JPH1189312A - 作業機の作業装置判別構造 - Google Patents

作業機の作業装置判別構造

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JPH1189312A
JPH1189312A JP25665497A JP25665497A JPH1189312A JP H1189312 A JPH1189312 A JP H1189312A JP 25665497 A JP25665497 A JP 25665497A JP 25665497 A JP25665497 A JP 25665497A JP H1189312 A JPH1189312 A JP H1189312A
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traveling
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working device
discriminating
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JP25665497A
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English (en)
Inventor
Kenji Fujii
藤井  健次
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業機の多目的化を図りながらも、転倒など
の不都合を招くことなく機体を安定的に走行させるため
の操縦操作に要する操縦者の労力を大幅に軽減できるよ
うにする。 【解決手段】 走行機体1に連結した昇降リンク機構2
に対して複数種の作業装置Zを付け替え可能に構成した
作業機の作業装置判別構造において、前記走行機体1に
取り付けられた作業装置Zの種類を判別する判別手段2
5Aと、その判別に基づいて、走行機体1の最高速度を
制限する制御手段25とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に連結し
た昇降リンク機構に対して複数種の作業装置を付け替え
可能に構成した作業機の作業装置判別構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、作業装置を走行機体の後部に昇
降リンク機構を介して連結するように構成された作業機
においては、走行機体の前部側にエンジンなどの重量物
を配置するとともにバランスウェイトを装備し、走行機
体を前バランス状態に構成することによって、作業装置
を連結した状態での機体の安定性の向上を図るようにし
ている。そのため、走行機体から作業装置を取り外した
状態では、機体の安定性が悪くなって高速走行に不向き
になることから、従来では、走行機体に対する作業装置
の着脱を検出するスイッチと、このスイッチの検出に基
づいて走行機体の最高速度を規制する制御手段とを設け
て、走行機体から作業装置が取り外された状態では、そ
れによって安定性が低下した機体のバランス状態でも転
倒などの不都合を招くことなく安定的に走行できる走行
速度まで、走行機体の最高速度を制限するように構成し
たものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におい
ては、走行機体に対して複数種の作業装置を付け替え可
能に構成する作業機の多目的化が図られている。作業装
置は、その種類によって装備する機器や構造が異なるこ
とから、その種類に応じて重量が異なるようになってい
る。つまり、作業機は、走行機体に連結される作業装置
の種類に応じて重量バランスに変化が生じるものである
のに対し、上記の従来技術は、走行機体に対する作業装
置の着脱のみを検出し、走行機体から作業装置が取り外
された状態でのみ、走行機体の最高速度を規制するもの
であることから、上記の従来技術において作業機の多目
的化を図るようにした場合には、走行機体に対して作業
装置を付け替えるごとに、操縦者が、走行機体に連結す
る作業装置の種類から作業機のバランス状態を把握する
とともに、そのバランス状態で機体を安定的に走行させ
ることのできる限界速度を察知して、走行機体の最高速
度を自主的に規制する必要が生じるようになる。従っ
て、作業機の多目的化を図る分だけ、転倒などの不都合
を招くことなく機体を安定的に走行させるための操縦操
