JPH1180126A - アゾリルメチルビシクロヘキサノール誘導体、その製造方法及び、農薬並びに、医薬としての利用 - Google Patents

アゾリルメチルビシクロヘキサノール誘導体、その製造方法及び、農薬並びに、医薬としての利用

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JPH1180126A
JPH1180126A JP25273797A JP25273797A JPH1180126A JP H1180126 A JPH1180126 A JP H1180126A JP 25273797 A JP25273797 A JP 25273797A JP 25273797 A JP25273797 A JP 25273797A JP H1180126 A JPH1180126 A JP H1180126A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アゾリルメチルビシクロヘキサノール誘導
体、その製造方法及び、農薬並びに、医薬を提供する。 【解決手段】 化1の式(1)のアゾリルメチルビシク
ロヘキサノール誘導体は、新規化合物であって、農園芸
用殺菌剤のような農薬の有効成分及び、抗真菌剤あるい
は抗アロマタ−ゼ剤のような医薬の有効成分として利用
できる。(式中、X は、ハロゲン原子、 C1 〜 C5 アル
キル基、ハロアルキル基、フェニル基、シアノ基または
ニトロ基を示す。nは、0 〜5 の整数を示す。nが2 以
上の時には、X は、同一であっても相異なっていてもよ
い。A は、CHまたはN を示す。Rは、C1〜C5アルキ
ル基を示す。) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬・医薬の有効成分
として利用できる、新規なアゾール誘導体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、環境汚染や薬剤耐性を回避する観
点から、新規な殺菌性化合物に対する要望が高まってい
る。他方、化3の式(1)のアゾリルメチルビシクロヘ
キサノール誘導体について報告する文献は知られていな
い。従って、その有用性についても検討されていなかっ
た。(式中、X は、ハロゲン原子、 C1 〜 C5 アルキル
基、ハロアルキル基、フェニル基、シアノ基またはニト
ロ基を示す。nは、0 〜5 の整数を示す。nが2 以上の
時には、X は、同一であっても相異なっていてもよい。
A は、CHまたはN を示す。Rは、C1〜C5アルキル基
を示す。)
【化3】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、上記式(1)のアゾリルメチルビシクロヘキサノー
ル誘導体、その製造方法、農薬・医薬としての利用方法
を提供することを課題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アゾリル
メチルビシクロヘキサノール誘導体(1)またはその塩
を合成し、この化合物が、農薬や医薬の有効成分として
有用であることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0005】本発明は次の構成上の特徴を有する。第1
の発明は、化4の式(1)のアゾリルメチルビシクロヘ
キサノール誘導体に関する。(式中、X は、ハロゲン原
子、 C1 〜 C5 アルキル基、ハロアルキル基、フェニル
基、シアノ基またはニトロ基を示し、同一または相異な
っていてもよい。nは、0 〜 5の整数を示し、A は、CH
または、N を示す。Rは、C1〜C5アルキル基を表す。)
【化4】
【0006】第2の発明は、上記式(1)のアゾリルメ
チルビシクロヘキサノール誘導体を有効成分として含有
する農園芸用殺菌剤に関する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
アゾリルメチルビシクロヘキサノール誘導体(1)にお
いて、X はハロゲン、C1〜C5アルキル、C1〜C4ハロアル
キル、フェニル、シアノまたはニトロを示し、塩素、フ
ルオロ、臭素、フェニル、メチル、1,1−ジメチルエ
チル、トリフルオロメチルを例示することができる。な
お、X の定義中、ハロアルキルとは、アルキルの1 個以
上の水素がハロゲンで置換していることを示す。n は 0
〜 5の整数を示す。好ましいn は、 0〜 2の整数であ
る。n が2 以上の時には、X は同一でも相異なっていて
もよい。Rは、C1〜C5アルキル基を示す。メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イ
ソプロピル基(1-メチルエチル基に同じ)、2-メチルプ
ロピル基、3-メチルブチル基を例示することができる。
【0008】アゾリルメチルビシクロヘキサノール誘導
体(1)の具体例として、表1の第1表に示すものをあ
げることができる。
【表1】
【0009】a):化5の式(1-1a)の幾何異性体であ
る。
【化5】
【0010】b):化6の式(1−1b)の幾何異性体であ
る。
【化6】
【0011】上記の第1表及び、実施例における化合物
番号の記載方法は、例えば、化合物(1−1)は、式
(1)のアゾリルメチルビシクロヘキサノール誘導体
(1)に含まれる具体的化合物の1種類を示す。同じよ
うに、実施例の製造例1における原料化合物、ビシクロ
ヘキサン−ケト化合物(6−1)は、式(6)のビシク
ロヘキサン−ケト化合物に含まれる具体的化合物の1種
類を示す。すなわち、各々の化学式の化合物の個々の具
体的化合物を示す場合には、化学式の番号を幹番号にし
て、化合物(幹番号−枝番号)のように記載して、それ
ら個々の具体的化合物を区別するように記載している。
さらに、異性体の違いを示す場合には、化合物(1-1a)
や化合物(1-1b)のように、添え文字a 、b を用いて、
これらを区別して記載している。
【0012】式(1)のアゾリルメチルビシクロヘキサ
ノール誘導体は、次のようにして製造することができ
る。すなわち、化7の反応式中、式(2)のシクロペン
タン−ケトカルボン酸エステル誘導体(例えば、特開平
1−93574記載の方法で調製できる)を、ハロゲン
化して、式(3)のハロシクロペンタン−ケトカルボン
