JPH1184916A - 転写搬送装置 - Google Patents

転写搬送装置

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JPH1184916A
JPH1184916A JP9270770A JP27077097A JPH1184916A JP H1184916 A JPH1184916 A JP H1184916A JP 9270770 A JP9270770 A JP 9270770A JP 27077097 A JP27077097 A JP 27077097A JP H1184916 A JPH1184916 A JP H1184916A
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cleaning
bias
toner
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、転写ベルトを十分にクリーニン
グすることができないという課題を解決しようとするも
のである。 【解決手段】 この発明は、画像形成終了後に転写ベル
ト5をクリーニング部材12Aによりクリーニングする
時に、接離手段8、9により転写ベルト5と像担持体4
とを離間させた状態で、転写ベルト5の回転速度を少な
くとも当該プロセス線速より遅くしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、プリンタ、
ファクシミリなどの画像形成装置に用いられる転写搬送
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リ等の画像形成装置においては、感光体等の像担持体上
に潜像形成手段で静電潜像を形成し、この像担持体上の
静電潜像を現像装置で現像してトナー像とし、この像担
持体上のトナー像を転写装置により転写紙などのシート
に転写している。転写装置は、転写チャージャや転写ロ
ーラ、転写搬送装置などが用いられる。
【0003】転写搬送装置は、複数のローラに張架した
無端状転写ベルトを像担持体に当接させ、転写バイアス
印加手段から転写ベルトに転写バイアスを印加して転写
ベルトにて、給送されてきたシートを静電的に吸着して
担持し回転に伴って搬送するとともに、像担持体上のト
ナー像をシートに転写させ、所定の位置でシートを転写
ベルトから剥離させて転写ベルトをシート剥離後にクリ
ーニングブレードによりクリーニングしている。
【0004】特開平8ー110712号公報には、転写
ベルトを有する画像形成装置において、転写ベルトと感
光体ドラムからなる像担持体とを接触させることを前提
として転写ベルトをクリーニングブレードでクリーニン
グして転写紙の裏汚れを防止するものが記載されてい
る。実開平3ー125372号公報には、転写ベルトを
有する画像形成装置において、転写ベルトをクリーニン
グする手段として、転写ベルトの外周面に接するローラ
にバイアスを印加する手段を設けたものが記載されてい
る。
【0005】特開平4ー209145号公報には、転写
体搬送ベルトを備えたベルト転写・搬送装置において、
転写体搬送ベルトを感光体より離間した後も所定時間転
写体搬送ベルトのクリーニングを継続するものが記載さ
れている。特開平4ー233556号公報には、正及び
負のバイアスを印加した2つのファーブラシを用いて感
光ベルトをクリーニングするものが記載されている。
【0006】特開平5ー303310号公報には、転写
ベルトのクリーニングを行うブレードに対してバイアス
電圧の印加が可能な導電性部材を設け、ブレードが転写
ベルトより解除される直前からトナーの帯電特性と逆極
性のバイアス電圧を導電性部材に印加し、ブレードが転
写ベルトに当接する直前からトナーの帯電特性と同極性
のバイアス電圧を導電性部材に印加し、この印加を当接
後に停止する画像形成装置が記載されている。特開平1
ー262576号公報には、搬送ベルトを画像形成部か
ら離間してブレードによる清掃を行う際に搬送ベルトを
画像形成時における搬送速度よりも大きな速度で駆動す
る画像形成装置が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平8ー110
712号公報記載のものでは、転写ベルトと感光体ドラ
ムとを接触させて転写ベルトをクリーニングブレードで
クリーニングするので、転写ベルトのクリーニング中に
感光体ドラム上の地汚れトナーや紙粉等などが転写ベル
トに入力されて転写ベルトを十分にクリーニングするこ
とができない。
【0008】本発明は、転写ベルト上のトナーのクリー
ニング及び転写ベルト上の紙粉のクリーニングを効果的
に達成することができて転写紙等のシートの裏汚れを低
減させることができ、帯電ローラを搭載した画像形成装
置における帯電ローラの汚れを低減することができて像
担持体の帯電電位を安定させることができ、画像形成プ
ロセスを安定させることができて経時での安定した画像
形成が可能となり、転写ベルトのクリーニング性を向上
させることができてクリーニング部材の摩耗や欠けを防
止することができ、クリーニングバイアス印加で電気的
に転写ベルト上のトナーをクリーニングすることがで
き、転写ベルトのクリーニングを機械的及び電気的に行
うことで転写ベルトのクリーニング性を向上させること
ができて短時間で転写ベルトのクリーニングを行うこと
が可能となり、クリーニング部材の負担を少なくしてク
リーニング部材の高寿命化を図ることができ、転写ベル
ト上の正規帯電トナーや逆帯電トナーをクリーニングす