作に操縦者がかなりの労力を要するようになっていた。
【0004】本発明の目的は、作業機の多目的化を図り
ながらも、転倒などの不都合を招くことなく機体を安定
的に走行させるための操縦操作に要する操縦者の労力を
大幅に軽減できるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走行機体
に連結した昇降リンク機構に対して複数種の作業装置を
付け替え可能に構成した作業機の作業装置判別構造にお
いて、前記走行機体に取り付けられた作業装置の種類を
判別する判別手段と、その判別に基づいて、走行機体の
最高速度を制限する制御手段とを設けた。
【0006】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、制御手段は、判別手段により走行機体に取り付けら
れた作業装置の種類が判別されると、その判別された作
業装置の種類によって変化する作業機のバランス状態を
認識するとともに、そのバランス状態で機体を安定的に
走行させることのできる限界速度を規定して、走行機体
の最高速度を制限するようになる。つまり、この制御手
段の制御作動によって、走行機体に対して作業装置を付
け替えるごとに、操縦者が、走行機体に取り付けた作業
装置の種類から作業機のバランス状態を把握するととも
に、そのバランス状態で機体を安定的に走行させること
のできる限界速度を察知して、走行機体の最高速度を自
主的に規制する、といったことを行わなくても、安定性
が低下したバランス状態において転倒などの不都合を招
く虞のある高速状態が現出されることを自動的に防止で
きるようになる。
【0007】〔効果〕従って、作業機の多目的化を図り
ながらも、転倒などの不都合を招くことなく機体を安定
的に走行させるための操縦操作に要する操縦者の労力を
大幅に軽減できるようになった。
【0008】本発明のうちの請求項2記載の発明では、
上記請求項1記載の発明において、前記制御手段が、前
記判別手段からの判別に基づいて、前記作業装置の昇降
範囲を変更するよう構成した。
【0009】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、例えば、作業装置が、地面に接地した状態で作業を
行う苗植付装置や耕耘装置などである場合と、地面から
離間した状態で作業を行う薬剤散布装置などである場合
とでは、作業装置の昇降範囲が異なることから、制御手
段は、判別手段により走行機体に取り付けられた作業装
置の種類が判別されると、作業装置の昇降範囲を、その
判別された作業装置の種類に応じた昇降範囲に自動的に
変更するようになる。例えば、走行機体に取り付けられ
た作業装置が上記の薬剤散布装置などである場合には、
作業装置の昇降範囲を、その下限位置が地面から所定距
離だけ離間する高さ位置となるように変更することによ
って、作業装置を不必要に下降させることによって、作
業装置を作物に接触させて作物を傷める不都合や、作業
装置を地面などに接触させて損傷させる不都合などが生
じることを防止できるようになる。又、走行機体に取り
付けられた作業装置が重心位置の高いものである場合に
は、作業装置の昇降範囲を、その上限位置が極力低くな
るように抑えることによって、作業装置を上昇させた状
態で走行する路上走行時や、作業装置を上昇させた状態
で運搬車の荷台に積載する輸送時などにおいて、機体の
安定性を確保することができるようになる。
【0010】〔効果〕従って、走行機体に取り付けられ
た作業装置の種類を判別する判別手段の判別結果に基づ
いて、制御手段が作業装置の昇降範囲を変更するよう構
成することによって、作業装置を不必要に下降させるこ
とに起因した作物の傷付きや作業装置の損傷を防止でき
るとともに、路上走行時や輸送時における機体の安定性
を確保できるようになった。
【0011】本発明のうちの請求項3記載の発明では、
上記請求項1又は2記載の発明において、前記制御手段
が、前記判別手段からの判別に基づいて、作業用の操作
レバーの操作対象を切り換えるよう構成した。
【0012】〔作用〕上記請求項3記載の発明による
と、制御手段は、判別手段により走行機体に取り付けら
れた作業装置の種類が判別されると、作業用の操作レバ
ーの操作対象を作業装置の種類に応じて切り換えるよう
になる。つまり、作業用の操作レバーを、作業装置の種
類にかかわらず兼用できるようにしていることから、走
行機体に取り付けられる作業装置の種類に対応するだけ