酸エステル誘導体を得る。以下、この工程をハロゲン化
反応と記載する。次に脱ハロゲン化水素を行い、エンド
型オレフィン化合物である、式(4)のシクロペンテン
−ケトカルボン酸エステル誘導体を得る。以下、この工
程を脱ハロゲン化水素反応と記載する。次に、シクロペ
ンテン−ケトカルボン酸エステル誘導体(4)のエンド
型オレフィンのシクロプロパン化を行い、式(5)のビ
シクロヘキサン−ケトカルボン酸エステル誘導体を得
る。以下、この工程をシクロプロパン化反応と記載す
る。続いて、ビシクロヘキサン−ケトカルボン酸エステ
ル誘導体(5)を加水分解・脱炭酸して、式(6)のビ
シクロヘキサン−ケト化合物を得る。以下、この工程を
加水分解・脱炭酸反応と記載する。(式中、X 、n 及
び、Rは、上記と同じ定義内容を示す。Z は、ハロゲン
原子を示す。Y は、C1〜C6アルキル基を示す。)
【化7】
【0013】ついで、化8の反応式中、このビシクロヘ
キサン−ケト化合物(6)を、アゾリルメチル化反応し
て、式(1)のアゾリルメチルビシクロヘキサノール誘
導体を得る。以下、この工程をアゾリルメチル化反応と
記載する。(式中、X 、n 、A 及び、Rは、上記と同じ
定義内容を示す。)
【化8】
【0014】アゾリルメチルビシクロヘキサノール誘導
体(1)は、化9の反応式で示すように、ビシクロヘキ
サン−ケト化合物(6)を、ウイッテヒ試薬によるウイ
ッテヒ反応により、式(7)のメチレンビシクロヘキサ
ン誘導体を合成し、ついで、化合物(7)のメチレン基
を過酸などの酸化剤による酸化反応に供することによ
り、式(8)のビシクロヘキサン−オキシラン化合物を
得て、さらに、アゾリル化反応によっても得ることが出
来る。
【化9】
【0015】本明細書に記載の反応は、「ハロゲン化反
応」、「脱ハロゲン化水素反応」、「シクロプロパン化
反応」、「加水分解・脱炭酸反応」、「アゾリルメチル
化反応」、「ウイッテヒ反応」、「酸化反応」、「アゾ
リル化反応」等のアゾリルメチルビシクロヘキサノール
誘導体(1)を合成する反応からなっている。これらの
反応で、使用が好ましい時に用いられる溶媒として、下
記のものを例示し得る。
【0016】水。酢酸、プロピオン酸などの低級脂肪酸
類。ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化
水素類。塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素類。メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、t−ブタノール等の低級アルコール類。
ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル類。N−メチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのア
ミド類アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリ
ル類アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
などのケトン類ジメチルスルホキシド、テトラメチレン
スルホンなどの含硫黄化合物。
【0017】また、本発明の製造法では、上述の希釈剤
に加えて塩基または酸の共存下に反応を行なうこともあ
る。ここで用いる塩基としては下記のものを例示し得
る。炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の
炭酸塩。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカ
リ金属の水酸化物。ナトリウムメトキド、ナトリウムエ
トキシド、カリウムtert−ブトキシドなどのアルカリ金
属のアルコキシド。水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、水素化リチウムなどのアルカリ金属水素化合物。n
−ブチルリチウム等のアルカリ金属の有機金属化合物。
ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属
類。リチウムジイソプロピルアミド等のアルカリ金属ア
ミド類。トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルア
ミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(以下
において、略称のDBUを使用する)等の有機アミン
類。酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫
酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、酪酸、p−トルエンスルホ
ン酸等の有機酸、塩化リチウム、臭化リチウム、塩化ロ
ジウム等のルイス酸を例示し得る。ハロゲン化試薬とし
ては、塩素、臭素、沃素、N−クロロスクシンイミド、
N−ブロモスクシンイミド、スルフリルクロリドを例示
できる。酸化剤としては、過酢酸、過安息香酸、m-クロ
ロ過安息香酸、過フタル酸、過ギ酸、トリフルオロ過酢
酸等の過酸を例示できる。
【0018】次に本明細書に記載の個々の反応について
説明する。 「ハロゲン化反応」シクロペンタン−ケトカルボン酸エ
ステル誘導体(2)を上記の希釈溶媒液中、ハロゲン化
試薬を用いてハロゲン化を行い、ハロシクロペンタン−
ケトカルボン酸エステル誘導体(3)を得る。化合物
(2)を含めて、化学式中にC1〜C6アルキル基であるY
を有する化合物において、Y は、好ましくは、C1〜C4ア
ルキル基であり、メチル基を例示することができる。反
応温度と反応時間に関しては、0℃から150℃、好ま
しくは室温から100℃を反応温度にして、1時間から
24時間程反応させることにより目的物を得ることが出
来る。 「脱ハロゲン化水素反応」ハロシクロペンタン−ケトカ
ルボン酸エステル誘導体(3)を上記の希釈溶媒液中、
塩化リチウムもしくは、臭化リチウムとN,N−ジメチ
ルホルムアミドとの組み合わせのような脱ハロゲン化水
素試薬と反応させ、シクロペンテン−ケトカルボン酸エ
