JPH1180257A - 高純度薬品容器用ポリエチレン樹脂及びそれよりなる高純度薬品容器 - Google Patents
高純度薬品容器用ポリエチレン樹脂及びそれよりなる高純度薬品容器Info
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Abstract
て少ないポリエチレン容器用の樹脂を提供する。 【解決手段】 以下の(1)〜(5)の性状を有する高
純度薬品容器用ポリエチレン樹脂を用いる。 (1)密度(JIS K6760−1981)が0.9
4〜0.97g/cm3、(2)190℃、21.6k
g荷重のメルトフローレート(JIS K7210−1
976、条件7)が2〜50g/10分、(3)ゲルパ
ーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)より求
められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比(Mw/Mn)が8〜15、(4)沸騰ノルマ
ルヘキサン抽出量が0.1重量%以下、(5)含有塩素
量がポリエチレン樹脂に対して15PPM以下
Description
野、精密工業部品分野及び医薬品等に使用される高純度
薬品用容器の製造に好適で、高純度薬品を充填した場合
に、薬品への微粒子の発生および金属溶出の極めて少な
いポリエチレン容器用樹脂及び高純度薬品容器に関する
ものである。
て、高純度薬品の需要が高まっている。高純度薬品は、
例えば、大規模化、集積化されたLSI等の電子回路の
製造に不可欠の薬品として使用されている。具体的に
は、ウエハー洗浄・エッチング用、配線・絶縁膜エッチ
ング用、治具洗浄用、現像液、レジスト希釈液、レジス
ト剥離液、乾燥用等の用途として、硫酸、塩酸、硝酸、
フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、過酸化水素水、イ
ソプロピルアルコール、キシレン、TMAH、メタノー
ル、酢酸、リン酸、アンモニア水、PGMEA、DMS
O、NMP、ECA、乳酸エチル等が用いられている。
従来、これらの高純度薬品用容器材料として、耐薬品
性、耐衝撃性、価格等の点から、ポリエチレン樹脂が使
用されている。しかしながら、従来のポリエチレン樹脂
製の容器では、薬品による該樹脂の溶出物や劣化物等の
汚染物質による内容物への汚染問題があり、高純度薬品
容器用として限界があった。すなわち、超LSIの微細
化に伴い、従来では金属不純物濃度が1PPBであった
ものが、現在では0.1PPB以下が要求されている。
また、従来、0.5μm以上の微粒子が問題であったも
のが、0.2μm以上の微粒子が100個/ml以下と
厳しい品質が要求されるようになり、さらに、最近では
0.1μmレベルの微粒子が問題となり0.1μm以上
の微粒子が100個/ml以下とより厳しい品質が要求
されている。そのため、金属不純物濃度と微粒子レベル
を満足するよりクリーンな高純度薬品容器用のポリエチ
レン樹脂の出現が待たれている。
ルトインデックスが0.1〜8g/10分で密度が0.
