JPH1189420A - 吸着型蔓性植物による緑化方法及び緑化器 - Google Patents

吸着型蔓性植物による緑化方法及び緑化器

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JPH1189420A
JPH1189420A JP9271925A JP27192597A JPH1189420A JP H1189420 A JPH1189420 A JP H1189420A JP 9271925 A JP9271925 A JP 9271925A JP 27192597 A JP27192597 A JP 27192597A JP H1189420 A JPH1189420 A JP H1189420A
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Shuzo Hasegawa
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Takashi Maki
隆 牧
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘデラ類は緑化に最適で大規模グランドカバ
ーにもなっているが垂直面の場合は登攀が遅く、吸着力
も弱く登攀面から剥離落下しやすい。 【解決手段】 起立面(1)上に多孔性登攀助材(2)と網状
保護材(3)を順次にかつ該登攀助材と該網状保護材間に
吸着型蔓性植物(H)の登攀間隙(4)を保って添設する。そ
して、植物(H)の付着根(H")と該登攀助材との係合によ
り該植物(H)に該登攀間隙を登攀させる。多孔質材の登
攀助材(2)を起立面(1)上にヤシ殻繊維、ロックウール、
パーライト、樹皮チップ、発泡樹脂、発泡コンクリート
の内の一つ又は二つ以上を、流動性媒体と混合して吹付
けて構成してもよい。緑化器(11)はこの緑化方法に使用
するもので、登攀助材(2)と、網状保護材(3)を有し、該
登攀助材は多孔質材で、該網状保護材に吸着型蔓性植物
(H)の登攀間隙(4)を保って留金具(5)により添設されて
いる。枠材(22)付きは自立型である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸着型蔓性植物によ
る緑化方法及び緑化器にかかる。
【0002】
【従来の技術】植物の登攀方法を大別すると巻きツル型
と吸着型になる。巻きツル型には、アケビのように自ら
巻くタイプと、ブドウのように巻きヒゲを持ったタイプ
がある。これら巻きツル型の植物は金網、ネット又はポ
ールなどの登攀補助資材を用いて登攀させるのが一般的
である。
【0003】一方吸着型は、ナツヅタのように吸盤を持
ったタイプと、ヘデラ類のように気根や付着根を持った
タイプに分かれる。このうち吸盤を持ったタイプは、甲
子園球場に代表されるように、レンガやコンクリート壁
面などに吸盤を持って堅固に登攀しているのが見られ
る。
【0004】気根や付着根を持ったタイプはブロック積
み、目地のあるコンクリート壁面、リシン吹付け壁面な
どに登攀している。また自然界では、樹木の幹(樹皮)
に登攀している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】壁面緑化用のツル性植
物にはスイカズラ、ムベ、ヘデラ等がある。スイカズラ
は半落葉で、下部は葉が枯れてツルだけとなるのに対
し、上部は旺盛に繁茂する。従って繁茂部分の手入れ
と、下部の緑化に問題がある。ムベは分枝が少なく、生
育も遅い。
【0006】吸着型蔓性植物にはヘデラヘリックス、ヘ
デラカナリエンシス等のヘデラ類や、オオイタビカズ
ラ、ノウゼンカズラ類、テイカカズラ、トラノツメ等が
ある。その中で代表的なヘデラ類は常緑で生長が速く、
病気や害虫などにも強いため、地被植栽として近年多用
され、大規模グランドカバーにもなっている。こういっ
たヘデラ類の性質から垂直面の緑化にも注目を集めてい
るが、ヘデラ類は登攀が遅く、付着根で吸着するため吸
着力が弱く登攀面から剥離落下しやすいなどの問題があ
る。
【0007】本発明は吸着型蔓性植物を起立面に、容易
に、早く、剥離落下させないように登攀させることので
きる吸着型蔓性植物による緑化方法及び緑化器を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる第一の吸
着型蔓性植物による緑化方法は、起立面上に多孔質材の
登攀助材と網状保護材を順次にかつ該登攀助材と該網状
保護材との間に吸着型蔓性植物の登攀間隙を保って添設
する。そして、吸着型蔓性植物の付着根と該登攀助材と
の係合により、吸着型蔓性植物に該登攀間隙を登攀させ
る。
【0009】また、本発明にかかる第二の吸着型蔓性植
物による緑化方法は、起立面上にヤシ殻繊維、ロックウ