ステル誘導体(4)を得る。反応温度と反応時間に関し
ては、室温から200℃、好ましくは室温から100℃
を反応温度にして、1時間から24時間程反応させるこ
とにより目的物を得ることが出来る。
【0019】「シクロプロパン化反応」シクロペンテン
−ケトカルボン酸エステル誘導体(4)を上記の希釈溶
媒液中、ジメチルスルホキソニウムメチリドなどのイリ
ドと反応させ、シクロプロパン化を行い、ビシクロヘキ
サン−ケトカルボン酸エステル誘導体(5)を得る。反
応温度と反応時間に関しては、室温から還流点、好まし
くは、室温から60℃を反応温度にして、30分から1
0時間程反応させることにより目的物を得ることが出来
る。 「加水分解・脱炭酸反応」ビシクロヘキサン−ケトカル
ボン酸エステル誘導体(5)の加水分解・脱炭酸反応
を、上記の希釈溶媒中、塩基性条件下で行い、ビシクロ
ヘキサン−ケト化合物(6)を得ることが出来る。塩基
としてアルカリ金属塩基、好ましくは、水酸化ナトリウ
ムや水酸化カリウムを使用する。この時の反応温度は、
50℃から還流点、好ましくは80℃から還流点であ
る。塩基性条件下での反応時間は、10時間から10日
間の範囲であって、攪拌下に反応を行うことがより好ま
しい。
【0020】「アゾリルメチル化反応」ビシクロヘキサ
ン−ケト化合物(6)と、例えば、特開平1−3016
64記載の方法で、上記の無水系の希釈溶媒中で、1H
−1,2,4−トリアゾールもしくは、1H−イミダゾ
ールとを塩基の存在下(好ましくは、アゾールをナトリ
ウム塩として使用)、ジメチルスルホキソニウムメチリ
ドなどのイリドを反応させることにより、目的物である
アゾリルメチルビシクロヘキサノール誘導体(1)を得
ることができる。反応温度と反応時間に関しては、0℃
から還流点、好ましくは室温から還流点を反応温度にし
て、1時間から24時間程反応させることにより目的物
を得ることが出来る。
【0021】「ウイッテヒ反応」ビシクロヘキサン−ケ
ト化合物(6)を、上記の希釈溶媒中、ウイッテヒ試薬
を反応させて、メチレンビシクロヘキサン誘導体(7)
を得ることが出来る。塩基としてアルカリ金属塩基、好
ましくは、水素化ナトリウム等を使用する。この時の反
応温度は、0℃から還流点、好ましく室温から還流点で
ある。 「酸化反応」メチレンビシクロヘキサン誘導体(7)
を、上記の希釈溶媒中、酸化剤を反応させて、ビシクロ
ヘキサン−オキシラン化合物(8)を得ることが出来
る。塩基としてアルカリ金属塩基、好ましくは、水素化
ナトリウム等を使用する。この時の反応温度は、−20
℃から50℃、好ましくは5℃から室温である。 「アゾリル化反応」ビシクロヘキサン−オキシラン化合
物(8)を、上記の希釈溶媒中、1H−1,2,4−ト
リアゾールもしくは、1H−イミダゾールとを塩基の存
在下(好ましくは、アゾールをナトリウム塩として使
用)反応させて、アゾリルメチルビシクロヘキサノール
誘導体(1)を得ることが出来る。塩基としてアルカリ
金属塩基、好ましくは、水素化ナトリウム、ソジウムメ
トキシド等を使用する。この時の反応温度は、50℃か
ら還流点、好ましくは80℃から還流点である。
【0022】本明細書に記載の「ハロゲン化反応」、
「脱ハロゲン化水素反応」、「シクロプロパン化反
応」、「加水分解・脱炭酸反応」、「アゾリルメチル化
反応」、「ウイッテヒ反応」、「酸化反応」および「ア
ゾール化反応」の生成物を単離する場合には、通常用い
られる化学操作、例えば、カラムクロマトグラフィー、
再結晶、蒸留、その他の方法を単独で、あるいは、これ
らの方法を適宣組み合わせて使用することができる。
【0023】アゾリルメチルビシクロヘキサノール誘導
体(1)は、1,2,4−トリアゾリル基もしくは、イ
ミダゾリル基を有するので、無機酸、有機酸の酸付加塩
や、金属錯体を形成する。したがって、アゾリルメチル
ビシクロヘキサノール誘導体(1)は、酸付加塩や金属
錯体の一部として、農薬や医薬の有効成分として使用す
ることもできる。アゾリルメチルビシクロヘキサノール
誘導体(1)には、少なくとも1個の不斉炭素が存在す
る。したがって、これらの光学異性体の少なくとも1種
類を農薬や医薬の有効成分として使用することができ
る。化合物(1)の幾何異性体についても、これらの少
なくとも1種類を農薬や医薬の有効成分として使用する
ことができる。
【0024】本発明化合物を農薬の有効成分として使用
する場合には、そのまま使用することもできるが、通常
は製剤補助剤とともに、粉剤、水和剤、粒剤、乳剤など
の種々の形態に製剤して使用する。このとき製剤中に、
1種または2種以上の本発明化合物が0.1〜95重量
%、好ましくは0.5〜90重量%、より好ましくは2
〜70重量%含まれるように製剤する。製剤補助剤とし
て使用する担体、希釈剤、界面活性剤を例示すれば、固
体担体として、タルク、カオリン、ベントナイト、珪藻
土、ホワイトカーボン、クレーなど。液体希釈剤とし
て、水、キシレン、トルエン、クロロベンゼン、シクロ
ヘキサン、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド、
ジメチルホルムアミド、アルコールなど。界面活性剤は
その効果により使いわけるのがよく、乳化剤として、ポ
リオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノラウレートなど。分散剤とし
て、リグニンスルホン酸塩、ジブチルナフタリンスルホ
ン酸塩など、湿潤剤として、アルキルスルホン酸塩、ア
ルキルフェニルスルホン酸塩など、をあげることができ
る。
【0025】上記製剤には、そのまま使用するものと水
等の希釈剤で所定濃度に希釈して使用するものとがあ
る。希釈して使用する時の本発明化合物の濃度は0.0
01〜1.0%の範囲が望ましい。また、本発明化合物
の使用量は畑、田、果樹園、温室などの農園芸用地1ha
あたり、20〜5000g 、より好ましくは50〜10
00g である。これらの使用濃度および使用量は剤形、
使用時期、使用方法、使用場所、対象作物等によっても
異なるため、上記の範囲にこだわることなく増減するこ
とは勿論可能である。さらに、本発明化合物は他の有効
成分、例えば、殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤と組
み合わせて使用することもできる。