の各種専用の操作レバーをそれぞれ設ける必要がないの
で、構成の簡素化並びに製造コストの低減化を図れるよ
うになる。
【0013】〔効果〕従って、構成の簡素化並びに製造
コストの低減化を図りながらも作業機の多目的化を図れ
るようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0015】図1には、作業機の一例である乗用型田植
機の全体側面が示されており、この田植機は、乗用型の
走行機体1、走行機体1の後部に昇降揺動自在に連結さ
れた昇降リンク機構2、及び昇降リンク機構2の後端に
着脱自在に連結された作業装置Zの一例である苗植付装
置3、などによって構成されている。走行機体1は、そ
の前部に搭載されたエンジン4、後部に配備された静油
圧式無段変速装置5とギヤ式変速装置6、前下部に装備
された左右一対の前輪7、後下部に装備された左右一対
の後輪8、前部上方に配備されたステアリングホイール
9、及び後部上方に配備された運転座席10、などによ
って構成されるとともに、その前端部にはバランスウェ
イトWが配備されている。つまり、走行機体1は、その
後部に苗植付装置3を連結した状態において機体の前後
バランスが均衡して走行時の安定性が向上するように、
その前部側に重量物であるエンジン4及びバランスウェ
イトWが配設された前バランス状態に構成されている。
【0016】昇降リンク機構2は、走行機体1の後部に
上下の各支点P1周りに上下揺動自在に連結された左右
一対のトップリンク2Aとロアーリンク2B、走行機体
1の後下部とトップリンク2Aとに亘って掛け渡された
油圧式のリフトシリンダ2C、及びトップリンク2Aの
後端とロアーリンク2Bの後端とに掛け渡す状態で枢支
連結された縦リンク2D、などによって構成されてい
る。縦リンク2Dは、その上部中央にフック状の支持金
具11が立設されるとともに、その下部における左右両
側に揺動式のフック金具12が装備されており、これら
縦リンク2D、支持金具11、及びフック金具12によ
って作業装置連結用のヒッチAが構成されている。
【0017】図1〜3に示すように、苗植付装置3は、
昇降リンク機構2の後端にヒッチAを介して連結される
固定フレーム13、固定フレーム13の左右両端部に夫
々縦軸芯P2周りに揺動自在に連結された揺動フレーム
14、各揺動フレーム14の遊端に縦軸芯P3周りに揺
動自在に連結されたフィードケース15、各フィードケ
ース15から左右に向けて延設された角パイプ状の支持
フレーム16、各支持フレーム16の左右両端から後方
に向けて延設された植付伝動ケース17、各植付伝動ケ
ース17の後部左右両側に軸支されたロータリ式の植付
機構18、植え付け作業時には各植付機構18に対して
一定のストロークで一体往復横移動可能に連結される左
右の苗載台19、及び植え付け作業時には各植付機構1
8による植え付け箇所に対して前もって整地作用を施す
三基の整地フロート20、などによって、左苗植付装置
部3Aと右苗植付装置部3Bとに分離可能で、かつ、そ
れら左右の苗植付装置部3A,3Bの各縦軸芯P2,P
3周りでの揺動操作により、左苗植付装置部3Aと右苗
植付装置部3Bとが夫々前向きで横一列状に並ぶ状態で
連結される作業姿勢(図2参照)と、左苗植付装置部3
Aと右苗植付装置部3Bとが夫々横向きで互いに向かい
合わせになる格納姿勢(図3参照)とに姿勢切り換え可
能な二分割構造に構成されている。つまり、苗植付装置
3の姿勢を作業姿勢から格納姿勢に切り換えることによ
って、走行機体1に対する苗植付装置3の横方向への張
り出し量を小さくすることができるようになっており、
これによって、路上走行時やトラックなどによる運搬時
に苗植付装置3が他物に接触する虞を軽減できるように
なっている。
【0018】固定フレーム13には、その上部中央にヒ
ッチAの支持金具11により受け止め支持される左右向
きの第一連結ピン21が配備されるとともに、その下部
における左右両側にヒッチAのフック金具12と係合可
能な左右一対の第二連結ピン22が左右外側方向きに突
設されており、これら第一連結ピン21及び第二連結ピ
ン22によって、ヒッチAに対して係脱可能な係合部B
が構成されている。つまり、ヒッチAの支持金具11に
固定フレーム13の第一連結ピン21を受け止め支持さ
せるとともに、固定フレーム13の左右の第二連結ピン
22にヒッチAの各フック金具12を係合させることに
よって、苗植付装置3を昇降リンク機構2の後端に連結