ール、パーライト、樹皮チップ、発泡樹脂、発泡コンク
リートの内の一つ又は二つ以上を、流動性媒体と混合し
て吹付け、その固化によって多孔質材の登攀助材を構成
し、その上に網状保護材を該登攀助材との間に吸着型蔓
性植物の登攀間隙を保って張設し、吸着型蔓性植物の付
着根と該登攀助材との係合により該吸着型蔓性植物に該
登攀間隙を登攀させる。
【0010】該起立面がのり面でも、構造物の壁面であ
ってもよい。また、該起立面が、該登攀助材を挟んで対
向する一対の該網状保護材の各一方の、該登攀助材との
対向面であってもよい。
【0011】該登攀助材はそれぞれ多孔質の化学繊維の
不織布、植物繊維の不織布、ヤシ殻繊維のシート、発泡
樹脂シート、コルクボード、木毛セメント板、発泡コン
クリート板、圧縮ボード、木板の内の一つであってもよ
い。
【0012】該ヤシ殻繊維のシートの場合、その一面に
化学繊維の不織布が張設されていてもよい。該登攀助材
と該網状保護材は留め具により該起立面に固定されても
よい。
【0013】本発明にかかる第一の吸着型蔓性植物によ
る緑化器は登攀助材と、網状保護材を有している。該登
攀助材は多孔質材で、該網状保護材に吸着型蔓性植物の
登攀間隙を保って留金具により添設されている。
【0014】本発明にかかる第二の吸着型蔓性植物によ
る緑化器は登攀助材と、網状保護材と、枠材を有してい
る。該登攀助材は多孔質材である。該網状保護材は該枠
材に張設される。該枠材は外輪郭を規制すると共に設置
にも供用される。そして、該登攀助材は該網状保護材に
吸着型蔓性植物の登攀間隙を保って留金具により添設さ
れている。
【0015】該第二の緑化器の場合、該網状保護材が一
対で該登攀助材を挟んだ状態で配置されていてもよい。
【0016】該第一及び第二の緑化器の場合、該登攀助
材はそれぞれ多孔質の化学繊維の不織布、植物繊維の不
織布、ヤシ殻繊維のシート、発泡樹脂シート、コルクボ
ード、木毛セメント板、発泡コンクリート板、圧縮ボー
ド、木板の内の一つであってもよく、ヤシ殻繊維のシー
トの場合はその一面に化学繊維の不織布が張設されてい
てもよい。
【0017】該登攀助材と該網状保護材は相対する面が
水平方向に相対的に蛇行して該網状保護材に留金具によ
り留められており、該登攀間隙が相互に隔離された複数
個形成されていてもよい。
【0018】該第二の緑化器の場合、該登攀助材の上端
部は該枠材の水平部に巻き掛けられてばね挟みにより固
定されていてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の第一の緑化方法の場合、
緑化しようとする起立面上に多孔質材の登攀助材と網状
保護材を順次に添設する。この順次にという言葉は、登
攀助材が起立面と網状保護材の間にあるという意味を表
わしており、添設は登攀助材を先にして網状保護材を後
にしてもよく、双方同時でもよい。この登攀助材と網状
保護材の間に吸着型蔓性植物の登攀間隙を適宜のスペー
サーを介して保たせておく。
【0020】この間隙は吸着型蔓性植物が登攀できかつ
吸着型蔓性植物が登攀助材から完全に離脱するのを防げ
ればよく、5〜50mmが適当であるが、好ましくは10
〜30mmである。吸着型蔓性植物はこの登攀間隙を通っ
て登攀助材に付着根を張りつつ登攀することが発明者に
よって確認されている。登攀助材と網状保護材が密着し
てしまうと蔓が網状保護材と登攀助材の間にうまく入り
込めず、登攀速度が遅くなり、かつ風圧による剥離もし
易い。起立面としては道路ののり面、構造物の壁面、更
には一対とした網状保護材の一方の登攀助材との対向面
が含まれる。
【0021】この場合、スペーサーは独立した物品であ
ってもよく、また留め金等の他物品自体を利用するもの
でもよい。独立型式のアンカーとしては、例えば駒や、
コ字形又はコ字形の袖片の一方を他方と反対方向へ突出
させたS字状形金具で一方の袖片に透孔を設けたものが
ある。駒の場合、U字形又は頭部付きの留め具を網状保
護材の外側からその線材又は線材同志の交点を押えるよ
うにこの駒に挿通して起立面に差し込む。コマが硬い場
合は透孔を穿っておく。起立面に対する登攀助材と網状
保護材の同時添設用となる。駒の厚さが登攀間隙の寸法
となる。
【0022】コ字形及びS字状形金具の場合、そのウェ
ブ部の長さが登攀間隙の寸法となる。その一方の袖片の
透孔を通し登攀助材に留め具を挿通してこれを起立面に
添設し、他方の袖片に網状保護材を取付ける。この取付
はこの他方の袖片にボルト孔を穿ってボルト・ナットで
しても、また針金で結束してもよい。起立面に対する登
攀助材と網状保護材の順次添設用となる。
【0023】他物品利用型式のスペーサーとしては起立
面に対する登攀助材と網状保護材の添設の同時型と順次
型がある。同時型としては座金及び頭部付きの留め具が
ある。座金と頭部間が登攀間隙となる。この留め具を登
