JPH1182353A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JPH1182353A
JPH1182353A JP25038297A JP25038297A JPH1182353A JP H1182353 A JPH1182353 A JP H1182353A JP 25038297 A JP25038297 A JP 25038297A JP 25038297 A JP25038297 A JP 25038297A JP H1182353 A JPH1182353 A JP H1182353A
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oil
chamber
discharge
partition
discharge chamber
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Tatsushi Mori
達志 森
Shinsuke Aso
伸介 麻生
Masao Iguchi
雅夫 井口
Hiroyuki Hayashi
寛之 林
Shigeru Hisanaga
滋 久永
Takeshi Takemoto
剛 竹本
Kunitaka Akiyama
訓孝 秋山
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Toyota Industries Corp
Denso Corp
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Denso Corp
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油分離効果を向上させるとともに、吐出室内
のスペースを有効活用して、貯油室を拡大すること。 【解決手段】 貯油室37と吐出チャンバ38とを区画
する隔壁36を、吐出口周りの構造物の形状に対応して
上下に屈曲して設け、貯油室37を上方に拡張する上方
拡張域37a,37bを形成する。そして、吐出チャン
バ38内に油分離器50を配置し、その上部をハウジン
グ30の外方に開口するガス排出口52bを設け、油分
離器50の下部に上方拡張域37aに連通する排油孔5
5を設ける。上方拡張域は複数となってもよく、この場
合、排油孔55を開口した上方拡張域37aと他の上方
拡張域37bとを、例えば、隔壁36の端面接合部に設
けたガス抜き通路45で連通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機、特に圧縮
機の潤滑油貯留構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に圧縮機では、冷媒ガス中に潤滑油
の油滴を浮遊せしめ、軸封装置、圧縮機構、軸受等の各
摺動部の潤滑が行われているが、この潤滑油を冷媒ガス
中に浮遊せしめたまま、圧縮機から冷媒回路内へ循環さ
せると、蒸発器や凝縮器等の熱交換器内部の熱交換表面
に潤滑油が付着し、熱交換器の熱交換能力が低下すると
いう問題がある。このため、圧縮機から冷媒回路に潤滑
油が冷媒ガスとともに流出しないように、圧縮機内に油
分離機構を設けて潤滑油を分離し、この分離した潤滑油
を貯留し、貯留した潤滑油を、圧縮機内において各摺動
部分に直接または冷媒ガスに含ましめて間接的に供給す
るような機構が採用されている。
【0003】ところで、従来の圧縮機の場合、例えば、
特開平4−279786号公報に記載されたスクロール
型圧縮機の場合、一対のスクロールにより形成された圧
縮室からの吐出ガスを、固定スクロールの固定側板を境
界壁として圧縮室に隣接して設けられた吐出室に対し、
固定側板に設けられた吐出口及び吐出弁を介して送出
し、吐出室内で油分離を行って、分離された潤滑油を吐
出室内の下方部に貯留している。また、この潤滑油貯留
構造の場合、固定側板およびリヤハウジングからそれぞ
れリブを伸ばして衝突面を形成し、この衝突面に吐出口
より吐出された吐出ガスを衝突させることにより、ミス
ト状の潤滑油を分離し、潤滑油をリブ下方の貯留空間に
貯留していた。しかしながら、このリブ下方の貯留空間
とリブ上方の吐出室との間は、リブの側方において潤滑
油の往来が可能となるように開放されているため、一旦
油分離された潤滑油が吐出ガスにより巻き上げられ、油
