JPH1180734A - マイクロカプセル化された液晶及びこれを使用する装置 - Google Patents

マイクロカプセル化された液晶及びこれを使用する装置

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JPH1180734A
JPH1180734A JP10122608A JP12260898A JPH1180734A JP H1180734 A JPH1180734 A JP H1180734A JP 10122608 A JP10122608 A JP 10122608A JP 12260898 A JP12260898 A JP 12260898A JP H1180734 A JPH1180734 A JP H1180734A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロカプセル化された液晶滴により、二
色性顔料の安定性を改善し、液晶ディスプレーのコント
ラストを向上させる液晶を提供する。 【解決手段】 界面重合反応を使った方法でマイクロカ
プセル化されることで、分離した液晶滴を取り囲むカプ
セル内壁を形成するポリウレタンとポリウレアポリマー
の組み合わせにより作くられる液晶である。形成された
カプセル内壁は、調整可能な屈折率を持つようザインさ
れているため、液晶とポリメトリック結合剤料の屈折率
が一致している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般的には液晶に関
する、より詳細にはマイクロカプセル化された液晶とそ
の作り方に関する。本発明は、さらに、二色性、多色性
または等方性顔料を用いたマイクロカプセル化液晶に関
している。
【0002】
【従来の技術】液晶材は、パーソナルコンピュータ、プ
ロジェクタ、テレビジョンなど、高度な内容の情報のた
めの平面パネル装置用液晶ディスプレーの製造に広く使
われている。このような装置は通常、小電力、高速レス
ポンスタイム、経済性を要求する。例えば、ビジュアル
ディスプレーに使われる液晶の特性は、電界など、あら
かじめ定められた入力によって、液晶構造の並び方が一
方で光を透し、他方で光を散乱、吸収する能力である。
通常の液晶ディスプレーには、ねじれネマティック、超
ねじれネマティック、薄膜トランジスタねじれネマティ
ック、強誘電性液晶ディスプレーなどが有り、液晶ディ
スプレーセルに液晶材を直接注入して作られている。こ
の装置は、光の偏光原理で作動する。しかし、作動手段
によって装置の光学的効果が減少するため、ディスプレ
ーの輝度を向上させる目的からバックライトが用いられ
ている。
【0003】現在、液晶材にはコレステリック、ネマテ
ィック、スメクティックタイプの3つのカテゴリがあ
る。以降説明する代表的実施例に関連した当出願の発明
では、ネマティック、コレステリック、スメクティック
A、もしくは強誘電性(カイラルスメクティックC*)
等の液晶材を別々、もしくはタイプを組み合わせて使っ
ている。コレステリック、ネマティック、スメクティッ
クタイプの液晶材の特性に関しては、従来技術で説明さ
れている。
【0004】数年がかりで、ディスプレーやその他の装
置の製造に使われるポリマー分散液晶を生成するため、
新しい優秀な液晶材が、ポリメリック材料で処理され製
造されてきた。Bentonに発行された米国特許3,
872,050 は、コレステリック液晶が、ポリウレ
タンフィルムの中で、不連続のありのままの集合体とし
て分散しているポリウレタン/液晶分散系に関連した特
許である。また、Taylorに発行された米国特許
4,101,207は、(1)液晶を含んだポリマー溶
液を注入し、(2)液晶を重合可能な単量体で混合し、
重合体に続くプレポリマーによって形成された液晶/ポ
リマーフィルムに関連した特許である。
【0005】極く最近では、電子ディスプレーや光シャ
ッターの製造に最適な液晶やポリメリック材料の使用
で、関連技術は一層改良されている。この技術では、乳
剤法と相分離法の2つの明白な手法を使っている。乳剤
を使った実施例は、Fergasonに発行された米国
特許4,435,047に発表されている。ポリビニー
ルアルコールフィルムに分散されているカプセル化され
た液晶滴は、オフの状態では光を透さないが、電界が加
えられると透過性を示す。NCAP(Nematic
Curvilinear Aligned Phas
e)と呼ばれるポリマー液晶フィルムは、一般にはネマ
ティックタイプの液晶材で、水成ポリビニールアルコー
ルの液晶材を乳化して製造される。乳濁液が、インジウ
ム錫酸化物でコーティングされた基板上に引き出され、
乾燥後、別のインジウム錫酸化物でラミネートされる。
光の散乱をベースとした液晶/ポリマーフィルムは、機
能を発揮するのに偏光プリズムを必要としない。その製
造工程では、液晶材に送られる処理水やポリビニールア
ルコール、ラテックスなどの分散剤に含まれた不純物に
よる汚染がある。1986年9月15日発行のJour
nal of Applied Physicsの2,
142ページから2,148に掲載されたDrzaic
の論文では、水成ベースのNCAP系は、カプセル化さ
れた液晶よりも、ポリマーマトリックス上の液晶の浸透
網であることが説明されている。
【0006】Fergasonに発行された米国特許
4,707,080は、相互結合した複数の液晶に関す
る特許である。また、Pearlman他に発行された
米国特許5,216,330は、NCAPとして知られ
ているポリマーマトリックスの中のスメクティック液晶
材のカプセル化に関する特許である。SID 90Di
gest の210−213ページのDrzaic他の
論文も参照されたい。EP0238626は、偏光材料
を得るため利用されている相分離法に関している。材料
は、モノマーあるいはモノマー(単量体)とオリゴマー
(低重合体)の混合体となるプレポリマーと液晶からな
る等方性溶液で作られる。紫外線や電子ビームの照射
で、液晶の滴が不溶解性ポリマーマトリックスから分離
され、連続したポリマーマトリックス層内の空洞に置か
れる。WO85/04262は、新しい偏光材料を形成
するのにエポキシ樹脂の中に分散している液晶の滴につ
いて関している。製造されたフィルムは、オフの状態で
は光に対して不透明な性質を示し、電界が加えられると
透明になる性質を示している。米国特許3,499,7
02と3,551,026では、光のコントラストを強
めるため、液晶材に多色性顔料を採用している。これ
は、多色性顔料がネマティック液晶の配光方向に平行に
並べられ、液晶と同じように電界に対して反応する事実
により実現している。
【0007】SID 92 Digestの571ペー
ジから574ページのDrzaic他による論文では、
NCAP技術で作られた二色性の液晶フィルムは、バッ
クライト無しで携帯用高密度情報ディスプレーへ応用で
きることを示している。しかし、装置が使用できる寿命
は、長期間の安定性を備えた二色性顔料を見つけだすこ
とと、液晶の充電保持能力にかかっている。二色性ベー
スのNCAPフィルムは、顔料が重合結合剤に存在する
水滴、空気、イオン系不純物に曝されている事実のため
問題を起こす。結果として、二色性顔料には安定性の問
題がある。
【0008】相分離法で製造されたポリマー分散液晶
(PDLC)に対して、液晶材はポリメリック樹脂に溶
解し、インジウム錫酸化物(ITO)でコーティングさ
れた2枚の基板の間に挟みこまれ、樹脂を硬化させるた
め紫外線か電子ビームが照射される。PDLCに使われ
る液晶材は、ネマティック、コレステリック、強誘電性
のいずれかである。SID 90 Digestの21
0−213ページのDrzaicの論文、 SID 9
0 Digestの214−216ページのCrook
er他の論文、SPIE Liquid Crysta
l Displays and Applicatio
nsの1990年ボリューム1257の60−67ペー
ジのYang他の論文、 SID 92 Digest
の773−775ページのMolsen他の論文、 S
ID92 Digestのページ776から777に発
表されているZyryadov他の論文を参照された
い。当製造方法で作成された光学フィルムにも、いくつ
かの欠点がある。欠点の一つは、液晶/ポリマー系の構
造で、お互いに溶解でき、相分離中は完全に分離できな
いことである。これは、液晶/ポリマーフィルムのコン
トラストを減少させ、二色性ベースのPDLCに変化を
もたらしている。つまり、液晶滴に溶解した顔料だけ
が、ゲストホスト効果で二色性特性を示す事実に基づい
ている。
【0009】米国特許4,285,720、4,15
5,741、4,046,741がポリウレアカプセル
を形成するための、有機ポリソシアネーテ中間生成物の
界面重合によるマイクロカプセル化を公開している。V
assiliades他に発行された米国特許4,13
8,362は、マイクロカプセルが核となる材料に溶解
している多官能性イソシアネートの界面直鎖状高分子結
合で製造され、分散剤が回帰性−NH、−NHやヒド
ロキシグループを含んでいることに関している。Baa
tzの米国特許4,193,889は、モディファイさ
れた脂肪性ポリイソシアネートによるマイクロカプセル
化の方法に関連した特許である。しかし、Baatzは
どのように液晶材をディスプレー用にマイクロカプセル
化するのか公開していない。ディスプレーでは、カプセ
ルの内壁は透過性を備え、その屈折率が液晶材とポリメ
リック結合剤の屈折率と一致していなければならない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明によると、カプ
セル内壁の屈折率はポリウレタンとポリウレア構造の界
面重合体によって調整できる。また、ポリマーフィルム
内に高い架橋密度が存在する。さらに、ディスプレーで
の使用を最適とするため、カプセルの内壁は透過性が高
くなるよう製造される。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリウレタン
/ポリウレアないしはポリウレアポリマー内壁にマイク
ロカプセル化された液晶材からなるマイクロカプセルに
関連したものである。マイクロカプセル化される液晶材
は、ネマティック、コレステリック、スメクティック
A、強誘電性(カイラルスメクティックC*)のいづれ
かである。
【0012】別の角度からみると、本発明は液晶材、ポ
リイソシアネート、多価アルコールあるいはポリアミン
からなる、マイクロカプセル化された液晶材を製造する
ために使われる組成に関している。液晶材料をマイクロ
カプセル化するポリウレタン/ポリウレアもしくはポリ
ウレアポリマー内壁を形成するために必要な原材料は、
(A)少なくとも2つのイソシアネートグループ(−N
CO)と約8個から30個の炭素原子を持ったポリイソ
シアネートを反応させて作られ、液晶材に溶解する。さ
らに、(B)多価アルコールとポリアミンも原材料とな
る。多価アルコールは、水に溶解し、少なくとも2つの
第一アルコールグループを含んでいる。ポリアミンも水
に溶解し、少なくとも2つの第一アミノグループもしく
は第2アミノグループを含んでいる。
【0013】本発明の別の角度でみると、液晶材が二色
性、多色性、等方性顔料を含んだ、ポリウレタンやポリ
ウレア界面重合体によって、ポリウレタン/ポリウレア
もしくはポリウレアポリマーからなるカプセル内壁を持
ったマイクロカプセル化された液晶滴を製造する方法で
ある。さらに、本発明は(1)二色性、多色性、等方性
顔料からなる液晶材、(2)ポリイソシアネート、
(3)多価アルコールまたはポリアミンもしくはその両
方、を(A)用意し、(B)ポリウレタン/ポリウレア
もしくはポリウレアポリマーを形成するための(2)と
(3)を界面重合化するステップを含んだマイクロカプ
セル化液晶滴の製造方法にも関している。マイクロカプ
セル化された液晶からなる液晶装置のコントラスト特性
を最適化するため、また、カプセル化された媒体から、
液晶、あるいはその逆を通過する入射光の屈折による光
のねじれを避けるため、カプセル化された媒体、結合
剤、接着剤の屈折率は、液晶材の通常の屈折率とできる
だけ一致していなければならない。屈折率一致の度合い
の接近は、コントラストの度合いとデバイスの透過性に
依存し、液晶の通常の屈折率とカプセル化された媒体、
顔料、結合剤、接着剤の屈折率は、0.03以上違いが
あってはならず、理想的には0.01、特別には0.0
01が望ましい。
【0014】界面重合にポリウレタンリンケージを形成
する目的は、カプセル内壁の屈折率を調整できるように
設計することである。多価アルコールが無くて水が存在
する場合、ポリイソシアネートの−NCOグループはC
を排出しNHに加水分解し、形成されたNH
ループは尿素連鎖式を形成するため、自由な−NCOに
反応する。この場合、ポリウレアカプセル内壁フィルム
だけが形成される。もし、ポリアミンが水溶性乳化液に
加えられると。連鎖状薬剤は、−NCOグループに反応
しポリウレアカプセル内壁だけが形成される。カプセル
内壁構造を修正するため、すくなくとも2つの第一OH
グループを含有するポリオルが乳化水溶液に加えられ、
−NCOとNHから誘導されたポリウレア重合体に対
抗させるべく、ポリウレタン重合体をキャリーする。さ
らに別の角度でみると、本発明はマイクロカプセル化液
晶滴を含んだ装置に関していることである。液晶滴は、
実質的に遠心分離器で分離された単一分散体である。液
晶滴が使われている装置は、テレビジョン、コンピュー
タディスプレーのスクリーン、エレクトロニクスディス
プレー装置等である。
【0015】本発明は、従来の技術に比べ多くの利便性
を提供している。例えば、本発明では二色性、多色性、
等方性顔料を液晶材に混ぜ合わせ、光の吸収と散乱によ
るディスプレーのコントラストを強調させている。さら
に、リフレクティブモードやトランスリフレクティブモ
ードのパソコンやテレビジョンに応用できる長寿命かつ
ハイコントラストでゲストホストタイプの液晶/ポリマ
ーディスプレーの生産を可能としている。また、異なっ
た屈折率を持つ異種材料の組み合わせで通常発生するぼ
やけや視認角度の問題が、本発明では、液晶材、マイク
ロカプセル内壁、ポリマー結合剤、接着剤の屈折率を一
致させることで、避けられている。内壁の屈折率は、い
くつかの方法で調整できる。第一の方法は、液晶材、カ
プセル化材料、ポリマー結合剤、接着剤をそれぞれの屈
折率が実質的に同一になるよう選ぶことである。この方
法の第一の代案は、エポキシ樹脂が液晶材に加えられ、
水溶硬化剤が乳化液に加えられることである。第二の代
案は、ポリカルボキシル酸クロリドが液晶材に加えら
れ、水溶ポリアミンが乳化液に加えられることである。
これらの合成物が選択されると、屈折率が液晶材とポリ
マー結合剤の屈折率が一致するようになる。さらに、現
在のマイクロカプセル化の方法は、液晶/ポリマーフィ
ルム製造中にポリメリック結合剤によって、液晶材の汚
染の確率が小さくなることが確認出来る。その結果、液
晶材と、カプセル内の二色性、多色性、等方性顔料との
統合が保護され、装置の寿命も実際の使用に耐えられる
長さが確保される。
【0016】本発明のもう一つ有利な点は、ゲストホス
トディスプレーを形成している液晶材に、二色性顔料を
結合させることである。ここでは、顔料がゲストで液晶
材がホストである。前述したごとく、顔料の結合は光の
吸収と散乱のコンビネーション効果で、ディスプレーの
コントラストを強化する。ゲストホストディスプレーに
電圧をかけない時、光は散乱し、カラー表示される。逆
に電圧をかけると、光は透過し、カラー表示されなくな
る。さらに、二色性顔料と液晶材がコンビネーションさ
れたマイクロカプセル化は、ディスプレーの寿命を延ば
し、NCAPゲストホスト液晶ディスプレーを使って製
造されたものと比較すると、より安定したディスプレー
となる。
【0017】本発明の有利なもう一つのポイントは、マ
イクロカプセル化された液晶材が後日の使用のため、保
存できることである。液晶マイクロカプセルは、実質的
に安定性が高く、希望する一連の特性を達成させようと
した場合、容易に高度な信頼が受け入れられるような、
取り扱いが容易な事実に基づいている。本発明は、マイ
クロカプセルを遠心分離器で分離させているので、様々
なサイズの中から小さな範囲でマイクロカプセルの選択
を可能としている。そのため、入手したマイクロカプセ
ルはほとんど単一分散型で、広範なサイズのマイクロカ
プセルでできたフィルムと比較すると、液晶フィルムに
改善された多様性を持たせている。
【0018】最後に、青、赤、緑の基本色の二色性顔料
が選択された場合、液晶マイクロカプセルは、基板にマ
イクロカプセルを直接スクリーン印刷する方法による、
カラーフィルターの製造に利用できる。
【0019】
【発明の実施の形態】上述の如く、本発明は液晶材、ポ
リイソシアネート、多価アルコール、ポリアミンからな
る組成に関している。一つの実施例では、液晶成分に対
するポリイソシアネートの成分比率は約0.01から約
0.16、もしくは約0.02から約0.12あるいは
約0.04から約0.08となっている。ポリアミンが
存在する場合、液晶成分に対するポリアミン成分の量
は、約0.0034から約0.28、もしくは約0.0
051から約0.21、あるいは約0068から約0.
