JP2617201B2 - 新規アゾール置換シクロペンタノール誘導体、その製造方法及び該誘導体を含有する農園芸用殺菌剤 - Google Patents

新規アゾール置換シクロペンタノール誘導体、その製造方法及び該誘導体を含有する農園芸用殺菌剤

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JP2617201B2 JP63007821A JP782188A JP2617201B2 JP 2617201 B2 JP2617201 B2 JP 2617201B2 JP 63007821 A JP63007821 A JP 63007821A JP 782188 A JP782188 A JP 782188A JP 2617201 B2 JP2617201 B2 JP 2617201B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、植物病害を防除する作用を有する活性成分
としての有用性を有するアゾール置換シクロペンタノー
ル誘導体とその製造法及び該誘導体を活性成分として含
有する農園芸用殺菌剤に関する。
発明が解決しようとする課題 本発明者らは、人畜に対する毒性が低くて取扱い上で
の安全性が高く且つ広汎な植物病害に対して優れた防除
効果を示す農園芸用殺菌剤を開発するために、多数のア
ゾール誘導体を合成しそれらの実用性について検討した
結果、上記一般式(I)で示されるアゾール置換シクロ
ペンタノール誘導体が上述した特性を有することを見出
し、本発明をなすに至つた。
すなわち、本発明の目的は、上記作用を有する農園芸
用殺菌剤の活性成分としての有用性を有するアゾール置
換シクロペンタノール誘導体とその製造法、及び広汎な
植物病害に対して優れた防除効果を示し且つ低毒性及び
取扱い上の安全性の点でも優れている上記アゾール置換
シクロペンタノール誘導体を活性成分として含有する農
園芸用殺菌剤を提供することにある。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明は、下記一般式(I) (式中、AはN又はCHを表わす。) で示される新規アゾール置換シクロペンタノール誘導体
と該誘導体を製造する方法及びその製造法において中間
体として用いられるオキシラン体及びシクロペンタノン
体の各化合物、更に上記アゾール置換シクロペンタノー
ル誘導体を活性成分として含有する農園芸用殺菌剤から
構成されている。
上記一般式(I)で示されるアゾール置換シクロペン
タノール誘導体並びに該誘導体を製造するための上記各
中間体の理化学的性質を示すと表I及び表IIの通りであ
る。なお中間体も新規化合物である。
表I、表IIの化合物のNMRスペクトルはTMSを内部基準
にして測定し、下記の記号で示した。
s:一重線、d:二重線、t:三重線、 m:多重線、b:ブロードライン、 bs:幅広い一重線、J:カツプリング定数(単位Hz) また、表Iに例示した各アゾール化合物の赤外線吸収
スペクトルを添付の第1図乃至第4図に示す。
課題を解決するための手段 本発明に係る上記一般式(I)で示されるアゾール置
換シクロペンタノール誘導体を得るための製造法及び該
誘導体の有用性として農園芸用殺菌剤としての利用につ
いて説明する。
本発明に係るアゾール誘導体は下記方法により製造さ
れる。
前記一般式(II)で示されるオキシラン化合物を下記
式(IV)で示される1,2,5−トリアゾール又はイミダゾ
ールと希釈剤の存在下に反応させることにより、前記一
般式(I)で示される目的のアゾール置換シクロペンタ
ノール誘導体が得られる。
(式中、Mは水素原子又はアルカリ金属原子を表わし、
AはN又はCHを表わす。) ここに出発物質として用いる式(II)を有するオキシ
ラン化合物は下記の方法により得る事が出来る。
すなわち前記式(III)で示されるシクロペンタノン
を、例えばオルガニツク・シンセシス(Org.Syn.)49
78(1969)並びにジヤーナル・オブ・アメリカン・ケミ
カル・ソサエティ(J.Amer.Chem、Soc.)(1965)1353
に記載の方法を参照し、ジメチルオキシスルホニウムメ
チリドあるいはジメチルスルホニウムメチリドと希釈剤
の存在下に反応させることにより得ることが出来る。
上記方法を反応式に示すと下記の通りである。
更に式(III)で示されるシクロペンタノンは2−ク
ロロシクロペンタノンと4−クロロフエノールとを希釈
剤の存在下に反応させることにより得ることが出来る。
上記方法を反応式に示すと下記の通りである。
本発明に係る一般式(I)で示される化合物の製造方
法における一連の反応において用いる希釈剤としては、
ベンゼン,トルエン,キシレン,ヘキサン等の炭化水素
類;塩化メチレン,クロロホルム,四塩化炭素等のハロ
ゲン化炭化水素類;メタノール,エタノール等のアルコ
ール類;ジエチルエーテル,ジイソプロピルエーテル,
テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン,メチル
エチルケトン等のケトン類;その他アセトニトリル,ジ
メチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド等を例示し
得る。
なお、本発明に係る製造法では、上掲の希釈剤に加え
て塩基の共存下に反応を行うこともある。ここで用いる
塩基としては、炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等のアル
カリ金属の炭酸塩;水酸化ナトリウム,水酸化カリウム
等のアルカリ金属の水酸化物;ナトリウムメチラート、
ナトリウムエチラート、カリウムターシヤリーブチラー
ト等のアルカリ金属のアルコラート;水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物;n−ブチ
ルリチウム等のアルカリ金属のアルキル化合物;その他
トリエチルアミン、ピリジン等を例示し得る。
本発明に係る製造法を実施するには、例えば前記式
(III)で示される化合物を得るには、2−クロロシク
ロペンタノンと4−クロロフエノールとを上掲の塩基
(例えば、炭酸カリウム)の存在下に上掲の希釈剤(例
えば、メチルエチルケトン)中で還流下に15〜20時間、
撹拌する事により得ることが出来る。
又、式(II)示されるオキシラン化合物を製造するに
は、前掲の希釈剤(特にジメチルスルホキシドが好まし
い。)に式(III)で示されるケトンを溶かした溶液
を、上掲の塩基(例えば、水素化ナトリウム)とトリメ
チルスルホキソニウムヨーダイドとの等量混合して調製
したジメチルオキソスルホニウムメチリドへ加えて反応
させるとよい。またメチリドの反応量は式(III)で示
されるシクロペンタノンの1.0乃至2.0当量が好ましい。
この際の反応温度は25乃至100℃の範囲が好ましい。ま
た反応温度は1乃至40時間の範囲が好ましい。
シクロペンタノン(III)より得られるオキシラン化
合物(II)は、その1−オキサスピロ〔2.4〕ヘプタン
環の3位と4位におけるオキシラン基と4−クロロフエ
ノキシ基との立体配置において、次のような立体異性構
造をとる。
これらの立体異性体の分離は例えば、クロマトグラフ
ィー(薄層、カラム、溶液高圧クロマトグラフィーな
ど)によって行なうことが出来る。
一般式(I)で示されるアゾール置換シクロペンタノ
ール類を得るには、前記一般式(IV)で示されるアゾー
ル類を前掲の希釈剤に溶かしたものに必要に応じ、上掲
の塩基の存在下に、前記式(II)で示されるオキシラン
化合物を0.5〜1.0当量加えるか、もしくは逆にオキシラ
ン化合物を希釈剤に溶かしたものに上記アゾール類のア
ルカリ金属塩を加えて反応させるとよい。
この際の反応温度は溶媒としての上記希釈剤の凝固点
から沸点までの任意の温度を適用し得るが、実際上は0
乃至100℃の範囲の温度で反応を行なうことが好まし
い。また反応時間は1〜6時間の範囲であつて、撹拌下
に反応を行なう事が好ましい。
上記反応の終了後、反応により得られた反応混合物を
冷却した後、氷水中において酢酸エチル、クロロホル
ム、ベンゼン等の有機溶剤により抽出して有機層を分離
し、次いで該有機層を水洗して乾燥した後、溶媒を減圧
下に留去し、得られた残渣を精製処理することにより、
目的とする化合物を得る。なお、精製処理は、再結晶又
はシリカゲルカラムクロマトグラフィー等に付すること
により行ない得る。
なお、一般式(I)で示されるアゾール置換シクロペ
ンタノール誘導体には、その原料化合物であるオキシラ
ン化合物に(II−1)と(II−2)の異性体が存在する
事により、オキシラン化合物(II)と1,2,4−トリアゾ
ール又はイミダゾールと反応させて得られる目的アゾー
ル置換シクロペンタノール誘導体(I)にも次のような
立体異性体が存在して来る。
勿論、この異性体の分離は例えばクロマトグラフィー
により行なう事が出来る。
次に、本発明に係る前記一般式(I)に示されるアゾ
ール置換シクロペンタノール誘導体の農園芸用殺菌剤の
活性成分としての有用性について説明する。
本発明に係るアゾール置換シクロペンタノール誘導体
は下記に示す広範囲な植物病害に対して防除効果を呈す
る。
イネのいもち病(菌名:Pyricularia oryzae,以下同
じ)、イネのごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanu
s)、イネの白葉枯病(Xanthomonas oryzae)、イネの
紋枯病(Rhizoctonia solani)、イネの小黒菌核病(He
lminthosporium sigmoideum)イネの馬鹿苗病(Gibbere
lla fujikuroi)、リンゴのうどんこ病(Podosphaera l
eucotricha)、リンゴの黒星病(Venturia inaequali