ることができ、転写ベルトのクリーニング不良の程度が
ひどい場合に確実に転写ベルトのクリーニングを行うこ
とができる転写搬送装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、シートを担持して搬送し担
持したシートへ像担持体上のトナー像を静電的に転写さ
せる無端状転写ベルトと、この転写ベルトを回転させる
駆動手段と、前記転写ベルトをクリーニングするクリー
ニング部材と、前記転写ベルトの内周面に接触し前記転
写ベルトに転写バイアスを印加する第1の電極と、この
第1の電極に転写バイアスを供給する電源と、前記転写
ベルトと前記像担持体とを接離させる接離手段とを有す
る転写搬送装置において、画像形成終了後に前記転写ベ
ルトを前記クリーニング部材によりクリーニングする時
に、前記接離手段により前記転写ベルトと前記像担持体
とを離間させた状態で、前記転写ベルトの回転速度を少
なくとも当該プロセス線速より遅くしたものであり、転
写ベルト上のトナーのクリーニング及び転写ベルト上の
紙粉のクリーニングを効果的に達成することができて転
写紙等のシートの裏汚れを低減させることができ、帯電
ローラを搭載した画像形成装置における帯電ローラの汚
れを低減することができて像担持体の帯電電位を安定さ
せることができ、画像形成プロセスを安定させることが
できて経時での安定した画像形成が可能となり、転写ベ
ルトのクリーニング性を向上させることができてクリー
ニング部材の摩耗や欠けを防止することができる。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1記載の転
写搬送装置において、前記転写ベルトを前記クリーニン
グ部材によりクリーニングする時に前記転写ベルトにク
リーニングバイアスを印加するバイアス印加手段を備え
たものであり、請求項1記載の転写搬送装置と同様な効
果が得られるだけでなく、クリーニングバイアス印加で
電気的に転写ベルト上のトナーをクリーニングすること
ができ、転写ベルトのクリーニングを機械的及び電気的
に行うことで転写ベルトのクリーニング性を向上させる
ことができて短時間で転写ベルトのクリーニングを行う
ことが可能となり、クリーニング部材の負担を少なくし
てクリーニング部材の高寿命化を図ることができる。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項2記載の転
写搬送装置において、前記クリーニングバイアスをトナ
ーの正規帯電極性とは逆極性としたものであり、請求項
2記載の転写搬送装置と同様な効果が得られるだけでな
く、転写ベルト上の逆帯電トナーをクリーニングするこ
とができる。
【0012】請求項4に係る発明は、請求項2記載の転
写搬送装置において、前記クリーニングバイアスをトナ
ーの正規帯電極性と同極性としたものであり、請求項2
記載の転写搬送装置と同様な効果が得られるだけでな
く、転写ベルト上の正規帯電トナーをクリーニングする
ことができる。
【0013】請求項5に係る発明は、請求項2記載の転
写搬送装置において、前記バイアス印加手段は前記転写
ベルトに前記クリーニングバイアスとしてトナーの正規
帯電極性とは同極性のバイアスと、トナーの正規帯電極
性とは逆極性のバイアスとを異なるタイミングで印加す
るものであり、請求項2記載の転写搬送装置と同様な効
果が得られるだけでなく、転写ベルト上の正規帯電トナ
ー及び逆帯電トナーの両方をクリーニングすることがで
きる。
【0014】請求項6に係る発明は、請求項5記載の転
写搬送装置において、前記バイアス印加手段は、前記転
写ベルトを前記クリーニング部材によりクリーニングす
る時に、前記転写ベルトに前記クリーニングバイアスと
してトナーの正規帯電極性とは同極性のバイアスと、ト
ナーの正規帯電極性とは逆極性のバイアスとを異なるタ
イミングで印加する動作を少なくとも2回以上行うもの
であり、請求項5記載の転写搬送装置と同様な効果が得
られるだけでなく、転写ベルトのクリーニング不良の程
度がひどい場合に請求項5記載の転写搬送装置よりもよ
り確実に転写ベルトをクリーニングすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明の第1実施形
態を示す。この第1実施形態は、請求項1、2に係る発
明の一実施形態であり、例えば電子写真方式の複写機か
らなる画像形成装置に用いられる。この第1実施形態の
転写搬送装置1は、ベルトユニット2が複写機本体3に
対して着脱自在に支持されてドラム状の感光体からなる
像担持体4の下方に設置される。
【0016】このベルトユニット2は、図1及び図2に
示すように無端状転写ベルト5と、この転写ベルト5が
張架されて転写ベルト5を回転させる駆動ローラ6及び
従動ローラ7と、転写ベルト5を感光体4に対して接離
させる接離手段を構成する接離レバー8及びDCソレノ
イド9と、転写ベルト5に転写バイアスを印加するバイ
アスローラからなる接触電極10と、転写ベルト5の電
荷を除去する接触板11とを備えている。
【0017】転写搬送装置1は、ベルトユニット2の他
に、転写ベルト4の表面に付着する残留トナーや転写紙
からなるシートSの紙屑を掻き落とすクリーニングブレ
ードからなるクリーニング部材12Aを有するクリーニ
ング装置12や、バイアスローラ10に転写バイアスを
印加する高圧電源13、この高圧電源13を制御して転
写バイアスを制御する制御手段としての転写制御板14
を有し、クリーニング装置12及び高圧電源13は複写
機本体3に設けられている。
【0018】駆動ローラ6は、図3及び図4に示すよう