した状態で固定できるようになっている。
【0019】エンジン4からの動力は、静油圧式無段変
速装置5及びギヤ式変速装置6を介して、前輪7、後輪
8、並びに苗植付装置3へ伝達されるようになってい
る。図4に示すように、静油圧式無段変速装置5は、電
動シリンダ23の作動によるトラニオン軸5aの回動操
作によって、前後進の切り換え操作及び前後進における
変速操作を無段階で行えるように構成されている。電動
シリンダ23は、ステアリングホイール9の右側方に配
備されたアクセルレバー24により手動設定された目標
速度が得られるように、走行機体1に搭載されたマイク
ロコンピュータからなる制御装置25によって作動制御
されるようになっている。つまり、制御装置25は、ア
クセルレバー24により設定された目標速度に基づいて
走行機体1の走行速度を制御する車速制御を行うように
構成されている。アクセルレバー24には、その操作量
を検出して制御装置25へ出力するレバーセンサS1が
装備されている。電動シリンダ23には、その実伸縮作
動量を検出するストロークセンサS2が装備されてお
り、制御装置25は、アクセルレバー24により手動設
定された目標速度に応じた電動シリンダ23の目標伸縮
作動量と、ストロークセンサS2により検出された電動
シリンダ23の実伸縮作動量とが合致するように電動シ
リンダ23の作動を制御するフィードバック制御を行う
ように構成されている。
【0020】図5及び図6に示すように、この田植機
は、苗植付装置3に代えて殺虫剤や除草剤などの薬剤を
散布する作業装置Zの一例である防除装置26を走行機
体1に連結することによって、作業機の一例である中間
管理機として利用できるようになっている。防除装置2
6は、薬剤を貯留するタンク27、走行機体1からの動
力で駆動されるコンプレッサ28、タンク27からの薬
剤とコンプレッサ28からの圧縮空気とが送り込まれる
噴霧アーム29、及び噴霧アーム29に所定間隔を隔て
て並設された複数の噴霧ノズル30、などによって苗植
付装置3よりも軽量に構成されている。そのため、走行
機体1に防除装置26を連結した状態では、苗植付装置
3を連結した場合に比較して機体が前バランス状態にな
って安定性が損なわれるようになっていることから、高
速走行時に機体が転倒する虞が生じ易くなっている。そ
こで、図4に示すように、制御装置25には、走行機体
1に取り付けられた作業装置Zの種類を判別する判別手
段25Aが制御プログラムとして備えられるとともに、
制御装置25は、この判別手段25Aによる判別に基づ
いて走行機体1の最高速度を制限するようになってい
る。つまり、制御装置25は、判別手段25Aによる判
別に基づいて走行機体1の最高速度を制限する制御手段
として機能するように構成されている。判別手段25A
は、走行機体1に作業装置Zを連結する際に接続される
コネクタ31,32のうち、各作業装置Z側のコネクタ
32に作業装置Zの種類に応じて値が異なるように組み
込まれた抵抗器33の値を、コネクタ31,32の接続
に伴って読み取ることによって、走行機体1に取り付け
られた作業装置Zの種類を判別するようになっている。
ちなみに、制御装置25は、走行機体1に苗植付装置3
が取り付けられた場合には最高速度を1.38m/sと
し、走行機体1に防除装置26が取り付けられた場合に
は最高速度を0.8m/sに制限するようになってい
る。
【0021】以上、要するに、制御装置25が、判別手
段25Aにより走行機体1に取り付けられた作業装置Z
の種類を判別すると、その判別した作業装置Zの種類に
よって変化する作業機のバランス状態を認識するととも
に、そのバランス状態で機体を安定的に走行させること
のできる限界速度を規定して、走行機体1の最高速度を
制限するようになることから、走行機体1に対して作業
装置Zを付け替えるごとに、操縦者が、走行機体1に取
り付けた作業装置Zの種類から作業機のバランス状態を
把握するとともに、そのバランス状態で機体を安定的に
走行させることのできる限界速度を察知して、走行機体
1の最高速度を自主的に規制する、といったことを行わ
なくても、安定性が低下したバランス状態において転倒
などの不都合を招く虞のある高速状態が現出されること
を自動的に防止できるようになっている。
【0022】図1に示すように、苗植付装置3は、整地
フロート20を圃場に接地させた状態で植え付け作業を
行うものであり、又、枕地旋回時などにおいては畦など