s)、リンゴのモニリア病(Monilinia mali)、リンゴ
の斑点落葉病(Alternaria mali)リンゴの腐乱病(Val
sa mali)、ナシの黒斑病(Alternaria kikuchiana)、
ナシのうどんこ病(Phyllactinia pyri)、ナシの赤星
病(Gymnosporangium asiaticum)、ナシの黒星病(Ven
turia nashicola)、ブドウのうどんこ病(uncinula ne
cator)、ブドウのさび病(Phakopsora ampelopsidi
s)、ブドウの晩腐病(Glomerella cingulata)、オオ
ムギのうどんこ病(Erysiphe graminis f.sp.horde
i)、オオムギの雲形病(Rhynchosporium secalis f.s
p.hordei)、オオムギの黒さび病(Puccinia gramini
s)、オオムギの黄さび病(Puccinia striiformis)、
コムギの赤さび病(Puccinia recondita)、コムギの葉
枯病(Septoria tritici)、コムギの黄さび病(Puccin
ia striiformis)、コムギのうどんこ病(Erysiphe gra
minis f.sp.tritici)、ウリ類のうどんこ病(Sphaerot
heca fuliginea)、ウリ類の炭そ病(colletotrichum l
agenarium)、スイカのつる割病(Fusarium oxysporum
f.sp.niveum)、キユウリのつる割病(Fusarium oxyspo
rum f.cucumerinum)、ダイコン萎黄病(Fusarium oxys
porum f.raphani)、トマトのうどんこ病(Erysiphe ci
choracearum)、トマトの輪紋病(Alternaria solan
i)、ナスのうどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、
イチゴのうどんこ病(Sephaerotheca humuli)、タバコ
のうどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、タバコの赤
星病(Alternaria longipes)、テンサイの褐斑病(Cer
cospora beticola)、ジヤガイモの夏疫病(Alternaria
solani)、ダイズの褐紋病(Septoria glycines)、ダ
イズの紫斑病(Cercospora kikuchii)、核果類果樹の
灰星病(Sclerotinia cinerea)、種々の作物をおかす
灰色カビ病(Botrytis cinerea)、菌核病(Sclerotini
a sclerotiorum)などに対して活性を有する。
なお、本発明に係るアゾール置換シクロペンタノール
誘導体は、上褐の植物病害のうちのいくつかの病害に対
しては予防的な効果のみならず、治療的効果も奏する。
前記一般式(I)で示されるアゾール置換シクロペン
タノール誘導体を上述のごとき殺菌剤として適用するに
は、該化合物をそのまま、又は担体(希釈剤)と混合し
て粉剤、水和剤、粒剤、乳剤並びに液剤等の形態として
有利に使用し得る。更に必要に応じて上記担体のほかに
展着剤、乳剤、湿展剤、固着剤等の助剤を添加すること
により効果をいつそう確実にすることも勿論可能であ
る。
因に、本化合物は1,2,4−トリアゾール環又はイミダ
ゾール環を含有しているので、無機塩類、有機塩類もし
くは金属錯塩等の形体でも使用し得る。
また本化合物には、シクロペンタン環の1位と2位に
それぞれアゾリルメチル基と4−クロロフエノキシ基が
含有されているので、シス体とトランス体の幾何異性体
並びに光学異性体が存在し得るが、本発明では全ての単
独の異性体並びに各異性体の任意の比率で混合物をも包
含するものである。
したがつて、本発明に係る農園芸用殺菌剤は、これら
異性体の単独又は混合物を活性成分として含有するもの
も包含するものであると理解すべきである。
以下に本発明に係るアゾール置換シクロペンタノール
誘導体の具体的な製造法及び該誘導体を活性成分として
利用した農園芸用殺菌剤の具体例を示して本発明の効果
を説明する。
実施例1 シス−2−(4−クロロフエノキシ)−1−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イルメチル)−1−シクロペン
タノール(表−Iの化合物番号1)の製造 60%NaH0.89g(0.022モル)をベンゼンで洗浄後、無
水N,N−ジメチルホルムアミド20mlに懸濁した液に、室
温撹拌下に1,2,4−トリアゾール1.54g(0.022モル)を
徐々に添加し、発泡が止まるまで撹拌した。
この溶液にシス−4−(4−クロロフエノキシ)−1
−オキサスピロ〔2.4〕ヘプタン(表−IIの化合物番号I
I−1)2.5g(0.011モル)を無水N,N−ジメチルホルム