に駆動モータと連結する歯車6bを有し、駆動モータに
より駆動されて転写ベルト5を感光体4の回転方向とは
逆の方向に回転させる。したがって、駆動モータは転写
ベルト5を回転駆動する駆動手段を構成する。転写ベル
ト5は、図5に示すように内側層5aと表面層5bとの
2層構造に構成され、JISK6911に準拠した測定
による電気抵抗としてはDC100V印加時において、
表面層5bの表面抵抗率が1×109Ω〜1×10
12Ω、内側層5aの表面抵抗率が1×107Ω〜1×1
9Ωに設定され、体積抵抗率が5×108Ω・cm〜5
×1010Ω・cmに設定されたものである。
【0019】駆動ローラ6及び従動ローラ7は図1及び
図3に示すように支持体15によって回転可能に支持さ
れている。この支持体15は駆動ローラ6及び従動ロー
ラ7のうち感光体4と転写ベルト5とのニップ部(転写
位置)Bより転写紙搬送方向Aの下流側に位置する駆動
ローラ6の支持軸6aを支点として揺動可能となってお
り、接離レバー8はDCソレノイド9に連結されてい
る。
【0020】DCソレノイド9が制御手段としての制御
板16によりオン/オフされることで接離レバー8が支
持体15を介して転写ベルト5を図1に示すように感光
体4から離間させたり図2に示すように感光体4に当接
させたりする。通常はDCソレノイド9がオフで接離レ
バー8が支持体15を介して転写ベルト5を感光体4か
ら離間させている。
【0021】転写紙Sは給紙装置からレジストローラよ
りなるシート給送手段17へ給紙され、レジストローラ
17はレジストクラッチのオンで駆動源により駆動され
ることで転写紙Sを感光体4上のトナー像と先端位置を
整合させて感光体4と転写ベルト5との間に所定の速度
で送出する。制御板16は、転写紙Sの先端が感光体4
に接近すると、DCソレノイド9を駆動してオンさせ、
DCソレノイド9が接離レバー8を駆動する。
【0022】従って、接離レバー8が支持体15を駆動
して転写ベルト5を感光体4に圧接させ、転写ベルト5
と感光体4との対向位置に、転写紙Sを感光体5に接触
させながら搬送することができるニップ部Bが形成され
る。ローラ6、7のうち感光体4側に位置する従動ロー
ラ7は図4に示すように軸方向における両端部7aが先
細のテーパ状に形成されて転写ベルト5の片寄りを防止
するようになっている。
【0023】従動ローラ7は、金属などにより構成され
た導電性ローラであるが、上述したような電気抵抗を有
する転写ベルト5を支持しているだけであるから、電気
的には他の導電部材と直接接続されていなくて電気的に
フロート状態となっている。駆動ローラ6は、接触板1
1のように高圧電源13へ電流をフィードバックし、ア
ースすることも可能である。駆動ローラ6は転写ベルト
5を駆動する際に転写ベルト5に対するグリップ力を高
めるために、EPDMゴム、クロロプレーンゴム、ある
いはシリコーンゴムなどの材質で構成されている。ま
た、駆動ローラ6はゴムを用いないで導電性のローラな
どを用いることもできる。
【0024】バイアスローラ10は転写ベルト5の移動
方向に対して従動ローラ7より下流側(図1及び図2に
おいて左側)にて転写ベルト5の内周面に接触するよう
に設けられている。このバイアスローラ10は、転写ベ
ルト5に対して感光体4上のトナーの正規帯電極性とは
逆極性の電荷を付与するための接触電極を構成してお
り、高圧電源13に接続されている。
【0025】接触板11は、転写ベルト5の下側の転写
紙搬送面でない内周面における、従動ローラ7の近傍に
配置され、転写ニップ部Bより上流側において転写紙S
への電荷注入を抑える。また、接触板11は、転写ベル
ト5上に流れる電流を帰還電流として検出するためのも
のであり、この電流の検出によってバイアスローラ10
から転写ベルト5への供給電流が転写制御板14により
制御される。このため、接触板11にはその検出電流に
応じてバイアスローラ10から転写ベルト5への供給電
流を制御するための転写制御板14が接続されており、
この転写制御板14はその検出電流に応じて高圧電源1
3を制御することによりバイアスローラ10から転写ベ
ルト5への供給電流を制御する。
【0026】この転写搬送装置1においては、図2に示
すように、レジストローラ17から転写紙Sが繰り出さ
れるのに合わせて制御板16がDCソレノイド9を駆動
してDCソレノイド9が接離レバー8を駆動し、接離レ
バー8が支持体15を駆動して転写ベルト5を感光体4
に圧接させることにより、転写ベルト5と感光体4との
対向位置に転写紙Sの搬送方向へ4〜8mm程度の幅を
有するニップ部Bが形成される。
【0027】一方、感光体4は、駆動部により回転駆動
されて帯電手段により−800Vに均一に帯電された後
に露光手段による原稿画像の露光で静電潜像が形成さ
れ、図6に示すように現像装置18により静電潜像が現
像剤で現像されてトナー像となる。現像装置18は、現
像バイアス電源から現像バイアス電圧が印加され、感光
体4に現像剤を与えて正帯電のトナー19を感光体4に
静電的に吸着させることにより感光体4上のトナー像を
現像する。
【0028】次に、感光体4は転写前除電器20により
除電されて表面電位が低下し、図6ではトナー19の帯
電電荷の高さを丸印の大きさによって表わしてある。転
写前除電器20によってトナー19の帯電電荷が少なく
なっている状態は、丸印の大きさが徐電前よりも徐電後
に小さくなっていることで示されている。転写ベルト5
は高圧電源13からバイアスローラ10を介して転写バ
イアスが印加されることによって電荷が付与され、転写