14である。多価アルコールが存在すると、液晶に対す
る多価アルコール量は、約0.0063から約0.2
6、ないしは約0.0094から約0.20、もしくは
約0.0126から約0.13となっている。典型的な
水の成分の液晶の成分に対する量は、約1.19から約
15.8、あるいは約1.78から約11.9、もしく
は約2.38から約7.9である。しかしながら、水が
ある程度存在しても重合に影響しない。ポリアミンや多
価アルコールを溶解させるため、水が必要となる。反応
処理で加えられた水は、実際にはポリアミンや多価アル
コールの追加で発生する。なぜなら、これらの反応体は
水溶液だからである。蒸発で失われる水を補償するた
め、わずかの水が加えられる。
【0020】本発明によると、マイクロカプセル化され
た液晶は、ポリウレタン/ポリウレアもしくは、分散し
た液晶の滴を取り囲んでいるポリウレアの薄いカプセル
内壁のいずれかを形成するため、例えば重添加/重縮合
などの界面重合体で製造される。ポリマーは、ポリイソ
シアネートと多価アルコールもしくはポリアミンの少な
くともどちらか1つを反応させて製造される。ポリイソ
シアネートは、イソシアネート(−NCO)のグループ
を約2個から約8個、もしくは約2個から約4個含んで
いるが、理想的には3つのイソシアネート(−NCO)
グループを含んでいるのが望ましい。ポリイソシアネー
トは、高い架橋密度のあるカプセル内壁を形成すること
ができる。ポリイソシアネートは通常、炭素原子を6個
から30個もしくは8個から24個あるいは、8個から
24個含んでいる。特性や出願のあちらこちらにあるの
と同じように、ここでも範囲と比率の制限は一緒にされ
ている。ポリイソシアネートは、脂肪族ないしは芳香族
である。マイクロカプセルを形成するために必要な第一
の物質(A)は、一般に入手できるいくつかの原材料の
ひとつである可能性がある。例えば、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシネートのトリマーが主体のDesmod
ur N−100と N−3200で、少なくとも1個
のビウレット構造を持っている。別の可能性を持つ原材
料は、Desmodur N−3390で、1,6−ヘ
キサメチレンジイソシアネートから誘導されたイソシア
ヌル酸成分を持っている。これらの材料は、全てバイエ
ル・コーポレーションから入手できる。
【0021】その化学構造は次の通り。 その他3官能性イソシアネートは、トリメチロールプロ
パンと次の化学構造を持つ1,6−ヘクサメチレンジイ
ソシアネートの付加生成物である。
【0022】その他の2官能性イソシアネートは、原材
料として利用できる。それらは、1,6ヘクサメチレン
ジイソシアネート、bis−(4−イソシアンアトチク
ロヘキシ)メタン、イソホロンジイソシアネート、トリ
レン−2、4−ジイソシアネート、トリレン−2、6−
ジイソシアネート、ジフェニールメタン−4、4−ジイ
ソシアネートで、全てバイエル・コーポレーションから
入手できる。ある実施例では、多官能性イソシアネート
は液晶材には溶解するが、液晶材や液晶材の中に見つか
った他の化学構造には反応しない。
【0023】液晶材の滴を取り囲んでいるフィルムの化
学構造に必要な第2の物質(B)は、多価アルコールも
しくはポリアミンまたはその両方である。ある実施例で
は、原材料が低分子量で水に極めて溶けやすいことから
選ばれている。多価アルコールもしくはポリアミンの成
分は約0.25部から約10部また約0.5部から約5
部、または約0.75部から約2部が、ポリイソシアネ
ートの成分に反応している。代わりに、多価アルコール
もしくはポリアミンの等価量の約0.13部から約2
6.5部、また約0.2部から約20.0部、もしくは
約0.26部から約13.5部が、各イソシアネートの
等価量に反応している。
【0024】水溶性多価アルコールは、少なくとも2つ
の第一アルコールグループを含んでいる。一般に、多価
アルコールは約2から約8、または約2から約4の水酸
基グループを含んでいる。また、典型的多価アルコール
は約2からやく18、または約2から約12の炭素原子
を含んでいる。さらに、エタノールアミンとトリ(ヒド
ロキシメチール)アミノメタンのようなポリハイドリッ
クアルカノールアミンを含んでいる可能性もある。アル
カノールアミンは、2つから3つのヒドロキシルグルー
プをふくんでいる。多価アルコールは、チオジエタノー
ルのような硫黄を含んだポリチオールの可能性がある。
役に立つ多価アルコールの例には、商業ベースで入手で
きる次の多価アルコールのいずれか一つである。ジエチ
レングリコロール、2,2’−チオジエタノール、2−
メルカプトエチルサルファイド、2−メルカプトエチル
エーテル、トリエチレングリコール、2−メチルプロパ
ン−1,3−ジオール、2−エチルプロパン−1,3−
ジオール、2−n−プロプリプロパン−1,3−ジオー
ル、2−n−ブチルプロパン−1,3−ジオール、2−
メチル−2−n−ブチルプロパン−1,3−ジオール、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−n−
ブチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、N−メチルジエタノールアミン、トリス(ヒドロ
キシメチル)アミノメタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリトリトール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、2,2−ヴィス(ヒドロキシメ
チール)プロピオン酸、ジメチロールメラミン、トリメ
チロールメラミン、ヘクサメチロールメラミンとその混
合されたものである。トリエタノールアミン、N−n−
ブチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、N−メチルジエタノールアミンは、第三のアミン
触媒およびフィルムを形成する多価アルコールの役目を
果たす。水溶性ポリアミンは、約2から約12、または
約2から約6、もしくは約2から4の窒素原子を含んで
いる。ポリアミンは、約2個から約6個の炭素原子を持
つアルキレングループのアルキレンポリアミンである。
有用なポリアミンの例には、エチレンジアミン、1,4
−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチ
レンペンタミン、メラミンあるいはその混合したものが
ある。
【0025】ある実施例では、ポリビニールアルコール
(PVA)水溶液の存在で反応が起こっている。典型的
に、水溶液はPVAのウエイト付けにより約5%から約
30%あるいは、約7.5%から約25%、もしくは約
10%の濃度である。また、水溶液は次の量で表示され
る。つまり、重量によって35%から約95%、もしく
は50%から約90%、あるいは約65%から約88%
となっている。例えば、液晶材はネマティック、コレス
テリック、スメクティックのいずれかである。商業ベー
スで入手できる例は次の通り。FEE1(Har Ch
errakel研究所のシアンエステル混合);E49
(英国のBDHケミカル社);S−3(同、英国のBD
Hケミカル社)。
【0026】別の実施例では、マイクロカプセル化処理
を改善し、マイクロカプセルの特性を強化するために、
選択された液晶材に混ぜ合わされた微量の添加物が、液
晶材に加えられる。添加物は、例えば表面活性剤、カイ
ラル混合物、もしくは配向剤などである。表面活性剤
は、GAF社から入手可能なIgepal CO−21
0,CO−420、CO−430である。カイラル混成
物は、英国のBDH Chemical社のC−15も
しくはCB15がある。配向剤には、Petrarch
Systems社のn−オクタデシルジメチル[3
(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニュームクロ
ライド、n−オクチルデシルトリエトキシシラン、もし
くは(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)トリメ
トキシシランが有る。
【0027】別の実施例では、Aldrich Che
mical社から入手できる第三アミンDabco
(1,4−ダイアザバイサイクロオクタン[2.2.
2]の省略形で、トリエチレンダイアミンともいう)
が、反応レートを強化するため触媒として使われてい
る。
【0028】次の実施例では、乳化剤と分散剤が使われ
ている。選択された化合物はそれぞれの機能を発揮して
いる。化合物はポリビニールアルコールで、Air P
roducts社のAIRVOL V165、V20
3、V205およびV305と、デュポン社のEVAN
OL 71−30である。さらに、浸潤剤がインジウム
錫酸化物(ITO)の基板表面に均等なコーティングを
確保するのに利用されている。浸潤剤には、Dow C
orning92−5098として知られているDC5
098が有る。これは、加水分解不能のシリコングリコ
ール共重合体である。
【0029】上記組み合わせの一つの混合物を含んだ水
溶液が、乳化水溶液(例:AirProduct社のA
IRVOL V205)の液晶材の乳化剤に加えられる
と、重合付加のような重合が液晶材滴表面の多官能性イ
ソシアネートとの重合を受け、マイクロカプセル化した
液晶滴を作り出す。この反応は第三アミンの追加で加速
される。第三アミンは、トリエチレンジアミン(Dab
co)、トリエチルアミン、テトラメチル−1,3−ブ
タンジアミン、N−メチルモルフォリンとその混合物を
含んでいる。別の例では、反応は錫触媒で加速されてい
る。錫触媒は、ジブチル錫ジアセテート、トリブチル錫
アセテート、ジブチル錫ジラウリレートとその混合物を
含んでいる。反応に使用される錫触媒の量は、トータル
の反応の混合の重量により、0から1%、もしくは約
0.1%から約0.75%の範囲となっている。攪拌を
受けると、ポリイソシアネートは液晶材と混合される。
混合を促進させるため、必要に応じて時々熱が加えられ
る。熱の適用は、均質混合を確実にする。熱の温度は、
約25℃から約90℃、約50℃から約70℃が望まし
い。乳化水溶剤は、長首ビーカーに入れられ、50℃の
湯に浸される。ポリイソシアネート/液晶混合物が乳化
剤に加えられ、激しく攪拌される。ポリイソシアネート
/液晶混合物は、約10%から約70%、理想的には5
0%の濃度で乳化剤に加えられる。結果としての溶液
は、一定の攪拌を受けながら、2分から3分間、あるい
は液晶滴の希望する大きさが得られる迄よどんだ状態に
置かれる。
【0030】説明した如く、乳剤は毎分2,500回転
から6,500回転のスピードで連続的に攪拌される。
その際の温度は約40℃から約90℃、もしくは約50
℃から60℃に維持されている。混合物は、反応が約6
時間から約12時間、あるいは約8時間から11時間で
完了する迄、この温度で維持される。反応している間、
多価アルコールあるいはポリアミンと触媒が、使用され
る場合には加えられる。別々に加えられる場合と、一緒
に組み合わされて加えられる場合がある。重合の最後
に、NHOH水溶液が活性残留−NCOグループを事
後硬化させるため加えられる。通常、反応は約6時間か
ら12時間、または約8時間から10時間で完了する。
過度の反応体を含んだ乳化水溶液は、IEC HN−S
II遠心分離器で液晶マイクロカプセルから分離され
る。円心分離は通常、毎分500回転から4,500回
転で約10分から約30分かけて行われる。代表的なも
のでは、ただ1セットの分離が要求される。しかしなが
ら、乳化水溶液を液晶マイクロカプセルから分離するの
に、数ステップ使われる。遠心分離に異なった速度を使
うことで、カプセルサイズの配分は異なったサイズの範
囲で単一分散型マイクロカプセルに狭められる。遠心分
離で得られた液晶マイクロカプセルのサイズは、約1ミ
クロンから約9ミクロン、あるいは約2ミクロンから約
8ミクロン、なるべくなら約4ミクロンから約7ミクロ
ンとなっている。清浄化されたマイクロカプセルの湿性
沈殿物が、将来の適用のため貯蔵され、また光学フィル
ムの製造に直接使用される。湿性沈殿物を使用するた
め、水性重合結合剤と少量の湿潤剤が混合される。重合
結合剤は、典型的なものでは10%から30%、理想的
には20%の濃度で使用される。湿潤剤は、約0.3%
から約0.6%の濃度で使われるのが望ましい。気泡を
取り除くと、コーティング材料は光学フィルムの製造に
いつでも使えるようになる。ITOポリエステルフィル
ムに、約1ミル(24ミクロン)の厚さの湿式フィルム
をドクターブレードでコーティングされる。湿式フィル
ムは、はじめに空気乾燥し、それから水分を除去するた
め熱せられる。紫外線で固めることができる接着剤の層
が、乾燥されたコーティングフィルムに塗られ、他のI
TOポリエステルフィルムが、ローラーでラミネートさ
れる。フィルムは接着剤を硬化させるため、紫外線に曝
される。その結果、液晶/ポリマーフィルムが形成され
る。液晶滴が、約0.01ミクロンから約0.1ミクロ
ンと非常に薄いカプセル内壁によりマイクロカプセル化
される。
【0031】多色性ベースの液晶/ポリマーフィルムの
製造は、上記の処理工程と同じである。多色性顔料の使
用は、選ばれたポリイソシアネートフィルム成形具に対
し、不活性でなければならず、次の特性をもつ多色性顔
料が望ましい。つまり、高順位パラメータ、高減光係
数、写真の高安定性、選ばれた液晶材の高い溶解度な
ど。ぼやけと暗さは、Pacific Scienti
fic社のXL−211ヘーズガードヘーズメータで測
定できる。視覚による10%のしきい値電圧と90%の
飽和電圧が60ヘルツとサインウェイブで測定される。
【0032】図を詳細に見るため、各図の構成部分を数
字で示している。初めに、図1は本発明の液晶/ポリマ
ーフィルムディスプレー1が、別々のマイクロカプセル
4を形成するため、カプセル内壁3によってマイクロカ
プセル化された液晶滴2で構成されていることを図解し
たものである。マイクロカプセルは重合結合剤5に分散
し、基板7をコーティングしているITO6でコーティ
ングされている。接着剤8の層が適用され、液晶/ポリ
マーフィルム1を形成するため、基板7をコーティング
している別のITO6でラミネートされている。電圧が
かけられていない状態では、液晶2、カプセル内壁3、
接着剤の層8および結合剤5の屈折率の不一致が、フィ
ルムの光を散乱させてしまう。その結果、光学フィルム
1は、不透明あるいは半透明になる。
【0033】図2を見ると、図1の装置に電圧がかかっ
た状態を図解している。この状態では、液晶2の配光方
向は電場の印加に対し、平行に並んでいる。そして、光
学フィルムはクリアとなり透明性を持つ。液晶が多色性
顔料9で飽和状態になると、顔料粒子の長い軸がネマテ
ィック配向方向と平行に並ぶ。光学フィルム1は、図1
の電圧をかけない状態での光の吸収と散乱を示し、図2
の電圧をかけた状態では光を通す。これで、液晶/ポリ
マーフィルムのコントラストが強化される。
【0034】次のいくつかの例は、マイクロカプセル化
された液晶材に関連したものである。各例とこの明細書
および出願に状況が明確に説明されない限り、量や比率
は重さ、温度は摂氏温度、圧力は大気圧でそれぞれ表示
している。
【0035】(実施例1)バイエル社から入手できるD
esmodur N−3200(0.25g)は、Ha
r Cherrakel研究所のFEE1(シアノエス
テル混合物)の5gに60℃で攪拌されながら溶解し
た。溶液は、一定の攪拌を続けながら、10%のポリビ
ニールアルコール(Air Product社のAir
vol V205)の溶液17gに注入され、50℃か
ら55℃で乳状化され、1ミクロンから7ミクロンの大
きさの粒子が得られた。攪拌速度は減速され、反応は5
5℃で10時間続いた。反応中、10%のDabco
(Aldrich Chemical社から入手可能)
0.40gと、10%のエチレンジアミン(Aldri
chChemical社から入手できる)0.34gが
溶液に加えられた。反応完了後、10%のNHOH
0.37gが溶液に加えられ、溶液は熱を加えたり、攪
拌せずに一夜そのままの状態にして置かれた。懸濁液
が、4ミクロンから7ミクロンの大きさの狭い粒子のサ
イズ分布となるようIEC HN−SII遠心分離器で
浄化された。マイクロカプセル化された液晶湿潤沈殿物
は、湿潤試薬(DC5089)を含んだ水性重合結合体
(例:Airvol V205もしくはZenca R
esins社のNeoRez R967ラテックス)に
再分散され、ドクタブレード(Gardner Tec
hnical Service社の1ミリ厚)を使い、
ITOでコーティングしたポリエステルシート(sou
thwest Technologies社から入手で
きる)に引き下ろされた。フィルムを乾燥させた後、接
着剤(Norland Optical社のポリウレタ
ン接着剤のNOA68)の層が加えられ、別のITOポ
リエステルシートが12ミクロン厚のフィルムで、ディ
スプレーフィルムを形成するためラミネートされた。
PVA分散フィルムがOFFの状態では不透明な特性を
示し、60ボルト、60ヘルツ、光透過率90%で半透
明の状態となった。
【0036】(実施例2)Desmodur N−32
00の0.18gが、80℃で3gのE49(英国のB
DH Chemicals社)に一定の攪拌を続けた状
態で溶解した。混合物は、10%のPVA18gの溶液
に攪拌しながら注入され、2ミクロンから8ミクロンの
粒子サイズを得るため、Fisher Scienti
fic社のDyna−Mix攪拌器を毎分6,500回
転、50℃で2分間使い乳状化した。攪拌速度が毎分
2,500回に落とされ、反応は55℃で8時間続い
た。反応中、50%のトリエチルアミン(Aldric
h Chemical社で入手できる)0.16gと、
10%のエチレンジアミン0.31gが、0.5時間か
ら1時間間隔で2つから4つの部分に分けて加えられ
た。10時間の反応で、10%のNHOHが0.37
gが溶液に加えられ、熱を加えたり攪拌せずに一夜その
ままの状態に置かれた。結果の懸濁液の浄化とフィルム
の製造については、以前の説明と同じである。
【0037】(実施例3)Desmodur N−32
00(0.24g)は、3gのBDH Chemica
l社のE49に60℃で一定速度で攪拌しながら溶解し
た。混合物は、10%のPVA溶液17gに攪拌しなが
ら注入され、55℃、毎分6,500回転、2分間で乳
状化された。粒子のサイズは約1ミクロンから約9ミク
ロンであった。反応は、55℃、2,500回転で11
時間継続した。反応中、10%のDabcoを0.40