の他物との接触を避ける必要のあるものであることか
ら、その昇降範囲は、昇降リンク機構2の最下降位置と
なる下限位置から、昇降リンク機構2の最上昇位置とな
る上限位置に亘る範囲に設定されている。一方、防除装
置26は、苗が植え付けられた圃場や苗自体に向けて除
草剤や殺虫剤などの薬剤を散布するものであり、又、薬
剤貯留用のタンク27がその上部に配備されていること
によって苗植付装置3よりも重心位置が高くなるもので
あることから、その昇降範囲を苗植付装置3と同じ範囲
に設定すると、防除装置26を不必要に下降させること
によって、防除装置26を苗に接触させて苗を傷める、
あるいは、防除装置26を地面などに接触させて損傷さ
せる、などといった不都合が生じる虞や、防除装置26
を上限位置まで上昇させることによって、その状態で走
行する路上走行時や、その状態で運搬車の荷台に積載す
る輸送時などにおいて、機体の安定性を損なう虞が生じ
るようになる。そこで、制御装置25は、判別手段25
Aによる判別に基づいて、作業装置Zの昇降範囲を走行
機体1に取り付けられた作業装置Zに応じた昇降範囲に
変更するようにも構成されている。詳述すると、制御装
置25は、走行機体1に苗植付装置3が取り付けられた
場合には、作業装置Zの昇降範囲を、前述の下限位置か
ら上限位置に亘る範囲に設定し、かつ、走行機体1に防
除装置26が取り付けられた場合には、作業装置Zの昇
降範囲を、苗に接触することなく適切な薬剤散布が行え
るように圃場から所定距離だけ離間させた高さ位置とな
る下限位置から、路上走行時や輸送時などにおいて機体
の安定性を損なう虞がないように苗植付装置3の上限位
置よりも低くした高さ位置である上限位置に亘る範囲に
設定するようになっている。
【0023】以上、要するに、制御装置25が、判別手
段25Aにより走行機体1に取り付けられた作業装置Z
の種類を判別すると、その判別した作業装置Zの種類に
応じた昇降範囲を自動的に設定するようになることか
ら、走行機体1に対して作業装置Zを付け替えるごと
に、操縦者が、走行機体1に取り付けた作業装置Zの種
類から適切な作業装置Zの昇降範囲を察知して作業装置
Zの昇降を自主的に規制する、といったことを行わなく
ても、防除装置26を不必要に下降させることにより、
防除装置26を苗に接触させて苗を傷める、あるいは、
防除装置26を地面などに接触させて損傷させる、など
といった不都合が生じる虞や、路上走行時や運搬車によ
る輸送時などにおいて防除装置26を不必要に上昇させ
ることによって機体の安定性を損なう、といった不都合
が生じる虞を回避できるようになっている。
【0024】尚、図4に示すように、制御装置25は、
昇降リンク機構2の上下揺動角を検出する角度センサS
3からの検出値に基づいて、リフトシリンダ2Cに対す
る作動油の流動状態を切り換える電磁制御弁34の作動
を制御することによって、作業装置Zの昇降を制御する
ようになっている。
【0025】図1及び図4に示すように、ステアリング
ホイール9の右下部には、運転座席10の右側方に配備
された植付クラッチレバー35を「自動」位置に位置さ
せた状態において機能する作業用の操作レバーLの一例
である十字揺動レバー36が装備されている。この十字
揺動レバー36は中立復帰型に構成されており、上方へ
の揺動操作によって第一スイッチSaを、下方への揺動
操作によって第二スイッチSbを、前方への揺動操作に
よって第三スイッチScを、後方への揺動操作によって
第四スイッチSdを、夫々押圧操作するようになってい
る。各スイッチSa〜Sdは、十字揺動レバー36によ
り押圧操作されるごとに制御装置25へオン信号を出力
するようになっている。
【0026】制御装置25は、第一スイッチSaからの
オン信号が入力されると、クラッチモータ37の作動を
制御して植付クラッチ38の切り状態を現出することに
よって、作業装置Zへの伝動を停止して作業装置Zを作
動停止させるとともに、その直後に、電磁制御弁34を
供給状態に切り換えてリフトシリンダ2Cを伸長作動さ
せることによって、作業装置Zを所定の上限位置まで上
昇させるようになっている。又、作業装置Zを所定の上
限位置まで上昇させた後に第二スイッチSbからのオン
信号が入力されると、電磁制御弁34を排出状態に切り
換えてリフトシリンダ2Cを短縮作動させることによっ
て、作業装置Zを予め設定された下限近くの作業高さ位
置(苗植付装置3の場合)もしくは下限位置(防除装置