紙Sを静電的に吸着して担持して搬送するとともに、転
写紙Sがニップ部Bを通過するときに感光体4上のトナ
ー像を転写紙Sに転写させた後に感光体4から転写紙S
を分離する。
【0029】この場合、転写バイアスは高圧電源13か
らバイアスローラ10に−1.5KV〜−6.5KVの
範囲で印加されるが、転写制御板14による定電流制御
で転写バイアスが可変設定される。すなわち、図1及び
図2において、高圧電源13から出力される電流をI1
とし、転写ベルト5から接触板11を介して接地側に流
れる帰還電流をI2とすると、転写制御板14は帰還電
流I2を検出して I1−I2=Iout(Iout:一定値)・・・(1) の関係が得られるように高圧電源13を制御してI1
制御する。
【0030】これは、温度、湿度等の環境条件の変化や
転写ベルト5の製造品質により生ずるバラツキに拘ら
ず、転写紙S上での表面電位Vpを安定させることによ
って転写効率の変化を無くすようにするためである。つ
まり、転写ベルト5及び転写紙Sを通して感光体4側に
流れる電流をIoutと見立てることによって、転写紙S
上での表面抵抗の低抵抗化あるいは高抵抗化による転写
ベルト5への電流の流れ易さの変化が転写紙Sの分離性
能や転写性能に影響してしまうのを防止するためであ
る。
【0031】本実施形態では、Ioutは転写紙搬送速度
330mm/sec、バイアスローラ10の有効長31
0mmでIout=35μA±5μAに設定した場合に良
好な転写が行われた。上述のようにバイアスローラ10
及び高圧電源13は転写ベルト5に電荷を供給する電荷
供給手段を構成する。
【0032】ところで、感光体4から転写紙Sへトナー
像が転写されると、これと同時に転写紙Sが帯電する。
従って、転写ベルト5の真電荷と転写紙S側に発生する
分極電荷との関係により、転写紙Sが転写ベルト5上に
静電的に吸着されて感光体4から分離される。そして、
転写紙Sの感光体4からの分離は感光体4の曲率分離を
利用した転写紙S自身の腰の強さによる感光体4からの
剥離動作で助長される。なお、感光体4から分離できな
かった転写紙Sは分離爪21により感光体4から分離さ
れる。
【0033】このような転写ベルト5に静電的に吸着し
ている転写紙Sと感光体4との分離は、環境条件の変化
により高湿度の場合に転写紙Sに電流が流れ易くなるの
で、うまくいかなくなる。しかし、転写ベルト5の表面
層5bの表面抵抗を若干高めに設定してあることから、
ニップ部Bでの転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせ、さ
らに、バイアスローラ10をニップ部Bより転写紙搬送
方向の下流側に位置させていることにより、転写ベルト
5から転写紙Sへの真電荷の移行が遅れて転写紙Sと感
光体4との間での静電的な吸着関係が回避される。
【0034】この場合、真電荷の移行を遅らせるとは、
転写紙Sが感光体4側のニップ部Bに至るまでは、それ
より上流側で転写紙Sへの真電荷移行が発生しないこと
を意味している。このことから、転写紙Sの感光体4へ
の巻き付きが防止され、また、感光体4からの転写紙S
の分離不良が防止されることになる。
【0035】また、転写ベルト5も環境変化による抵抗
変化が少ないものを選択する方がよく、転写ベルト5は
抵抗を制御する導電材料としてカーボン、酸化亜鉛など
を適量添加し、弾性体ベルトとしてゴムベルトを用いた
場合にはクロロプレーンゴム、EPDMゴム、シリコー
ンゴム、エピクロルヒドリンゴムなどの吸湿性が少なく
て抵抗値が安定した材質を選択することが望まれる。な
お、転写ベルト5から感光体4側へ流れる電流Ioutの
値は、一義的なものではなく、転写紙搬送速度が遅い場
合には減らすことができ、反対に転写紙搬送速度が早い
場合や転写前除電器20が用いられない場合には増やす
ことになる。
【0036】ニップ部Bを通過した転写紙Sは、転写ベ
ルト5に静電的に吸着されていることにより、転写ベル
ト5の移動に合わせて搬送され、駆動ローラ6の所で曲
率分離が行われる。駆動ローラ6の直径は16mm以下
に設定され、上質45K紙(剛度 横21cm3/10
0)の分離が可能であるという実験結果が得られてい
る。転写ベルト5から分離された転写紙Sは、案内部材
22より案内されて定着装置23の加熱ローラ23aと
パッドローラ(加圧ローラ)23bとの間に搬送され
る。加熱ローラ23a及びパッドローラ23bは、転写
紙S上のトナーを加熱及び加圧により定着させる。
【0037】また、転写紙Sが転写ベルト5から分離さ
れると、制御板16がDCソレノイド9の励磁を解除し
てDCソレノイド9が接離レバー8の駆動を解除し、支
持板15が感光体4から離間して転写ベルト5が感光体
4から離間する。そして、転写ベルト5は駆動ローラ6
の下側付近でクリーニング装置12により表面が清掃さ
れる。クリーニング装置12はクリーニングブレード1
2Aを備えており、このクリーニングブレード12Aは
転写ベルト5の表面を摺擦することにより、転写ベルト
5上の感光体4から転移したトナーや、感光体4から転
写紙に転写されずに転写ベルト5の周辺に飛散してきた
トナー、転写紙の紙粉を掻き取る。
【0038】クリーニングブレード12Aによって摺擦
される転写ベルト5は、摺擦抵抗の増加による駆動力の
増大あるいはクリーニングブレード12Aのめくれ等の
現象を防止するために、摩擦係数の低いものとしてフッ
素系の樹脂材料、例えばポリフッ化ビニリデン、4フッ
化エチレンなどが表面に被覆されている。また、クリー
ニングブレード12Aによって転写ベルト5から掻き取