94g/cm3以上の高密度ポリエチレン(HDPE)
をフッ化水素酸容器に用いる提案であるが、汚染物質と
なる可能性のある樹脂添加物に関する記載がない。ま
た、特公平6−51399号公報は遮光剤含むポリエチ
レンを外層にし、最内層に密度0.958g/cm3以
上で数平均分子量が5,000〜12,000かつMw
/Mnが15以上で脂肪酸金属塩とヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤の濃度を特定した硫酸等の容器の提案で
あるが、微粒子のレベルが0.5μm以上と低い。さら
に、特開平7−62161号公報および特開平7−25
7540号公報はポリエチレン樹脂の、炭化水素系溶媒
抽出量や低分子成分の含有量を抑え、酸化防止剤、中和
剤並びに耐光剤の添加量を制限した容器の提案である
が、ポリエチレン樹脂に残存する触媒成分による灰分の
影響に対する改良が不十分であり、薬品に溶出する金属
不純物濃度に対する対策が未完成である。また、微粒子
のレベルが0.2μm以上と十分でない。
容器用ポリエチレン樹脂であって、該ポリエチレン樹脂
を高純度薬品容器として使用した場合に、薬品による該
樹脂の溶出物や劣化物等の汚染物質の溶出を極力抑え、
樹脂の変色が少なく長期間の使用が可能な高純度薬品容
器用ポリエチレン樹脂及びそれよりなる高純度薬品容器
の提供を目的とするものである。
した結果、特定の性状を有するポリエチレン樹脂を使用
することによって上記の問題を解決できることを見い出
し、本発明に到達した。
性状を有する高純度薬品容器用ポリエチレン樹脂及びそ
れよりなる高純度薬品容器に関するものである。
1)が0.94〜0.97g/cm3、(2)190
℃、21.6kg荷重のメルトフローレート(JIS
K7210−1976、条件7)が2〜50g/10
分、(3)ゲルパーミエーション・クロマトグラフィー
(GPC)より求められる重量平均分子量(Mw)と数
平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が8〜15、
(4)沸騰ノルマルヘキサン抽出量が0.1重量%以
下、(5)含有塩素量がポリエチレン樹脂に対して15
PPM以下 さらに、該ポリエチレン樹脂に含有されている灰分量が
樹脂に対して50PPM以下であるポリエチレン樹脂が
好ましい。また、本発明のポリエチレン樹脂は、該ポリ
エチレン樹脂に添加する添加物と添加量を特定すること
が好ましい。即ち、該樹脂に対して(A)中和剤として
脂肪酸金属塩類を150PPM以下として添加してなる
こと、および/又は(B)酸化防止剤としてフェノール
系酸化防止剤を800PPM以下として添加してなるこ
とが好ましい。
エチレン樹脂は、チーグラー系触媒又はメタロセン系触
媒等の高活性触媒により製造できる。例えばチタン、ジ
ルコニウム等の遷移金属化合物、マグネシウムの化合
物、及び有機アルミニウム化合物から成る高活性チーグ
ラー系触媒を重合用触媒として用い、エチレンもしく
は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを所望
の密度となる割合にして共重合することにより、好適に
製造することができる。
は、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−
デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセ
ン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサ
デセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノ
ナデセン、1−エイコセンなどを挙げることが出来る。
法はスラリー重合、気相重合、溶液重合など例示するこ
とが出来る。なかでも、薬品に溶出する金属不純物濃度
を低く抑え、また、微粒子の発生の原因となる低分子重
合体の樹脂への取り込みを制限するため、炭素数が6以