gおよび0.51gのジエチレングリコール(Aldr
ichChemical社で入手可能)が、溶液の3つ
の構成部分に30分間隔で加えられた。反応完了後、1
0%のNHOHの0.37gが溶液に加えられた。結
果の懸濁液は加熱や攪拌することなく、室温で一夜その
ままの状態で置かれた。遠心分離器による浄化の後、湿
潤沈殿物がNeoRez R967と20%のPVA溶
液にそれぞれ再分散された。NeoRez R967で
製造されたフィルムは、60ボルトから70ボルト、光
透過率90%で、わずかのヘーズが見られた。20%の
PVAで作られたフィルムは、30ボルトから40ボル
トにおいて光透過率90%で低いヘーズを示した。
【0038】(実施例4)Desmodur N−32
00(0.15g)は、2.5gのE49に加えられ、
結果の混合物が一定の攪拌を行いながら10分間80℃
で加熱された。それから、10%のPVA溶液18gに
攪拌しながら注入した結果、55℃、6,500回転、
2分間で乳状化した。粒子のサイズは、1ミクロンから
6ミクロンであった。反応は、毎分2,500回転、5
5℃で10時間続いた。反応中、10%のDabcoが
0.60g、ジエチレングリコール0.51g、ジブチ
ルチンジアセテート(Aldrich Chemica
l社で入手可能)0.07g、10%のエチレンジアミ
ン0.20gが、30分から1時間間隔で4つの構成部
分で溶液に加えられた。反応完了後、10%のNH
H0.37gが溶液に加えられた。結果の懸濁液は、加
熱や攪拌することなく、室温でそのままの状態に置かれ
た。遠心分離器で浄化が行われた後、湿潤沈下物が20
%のPVAの溶液に再分散された。
【0039】(実施例5)均質の溶液を形成するため、
0.125gのDesmodur N−3200と、
2.5gのE49の混合物が、一定の攪拌をしながら加
熱された。溶液は、10%のPVA溶液20gに、同様
に攪拌しながら注入された。混合物は、50℃、毎分
6,500回転で2分半で乳状化した。粒子のサイズは
約1ミクロンから5ミクロンであった。反応は、毎分
2,500回転、50℃で8分間続いた。反応中、10
%のDabco0.64g、2−メチルプロパン−1,
3−ジオル(Aldrich Chemica1社で入
手可能)0.11gのジブチルチンジアセテート(Al
drich Chemical社で入手可能)が溶液に
加えられた。反応終了後、10%のNHOH0.30
gが反応混合物に加えられた。結果の懸濁液は一夜その
ままの状態で置かれ、その後で懸濁液は遠心分離器で浄
化された。PVA分散フィルムは、35ボルト、光透過
率90%で低いヘーズを示した。
【0040】(実施例6)Desmodur N−32
00の0.15gと、2.5gのE49の化合物が、一
定の攪拌を続けながら80℃で10分間熱を加えられ
た。化合物は、10%のPVA溶液20gに加えられ
と、50℃、毎分6,500回転で2分間攪拌を続けた
結果、乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンから6ミ
クロンであった。反応は毎分3,000回転、50℃で
10分間続いた。反応中、10%のDabcoの1.0
0g、0.65gのトリエタノールアミン、0.11g
のジブチルチンジアセテート、10%のエチレンジアミ
ン20gが溶液に加えられた。反応後、10%のNH
OHの0.37gが溶液に加えられ、加熱は中断され
た。結果の懸濁液は、遠心分離器を使って浄化された。
PVA分散フィルムは、30%、光透過率90%で低い
ヘーズとなった。
【0041】(実施例7)0.125gのDesmod
ur N−3200と、2.5gのE49の化合物が均
質の溶液を作るため、攪拌されながら加熱された。混合
物は、10%のPVA溶液20gに、同じように攪拌さ
れながら注入されたところ、50℃、毎分6,500回
転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンか
ら5ミクロンであった。攪拌速度は毎分2,500回転
に落とされ、反応は50℃で8時間続いた。反応中、1
0%のDabcoが0.64g、トリエチレングリコー
ル(Aldrich Chemica1社で入手可能)
を0.83g、0.05gのジブチルチンジアセテート
と、10%のエチレンジアミン0.17gが間隔を置い
て、部分に分けて溶液に加えられた。反応終了後、10
%のNHOH0.37gが反応化合物に加えられた。
結果の懸濁液は、室温で一夜保存され、遠心分離器で浄
化された。PVA分散フィルムは、光透過率90%、4
0ボルトの条件下で、若干のヘーズを示した。
【0042】(実施例8)0.125gのDesmod
ur N−3200と、2.5gのE49の化合物が均
質の溶液を作るため、攪拌されながら加熱された。混合
物は、10%のPVA溶液20gに、同じように攪拌さ
れながら注入されたところ、50℃、毎分6,500回
転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンか
ら6ミクロンであった。反応は、攪拌速度毎分2,50
0回転、50℃で8時間続いた。反応中、10%のDa
bcoが0.64g、トリエタノールアミン(Aldr
ich Chemical社で入手可能)を0.50
g、0.07gのジブチルチンジアセテートが間隔を置
いて、溶液の構成部分に加えられた。反応完了後、10
%のNH0Hが0.37g、反応化合物に加えられ
た。結果の懸濁液は、室温で一夜保存された。その後、
懸濁液は遠心分離器で浄化された。PVA分散フィルム
は、光透過率90%、30ボルトの条件下では、低いヘ
ーズを示した。
【0043】(実施例9)0.125gのDesmod
ur N−3200と、2.5gのE49の化合物が均
質の溶液を作るため、攪拌されながら加熱された。混合
物は、10%のPVA溶液10gに、同じように攪拌さ
れながら注入されたところ、50℃、毎分6,750回
転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンか
ら7ミクロンであった。毎分2,500回転、50℃で
10時間で乳状化された。この間、10%のDabco
が0.96g、2−メチル−2n−ブチルプロパン−
1,3−ジオール(Aldrich Chemical
社で入手可能)を0.72gが1時間間隔で4つの構成
部分の溶液に加えられた。10時間後、10%のNH
OHが0.37g溶液に加えられた。結果の懸濁液は、
室温で一夜保存された。その後、懸濁液はモノ分散に近
いカプセルサイズを得るため、遠心分離器で浄化され
た。PVA分散フィルムは、光透過率90%、40ボル
トの条件下では、若干ヘーズを示した。
【0044】(実施例10)0.125gのDesmo
dur N−3200と、2.5gのE49の化合物が
均質の溶液を作るため、攪拌されながら加熱された。混
合物は、10%のPVA溶液20gに、同じように攪拌
されながら注入されたところ、50℃、毎分6,500
回転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロン
から6ミクロンであった。乳状液は、毎分2,500回
転、50℃で10時間保存された。その間、10%のD
abcoが0.72g、N−n−ブチルジエタノールア
ミン(Aldrich Chemical社で入手可
能)を0.75g、10%のエチレンジアミン0.20
gが間隔を置いて、構成部分の溶液に加えられた。10
時間後、10%のNHOHが0.37g溶液に加えら
れた。結果の懸濁液は、室温で一夜保存された。その後
モノ分散カプセサイズを得るため、懸濁液は遠心分離器
で浄化された。PVA分散フィルムは、光透過率90
%、40ボルトの条件下で、若干のヘーズを示した。
【0045】(実施例11)5gのFEE1の中の0.
1gのD37(BDH Chemical社で入手可
能)化合物が、攪拌されながら2時間加熱され、室温で
さらに6時間保存された。結果の溶液は0.2ミクロン
厚のPTFA膜(Aldrich Chemical社
で入手可能)を通し濾過された。0.18gのDesm
odur N−3200と、3gのD37/FEE1の
化合物が攪拌されながら加熱された。混合物は、10%
のPVA溶液20gに、同じように攪拌されながら注入
された。結果の混合物は50℃、毎分6,500回転で
2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンから7
ミクロンであった。反応は50℃、毎分2,500回転
で10時間続いた。反応中、10%のDabcoが0.
72gと0.51gのジエチレングリコールが間隔を置
いて、構成部分の溶液に加えられた。反応完了後、10
%のNHOH0.37gが化合物に加えられた。結果
の懸濁液は、室温で一夜保存され、遠心分離器で浄化さ
れた。PVA分散フィルムは、光透過率90%、30ボ
ルトから40ボルトの条件下で、ヘーズは低く、コント
ラストも良好であった。
【0046】(実施例12)6gのE49の中の0.0
9gのS428(三井東圧化学で入手できる黒色顔料化
合物)化合物が、一定の攪拌を行いながら2時間加熱さ
れた。結果の溶液は、室温で一夜保存された。溶液は
0.2ミクロン厚のPTFA膜(Aldrich Ch
emical社で入手可能)を通し濾過された。0.1
38gのDesmodur N−100と、2.3gの
S428/E49の化合物が一定の攪拌を行いながら1
5分間加熱され、10%のPVA溶液20gに、同じよ
うに攪拌されながら注入された。結果の混合物は、50
℃、毎分6,500回転を2分間行い乳状化した。粒子
のサイズは1ミクロンから6ミクロンであった。反応は
50℃、毎分2,500回転で10時間続いた。反応
中、10%のDabcoが0.60gと0.75gのト
リエタノールアミン、0.34gのジエチレングリコー
ル、0.07gのジブチル錫ジラウリレート(Aldr
ich Chemical社で入手できる)が、間隔を
おいて構成部分の水溶液に加えられた。反応完了後、1
0%のNHOH0.37gが水溶液に加えられた。結
果の懸濁液は、室温で一夜保存され、狭いカプセルサイ
ズ分布を得るため遠心分離器を使って浄化された。中位
のボリュームサイズは3.25ミクロンであった。この
サイズは、Coulter LS230粒子サイズ分析
器(Coulter社、科学機器で入手できる)を使っ
て測定された。二色性ベースの液晶/ポリマーフィルム
が、前述の説明(8ページの30−40行目)と同じ方
法で製造された。光透過率とヘーズは、XL−211
Hazegard Hazemeter(Pacifi
c Scientific社で入手可能)を使って測定
された。PVA分散フィルムは光透過率90%、35ボ
ルトで低いヘーズを示した。次の表1は、XL−211
Hazegard Hazemeterを使って測定
した実施例3と実施例12のサンプルから得たデータを
示している。図3は、実施例12のサンプルからのPa
rtic1e Diameter Distribut
ionグラフを図示したものである。図4と図5は、表
1のデータから光透過率(◆)とヘーズ率(●)を図示
したものである。
【表1】
【0047】以上に本発明をその好適実施例に関し説明
したが、その様々な変更例が本明細書を読んだ当業者に
あきらかなること理解できよう。この点、本明細書に開
示された発明は、以下の請求の範囲内でそうした変更例
をを包含すべく意図されていると理解すべきである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、屈
折率はポリウレタンとポリウレア構造の界面重合体によ
って調整したポリマーフィルム内に高い架橋密度を備え
たカプセル内壁を有するマイクロカプセル化した液晶を
えることができる。さらに、ディスプレーでの使用を最
適とするため、カプセルの内壁は透過性が高くしたマイ
クロカプセル化した液晶を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、提出された電圧をかけない状態の液晶
ディスプレーを図解したものである。本発明に従って製
造されたマイクロカプセル化された液晶材を利用してい
る。
【図2】図2は、提出された電圧をかけた状態の液晶デ
ィスプレーを図解したものである。本発明に従って製造
されたマイクロカプセル化された液晶材を利用してい
る。
【図3】図3は、実施例12に発表した方法で製造され
た製品のマイクロカプセルの粒子のサイズ(μm=ミク
ロン)をグラフで表示したものである。
【図4】図4は、実施例3で与えられた電圧と60Hz
の電源で測定された光の透過率(◆)および、ヘーズ率
(●)をグラフ表示したものである。
【図5】図5は、実施例12の光の透過率(◆)と、ヘ
ーズ率(●)をグラフ表示している。指定電圧と60H
zの電源で測定されているものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 マイクロカプセル化された液晶及び
れを使用する装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般的には液晶に関
する、より詳細にはマイクロカプセル化された液晶とそ
の作り方に関する。本発明は、さらに、二色性、多色性
または等方性顔料を用いたマイクロカプセル化液晶に関
している。
【0002】
【従来の技術】液晶材は、パーソナルコンピュータ、プ
ロジェクタ、テレビジョンなど、高度な内容の情報のた
めの平面パネル装置用液晶ディスプレーの製造に広く使
われている。このような装置は通常、小電力、高速レス
ポンスタイム、経済性を要求する。例えば、ビジュアル
ディスプレーに使われる液晶の特性は、電界など、あら
かじめ定められた入力によって、液晶構造の並び方が一
方で光を透し、他方で光を散乱、吸収する能力である。
通常の液晶ディスプレーには、ねじれネマティック、超
ねじれネマティック、薄膜トランジスタねじれネマティ
ック、強誘電性液晶ディスプレーなどが有り、液晶ディ
スプレーセルに液晶材を直接注入して作られている。こ
の装置は、光の偏光原理で作動する。しかし、作動手段
によって装置の光学的効果が減少するため、ディスプレ
ーの輝度を向上させる目的からバックライトが用いられ
ている。
【0003】現在、液晶材にはコレステリック、ネマテ
ィック、スメクティックタイプの3つのカテゴリがあ
る。以降説明する代表的実施例に関連した当出願の発明
では、ネマティック、コレステリック、スメクティック
A、もしくは強誘電性(カイラルスメクティックC*)
等の液晶材を別々、もしくはタイプを組み合わせて使っ
ている。コレステリック、ネマティック、スメクティッ
クタイプの液晶材の特性に関しては、従来技術で説明さ
れている。
【0004】数年がかりで、ディスプレーやその他の装
置の製造に使われるポリマー分散液晶を生成するため、
新しい優秀な液晶材が、ポリメリック材料で処理され製
造されてきた。Bentonに発行された米国特許3,
872,050 は、コレステリック液晶が、ポリウレ
タンフィルムの中で、不連続のありのままの集合体とし
て分散しているポリウレタン/液晶分散系に関連した特
許である。また、Taylorに発行された米国特許
4,101,207は、(1)液晶を含んだポリマー溶
液を注入し、(2)液晶を重合可能な単量体で混合し、
重合体に続くプレポリマーによって形成された液晶/ポ
リマーフィルムに関連した特許である。
【0005】極く最近では、電子ディスプレーや光シャ
ッターの製造に最適な液晶やポリメリック材料の使用
で、関連技術は一層改良されている。この技術では、乳
剤法と相分離法の2つの明白な手法を使っている。乳剤
を使った実施例は、Fergasonに発行された米国
特許4,435,047に発表されている。ポリビニー
ルアルコールフィルムに分散されているカプセル化され
た液晶滴は、オフの状態では光を透さないが、電界が加
えられると透過性を示す。NCAP(Nematic
Curvilinear Aligned Phas
e)と呼ばれるポリマー液晶フィルムは、一般にはネマ
ティックタイプの液晶材で、水成ポリビニールアルコー
ルの液晶材を乳化して製造される。乳濁液が、インジウ
ム錫酸化物でコーティングされた基板土に引き出され、
乾燥後、別のインジウム錫酸化物でラミネートされる。
光の散乱をベースとした液晶/ポリマーフィルムは、機
能を発揮するのに偏光プリズムを必要としない。その製
造工程では、液晶材に送られる処理水やポリビニールア
ルコール、ラテックスなどの分散剤に含まれた不純物に
よる汚染がある。1986年9月15日発行のJour
nal of Applied Physicsの2,
142ページから2,148に掲載されたDrzaic
の論文では、水成ベースのNCAP系は、カプセル化さ
れた液晶よりも、ポリマーマトリックス上の液晶の浸透
網であることが説明されている。
【0006】Fergasonに発行された米国特許
4,707,080は、相互結合した複数の液晶に関す
る特許である。また、Pearlman他に発行された
米国特許5,216,330は、NCAPとして知られ
ているポリマーマトリックスの中のスメクティック液晶
材のカプセル化に関する特許である。SID 90Di
gest の210−213ページのDrzaic他の
論文も参照されたい。EP0238626は、偏光材料
を得るため利用されている相分離法に関している。材料
は、モノマーあるいはモノマー(単量体)とオリゴマー
(低重合体)の混合体となるプレポリマーと液晶からな
る等方性溶液で作られる。紫外線や電子ビームの照射
で、液晶の滴が不溶解性ポリマーマトリックスから分離
され、連続したポリマーマトリックス層内の空洞に置か
れる。WO85/04262は、新しい偏光材料を形成
するのにエポキシ樹脂の中に分散している液晶の滴につ
いて関している。製造されたフィルムは、オフの状態で
は光に対して不透明な性質を示し、電界が加えられると
透明になる性質を示している。米国特許3,499,7
02と3,551,026では、光のコントラストを強
めるため、液晶材に多色性顔料を採用している。これ
は、多色性顔料がネマティック液晶の配光方向に平行に
並べられ、液晶と同じように電界に対して反応する事実
により実現している。
【0007】SID 92 Digestの571ペー
ジから574ページのDrzaic他による論文では、
NCAP技術で作られた二色性の液晶フィルムは、バッ
クライト無しで携帯用高密度情報ディスプレーへ応用で
きることを示している。しかし、装置が使用できる寿命
は、長期間の安定性を備えた二色性顔料を見つけだすこ
とと、液晶の充電保持能力にかかっている。二色性ベー
スのNCAPフィルムは、顔料が重合結合剤に存在する