られたトナー、紙粉は回収スクリュー12Bによって複
写機本体3から図示しない廃トナー回収容器に回収され
る。また、感光体4は転写紙分離後にクリーニング装置
によりクリーニングされて次の複写動作に備える。
【0039】ジョブ終了後(画像形成動作終了後)の待
機時には、制御板16は、DCソレノイド9を制御して
図7に示すように転写ベルト5を感光体4から離間させ
た状態で、上記駆動モータに転写ベルト5を少なくとも
1回転以上回転させ、例えば2回転させるとともに、高
圧電源13から転写ベルト5にクリーニングバイアス電
圧を印加させて転写ベルト5のクリーニングを行わせ
る。
【0040】この場合、図10に示すように高圧電源1
3から駆動ローラ6にクリーニングバイアス電圧を印加
させることにより、転写ベルト5にクリーニングバイア
ス電圧を印加させる。したがって、ジョブ中に転写ベル
ト5へ付着したトナー及び紙粉は、クリーニングブレー
ド12Aにより機械的にクリーニングされると同時に、
高圧電源13から転写ベルト5にクリーニングバイアス
電圧が印加されることで静電的にクリーニングされる。
【0041】ここに、転写ベルト5を感光体4に接触さ
せた状態で転写ベルト5をクリーニングすると、感光体
4上の地汚れトナーや紙粉が転写ベルト5に入力される
ことになり、転写ベルト5のクリーニングを充分に行う
ことができない。そこで、本実施形態は、転写ベルト5
を感光体4から離間させた状態で転写ベルト5をクリー
ニングし、これにより転写ベルト5のみを効果的にクリ
ーニングすることができる。
【0042】また、転写ベルト5のクリーニングを感光
体4が少なくとも1回転以上回転する間に行うことによ
り、転写ベルト5のトナー及び紙粉を充分にクリーニン
グすることができ、次のジョブで1枚目転写紙の裏汚れ
を無くすことが可能となる。また、感光体4を帯電させ
る帯電手段として帯電ローラを有する画像形成装置に本
実施形態の接触帯電装置が用いられた場合には、帯電ロ
ーラの汚れの低減にもつながる。帯電ローラの汚れが低
減できれば、結果的に感光体4の帯電電位を安定させる
ことが可能となり、画像形成プロセスを安定させること
が可能となる。また、感光体4からクリーニング装置で
除去したトナーを現像装置18に送ってトナーリサイク
ルを行う場合には、リサイクルトナーの影響により、ど
うしても転写ベルト5のクリーニング性が悪くなり、転
写ベルト5単独のクリーニングを行うことが必要不可欠
になる。
【0043】このように、本実施形態は、感光体4上の
地汚れトナーや紙粉を転写ベルト5に付着させないよう
にするために、感光体4から転写紙へのトナー像転写が
終了した後に、転写ベルト5を感光体4から離間させた
直後から少なくとも転写ベルト5を1回転以上回転させ
て転写ベルト5のクリーニングを行う。
【0044】転写ベルト5へのクリーニングバイアスの
印加の目的は、転写ベルト5上に静電的に付着したトナ
ーをクリーニングすることにある。転写ベルト5をブレ
ード12Aにより機械的にクリーニングする方式だけで
なく、これと転写ベルト5にクリーニングバイアスを印
加して転写ベルト5を電気的にクリーニングする方式を
組み合わせることで、転写ベルト5のクリーニング性の
余裕度アップを図ることが可能となり、機械的クリーニ
ング方式だけよりも効率的に短時間で転写ベルト5をク
リーニングすることが可能となり、さらにブレード12
Aのめくれ発生の可能性も少なくなって余裕度がアップ
する。
【0045】また、制御板16は、転写ベルト5を回転
させる駆動モータを制御して、転写ベルト5を感光体4
から離間させた状態で転写ベルト5のクリーニングを行
うクリーニング時の転写ベルト5の回転線速をプロセス
速度(画像形成プロセスを行う時(感光体4から転写紙
へのトナー像転写を行う時)の回転線速)よりも遅くさ
せる。このため、転写ベルト5のクリーニング性の余裕
度を上げることができる。
【0046】図9はプロセス速度/転写ベルト5回転線
速とクリーニング性との関係を示す。図9の実線はブレ
ード12Aが通常の劣化していない時の上記関係を示
し、図9の点線はブレード12Aが劣化した(摩耗や欠
けを生じた)時の上記関係を示す。転写ベルト5のクリ
ーニング性は、ブレード12Aが劣化した時の方が悪
く、転写ベルト5のクリーニング時の回転線速を遅くす
ることで効果があることがわかる。
【0047】この第1実施形態は、請求項1に係る発明
の一実施形態であって、転写紙からなるシートSを担持
して搬送し担持したシートSへ像担持体としての感光体
4上のトナー像を静電的に転写させる無端状転写ベルト
5と、この転写ベルト5を回転させる駆動モータからな
る駆動手段と、前記転写ベルト5をクリーニングするク
リーニングブレード12Aからなるクリーニング部材
と、前記転写ベルト5の内周面に接触し前記転写ベルト
5に転写バイアスを印加するバイアスローラ10からな
る第1の電極と、この第1の電極10に転写バイアスを
供給する高圧電源13からなる電源と、前記転写ベルト
5と前記像担持体4とを接離させるDCソレノイド9及
び接離レバー8からなる接離手段とを有する転写搬送装
置において、画像形成終了後に前記転写ベルト5を前記
クリーニング部材12Aによりクリーニングする時に、
前記接離手段により前記転写ベルト5と前記像担持体4
とを離間させた状態で、前記転写ベルト5の回転速度を
少なくとも当該プロセス線速より遅くしたので、転写ベ
ルト上のトナーのクリーニング及び転写ベルト上の紙粉
のクリーニングを効果的に達成することができて転写紙
等のシートの裏汚れを低減させることができ、帯電ロー