26の場合)まで下降させるようになっている。作業装
置Zを下限近くの作業高さ位置もしくは下限位置まで下
降させた後に再び第二スイッチSbからのオン信号が入
力されると、クラッチモータ37の作動を制御して植付
クラッチ38の入り状態を現出することによって、作業
装置Zへの伝動を開始して作業装置Zを作動させるよう
になっている。これ以後は、続けて第二スイッチSbか
らのオン信号が入力されるごとに、植付クラッチ38の
切り状態と入り状態とを交互に現出するようになってい
る。
【0027】一方、制御装置25は、走行機体1に苗植
付装置3が取り付けられた状態において、第三スイッチ
Scからのオン信号が入力されると、走行機体1に装備
された苗植付装置3による苗植え付け作業時に使用され
る左右一対のラインマーカ39のうち、左側のラインマ
ーカ39を、その先端が圃場及び走行機体1から離間し
た待機姿勢から、走行機体1から離間した状態で圃場に
突入する作業姿勢に切り換えるようになっている。又、
第四スイッチSdからのオン信号が入力されると、右側
のラインマーカ39を前述の待機姿勢から作業姿勢に切
り換えるようになっている。尚、図7及び図8に示すよ
うに、ラインマーカ39には、ラインマーカ39を作業
姿勢に揺動付勢する付勢バネ39a、この付勢バネの付
勢に抗してラインマーカ39を待機姿勢で保持するロッ
ク機構39b、及びロック解除用の電磁シリンダ39c
が装備されており、第三スイッチSc又は第四スイッチ
Sdからのオン信号に基づいて、制御装置25が対応す
る電磁シリンダ39cの作動を制御することによって、
待機姿勢から作業姿勢に切り換えられるようになってい
る。又、ラインマーカ39は、苗植付装置3の上昇操作
に連動して作業姿勢から待機姿勢に切り換えられるよう
に苗植付装置3にワイヤ連係されるとともに、路上走行
時などような非使用時には、待機姿勢からその先端を走
行機体1に近接させた格納姿勢に切り換えられるように
なっている。
【0028】十字揺動レバー36の前後方向への揺動操
作によって待機姿勢から作業姿勢に切り換え操作される
ラインマーカ39は、前述のように走行機体1に苗植付
装置3が取り付けられた苗植え付け作業時にのみ使用さ
れるものであることから、制御装置25は、判別手段2
5Aによる判別に基づいて、十字揺動レバー36の前後
方向への操作によって操作される操作対象をも切り換え
るように構成されている。詳述すると、制御装置25
は、走行機体1に防除装置26が取り付けられた薬剤散
布作業時には、十字揺動レバー36の前方への揺動操作
により第三スイッチScが押圧操作されて第三スイッチ
Scからのオン信号が入力されると、図6に示すよう
に、防除装置26に装備された左右一対の電磁シリンダ
40を伸長作動させて、噴霧アーム29の左右両端部2
9Aを、上向きに屈曲させた非作業姿勢から中間部29
Bに一直線上に連なる作業姿勢に切り換え、かつ、十字
揺動レバー36の後方への揺動操作により第四スイッチ
Sdが押圧操作されて第四スイッチSdからのオン信号
が入力されると、左右一対の電磁シリンダ40を短縮作
動させて、噴霧アーム29の左右両端部29Aを作業姿
勢から非作業姿勢に切り換えるようになっている。
【0029】以上、要するに、制御装置25が、判別手
段25Aにより走行機体1に取り付けられた作業装置Z
の種類を判別すると、その判別した作業装置Zの種類に
応じて十字揺動レバー36の操作対象を自動的に切り換
えるようになっており、これによって、十字揺動レバー
36を、作業装置Zの種類にかかわらず兼用利用できる
ようになることから、走行機体1に取り付けられる作業
装置Zの種類に対応するだけの各種専用の操作レバーを
それぞれ設ける場合に比較して、構成の簡素化並びに製
造コストの低減化を図れるとともに、走行機体1に対す
る作業装置Zの付け替えを行う際に、十字揺動レバー3
6とその操作対象との連係を手作業で行うものに比較し
て、作業装置Zの付け替えに要する労力を大幅に軽減で
きるようになっている。
【0030】尚、図4に示すように、判別手段25A
は、走行機体1側のコネクタ31に短絡具41が接続さ
れた場合には、その短絡具41に組み込まれた抵抗器3
3の値から走行機体1が作業装置Zの非連結状態である
と判断するようになっている。一方、制御装置25は、
判別手段25Aにより走行機体1が作業装置Zの非連結
状態であると判断された場合には、作業装置Zが取り外
されたことによって機体がかなり前バランス状態となっ