上かつ10以下の重合媒体、例えば、ノルマルヘキサ
ン、ノルマルヘプタン等を用いるスラリー重合におい
て、多段重合法を採用すると良い。この多段重合法とし
て、密度が0.94〜0.98g/cm3の低分子量成
分と、密度が0.92〜0.95g/cm3で該低分子
量より密度の低い高分子量成分の二成分とからなり、該
二成分の重合生成量比が、低分子量成分:高分子量成分
=20:80〜80:20である、二段重合法が例示で
きる。
うに密度、メルトフローレート、分子量分布(Mw/M
n)、沸騰ノルマルヘキサン抽出量および含有塩素量を
特定するものである。
K6760−1981)は0.94〜0.97g/c
m3であり、0.94g/cm3未満では容器内の高純度
薬品への溶出ポリマー成分が増加し、微粒子の発生原因
となる。また、密度が0.97g/cm3を超えると耐
薬品性の低下により容器の強度が低下する。
kg荷重のメルトフローレート(JIS K7210−
1976、条件7)は2〜50g/10分であり、2g
/10分未満では流動性が低下する。また、該メルトフ
ローレートが50g/10分を超えると溶融張力が低下
しブロー成形し難くなる。
ン・クロマトグラフィー(GPC)より求められる重量
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/
Mnは8〜15であり、8未満では分子量分布が狭くて
流動性が劣り、また、樹脂の劣化を促進させる。該Mw
/Mnが15を超えると、分子量分布が拡大して微粒子
の発生原因となる低分子量成分が増加する。また、Mw
/Mnが15を超えると、パリソン結合部のピンチオフ
部の形状が劣るようになり落下強度が低下する。
ン抽出量は0.1重量%以下であり、0.1重量%を超
えると、薬品への溶出ポリマー成分が増加し、微粒子の
発生原因となる。
定される含有塩素量は、全ポリエチレン樹脂に対して1
5PPM以下である。全ポリエチレン樹脂に対して15
PPMを超えると、塩素が成形機及び金型の金属を腐食
させ、また、成形品の変色の原因となるため塩素を補足
する中和剤が必要となり、止むを得ず使用した中和剤が
金属不純物の原因となる。
る灰分量は該樹脂に対して50PPM以下であることが
好ましい。該ポリエチレン樹脂に含有されている灰分量
が50PPMを超えて含有すると、薬品に灰分が溶出す
るため、薬品中の金属不純物濃度を増加させる。灰分量
は、全樹脂に対する完全灰化物の割合を重量PPMで示
すものである。完全灰化物は電気炉で完全灰化して得ら
れるもので、Al,Mg,Ti,Si等の重合触媒の残
存物、中和剤等の金属含有の添加物及びポリエチレン樹
脂の製造時の不純物・付着物の金属酸化物である。
器用ポリエチレン樹脂は、酸化防止剤、耐光安定剤、及
び中和剤等の全ての添加剤及び添加物が無添加であるこ
とが好ましい。ここで、中和剤とはステアリン酸カルシ
ウムやステアリン酸亜鉛に代表される脂肪酸金属塩とハ
イドロタルサイト類であって、何れも薬品中に溶出して
金属汚染物質となるものであり、無添加であることが好
ましい。また、本来無添加が好ましいが、内容物の薬品
の種類によっては、(A)中和剤として脂肪酸金属塩類
を150PPM以下として添加すること、および/又は
(B)酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤を80
0PPM以下として添加することにより、樹脂の薬品に
よる酸化劣化を防止し、微粒子の発生及び容器の変色を
抑える。従って、本発明のポリエチレン樹脂に対して、
(A)中和剤として脂肪酸金属塩類を150PPM以下
として添加すること、および/又は(B)酸化防止剤と
してフェノール系酸化防止剤を800PPM以下として
添加することも好ましい。中和剤としてはハイドロタル
サイト類よりも金属分が少ない脂肪酸金属塩類が好まし
い。脂肪酸金属塩類がポリエチレン樹脂に対し150P
PMを超えて添加すると、薬品中に金属分が溶出して金
属不純物の発生原因となる。フェノール系酸化防止剤が
ポリエチレン樹脂に対し800PPMを越えると、薬品