攀助材の外面からこれを挿通して起立面に差し込むと、
座金により登攀助材が起立面に添設される。頭部に網状
保護材を針金で結束する。このスペーサーは順次型であ
るが、予め網状保護材にその頭部を取付けて網状保護材
を巻いておき、これを展開しながら留め具が出たらこれ
を登攀助材を通して起立面に差し込めば、同時型ともな
る。
【0024】また、これも他物品利用型式のスペーサー
に属するが、それ自体は留め具となっている。使用する
場合は登攀間隙の確保を目印をつけてするか、目測する
か、又は定規を用いてすることによってスペーサーとな
る型式のものである。この場合は順次型で、起立面に添
設した登攀助材にスペーサーを差し込み、その頭部に網
状保護材を係止する。この頭部はT字型で、フック型、
丸フック型、平頭型等で、係止は針金等を用いてなされ
る。
【0025】本発明の第二の緑化方法の場合、緑化しよ
うとする起立面上に対する登攀助材の添設は吹付けによ
ってなされる。この吹付けに使用する材料はヤシ殻繊
維、ロックウール、パーライト、樹皮チップ、発泡樹
脂、発泡コンクリートの内の一つ又は二つ以上を凝固性
を発現する流動性媒体と混合したものである。その固化
によって多孔質材の登攀助材が構成される。網状保護材
はこの登攀助材の表面に、吸着型蔓性植物の登攀間隙を
適宜のスペーサーにより保って、張設される。この間隙
の寸法は第一の緑化方法の場合と同様である。また、こ
の場合のスペーサーは第一の緑化方法で述べた順次型で
あるが、同時型を採用しても差し支えない。
【0026】第一の方法の場合、この登攀助材は付着根
の侵入を容易にするため、それぞれ多孔質の化学繊維の
不織布、植物繊維の不織布、ヤシ殻繊維のシート、発泡
樹脂シート、コルクボード、木毛セメント板、発泡コン
クリート板、圧縮ボード、木板の内の一つとすることが
できる。ヤシ殻繊維のシートは引っ張り強度が弱いた
め、その一面に化学繊維の不織布を張設するとよい。
【0027】第一の方法の場合、登攀助材と網状保護材
の起立面に対する添設は留め具でするとよい。起立面が
のり面や壁面で網状保護材が帯材製のように平坦面部が
ある場合は、留め具として鋲やアンカーを使うとよい。
また、起立面が、登攀助材を挟んで対向する一対の網状
保護材の各一方の、登攀助材との対向面である場合、留
め具として針金がよい。
【0028】第二の方法の場合は登攀助材が起立面と一
体化するので、網状保護材の張設を適当なスペーサーを
介して留め具でするだけでよい。留め具として鋲やアン
カーを用いる点も第一の方法の場合と同様である。
【0029】第一及び第二の方法の場合、吸着型蔓性植
物を登攀間隙の下方の培地もしくは網状保護材の外側の
近くに植栽する。この植栽は吸着型蔓性植物を袋やポッ
ト等の容器に植栽したものを登攀間隙の下方に設置して
もよい。吸着型蔓性植物の芽部をU型釘等で仮止めし、
又は網状保護材に紐で仮止めすると吸着型蔓性植物が安
定して好ましい。吸着型蔓性植物は生長するに従い、付
着根が所々に発生して登攀助材に侵入し、その組織の一
部と係合し、自身を保定しながら登攀助材に沿って網状
保護材との間の登攀間隙を登攀していく。一部の枝葉は
網状保護材の空間からその外部へ張出して繁茂する。
【0030】風圧により付着根が登攀助材から引き抜か
れようとしても、網状保護材が吸着型蔓性植物の外面を
覆っているので、それが阻止される。
【0031】本発明の第一の緑化器の場合、登攀助材
と、網状保護材を有している。この登攀助材は多孔質材
で、その選択肢及び目的は第一の方法の場合と同様であ
る。また多孔質材は保湿性や保水性を有するので付着根
の生育の点からも好ましい。ヤシ殻繊維のシートの場合
の補強も第一の方法の場合と同様である。
【0032】この登攀助材はこの網状保護材に吸着型蔓
性植物の登攀間隙を適宜のスペーサーにより保って添設
されている。この添設はコの字型の針金、ワイヤー又は
バンド等の留金具でなされる。このスペーサーも第一の
緑化方法で述べた型式のものが採用される。
【0033】この緑化器は、起立面に登攀助材を対面さ
せ、網状保護材の外面から留め具を起立面に差し込ん
で、起立面に留められる。この起立面としては壁、フェ
ンス、のり面等が該当する。吸着型蔓性植物の植栽の仕
方は既記第一及び第二の緑化方法の場合と同様なので、
説明は省略する。
【0034】この緑化器は登攀助材と網状保護材が一体
化して所定の登攀間隙も用意されているので、取扱が容
易で、起立面に対する設置も容易である。
【0035】本発明にかかる第二の緑化器は、第一の緑
化器に対し枠材を有する点が違っているので、この点に
ついて述べる。枠材は外輪郭を規制すると共に設置にも
供用される。網状保護材はこの枠材に張設され、登攀助
材はこの網状保護材に吸着型蔓性植物の登攀間隙を保っ
て留金具により添設されている。この添設も既記の通り
