JPH1188172A - アナログ−デジタル変換回路 - Google Patents

アナログ−デジタル変換回路

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JPH1188172A
JPH1188172A JP23981097A JP23981097A JPH1188172A JP H1188172 A JPH1188172 A JP H1188172A JP 23981097 A JP23981097 A JP 23981097A JP 23981097 A JP23981097 A JP 23981097A JP H1188172 A JPH1188172 A JP H1188172A
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Atsushi Wada
淳 和田
Kuniyuki Tani
邦之 谷
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い変換精度を保ちつつ変換速度が高速化さ
れたアナログ−デジタル変換回路を提供することであ
る。 【解決手段】 多段パイプライン構成を有するアナログ
−デジタル変換回路1において、各段の回路3〜5に複
数段の演算増幅器11a,13または11,13が設け
られる。各段の回路3〜5において、前段の回路から出
力されるアナログ入力信号は、前段側の演算増幅器11
a,11に与えられるとともに、サブA/Dコンバータ
9に与えられる。サブA/Dコンバータ9のA/D変換
結果は、D/Aコンバータ10に与えられる。減算回路
12は、前段側の演算増幅器11a,11の出力とD/
Aコンバータ10のD/A変換結果とを減算する。後段
側の演算増幅器13は、減算回路12の出力を増幅し、
次段の回路に与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多段パイプライン
(ステップフラッシュ)構成を有するアナログ−デジタ
ル変換回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオ信号のデジタル処理技術の
進歩に伴い、ビデオ信号処理用のアナログ−デジタル変
換回路(A/Dコンバータ)の需要が大きくなってい
る。ビデオ信号処理用のアナログ−デジタル変換回路に
は高速変換動作が要求されるため、従来、2ステップフ
ラッシュ(2ステップパラレル)方式が広く用いられて
いた。
【0003】しかし、変換ビット数の増大に伴い、2ス
テップフラッシュ方式では十分な変換精度が得られなく
なってきたため、多段パイプライン(ステップフラッシ
ュ)構成を有するアナログ−デジタル変換回路が開発さ
れた。
【0004】図7は従来の多段パイプライン構成を有す
るアナログ−デジタル変換回路の構成を示すブロック図
である。図7のアナログ−デジタル変換回路は、10ビ
ット4段パイプライン構成を有する。
【0005】図7において、アナログ−デジタル変換回
路101は、サンプルホールド回路102、1段目の回
路103、2段目の回路104、3段目の回路105、
4段目の回路106、複数のラッチ回路107および出
力回路108から構成されている。
【0006】1段目(初段)〜3段目の回路103〜1
05は、サブA/Dコンバータ109、D/Aコンバー
タ110、および差分増幅器111を備える。4段目
(最終段)の回路106はサブA/Dコンバータ109
のみを備える。
【0007】1段目の回路103は4ビット構成、2〜
4段目の回路104〜106はそれぞれ2ビット構成で
ある。1〜3段目の回路103〜105において、サブ
A/Dコンバータ109およびD/Aコンバータ110
のビット数(ビット構成)は同じに設定されている。
【0008】次に、アナログ−デジタル変換回路101
の動作を説明する。サンプルホールド回路102は、ア
ナログ入力信号Vinをサンプリングして一定時間保持す
る。サンプルホールド回路102から出力されたアナロ
グ入力信号Vinは、1段目の回路103へ転送される。
【0009】1段目の回路3において、サブA/Dコン
バータ109はアナログ入力信号Vinに対してA/D変