中に溶出して微粒子の発生原因となる。フェノール系酸
化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレ
ゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−
t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート等のモノフェノール系酸化防止剤と2,
2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−
t−ブチルフェノール)のビスフェノール系酸化防止剤
のものが挙げられる。
脂はブロー成形、射出成形、押出成形、回転成形、押出
成形等既知の成形方法により容器状に成型することによ
り高純度薬品容器となる。特に、クリーンルーム内に設
置したブロー成形機を使用し、フィルターで微粒子を取
り除いたエアーをブローエアーに用いたブロー成形方法
はクリーンな容器を製造するのに好ましい。容器形状お
よび容器の容量は特定しないが、内容物のバリアー性や
容器の強度を補強するために、該樹脂を内層に使用し、
エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアル
コール樹脂、およびポリアミド樹脂等を中間層に使用し
たり、FRP等を外層にして補強容器にしてもかまわな
い。
要があり、本発明のポリエチレン樹脂を内層とし、有機
顔料あるいは無機顔料等の遮光性材料を含む層を少なく
とも一層含む多層容器としても、また、クリーン度を保
てる範囲内で有機顔料あるいは無機顔料を本発明のポリ
エチレン樹脂に添加してもかまわない。
が、これら実施例に限定されるものではない。
従って、100℃の熱水に1時間浸漬した後、室温に徐
冷した試験片を、23℃に保った密度勾配管で測定し
た。 Mw/Mn:ウオーターズ社製150C ALC/G
PC(カラム;東ソー製GMHHR−H(S)、溶媒;
1,2,4−トリクロロベンゼン)を使用して、GPC
法により、Mwおよび、Mw/Mnを算出した。なお、
東ソー製標準ポリスチレンを用いて、ユニバーサルキャ
リブレーション法によりカラム溶出体積は校正した。 沸騰ノルマルヘキサン抽出量(n−C6):ソックス
レー抽出器を用い、樹脂2gをノルマルヘキサン溶媒4
00mlで2時間抽出した。全樹脂に対する抽出分の重
量%で示す。
脂を加熱プレスを使用して試験片とし、蛍光X線装置で
定性定量した。全樹脂に対する塩素の割合を重量PPM
で示す。
に準拠し、秤量した白金蒸発皿上にポリエチレン樹脂2
5gを置き、ガラス蓋で上部を覆いバーナーで徐々に灰
化し、次いで775±25℃の電気炉で完全灰化し、灰
化後に重量測定した。全樹脂に対する完全灰化物の割合
を重量PPMで示す。
ー成形することで得られた内容積500mlの容器に、
特級試薬硫酸(98%;和光純薬社製)を充填後、50
℃で一定期間静置(3週間、4週間及び5週間)した
後、目視により容器の黄変・黒変等の変色の度合いを1
〜4の4段階で評価した。
得られた内容積500mlの容器を使用した。クリーン
ルーム内で、容器に250mlの超純水を入れ15秒間
振とうする洗浄を5回繰り返した後、容器に250ml
の超純水を入れ30分間静置して、0.1μm以上の微
粒子の数をリヨン株式会社製KL−25型液体微粒子カ
ウンターで測定した。また、同様に超純水で5回洗浄
後、容器に250mlの超純水を入れ50℃にて1ヶ月
間静置した後、0.1μm以上の微粒子の数を同液体微
粒子カウンターで測定した。水中の微粒子数は個/ml
で示す。
ロー成形することで得られた内容積500mlの容器を
超純水で5回洗浄後、容器に超純水を充填し、50℃で
1ヶ月間静置した後、ICP−MS装置又はフレームレ
ス原子吸光光度計(検出下限界0.01PPB)で測定
した。測定金属はAl,Ca,Cr,Mg,Ti,Z
r,Na,K,Fe,Mn,Zn、Niの12種類。
Mg及びClを主成分とするチーグラー系触媒(固体触
媒成分(A))を調製した。すなわち、窒素で充分に置