ラを搭載した画像形成装置における帯電ローラの汚れを
低減することができて像担持体の帯電電位を安定させる
ことができ、画像形成プロセスを安定させることができ
て経時での安定した画像形成が可能となり、転写ベルト
のクリーニング性を向上させることができてクリーニン
グ部材の摩耗や欠けを防止することができる。
【0048】また、第1実施形態は、請求項2に係る発
明の一実施形態であって、請求項1記載の転写搬送装置
において、前記転写ベルト5を前記クリーニング部材1
2Aによりクリーニングする時に前記転写ベルト5にク
リーニングバイアスを印加する高圧電源13からなるバ
イアス印加手段を備えたので、請求項1記載の転写搬送
装置と同様な効果が得られるだけでなく、クリーニング
バイアス印加で電気的に転写ベルト上のトナーをクリー
ニングすることができ、転写ベルトのクリーニングを機
械的及び電気的に行うことで転写ベルトのクリーニング
性を向上させることができて短時間で転写ベルトのクリ
ーニングを行うことが可能となり、クリーニング部材の
負担を少なくしてクリーニング部材の高寿命化を図るこ
とができる。
【0049】本発明の第2実施形態は、請求項4に係る
発明の一実施形態である。転写ベルト5の機械的なクリ
ーニングだけでは帯電したトナー、特に正規帯電トナー
の帯電極性とは同じ極性に帯電した正帯電トナーはクリ
ーニングしずらい。そこで、第2実施形態は、上記第1
実施形態において、高圧電源13から駆動ローラ6に印
加するクリーニングバイアスを正規帯電トナーの帯電極
性と同じ極性のクリーニングバイアスとしたものであ
る。
【0050】したがって、転写ベルト5に付着した正帯
電トナーは、クリーニングバイアスが転写ベルト5に印
加されることにより、静電的に転写ベルト5に対する付
着力が弱められてブレード12Aによりクリーニングさ
れる。特に、転写ベルト5のクラックなどに入ったトナ
ーは、機械的なクリーニング方式や外部から転写ベルト
5にクリーニングバイアスを印加する方式ではクリーニ
ングが難しいが、本実施形態ではクリーニングすること
ができる。また、本実施形態は、ブレード12Aの欠け
や摩耗が生じている場合にも有効となる。転写ベルト5
に印加するクリーニングバイアスの値は、転写ベルト5
に静電的に付着したトナーの静電力を弱めればよいの
で、数百V程度でかまわない。
【0051】この第2実施形態は、請求項4に係る発明
の一実施形態であって、請求項2記載の転写搬送装置に
おいて、前記クリーニングバイアスをトナーの正規帯電
極性と同極性としたので、請求項2記載の転写搬送装置
と同様な効果が得られるだけでなく、転写ベルト上の正
規帯電トナーをクリーニングすることができる。
【0052】本発明の第3実施形態は、請求項3に係る
発明の一実施形態であり、上記第1実施形態において、
高圧電源13から駆動ローラ6に印加するクリーニング
バイアスを正規帯電トナーの帯電極性と逆の極性のクリ
ーニングバイアスとしたものである。したがって、転写
ベルト5に付着した通常の逆帯電トナーは、クリーニン
グバイアスが転写ベルト5に印加されることにより、静
電的に転写ベルト5に対する付着力が弱められてブレー
ド12Aによりクリーニングされる。特に、転写ベルト
5のクラックなどに入ったトナーは、機械的なクリーニ
ング方式や外部から転写ベルト5にクリーニングバイア
スを印加する方式ではクリーニングが難しいが、本実施
形態ではクリーニングすることができる。また、本実施
形態は、ブレード12Aの欠けや摩耗が生じている場合
にも有効となる。転写ベルト5に印加するクリーニング
バイアスの値は、転写ベルト5に静電的に付着したトナ
ーの静電力を弱めればよいので、数百V程度でかまわな
い。
【0053】この第3実施形態は、請求項3に係る発明
の一実施形態であって、請求項2記載の転写搬送装置に
おいて、前記クリーニングバイアスをトナーの正規帯電
極性とは逆極性としたので、請求項2記載の転写搬送装
置と同様な効果が得られるだけでなく、転写ベルト上の
逆帯電トナーをクリーニングすることができる。
【0054】本発明の第4実施形態は請求項5、6に係
る発明の一実施形態であり、図8は第4実施形態の動作
タイミングを示す。この第4実施形態では、上記第1実
施形態において、制御板16は、ジョブ終了後(画像形
成動作終了後)の待機時には、DCソレノイド9を制御
して転写ベルト5を感光体4から離間させた状態で、上
記駆動モータに転写ベルト5を少なくとも2回転以上回
転させ、例えば2回転させるとともに、高圧電源13か
ら転写ベルト5に正規帯電トナーの帯電極性と逆の極性
のクリーニングバイアス及び、正規帯電トナーの帯電極
性と同じ極性のクリーニングバイアスを順次に異なるタ
イミングで印加させて転写ベルト5のクリーニングを行
わせる。
【0055】この場合、制御板16は、高圧電源13か
ら転写ベルト5に正規帯電トナーの帯電極性と逆の極性
のクリーニングバイアスを印加させた後に正規帯電トナ
ーの帯電極性と同じ極性のクリーニングバイアスを印加
させてもよく、また、高圧電源13から転写ベルト5に
正規帯電トナーの帯電極性と同じ極性のクリーニングバ
イアスを印加させた後に正規帯電トナーの帯電極性と逆
の極性のクリーニングバイアスを印加させてもよい。
【0056】この第4実施形態は、請求項5に係る発明
の一実施形態であって、請求項2記載の転写搬送装置に
おいて、前記バイアス印加手段13は前記転写ベルト5
に前記クリーニングバイアスとしてトナーの正規帯電極
性とは同極性のバイアスと、トナーの正規帯電極性とは
逆極性のバイアスとを異なるタイミングで印加するの