換を行う。サブA/Dコンバータ109のA/D変換結
果である上位4ビットのデジタル出力(29 ,28 ,2
7 ,26 )は、D/Aコンバータ110へ転送されると
ともに、4つのラッチ回路107を介して出力回路10
8へ転送される。差分増幅器111は、D/Aコンバー
タ110のD/A変換結果とアナログ入力信号Vinとの
差分を増幅する。その差分増幅器111の出力は2段目
の回路104へ転送される。
【0010】2段目の回路104においては、1段目の
回路103の差分増幅器111の出力に対して、1段目
の回路103と同様の動作が行われる。また、3段目の
回路105においては、2段目の回路104の差分増幅
器111の出力に対して、1段目の回路103と同様の
動作が行われる。そして、2段目の回路104から中上
位2ビットのデジタル出力(25 ,24 )が得られ、3
段目の回路105から中下位2ビットのデジタル出力
(23 ,22 )が得られる。
【0011】4段目の回路106においては、3段目の
回路105の差分増幅器111の出力に対して、サブA
/Dコンバータ109がA/D変換を行い、下位2ビッ
トのデジタル出力(21 ,20 )が得られる。
【0012】1〜4段目の回路103〜106のデジタ
ル出力は各ラッチ回路107を経て同時に出力回路10
8に到達する。すなわち、各ラッチ回路107は各回路
103〜106のデジタル出力の同期をとるために設け
られている。
【0013】出力回路108はアナログ入力信号Vinの
10ビットのデジタル出力Dout を必要な場合はデジタ
ル補正処理後パラレル出力する。
【0014】このように、アナログ−デジタル変換回路
101においては、各段の回路103〜105におい
て、アナログ入力信号Vinまたは前段の回路103,1
04の差分増幅器111の出力と、その段の回路103
〜105のデジタル出力のD/A変換結果との差分が差
分増幅器111によって増幅される。
【0015】そのため、変換ビット数が増大してLSB
が小さくなっても、サブA/Dコンバータ109を構成
する各コンパレータの分解能を実質的に向上させること
が可能になり、十分な変換精度が得られる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子機器の高速
化に伴ってアナログ−デジタル変換器にも変換速度のさ
らなる高速化が要求されている。上記の従来のアナログ
−デジタル変換回路において、変換速度をさらに高速化
するためには、差分増幅器111を構成する演算増幅器
のGB積(利得帯域幅積)を大きくする必要がある。し
かしながら、演算増幅器のGB積の改良には限界があ
る。したがって、アナログ−デジタル変換回路の変換速
度をさらに高速化することは困難となる。
【0017】本発明の目的は、高い変換精度を保ちつつ
変換速度が高速化されたアナログ−デジタル変換回路を
提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
(1)第1の発明 第1の発明に係るアナログ−デジタル変換回路は、複数
段の回路からなる構成を有し、各段の回路がアナログ−
デジタル変換器、デジタル−アナログ変換器、減算回路
および複数段に設けられた演算増幅器を含むものであ
る。
【0019】本発明に係るアナログ−デジタル変換回路
においては、各段の回路の演算増幅器が複数段に設けら
れているので、1段当たりの演算増幅器のループ定数を
低減することができ、かつ1段当たりの演算増幅器の負
荷容量が低減する。それにより、各演算増幅器の限界動
作周波数が高くなる。その結果、各演算増幅器の性能を
向上させることなく、高い変換精度を保ちつつ、変換速
度を高速化することが可能となる。
【0020】(2)第2の発明 第2の発明に係るアナログ−デジタル変換回路は、複数
段の回路からなる多段パイプライン構成を有し、各段の
回路がアナログ−デジタル変換器、デジタル−アナログ
変換器、減算回路および複数段に設けられた演算増幅器
を含むものである。
【0021】本発明に係るアナログ−デジタル変換回路
においては、各段の回路の演算増幅器が複数段に設けら
れているので、1段当たりの演算増幅器のループ定数を
低減することができ、かつ1段当たりの演算増幅器の負
荷容量が低減する。それにより、各演算増幅器の限界動