換された3リットルガラスフラスコに金属マグネシウム
粉末40g(1.65モル)およびチタンテトラブトキ
シド224g(0.66モル)を加えた。滴下ロートに
ヨウ素2.0gを溶解したi−プロパノール108g
(1.8モル)とn−ブタノール135g(1.8モ
ル)の混合物を入れた。この混合物を先の3リットルフ
ラスコへ80〜95℃の温度範囲で2時間かけて滴下し
た。反応を完結させるため、さらに120℃まで昇温し
1時間撹拌した。その後にヘキサン2.1リットルを加
え均一溶液を得た。次いで、この均一溶液を撹拌装置を
備えた10リットルのステンレス製オートクレーブに入
れ、オートクレーブの内温を45℃に保ち、ジエチルア
ルミニウムクロライドの30%ヘキサン溶液1.32k
g(3.3モル)を1時間かけて加え、さらに60℃で
1時間撹拌した。次にメチルヒドロポリシロキサン(2
5℃における粘度約30センチストークス)197g
(ケイ素3.3グラム原子)を加え、68〜70℃で1
時間撹拌した。45℃に冷却後i−ブチルアルミニウム
ジクロライドの50%ヘキサン溶液2.8kg(9.1
モル)を2時間かけて加えた。すべてを加えた後、70
℃で1時間撹拌を行い固体触媒成分(A)を得た。得ら
れた固体触媒成分(A)はヘキサンを用いて残存する未
反応物および副生成物を除去した後、ヘキサンスラリー
としてポリエチレン樹脂の製造に用いた。
キサン110リットル/時間、有機アルミニウム化合物
(B)としてトリイソブチルアルミニウムを120ミリ
モル/時間、上記固体触媒成分(A)を0.5g/時
間、エチレン25.4kg/時間、水素を対エチレン濃
度比0.35モル/モルになるようにそれぞれを供給し
ながら、85℃、全圧30kg/cm2、平均滞留時間
を3.4時間の条件下で連続的に第1段目の重合を行っ
た。第1段目のエチレン単独重合体(低分子量成分)
は、190℃、2.16Kg荷重のメルトフローレート
(JIS K7210−1976、条件4)は16g/
10分で、密度0.974g/cm3であった。
は、フラッシュタンクにて未反応の水素およびエチレン
を除去した後、内容積545リットルの別の連続式重合
器に導入した。この重合器に追加のヘキサンを45リッ
トル/時間供給しながら、エチレン17.7kg/時
間、1−ブテンを0.8kg/時間、水素を対エチレン
濃度比0.14モル/モル、80℃、全圧20kg/c
m2、平均滞留時間を3.3時間の条件下に第2段目の
重合を行った。第2段重合器からの排出物はフラッシュ
タンクにて未反応の水素、エチレン、1−ブテンを除去
した後、50リットル/時間のヘキサンにて洗浄した
後、乾燥工程を経てエチレン系共重合体(低分子量成分
と高分子量成分の混合物パウダー)を得た。低分子量成
分の重合割合は45重量%で、高分子量成分の重合割合
は55重量%であった。
みを、中和剤及び酸化防止剤等を一切使用せずに、50
mmφ造粒機でペレット化しポリエチレン樹脂を得た。
該ポリエチレン樹脂は密度が0.956g/cm3であ
り、190℃、21.6kg荷重のメルトフローレート
が28g/10分であり、GPCより求められるMw/
Mnが9.2であり、沸騰ノルマルヘキサン抽出量が
0.08%であり、含有塩素量が10PPMであり、灰
分量が35PPMであった。
器を用いて上記した耐薬品性試験及び微粒子数と金属不
純物濃度の測定を行った。
間で容器に変色はない。また、金属不純物濃度は0.0
1PPB以上の濃度となる金属がなく、保存中の微粒子
の増加も少なかった。
ル/モルとして供給した以外は、実施例1と同様に、ヘ
キサン中でエチレンとブテン−1を共重合して、二段重
合法により重合パウダーを得てた。該パウダーのみを、
中和剤及び酸化防止剤等を一切使用せずに50mmφ造
粒機でペレット化し、ポリエチレン樹脂を得た。該ポリ
エチレン樹脂は密度が0.955g/cm3であり、1
90℃、21.6kg荷重のメルトフローレートが8.
5g/10分であり、GPCより求められるMw/Mn
が13.5であり、沸騰ノルマルヘキサン抽出量が0.