コの字型の針金、ワイヤー、バンド等が採用される。
【0036】枠材は木材、竹又はプラスチック製でもよ
いが、金属パイプを折り曲げて作成するのが強度や耐久
性の点から望ましい。その形状も円、楕円、多角形等、
適宜でよいが、矩形とするのが成形性や取扱性の点から
好ましく、矩形の場合、その一辺を省略して三辺として
もよい。この枠材により緑化器外輪郭が規制される。
【0037】この緑化器を起立面に、その登攀助材をこ
の起立面に向けて、設置する。設置には留め具を用いる
のがよく、例えば枠材に貫通孔を穿っておき、留め具を
枠材の外側からその貫通孔を通して起立面に差し込むよ
うにする。
【0038】吸着型蔓性植物の植栽の仕方は既記第一及
び第二の緑化方法、及び第一の緑化器の場合と同様なの
で、説明は省略する。
【0039】この第二の緑化器の場合、外輪郭が枠材で
定まっているので、自身が緑化する起立面を備えている
ことになり、適当な場所に設置するだけで緑化に供せ
る。
【0040】またこの第二の緑化器の場合、該網状保護
材が一対で該登攀助材を挟んだ状態で配置されている
と、緑化器の表裏の方向性がなくなり、設置もこの伸張
部を地面に差し込めばよく、登攀助材の一面に大きな風
圧を受けるような場所に設置しても反対面の網状保護材
がこの登攀助材をバックアップする。
【0041】この第二の緑化器の場合も、第一の緑化器
の場合と同様に、多孔質材の種類を選べ、またヤシ殻繊
維のシートの場合の化学繊維の不織布の張設構造も採用
できる。
【0042】第一及び第二の緑化器の場合、登攀助材と
網状保護材の対向面が水平方向に相対的に蛇行してこの
網状保護材に留金具により留められており、登攀間隙が
相互に隔離された複数個形成されていると、吸着型蔓性
植物は一つの登攀間隙内を登攀するので、風圧を受けた
場合でも登攀間隙内で動かされることがなく、登攀助材
からの剥離がより一層防止されると共に登攀速度が促進
される。
【0043】第二の緑化器の場合、登攀助材の上端部が
枠材の水平部に巻き掛けられてばね挟みにより固定され
ていると、登攀助材の重量及び吸着型蔓性植物の生育時
の重量を枠材の水平部に支持させられるので、登攀助材
の網状保護材に対する添設が簡単に行える。
【0044】
【実施例】図面において、同一符号は同一もしくは相応
部分を示す。図1〜図7は本発明にかかる第一の緑化方
法の実施例を示してある。
【0045】1は緑化するべき起立面である。この起立
面1は、図1が道路ののり面、図2は建築物の壁面、図
3は登攀助材2を挟んで相対する一対の網状保護材3の
一方の登攀助材2と相対する面の場合を示してある。こ
の起立面1に多孔質材の登攀助材2と網状保護材3を順
次に、かつ登攀助材2と網状保護材3の間に吸着型蔓性
植物Hの登攀間隙4を保って添設する。この登攀間隙4
の形成のためにスペーサーSを採用する。
【0046】図4は吸着型慢性植物Hの登攀状態の説明
図であるが、この中に登攀助材2と網状保護材3を起立
面1に同時に添設する場合に適したスペーサーSを示し
てある。このスペーサーSは駒となっており、釘等を簡
単に挿通する程度の硬さならそのまま用い、硬過ぎる場
合は透孔を穿っておく。頭部6′の付いた留め具6を網
状保護材3、スペーサーS及び登攀助材2を貫いて起立
面1に差し込めば、登攀助材2と網状保護材3が、両者
間に駒の厚さに適合する寸法の登攀間隙4を保って、添
設される。頭部6′の押えだけでは網状保護材3の添設
が不完全な場合、針金等を用いて網状保護材3を頭部
6′に結束する。
【0047】図5の(a)、(b)、(c)は各別のア
ンカーを図示したものである。(a)では二種類を併示
してあり、上はコ字形で下はS字状形である。何れの場
合も、一方の袖片S1は網状保護材3の取付け用で、他
方の袖片S2は登攀助材2の起立面1に対する添設用で
ある。
【0048】コ字形の場合、登攀助材2側の袖片S2
網状保護材3側の袖片S1より長くしておくと、起立面
1に対する留め具6の差し込みがし易い。袖片S1には
ボルト・ナットS3で網状保護材3を止める場合はボル
ト孔を穿っておく。針金で止める場合、このボルト孔は
なくてもよい。S字状形の場合、袖片S1又はS2に対す
る止め具6の差し込みは容易である。
【0049】(b)は頭部6′の付いた留め具6に座金
6″を設けたもので、この座金6″と頭部6′の間が登
攀間隙4に適合する。起立面1に差し込まれた留め具6
は座金6″により登攀助材2を起立面1に添設する。網
状保護材3は針金等で頭部6′に結束する。この結束を
差し込みの前にすれば同時型となり、後にすれば順次型
となる。
【0050】(c)は留め具6をスペーサーSとして用
いる場合の四つの型を併示したもので何れも順次型であ
る。頭部6′はT型、フック型、丸フック型及び平頭型
である。起立面1に添設されている登攀助材2にスペー