アミド3mlに溶した溶液を滴下した。その後80〜90℃で
1時間撹拌した。冷却後得られた反応溶液を氷水中に注
ぎ、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水洗した後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して褐色油状物を
得た。この油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル:1/3)に付して精
製し、白色結晶を得た。これを酢酸エチル:n−ヘキサン
2:1混合溶媒より再結晶して融点133〜5℃の化合物番号
1を白色結晶として0.62g(収率19.1%)を得た。
実施例2 トランス−2−(4−クロロフエノキシ)−1−(1H−
イミダゾール−1−イルメチル)−1−シクロペンタノ
ール(表−Iの化合物番号4)の製造 60%NaH0.092g(0.0023モル)をベンゼンで洗浄後、
無水N,N−ジメチルホルムアミド8mlに懸濁した液に、室
温撹拌下にイミダゾール0.16g(0.0023モル)を徐々に
添加し、発泡が止まるまで撹拌した。
この溶液にトランス−4−(4−クロロフエノキシ)
−1−オキサスピロ〔2.4〕ヘプタン(表−IIの化合物
番号II−2)0.47g(0.0021モル)を無水N,N−ジメチル
ホルムアミド2mlに溶した溶液を滴下した。その後室温
で3時間撹拌した後、反応溶液を氷水中に注ぎ析出する
白色結晶を別、良く水洗した。
乾燥後酢酸エチル:n−ヘキサン1:1混合溶媒より再結
晶して融点130〜2℃の化合物番号4を白色結晶として
0.30g(収率49.1%)得た。
実施例3 4−(4−クロロフエノキシ)−1−オキサスピロ〔2.
4〕ヘプタン(表−IIの化合物番号II−1及びII−2の
中間体化合物)の製造 60%NaH1.32g(0.033モル)をベンゼン洗浄後、無水
ジメチルスルホキシド35mlに懸濁し0.5時間撹拌した。
この溶液に室温撹拌下トリメチルスルホキソニウムヨ
ーダイド7.26g(0.033モル)を徐々に添加した。添加終
了後更に0.5時間撹拌した後、2−(4−クロロフエノ
キシ)シクロペンタノン(表−IIの化合物番号III)6.3
g(0.03モル)を無水ジメチルスルホキシド15mlに溶し
た溶液を滴下した。
その後室温下に2時間撹拌した後、反応溶液を氷水中
に注ぎ酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗、飽和食塩
水で良く洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮して
微褐色油状物を得た。
この油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:n−ヘキサン:酢酸エチル:10/1)に付して
精製し、表−IIに示した化合物番号II−4 4.1g(収率6
0.9%)及びII−2 1.2g(収率17.8%)を得た。
実施例4 2−(4−クロロフエノキシ)シクロペンタノン(表−
IIの化合物番号IIIの中間体化合物)の製造 4−クロロフエノール21.7g(0.168モル)と炭酸カリ
ウム25.6g(0.186モル)をメチルエチルケトン100ml中
で1時間還流撹拌した。
冷却後2−クロロシクロペンタノン20g(0.168モル)
を加え断続的に20時間還流撹拌した。
冷却後、析出した結晶を別し、良くメチレエチルケ
トンで洗浄した後、メチルエチルケトン層を減圧濃縮し
て油状物を得た。これをエチルエーテルに溶解し、10%
水酸化カリウム溶液、飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸
ナトリウムで乾燥後濃縮して油状物を得た。
この油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフイー
(展開溶媒:n−ヘキサン:酢酸エチル:3/1)に付して精
製し微黄色油状物を得た。これを固化させn−ヘキサ
ン:酢酸エチル混合溶媒より再結晶し融点66〜8℃の化
合物番号IIIを白色結晶として10.9g(収率30.9%)得
た。
次に本発明化合物の有効性を証するため若干の実施例
を示すが、担体(希釈剤)及び助剤、その混合比及び有
効成分は広い範囲で変更し得る物である。
実施例5:粉剤 重量部 本発明化合物(化合物番号1) 3 クレー 40 タルク 57 を粉砕混合し、散粉として使用する。
実施例6:水和剤 重量部 本発明化合物(化合物番号1) 50 リグニンスルホン酸塩 5 アルキルスルホン酸塩 3 珪藻土 42 を粉砕混合して水和剤とし、水で希釈して使用する。
実施例7:粒剤 重量部 本発明化合物(化合物番号3) 5 ベントナイト 43 クレー 45 リグニンスルホン酸塩 7 を均一に混合し更に水を加えて練り合わせ、押し出し式
造粒機で粒状に加工乾燥して粒剤とする。