08%であり、含有塩素量が9PPMであり、灰分量が
20PPMであった。該ポリエチレン樹脂をブロー成形
し、得られた容器を用いて上記した耐薬品性試験及び微
粒子数と金属不純物濃度の測定を行った。
間で容器に変色はない。金属不純物濃度は0.01PP
B以上の濃度となる金属がなく、保存中の微粒子の増加
も少なかった。
用いて、ヘキサン中でエチレンと1−ヘキセンを共重合
し、重合パウダーを得た。該重合パウダーのみを、中和
剤及び酸化防止剤を使用せずに50mmφ造粒機でペレ
ット化し、ポリエチレン樹脂を得た。該ポリエチレン樹
脂は密度が0.954g/cm3であり、190℃、2
1.6kg荷重のメルトフローレートが25g/10分
であり、GPCより求められるMw/Mnが7.2であ
り、沸騰ノルマルヘキサン抽出量が0.11%であり、
含有塩素量が3PPM未満であり、灰分量が180PP
Mある。該ポリエチレン樹脂をブロー成形し、得られた
容器を用いて上記した耐薬品性試験及び微粒子数と金属
不純物濃度の測定を行った。
間で変色が認められた。また、金属不純物濃度はクロム
(Cr)が0.04PPBと増加し、微粒子数の増加が
かなりあった。
た、第2段目の重合器の平均滞留時間を1.1時間に
し、さらに、第2段重合器からの排出物をヘキサンにて
洗浄しないこと以外は、実施例1と同様に、ヘキサン中
でエチレンとブテン−1を共重合して、二段重合法によ
り重合パウダーを得た。該パウダーのみを中和剤及び酸
化防止剤等を一切使用せずに50mmφ造粒機でペレッ
ト化し、ポリエチレン樹脂を得た。該ポリエチレン樹脂
は、密度が0.956g/cm3であり、190℃、2
1.6kg荷重のメルトフローレートが28g/10分
であり、GPCより求められるMw/Mnが10.3で
あり、沸騰ノルマルヘキサン抽出量が0.08%であ
り、含有塩素量が20PPMであり、灰分量が60PP
Mであった。該ポリエチレン樹脂をブロー成形して得ら
れた容器を用いて上記した耐薬品性試験及び微粒子数と
金属不純物濃度の測定を行った。
ミニウム(Al)が0.2PPBなり、0.1PPBを
超えた。
0℃、2.16kg荷重のメルトフローレート(JIS
K7210−1976、条件4)を100g/10分
で、密度0.979g/cm3、また、第1段目の重合
器の水素を対エチレン濃度比0.12モル/モルで供給
した以外は、実施例1と同様に、ヘキサン中でエチレン
とブテン−1を共重合して、二段重合法により重合パウ
ダーを得てた。該パウダーのみを、中和剤及び酸化防止
剤等を一切使用せずに50mmφ造粒機でペレット化
し、ポリエチレン樹脂を得た。該ポリエチレン樹脂は密
度が0.964g/cm3であり、190℃、21.6
kg荷重のメルトフローレートが41g/10分であ
り、GPCより求められるMw/Mnが16.0であ
り、沸騰ノルマルヘキサン抽出量が0.09%であり、
含有塩素量が12PPMであり、灰分量が20PPMで
あった。該ポリエチレン樹脂をブロー成形し、得られた
容器を用いて上記した耐薬品性試験及び微粒子数と金属
不純物濃度の測定を行った。
は少なく、また、金属不純物濃度は0.01PPB以上
となる金属がなかった。しかし、保存中の微粒子数の増
加がかなりあった。
レン樹脂を使用した場合に、薬品による該樹脂の溶出物
や劣化物及び金属不純物等の汚染物質を極力抑えるた
め、超LSIの微細化に対応できるクリーンな容器を提
供できる。さらに、樹脂の変色が少なく長期間の使用が
可能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】以下の(1)〜(5)の性状を有する高純
度薬品容器用ポリエチレン樹脂。 (1)密度(JIS K6760−1981)が0.9
4〜0.97g/cm3、(2)190℃、21.6k
g荷重のメルトフローレート(JIS K7210−1
976、条件7)が2〜50g/10分、(3)ゲルパ
ーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)より求
められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比(Mw/Mn)が8〜15、(4)沸騰ノルマ
ルヘキサン抽出量が0.1重量%以下、(5)含有塩素
量がポリエチレン樹脂に対して15PPM以下 - 【請求項2】ポリエチレン樹脂に含有されている灰分量
が該樹脂に対して50PPM以下である請求項第1項に
記載の高純度薬品容器用ポリエチレン樹脂。 - 【請求項3】ポリエチレン樹脂に対して、(A)中和剤
として脂肪酸金属塩類を150PPM以下として添加し
てなること、および/又は(B)酸化防止剤としてフェ
ノール系酸化防止剤を800PPM以下として添加して
なることを特徴とする請求項第1項又は第2項に記載の
高純度薬品容器用ポリエチレン樹脂。 - 【請求項4】請求項第1項〜第4項に記載のポリエチレ
ン樹脂からなる高純度薬品容器。
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