で、請求項2記載の転写搬送装置と同様な効果が得られ
るだけでなく、転写ベルト上の正規帯電トナー及び逆帯
電トナーの両方をクリーニングすることができる。
【0057】また、第4実施形態は、請求項6に係る発
明の一実施形態であって、請求項5記載の転写搬送装置
において、前記バイアス印加手段13は、前記転写ベル
ト5を前記クリーニング部材12Aによりクリーニング
する時に、前記転写ベルト5に前記クリーニングバイア
スとしてトナーの正規帯電極性とは同極性のバイアス
と、トナーの正規帯電極性とは逆極性のバイアスとを異
なるタイミングで印加する動作を少なくとも2回以上行
うので、請求項5記載の転写搬送装置と同様な効果が得
られるだけでなく、転写ベルトのクリーニング不良の程
度がひどい場合に請求項5記載の転写搬送装置よりもよ
り確実に転写ベルトをクリーニングすることができる。
【0058】本発明の他の各実施形態は、画像濃度検知
モードを有する画像形成装置における転写搬送装置に各
請求項に係る発明をそれぞれ適用したものであり、上記
各実施形態において、制御板16が転写ベルト5のクリ
ーニングを画像濃度検知モードと同じタイミングで画像
濃度検知モードに連動させて行う。
【0059】上記画像形成装置は、画像濃度検知モード
では、感光体4を駆動部により回転させて帯電手段によ
り均一に帯電させた後に露光手段で所定のパターンを露
光して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置18
により現像することによりトナーパターン(Pセンサパ
ターン)を作成し、このトナーパターンの濃度(トナー
付着量)をフォトセンサで検知して該フォトセンサの出
力値によりトナー濃度等の画像形成条件を制御する。
【0060】これらの実施形態では、転写ベルト5のク
リーニング時には転写ベルト5を感光体4から離間させ
ているので、上記フォトセンサの設置位置を感光体4の
回転方向について転写搬送装置1より下流側とすること
が可能であり、転写ベルト5のクリーニングを画像濃度
検知モードに連動させることで、画像(トナーパター
ン)濃度検知と同時に転写ベルト5のクリーニングを実
施することが可能となる。
【0061】上記各実施形態においては、高圧電源13
から駆動ローラ6を介して転写ベルト5にクリーニング
バイアスを印加したが、高圧電源13からバイアスロー
ラ10を介して転写ベルト5にクリーニングバイアスを
印加してもよく、高圧電源13から従動ローラ7を介し
て転写ベルト5にクリーニングバイアスを印加してもよ
い。
【0062】転写ベルト5のクリーニング時には高圧電
源13から転写ベルト5へのクリーニングバイアスの印
加により転写ベルト5から感光体4へのクリーニングバ
イアス電流のリークが起る可能性がある。このような場
合を考慮して転写ベルト5から感光体4へのクリーニン
グバイアス電流のリークの発生をなくすために、クリー
ニングバイアスは、高圧電源13からバイアスローラ1
0に印加するよりは、高圧電源13から駆動ローラ6あ
るいは従動ローラ7に印加した方が感光体4からクリー
ニングバイアス印加点までの空間距離が長くなるから好
ましい。
【0063】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、シートを担持して搬送し担持したシートへ像担持体
上のトナー像を静電的に転写させる無端状転写ベルト
と、この転写ベルトを回転させる駆動手段と、前記転写
ベルトをクリーニングするクリーニング部材と、前記転
写ベルトの内周面に接触し前記転写ベルトに転写バイア
スを印加する第1の電極と、この第1の電極に転写バイ
アスを供給する電源と、前記転写ベルトと前記像担持体
とを接離させる接離手段とを有する転写搬送装置におい
て、画像形成終了後に前記転写ベルトを前記クリーニン
グ部材によりクリーニングする時に、前記接離手段によ
り前記転写ベルトと前記像担持体とを離間させた状態
で、前記転写ベルトの回転速度を少なくとも当該プロセ
ス線速より遅くしたので、転写ベルト上のトナーのクリ
ーニング及び転写ベルト上の紙粉のクリーニングを効果
的に達成することができて転写紙等のシートの裏汚れを
低減させることができ、帯電ローラを搭載した画像形成
装置における帯電ローラの汚れを低減することができて
像担持体の帯電電位を安定させることができ、画像形成
プロセスを安定させることができて経時での安定した画
像形成が可能となり、転写ベルトのクリーニング性を向
上させることができてクリーニング部材の摩耗や欠けを
防止することができる。
【0064】請求項2に係る発明によれば、請求項1記
載の転写搬送装置において、前記転写ベルトを前記クリ
ーニング部材によりクリーニングする時に前記転写ベル
トにクリーニングバイアスを印加するバイアス印加手段
を備えたので、請求項1記載の転写搬送装置と同様な効
果が得られるだけでなく、クリーニングバイアス印加で
電気的に転写ベルト上のトナーをクリーニングすること
ができ、転写ベルトのクリーニングを機械的及び電気的
に行うことで転写ベルトのクリーニング性を向上させる
ことができて短時間で転写ベルトのクリーニングを行う
ことが可能となり、クリーニング部材の負担を少なくし
てクリーニング部材の高寿命化を図ることができる。
【0065】請求項3に係る発明によれば、請求項2記
載の転写搬送装置において、前記クリーニングバイアス
をトナーの正規帯電極性とは逆極性としたので、請求項
2記載の転写搬送装置と同様な効果が得られるだけでな
く、転写ベルト上の逆帯電トナーをクリーニングするこ
