
【0038】以下、具体的に、前記検出位置Jにおける
透過光用及び反射光用の各ラインセンサ5A,5Bの受
光情報に基づいて、米粒群kにおける各米粒の良否又は
米粒群k内に混入した異物の存否を判別する構成につい
て説明する。
【0039】透過光の場合は、図7の透過光用ラインセ
ンサ5Aの出力波形に示すように、各受光部5aの受光
量に対応する出力電圧が米粒群kに対する適正光量範囲
ΔEt内にある場合に正常な米粒の存在を判別し、設定
適正範囲ΔEtを外れた場合に前記米粒の不良又は前記
異物の存在を判別する。ここで、透過光用の設定適正範
囲ΔEtは、正常米粒からの標準的な透過光に対する出
力電圧レベルe0を挟んで上下所定幅の範囲に設定され
る。
【0040】そして、設定適正範囲ΔEtよりも小さい
場合に、正常な米粒よりも透過率が小さい不良の米粒や
異物等(例えば、黒色の石粒)の存在を判別し、適正光
量範囲ΔEtよりも大きい場合に、正常な米粒kよりも
透過率が大きい不良の米粒k又は前記異物の存在を判別
する。この正常な米粒kよりも透過率が大きい不良の米
粒k又は異物の例としては、薄い色付の透明なガラス片
等が正常な米粒kよりも透過率が大きい異物になり、
又、正常な米粒kを「もち米」としたときの「うるち
米」が正常な米粒kよりも透過率が大きい不良の米粒k
になる。
【0041】図7には、受光部5aの出力電圧(受光
量)が、米粒kに一部着色部分が存在する位置や黒色の
石等の位置(e1で示す)、及び、胴割れ部分が存在す
る位置(e2で示す)では、上記設定適正範囲ΔEtよ
りも下側に位置し、又、正常な米粒よりも透過率が大き
い異物等が存在する場合には、位置e4に示すように設
定適正範囲ΔEtよりも上側に位置している状態を例示
している。
【0042】一方、反射光の場合には、図8の反射光用
のラインセンサ5Bの出力波形に示すように、各受光部
5aの受光量に対応する出力電圧が設定適正範囲ΔEh
内にある場合に正常な米粒の存在を判別し、設定適正範
囲ΔEhを外れた場合に前記米粒の不良又は前記異物の
存在を判別する。ここで、反射光用の設定適正範囲ΔE
hは、正常米粒からの標準的な反射光に対する出力電圧
レベルe0’を挟んで上下所定幅の範囲に設定される。
【0043】図8には、米粒kに一部着色部分が存在す
る位置(e1’で示す)や胴割れ部分が存在する位置
(e2’で示す)では、上記設定適正範囲ΔEhから下
側に外れている状態を例示し、又、ガラス片等の異物が
存在する場合には、異物からの強い直接反射光によって
位置e3’に示すように設定適正範囲ΔEhから上側に
外れている状態を例示している。又、図示しないが、黒
色の石等では、反射率が非常に小さいので、波形におい
て設定適正範囲ΔEhから下側に大きく外れることにな
る。
【0044】そして、前記制御装置10は、上記不良の
判別情報に基づいて、前記両ラインセンサ5A,5Bの
検出位置Jに移送した米粒群kのうちで、米粒の不良又
は異物の存在が判別された場合には、検出位置Jから前
記噴射ノズル6aによるエアー噴射位置までの移送時間
が経過するに伴って、流下している不良の米粒又は異物
に対して、その位置に対応する区画の各噴射ノズル6a
からエアーを吹き付けて正常な米粒の経路から分離させ
る。
【0045】次に、上記検査装置を各別のユニットに構
成して、その複数個を組み合わせて、1次選別処理及び
2次選別処理を行うように構成した検査システムについ
て説明する。図9に、4台の検査ユニット(左からM
1,M2,M3,M4と呼ぶ)を横並び状態に配置し
て、隣接するユニット同士をボルト等の連結具にて連結
固定したシステムを示す。ここで、左側の3台M1〜M
3は、前記平面シュータ1Aを設けて1次選別処理を行
う1次選別用ユニットであり、右端の1台M4は、前記
仕切付シュータ1Bを設けて、上記3台の1次選別用ユ
ニットM1〜M3で選別された不良物を再選別する2次
選別用ユニットである。尚、各1次選別用ユニットM1