サーSを差し込んで網状保護材3を登攀助材2に添設す
る。このスペーサーSの差し込み寸法を、登攀助材2と
網状保護材3間に登攀間隙が形成されるように、目印M
で、目測で、又は定規で調節する。スペーサーSの頭部
6′を網状保護材3に針金等で結束する。
【0051】起立面1に対する添設は、登攀助材2と網
状保護材3の上端部を起立面1の上端部に留め具6で固
定して垂らし、下方に向って適宜の間隔で留め具6で固
定する。この際、登攀助材2と網状保護材3の間に登攀
間隙4を形成する。
【0052】図3の場合は網状保護材3の少なくとも一
方に脚部3′を形成して地中に埋設して起立面1とし、
この起立面1に登攀助材2と他方の網状保護材3を順次
添設する。
【0053】本発明にかかる第二の緑化方法の実施例
は、前記の図1、2及び4を利用して、説明される。即
ちこれらの図面で示された登攀助材2がヤシ殻繊維、ロ
ックウール、発泡樹脂、発泡コンクリート、樹皮チップ
の内の一つ又は二つ以上を、流動性媒体と混合して吹付
け、その固化によって構成されたものとなっている。こ
の登攀助材2の上に網状保護材3を登攀助材2と網状保
護材3の間に吸着型蔓性植物Hの登攀間隙4を保って張
設する。この登攀間隙4の形成のためにスペーサーSを
用いることは第一の緑化方法の場合と同様である。
【0054】以下の作業は第一及び第二の緑化方法に共
通する。吸着型蔓性植物Hを登攀助材2と網状保護材3
の下位置の培地7に植栽し、又は吸着型蔓性植物Hを植
栽した袋やポットなどの容器7′を設置して、その芽部
H′を登攀助材2と網状保護材3の間の登攀間隙4に導
入する。この場合は、図4に示すように、芽部H′を登
攀助材2又は網状保護材3に針金、ワイヤー、紐等の仮
止め具8で仮止めしてもよい。吸着型蔓性植物Hは生長
するにつれ、その所々に発生した付着根H″が登攀助材
2の隙間に侵入してその組織の一部に係合する。この係
合により吸着型蔓性植物Hは登攀を助けられ、登攀間隙
4を上っていく。枝葉の一部は網状保護材3の空間部か
ら外面に現れ、網状保護材3の表面を隠蔽して緑化す
る。
【0055】登攀助材2は付着根H″が侵入しやすいよ
うに多孔質材となっている。第一の緑化方法の場合は登
攀助材2はそれぞれ多孔質材の化学繊維の不織布、植物
繊維の不織布、ヤシ殻繊維のシート、発泡樹脂シート、
コルクボード、木毛セメント板、発泡コンクリート板、
圧縮ボード、木板の内から選ばれる。
【0056】また、第二の緑化方法の場合はヤシ殻繊
維、ロックウール、パーライト、樹皮チップ、発泡樹
脂、発泡コンクリートの内の一つ又は二つ以上を、流動
性媒体と混合して吹付ける。そして固化した登攀助材2
が多孔性となるようにする。
【0057】図6は登攀助材2がヤシ殻繊維のシートの
場合で、一面に化学繊維の不織布9が張設され、引っ張
り耐力を増加させている。この例は第一の緑化方法の場
合に適用される。
【0058】第一の緑化方法の場合、登攀助材2と網状
保護材3は留め具6により起立面1に直接に固定され
る。こうすると、登攀助材2と網状保護材3が風圧で起
立面1に対しはためくのを防がれ、吸着型蔓性植物Hの
生育が良好となる。
【0059】図8は本発明にかかる第一の緑化器11の
例を示してある。この緑化器11は多孔質材の登攀助材
2と、網状保護材3を有している。登攀助材2は網状保
護材3に吸着型蔓性植物の登攀間隙4を保って留金具5
により添設されている。
【0060】前記の図4は緑化方法の実施例であるが、
この第一の緑化器11の使用状態の説明にも利用でき
る。この緑化器11をこのまま緑化施工場所に運び、そ
この起立面1に沿って配置し、留め具6によりこの起立
面1に留められる。以降の工程は前記の緑化方法の場合
と同じなので、図1、2及び4も参照される。吸着型蔓
性植物Hはこの緑化器11の下位置の培地7に植栽し、
その芽部H′を登攀助材2に添わせる。仮止め具8で仮
止めしてもよい。
【0061】吸着型蔓性植物Hは生育に伴って付着根
H″を発生し、この付着根H″が登攀助材2に侵入して
その組織と係合し、芽部H′の登攀を助ける。
【0062】図9は本発明にかかる第二の緑化器21の
例を示したもので、図10は図9の側面図で使用状態を
示してある。第一の緑化器11との相違は枠材22を用
いている点である。
【0063】枠材22はパイプをU字形状に折曲げたも
ので緑化器21の外輪郭を規制している。この枠材22
はまた緑化器21の設置に供用される。
【0064】登攀助材2は多孔質材で構成される。図1
1に示すように、その上端部は枠材22の水平部22a
に巻き掛けられ、ばね挟み23をこの登攀助材2の外側
から水平部22aに弾発係合させて登攀助材2のずれ落
ちを防ぐ。
【0065】網状保護材3は、枠材22により形成され
るU字形の開口面をほぼ全面的に覆うように、この枠材