作周波数が高くなる。その結果、各演算増幅器の性能を
向上させることなく、高い変換精度を保ちつつ、変換速
度を高速化することが可能となる。
【0022】(3)第3の発明 第3の発明に係るアナログ−デジタル変換回路は、第1
または第2の発明に係るアナログ−デジタル変換回路の
構成において、少なくとも2段目以降の回路内の複数段
に設けられた演算増幅器の各段の利得がそれぞれ1を越
えるように設定されたものである。
【0023】これにより、2段目以降の各段の回路の利
得を保ちつつ、1段当たりの演算増幅器の利得を小さく
することが可能となる。
【0024】(4)第4の発明 第4の発明に係るアナログ−デジタル変換回路は、第
1、第2または第3の発明に係るアナログ−デジタル変
換回路の構成において、各段の回路内の複数段の演算増
幅器のうち前段側の演算増幅器の出力が同じ段の回路内
の減算回路に与えられ、後段側の演算増幅器の出力が次
段の回路内のアナログ−デジタル変換器および演算増幅
器に与えられるものである。
【0025】この場合、各段の回路において前段側の演
算増幅器による増幅動作およびアナログ−デジタル変換
器によるアナログ−デジタル変換動作とを並行して行う
ことが可能となる。それにより、各段の回路におけるア
ナログ−デジタル変換動作、デジタル−アナログ変換動
作および増幅動作を1クロック内で実現することが可能
となる。その結果、各段の回路内におけるアナログ−デ
ジタル変換器によるアナログ−デジタル変換動作および
デジタル−アナログ変換器によるデジタル−アナログ変
換動作のタイミングが緩和される。
【0026】(5)第5の発明 第5の発明に係るアナログ−デジタル変換回路は、複数
段の回路からなる多段パイプライン構成を有し、最終段
を除く各段の回路が、前段の回路から与えられるアナロ
グ信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変
換器と、前段の回路から与えられるアナログ信号を増幅
する少なくとも1つの第1の演算増幅器と、アナログ−
デジタル変換器から出力されるデジタル信号をアナログ
信号に変換するデジタル−アナログ変換器と、第1の演
算増幅器から出力されるアナログ信号とデジタル−アナ
ログ変換器から出力されるアナログ信号との減算を行う
減算回路と、減算回路から出力されるアナログ信号を増
幅する少なくとも1つの第2の演算増幅器とを含むもの
である。
【0027】本発明に係るアナログ−デジタル変換回路
においては、各段の回路が少なくとも1つの第1の演算
増幅器および少なくとも1つの第2の演算増幅器を含む
ので、1段当たりの演算増幅器のループ定数を低減する
ことができ、かつ1段当たりの演算増幅器の負荷容量が
低減する。それにより、各演算増幅器の限界動作周波数
が高くなる。その結果、各演算増幅器そのものの性能を
向上させることなく、高い変換精度を保ちつつ、変換動
作を高速化することが可能となる。
【0028】また、各段の回路において、第1の演算増
幅器による増幅動作とアナログ−デジタル変換器による
アナログ−デジタル変換動作とを並行して行うことが可
能となる。それにより、各段の回路におけるアナログ−
デジタル変換動作、デジタル−アナログ変換動作および
増幅動作を1クロック内で実現することが可能となる。
その結果、各段の回路内におけるアナログ−デジタル変
換器によるアナログ−デジタル変換動作およびデジタル
−アナログ変換器におけるデジタル−アナログ変換動作
のタイミングが緩和される。
【0029】(6)第6の発明 第6の発明に係るアナログ−デジタル変換器は、第5の
発明に係るアナログ−デジタル変換器の構成において、
初段の回路内の第1の演算増幅器の利得が1以上である
ことを特徴とする。
【0030】初段の回路における第1の演算増幅器の利
得が1の場合には、第1の演算増幅器はサンプルホール
ド動作を行う。また、初段の回路における第1の演算増
幅器の利得が1よりも大きい場合には、第1の演算増幅
器は増幅動作を行う。
【0031】(7)第7の発明 第7の発明に係るアナログ−デジタル変換回路は、第5
または第6の発明に係るアナログ−デジタル変換回路の
構成において、最終段の回路が、前段の回路から与えら
れるアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ−
デジタル変換器を含むものである。
【0032】この場合、最終段の回路のアナログ−デジ
タル変換器によりデジタル出力の下位ビットが得られ
る。
【0033】(8)第8の発明 第8の発明に係るアナログ−デジタル変換回路は、第
5、第6または第7の発明に係るアナログ−デジタル変
換回路の構成において、初段の回路におけるビット構成
が2段以降の回路におけるビット構成よりも2ビット以
上大きく設定され、2段から最終段の回路におけるビッ
ト構成が均等分割されたものである。
【0034】これにより、より高い変換精度を保ちつ
つ、変換動作を高速化することが可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例における
アナログ−デジタル変換回路の構成を示すブロック図で
ある。図1のアナログ−デジタル変換回路1は、10ビ
ット4段パイプライン構成を有する。
【0036】図1において、アナログ−デジタル変換回
路1は、サンプルホールド回路、1段目〜4段目の回路
3〜6、複数のラッチ回路7および出力回路8から構成
されている。
【0037】1段目(初段)の回路3は、サブA/Dコ
ンバータ9、D/Aコンバータ10、演算増幅器11
a、減算回路12および演算増幅器13を備える。2段
目および3段目の回路4,5は、サブA/Dコンバータ
9、D/Aコンバータ10、演算増幅器11、減算回路
12および演算増幅器13を備える。
【0038】ただし、後述するように、1段目の回路3
内の演算増幅器11aは、利得1を有し、サンプルホー
ルド回路として働く。1段目の回路3内の演算増幅器1
3および2段目および3段目の回路4,5内の演算増幅
器11,13の利得は2である。4段目(最終段)の回
路6は、サブA/Dコンバータ9のみを備える。
【0039】1段目の回路3は4ビット構成、2〜4段
目の回路4〜6はそれぞれ2ビット構成である。1〜3
段目の回路3〜5において、サブA/Dコンバータ9お
よびD/Aコンバータ10のビット数(ビット構成)は
同じに設定されている。
【0040】次に、図1のアナログ−デジタル変換回路
1の動作を説明する。サンプルホールド回路2は、アナ
ログ入力信号Vinをサンプリングして一定時間保持す
る。サンプルホールド回路2から出力されたアナログ入
力信号Vinは、1段目の回路3へ転送される。
【0041】1段目の回路3において、サブA/Dコン
バータ9は、アナログ入力信号Vinに対してA/D変換
を行う。サブA/Dコンバータ9のA/D変換結果であ
る上位4ビットのデジタル出力(29 ,28 ,27 ,2
6 )は、D/Aコンバータ10へ転送されるとともに、
4つのラッチ回路7を介して出力回路8へ転送される。
D/Aコンバータ10は、サブA/Dコンバータ9のA
/D変換結果である上位4ビットのデジタル出力をアナ
ログ信号に変換する。
【0042】一方、演算増幅器11aは、アナログ入力
信号Vinをサンプリングして一定時間保持する。減算回
路12は、演算増幅器11aから出力されたアナログ入
力信号VinとD/Aコンバータ10のD/A変換結果と
を減算する。演算増幅器13は、減算回路12の出力を
増幅する。演算増幅器13の出力は、2段目の回路4へ
転送される。
【0043】2段目の回路4においては、サブADコン
バータ9が、1段目の回路3の演算増幅器13の出力に
対してA/D変換を行う。サブA/Dコンバータ9のA
/D変換結果は、D/Aコンバータ10へ転送されると
ともに、3つのラッチ回路7を介して出力回路8へ転送
される。これにより、2段目の回路4から中上位2ビッ
トのデジタル出力(25 ,24 )が得られる。
【0044】一方、演算増幅器11は、1段目の回路3
の演算増幅器13の出力を増幅する。減算回路12は、
演算増幅器11の出力とD/Aコンバータ10のD/A
変換結果とを減算する。演算増幅器13は、減算回路1
2の出力を増幅する。演算増幅器13の出力は、3段目
の回路5へ転送される。
【0045】3段目の回路5においては、2段目の回路
3の演算増幅器13の出力に対して2段目の回路4と同
様の動作が行われる。それにより、3段目の回路5から