とができる。
【0066】請求項4に係る発明によれば、請求項2記
載の転写搬送装置において、前記クリーニングバイアス
をトナーの正規帯電極性と同極性としたので、請求項2
記載の転写搬送装置と同様な効果が得られるだけでな
く、転写ベルト上の正規帯電トナーをクリーニングする
ことができる。
【0067】請求項5に係る発明によれば、請求項2記
載の転写搬送装置において、前記バイアス印加手段は前
記転写ベルトに前記クリーニングバイアスとしてトナー
の正規帯電極性とは同極性のバイアスと、トナーの正規
帯電極性とは逆極性のバイアスとを異なるタイミングで
印加するので、請求項2記載の転写搬送装置と同様な効
果が得られるだけでなく、転写ベルト上の正規帯電トナ
ー及び逆帯電トナーの両方をクリーニングすることがで
きる。
【0068】請求項6に係る発明によれば、請求項5記
載の転写搬送装置において、前記バイアス印加手段は、
前記転写ベルトを前記クリーニング部材によりクリーニ
ングする時に、前記転写ベルトに前記クリーニングバイ
アスとしてトナーの正規帯電極性とは同極性のバイアス
と、トナーの正規帯電極性とは逆極性のバイアスとを異
なるタイミングで印加する動作を少なくとも2回以上行
うので、請求項5記載の転写搬送装置と同様な効果が得
られるだけでなく、転写ベルトのクリーニング不良の程
度がひどい場合に請求項5記載の転写搬送装置よりもよ
り確実に転写ベルトをクリーニングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の感光体・転写ベルト離
間状態を示す概略図である。
【図2】同第1実施形態の感光体・転写ベルト接触状態
を示す概略図である。
【図3】同第1実施形態を含む複写機の実施形態を示す
斜視図である。
【図4】同第1実施形態の一部を示す平面図である。
【図5】同第1実施形態における転写ベルトの一部を示
す断面図である。
【図6】同第1実施形態の一部を示す概略図である。
【図7】同第1実施形態の一部を示す概略図である。
【図8】本発明の第4実施形態の動作タイミングを示す
タイミングチャートである。
【図9】画像形成装置のプロセス速度/転写ベルト回転
線速とクリーニング性との関係を示す特性図である。
【図10】上記第1実施形態の一部を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
4 感光体 5 転写ベルト 8 接離レバー 9 DCソレノイド 10 バイアスローラ 12A クリーニングブレード 13 高圧電源 16 制御板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シートを担持して搬送し担持したシートへ
    像担持体上のトナー像を静電的に転写させる無端状転写
    ベルトと、この転写ベルトを回転させる駆動手段と、前
    記転写ベルトをクリーニングするクリーニング部材と、
    前記転写ベルトの内周面に接触し前記転写ベルトに転写
    バイアスを印加する第1の電極と、この第1の電極に転
    写バイアスを供給する電源と、前記転写ベルトと前記像
    担持体とを接離させる接離手段とを有する転写搬送装置
    において、画像形成終了後に前記転写ベルトを前記クリ
    ーニング部材によりクリーニングする時に、前記接離手
    段により前記転写ベルトと前記像担持体とを離間させた
    状態で、前記転写ベルトの回転速度を少なくとも当該プ
    ロセス線速より遅くしたことを特徴とする転写搬送装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の転写搬送装置において、前
    記転写ベルトを前記クリーニング部材によりクリーニン
    グする時に前記転写ベルトにクリーニングバイアスを印
    加するバイアス印加手段を備えたことを特徴とする転写
    搬送装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の転写搬送装置において、前
    記クリーニングバイアスをトナーの正規帯電極性とは逆
    極性としたことを特徴とする転写搬送装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の転写搬送装置において、前
    記クリーニングバイアスをトナーの正規帯電極性と同極
    性としたことを特徴とする転写搬送装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の転写搬送装置において、前
    記バイアス印加手段は前記転写ベルトに前記クリーニン
    グバイアスとしてトナーの正規帯電極性とは同極性のバ
    イアスと、トナーの正規帯電極性とは逆極性のバイアス
    とを異なるタイミングで印加することを特徴とする転写
    搬送装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の転写搬送装置において、前
    記バイアス印加手段は、前記転写ベルトを前記クリーニ
    ング部材によりクリーニングする時に、前記転写ベルト
    に前記クリーニングバイアスとしてトナーの正規帯電極
    性とは同極性のバイアスと、トナーの正規帯電極性とは
    逆極性のバイアスとを異なるタイミングで印加する動作
    を少なくとも2回以上行うことを特徴とする転写搬送装
    置。
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