水滴、空気、イオン系不純物に曝されている事実のため
問題を起こす。結果として、二色性顔料には安定性の問
題がある。
【0008】相分離法で製造されたポリマー分散液晶
(PDLC)に対して、液晶材はポリメリック樹脂に溶
解し、インジウム錫酸化物(ITO)でコーティングさ
れた2枚の基板の間に挟みこまれ、樹脂を硬化させるた
め紫外線か電子ビームが照射される。PDLCに使われ
る液晶材は、ネマティック、コレステリック、強誘電性
のいずれかである。SID 90 Digestの21
0−213ページのDrzaicの論文、 SID 9
0 Digestの214−216ページのCrook
er他の論文、SPIE Liquid Crysta
l Displays and Applicatio
nsの1990年ボリューム1257の60−67ペー
ジのYang他の論文、 SID 92 Digest
の773−775ページのMolsen他の論文、 S
ID92 Digestのページ776から777に発
表されているZyryadov他の論文を参照された
い。当製造方法で作成された光学フィルムにも、いくつ
かの欠点がある。欠点の一つは、液晶/ポリマー系の構
造で、お互いに溶解でき、相分離中は完全に分離できな
いことである。これは、液晶/ポリマーフィルムのコン
トラストを減少させ、二色性ベースのPDLCに変化を
もたらしている。つまり、液晶滴に溶解した顔料だけ
が、ゲストホスト効果で二色性特性を示す事実に基づい
ている。
【0009】米国特許4,285,720、4,15
5,741、4,046,741がポリウレアカプセル
を形成するための、有機ポリイソシアネート中間生成物
の界面重合によるマイクロカプセル化を公開している。
Vassiliades他に発行された米国特許4,1
38,362は、マイクロカプセルが核となる材料に溶
解している多官能性イソシアネートの界面直鎖状高分子
結合で製造され、分散剤が回帰性−NH、−NHやヒ
ドロキシグループを含んでいることに関している。Ba
atzの米国特許4,193,889は、モディファイ
された脂肪性ポリイソシアネートによるマイクロカプセ
ル化の方法に関連した特許である。しかし、Baatz
はどのように液晶材をディスプレー用にマイクロカプセ
ル化するのか公開していない。ディスプレーでは、カプ
セルの内壁は透過性を備え、その屈折率が液晶材とポリ
メリック結合剤の屈折率と一致していなければならな
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明によると、カプ
セル内壁の屈折率はポリウレタンとポリウレア構造の界
面重合体によって調整できる。また、ポリマーフィルム
内に高い架橋密度が存在する。さらに、ディスプレーで
の使用を最適とするため、カプセルの内壁は透過性が高
くなるよう製造される。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリウレタン
/ポリウレアないしはポリウレアポリマー内壁にマイク
ロカプセル化された液晶材からなるマイクロカプセルに
関連したものである。マイクロカプセル化される液晶材
は、ネマティック、コレステリック、スメクティック
A、強誘電性(カイラルスメクティックC*)のいづれ
かである。
【0012】別の角度からみると、本発明は液晶材、ポ
リイソシアネート、多価アルコールあるいはポリアミン
からなる、マイクロカプセル化された液晶材を製造する
ために使われる組成に関している。液晶材料をマイクロ
カプセル化するポリウレタン/ポリウレアもしくはポリ
ウレアポリマー内壁を形成するために必要な原材料は、
(A)少なくとも2つのイソシアネートグループ(−N
CO)と約8個から30個の炭素原子を持ったポリイソ
シアネートを反応させて作られ、液晶材に溶解する。さ
らに、(B)多価アルコールとポリアミンも原材料とな
る。多価アルコールは、水に溶解し、少なくとも2つの
第一アルコールグループを含んでいる。ポリアミンも水
に溶解し、少なくとも2つの第一アミノグループもしく
は第2アミノグループを含んでいる。
【0013】本発明の別の角度でみると、液晶材が二色
性、多色性、等方性顔料を含んだ、ポリウレタンやポリ
ウレア界面重合体によって、ポリウレタン/ポリウレア
もしくはポリウレアポリマーからなるカプセル内壁を持
ったマイクロカプセル化された液晶滴を製造する方法で
ある。さらに、本発明は(1)二色性、多色性、等方性
顔料からなる液晶材、(2)ポリイソシアネート、
(3)多価アルコールまたはポリアミンもしくはその両
方、を(A)用意し、(B)ポリウレタン/ポリウレア
もしくはポリウレアポリマーを形成するための(2)と
(3)を界面重合化するステップを含んだマイクロカプ
セル化液晶滴の製造方法にも関している。マイクロカプ
セル化された液晶からなる液晶装置のコントラスト特性
を最適化するため、また、カプセル化された媒体から、
液晶、あるいはその逆を通過する入射光の屈折による光
のねじれを避けるため、カプセル化された媒体、結合
剤、接着剤の屈折率は、液晶材の通常の屈折率とできる
だけ一致していなければならない。屈折率一致の度合い
の接近は、コントラストの度合いと装置の透過性に依存
し、液晶の通常の屈折率とカプセル化された媒体、顔
料、結合剤、接着剤の屈折率は、0.03以上違いがあ
ってはならず、理想的には0.01、特別には0.00
1が望ましい。
【0014】界面重合にポリウレタンリンケージを形成
する目的は、カプセル内壁の屈折率を調整できるように
設計することである。多価アルコールが無くて水が存在
する場合、ポリイソシアネートの−NCOグループはC
を排出しNHに加水分解し、形成されたNH
ループは尿素連鎖式を形成するため、自由な−NCOに
反応する。この場合、ポリウレアカプセル内壁フィルム
だけが形成される。もし、ポリアミンが水溶性乳化液に
加えられると。連鎖状薬剤は、−NCOグループに反応
しポリウレアカプセル内壁だけが形成される。カプセル
内壁構造を修正するため、すくなくとも2つの第一OH
グループを含有するポリオルが乳化水溶液に加えられ、
−NCOとNHから誘導されたポリウレア重合体に対
抗させるべく、ポリウレタン重合体をキャリーする。さ
らに別の角度でみると、本発明はマイクロカプセル化液
晶滴を含んだ装置に関していることである。液晶滴は、
実質的に遠心分離器で分離された単一分散体である。液
晶滴が使われている装置は、テレビジョン、コンピュー
タディスプレーのスクリーン、エレクトロニクスディス
プレー装置等である。
【0015】本発明は、従来の技術に比べ多くの利便性
を提供している。例えば、本発明では二色性、多色性、
等方性顔料を液晶材に混ぜ合わせ、光の吸収と散乱によ
るディスプレーのコントラストを強調させている。さら
に、リフレクティブモードやトランスリフレクティブモ
ードのパソコンやテレビジョンに応用できる長寿命かつ
ハイコントラストでゲストホストタイプの液晶/ポリマ
ーディスプレーの生産を可能としている。また、異なっ
た屈折率を持つ異種材料の組み合わせで通常発生するぼ
やけや視認角度の問題が、本発明では、液晶材、マイク
ロカプセル内壁、ポリマー結合剤、接着剤の屈折率を一
致させることで、避けられている。内壁の屈折率は、い
くつかの方法で調整できる。第一の方法は、液晶材、カ
プセル化材料、ポリマー結合剤、接着剤をそれぞれの屈
折率が実質的に同一になるよう選ぶことである。この方
法の第一の代案は、エポキシ樹脂が液晶材に加えられ、
水溶硬化剤が乳化液に加えられることである。第二の代
案は、ポリカルボキシル酸クロリドが液晶材に加えら
れ、水溶ポリアミンが乳化液に加えられることである。
これらの合成物が選択されると、屈折率が液晶材とポリ
マー結合剤の屈折率が一致するようになる。さらに、現
在のマイクロカプセル化の方法は、液晶/ポリマーフィ
ルム製造中にポリメリック結合剤によって、液晶材の汚
染の確率が小さくなることが確認出来る。その結果、液
晶材と、カプセル内の二色性、多色性、等方性顔料との
統合が保護され、装置の寿命も実際の使用に耐えられる
長さが確保される。
【0016】本発明のもう一つ有利な点は、ゲストホス
トディスプレーを形成している液晶材に、二色性顔料を
結合させることである。ここでは、顔料がゲストで液晶
材がホストである。前述したごとく、顔料の結合は光の
吸収と散乱のコンビネーション効果で、ディスプレーの
コントラストを強化する。ゲストホストディスプレーに
電圧をかけない時、光は散乱し、カラー表示される。逆
に電圧をかけると、光は透過し、カラー表示されなくな
る。さらに、二色性顔料と液晶材がコンビネーションさ
れたマイクロカプセル化は、ディスプレーの寿命を延ば
し、NCAPゲストホスト液晶ディスプレーを使って製
造されたものと比較すると、より安定したディスプレー
となる。
【0017】本発明の有利なもう一つのポイントは、マ
イクロカプセル化された液晶材が後日の使用のため、保
存できることである。液晶マイクロカプセルは、実質的
に安定性が高く、希望する一連の特性を達成させようと
した場合、容易に高度な信頼が受け入れられるような、
取り扱いが容易な事実に基づいている。本発明は、マイ
クロカプセルを遠心分離器で分離させているので、様々
なサイズの中から小さな範囲でマイクロカプセルの選択
を可能としている。そのため、入手したマイクロカプセ
ルはほとんど単一分散型で、広範なサイズのマイクロカ
プセルでできたフィルムと比較すると、液晶フィルムに
改善された多様性を持たせている。
【0018】最後に、青、赤、緑の基本色の二色性顔料
が選択された場合、液晶マイクロカプセルは、基板にマ
イクロカプセルを直接スクリーン印刷する方法による、
カラーフィルターの製造に利用できる。
【0019】
【発明の実施の形態】上述の如く、本発明は液晶材、ポ
リイソシアネート、多価アルコール、ポリアミンからな
る組成に関している。一つの実施例では、液晶成分に対
するポリイソシアネートの成分比率は約0.01から約
0.16、もしくは約0.02から約0.12あるいは
約0.04から約0.08となっている。ポリアミンが
存在する場合、液晶成分に対するポリアミン成分の量
は、約0.0034から約0.28、もしくは約0.0
051から約0.21、あるいは約0.068から約
0.14である。多価アルコールが存在すると、液晶に
対する多価アルコール量は、約0.0063から約0.
26、ないしは約0.0094から約0.20、もしく
は約0.0126から約0.13となっている。典型的
な水の成分の液晶の成分に対する量は、約1.19から
約15.8、あるいは約1.78から約11.9、もし
くは約2.38から約7.9である。しかしながら、水
がある程度存在しても重合に影響しない。ポリアミンや
多価アルコールを溶解させるため、水が必要となる。反
応処理で加えられた水は、実際にはポリアミンや多価ア
ルコールの追加で発生する。なぜなら、これらの反応体
は水溶液だからである。蒸発で失われる水を補償するた
め、わずかの水が加えられる。
【0020】本発明によると、マイクロカプセル化され
た液晶は、ポリウレタン/ポリウレアもしくは、分散し
た液晶の滴を取り囲んでいるポリウレアの薄いカプセル
内壁のいずれかを形成するため、例えば重添加/重縮合
などの界面重合体で製造される。ポリマーは、ポリイソ
シアネートと多価アルコールもしくはポリアミンの少な
くともどちらか1つを反応させて製造される。ポリイソ
シアネートは、イソシアネート(−NCO)のグループ
を約2個から約8個、もしくは約2個から約4個含んで
いるが、理想的には3つのイソシアネート(−NCO)
グループを含んでいるのが望ましい。ポリイソシアネー
トは、高い架橋密度のあるカプセル内壁を形成すること
ができる。ポリイソシアネートは通常、炭素原子を6個
から30個もしくは8個から24個あるいは、8個から
24個含んでいる。特性や出願のあちらこちらにあるの
と同じように、ここでも範囲と比率の制限は一緒にされ
ている。ポリイソシアネートは、脂肪族ないしは芳香族
である。マイクロカプセルを形成するために必要な第一
の物質(A)は、一般に入手できるいくつかの原材料の
ひとつである可能性がある。例えば、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシネートのトリマーが主体のDesmod
ur N−100と N−3200で、少なくとも1個
のビウレット構造を持っている。別の可能性を持つ原材
料は、Desmodur N−3390で、1,6−ヘ
キサメチレンジイソシアネートから誘導されたイソシア
ヌル酸の化学構造を持っている。これらの材料は、全て
バイエル・コーポレーションから入手できる。
【0021】その化学構造は次の通り。 Desmodur N−3200 Desmodur N−3390 その他3官能性イソシアネートは、トリメチロールプロ
パンと次の化学構造を持つ1,6−ヘキサメチレンジイ
ソシアネートの付加生成物である。
【0022】その他の2官能性イソシアネートは、原材
料として利用できる。それらは、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、bis−(4−イソシアンアトチ
クロヘキシ)メタン、イソホロンジイソシアネート、ト
リレン−2、4−ジイソシアネート、トリレン−2、6
−ジイソシアネート、ジフェニールメタン−4、4−ジ
イソシアネートで、全てバイエル・コーポレーションか
ら入手できる。ある実施例では、多官能性イソシアネー
トは液晶材には溶解するが、液晶材や液晶材の中に見つ
かった他の化学成分には反応しない。
【0023】液晶材の滴を取り囲んでいるフィルムの化
学構造に必要な第2の物質(B)は、多価アルコールも
しくはポリアミンまたはその両方である。ある実施例で
は、原材料が低分子量で水に極めて溶けやすいことから
選ばれている。多価アルコールもしくはポリアミンの成
分は約0.25から約10また約0.5から約5、また
約0.75から約2が、各ポリイソシアネートの成分
の一部に反応している。代わりに、多価アルコールもし
くはポリアミンの等価量の約0.13から約26.5
また約0.2から約20.0、もしくは約0.26から
約13.5が、各イソシアネートの等価量に反応してい
る。
【0024】水溶性多価アルコールは、少なくとも2つ
の第一アルコールグループを含んでいる。一般に、多価
アルコールは約2から約8、または約2から約4の水酸
基グループを含んでいる。また、典型的多価アルコール
は約2からやく18、または約2から約12の炭素原子
を含んでいる。さらに、エタノールアミンとトリ(ヒド
ロキシメチール)アミノメタンのようなポリハイドリッ
クアルカノールアミンを含んでいる可能性もある。アル
カノールアミンは、2つから3つのヒドロキシルグルー
プをふくんでいる。多価アルコールは、チオジエタノー
ルのような硫黄を含んだポリチオールの可能性がある。
役に立つ多価アルコールの例には、商業ベースで入手で
きる次の多価アルコールのいずれか一つである。ジエチ
レングリコール、2,2’−チオジエタノール、2−メ
ルカプトエチルサルファイド、2−メルカプトエチルエ
ーテル、トリエチレングリコール、2−メチルプロパン
−1,3−ジオール、2−エチルプロパン−1,3−ジ
オール、2−n−プロプリプロパン−1,3−ジオー
ル、2−n−ブチルプロパン−1,3−ジオール、2−
メチル−2−n−ブチルプロパン−1,3−ジオール、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−n−
ブチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、N−メチルジエタノールアミン、トリス(ヒドロ
キシメチル)アミノメタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリトリトール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、2,2−bis(ヒドロキシメ
チール)プロピオン酸、ジメチロールメラミン、トリメ
チロールメラミン、ヘキサメチロールメラミンとその混
合されたものである。トリエタノールアミン、N−n−
ブチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、N−メチルジエタノールアミンは、第三のアミン
触媒およびフィルムを形成する多価アルコールの役目を
果たす。水溶性ポリアミンは、約2から約12、または
約2から約6、もしくは約2から4の窒素原子を含んで
いる。ポリアミンは、約2から約6の炭素原子を持つア
ルキレングループのアルキレンポリアミンである。有用
なポリアミンの例には、エチレンジアミン、1,4−ブ
タンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、メラミンあるいはその混合したものがあ
る。
【0025】ある実施例では、ポリビニールアルコール
(PVA)水溶液の存在で反応が起こっている。典型的
に、水溶液はPVAの重量付けにより約5%から約30
%あるいは、約7.5%から約25%、もしくは約10
%の濃度である。また、水溶液は次の量で表示される。
つまり、重量によって35%から約95%、もしくは5
0%から約90%、あるいは約65%から約88%とな
っている。例えば、液晶材はネマティック、コレステリ
ック、スメクテイックのいずれかである。商業ベースで
入手できる例は次の通り。FEE1(Har Cher
rakel研究所のシアノエステル混合物);E49
(英国のBDHケミカル社);S−3(同、英国のBD
Hケミカル社)。
【0026】別の実施例では、マイクロカプセル化処理
を改善し、マイクロカプセルの特性を強化するために、
選択された液晶材に混ぜ合わされた微量の添加物が、液
晶材に加えられる。添加物は、例えば表面活性剤、カイ
ラル混合物、もしくは配向剤などである。表面活性剤
は、GAF社から入手可能なIgepal CO−21
0,CO−420、CO−430である。カイラル混成
物は、英国のBDH Chemical社のC−15も
しくはCB15がある。配向剤には、Petrarch
Systems社のn−オクタデシルジメチル[3
(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニュームクロ
ライド、n−オクチルデシルトリエトキシシラン、もし
くは(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)トリメ
トキシシランが有る。
【0027】別の実施例では、Aldrich Che
mical社から入手できる第三アミンDabco
(1,4−ダイアザバイサイクロオクタン[2.2.