【0026】次に、本発明化合物を医薬の有効成分とし
て使用する場合について記載する。この場合にも、その
まま使用することもできるが、通常は、製剤補助剤とと
もに、錠剤、丸剤、粉剤、エリキシル剤、乳剤、液剤、
シロップ剤、懸濁剤、噴霧剤、軟膏、ゼラチン軟カプセ
ル、ゼラチン硬カプセル、座薬、滅菌注射用液および滅
菌包装粉剤などの種々の形態に製剤して使用する。
【0027】適当な担体または希釈剤としては、例え
ば、乳糖、デキストロース、シュクロース、ソルビトー
ル、マンニトール、デンプン、リン酸カルシウム、ケイ
酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリド
ン、セルロース、ポリオキシエチレンソルビタンモノオ
レート、ゼラチン、シロップ、メチルセルロース、オキ
シ安息香酸メチル、オキシ安息香酸プロピル、タルク、
ステアリン酸マグネシウムおよび水を挙げることができ
る。また、製剤には滑沢剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、
防腐剤、甘味料またはフレーバー等を添加してもよい。
【0028】医薬品として使用の際には、経口投与の場
合は、本化合物を担体および希釈剤と混合して粉剤また
は散剤としたり、錠剤に打錠したり、ゼラチンカプセル
に充填したりすることができる。あるいは、これらの混
合物をブドウ糖水溶液、等張性食塩水または滅菌水等の
液体に溶解し、静脈投与または注射してもよい。
【0029】本発明化合物を抗真菌剤あるいは抗アロマ
ターゼ剤として使用する場合は、剤形中に本化合物を
0.01〜500mg、より好ましくは0.1〜300mg
の量で含有させて使用することができるので、投与単位
剤形に製剤化することが好ましい。本化合物は広範な用
量域で有効である。例えば1日当たり投与量は通常0.
005〜100mg/kgの範囲内である。ヒト成人に対す
る治療時には約0.1〜40mg/kgを1回で、または分
割投与するとよい。しかしながら、実際の投与量は個々
の患者の年齢、症状の重篤度、並びに投与経路等に照ら
して医師が決定するので、上記の用量域範囲を越えるこ
ともあるが、この場合も本発明の範囲内に含まれる。
【0030】
【実施例】以下、製造例、製剤例、試験例を示し、本発
明を具体的に説明する。なお、本発明はその要旨を越え
ない限り以下の製造例、製剤例および試験例に限定され
るものではない。
【0031】製造例1 3−(4−クロロベンジル)−
1−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イルメチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2
−オール(1−1a)の合成 1H−1,2,4−トリアゾールナトリウム塩5.1g、N
−メチル−2−ピロリドン80mlならびに、製造例4で合
成した、ビシクロヘキサン−ケト化合物(6−1)8.7g
を、窒素気流下で、混合物を125-130 ℃に加熱撹拌し
た。続いてソジウムtert- ブトキシド3.3gとトリメチル
スルホキソニウムブロミド8.1gを、数回に分けて交互に
添加した。4時間後、冷却し、反応混合物を水にあけ、
トルエン300ml で2回抽出した。水洗した後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、シリカゲルのショートカラムを通
し、溶媒を留去した。残分を酢酸エチルとn−ヘキサン
の混合溶媒より再結晶化し、3−(4−クロロベンジ
ル)−1−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イルメチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサ
ン−2−オール(1−1a)を得た。 融点:112.5 〜113.5 ℃ 収量:7.3 g 収率:62.0% NMR(CDCl3,ppm):8.10 (s ,1H), 7.90(s, 1H), 6.9-7.3
(m,4H),3.16(s ,2H), 3.1(bs, 1H), 3.2(bs ,2H),1.5-
2.0(m, 3H), 0.90 (s ,3H), 0.1-0.5(m,2H)
【0032】製造例2 3−(4−クロロベンジル)−
1−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イルメチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2
−オール(1−1b)の合成 3−(4−クロロベンジル)−1−メチル−2−メチレ
ンビシクロ[3.1.0]ヘキサン(7−1)の2位の
メチレンを含む二重結合のエポキド(8−1)の合成 下の製造例9で合成した、メチレンビシクロヘキサン誘
導体(7−1)4.1gをクロロホルム30mlに溶解させ、m-
クロロ過安息香酸3.4gのクロロホルム溶液20mlを氷冷下
滴下し、終夜攪拌した。反応液を飽和重曹水、水で順次
洗浄し、クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下でクロロホルムを留去し、3−(4−クロロ
ベンジル)−1−メチル−2−エポキシメチルビシクロ
[3.1.0]ヘキサン(8−1)を含む油状物を調製
した。 3−(4−クロロベンジル)−1−メチル−2−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)ビシク
ロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール(1−1b)の
合成 上ので得られた、ビシクロヘキサン−オキシラン化合
物(8−1)を含む残査に、N−メチル−2−ピロリド
ン50ml、炭酸カリウム10g 、1H−1,2,4−トリア
ゾール3.0gを加え、窒素気流化下100 ℃で8時間攪拌し
た。反応液を水に注ぎ反応を終了した。トルエンで抽
出、水洗、トルエン溶媒を減圧下で留去し、残分をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メチルシク
リヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒で再結晶して、3−