22に溶接して張設される。そして、登攀助材2は、自
身と網状保護材3との間に吸着型蔓性植物Hの登攀間隙
4を保って、留金具5によりこの網状保護材3に添設さ
れている。
【0066】図10に示すように、この緑化器21は緑
化場所に運ばれ、起立面1に登攀助材2を対向させて設
置される。この場合、枠材22の適所に貫通孔22bを
穿っておき、留め具6をこの貫通孔22bに挿通して起
立面1に差し込むようにするとよい。
【0067】吸着型蔓性植物Hの植栽については第一の
緑化器11の場合と実質的に変りがないので省略する。
【0068】図12は第二の緑化器21の変形の側面図
である。この緑化器21の場合、網状保護材3は一対で
登攀助材2を挟んだ状態で配置されている。この場合、
緑化器21自体が起立面1を備えているので起立面によ
る制約を受けない。登攀助材2の両面に登攀間隙4があ
るので設置の際の表裏の方向性をなくせる。枠材22の
垂直部22cの下端の延長部の脚部22dを地中に固定
する。登攀助材2が風圧を受けて反対方向へ撓もうとす
ると、そちら側の網状保護材3がバックアップする。高
速道路の中央分離帯の緑化に適している。
【0069】図13は図9の13−13線断面図であ
る。登攀助材2は網状保護材3の面に対し水平方向に蛇
行して留金具5により留められており、登攀間隙4は相
互に隔離された複数個となっている。こうすると、吸着
型蔓性植物は登攀間隙4内を登攀するので、登攀速度が
速く、風圧を受けた場合でも登攀間隙4内で動かされる
ことがなく登攀助材2からの剥離がより一層防止され
る。
【0070】この構成は図8の第一の緑化器11及び図
12の第二の緑化器の変形にも適用できることは明らか
で、その場合でもそれらの緑化器11や21としての作
用を損なうことはない。
【0071】図14は第二の緑化器21の変形の更なる
変形であって道路の遮音壁面に対し直角に設置するのに
適合させたものである。図15と16はこの緑化器21
を遮音壁の支柱であるH型鋼に取付けるためのクランプ
を示す。
【0072】この緑化器21の場合、枠材22は第二の
緑化器21の水平部22aが極端に短い湾曲部22eと
なってこれに続く傾斜部22fで下端に到達し、全体と
して直角三角形状を呈している。その他の構成は既記の
変形された緑化器21と同様である。
【0073】クランプ31は一対のフック32、パイプ
バンド33及び締付ボルト34を有している。フック3
2はL型鋼棒の一端にH型鋼35の袖片36に係合する
湾曲部37を有し、他端に締付ボルト34を挿通するリ
ング38が形成される。パイプバンド33は枠材の垂直
部22cbに巻かれ、一対の耳片39でリング38を挟
み、締付ボルト34を締付けて枠材22を袖片36に取
付ける。40は吸音板である。
【0074】図17は図14緑化器21の回転を防ぐた
めのアンカー41とその係止機構を示してある。アンカ
ー41は地中に挿入され、傾斜部22fの下端部に遊挿
したJボルト42をこのアンカー41に係合してナット
43で締付ける。吸着型蔓性植物Hが緑化器21の下方
に植栽されることは既記の場合と同様である。これによ
り、ドライバーの目に遮音壁の無味乾燥の平坦な前面が
直接写るのが防がれ、目にやさしさを与える。
【0075】以上述べた各緑化器11及び21の場合
も、登攀助材2は付着根H″が侵入しやすいように空隙
に富んだ多孔質材がよく、化学繊維の不織布、植物繊維
の不織布、ヤシ殻繊維のシート、発泡樹脂シート、コル
クボード、木毛セメント板、発泡コンクリート板、圧縮
ボード、木板から選ばれ、ヤシ殻繊維のシートの場合は
一面に化学繊維の不織布を張設して引っ張り耐力を増加
させる。
【0076】図18は図14の18−18線断面図で、
図13に呼応するものである。登攀助材2は網状保護材
3に留金具5により留められている。こうすると、風圧
を受けても登攀助材2の揺動が少なくて済み、付着根
H″が登攀助材2から脱出するのを防いで登攀に対する
支障をなくす。
【0077】この三角形状の緑化器21の場合も、図1
4に示すように登攀助材2の上端部は枠材22の湾曲部
22eに巻き掛けられてばね挟み23により固定されて
いる。こうすると、登攀助材2の重量及び吸着型蔓性植
物Hの生育時の重量を枠材22の湾曲部22eに支持さ
せられるので、登攀助材2の網状保護材3に対する添設
が簡単に行える。
【0078】
【実験例】ヘデラの登攀試験を、伸張量と、被覆率の双
方で行ったところ、次のような結果が得られた。 ただし、従来区:金網 試験区:金網+ヤシ殻繊維シート 以上の結果から、伸張量及び被覆率共にヤシ殻繊維シー
トを併用した方が効果的であることが分った。
【0079】
【発明の効果】本発明の第一の吸着型蔓性植物による緑
化方法によれば吸着型蔓性植物の付着根と登攀助材の組
織との引っ掛り及び登攀助材の隙間に含まれる水分の吸