分離効果が低くなるという問題がある。また、リブは、
平面的な形状に形成されている一方、吐出口周りの吐出
弁のような構造物を避けて形成する必要があるため、こ
れら構造物の下端より下方の部分しか貯留空間として利
用できないという問題があった。このため、貯留空間に
必要量の潤滑油を貯留しようとすると、貯留空間を形成
する空間部の駆動軸の軸方向の寸法が増加するという問
題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の技術に存在する問題点に着目してなされたもの
で、その課題は、油分離効果を向上させるとともに、吐
出室内のスペースを有効活用して、貯油室を拡大するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明では、ハウジングの内部に、
圧縮室に隣接して吐出室を設け、該圧縮室と吐出室とを
両室の境界壁に設けた吐出口を介し連通するとともに、
該吐出室の下方部を貯油室とし、上方部を吐出チャンバ
としてなる圧縮機において、貯油室と吐出チャンバとを
気密に区画する隔壁を、前記吐出口周りの構造物の形状
に対応して上下に屈曲させて設るとともに、前記貯油室
を上方に拡張する上方拡張域を形成し、前記吐出チャン
バ内に油分離器を配置し、該油分離器の上部にハウジン
グの外方に開口するガス排出口を設け、該油分離器の下
部に前記上方拡張域に連通する排油孔を設けたことを特
徴とする。
【0006】このように形成することにより、圧縮室か
ら吐出口を介して吐出された吐出ガスは、油分離器に導
入されて油分離され、分離された潤滑油は排油孔を通っ
て油分離器に導入され、ミスト状潤滑油が除去された吐
出ガスは油分離器のガス排出口を通って冷媒回路へ送出
される。また、隔壁により貯油室と吐出チャンバとが仕
切られているため、一旦分離されて貯油室に導入された
潤滑油は、吐出チャンバと往来するようなことがなく、
従って、貯油室に貯留された潤滑油が吐出ガスに巻き上
げられることがない。一方、貯油室を形成する隔壁は、
吐出口周りの構造物に対応して上下に屈曲して形成され
ているため、吐出口周りの構造物の下端位置よりも上方
の位置まで上方に拡張される。このため、吐出室の空間
を有効に利用して貯油室が形成される。
【0007】この貯油室に関し、請求項2記載のよう
に、前記上方拡張域が複数に分散して形成され、該複数
の上方拡張域の一つに前記排油孔を開口し、該排油孔が
開口された上方拡張域と他の上方拡張域とをガス抜き通
路で連通させるように構成すると、排油孔を開口してい
ない上方拡張域に溜まっている冷媒ガスを、ガス抜き通
路を介して抜くことができ、この上方拡張域にも潤滑油
を貯留することができる。また、隔壁を吐出室の内部構
造に対応して上下に入り組んだ形状とすることができ、
吐出室内を貯油室として最大限有効に活用することがで
きる。
【0008】上記ガス抜き通路は、請求項3記載のよう
に隔壁の接合部分に設けると、その加工が容易となる。
例えば、請求項4記載のように隔壁の接合端面に凹溝を
設ける場合は、切削加工により容易に凹溝を設けること
ができる。また、隔壁の素材成形時に予め一体成形する
ことも容易に行える。また、請求項5記載のように、ガ
スケット側と隔壁の接合端面の双方に凹溝を設けると、
接合端面側のガス抜き通路の凹溝の深さを浅くすること
ができ、加工がより容易となるばかりでなく、隔壁の強
度の低下が抑制される。また、請求項6記載のように、
ガスケットに抜き穴によりガス抜き通路を形成すると、
隔壁側には全く加工が不要となり、強度の低下が防止さ
れ、加工コストの低減を図ることもできる。また、上記
構成の圧縮機は、請求項7記載の発明のように、一般的
な構成のスクロール型圧縮機にも適用できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図1から図5に基づいて説明する。この圧
縮機では、固定スクロール1は、固定側板1aと、固定
側板1aと一体的に形成されるとともに固定スクロール
1の外郭を形成するシェル1bと、前記固定側板1aの
内側にインボリュート曲線等により形成された固定渦巻
体1cとから形成されている。可動スクロール2は、可
動側板2aと、この可動側板2aの内側にインボリュー
ト曲線等により形成された可動渦巻体2cとから形成さ
れている。そして、可動スクロール1と前記固定スクロ
ール2とを対向接合するように噛合させることにより、