(4−クロロベンジル)−1−メチル−2−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)ビシクロ
[3.1.0]ヘキサン−2−オール(1−1b)を得
た。融点:130-132 ℃ 収量0.5 g NMR(CDCl3, ppm):8.30(s ,1H), 7.87(s ,1H), 6.7-
7.3(m, 4H),4.36(s,2H), 3.6 (bs ,1H), 1.7-2.8 (m ,7
H),1.96 (s,3H), 0.2-0.4 (m,1H)
【0033】製造例3 3−(4−クロロベンジル)−
1−イソプロピル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イルメチル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサ
ン−2−オール(1−2)の合成 1H−1,2,4−トリアゾール57g 、N−メチル−2
−ピロリドン180ml 、水酸化ナトリウム33.0g 、水16m
l、トルエン170ml を共沸脱水器を付けた1Lのフラスコ
に仕込み、常圧で脱水還流をおこなった後、トルエンを
減圧留去した。得られた反応混合物に、下の製造例5で
合成した、ビシクロヘキサン−ケト化合物(6−2)14
4.5gとN−メチル−2−ピロリドン300ml を加え、窒素
気流下で、125〜130℃に加熱した。続いてソジウムtert
- ブトキシド31.7g とトリメチルスルホキソニウムブロ
ミド28.5g を、数回に分けて交互に添加した。4時間
後、反応液を冷却後、反応混合物を水に注ぎ、トルエン
500ml で3回抽出した。トルエン層を水洗した後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。トルエンを留去し、エチル
シクロヘキサンで再結晶し、3−(4−クロロベンジ
ル)−1−イソプロピル−2−(1H−1,2,4−ト
リアゾール−1−イルメチル)ビシクロ[3.1.0]
ヘキサン−2−オール(1−2)を合成した。 収量:113.6g 収率:62.7% 融点:162-163 ℃ NMR (CDCl3,ppm):8.21(s,1H,) 8.00(s,1H), 7.16 (d,1
H,J=8Hz),6.90(d,1H,J=8Hz), 4.51(d,1H,j=14Hz),4.25
(d,1H, J=14Hz),2.82 (s,1H), 2.0-2.4 (m,2H), 1.3-1.
9 (m,4H),0.88(d,3H, J=7Hz), 0.79(d,3H,J=7Hz,) 0.4-0.55(m, 1H), 0.1-0.25(m,1H)
【0034】製造例4 3−(4−クロロベンジル)−
1−メチル−2−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサ
ン(6−1)の合成 下に記載の製造例6で合成した、ビシクロヘキサン−ケ
トカルボン酸エステル誘導体(5−1)34.0g に25%水
酸化ナトリウム水溶液100gを加え、1 時間還流した。冷
却後、塩酸60mlで酸性にし、トルエンで抽出後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲル充填のショートカラ
ムを通し、トルエン溶媒を減圧留去し、残分を減圧蒸留
にて精製して、3−(4−クロロベンジル)−1−メチ
ル−2−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキサン(6−
1)を得た。 沸点:2mmHg 140-141 ℃ 収量18.7g NMR(CDCl3,ppm):6.9-7.3 (m,4H), 1.5-3.3(m,6H),1.20
(s,3H), 0.8-1.2(m,2H)
【0035】製造例5 3−(4−クロロベンジル)−
1−イソプロピル−2−オキソビシクロ[3.1.0]
ヘキサン(6−2)の合成 下に記載の製造例10で合成した、ビシクロヘキサン−
ケトカルボン酸エステル誘導体(5−2)335gに、トル
エン8ml と25%水酸化ナトリウム1000g を加え、1時間
還流した。冷却後、塩酸550ml で酸性にし、トルエン70
0ml で抽出後、トルエン溶媒を減圧留去した。残分を減
圧蒸留にて精製し、3−(4−クロロベンジル)−1−
イソプロピル−2−オキソビシクロ[3.1.0]ヘキ
サン(6−2)を得た。 沸点:2 mmHg 155-157 ℃ 収量:147.4g 収率:6
5.8% NMR(CDCl3,ppm):7.18(d,2H,J=8Hz) 6.97(d,2H,J=8Hz),
1.3-3.1(m 7H),0.8-1.3(m 2H), 1.93(d,3H,J=7Hz),1.91
(d,3H,J=7Hz)
【0036】製造例6 3−(4−クロロベンジル)−
1−メチル−2−オキソ−3−メトキシカルボニルビシ
クロ[3.1.0]ヘキサン(5−1)の合成 下に記載の製造例7で合成した、シクロペンテン−ケト
カルボン酸エステル誘導体(4−1)41.7g をN−メチ
ル−2−ピロリドン200ml に溶解し、60%水素化ナトリ
ウム7.2gをヘキサンで洗浄し加えた。この中へ、窒素気
流下でトリメチルスルホキソニウムブロマイド28g を少
量づつ添加した。室温下で8時間撹拌した後、反応液を
水に注ぎ、トルエンで抽出した。トルエン層を水洗し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲル充填のショー
トカラムを通した後、トルエン溶媒を留去し、3−(4
−クロロベンジル)−1−メチル−2−オキソ−3−メ
トキシカルボニルビシクロ[3.1.0]ヘキサン(5
−1)を合成した。 収量34.9g NMR(CDCl3,ppm) :6.8-7.3 (m ,4H), 3.67 (s,3H),3.58
(s ,3H),3.18(d,1H,J=14Hz), 2.87(d,1H,J=14Hz),1.5-
2.7 (m,3H), 1.23,1.15(2s,3H), 0.7-1.3(m,2H)
【0037】製造例7 1−(4−クロロベンジル)−
3−メチル−2−オキソ−3−シクロペンテンカルボン
酸メチルエステル(4−1)の合成 下に記載の製造例8で合成した、ハロシクロペンタン−