中下位2ビットのデジタル出力(23 ,22 )が得られ
る。
【0046】4段目の回路6においては、3段目の回路
5の演算増幅器13の出力に対してサブA/Dコンバー
タ9がA/D変換を行い、下位2ビットのデジタル出力
(2 1 ,20 )が得られる。
【0047】1段目〜4段目の回路3〜6のデジタル出
力は、各ラッチ回路7を経て同時に出力回路8に到達す
る。すなわち、各ラッチ回路7は各回路3〜6のデジタ
ル出力の同期をとるために設けられている。
【0048】出力回路8は、アナログ入力信号Vinの1
0ビットのデジタル出力Dout を必要な場合はデジタル
補正処理後パラレル出力する。
【0049】次に、実施例のアナログ−デジタル変換回
路における変換速度を比較例のアナログ−デジタル変換
回路の変換速度と比較して説明する。実施例のアナログ
−デジタル変換回路は図1の構成を有し、比較例のアナ
ログ−デジタル変換回路は図7の構成を有する。
【0050】図2は実施例のアナログ−デジタル変換回
路の主要部の構成を示すブロック図、図3は図2のアナ
ログ−デジタル変換回路における動作タイミングを示す
波形図である。また、図4は比較例のアナログ−デジタ
ル変換回路の主要部の構成を示すブロック図、図5は図
4のアナログ−デジタル変換回路における動作タイミン
グを示す波形図である。
【0051】図2に示す実施例のアナログ−デジタル変
換回路において、1段目の回路3内の演算増幅器11a
ループ定数は1に設定され、演算増幅器13のループ定
数は2に設定され、2段目および3段目の回路4,5内
の演算増幅器11,13のループ定数は2に設定されて
いる。
【0052】また、1段目の回路3内のサブA/Dコン
バータ9のビット数(ビット構成)は4ビットであり、
2段目〜4段目の回路4〜6内のサブA/Dコンバータ
9のビット数(ビット構成)は2ビットである。
【0053】図4に示す比較例のアナログ−デジタル変
換回路において、1段目〜3段目の回路103〜105
内の減算回路112および演算増幅器113が図7の差
分増幅器111を構成する。1段目〜3段目の回路10
3〜105内の演算増幅器113のループ定数はそれぞ
れ4に設定されている。
【0054】また、1段目の回路103内のサブA/D
コンバータ109のビット数(ビット構成)は4ビット
であり、2段目〜4段目の回路104〜106内のサブ
A/Dコンバータ109のビット数(ビット構成)は2
ビットである。
【0055】多段パイプライン構成のアナログ−デジタ
ル変換回路の限界動作周波数fSYSは各演算増幅器のル
ープ周波数fLOOPを用いて次式のように決定される。
【0056】 fSYS ≒1/2×fLOOP=1/2×1/Ai×fOP …(1) ここで、fOPは各演算増幅器のGB積(利得帯域幅積)
周波数であり、Aiは各演算増幅器のループ定数であ
り、1/2は動作マージンである。
【0057】上式(1)から、アナログ−デジタル変換
回路の限界動作周波数fSYS を高くするためには、ルー
プ定数Aiを小さくする必要がある。
【0058】比較例のアナログ−デジタル変換回路にお
いては、ループ定数Ai=4としている。この場合、限
界動作周波数fSYS を20MHzにするためには、演算
増幅器のGB積周波数fOPが160MHz以上必要とな
る。
【0059】実施例のアナログ−デジタル変換回路で
は、各段の回路3〜5に複数段の演算増幅器11a,1
3または11,13が設けられているので、回路1段当
たりの利得を変えずに演算増幅器11a,11,13の
ループ定数Aiを下げることができる。
【0060】ここでは、上記のように、1段目の回路3
内の演算増幅器11aのループ定数Aiを1とし、演算
増幅器13のループ定数Aiを2とし、2段目および3
段目の回路4,5内の演算増幅器11,13のループ定
数Aiを2としている。
【0061】また、一般に、同じ直流利得を得るために
は、演算増幅器の限界速度(GB積)は、次式のように
なる。
【0062】GB積≒gm/CL ここで、CLは負荷容量であり、gmは相互コンダクタ
ンスである。上式から、相互コンダクタンスgmが一定
であるとすると、演算増幅器の限界速度(GB積)は負
荷容量CLに依存する。
【0063】図6に実施例および比較例のアナログ−デ