圧縮室3が形成されている。図1における固定スクロー
ル1、即ち、シェル1bの左側には、フロントハウジン
グ4が結合され、フロントハウジング4内には軸封装置
5、主軸受6を介して駆動軸7が回転自在に支承されて
いる。この駆動軸7の大径部内端には、偏心ピン8が偏
心して形成されており、偏心ピン8には、駆動ブッシュ
9が嵌合され、また、動的不均衡を吸収するバランスウ
エイト10が取り付けられている。そして、駆動ブッシ
ュ9に、可動スクロール2がラジアルベアリング11を
介して回転支持されている
【0010】可動スクロール2に対するフロントハウジ
ング4の受圧壁4aには一対の公転位置規制孔21が設
けられ、可動スクロール側板2a側には円柱形状の一対
の鋼製の自転阻止用素子22支持用の孔23が設けられ
ている。公転位置規制孔21は、駆動軸7の回転軸線L
に関して180°の回転対称位置に配置されており、
自転阻止用素子22の支持孔23は駆動ブッシュ9の中
心軸線Lに関して180°の回転対称位置に配置され
ている。そして、自転阻止用素子22の一端部は、上記
支持孔23に支持され、また、他端部は、公転位置規制
孔21の内周面にその外周面が接触するように挿入され
ている。
【0011】前記固定スクロール1の後面側には、お椀
型のリヤハウジング30が固定ボルト25により結合さ
れている。そして、この結合により、固定側板1aより
後方に突出された固定スクロールの外郭を形成するシェ
ル1bの外周壁1dとリヤハウジング30の外周壁30
aとが、また、後記する固定側板1aから垂設された隔
壁36aとリヤハウジング30の後壁30bから垂設さ
れた隔壁36bとが、それぞれ1枚のガスケット40を
介し気密に接合され、固定側板1aとリヤハウジング3
0により吐出室31が形成される。また、固定側板1a
の中心部には、吐出室31と圧縮室3の中心部とを連通
する吐出口32が開設され、この吐出口32の吐出室3
1側には、吐出弁33がリテーナ34とともにボルト3
5により固定側板1aに固定されている。尚、冷媒回路
からの吸入口は、図示されていないが、フロントハウジ
ング4またはシェル1bに形成され、圧縮室3に連通さ
れている。
【0012】図1及び図2において36は、前述の隔壁
で、固定側板1aから垂設された隔壁36aと、リヤハ
ウジング30の後壁30bから垂設された隔壁36bと
からなり、前記外周壁30aの接合面と略同一の接合面
において接合されている。そして、この隔壁36によ
り、吐出室31が上下に気密に区画され、下方部が貯油
室37、上方部が吐出チャンバ38として形成される。
図2において、中央の仮想線(2点鎖線)の円32A
は、吐出口32の対応位置を示すが、隔壁36は、吐出
口32を吐出チャンバ38に連通させるため、吐出口3
2周りの構造物、即ち吐出弁33及びリテーナ34を避
けて下方に下げた形状とされ、吐出口32を中心とする
両側部において、吐出弁33及びリテーナ34の下端よ
り上方に屈曲され、この屈曲により上方に拡張した貯油
室37の部分が形成され、これを上方拡張域37a,3
7bと称する。
【0013】図1〜図3において、50は、吐出チャン
バに収納された油分離器で、有底の外筒51と、この外
筒51と同心状に配設された内筒52とからなり、外筒
51と内筒52との間には中空部53が形成された遠心
分離型の油分離器として構成されている。外筒51は、
図2〜図4から分かるように、リヤハウジング30と一
体に形成されている。即ち。外筒51の上端部は、リヤ
ハウジング30の外周壁30aに連なり、吐出室の外部
に開口する開口部51aが形成され、側部はリヤハウジ
ング30の後壁30bに連なり、下端部は、隔壁36b
を貫き、図2における貯油室37の右側の上方拡張域3
7aに臨んだ形状とされている。また、この外筒51の
吐出チャンバ38に面する上部の側壁において、吐出ガ
ス導入孔54が内部の中空部53に対して接線方向に開
口され、また、外筒51下端部の貯油室37の上方拡張
域37aに臨んだ側壁において、分離した潤滑油を貯油
室37に滴下させるための排油孔55が開口されてい
る。内筒52は、厚肉のフランジ部分52aと前記開口
部51aに嵌合する嵌合部52bとからなる配管接続部
と、この配管接続部分に連結されたパイプ状部分52c
とからなり、配管接続部には、中心部にガス排出口52
dが開設されている。また、このように構成された内筒
52のパイプ状部分52cを、前記外筒51の開口部5