2]の省略形で、トリエチレンダイアミンともいう)
が、反応レートを強化するため触媒として使われてい
る。
【0028】次の実施例では、乳化剤と分散剤が使われ
ている。選択された化合物はそれぞれの機能を発揮して
いる。化合物はポリビニールアルコールで、Air P
roducts社のAIRVOL V165、V20
3、V205およびV305と、デュポン社のEVAN
OL 71−30である。さらに、浸潤剤がインジウム
錫酸化物(ITO)の基板表面に均等なコーティングを
確保するのに利用されている。浸潤剤には、Dow C
orning92−5098として知られているDC5
098が有る。これは、加水分解不能のシリコングリコ
ール共重合体である。
【0029】上記組み合わせの一つの混合物を含んだ水
溶液が、乳化水溶液(例:AirProduct社のA
IRVOL V205)の液晶材の乳化剤に加えられる
と、重合付加のような重合が液晶材滴表面の多官能性イ
ソシアネートとの重合を受け、マイクロカプセル化した
液晶滴を作り出す。この反応は第三アミンの追加で加速
される。第三アミンは、トリエチレンジアミン(Dab
co)、トリエチルアミン、テトラメチル−1,3−ブ
タンジアミン、N−メチルモルフォリンとその混合物を
含んでいる。別の例では、反応は錫触媒で加速されてい
る。錫触媒は、ジブチル錫ジアセテート、トリブチル錫
アセテート、ジブチル錫ジラウリレートとその混合物を
含んでいる。反応に使用される錫触媒の量は、トータル
の反応の混合の重量により、0から1%、もしくは約
0.1%から約0.75%の範囲となっている。攪拌を
受けると、ポリイソシアネートは液晶材と混合される。
混合を促進させるため、必要に応じて時々熱が加えられ
る。熱の適用は、均質混合を確実にする。熱の温度は、
約25℃から約90℃、約50℃から約70℃が望まし
い。乳化水溶剤は、長首ビーカーに入れられ、50℃の
湯に浸される。ポリイソシアネート/液晶混合物が乳化
剤に加えられ、激しく攪拌される。ポリイソシアネート
/液晶混合物は、約10%から約70%、理想的には5
0%の濃度で乳化剤に加えられる。結果としての溶液
は、一定の攪拌を受けながら、2分から3分間、あるい
は液晶滴の希望する大きさが得られる迄よどんだ状態に
置かれる。
【0030】説明した如く、乳剤は毎分2,500回転
から6,500回転のスピードで連続的に攪拌される。
その際の温度は約40℃から約90℃、もしくは約50
℃から60℃に維持されている。混合物は、反応が約6
時間から約12時間、あるいは約8時間から11時間で
完了する迄、この温度で維持される。反応している間、
多価アルコールあるいはポリアミンと触媒が、使用され
る場合には加えられる。別々に加えられる場合と、一緒
に組み合わされて加えられる場合がある。重合の最後
に、NHOH水溶液が活性残留−NCOグループを事
後硬化させるため加えられる。通常、反応は約6時間か
ら12時間、または約8時間から10時間で完了する。
過度の反応体を含んだ乳化水溶液は、IEC HN−S
II遠心分離器で液晶マイクロカプセルから分離され
る。円心分離は通常、毎分500回転から4,500回
転で約10分から約30分かけて行われる。代表的なも
のでは、ただ1セットの分離が要求される。しかしなが
ら、乳化水溶液を液晶マイクロカプセルから分離するの
に、数ステップ使われる。遠心分離に異なった速度を使
うことで、カプセルサイズの配分は異なったサイズの範
囲で単一分散型マイクロカプセルに狭められる。遠心分
離で得られた液晶マイクロカプセルのサイズは、約1ミ
クロンから約9ミクロン、あるいは約2ミクロンから約
8ミクロン、なるべくなら約4ミクロンから約7ミクロ
ンとなっている。清浄化されたマイクロカプセルの湿性
沈殿物が、将来の適用のため貯蔵され、また光学フィル
ムの製造に直接使用される。湿性沈殿物を使用するた
め、水性重合結合剤と少量の湿潤剤が混合される。重合
結合剤は、典型的なものでは10%から30%、理想的
には20%の濃度で使用される。湿潤剤は、約0.3%
から約0.6%の濃度で使われるのが望ましい。気泡を
取り除くと、コーティング材料は光学フィルムの製造に
いつでも使えるようになる。ITOポリエステルフィル
ムに、約1ミル(24ミクロン)の厚さの湿式フィルム
をドクターブレードでコーティングされる。湿式フィル
ムは、はじめに空気乾燥し、それから水分を除去するた
め熱せられる。紫外線で固めることができる接着剤の層
が、乾燥されたコーティングフィルムに塗られ、他のI
TOポリエステルフィルムが、ローラーでラミネートさ
れる。フィルムは接着剤を硬化させるため、紫外線に曝
される。その結果、液晶/ポリマーフィルムが形成され
る。液晶滴が、約0.01ミクロンから約0.1ミクロ
ンと非常に薄いカプセル内壁によりマイクロカプセル化
される。
【0031】多色性ベースの液晶/ポリマーフィルムの
製造は、上記の処理工程と同じである。多色性顔料の使
用は、選ばれたポリイソシアネートフィルム成形具に対
し、不活性でなければならず、次の特性をもつ多色性顔
料が望ましい。つまり、高順位パラメータ、高減光係
数、光に対する高安定性、選ばれた液晶材の高い溶解度
など。ぼやけと暗さは、Pacific Scient
ific社のXL−211ヘーズガードヘーズメータで
測定できる。視覚による10%のしきい値電圧と90%
の飽和電圧が60ヘルツとサインウェイブで測定され
る。
【0032】図を詳細に見るため、各図の構成部分を数
字で示している。初めに、図1は本発明の液晶/ポリマ
ーフィルムディスプレーの光学フィルム1が、別々のマ
イクロカプセル4を形成するため、カプセル内壁3によ
ってマイクロカプセル化された液晶滴2で構成されてい
ることを図解したものである。マイクロカプセルは重合
結合剤5に分散し、基板7をコーティングしているIT
O6でコーティングされている。接着剤8の層が適用さ
れ、液晶/ポリマーフィルム1を形成するため、基板7
をコーティングしている別のITO6でラミネートされ
ている。電圧がかけられていない状態では、液晶2、カ
プセル内壁3、接着剤の層8および結合剤5の屈折率の
不一致が、フィルムの光を散乱させてしまう。その結
果、光学フィルム1は、不透明あるいは半透明になる。
【0033】図2を見ると、図1の装置に電圧がかかっ
た状態を図解している。この状態では、液晶2の配光方
向は電場の印加に対し、平行に並んでいる。そして、光
学フィルムはクリアとなり透明性を持つ。液晶が多色性
顔料9で飽和状態になると、顔料粒子の長い軸がネマテ
ィック配向方向と平行に並ぶ。光学フィルム1は、図1
の電圧をかけない状態での光の吸収と散乱を示し、図2
の電圧をかけた状態では光を通す。これで、液晶/ポリ
マーフィルムのコントラストが強化される。
【0034】次のいくつかの例は、マイクロカプセル化
された液晶材に関連したものである。各例とこの明細書
および出願に状況が明確に説明されない限り、量や比率
は重さ、温度は摂氏温度、圧力は大気圧でそれぞれ表示
している。
【0035】(実施例1)バイエル社から入手できるD
esmodur N−3200(0.25g)は、Ha
r Cherrakel研究所のFEE1(シアノエス
テル混合物)の5gに60℃で攪拌されながら溶解し
た。溶液は、一定の攪拌を続けながら、10%のポリビ
ニールアルコール(Air Product社のAIR
VOL V205)の溶液17gに注入され、50℃か
ら55℃で乳状化され、1ミクロンから7ミクロンの大
きさの粒子が得られた。攪拌速度は減速され、反応は5
5℃で10時間続いた。反応中、10%のDabco
(Aldrich Chemical社から入手可能)
0.40gと、10%のエチレンジアミン(Aldri
chChemical社から入手できる)0.34gが
溶液に加えられた。反応完了後、10%のNHOH
0.37gが溶液に加えられ、溶液は熱を加えたり、攪
拌せずに一夜そのままの状態にして置かれた。懸濁液
が、4ミクロンから7ミクロンの大きさの狭い粒子のサ
イズ分布となるようIEC HN−SII遠心分離器で
浄化された。マイクロカプセル化された液晶湿潤沈殿物
は、湿潤試薬(DC5089)を含んだ水性重合結合体
(例:AIRVOL V205もしくはZenca R
esins社のNeoRez R967ラテックス)に
再分散され、ドクタブレード(Gardner Tec
hnical Service社の1ミリ厚)を使い、
ITOでコーティングしたポリエステルシート(Sou
thwest Technologies社から入手で
きる)に引き下ろされた。フィルムを乾燥させた後、接
着剤(Norland Optical社のポリウレタ
ン接着剤のNOA68)の層が加えられ、別のITOポ
リエステルシートが12ミクロン厚のフィルムで、ディ
スプレーフィルムを形成するためラミネートされた。
PVA分散フィルムがOFFの状態では不透明な特性を
示し、60ボルト、60ヘルツ、光透過率90%で半透
明の状態となった。
【0036】(実施例2)Desmodur N−32
00の0.18gが、80℃で3gのE49(英国のB
DH Chemicals社)に一定の攪拌を続けた状
態で溶解した。混合物は、10%のPVA18gの溶液
に攪拌しながら注入され、2ミクロンから8ミクロンの
粒子サイズを得るため、Fisher Scienti
fic社のDyna−Mix攪拌器を毎分6,500回
転、50℃で2分間使い乳状化した。攪拌速度が毎分
2,500回に落とされ、反応は55℃で8時間続い
た。反応中、50%のトリエチルアミン(Aldric
h Chemical社で入手できる)0.16gと、
10%のエチレンジアミン0.31gが、0.5時間か
ら1時間間隔で2つから4つの部分に分けて加えられ
た。10時間の反応で、10%のNHOH0.37g
が溶液に加えられ、熱を加えたり攪拌せずに一夜そのま
まの状態に置かれた。結果の懸濁液の浄化とフィルムの
製造については、以前の説明と同じである。PVA分散
フィルムは、60ボルトから70ボルトにおいて光透過
率90%で低いヘーズを示した。
【0037】(実施例3)Desmodur N−32
00(0.24g)は、3gのBDH Chemica
l社のE49に60℃で一定速度で攪拌しながら溶解し
た。混合物は、10%のPVA溶液17gに攪拌しなが
ら注入され、55℃、毎分6,500回転、2分間で乳
状化された。粒子のサイズは約1ミクロンから約9ミク
ロンであった。反応は、55℃、2,500回転で11
時間継続した。反応中、10%のDabcoを0.40
gおよび0.51gのジエチレングリコール(Aldr
ich Chemical社で入手可能)を、3つに分
けて、溶液に30分間隔で加えられた。反応完了後、1
0%のNHOHの0.37gが溶液に加えられた。結
果の懸濁液は加熱や攪拌することなく、室温で一夜その
ままの状態で置かれた。遠心分離器による浄化の後、湿
潤沈殿物がNeoRez R967と20%のPVA溶
液にそれぞれ再分散された。NeoRez R967で
製造されたフィルムは、60ボルトから70ボルト、光
透過率90%で、わずかのヘーズが見られた。20%の
PVAで作られたフィルムは、30ボルトから40ボル
トにおいて光透過率90%で低いヘーズを示した。
【0038】(実施例4)Desmodur N−32
00(0.15g)は、2.5gのE49に加えられ、
結果の混合物が一定の攪拌を行いながら10分間80℃
で加熱された。それから、10%のPVA溶液18gに
攪拌しながら注入した結果、55℃、6,500回転、
2分間で乳状化した。粒子のサイズは、1ミクロンから
6ミクロンであった。反応は、毎分2,500回転、5
5℃で10時間続いた。反応中、10%のDabcoが
0.60g、ジエチレングリコール0.51g、ジブチ
ル錫ジアセテート(Aldrich Chemical
社で入手可能)0.07g、10%のエチレンジアミン
0.20gが、30分から1時間間隔で4つに分けて、
溶液に加えられた。反応完了後、10%のNHOH
0.37gが溶液に加えられた。結果の懸濁液は、加熱
や攪拌することなく、室温でそのままの状態に置かれ
た。遠心分離器で浄化が行われた後、湿潤沈下物が20
%のPVAの溶液に再分散された。PVA分散フィルム
は、30ボルトから40ボルトにおいて光透過率90%
で低いヘーズを示した。
【0039】(実施例5)均質の溶液を形成するため、
0.125gのDesmodur N−3200と、
2.5gのE49の混合物が、一定の攪拌をしながら加
熱された。溶液は、10%のPVA溶液20gに、同様
に攪拌しながら注入された。混合物は、50℃、毎分
6,500回転で2分半で乳状化した。粒子のサイズは
約1ミクロンから5ミクロンであった。反応は、毎分
2,500回転、50℃で8分間続いた。反応中、10
%のDabco0.64g、2−メチルプロパン−1,
3−ジオル(Aldrich Chemical社で入
手可能)0.11gのジブチル錫ジアセテート(Ald
rich Chemical社で入手可能)が溶液に加
えられた。反応終了後、10%のNHOH0.30g
が反応混合物に加えられた。結果の懸濁液は一夜そのま
まの状態で置かれ、その後で懸濁液は遠心分離器で浄化
された。PVA分散フィルムは、35ボルト、光透過率
90%で低いヘーズを示した。
【0040】(実施例6)Desmodur N−32
00の0.15gと、2.5gのE49の混合物が、一
定の攪拌を続けながら80℃で10分間熱を加えられ
た。混合物は、10%のPVA溶液20gに加えられ
と、50℃、毎分6,500回転で2分間攪拌を続けた
結果、乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンから6ミ
クロンであった。反応は毎分3,000回転、50℃で
10分間続いた。反応中、10%のDabcoの1.0
0g、0.65gのトリエタノールアミン、0.11g
のジブチル錫ジアセテート、10%のエチレンジアミン
0.20gが溶液に加えられた。反応後、10%のNH
OHの0.37gが溶液に加えられ、加熱は中断され
た。結果の懸濁液は、遠心分離器を使って浄化された。
PVA分散フィルムは、30ボルトにおいて光透過率9
0%と低いヘーズになった。
【0041】(実施例7)0.125gのDesmod
ur N−3200と、2.5gのE49の混合物が均
質の溶液を作るため、攪拌されながら加熱された。混合
物は、10%のPVA溶液20gに、同じように攪拌さ
れながら注入されたところ、50℃、毎分6,500回
転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンか
ら5ミクロンであった。攪拌速度は毎分2,500回転
に落とされ、反応は50℃で8時間続いた。反応中、1
0%のDabcoが0.64g、トリエチレングリコー
ル(Aldrich Chemical社で入手可能)
を0.83g、0.05gのジブチル錫ジアセテート
と、10%のエチレンジアミン0.17gが間隔を置い
て、部分に分けて溶液に加えられた。反応終了後、10
%NHOHの0.37gが反応化合物に加えられた。
結果の懸濁液は、室温で一夜保存され、遠心分離器で浄
化された。PVA分散フィルムは、40ボルトの条件下
で光透過率90%と若干のヘーズを示した
【0042】(実施例8)0.125gのDesmod
ur N−3200と、2.5gのE49の混合物が均
質の溶液を作るため、攪拌されながら加熱された。混合
物は、10%のPVA溶液20gに、同じように攪拌さ
れながら注入されたところ、50℃、毎分6,500回
転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンか
ら6ミクロンであった。反応は、攪拌速度毎分2,50
0回転、50℃で8時間続いた。反応中、10%のDa
bcoが0.64g、トリエタノールアミン(Aldr
ich Chemical社で入手可能)を0.50
g、0.07gのジブチル錫ジアセテートが間隔を置い
て、いくつかに分けて、溶液に加えられた。反応完了
後、10%のNHOHが0.37g、反応混合物に加
えられた。結果の懸濁液は、室温で一夜保存された。そ
の後、懸濁液は遠心分離器で浄化された。PVA分散フ
ィルムは、光透過率90%と、30ボルトの条件下では
低いヘーズを示した。
【0043】(実施例9)0.125gのDesmod
ur N−3200と、2.5gのE49の混合物が均
質の溶液を作るため、攪拌されながら加熱された。混合
物は、10%のPVA溶液10gに、同じように攪拌さ
れながら注入されたところ、50℃、毎分6,750回
転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンか
ら7ミクロンであった。毎分2,500回転、50℃で
10時間で乳状化された。この間、10%のDabco
が0.96g、2−メチル−2−n−ブチルプロパン−
,3−ジオール(Aldrich Chemical
社で入手可能)を0.72gが1時間間隔で4つに分け
て、溶液に加えられた。10時間後、10%のNH
Hが0.37g溶液に加えられた。結果の懸濁液は、室
温で一夜保存された。その後、懸濁液はモノ分散に近い
カプセルサイズを得るため、遠心分離器で浄化された。
PVA分散フィルムは、光透過率90%、40ボルトの
条件下では、若干ヘーズを示した。
【0044】(実施例10)0.125gのDesmo
dur N−3200と、2.5gのE49の混合物
均質の溶液を作るため、攪拌されながら加熱された。混
合物は、10%のPVA溶液20gに、同じように攪拌
されながら注入されたところ、50℃、毎分6,500
回転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロン
から6ミクロンであった。乳状液は、毎分2,500回
転、50℃で10時間保存された。その間、10%のD
abcoが0.72g、N−n−ブチルジエタノールア
ミン(Aldrich Chemical社で入手可
能)を0.75g、10%のエチレンジアミン0.20
gが間隔を置いて、いくつかに分けて、溶液に加えられ
10時間後、10%のNHOHが0.37g溶液
に加えられた。結果の懸濁液は、室温で一夜保存され
た。その後モノ分散カプセサイズを得るため、懸濁液は
遠心分離器で浄化された。PVA分散フィルムは、光透
過率90%、40ボルトの条件下で、若干のヘーズを示
した。
【0045】(実施例11)5gのFEE1の中の0.
1gのD37(BDH Chemical社で入手可
能)混合物が、攪拌されながら2時間加熱され、室温で
さらに6時間保存された。結果の溶液は0.2ミクロン
厚のPTFA膜(Aldrich Chemical社
で入手可能)を通し濾過された。0.18gのDesm
odur N−3200と、3gのD37/FEE1の
混合物が攪拌されながら加熱された。混合物は、10%
のPVA溶液20gに、同じように攪拌されながら注入
された。結果の混合物は50℃、毎分6,500回転で
2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンから7
ミクロンであった。反応は50℃、毎分2,500回転
で10時間続いた。反応中、10%のDabcoが0.