ジタル変換回路に用いられる演算増幅器の主要部の構成
を示す。図6に示すように、演算増幅器200の反転入
力端子にコンデンサ201が接続され、かつ出力端子が
コンデンサ202を介して反転入力端子に接続されてい
る。
【0064】コンデンサ201の容量値をKCとし、コ
ンデンサ202の容量値をCとする。コンデンサ201
の入力端に入力電圧変化Vi が与えられた場合、出力電
圧変化ΔVO は次式のようになる。
【0065】 ΔVO =(KC/C)・ΔVi =K・ΔVi このように、演算増幅器の利得Kを大きくすると、入力
容量が大きくなる。すなわち、各段の演算増幅器の利得
Kを小さくすると、次段の演算増幅器の入力容量が小さ
くなり、各段の演算増幅器の負荷容量が低減される。
【0066】実施例のアナログ−デジタル変換回路にお
いては、各演算増幅器11,13のループ定数Aiが比
較例のアナログ−デジタル変換回路における演算増幅器
113の半分となっているので、各演算増幅器11a,
11,13の負荷容量は2分の1となる。
【0067】これにより、同一の性能を有する演算増幅
器を用いた場合、演算増幅器11a,11,13の限界
GB積周波数fOPMAX は320MHzとなる。したがっ
て、ループ周波数fLOOPは160MHzとなり、限界動
作周波数fSYS は80MHzとなる。
【0068】表1に実施例および比較例のアナログ−デ
ジタル変換回路における速度性能を示す。
【0069】
【表1】
【0070】表1に示すように、実施例においては、限
界動作周波数fSYS が80MHzとなり、比較例の20
MHzの4倍となっている。したがって、実施例のアナ
ログ−デジタル変換回路では、比較例のアナログ−デジ
タル変換回路の4倍の変換速度が得られる。
【0071】実施例のアナログ−デジタル変換回路で
は、図3に示すように、80MHzのクロック信号CL
Kに同期して各動作が行われる。これに対して、比較例
のアナログ−デジタル変換回路では、図5に示すよう
に、20MHzのクロック信号CLKに同期して各動作
が行われる。
【0072】比較例のアナログ−デジタル変換回路で
は、図5に破線で示すように、例えば2段目の回路10
4内において、サブA/Dコンバータ109によるA/
D変換動作、D/Aコンバータ110によるD/A変換
動作および演算増幅器113による増幅および保持動作
が1/2クロック内で実行される。
【0073】一方、実施例のアナログ−デジタル変換回
路においては、図3に破線で示すように、例えば2段目
の回路4内において、サブA/Dコンバータ9によるA
/D変換動作および演算増幅器11による増幅および保
持動作が同じタイミングで行われ、D/Aコンバータ1
0によるD/A変換動作および演算増幅器13による増
幅および保持動作が同じタイミングで行われる。
【0074】この場合、A/Dコンバータ9によるA/
D変換動作、D/Aコンバータ10によるD/A変換動
作および演算増幅器11,13による増幅および保持動
作が1クロック内で実行される。したがって、サブA/
Dコンバータ9およびD/Aコンバータ10のタイミン
グが緩和される。
【0075】このように、本実施例のアナログ−デジタ
ル変換回路においては、各段の回路3〜5内に2段の演
算増幅器11a,13または11,13が設けられてい
るので、各演算増幅器11a,11,13のループ定数
を低減することができ、かつ各演算増幅器11a,1
1,13の負荷容量が低減される。その結果、各演算増
幅器11a,11,13の性能を向上させることなく、
変換速度を高速化することが可能となる。
【0076】また、初段の回路3におけるビット構成が
4ビットに構成され、2段から最終段の回路4〜6のビ
ット構成が2ビットずつに均等分割され、4−2−2−
2構成が採用されているので、高い変換精度が得られる
(例えば特開平9−69776号公報参照)。
【0077】なお、上記実施例では、初段の回路3の演
算増幅器11aの利得が1となっているが、演算増幅器
11aの利得を他の演算増幅器11と同様に2としても
よい。
【0078】また、上記実施例では、各段の回路3〜5
において、2段の演算増幅器11a,13または11,
13が設けられているが、各段の回路に3段以上の演算