〜M3及び2次選別用ユニットM4で選別された正常米
は、良品として外部に排出され、2次選別用ユニットM
4で選別された不良米等は、不良品として外部に排出さ
れる。上記1次選別用ユニットM1〜M3の夫々には、
外部か検査対象物を貯溜タンク7に供給するための供給
管23が連結されている。又、3台の1次選別用ユニッ
トM1〜M3の各横搬送コンベア16の搬送始端側に搬
送された不良物は、1つの回収用横搬送コンベア17に
よって2次選別用ユニットM4の横脇位置まで横搬送さ
れてから縦搬送コンベア18によって、2次選別用ユニ
ットM4の上方位置に縦搬送され、縦搬送コンベア18
の終端部から斜め下向きの移送管18aにて2次選別用
ユニットM4の貯溜タンク7に供給される。以上より、
各横搬送コンベア16と、回収用横搬送コンベア17
と、縦搬送コンベア18とが、1次選別後の正常物又は
不良物を2次選別する装置の貯溜用タンク7に搬送する
搬送手段Hを構成する。尚、上記回収用横搬送コンベア
17と縦搬送コンベア18とは、1次選別用ユニットM
1〜M3のいずれかの横搬送コンベア16に連動して駆
動される。
【0046】尚、上記形態とは別形態の検査システムの
例として、図10に示すように、1次選別用ユニットM
1〜M3だけを横並び状態に配置して連結固定し、2次
選別用ユニットM4は、上記1次選別用ユニットM1〜
M3とは連結固定せずに単独の形態にすることもでき
る。
【0047】〔別実施形態〕上記実施例では、検査対象
物としての粒状体群が玄米等の米粒群kである場合につ
いて例示したが、これに限るものではなく、例えば、プ
ラスチック粒等における不良物や異物の存否を検査する
場合にも適用できる。
【0048】上記実施例では、流下案内手段における板
状部材に備える仕切部を溝形状1bに構成したが、これ
以外に、パイプ等の筒状に形成してもよい。
【0049】上記実施例では、透過光及び反射光用の各
ラインセンサ5A,5Bを、受光部5aとして多数個の
光素子を並置したモノクロタイプのCCDラインセンサ
にて構成したが、これ以外に、撮像管式のテレビカメラ
でもよい。又、モノクロタイプではなく、カラータイプ
のCCDセンサにて構成して、例えば、色情報R,G,
B毎の受光量から不良米や異物の存否をさらに精度良く
判別するようにしてもよい。
【0050】上記実施例では、搬送手段Hをスクリュー
式の搬送コンアベ16,17にて構成したが、これ以外
に、例えば、エアー式の搬送装置でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】不良物検出・除去装置の全体側面図
【図2】同要部側面図
【図3】同要部斜視図
【図4】制御構成のブロック図
【図5】ラインセンサの受光範囲を示す図
【図6】別実施形態の流下案内手段の斜視図
【図7】透過光用ラインセンサの出力波形図
【図8】反射光用ラインセンサの出力波形図
【図9】複数の検査ユニットを組み合わせた不良物検出
・除去システム
【図10】別実施形態の不良物検出・除去システム
【図11】複数の照明光源による作用を説明するための
側面図
【符号の説明】
1 流下案内手段 1A 板状部材 1B 板状部材 1a 案内面 1b 仕切部 4 照明手段 5A 透過光用ラインセンサ 5B 反射光用ラインセンサ 5a 受光部 6 選別部 6a 噴射ノズル 8B 反射部材 100 判別手段 F 不良検出部 H 搬送手段 M1〜M3 1次選別用検査装置 M1〜M3 1次選別用ユニット M4 2次選別用検査装置 M4 2次選別用ユニット

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状体群を検査対象物として流下案内さ
    せる流下案内手段と、その流下案内手段の流下方向下流
    側において、前記粒状体群における不良物の有無を検出
    する不良検出部と、その不良検出部での検出情報に基づ
    いて正常物と不良物とを異なる経路に分離して選別する