1aから前記外筒51と同心状に差し込み、嵌合部52
bを嵌合して、配管接続部をリヤハウジング30の外周
壁30aに溶接して取り付けることにより、外筒51の
内壁と内筒52の外壁との間に中空部53が形成されて
いる。尚、内筒52のパイプ状部分52cは、底壁を有
さず、また、その長さは、内筒52の先端が排油孔55
の少し上部となる程度とする。
【0014】図1及び図5において、45は、ガス抜き
通路であって、隔壁36bの端面に形成された凹溝44
と、凹溝44に対向してガスケット40に形成された凹
溝42とから構成されている。この凹溝44は、リヤハ
ウジング30の隔壁36bの端面の中央ライン上におい
て、図2における左側の上方拡張域37bから右側の上
方拡張域37aにかけて、略U字型凹溝に形成されてい
る。一方、凹溝42は、U字型凹溝44に対向して形成
されているものであって、図5のようにガスケット40
を凹凸に屈折する断面形状として成形することにより、
浅い略U字型の凹溝として形成されている。そして、こ
れら各凹溝42,44の両端部は、それぞれ貯油室37
の上方拡張域37a,37bの上部に開放されている。
尚、凹溝42、44は、それぞれ隔壁36a、36bの
中心ライン部分に形成されるので,凹溝42、44の両
側の部分で気密性が保持される。
【0015】このように構成されたスクロール型圧縮機
では、自動車のエンジン(図示せず)の回転が電磁クラ
ッチ(図示せず)の接続により、図1に示す駆動軸3に
伝達され、偏心軸7が公転すると、可動スクロール2が
自転阻止用素子22の自転規制作用を受けながら駆動軸
3周りを公転し、図示しない吸入口から吸入された冷媒
ガスが圧縮室3に吸入され、圧縮室3内で順次圧力が高
められ、吐出口32から吐出弁33を押し開いて吐出室
31へ吐出される。そして、吐出室31へ吐出された冷
媒ガスは、吐出ガス導入孔54を通じて油分離器50内
に導入される。このとき吐出ガス導入孔54が中空部5
3に対し接線方向に開口されているので、中空部53に
導入された冷媒ガスは、図2の点線矢視のごとく、同じ
く図3の実線矢視のごとく旋回流を形成し、この冷媒ガ
スの旋回流により比重が高いミスト状潤滑油が遠心方向
に付勢されて中空部53の壁面、即ち外筒51の内壁面
に付着し、重力により下方に流れ、排油孔55より貯油
室37に滴下され貯留される。貯油室37に貯留された
潤滑油は、図示しない潤滑油供給路を通じ、各摺動部に
給油される。一方、潤滑油が除去された吐出ガスは、油
分離器50の内筒52の下端を経由しガス排出口52d
より冷媒回路に送出される。
【0016】上記のごとくして貯油室37に貯留された
潤滑油は、貯油室37が吐出チャンバ38と隔壁36に
より仕切られているので、貯油室37と吐出チャンバ3
8との間で往来することがなく、一旦分離された潤滑油
が吐出ガスにより巻き上げられるようなことがない。ま
た、排油孔55が上方拡張域37aの上方部で開口され
ているので、この排油孔55のレベルまで潤滑油を貯留
することができる。また、排油孔55は、貯油室37の
一方の上方拡張域37aにのみ開口しているが、他方の
上方拡張域37bと排油孔55が開口している上方拡張
域37aとは、隔壁36の接合部に形成されたガス抜き
通路45により連通されている。そして、貯油室37内
の油レベルが屈曲された隔壁36a,36bの下端まで
達すると、排油孔55が開放されていない側の上方拡張
域37b内にガスが閉じ込められることになり、それ以
上の油レベルの上昇は困難となる。しかし本実施の形態
のスクロール型圧縮機では、前述したガス抜き通路45
の存在により、排油孔55から上方拡張域37aに油が
摘下されるにともなって、上方拡張域37bに閉じ込め
られたガスを上方拡張域37aへ移動させることができ
る。従って、その移動したガス分だけ上方拡張域37b
内の油レベルを上昇させることが可能となり、両上方拡
張域37a,37bを貯油室37として利用することが
できる。尚、冷媒ガス抜きの観点から、この上方拡張域
37b部分の隔壁36a,36bに吐出チャンバ38と
連通する孔を設けてみても、この孔から吐出ガスが貯油
室37に流れ、油分離器50を通って冷媒回路へ流れる
ガス流が生じるので、ガス抜きとして機能せず、潤滑油
の巻き上げが生じることになり、油分離や潤滑油貯留機
能が低下することになる。
【0017】また、上記ガス抜き通路45は、隔壁36