増幅器を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるアナログ−デジタル
変換回路の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例のアナログ−デジタル変換回路の主要部
の構成を示すブロック図である。
【図3】図2のアナログ−デジタル変換回路における動
作タイミングを示す波形図である。
【図4】比較例のアナログ−デジタル変換回路の主要部
の構成を示すブロック図である。
【図5】図4のアナログ−デジタル変換回路における動
作タイミングを示す波形図である。
【図6】実施例および比較例のアナログ−デジタル変換
回路における演算増幅器の主要部の構成を示す回路図で
ある。
【図7】従来のアナログ−デジタル変換回路の構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1 アナログ−デジタル変換回路 3〜6 1段目〜4段目の回路 9 サブA/Dコンバータ 10 D/Aコンバータ 11,11a,13 演算増幅器 12 減算回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数段の回路からなる構成を有し、各段
    の回路はアナログ−デジタル変換器、デジタル−アナロ
    グ変換器、減算回路および複数段に設けられた演算増幅
    器を含むことを特徴とするアナログ−デジタル変換回
    路。
  2. 【請求項2】 複数段の回路からなる多段パイプライン
    構成を有し、各段の回路はアナログ−デジタル変換器、
    デジタル−アナログ変換器、減算回路および複数段に設
    けられた演算増幅器を含むことを特徴とするアナログ−
    デジタル変換回路。
  3. 【請求項3】 少なくとも2段目以降の回路内の前記複
    数段に設けられた演算増幅器の各段の利得がそれぞれ1
    を越えるように設定されたことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のアナログ−デジタル変換回路。
  4. 【請求項4】 各段の回路内の複数段の演算増幅器のう
    ち前段側の演算増幅器の出力が同じ段の回路内の減算回
    路に与えられ、後段側の演算増幅器の出力が次段の回路
    内のアナログ−デジタル変換器および演算増幅器に与え
    られることを特徴とする請求項1、2または3記載のア
    ナログ−デジタル変換器。
  5. 【請求項5】 複数段の回路からなる多段パイプライン
    構成を有し、 最終段の回路を除く各段の回路は、 前段の回路から与えられるアナログ信号をデジタル信号
    に変換するアナログ−デジタル変換器と、 前段の回路から与えられる前記アナログ信号を増幅する
    少なくとも1段の第1の演算増幅器と、 前記アナログ−デジタル変換器から出力されるデジタル
    信号をアナログ信号に変換するデジタル−アナログ変換
    器と、 前記第1の演算増幅器から出力されるアナログ信号と前
    記デジタル−アナログ変換器から出力されるアナログ信
    号との減算を行う減算回路と、 前記減算回路から出力されるアナログ信号を増幅する少
    なくとも1段の第2の演算増幅器とを含むことを特徴と
    するアナログ−デジタル変換回路。
  6. 【請求項6】 初段の回路内の前記第1の演算増幅器の
    利得は1以上であることを特徴とする請求項5記載のア
    ナログ−デジタル変換回路。
  7. 【請求項7】 前記最終段の回路は、前段の回路から与
    えられるアナログ信号をデジタル信号に変換するアナロ
    グ−デジタル変換器を含むことを特徴とする請求項5ま
    たは6記載のアナログ−デジタル変換回路。
  8. 【請求項8】 初段の回路におけるビット構成が2段以
    降の回路におけるビット構成よりも2ビット以上大きく
    設定され、2段の回路から最終段の回路までのビット構
    成が均等分割されたことを特徴とする請求項3、4また
    は5記載のアナログ−デジタル変換回路。
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