ケトカルボン酸エステル誘導体(3−1)61.6g をジメ
チルホルムアミド55mlに溶解し、塩化リチウム9gをくわ
え、100 ℃で3 時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、
トルエンで抽出、水洗後、トルエンを減圧留去した。収
量52.3g。残分を減圧蒸留にて精製し、1−(4−クロ
ロベンジル)−3−メチル−2−オキソ−3−シクロペ
ンテンカルボン酸メチルエステル(4−1)を得た。 沸点:2mmHg 152-158 ℃ 収量:45.5 g NMR(CDCl3,ppm) :6.9-7.4 (m,5H), 3.62(s ,3H), 3.15
(s ,2H),2.7-3.0(m,1H), 2.4-2.7(m,1H),1.6-1.8(m,3H)
【0038】製造例8 3−クロロ−1−(4−クロロ
ベンジル)−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカ
ルボン酸メチルエステル(3−1)の合成 2−カルボメトキシ−2−(4−クロロベンジル)−5
−メチルシクロペンタノン(2−1)50g をトルエン15
0ml に溶解し、スルフリルクロライド35g を加え、室温
化下で3日間撹拌した。反応液を水に注ぎ、トルエン層
を分液し、重曹水、水で順次洗浄し、トルエンを減圧下
で留去し、3−クロロ−1−(4−クロロベンジル)−
3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチ
ルエステル(3−1)を合成した。 収量:61.6 g NMR (CDCl3,ppm):6.8-7.4 (m ,4H), 3.72(s ,3H), 3.11
(s,2H),1.5-2.9 (m,4H), 1.37 (s,3H)
【0039】製造例9 3−(4−クロロベンジル)−
1−メチル−2−メチレンビシクロ[3.1.0]ヘキ
サン(7−1)の合成 ソジウムtert- ブトキシド2.4 g(25mmol) をN−メチル
−2−ピロリドン20mlに溶解し、メチルトリフェニルホ
スホニウムブロマイド8.9g(25mmol)を分割添加した。こ
の中へ、上に記載の製造例4で合成した、ビシクロヘキ
サン−ケト化合物(6−1)4.7gのN−メチル−2−ピ
ロリドン10ml溶液を室温で滴下し、3時間攪拌した。反
応液を水に注ぎ、トルエンで抽出した。トルエンを減圧
下で留去した。残分をヘキサンに転溶し、ヘキサン未溶
解物(トリフェニルホスフィンオキサイド)を除き、ヘ
キサン層から減圧下でヘキサン留去し、3−(4−クロ
ロベンジル)−1−メチル−2−メチレンビシクロ
[3.1.0]ヘキサン(7−1)4.1gを無色油状物と
して得た。 NMR(CDCl3,ppm):6.9-7.3 (m ,4H), 5.08(d,1H, J=21H
z),4.53(d,1H,J=21Hz), 2.7-3.2 (m ,1H), 2.0-2.5 (m,
2H),1.0-1.7(m ,2H), 1.21(s ,3H), 0.4-0.7 (m ,3H)
【0040】製造例10 3−(4−クロロベンジル)
−1−イソプロピル−2−オキソ−3−メトキシカルボ
ニルビシクロ[3.1.0]ヘキサン(5−2)の合成 下に記載の製造例11で合成した、シクロペンテン−ケ
トカルボン酸エステル誘導体(4−2)325gをN−メチ
ル−2−ピロリドン700ml とジメチルスルホキシド30ml
に溶解し、60%水素化ナトリウム51g をヘキサンで2 回
洗浄し加えた。室温下で撹拌しながら、トリメチルスル
ホキソニウムブロミド193gを少量づつ添加した。5時間
後、酢酸50mlを加えて反応を終了した。反応液を水に注
ぎ、トルエン500ml で2回抽出した。水層を塩酸で酸性
にし、さらに300ml のトルエンで抽出した。合わせたト
ルエン層を水洗し、減圧下でトルエンを留去し、3−
(4−クロロベンジル)−1−イソプロピル−2−オキ
ソ−3−メトキシカルボニルビシクロ[3.1.0]ヘ
キサン(5−2)を得た。 収量335g NMR(CDCl3,ppm) :6.8-7.3(m,4H), 3.67,3.60(2s,3H),
2.9-3.2 (m,2H),1.5-2.9(m,4H), 0.9-1.6(m,8H)
【0041】製造例11 1−(4−クロロベンジル)
−3−イソプロピル−2−オキソ−3−シクロペンテン
カルボン酸メチルエステル(4−2)の合成 下に記載の製造例12で合成した、ハロシクロペンタン
−ケトカルボン酸エステル誘導体(3−2)をジメチル
ホルムアミド 500 ml に溶解し、塩化リチウム60 g を
加えて、100℃で2時間攪拌した。反応混合物を水に
注ぎ、トルエンで抽出、水洗後、トルエンを減圧留去し
た。残分を減圧蒸留で精製し、1−(4−クロロベンジ
ル)−3−イソプロピル−2−オキソ−3−シクロペン
テンカルボン酸メチルエステル(4−2)を得た。 沸点:2 mmHg 160-174 ℃ 収量:325g 収率:7
2.5% NMR(CDCl3, ppm) :6.9-7.4 (m, 5H), 3.63(s, 3H), 3.1
6(s ,2H),2.0-3.1(m,3H), 0.8-1.2(m,6H)
【0042】製造例12 3−クロロ−1−(4−クロ
ロベンジル)−3−イソプロピル−2−オキソシクロペ
ンタンカルボン酸メチルエステル(3−2)の合成 下に記載に参考製造例1で合成した、シクロペンタン−
ケトカルボン酸エステル誘導体(2−2)400gをトルエ
ン1100mlに溶解し、スルフリルクロライド280gを加え、
室温下で2日間撹拌した。反応液を水にあけ、トルエン
層を分液し、重曹水、水で洗い、トルエン層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、トルエンを減圧留去し、3−クロ
ロ−1−(4−クロロベンジル)−3−イソプロピル−
2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステル
(3−2)を得た。 収量:486 g NMR (CDCl3,ppm):6.9-7.4 (m,4H), 3.7(s,3H), 3.22(d,
1H,J=14Hz),2.78( d,1H,J=14Hz), 1.5-2.5 (m, 4H),1.