72gと0.51gのジエチレングリコールが間隔を置
いて、いくつかに分けて、溶液に加えられた。反応完了
後、10%のNHOH0.37gが混合物に加えられ
た。結果の懸濁液は、室温で一夜保存され、遠心分離器
で浄化された。PVA分散フィルムは、光透過率90
%、30ボルトから40ボルトの条件下で、ヘーズは低
く、コントラストも良好であった。
【0046】(実施例12)6gのE49の中の0.0
9gのS428(三井東圧化学で入手できる黒色顔料化
合物)混合物が、一定の攪拌を行いながら2時間加熱さ
れた。結果の溶液は、室温で一夜保存された。溶液は
0.2ミクロン厚のPTFA膜(Aldrich Ch
emical社で入手可能)を通し濾過された。0.1
38gのDesmodur N−100と、2.3gの
S428/E49の化合物が一定の攪拌を行いながら1
5分間加熱され、10%のPVA溶液20gに、同じよ
うに攪拌されながら注入された。結果の混合物は、50
℃、毎分6,500回転を2分間行い乳状化した。粒子
のサイズは1ミクロンから6ミクロンであった。反応は
50℃、毎分2,500回転で10時間続いた。反応
中、10%のDabcoが0.60gと0.75gのト
リエタノールアミン、0.34gのジエチレングリコー
ル、0.07gのジブチル錫ジラウリレート(Aldr
ich Chemical社で入手できる)が、間隔を
おいていくつかに分けて、水溶液に加えられた。反応完
了後、10%のNHOH0.37gが水溶液に加えら
れた。結果の懸濁液は、室温で一夜保存され、狭いカプ
セルサイズ分布を得るため遠心分離器を使って浄化され
た。中位のボリュームサイズは3.25ミクロンであっ
た。このサイズは、Coulter LS230粒子サ
イズ分析器(Coulter社、科学機器で入手でき
る)を使って測定された。二色性ベースの液晶/ポリマ
ーフィルムが、前述の説明(18ページの12−23行
)と同じ方法で製造された。光透過率とヘーズは、X
L−211 Hazegard Hazemeter
(Pacific Scientific社で入手可
能)を使って測定された。PVA分散フィルムは光透過
率90%、35ボルトで低いヘーズを示した。次の表1
は、XL−211 Hazegard Hazemet
erを使って測定した実施例3と実施例12のサンプル
から得たデータを示している。図3は、実施例12のサ
ンプルからのParticle Diameter D
istributionグラフを図示したものである。
図4と図5は、表1のデータから光透過率(◆)とヘー
ズ率(●)を図示したものである。 (表1)
【0047】以上に本発明をその好適実施例に関し説明
したが、その様々な変更例が本明細書を読んだ当業者に
あきらかなること理解できよう。この点、本明細書に開
示された発明は、以下の請求の範囲内でそうした変更例
をを包含すべく意図されていると理解すべきである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、屈
折率はポリウレタンとポリウレア構造の界面重合体によ
って調整したポリマーフィルム内に高い架橋密度を備え
たカプセル内壁を有するマイクロカプセル化した液晶を
えることができる。さらに、ディスプレーでの使用を最
適とするため、カプセルの内壁は透過性が高くしたマイ
クロカプセル化した液晶を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、提出された電圧をかけない状態の液晶
ディスプレーを図解したものである。本発明に従って製
造されたマイクロカプセル化された液晶材を利用してい
る。
【図2】図2は、提出された電圧をかけた状態の液晶デ
ィスプレーを図解したものである。本発明に従って製造
されたマイクロカプセル化された液晶材を利用してい
る。
【図3】図3は、実施例12に発表した方法で製造され
た製品のマイクロカプセルの粒子のサイズ(μm=ミク
ロン)をグラフで表示したものである。
【図4】図4は、実施例3で与えられた電圧と60Hz
の電源で測定された光の透過率(◆)および、ヘーズ率
(●)をグラフ表示したものである。
【図5】図5は、実施例12の光の透過率(◆)と、ヘ
ーズ率(●)をグラフ表示している。指定電圧と60H
zの電源で測定されているものである。
【符号の説明】 1 光学フィルム 2 液晶滴 3 カプセル内壁 4 マイクロカプセル 5 重合結合剤 6 ITO 7 基板 8 接着剤 9 多色性顔料
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 マイクロカプセル化された液晶及びこ
れを使用する装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般的には液晶に関
する、より詳細にはマイクロカプセル化された液晶とそ
の作り方に関する。本発明は、さらに、二色性、多色性
または等方性顔料を用いたマイクロカプセル化液晶に関
している。
【0002】
【従来の技術】液晶材は、パーソナルコンピュータ、プ
ロジェクタ、テレビジョンなど、高度な内容の情報のた
めの平面パネル装置用液晶ディスプレーの製造に広く使
われている。このような装置は通常、小電力、高速レス
ポンスタイム、経済性を要求する。例えば、ビジュアル
ディスプレーに使われる液晶の特性は、電界など、あら
かじめ定められた入力によって、液晶構造の並び方が一
方で光を透し、他方で光を散乱、吸収する能力である。
通常の液晶ディスプレーには、ねじれネマティック、超
ねじれネマティック、薄膜トランジスタねじれネマティ
ック、強誘電性液晶ディスプレーなどが有り、液晶ディ
スプレーセルに液晶材を直接注入して作られている。こ
の装置は、光の偏光原理で作動する。しかし、作動手段
によって装置の光学的効果が減少するため、ディスプレ
ーの輝度を向上させる目的からバックライトが用いられ
ている。
【0003】現在、液晶材にはコレステリック、ネマテ
ィック、スメクティックタイプの3つのカテゴリがあ
る。以降説明する代表的実施例に関連した当出願の発明
では、ネマティック、コレステリック、スメクティック
A、もしくは強誘電性(カイラルスメクティックC*)
等の液晶材を別々、もしくはタイプを組み合わせて使っ
ている。コレステリック、ネマティック、スメクティッ
クタイプの液晶材の特性に関しては、従来技術で説明さ
れている。
【0004】数年がかりで、ディスプレーやその他の装
置の製造に使われるポリマー分散液晶を生成するため、
新しい優秀な液晶材が、ポリメリック材料で処理され製
造されてきた。Bentonに発行された米国特許3,
872,050 は、コレステリック液晶が、ポリウレ
タンフィルムの中で、不連続のありのままの集合体とし
て分散しているポリウレタン/液晶分散系に関連した特
許である。また、Taylorに発行された米国特許
4,101,207は、(1)液晶を含んだポリマー溶
液を注入し、(2)液晶を重合可能な単量体で混合し、
重合体に続くプレポリマーによって形成された液晶/ポ
リマーフィルムに関連した特許である。
【0005】極く最近では、電子ディスプレーや光シャ
ッターの製造に最適な液晶やポリメリック材料の使用
で、関連技術は一層改良されている。この技術では、乳
剤法と相分離法の2つの明白な手法を使っている。乳剤
を使った実施例は、Fergasonに発行された米国
特許4,435,047に発表されている。ポリビニー
ルアルコールフィルムに分散されているカプセル化され
た液晶滴は、オフの状態では光を透さないが、電界が加
えられると透過性を示す。NCAP(Nematic
Curvilinear Aligned Phas
e)と呼ばれるポリマー液晶フィルムは、一般にはネマ
ティックタイプの液晶材で、水成ポリビニールアルコー
ルの液晶材を乳化して製造される。乳濁液が、インジウ
ム錫酸化物でコーティングされた基板上に引き出され、
乾燥後、別のインジウム錫酸化物でラミネートされる。
光の散乱をベースとした液晶/ポリマーフィルムは、機
能を発揮するのに偏光プリズムを必要としない。その製
造工程では、液晶材に送られる処理水やポリビニールア
ルコール、ラテックスなどの分散剤に含まれた不純物に
よる汚染がある。1986年9月15日発行のJour
nal of Applied Physicsの2,
142ページから2,148に掲載されたDrzaic
の論文では、水成ベースのNCAP系は、カプセル化さ
れた液晶よりも、ポリマーマトリックス上の液晶の浸透
網であることが説明されている。
【0006】Fergasonに発行された米国特許
4,707,080は、相互結合した複数の液晶に関す
る特許である。また、Pearlman他に発行された
米国特許5,216,330は、NCAPとして知られ
ているポリマーマトリックスの中のスメクティック液晶
材のカプセル化に関する特許である。SID 90 D
igest の210−213ページのDrzaic他
の論文も参照されたい。EP0238626は、偏光材
料を得るため利用されている相分離法に関している。材
料は、モノマーあるいはモノマー(単量体)とオリゴマ
ー(低重合体)の混合体となるプレポリマーと液晶から
なる等方性溶液で作られる。紫外線や電子ビームの照射
で、液晶の滴が不溶解性ポリマーマトリックスから分離
され、連続したポリマーマトリックス層内の空洞に置か
れる。WO85/04262は、新しい偏光材料を形成
するのにエポキシ樹脂の中に分散している液晶の滴につ
いて関している。製造されたフィルムは、オフの状態で
は光に対して不透明な性質を示し、電界が加えられると
透明になる性質を示している。米国特許3,499,7
02と3,551,026では、光のコントラストを強
めるため、液晶材に多色性顔料を採用している。これ
は、多色性顔料がネマティック液晶の配光方向に平行に
並べられ、液晶と同じように電界に対して反応する事実
により実現している。
【0007】SID 92 Digestの571ペー
ジから574ページのDrzaic他による論文では、
NCAP技術で作られた二色性の液晶フィルムは、バッ
クライト無しで携帯用高密度情報ディスプレーへ応用で
きることを示している。しかし、装置が使用できる寿命
は、長期間の安定性を備えた二色性顔料を見つけだすこ
とと、液晶の充電保持能力にかかっている。二色性ベー
スのNCAPフィルムは、顔料が重合結合剤に存在する
水滴、空気、イオン系不純物に曝されている事実のため
問題を起こす。結果として、二色性顔料には安定性の問
題がある。
【0008】相分離法で製造されたポリマー分散液晶
(PDLC)に対して、液晶材はポリメリック樹脂に溶
解し、インジウム錫酸化物(ITO)でコーティングさ
れた2枚の基板の間に挟みこまれ、樹脂を硬化させるた
め紫外線か電子ビームが照射される。PDLCに使われ
る液晶材は、ネマティック、コレステリック、強誘電性
のいずれかである。SID 90 Digestの21
0−213ページのDrzaicの論文、 SID 9
0 Digestの214−216ページのCrook
er他の論文、SPIE Liquid Crysta
l Displays and Applicatio
nsの1990年ボリューム1257の60−67ペー
ジのYang他の論文、 SID 92 Digest
の773−775ページのMolsen他の論文、 S
ID92 Digestのページ776から777に発
表されているZyryadov他の論文を参照された
い。当製造方法で作成された光学フィルムにも、いくつ
かの欠点がある。欠点の一つは、液晶/ポリマー系の構
造で、お互いに溶解でき、相分離中は完全に分離できな
いことである。これは、液晶/ポリマーフィルムのコン
トラストを減少させ、二色性ベースのPDLCに変化を
もたらしている。つまり、液晶滴に溶解した顔料だけ
が、ゲストホスト効果で二色性特性を示す事実に基づい
ている。
【0009】米国特許4,285,720、4,15
5,741、4,046,741がポリウレアカプセル
を形成するための、有機ポリイソシアネート中間生成物
の界面重合によるマイクロカプセル化を公開している。
Vassiliades他に発行された米国特許4,1
38,362は、マイクロカプセルが核となる材料に溶
解している多官能性イソシアネートの界面直鎖状高分子
結合で製造され、分散剤が回帰性−NH2 、−NHやヒ
ドロキシグループを含んでいることに関している。Ba
atzの米国特許4,193,889は、モディファイ
された脂肪性ポリイソシアネートによるマイクロカプセ
ル化の方法に関連した特許である。しかし、Baatz
はどのように液晶材をディスプレー用にマイクロカプセ
ル化するのか公開していない。ディスプレーでは、カプ
セルの内壁は透過性を備え、その屈折率が液晶材とポリ
メリック結合剤の屈折率と一致していなければならな
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明によると、カプ
セル内壁の屈折率はポリウレタンとポリウレア構造の界
面重合体によって調整できる。また、ポリマーフィルム
内に高い架橋密度が存在する。さらに、ディスプレーで
の使用を最適とするため、カプセルの内壁は透過性が高
くなるよう製造される。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリウレタン
/ポリウレアないしはポリウレアポリマー内壁にマイク
ロカプセル化された液晶材からなるマイクロカプセルに
関連したものである。マイクロカプセル化される液晶材
は、ネマティック、コレステリック、スメクティック
A、強誘電性(カイラルスメクティックC*)のいづれ
かである。
【0012】別の角度からみると、本発明は液晶材、ポ
リイソシアネート、多価アルコールあるいはポリアミン
からなる、マイクロカプセル化された液晶材を製造する
ために使われる組成に関している。液晶材料をマイクロ
カプセル化するポリウレタン/ポリウレアもしくはポリ
ウレアポリマー内壁を形成するために必要な原材料は、
(A)少なくとも2つのイソシアネートグループ(−N
CO)と約8個から30個の炭素原子を持ったポリイソ
シアネートを反応させて作られ、液晶材に溶解する。さ
らに、(B)多価アルコールとポリアミンも原材料とな
る。多価アルコールは、水に溶解し、少なくとも2つの
第一アルコールグループを含んでいる。ポリアミンも水
に溶解し、少なくとも2つの第一アミノグループもしく
は第2アミノグループを含んでいる。
【0013】本発明の別の角度でみると、液晶材が二色
性、多色性、等方性顔料を含んだ、ポリウレタンやポリ
ウレア界面重合体によって、ポリウレタン/ポリウレア
もしくはポリウレアポリマーからなるカプセル内壁を持
ったマイクロカプセル化された液晶滴を製造する方法で
ある。さらに、本発明は(1)二色性、多色性、等方性
顔料からなる液晶材、(2)ポリイソシアネート、
(3)多価アルコールまたはポリアミンもしくはその両
方、を(A)用意し、(B)ポリウレタン/ポリウレア
もしくはポリウレアポリマーを形成するための(2)と
(3)を界面重合化するステップを含んだマイクロカプ
セル化液晶滴の製造方法にも関している。マイクロカプ
セル化された液晶からなる液晶装置のコントラスト特性
を最適化するため、また、カプセル化された媒体から、
液晶、あるいはその逆を通過する入射光の屈折による光
のねじれを避けるため、カプセル化された媒体、結合
剤、接着剤の屈折率は、液晶材の通常の屈折率とできる
だけ一致していなければならない。屈折率一致の度合い
の接近は、コントラストの度合いと装置の透過性に依存
し、液晶の通常の屈折率とカプセル化された媒体、顔
料、結合剤、接着剤の屈折率は、0.03以上違いがあ
ってはならず、理想的には0.01、特別には0.00
1が望ましい。
【0014】界面重合にポリウレタンリンケージを形成
する目的は、カプセル内壁の屈折率を調整できるように
設計することである。多価アルコールが無くて水が存在
する場合、ポリイソシアネートの−NCOグループはC
2 を排出しNH2 に加水分解し、形成されたNH2
ループは尿素連鎖式を形成するため、自由な−NCOに
反応する。この場合、ポリウレアカプセル内壁フィルム
だけが形成される。もし、ポリアミンが水溶性乳化液に
加えられると。連鎖状薬剤は、−NCOグループに反応
しポリウレアカプセル内壁だけが形成される。カプセル
内壁構造を修正するため、すくなくとも2つの第一OH
グループを含有するポリオルが乳化水溶液に加えられ、
−NCOとNH2 から誘導されたポリウレア重合体に対
抗させるべく、ポリウレタン重合体をキャリーする。さ
らに別の角度でみると、本発明はマイクロカプセル化液
晶滴を含んだ装置に関していることである。液晶滴は、
実質的に遠心分離器で分離された単一分散体である。液
晶滴が使われている装置は、テレビジョン、コンピュー
タディスプレーのスクリーン、エレクトロニクスディス
プレー装置等である。
【0015】本発明は、従来の技術に比べ多くの利便性
を提供している。例えば、本発明では二色性、多色性、
等方性顔料を液晶材に混ぜ合わせ、光の吸収と散乱によ
るディスプレーのコントラストを強調させている。さら
に、リフレクティブモードやトランスリフレクティブモ
ードのパソコンやテレビジョンに応用できる長寿命かつ
ハイコントラストでゲストホストタイプの液晶/ポリマ
ーディスプレーの生産を可能としている。また、異なっ
た屈折率を持つ異種材料の組み合わせで通常発生するぼ
やけや視認角度の問題が、本発明では、液晶材、マイク
ロカプセル内壁、ポリマー結合剤、接着剤の屈折率を一
致させることで、避けられている。内壁の屈折率は、い
くつかの方法で調整できる。第一の方法は、液晶材、カ
プセル化材料、ポリマー結合剤、接着剤をそれぞれの屈
折率が実質的に同一になるよう選ぶことである。この方
法の第一の代案は、エポキシ樹脂が液晶材に加えられ、
水溶硬化剤が乳化液に加えられることである。第二の代
案は、ポリカルボキシル酸クロリドが液晶材に加えら
れ、水溶ポリアミンが乳化液に加えられることである。
これらの合成物が選択されると、屈折率が液晶材とポリ
マー結合剤の屈折率が一致するようになる。さらに、現
在のマイクロカプセル化の方法は、液晶/ポリマーフィ
ルム製造中にポリメリック結合剤によって、液晶材の汚
染の確率が小さくなることが確認出来る。その結果、液
晶材と、カプセル内の二色性、多色性、等方性顔料との
統合が保護され、装置の寿命も実際の使用に耐えられる
長さが確保される。
【0016】本発明のもう一つ有利な点は、ゲストホス
トディスプレーを形成している液晶材に、二色性顔料を
結合させることである。ここでは、顔料がゲストで液晶
材がホストである。前述したごとく、顔料の結合は光の
吸収と散乱のコンビネーション効果で、ディスプレーの
コントラストを強化する。ゲストホストディスプレーに
電圧をかけない時、光は散乱し、カラー表示される。逆
に電圧をかけると、光は透過し、カラー表示されなくな
る。さらに、二色性顔料と液晶材がコンビネーションさ
れたマイクロカプセル化は、ディスプレーの寿命を延ば
し、NCAPゲストホスト液晶ディスプレーを使って製
造されたものと比較すると、より安定したディスプレー
となる。
【0017】本発明の有利なもう一つのポイントは、マ
イクロカプセル化された液晶材が後日の使用のため、保
存できることである。液晶マイクロカプセルは、実質的
に安定性が高く、希望する一連の特性を達成させようと
した場合、容易に高度な信頼が受け入れられるような、
取り扱いが容易な事実に基づいている。本発明は、マイ
クロカプセルを遠心分離器で分離させているので、様々
なサイズの中から小さな範囲でマイクロカプセルの選択
を可能としている。そのため、入手したマイクロカプセ
ルはほとんど単一分散型で、広範なサイズのマイクロカ
プセルでできたフィルムと比較すると、液晶フィルムに
改善された多様性を持たせている。
【0018】最後に、青、赤、緑の基本色の二色性顔料
が選択された場合、液晶マイクロカプセルは、基板にマ
イクロカプセルを直接スクリーン印刷する方法による、
カラーフィルターの製造に利用できる。
【0019】
【発明の実施の形態】上述の如く、本発明は液晶材、ポ
リイソシアネート、多価アルコール、ポリアミンからな
る組成に関している。一つの実施例では、液晶成分に対
するポリイソシアネートの成分比率は約0.01から約
0.16、もしくは約0.02から約0.12あるいは
約0.04から約0.08となっている。ポリアミンが
存在する場合、液晶成分に対するポリアミン成分の量
は、約0.0034から約0.28、もしくは約0.0
051から約0.21、あるいは約0.068から約
0.14である。多価アルコールが存在すると、液晶に
対する多価アルコール量は、約0.0063から約0.