の接合部に形成されるので、この実施の形態のように、
隔壁36の端面や、ガスケット40に凹溝42、44を
設ければよく、その加工が容易である。尚、本実施の形
態においては、隔壁36の端面とガスケット40の当た
り面の双方に凹溝42、44を形成しているが、ガスケ
ット40側の凹溝42を省略することは可能である。し
かし本実施の形態のようにすると、隔壁36の端面に設
ける凹溝44の深さを浅くすることができ、隔壁36の
強度の低下が防止できる。
【0018】上記ガス抜き通路45を隔壁36の接合部
に形成する方法は、本実施の形態以外にも種々のものが
考えられる。 (1) 先の実施の形態においては、リヤハウジング3
0側の隔壁36bの端面とガスケット40との間にガス
抜き通路45を形成したが、固定スクロール1側の隔壁
36aの端面とガスケット40との間に、上記の要領で
形成しても、同様の効果が得られる。 (2) 隔壁36側に設ける凹溝44の形状は、特にU
字型に限定されるものでなく、上方拡張域37bの冷媒
ガスを逃がすことができる程度の凹溝であればよく、図
6のごとく円弧型の凹溝441とすることもできる。こ
の場合は、先の凹溝44のように端面に対し垂直な面が
ないため、リヤハウジング30または固定スクロール1
の成形時に、この凹溝441を一体的に形成するのが容
易となる。尚、図6においては、前記実施の形態と同じ
部分には同じ符号を付し、その説明を省略している。
【0019】(3) また、図7のようにガスケット4
0に抜き型で形成した抜き穴421を形成した場合は、
固定スクロール1およびリヤハウジング30の何れの隔
壁36a,36bの端面にも凹溝を設けることなく、ガ
ス抜き孔421自身がガス抜き通路45となる。また、
この場合において、ガスケット40に抜き孔421を形
成した後においても1枚物のガスケットとしての構成を
維持するには、図8のごとく、抜き孔421の両端部分
を隔壁36から側方にはみ出させ、突出片部401を形
成し、この突出片部401で抜き孔421の両側のガス
ケット40を接続するようにすればよい。尚、図8にお
いて、中央の仮想線(2点鎖線)の円32Aは、吐出口
32の対応位置を示す。また、図7及び図8において
は、前記実施の形態と同じ部分には同じ符号を付し、そ
の説明を省略している。
【0020】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、吐出室内が隔壁
により吐出チャンバと貯油室とに上下に気密に区画され
ているので、分離貯留された潤滑油が吐出ガスにより巻
き上げられることがなく、油分離効果がよい。また、吐
出チャンバから上方拡張域にかけて油分離器が設けら
れ、この油分離器の排油孔を上方拡張域の上部に連通さ
せているので、潤滑油を吐出口周りの構造物の下端より
上方に位置する上方拡張域にまで貯留することができ
る。従って、油分離効率が向上し、吐出室が有効に活用
される。
【0021】また、請求項2記載の発明によれば、上記
効果に加えて、排油孔が開口されている上方拡張域と他
の上方拡張域とをガス抜き通路により連結したので、他
方の上方拡張域の冷媒ガスを、油分離器の排油孔が開口
している上方拡張域に逃がすことができ、この排油孔が
開口していない上方拡張域にも潤滑油を貯留することが
できる。従って、吐出室を有効に活用して貯油室を最大
限に拡大することができる。
【0022】請求項3〜6記載の発明によれば、上記効
果に加えて、隔壁の接合部にガス抜き通路を形成したの
で、ガス抜き通路の形成が容易となる。特に、請求項5
及び6記載のごとく、ガスケットにガス抜き通路の一部
分を、または全体部分を形成すると、隔壁の接合面側に
設ける凹溝を小さくまた廃止することができるので、ガ
ス抜き通路の加工がより容易になり、また、隔壁の強度
低下も防止することができる。また、請求項7記載の発
明によれば、一般のスクロール型圧縮機にも適用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の圧縮機全体の側断面図で
ある。
【図2】図1のIIーII矢視断面図である。
【図3】図2のIIIーIII矢視断面図である。
【図4】図2のIVーIV矢視断面図である。
【図5】図1の圧縮機における隔壁接合部の断面図であ
る。
【図6】他の実施の形態としての隔壁接合部の断面図で
ある。
【図7】図6のものとは異なる他の実施の形態としての
隔壁接合部の断面図である。