10 (d,3H,J=6Hz), 0.82(d,1H,J=6Hz)
【0043】参考製造例1 1−(4−クロロベンジ
ル)−3−イソプロピル−2−オキソシクロペンタンカ
ルボン酸メチルエステル(2−2)の合成 2Lの3ツ口フラスコにアジピン酸メチルエステル 34
8.4 g(2mole )、28%ソジウムメトキシド380g(0.98
eq.)、ジメチルホルムアミド26g 、トルエン1Lを仕込
み、常圧でメタノールを留去した。残分にジメチルホル
ムアミド240g、ヨウ化カリウム28g 、ソジウムメトキシ
ド283gを加え、65-70 ℃で、イソプロピルブロマイド32
5gを滴下した。この温度で終夜攪拌した。常圧でメタノ
ールを留去した。80℃まで冷却し、続いてパラクロロベ
ンジルクロライド240g(0.75 eq.)を滴下し、その温度
で終夜攪拌した。反応液を水洗し、溶媒を減圧留去し
た。残分を減圧蒸留し、1−(4−クロロベンジル)−
3−イソプロピル−2−オキソシクロペンタンカルボン
酸メチルエステル(2−2)を得た。 沸点:2 mmHg 150-157 ℃ 収量:330.7g 収率:47.6
% NMR (CDCl3,ppm):6.9-7.4 (m 4H), 3.68,3.65(2s ,3H),
3.08, 3.05(2s ,2H),1.5- 2.6 (m 6H), 0.6-1.1(m 6H)
【0044】 製剤例1:粉剤 重量部 化合物(1−1) 3 クレ− 40 タルク 57 を粉砕混合し、散粉として使用する。
【0045】 製剤例2:水和剤 重量部 化合物(1−2) 50 リグニンスルホン酸塩 5 アルキルスルホン酸塩 3 珪藻土 42 を粉砕混合して水和剤とし、水で希釈して使用する。
【0046】 製剤例3:粒剤 重量部 化合物(1−3) 5 ベントナイト 43 クレ− 45 リグニンスルホン酸塩 7 を均一に混合し更に水を加えて練り合わせ、押し出し式
造粒機で粒状に加工乾燥して粒剤とする。
【0047】 製剤例4:乳剤 重量部 化合物(1−2) 20 ポリオキシエチレンアルキルアリルエ−テル 10 ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ−ト 3 キシレン 67 を均一に混合溶解して乳剤とする。
【0048】試験例1 コムギ赤さび病防除効果試験 角型プラスチックポット(6.4cm x 6.4cm) を用いて栽培
した第2葉期のコムギ(品種:農林64号)に、製剤例2
のような水和剤形態のものを、水で所定濃度(125 mg/
l)に希釈懸濁し、100l/10a の割合で散布した。散布葉
を風乾した後、コムギ赤さび病菌の胞子を噴霧接種し、
20〜24℃高湿度条件下に24時間保った.その後は
温室内で管理した。接種後、10〜14日目にコムギ赤さび
病のり病度を調査して、防除価を式1により算出し、結
果を表2の第2表に記載した。 (調査基準) り病度 Peterson氏らのさび病被害率尺度 a) 0 無発病のもの 0.5 1 %未満のもの 1 1 %以上5 %未満のもの 2 5 %以上10%未満のもの 3 10%以上30%未満のもの 4 30%以上50%未満のもの 5 50%以上のもの a):日本植物防疫協会、イネ・ムギ等殺菌剤圃場試験
法、111頁 (1990)。
【式1】防除価(%)=(1−散布区のり病度÷無散布
区のり病度)×100
【0049】
【表2】
【0050】試験例2 コムギうどんこ病防除効果試験 角型プラスチックポット(6.4cm x 6.4cm) を用いて栽培
した第2葉期のコムギ(品種:農林64号)に、製剤例2
のような水和剤形態のものを、水で所定濃度(125mg/l)
に希釈懸濁し、100l/10aの割合で散布した。散布葉を風
乾した後、コムギうどんこ病菌の胞子をふりかけて接種
し、その後は温室内で管理した。接種後、7 日目にコム
ギうどんこ病のり病度を調査して、防除価を式2により
算出し、結果を表3の第3表に記載した。 (調査基準) り病度 発病面積率 0 無発病のもの 0.5 発病面積率1%未満のもの 1 発病面積率1%以上5%未満のもの 2 発病面積率5%以上10%未満のもの 3 発病面積率10%以上30%未満のもの 4 発病面積率30%以上50%未満のもの 5 発病面積率50%以上のもの
【式2】防除価(%)=(1−散布区のり病度÷無散布
区のり病度)×100
【0051】
【表3】
【0052】試験例3 キュウリ灰色かび病防除効果試験 角型プラスチックポット(6.4cm x 6.4cm) を用いて栽培
した子葉期のキュウリ(品種:相模半白)に、製剤例2
のような水和剤形態のものを、水で所定濃度(125 mg/
l) に希釈懸濁し、100l/10aの割合で散布した。散布葉