た不安定状態であることから、その状態での最高速度
を、走行機体1に防除装置26が取り付けられた状態で
の最高速度よりも更に低くなるように制限するようにな
っており、これによって、走行機体1に作業装置Zが取
り付けられていない状態での走行時において、機体が転
倒する虞のある高速状態が現出されることを防止できる
ようになっている。
【0031】〔別実施形態〕 作業機としては、走行機体1に耕耘装置、プラウ、
直播装置、溝切装置、あるいは草刈装置、などが取り付
けられるものであってもよい。 図9に示すように、走行機体1側のコネクタ31に
複数の接続端子(図9においては三つの場合を例示す
る)a〜cを設けるとともに、種類の異なる作業装置Z
の各コネクタ32(図9においては二つの場合を例示す
る)と短絡具41とに、それらに応じて配置を異ならせ
た一対の接続端子x,yを設けて、作業装置Z側の接続
端子x,yが接続される走行機体1側の接続端子a〜c
の組み合わせに基づいて、判別手段25Aが作業装置Z
の種類及び非連結状態を判別するように構成してもよ
い。 走行機体1側のヒッチAに複数のスイッチを設ける
とともに、作業装置Z側の係合部Bに、作業装置Zの種
類に応じて配置を異ならせた単一もしくは複数の押圧操
作具を設けて、走行機体1に対する作業装置Zの連結に
伴って作業装置Z側の押圧操作具により押圧操作される
走行機体1側のスイッチの位置もしくは組み合わせに基
づいて、判別手段25Aが作業装置Zの種類を判別する
ように構成してもよい。尚、この構成においては、走行
機体1側のスイッチのいずれもが押圧操作されない場合
に、走行機体1が作業装置Zの非連結状態であると判別
手段25Aが判断するようにしてもよい。 制御手段25の制御作動による最高速度の設定は、
作業装置Zの種類に応じて種々の変更が可能なものであ
る。 制御手段25の制御作動による作業装置Zの昇降範
囲の設定は、作業装置Zの種類に応じて種々の変更が可
能なものである。 制御手段25の制御作動による作業用の操作レバー
Lの操作対象の切り換えは、作業装置Zの種類に応じて
種々の変更が可能なものである。例えば、走行機体1
に、専用の駆動用アクチュエータを備えた作業装置Zが
取り付けられた場合には、上記実施形態において例示し
た作業用の操作レバーLの一例である十字揺動レバー3
6の上下方向への揺動操作によって、制御手段25が、
クラッチモータ37に代えて駆動用アクチュエータの作
動を制御して、作業装置Zの駆動状態と駆動停止状態と
を現出するようにしてもよい。 作業用の操作レバーLとしては、植付クラッチレバ
ー35などであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】作業姿勢に切り換えた状態を示す苗植付装置の
平面図
【図3】格納姿勢に切り換えた状態を示す苗植付装置の
平面図
【図4】制御構成を示すブロック図
【図5】走行機体に防除装置を取り付けた状態を示す後
部側面図
【図6】走行機体に防除装置を取り付けた状態を示す背
面図
【図7】ラインマーカの構成を示す要部の正面図
【図8】ラインマーカの構成を示す要部の平面図
【図9】別実施形態における作業装置判別構造を示す制
御ブロック図
【符号の説明】
1 走行機体 2 昇降リンク機構 25 制御手段 25A 判別手段 L 操作レバー Z 作業装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に連結した昇降リンク機構に対
    して複数種の作業装置を付け替え可能に構成した作業機
    の作業装置判別構造であって、 前記走行機体に取り付けられた作業装置の種類を判別す
    る判別手段と、その判別に基づいて、走行機体の最高速
    度を制限する制御手段とを設けてある作業機の作業装置
    判別構造。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が、前記判別手段からの判
    別に基づいて、前記作業装置の昇降範囲を変更するよう
    構成してある請求項1記載の作業機の作業装置判別構
    造。
  3. 【請求項3】 前記制御手段が、前記判別手段からの判
    別に基づいて、作業用の操作レバーの操作対象を切り換
    えるよう構成してある請求項1又は2記載の作業機の作
    業装置判別構造。
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