26、ないしは約0.0094から約0.20、もしく
は約0.0126から約0.13となっている。典型的
な水の成分の液晶の成分に対する量は、約1.19から
約15.8、あるいは約1.78から約11.9、もし
くは約2.38から約7.9である。しかしながら、水
がある程度存在しても重合に影響しない。ポリアミンや
多価アルコールを溶解させるため、水が必要となる。反
応処理で加えられた水は、実際にはポリアミンや多価ア
ルコールの追加で発生する。なぜなら、これらの反応体
は水溶液だからである。蒸発で失われる水を補償するた
め、わずかの水が加えられる。
【0020】本発明によると、マイクロカプセル化され
た液晶は、ポリウレタン/ポリウレアもしくは、分散し
た液晶の滴を取り囲んでいるポリウレアの薄いカプセル
内壁のいずれかを形成するため、例えば重添加/重縮合
などの界面重合体で製造される。ポリマーは、ポリイソ
シアネートと多価アルコールもしくはポリアミンの少な
くともどちらか1つを反応させて製造される。ポリイソ
シアネートは、イソシアネート(−NCO)のグループ
を約2個から約8個、もしくは約2個から約4個含んで
いるが、理想的には3つのイソシアネート(−NCO)
グループを含んでいるのが望ましい。ポリイソシアネー
トは、高い架橋密度のあるカプセル内壁を形成すること
ができる。ポリイソシアネートは通常、炭素原子を6個
から30個もしくは8個から24個あるいは、8個から
24個含んでいる。特性や出願のあちらこちらにあるの
と同じように、ここでも範囲と比率の制限は一緒にされ
ている。ポリイソシアネートは、脂肪族ないしは芳香族
である。マイクロカプセルを形成するために必要な第一
の物質(A)は、一般に入手できるいくつかの原材料の
ひとつである可能性がある。例えば、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシネートのトリマーが主体のDesmod
ur N−100と N−3200で、少なくとも1個
のビウレット構造を持っている。別の可能性を持つ原材
料は、Desmodur N−3390で、1,6−ヘ
キサメチレンジイソシアネートから誘導されたイソシア
ヌル酸の化学構造を持っている。これらの材料は、全て
バイエル・コーポレーションから入手できる。
【0021】その化学構造は次の通り。 Desmodur N−3200
【化1】
【0022】Desmodur N−3390
【化2】
【0023】その他3官能性イソシアネートは、トリメ
チロールプロパンと次の化学構造を持つ1,6−ヘキサ
メチレンジイソシアネートの付加生成物である。
【化3】
【0024】その他の2官能性イソシアネートは、原材
料として利用できる。それらは、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、bis−(4−イソシアンアトチ
クロヘキシ)メタン、イソホロンジイソシアネート、ト
リレン−2、4−ジイソシアネート、トリレン−2、6
−ジイソシアネート、ジフェニールメタン−4、4−ジ
イソシアネートで、全てバイエル・コーポレーションか
ら入手できる。ある実施例では、多官能性イソシアネー
トは液晶材には溶解するが、液晶材や液晶材の中に見つ
かった他の化学成分には反応しない。
【0025】液晶材の滴を取り囲んでいるフィルムの化
学構造に必要な第2の物質(B)は、多価アルコールも
しくはポリアミンまたはその両方である。ある実施例で
は、原材料が低分子量で水に極めて溶けやすいことから
選ばれている。多価アルコールもしくはポリアミンの成
分は約0.25から約10また約0.5から約5、また
は約0.75から約2が、各ポリイソシアネートの成分
の一部に反応している。代わりに、多価アルコールもし
くはポリアミンの等価量の約0.13から約26.5、
また約0.2から約20.0、もしくは約0.26から
約13.5が、各イソシアネートの等価量に反応してい
る。
【0026】水溶性多価アルコールは、少なくとも2つ
の第一アルコールグループを含んでいる。一般に、多価
アルコールは約2から約8、または約2から約4の水酸
基グループを含んでいる。また、典型的多価アルコール
は約2からやく18、または約2から約12の炭素原子
を含んでいる。さらに、エタノールアミンとトリ(ヒド
ロキシメチール)アミノメタンのようなポリハイドリッ
クアルカノールアミンを含んでいる可能性もある。アル
カノールアミンは、2つから3つのヒドロキシルグルー
プをふくんでいる。多価アルコールは、チオジエタノー
ルのような硫黄を含んだポリチオールの可能性がある。
役に立つ多価アルコールの例には、商業ベースで入手で
きる次の多価アルコールのいずれか一つである。ジエチ
レングリコール、2,2’−チオジエタノール、2−メ
ルカプトエチルサルファイド、2−メルカプトエチルエ
ーテル、トリエチレングリコール、2−メチルプロパン
−1,3−ジオール、2−エチルプロパン−1,3−ジ
オール、2−n−プロプリプロパン−1,3−ジオー
ル、2−n−ブチルプロパン−1,3−ジオール、2−
メチル−2−n−ブチルプロパン−1,3−ジオール、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−n−
ブチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、N−メチルジエタノールアミン、トリス(ヒドロ
キシメチル)アミノメタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリトリトール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、2,2−bis(ヒドロキシメ
チール)プロピオン酸、ジメチロールメラミン、トリメ
チロールメラミン、ヘキサメチロールメラミンとその混
合されたものである。トリエタノールアミン、N−n−
ブチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、N−メチルジエタノールアミンは、第三のアミン
触媒およびフィルムを形成する多価アルコールの役目を
果たす。水溶性ポリアミンは、約2から約12、または
約2から約6、もしくは約2から4の窒素原子を含んで
いる。ポリアミンは、約2から約6の炭素原子を持つア
ルキレングループのアルキレンポリアミンである。有用
なポリアミンの例には、エチレンジアミン、1,4−ブ
タンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、メラミンあるいはその混合したものがあ
る。
【0027】ある実施例では、ポリビニールアルコール
(PVA)水溶液の存在で反応が起こっている。典型的
に、水溶液はPVAの重量付けにより約5%から約30
%あるいは、約7.5%から約25%、もしくは約10
%の濃度である。また、水溶液は次の量で表示される。
つまり、重量によって35%から約95%、もしくは5
0%から約90%、あるいは約65%から約88%とな
っている。例えば、液晶材はネマティック、コレステリ
ック、スメクティックのいずれかである。商業ベースで
入手できる例は次の通り。FEE1(Har Cher
rakel研究所のシアノエステル混合物);E49
(英国のBDHケミカル社);S−3(同、英国のBD
Hケミカル社)。
【0028】別の実施例では、マイクロカプセル化処理
を改善し、マイクロカプセルの特性を強化するために、
選択された液晶材に混ぜ合わされた微量の添加物が、液
晶材に加えられる。添加物は、例えば表面活性剤、カイ
ラル混合物、もしくは配向剤などである。表面活性剤
は、GAF社から入手可能なIgepal CO−21
0,CO−420、CO−430である。カイラル混成
物は、英国のBDH Chemical社のC−15も
しくはCB15がある。配向剤には、Petrarch
Systems社のn−オクタデシルジメチル[3
(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニュームクロ
ライド、n−オクチルデシルトリエトキシシラン、もし
くは(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)トリメ
トキシシランが有る。
【0029】別の実施例では、Aldrich Che
mical社から入手できる第三アミンDabco
(1,4−ダイアザバイサイクロオクタン[2.2.
2]の省略形で、トリエチレンダイアミンともいう)
が、反応レートを強化するため触媒として使われてい
る。
【0030】次の実施例では、乳化剤と分散剤が使われ
ている。選択された化合物はそれぞれの機能を発揮して
いる。化合物はポリビニールアルコールで、Air P
roducts社のAIRVOL V165、V20
3、V205およびV305と、デュポン社のEVAN
OL 71−30である。さらに、浸潤剤がインジウム
錫酸化物(ITO)の基板表面に均等なコーティングを
確保するのに利用されている。浸潤剤には、Dow C
orning92−5098として知られているDC5
098が有る。これは、加水分解不能のシリコングリコ
ール共重合体である。
【0031】上記組み合わせの一つの混合物を含んだ水
溶液が、乳化水溶液(例:AirProduct社のA
IRVOL V205)の液晶材の乳化剤に加えられる
と、重合付加のような重合が液晶材滴表面の多官能性イ
ソシアネートとの重合を受け、マイクロカプセル化した
液晶滴を作り出す。この反応は第三アミンの追加で加速
される。第三アミンは、トリエチレンジアミン(Dab
co)、トリエチルアミン、テトラメチル−1,3−ブ
タンジアミン、N−メチルモルフォリンとその混合物を
含んでいる。別の例では、反応は錫触媒で加速されてい
る。錫触媒は、ジブチル錫ジアセテート、トリブチル錫
アセテート、ジブチル錫ジラウリレートとその混合物を
含んでいる。反応に使用される錫触媒の量は、トータル
の反応の混合の重量により、0から1%、もしくは約
0.1%から約0.75%の範囲となっている。撹拌を
受けると、ポリイソシアネートは液晶材と混合される。
混合を促進させるため、必要に応じて時々熱が加えられ
る。熱の適用は、均質混合を確実にする。熱の温度は、
約25℃から約90℃、約50℃から約70℃が望まし
い。乳化水溶剤は、長首ビーカーに入れられ、50℃の
湯に浸される。ポリイソシアネート/液晶混合物が乳化
剤に加えられ、激しく撹拌される。ポリイソシアネート
/液晶混合物は、約10%から約70%、理想的には5
0%の濃度で乳化剤に加えられる。結果としての溶液
は、一定の撹拌を受けながら、2分から3分間、あるい
は液晶滴の希望する大きさが得られる迄よどんだ状態に
置かれる。
【0032】説明した如く、乳剤は毎分2,500回転
から6,500回転のスピードで連続的に撹拌される。
その際の温度は約40℃から約90℃、もしくは約50
℃から60℃に維持されている。混合物は、反応が約6
時間から約12時間、あるいは約8時間から11時間で
完了する迄、この温度で維持される。反応している間、
多価アルコールあるいはポリアミンと触媒が、使用され
る場合には加えられる。別々に加えられる場合と、一緒
に組み合わされて加えられる場合がある。重合の最後
に、NH4 OH水溶液が活性残留−NCOグループを事
後硬化させるため加えられる。通常、反応は約6時間か
ら12時間、または約8時間から10時間で完了する。
過度の反応体を含んだ乳化水溶液は、IEC HN−S
II遠心分離器で液晶マイクロカプセルから分離され
る。円心分離は通常、毎分500回転から4,500回
転で約10分から約30分かけて行われる。代表的なも
のでは、ただ1セットの分離が要求される。しかしなが
ら、乳化水溶液を液晶マイクロカプセルから分離するの
に、数ステップ使われる。遠心分離に異なった速度を使
うことで、カプセルサイズの配分は異なったサイズの範
囲で単一分散型マイクロカプセルに狭められる。遠心分
離で得られた液晶マイクロカプセルのサイズは、約1ミ
クロンから約9ミクロン、あるいは約2ミクロンから約
8ミクロン、なるべくなら約4ミクロンから約7ミクロ
ンとなっている。清浄化されたマイクロカプセルの湿性
沈殿物が、将来の適用のため貯蔵され、また光学フィル
ムの製造に直接使用される。湿性沈殿物を使用するた
め、水性重合結合剤と少量の湿潤剤が混合される。重合
結合剤は、典型的なものでは10%から30%、理想的
には20%の濃度で使用される。湿潤剤は、約0.3%
から約0.6%の濃度で使われるのが望ましい。気泡を
取り除くと、コーティング材料は光学フィルムの製造に
いつでも使えるようになる。ITOポリエステルフィル
ムに、約1ミル(24ミクロン)の厚さの湿式フィルム
をドクターブレードでコーティングされる。湿式フィル
ムは、はじめに空気乾燥し、それから水分を除去するた
め熱せられる。紫外線で固めることができる接着剤の層
が、乾燥されたコーティングフィルムに塗られ、他のI
TOポリエステルフィルムが、ローラーでラミネートさ
れる。フィルムは接着剤を硬化させるため、紫外線に曝
される。その結果、液晶/ポリマーフィルムが形成され
る。液晶滴が、約0.01ミクロンから約0.1ミクロ
ンと非常に薄いカプセル内壁によりマイクロカプセル化
される。
【0033】多色性ベースの液晶/ポリマーフィルムの
製造は、上記の処理工程と同じである。多色性顔料の使
用は、選ばれたポリイソシアネートフィルム成形具に対
し、不活性でなければならず、次の特性をもつ多色性顔
料が望ましい。つまり、高順位パラメータ、高減光係
数、光に対する高安定性、選ばれた液晶材の高い溶解度
など。ぼやけと暗さは、Pacific Scient
ific社のXL−211ヘーズガードヘーズメータで
測定できる。視覚による10%のしきい値電圧と90%
の飽和電圧が60ヘルツとサインウェイブで測定され
る。
【0034】図を詳細に見るため、各図の構成部分を数
字で示している。初めに、図1は本発明の液晶/ポリマ
ーフィルムディスプレーの光学フィルム1が、別々のマ
イクロカプセル4を形成するため、カプセル内壁3によ
ってマイクロカプセル化された液晶滴2で構成されてい
ることを図解したものである。マイクロカプセルは重合
結合剤5に分散し、基板7をコーティングしているIT
O6でコーティングされている。接着剤8の層が適用さ
れ、液晶/ポリマーフィルム1を形成するため、基板7
をコーティングしている別のITO6でラミネートされ
ている。電圧がかけられていない状態では、液晶2、カ
プセル内壁3、接着剤の層8および結合剤5の屈折率の
不一致が、フィルムの光を散乱させてしまう。その結
果、光学フィルム1は、不透明あるいは半透明になる。
【0035】図2を見ると、図1の装置に電圧がかかっ
た状態を図解している。この状態では、液晶2の配光方
向は電場の印加に対し、平行に並んでいる。そして、光
学フィルムはクリアとなり透明性を持つ。液晶が多色性
顔料9で飽和状態になると、顔料粒子の長い軸がネマテ
ィック配向方向と平行に並ぶ。光学フィルム1は、図1
の電圧をかけない状態での光の吸収と散乱を示し、図2
の電圧をかけた状態では光を通す。これで、液晶/ポリ
マーフィルムのコントラストが強化される。
【0036】次のいくつかの例は、マイクロカプセル化
された液晶材に関連したものである。各例とこの明細書
および出願に状況が明確に説明されない限り、量や比率
は重さ、温度は摂氏温度、圧力は大気圧でそれぞれ表示
している。
【0037】(実施例1)バイエル社から入手できるD
esmodur N−3200(0.25g)は、Ha
r Cherrakel研究所のFEE1(シアノエス
テル混合物)の5gに60℃で撹拌されながら溶解し
た。溶液は、一定の撹拌を続けながら、10%のポリビ
ニールアルコール(Air Product社のAIR
VOL V205)の溶液17gに注入され、50℃か
ら55℃で乳状化され、1ミクロンから7ミクロンの大
きさの粒子が得られた。撹拌速度は減速され、反応は5
5℃で10時間続いた。反応中、10%のDabco
(Aldrich Chemical社から入手可能)
0.40gと、10%のエチレンジアミン(Aldri
ch Chemical社から入手できる)0.34g
が溶液に加えられた。反応完了後、10%のNH4 OH
0.37gが溶液に加えられ、溶液は熱を加えたり、撹
拌せずに一夜そのままの状態にして置かれた。懸濁液
が、4ミクロンから7ミクロンの大きさの狭い粒子のサ
イズ分布となるようIEC HN−SII遠心分離器で
浄化された。マイクロカプセル化された液晶湿潤沈殿物
は、湿潤試薬(DC5089)を含んだ水性重合結合体
(例:AIRVOL V205もしくはZenca R
esins社のNeoRez R967ラテックス)に
再分散され、ドクタブレード(Gardner Tec
hnical Service社の1ミリ厚)を使い、
ITOでコーティングしたポリエステルシート(Sou
thwest Technologies社から入手で
きる)に引き下ろされた。フィルムを乾燥させた後、接
着剤(Norland Optical社のポリウレタ
ン接着剤のNOA68)の層が加えられ、別のITOポ
リエステルシートが12ミクロン厚のフィルムで、ディ
スプレーフィルムを形成するためラミネートされた。
PVA分散フィルムがOFFの状態では不透明な特性を
示し、60ボルト、60ヘルツ、光透過率90%で半透
明の状態となった。
【0038】(実施例2)Desmodur N−32
00の0.18gが、80℃で3gのE49(英国のB
DH Chemicals社)に一定の撹拌を続けた状
態で溶解した。混合物は、10%のPVA18gの溶液
に撹拌しながら注入され、2ミクロンから8ミクロンの
粒子サイズを得るため、Fisher Scienti
fic社のDyna−Mix撹拌器を毎分6,500回
転、50℃で2分間使い乳状化した。撹拌速度が毎分
2,500回に落とされ、反応は55℃で8時間続い
た。反応中、50%のトリエチルアミン(Aldric
h Chemical社で入手できる)0.16gと、
10%のエチレンジアミン0.31gが、0.5時間か
ら1時間間隔で2つから4つの部分に分けて加えられ
た。10時間の反応で、10%のNH4 OH0.37g
が溶液に加えられ、熱を加えたり撹拌せずに一夜そのま
まの状態に置かれた。結果の懸濁液の浄化とフィルムの
製造については、以前の説明と同じである。PVA分散
フィルムは、60ボルトから70ボルトにおいて光透過
率90%で低いヘーズを示した。
【0039】(実施例3)Desmodur N−32
00(0.24g)は、3gのBDH Chemica
l社のE49に60℃で一定速度で撹拌しながら溶解し
た。混合物は、10%のPVA溶液17gに撹拌しなが
ら注入され、55℃、毎分6,500回転、2分間で乳
状化された。粒子のサイズは約1ミクロンから約9ミク
ロンであった。反応は、55℃、2,500回転で11
時間継続した。反応中、10%のDabcoを0.40
gおよび0.51gのジエチレングリコール(Aldr
ich Chemical社で入手可能)を、3つに分
けて、溶液に30分間隔で加えられた。反応完了後、1
0%のNH4 OHの0.37gが溶液に加えられた。結
果の懸濁液は加熱や撹拌することなく、室温で一夜その
ままの状態で置かれた。遠心分離器による浄化の後、湿
潤沈殿物がNeoRez R967と20%のPVA溶
液にそれぞれ再分散された。NeoRez R967で
製造されたフィルムは、60ボルトから70ボルト、光
透過率90%で、わずかのヘーズが見られた。20%の
PVAで作られたフィルムは、30ボルトから40ボル
トにおいて光透過率90%で低いヘーズを示した。
【0040】(実施例4)Desmodur N−32
00(0.15g)は、2.5gのE49に加えられ、
結果の混合物が一定の撹拌を行いながら10分間80℃
で加熱された。それから、10%のPVA溶液18gに
撹拌しながら注入した結果、55℃、6,500回転、
2分間で乳状化した。粒子のサイズは、1ミクロンから
6ミクロンであった。反応は、毎分2,500回転、5
5℃で10時間続いた。反応中、10%のDabcoが
0.60g、ジエチレングリコール0.51g、ジブチ
ル錫ジアセテート(Aldrich Chemical
社で入手可能)0.07g、10%のエチレンジアミン
0.20gが、30分から1時間間隔で4つに分けて、
溶液に加えられた。反応完了後、10%のNH4 OH