収により吸着型蔓性植物を登攀助材に添って登攀生長さ
せることができ、登攀助材からの脱落も網状保護材によ
って防ぐことができ、従って起立面全面を下から万遍な
く、しかも一年を通して緑化することができる。
【0080】請求項2の本発明の第二の吸着型蔓性植物
による緑化方法によれば、起立面が広大な面積を有した
り凹凸があったりしても登攀助材の添設が容易に行え、
その上、第一の緑化方法と同様な緑化を行える。
【0081】請求項3や4によれば、のり面や壁面の緑
化を早期に、確実に、かつ簡単にできる。請求項5によ
れば、起立面自体が移動可能なので、任意の場所の緑化
が可能である。
【0082】請求項6によれば、いずれの素材も吸着型
蔓性植物の付着根の侵入が容易で、かつ保水効果もあ
り、吸着型蔓性植物の生育に効果的である。請求項7に
よれば、シートの空隙が大きいが引張耐力の小さいヤシ
殻繊維のシートを補強できる。
【0083】請求項8によれば、登攀助材と網状保護材
が起立面に対し確実に取付けられ、緑化が安定する。
【0084】請求項9の本発明の第一の緑化器によれ
ば、これを起立面に取付けて吸着型蔓性植物を植栽する
だけで緑化でき、取扱が到って簡単である。
【0085】請求項10の本発明の第二の緑化器によれ
ば、枠材に登攀助材と網状保護材がセットされているの
で、保形が確実で、起立面が自身に備わっており、枠材
を設置面に設置するだけでその部分の緑化をできる。
【0086】請求項11によれば、緑化器の表裏の方向
性がなくせ、両面の緑化が可能でかつ、登攀助材の一面
に大きな風圧を受けるような場所に設置しても反対面の
網状保護材がこの登攀助材をバックアップして吸着型蔓
性植物の脱落を防止できる。
【0087】請求項12によれば、緑化方法の場合と同
様に、いずれのシートも吸着型蔓性植物の付着根の侵入
が容易で、かつ保水効果もあり、吸着型蔓性植物の生育
に効果的で、請求項13によればヤシ殻繊維のシートの
場合の引張強度を高めることができる。
【0088】請求項14によれば、吸着型蔓性植物は一
つの登攀間隙内を登攀するので、風圧を受けた場合でも
登攀間隙内で動かされることがなく、登攀助材からの剥
離をより一層防止できる。
【0089】請求項15によれば、登攀助材の重量及び
登攀する吸着型蔓性植物の重量を枠材の水平部に支持さ
せることができ、登攀助材の枠材からの脱落を防げる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる吸着型蔓性植物による緑化方法
の具体例を示す斜面図で、起立面1として道路ののり面
が採用された場合である。
【図2】起立面1が建造物の壁面の場合である。
【図3】起立面1が網状保護材3の一面の場合である。
【図4】吸着型蔓性植物Hの登攀状態の説明図である。
【図5】スペーサーSを使用状態で示す斜面図で、
(a)はコ字形とS字状形を共に示し、(b)は座金付
き形で、(c)は留め具形の四種類を共に示す。
【図6】登攀助材2が化学繊維の不織布9を張設したヤ
シ殻繊維のシートである場合の斜面図である。
【図7】留金具5の一例を示す平面図である。
【図8】本発明の第一の吸着型蔓性植物による緑化器1
1の具体例を示す斜面図である。
【図9】本発明の第二の吸着型蔓性植物による緑化器2
1の具体例を示す正面図である。
【図10】図9の側面図で、使用状態で示してある。
【図11】ばね挟み23による登攀助材2の枠材22の
水平部22aに対する固定構造の説明図である。
【図12】本発明の第二の吸着型蔓性植物による緑化器
21の変形を示す側面図で、登攀助材2を表示するため
垂直部22cの一部を切除して示す。
【図13】図9の13−13線断面図である。
【図14】本発明にかかる第二の吸着型蔓性植物の緑化
器21の変形した緑化器の更に変形した例の正面図であ
る。
【図15】クランプ31の具体例を示す側面図である。
【図16】同平面図である。
【図17】図14の緑化器21のアンカー41部分の詳
細切断平面図である。
【図18】図14の18−18線断面図である。
【符号の説明】
1 起立面 2 登攀助材 3 網状保護材 4 登攀間隙 5 留金具 6 留め具 H 吸着型蔓性植物 H′ 芽部 H″ 付着根 9 不織布 11 第一の緑化器 21 第二の緑化器 22 枠材 22a 水平部 22b 貫通孔 22c 垂直部 22d 脚部 22e 湾曲部 22f 傾斜部 23 ばね挟み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠田 貴 東京都町田市忠生2−2−1−305 (72)発明者 長谷川 秀三 東京都町田市原町田1丁目2番3号 ジオ グリーンテック株式会社内 (72)発明者 牧 隆 東京都町田市原町田1丁目2番3号 大島 造園土木株式会社緑化技術研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起立面(1)上に多孔質材の登攀助材(2)と