【図8】図7の実施の形態におけるガスケットの平面図
である。
【符号の説明】
1…固定スクロール、1a…固定側板、2…可動スクロ
ール、3…圧縮室、30…リヤハウジング、30a…リ
ヤハウジングの外周壁、30b…リヤハウジングの後
壁、31…吐出室、32…吐出口、32A…吐出口の対
応位置を示す円、33…吐出弁、34…リテーナ、36
…隔壁、36a…固定側板から垂設された隔壁、36b
…リヤハウジングから垂設された隔壁、37…貯油室、
37a、37b…上方拡張域、38…吐出チャンバ、4
0…ガスケット、42…固定側板側の凹溝。44…リヤ
ハウジング側の凹溝、45…ガス抜き通路、50…油分
離器、51…外筒、51a…開口部、52…内筒、52
a…ガス排出口、53…中空部、54…吐出ガス導入
孔、55…排油孔、401…突出片、421…抜き穴、
441…凹溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井口 雅夫 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 林 寛之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 久永 滋 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 竹本 剛 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 秋山 訓孝 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングの内部に、圧縮室に隣接して
    吐出室を設け、該圧縮室と吐出室とを両室の境界壁に設
    けた吐出口を介し連通するとともに、該吐出室の下方部
    を貯油室とし、上方部を吐出チャンバとしてなる圧縮機
    において、貯油室と吐出チャンバとを気密に区画する隔
    壁を、前記吐出口周りの構造物の形状に対応して上下に
    屈曲させて設るとともに、前記貯油室を上方に拡張する
    上方拡張域を形成し、前記吐出チャンバ内に油分離器を
    配置し、該油分離器の上部にハウジングの外方に開口す
    るガス排出口を設け、該油分離器の下部に前記上方拡張
    域に連通する排油孔を設けたことを特徴とする圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記上方拡張域が複数に分散して形成さ
    れ、該複数の上方拡張域の一つに前記排油孔を開口し、
    該排油孔が開口された上方拡張域と他の上方拡張域とを
    ガス抜き通路で連通させたことを特徴とする請求項1記
    載の圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記隔壁は、一端または隔壁の中間高さ
    位置で気密に接合され、該接合部に前記ガス抜き通路が
    形成されてなることを特徴とする請求項2記載の圧縮
    機。
  4. 【請求項4】 前記ガス抜き通路は、前記隔壁の接合端
    面に形成された凹溝から構成さていることを特徴とする
    請求項3記載の圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記ガス抜き通路は、前記隔壁の接合端
    面及び前記接合端面に当接する前記ガスケットの当接面
    の双方に形成された凹溝から構成さていることを特徴と
    する請求項3記載の圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記ガス抜き通路は、前記ガスケットに
    形成された抜き孔から構成さていることを特徴とする請
    求項3記載の圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記圧縮機は、固定スクロールと可動ス
    クロールとにより前記圧縮室が形成され、かつ、該固定
    スクロールの固定側板を境界壁として前記吐出室が形成
    されてなるスクロール型圧縮機であって、前記上方拡張
    域が前記吐出口の側方に形成されていることを特徴とす
    る請求項1〜6の何れか1項記載の圧縮機。
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