    選別部とが設けられた粒状体の検査装置であって、 前記流下案内手段が、粒状体群を一層状態で横幅方向に
    広がった状態で流下案内させるために、傾斜姿勢に保持
    された広幅の板状部材にて構成され、 前記不良検出部が、 前記板状部材の下端部から流下する粒状体群が広幅状態
    で存在することが予定される長尺状の予定存在箇所を照
    明する照明手段と、 その照明手段からの照明光が前記長尺状の予定存在箇所
    を透過した透過光を受光する複数個の受光部を前記長尺
    状の予定存在箇所の長手方向に沿って並置させた透過光
    用ラインセンサと、 前記照明手段からの照明光が前記長尺状の予定存在箇所
    で反射した反射光を受光する複数個の受光部を前記長尺
    状の予定存在箇所の長手方向に沿って並置させた反射光
    用ラインセンサと、 前記両ラインセンサの受光情報に基づいて前記長尺状の
    予定存在箇所における不良物の位置を判別する判別手段
    とを備えて構成され、 前記選別部が、不良物にエアーを吹き付けて正常物と異
    なる経路に分離させるための噴射ノズルの複数個を、粒
    状体群の全幅を所定幅で複数個の区画に分割形成した各
    区画に対応する状態で並置させ、前記判別手段にて判別
    された不良物が存在する区画の噴射ノズルを作動させる
    ように構成されている粒状体の検査装置。
  2. 【請求項2】 前記長尺状の予定存在箇所を挟んで一方
    側に、前記照明手段と、前記反射光用ラインセンサとが
    設けられ、 前記長尺状の予定存在箇所を挟んで他方側に、前記透過
    光用ラインセンサと、前記反射光用ラインセンサの受光
    方向であって前記予定存在箇所の背部側に位置して前記
    照明手段からの照明光を前記反射光用ラインセンサに向
    けて反射する反射部材とが設けられている請求項1記載
    の粒状体の検査装置。
  3. 【請求項3】 前記両ラインセンサが、前記長尺状の予
    定存在箇所の一端側から他端側に向けて前記複数個の受
    光部から各受光情報を順次取り出すように構成されてい
    る請求項1又は2記載の粒状体の検査装置。
  4. 【請求項4】 前記板状部材が、幅方向全幅に亘って平
    坦な案内面を備えて形成されている請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の粒状体の検査装置。
  5. 【請求項5】 前記板状部材が、前記粒状体群を横幅方
    向に複数列状に分割した状態で流下案内させるための仕
    切部を備えて形成されている請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の粒状体の検査装置。
  6. 【請求項6】 前記仕切部が、筒状又は溝状に形成され
    ている請求項5記載の粒状体の検査装置。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の粒状体の検査装置を、外
    部から供給される検査対象物を正常物と不良物とに選別
    処理する1次選別用検査装置とし、 請求項5又は6記載の粒状体の検査装置を、前記1次選
    別用検査装置にて選別処理された正常物又は不良物を再
    選別処理する2次選別用検査装置とし、 前記1次選別用検査装置にて選別された検査対象物を前
    記2次選別用検査装置に搬送する搬送手段が設けられて
    いる粒状体の検査システム。
  8. 【請求項8】 前記1次選別用検査装置を1次選別用ユ
    ニットに、前記2次選別用検査装置を2次選別用ユニッ
    トに、夫々各別に構成し、 前記1次選別用ユニットの任意個数、及び、前記2次選
    別用ユニットの任意個数を並置させて構成されている請
    求項7記載の粒状体の検査システム。
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