0.37gが溶液に加えられた。結果の懸濁液は、加熱
や撹拌することなく、室温でそのままの状態に置かれ
た。遠心分離器で浄化が行われた後、湿潤沈下物が20
%のPVAの溶液に再分散された。PVA分散フィルム
は、30ボルトから40ボルトにおいて光透過率90%
で低いヘーズを示した。
【0041】(実施例5)均質の溶液を形成するため、
0.125gのDesmodur N−3200と、
2.5gのE49の混合物が、一定の撹拌をしながら加
熱された。溶液は、10%のPVA溶液20gに、同様
に撹拌しながら注入された。混合物は、50℃、毎分
6,500回転で2分半で乳状化した。粒子のサイズは
約1ミクロンから5ミクロンであった。反応は、毎分
2,500回転、50℃で8分間続いた。反応中、10
%のDabco0.64g、2−メチルプロパン−1,
3−ジオル(Aldrich Chemical社で入
手可能)0.11gのジブチル錫ジアセテート(Ald
rich Chemical社で入手可能)が溶液に加
えられた。反応終了後、10%のNH4 OH0.30g
が反応混合物に加えられた。結果の懸濁液は一夜そのま
まの状態で置かれ、その後で懸濁液は遠心分離器で浄化
された。PVA分散フィルムは、35ボルト、光透過率
90%で低いヘーズを示した。
【0042】(実施例6)Desmodur N−32
00の0.15gと、2.5gのE49の混合物が、一
定の撹拌を続けながら80℃で10分間熱を加えられ
た。混合物は、10%のPVA溶液20gに加えられ
と、50℃、毎分6,500回転で2分間撹拌を続けた
結果、乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンから6ミ
クロンであった。反応は毎分3,000回転、50℃で
10分間続いた。反応中、10%のDabcoの1.0
0g、0.65gのトリエタノールアミン、0.11g
のジブチル錫ジアセテート、10%のエチレンジアミン
0.20gが溶液に加えられた。反応後、10%のNH
4 OHの0.37gが溶液に加えられ、加熱は中断され
た。結果の懸濁液は、遠心分離器を使って浄化された。
PVA分散フィルムは、30ボルトにおいて光透過率9
0%と低いヘーズになった。
【0043】(実施例7)0.125gのDesmod
ur N−3200と、2.5gのE49の混合物が均
質の溶液を作るため、撹拌されながら加熱された。混合
物は、10%のPVA溶液20gに、同じように撹拌さ
れながら注入されたところ、50℃、毎分6,500回
転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンか
ら5ミクロンであった。撹拌速度は毎分2,500回転
に落とされ、反応は50℃で8時間続いた。反応中、1
0%のDabcoが0.64g、トリエチレングリコー
ル(Aldrich Chemical社で入手可能)
を0.83g、0.05gのジブチル錫ジアセテート
と、10%のエチレンジアミン0.17gが間隔を置い
て、部分に分けて溶液に加えられた。反応終了後、10
%NH4 OHの0.37gが反応化合物に加えられた。
結果の懸濁液は、室温で一夜保存され、遠心分離器で浄
化された。PVA分散フィルムは、40ボルトの条件下
で光透過率90%と若干のヘーズを示した。
【0044】(実施例8)0.125gのDesmod
ur N−3200と、2.5gのE49の混合物が均
質の溶液を作るため、撹拌されながら加熱された。混合
物は、10%のPVA溶液20gに、同じように撹拌さ
れながら注入されたところ、50℃、毎分6,500回
転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンか
ら6ミクロンであった。反応は、撹拌速度毎分2,50
0回転、50℃で8時間続いた。反応中、10%のDa
bcoが0.64g、トリエタノールアミン(Aldr
ich Chemical社で入手可能)を0.50
g、0.07gのジブチル錫ジアセテートが間隔を置い
て、いくつかに分けて、溶液に加えられた。反応完了
後、10%のNH4 OHが0.37g、反応混合物に加
えられた。結果の懸濁液は、室温で一夜保存された。そ
の後、懸濁液は遠心分離器で浄化された。PVA分散フ
ィルムは、光透過率90%と、30ボルトの条件下では
低いヘーズを示した。
【0045】(実施例9)0.125gのDesmod
ur N−3200と、2.5gのE49の混合物が均
質の溶液を作るため、撹拌されながら加熱された。混合
物は、10%のPVA溶液10gに、同じように撹拌さ
れながら注入されたところ、50℃、毎分6,750回
転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンか
ら7ミクロンであった。毎分2,500回転、50℃で
10時間で乳状化された。この間、10%のDabco
が0.96g、2−メチル−2−n−ブチルプロパン−
1,3−ジオール(Aldrich Chemical
社で入手可能)を0.72gが1時間間隔で4つに分け
て、溶液に加えられた。10時間後、10%のNH4
Hが0.37g溶液に加えられた。結果の懸濁液は、室
温で一夜保存された。その後、懸濁液はモノ分散に近い
カプセルサイズを得るため、遠心分離器で浄化された。
PVA分散フィルムは、光透過率90%、40ボルトの
条件下では、若干ヘーズを示した。
【0046】(実施例10)0.125gのDesmo
dur N−3200と、2.5gのE49の混合物が
均質の溶液を作るため、撹拌されながら加熱された。混
合物は、10%のPVA溶液20gに、同じように撹拌
されながら注入されたところ、50℃、毎分6,500
回転で2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロン
から6ミクロンであった。乳状液は、毎分2,500回
転、50℃で10時間保存された。その間、10%のD
abcoが0.72g、N−n−ブチルジエタノールア
ミン(Aldrich Chemical社で入手可
能)を0.75g、10%のエチレンジアミン0.20
gが間隔を置いて、いくつかに分けて、溶液に加えられ
た。10時間後、10%のNH4 OHが0.37g溶液
に加えられた。結果の懸濁液は、室温で一夜保存され
た。その後モノ分散カプセサイズを得るため、懸濁液は
遠心分離器で浄化された。PVA分散フィルムは、光透
過率90%、40ボルトの条件下で、若干のヘーズを示
した。
【0047】(実施例11)5gのFEE1の中の0.
1gのD37(BDH Chemical社で入手可
能)混合物が、撹拌されながら2時間加熱され、室温で
さらに6時間保存された。結果の溶液は0.2ミクロン
厚のPTFA膜(Aldrich Chemical社
で入手可能)を通し濾過された。0.18gのDesm
odur N−3200と、3gのD37/FEE1の
混合物が撹拌されながら加熱された。混合物は、10%
のPVA溶液20gに、同じように撹拌されながら注入
された。結果の混合物は50℃、毎分6,500回転で
2分間で乳状化した。粒子のサイズは1ミクロンから7
ミクロンであった。反応は50℃、毎分2,500回転
で10時間続いた。反応中、10%のDabcoが0.
72gと0.51gのジエチレングリコールが間隔を置
いて、いくつかに分けて、溶液に加えられた。反応完了
後、10%のNH4 OH0.37gが混合物に加えられ
た。結果の懸濁液は、室温で一夜保存され、遠心分離器
で浄化された。PVA分散フィルムは、光透過率90
%、30ボルトから40ボルトの条件下で、ヘーズは低
く、コントラストも良好であった。
【0048】(実施例12)6gのE49の中の0.0
9gのS428(三井東圧化学で入手できる黒色顔料化
合物)混合物が、一定の撹拌を行いながら2時間加熱さ
れた。結果の溶液は、室温で一夜保存された。溶液は
0.2ミクロン厚のPTFA膜(Aldrich Ch
emical社で入手可能)を通し濾過された。0.1
38gのDesmodur N−100と、2.3gの
S428/E49の化合物が一定の撹拌を行いながら1
5分間加熱され、10%のPVA溶液20gに、同じよ
うに撹拌されながら注入された。結果の混合物は、50
℃、毎分6,500回転を2分間行い乳状化した。粒子
のサイズは1ミクロンから6ミクロンであった。反応は
50℃、毎分2,500回転で10時間続いた。反応
中、10%のDabcoが0.60gと0.75gのト
リエタノールアミン、0.34gのジエチレングリコー
ル、0.07gのジブチル錫ジラウリレート(Aldr
ich Chemical社で入手できる)が、間隔を
おいていくつかに分けて、水溶液に加えられた。反応完
了後、10%のNH4 OH0.37gが水溶液に加えら
れた。結果の懸濁液は、室温で一夜保存され、狭いカプ
セルサイズ分布を得るため遠心分離器を使って浄化され
た。中位のボリュームサイズは3.25ミクロンであっ
た。このサイズは、Coulter LS230粒子サ
イズ分析器(Coulter社、科学機器で入手でき
る)を使って測定された。二色性ベースの液晶/ポリマ
ーフィルムが、前述の説明(18ページの12−23行
目)と同じ方法で製造された。光透過率とヘーズは、X
L−211 Hazegard Hazemeter
(Pacific Scientific社で入手可
能)を使って測定された。PVA分散フィルムは光透過
率90%、35ボルトで低いヘーズを示した。次の表1
は、XL−211 Hazegard Hazemet
erを使って測定した実施例3と実施例12のサンプル
から得たデータを示している。図3は、実施例12のサ
ンプルからのParticle Diameter D
istributionグラフを図示したものである。
図4と図5は、表1のデータから光透過率(◆)とヘー
ズ率(●)を図示したものである。
【0049】
【表1】
【0050】以上に本発明をその好適実施例に関し説明
したが、その様々な変更例が本明細書を読んだ当業者に
あきらかなること理解できよう。この点、本明細書に開
示された発明は、以下の請求の範囲内でそうした変更例
をを包含すべく意図されていると理解すべきである。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、屈
折率はポリウレタンとポリウレア構造の界面重合体によ
って調整したポリマーフィルム内に高い架橋密度を備え
たカプセル内壁を有するマイクロカプセル化した液晶を
えることができる。さらに、ディスプレーでの使用を最
適とするため、カプセルの内壁は透過性が高くしたマイ
クロカプセル化した液晶を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、提出された電圧をかけない状態の液晶
ディスプレーを図解したものである。本発明に従って製
造されたマイクロカプセル化された液晶材を利用してい
る。
【図2】図2は、提出された電圧をかけた状態の液晶デ
ィスプレーを図解したものである。本発明に従って製造
されたマイクロカプセル化された液晶材を利用してい
る。
【図3】図3は、実施例12に発表した方法で製造され
た製品のマイクロカプセルの粒子のサイズ(μm=ミク
ロン)をグラフで表示したものである。
【図4】図4は、実施例3で与えられた電圧と60Hz
の電源で測定された光の透過率(◆)および、ヘーズ率
(●)をグラフ表示したものである。
【図5】図5は、実施例12の光の透過率(◆)と、ヘ
ーズ率(●)をグラフ表示している。指定電圧と60H
zの電源で測定されているものである。
【符号の説明】 1 光学フィルム 2 液晶滴 3 カプセル内壁 4 マイクロカプセル 5 重合結合剤 6 ITO 7 基板 8 接着剤 9 多色性顔料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/1333 G02F 1/1333

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタン/ポリウレアまたはポリウ
    レアポリマー壁に液晶材を封入したマイクロカプセル
    体。
  2. 【請求項2】 前記液晶材は二色性、多色性または等方
    性顔料を含有する請求項1に記載のマイクロカプセル
    体。
  3. 【請求項3】 前記液晶材は少なくとも1つの二色性顔
    料と少なくとも1つの等方性顔料との組合せを含有する
    請求項1に記載のマイクロカプセル体。
  4. 【請求項4】 前記液晶材はネマティック、スメクティ
    ック、コレステリック、フェロエレクトリック及びそれ
    らの混合物で構成されるグループから選定されている
    請求項1に記載のマイクロカプセル体。
  5. 【請求項5】 前記ポリウレタン/ポリウレアまたはポ
    リウレア壁は多価アルコールまたはポリアミンをポリイ
    ソシアネートと反応させて生成されている請求項1に記
    載のマイクロカプセル体。
  6. 【請求項6】 前記液晶材は添加物を含有し、該添加物
    はカイラル組成体、表面活性剤または配向剤で構成され
    るグループから選定されている請求項1に記載のマイク
    ロカプセル体。
  7. 【請求項7】 前記ポリイソシアネートは1,6−ヘク
    サメチレンジイソシアネート、トルエン−2,4−ジイ
    ソシアネート、トリルエン−2,6−ジイソシアネー
    ト、bis−(4−イソシアナットシクロヘキシル)メ
    タン、イソフォロンジイソシアネート、ジフェニルメタ
    ン−4,4−ジイソシアネート、それらの誘導体および
    それらの混合体で構成されるグループから選定されてい
    る請求項5に記載のマイクロカプセル体。
  8. 【請求項8】 前記多価アルコールは2乃至約10のヒ
    ドロキシルグループと2乃至約30の炭素原子とを含有
    している請求項5に記載のマイクロカプセル体。
  9. 【請求項9】 前記多価アルコールはジエチレングリコ
    ール、2,2’−チオジエタノール、2−メルカプトエ
    チルサルファイド、2−メルカプトエチルエーテル、ト
    リエチレングリコール、2−メチルプロパン−1,3−
    ジオール、2−エチルプロパン−1,3−ジオール、2
    −n−プロピルプロパン−1,3−ジオール、2−n−
    ブチルプロパン−1,3−ジオール、2−メチル−2−
    n−ブチルプロパン−1,3−ジオール、ジエタノール
    アミン、トリエタノールアミン、N−n−ブチルジエタ
    ノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−メ
    チルジエタノールアミン、tris(ヒドロキシルメチ
    ル)アミノメタン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
    リトリトール、 1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
    キサンジオール、2,2−bis(ヒドロキシメチルプ
    ロピオニック酸、ジメチロールメラミン、トリメチロー
    ルメラミン、ヘキサメチロールメラミン及びそれらの混
    合体で構成されるグループから選定されている請求項8
    に記載のマイクロカプセル体。
  10. 【請求項10】 液晶材、ポリイソシアネート、多価ア
    ルコールまたはポリアミンからなるマイクロカプセル化
    された液晶材の生成に用いる組成体。
  11. 【請求項11】 前記ポリイソシアネートは1,6−ヘ
    キサメチレンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジ
    イソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネー
    ト、bis−(4−イソシアナットシクロヘキシル)メ
    タン、イソフォロンジイソシアネート、ジフェニルメタ
    ン−4,4−ジイソシアネート並びにそれらの誘導体お
    よび混合体で構成されるグループから選定されている請
    求項10に記載の組成体。
  12. 【請求項12】 二色性、多色性または等方性顔料と、
    約8乃至30の炭素を有する少なくとも一つのポリイソ
    シアネートとを含有し、該イソシアネートは液晶材に可
    溶でである、少なくとも1つの液晶材と、少なくとも1
    つの多価アルコールもしくはポリアミンとからなり、前
    記多価アルコールは水に可溶で少なくとも2つの第1ア
    ルコールグループを含有し、前記ポリアミンは前記液晶
    材に可溶で少なくとも2つの第1または第2アミノグル
    ープを含有している組成体。
  13. 【請求項13】 前記液晶材は二色性顔料を含有してい
    る請求項12に記載の組成体。
  14. 【請求項14】 (A)(1)二色性または等方性顔料
    を含有する液晶材と、(2)少なくとも1つのポリイソ
    シアネートと、(3)少なくとも1つの多価アルコール
    またはポリアミンとを用意する段階と、(B)前記
    (1)および(2)を多量体化してポリウレアまたはポ
    リウレタン/ポリウレアポリマーを形成する段階とを有
    するマイクロカプセル化された液晶滴の生成方法。
  15. 【請求項15】 前記液晶滴はカプセル壁内にマイクロ
    カプセル化されている請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 さらに、結合剤および粘着剤を付加し
    てインジウム錫酸化物が塗膜された基体へ適用可能とな
    す段階を有する請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記液晶材、結合剤および接着剤は、
    その液晶材の常態屈折率と、前記顔料の屈折率と、結合
    剤の屈折率と、接着剤の屈折率との間の差が約0.03
    未満となるように選定されている請求項16に記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 前記屈折率差を約0.01未満とした
    請求項16に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記屈折率差を約0.001未満とし
    た請求項16に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記ポリイソシアネートは少なくとも
    2つのイソシアネートグループおよび約8乃至30の炭
    素原子を有する品種である請求項14に記載の方法。
  21. 【請求項21】 さらに、前記(B)の段階の多量体化
    を加速するに足る量の少なくとも1つのアミンまたは錫
    触媒が付加される請求項14に記載の方法。
  22. 【請求項22】 トリエチレンジアミン、トリエチルア
    ミン、テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N−メ
    チルモルフォリンおよびそれらの混合体で構成されるグ
    ループからアミン触媒を選定する請求項21に記載の方
    法。
  23. 【請求項23】 前記錫触媒はジブチル錫ジアセテー
    ト、トリブチル錫アセテート、ジブチル錫ジラウリレー
    トおよびそれらの混合体から選定されている請求項21
    に記載の方法。
  24. 【請求項24】 さらに、前記マイクロカプセル化され
    た液晶滴を遠心分離する段階を有している請求項14に
    記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記マイクロカプセル化された液晶滴
    を略々単分散させた請求項14に記載の方法。
  26. 【請求項26】 請求項1にかかる構成を有するマイク
    ロカプセル化された液晶滴を含むデバイス。
  27. 【請求項27】 請求項14の方法によりつくられたマ
    イクロカプセル化液晶滴を用いるデバイス。
  28. 【請求項28】 さらに結合剤、接着剤、およびインジ
    ウム錫酸化物塗幕基体を有する請求項27に記載のデバ
    イス。
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