を風乾した後、灰色かび病菌の胞子液をしみこませたペ
ーパーディスク(直径8mm)を4点置床し、20℃高湿
度条件下に保った。接種後、4日目にキュウリ灰色かび
病のり病度を調査して、4点の平均り病度を求めた。防
除価を式3により算出し、結果を表4の第4表に記載し
た。 (調査基準) り病度 発病面積率 0 無発病のもの 0.5 病斑面積率10%未満のもの 1 病斑面積率10%以上20%未満のもの 2 病斑面積率20%以上40%未満のもの 3 病斑面積率40%以上60%未満のもの 4 病斑面積率60%以上80%未満のもの 5 発病面積率80%以上のもの
【式3】防除価(%)=(1−散布区の平均り病度÷無
散布区の平均り病度)×100
【0053】
【表4】
【0054】試験例4 各種病原菌に対する抗菌性試験 本例は、本発明化合物の各種植物病原性糸状菌に対する
抗菌性を試験した結果を示したものである。 試験方法:本発明化合物を、それぞれ10mg秤量し、ジメ
チルスルホキシドに溶解した。この溶液0.mlを60℃前後
のPDA 培地60mlに加え、100ml 三角フラスコ内でよく混
合し、シャーレ内に流し固化させ、終濃度100mg/l の本
発明化合物を含む平板培地を作製した。一方、予め平板
培地上で培養した供試菌を直径4mm のコルクボーラーで
打ち抜き、上記の薬剤含有平板培地上に接種した。接種
後、各菌の生育適温にて1〜3日間培養し、菌の生育を
菌そう直径で測定し、薬剤無添加区における菌の生育と
比較して、式4により、菌糸伸長抑制率を求めた。
【式4】R=100(dc−dt)/dc [式中、R=菌糸伸長抑制率(%)、dc=無処理平板
上菌そう直径、dt=薬剤処理平板上菌そう直径をそれ
ぞれ示す]
【0055】結果を次の基準にしたがって5段階評価と
し、表5の第5表に示した。 生育阻害度 5:菌糸伸長抑制率が90%以上のもの 4:菌糸伸長抑制率が90未満〜70%以上のもの 3:菌糸伸長抑制率が70未満〜40%以上のもの 2:菌糸伸長抑制率が40未満〜20%以上のもの 1:菌糸伸長抑制率が20%未満のもの
【0056】
【表5】 第5表中の略号は下記の菌を示す。
【0057】 P.o.; Pyricularia oryzae イネいもち病菌 F.c.; Fusarium oxysporum f.sp.cucumerinum キュウリつる割病菌 G.f.; Gibberella fujikuroi イネばか苗病菌 F.niv.; Fusarium nivale コムギ赤かび病菌 L.n.; Leptosphaeria nodorum コムギふ枯病菌 B.c.; Botrytis cinerea 灰色かび病菌 R.s.; Rhizoctonia solani イネ紋枯病菌
【0058】
【発明の効果】上記式(1)のアゾリルメチルビシクロ
ヘキサノール誘導体は、新規化合物であって、農園芸用
殺菌剤のような農薬の有効成分及び、抗真菌剤あるいは
抗アロマターゼ剤のような医薬の有効成分として利用で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 249/08 515 C07D 249/08 515

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1の式(1)のアゾリルメチルビシク
    ロヘキサノール誘導体。(式中、X は、ハロゲン原子、
    C1 〜 C5 アルキル基、ハロアルキル基、フェニル基、
    シアノ基またはニトロ基を示す。nは、0 〜5 の整数を
    示す。nが2 以上の時には、X は、同一であっても相異
    なっていてもよい。A は、CHまたはN を示す。Rは、C
    1〜C5アルキル基を示す。) 【化1】
  2. 【請求項2】 化2の式(1)のアゾリルメチルビシク
    ロヘキサノール誘導体を有効成分として含有する農園芸
    用殺菌剤。(式中、X は、ハロゲン原子、 C1 〜 C5 ア
    ルキル基、ハロアルキル基、フェニル基、シアノ基また
    はニトロ基を示す。nは、0 〜5 の整数を示す。nが2
    以上の時には、X は、同一であっても相異なっていても
    よい。A は、CHまたはN を示す。Rは、C1〜C5アル
    キル基を示す。) 【化2】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011241169A (ja) * 2010-05-18 2011-12-01 Hokko Chem Ind Co Ltd 1−置換−4−カルバモイル−1,2,4−トリアゾール−5−オン誘導体の製造方法

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