実施例8:乳剤 重量部 本発明化合物(化合物番号2) 30 ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル 10 ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート 3 キシレン 57 を均一に混合溶解して乳剤とする。
実施例9 コムギうどんこ病防除効果試験 径10cmの素焼鉢を用いて栽培した第2葉期の幼苗コム
ギ(品種;農林64号、16本/鉢、3鉢/処理区使用)に
実施例6の如き水和剤形態のものを所定濃度に水で希釈
懸濁し、1鉢当たり5ml散布した。葉風乾後、り病葉か
ら採取したコムギうどんこ病菌胞子の懸濁液を噴霧接種
し、20〜24℃高湿度条件下に24時間保ちその後は温室内
に放置した。接種後9〜11日目にコムギうどんこ病の病
斑面積率を調査し、下記式により防除価を算出した。
結果は表IIIに示す。
実施例 10 各種病原菌に対する抗菌性試験 本例は、本発明によるアゾール誘導体の化合物の各種
植物病原菌に対する抗菌性を試験した結果を示したもの
である。
試験方法: 本発明化合物を、所定濃度となるように、ジメチルス
ルホキシドに溶解し、その0.6mlと、60℃前後のPSA培地
60mlを100ml三角フラスコ内でよく混合し、シヤーレ内
に流し固化させた。一方、予め平板培地上で培養した供
試菌を直径4mmのコルクボーラーでうちぬき、上記の薬
剤含有平板培地上に接種した。接種後、各菌の生育適温
にて1〜3日間培養し、菌の生育を菌そう直径で測定
し、薬剤無添加区における菌の生育と比較して下記式に
従い菌糸伸長抑制率を求めた。
R=(dc−dt)100/dc 式中 R=菌糸伸長抑制率(%) dc=無処理平板上菌そう直径 dt=薬剤処理平板上菌そう直径 をそれぞれ示す。
結果を次の基準に従つて5段階評価とし、表IVに示し
た。
生育阻害度 5 菌糸伸長抑制率が100%〜90%以上のもの 4 菌糸伸長抑制率が90%未満〜70%以上のもの 3 菌糸伸長抑制率が70%未満〜40%以上のもの 2 菌糸伸長抑制率が40%未満〜20%以上のもの 1 菌糸伸長抑制率が20%未満のもの
【図面の簡単な説明】
添付した図面第1図〜第4図はそれぞれ本発明に係る表
Iの化合物番号1〜4の化合物の赤外線吸収スペクトル
を示す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 303/22 C07D 303/22

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、AはN又はCHを表わす)で示される新規アゾー
    ル置換シクロペンタノール誘導体。
  2. 【請求項2】式(II) で示されるオキシラン化合物と下記一般式(IV) (式中、Mは水素原子又はアルカリ金属原子を表わし、
    AはN又はCHを表わす)で示される1,2,4−トリアゾー
    ルもしくはイミダゾールを反応させることを特徴とする
    一般式(I) (式中、Aは前記と同じ意味を表わす)で示されるアゾ
    ール置換シクロペンタノール誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】(a) 2−クロロシクロペンタノンと4
    −クロロフェノールを反応させて下式(III) で示される2−(4−クロロフェノキシ)シクロペンタ
    ノンを得、 (b) このシクロペンタノン(III)をジメチルスル
    ホキソニウムメチリドあるいはジメチルスルホニウムメ
    チリドを用いてオキシラン化して式(II) で示されるオキシラン化合物とし、次いで (c) 得られたオキシラン化合物(II)を下式(IV) (式中、M及びAは前記と同様の意味を表わす)で示さ
    れる1,2,4−トリアゾール又はイミダゾールと反応させ
    ることを特徴とする一般式(I) (式中、Aは前記と同様の意味を表わす)で示されるア
    ゾール置換シクロペンタノール誘導体の製造方法。
  4. 【請求項4】式(II) で示されるオキシラン化合物。
  5. 【請求項5】式(III) で示されるシクロペンタノン化合物。
  6. 【請求項6】一般式(I) (式中、AはN又はCHを表わす)で示されるアゾール置
    換シクロペンタノール誘導体を含有する農園芸用殺菌
    剤。
JP63007821A 1988-01-18 1988-01-18 新規アゾール置換シクロペンタノール誘導体、その製造方法及び該誘導体を含有する農園芸用殺菌剤 Expired - Lifetime JP2617201B2 (ja)

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JPH01186870A (ja) 1989-07-26

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