    網状保護材(3)を順次にかつ該登攀助材(2)と該網状保護
    材(3)との間に吸着型蔓性植物(H)の登攀間隙(4)を保っ
    て添設し、吸着型蔓性植物(H)の付着根(H")と該登攀助
    材(2)との係合により該吸着型蔓性植物(H)に該登攀間隙
    (4)を登攀させることを特徴とする吸着型蔓性植物によ
    る緑化方法。
  2. 【請求項2】 起立面(1)上にヤシ殻繊維、ロックウー
    ル、パーライト、樹皮チップ、発泡樹脂、発泡コンクリ
    ートの内の一つ又は二つ以上を、流動性媒体と混合して
    吹付け、その固化によって多孔質材の登攀助材(2)を構
    成し、その上に網状保護材(3)を該登攀助材(2)との間に
    吸着型蔓性植物(H)の登攀間隙(4)を保って張設し、吸着
    型蔓性植物(H)の付着根(H")と該登攀助材(2)との係合に
    より該吸着型蔓性植物(H)に該登攀間隙(4)を登攀させる
    ことを特徴とする吸着型蔓性植物による緑化方法。
  3. 【請求項3】 該起立面(1)がのり面である請求項1又
    は2に記載の吸着型蔓性植物による緑化方法。
  4. 【請求項4】 該起立面(1)が構造物の壁面である請求
    項1又は2に記載の吸着型蔓性植物による緑化方法。
  5. 【請求項5】 該起立面(1)が、該登攀助材(2)を挟んで
    対向する一対の該網状保護材(3)の各一方の、該登攀助
    材(2)との対向面である請求項1に記載の吸着型蔓性植
    物による緑化方法。
  6. 【請求項6】 該登攀助材(2)はそれぞれ多孔質材の化
    学繊維の不織布、植物繊維の不織布、ヤシ殻繊維のシー
    ト、発泡樹脂シート、コルクボード、木毛セメント板、
    発泡コンクリート板、圧縮ボード、木板の内の一つであ
    る請求項1に記載の吸着型蔓性植物による緑化方法。
  7. 【請求項7】 該ヤシ殻繊維のシートはその一面に化学
    繊維の不織布(9)が張設されている請求項6に記載の吸
    着型蔓性植物による緑化方法。
  8. 【請求項8】 該登攀助材(2)と該網状保護材(3)は留め
    具(6)により起立面(1)に固定される請求項1、3又は4
    に記載の吸着型蔓性植物による緑化方法。
  9. 【請求項9】 登攀助材(2)と、網状保護材(3)を有し、 該登攀助材(2)は多孔質材で、該網状保護材(3)に吸着型
    蔓性植物(H)の登攀間隙(4)を保って留金具(5)により添
    設されていることを特徴とする吸着型蔓性植物による緑
    化器(11)。
  10. 【請求項10】 登攀助材(2)と、網状保護材(3)と、枠
    材(22)を有し、 該登攀助材(2)は多孔質材で、 該網状保護材(3)は該枠材(22)に張設され、 該枠材(22)は外輪郭を規制すると共に設置にも供用され
    るもので、 該登攀助材(2)は該網状保護材(3)に吸着型蔓性植物(H)
    の登攀間隙(4)を保って留金具(5)により添設されている
    ことを特徴とする吸着型蔓性植物による緑化器(21)。
  11. 【請求項11】 該網状保護材(3)は一対で該登攀助材
    (2)を挟んだ状態で配置されている請求項10に記載の
    吸着型蔓性植物による緑化器(21)。
  12. 【請求項12】 該登攀助材(2)はそれぞれ多孔質材の
    化学繊維の不織布、植物繊維の不織布、ヤシ殻繊維のシ
    ート、発泡樹脂シート、コルクボード、木毛セメント
    板、発泡コンクリート板、圧縮ボード、木板の内の一つ
    である請求項9、10又は11に記載の吸着型蔓性植物
    による緑化器(11,21)。
  13. 【請求項13】 該ヤシ殻繊維のシートはその一面に化
    学繊維の不織布(9)が張設されている請求項12に記載
    の吸着型蔓性植物による緑化器(11,21)。
  14. 【請求項14】 該登攀助材(2)と該網状保護材(3)は相
    対する面が水平方向に相対的に蛇行して該網状保護材
    (3)に留金具(5)により留められており、該登攀間隙(4)
    が相互に隔離された複数個形成されている請求項9、1
    0、11、12又は13に記載の吸着型蔓性植物による
    緑化器(11,21)。
  15. 【請求項15】 該登攀助材(2)の上端部は該枠材(22)
    の水平部(22a)に巻き掛けられてばね挟み(23)により固
    定されている請求項10、11、12、13又は14に
    記載の吸着型蔓性植物による緑化器(21)。
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