JPH1180082A - (メタ)アクリル酸高級アルキルエステルの製造法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸高級アルキルエステルの製造法

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JPH1180082A
JPH1180082A JP24506897A JP24506897A JPH1180082A JP H1180082 A JPH1180082 A JP H1180082A JP 24506897 A JP24506897 A JP 24506897A JP 24506897 A JP24506897 A JP 24506897A JP H1180082 A JPH1180082 A JP H1180082A
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JP
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alcohol
meth
cov
μmol
apha
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JP24506897A
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English (en)
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Toshinao Ukiana
俊直 浮穴
Hiroshi Nagumo
博 南雲
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色を抑え、色相の良好な(メタ)アクリル
酸高級アルキルエステルを得るための製造方法の提供。 【解決手段】 COV 0.7μmol/g以下の炭素数8〜22
のアルコールと、(メタ)アクリル酸又はその低級アル
キルエステルを反応させ、更に必要により反応物を吸着
剤処理して(メタ)アクリル酸高級アルキルエステルを
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアクリル酸またはメ
タクリル酸(以下、(メタ)アクリル酸と記す)の高級
アルキルエステルの製造法に関し、詳しくは、色相の良
好な(メタ)アクリル酸高級アルキルエステルの製造法
に関するものである。(メタ)アクリル酸と高級アルコ
ールとのエステルは、アクリル樹脂、塗料、接着剤、粘
着剤などの原料モノマーとして巾広く利用されている。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】(メ
タ)アクリル酸と高級アルコールから触媒の存在下にエ
ステル化を行い、(メタ)アクリル酸高級アルキルエス
テルを製造するに当たり、最も困難な点は製品を無色〜
淡色にすることにある。このエステルを従来の方法で製
造すると黄色もしくは褐色に着色し、白色や淡色の塗料
に使用した場合に不都合な結果を引き起こすことにな
る。粘着剤においても、透明テープに使用した場合には
着色が見られ適当でない。
【0003】一般に着色したエステルは、蒸留や過酸化
水素処理により無色〜淡色にすることができる。しか
し、(メタ)アクリル酸高級アルキルエステルを蒸留す
る場合は、沸点が高くエネルギーを多く消費したり、場
合により重合を起こすことがあり適当でない。また(メ
タ)アクリル酸高級アルキルエステルの過酸化水素処理
による脱色では、過酸化水素が(メタ)アクリル酸高級
アルキルエステルの重合開始剤となるため適当でない。
【0004】従って、本発明の目的は、着色を抑え、色
相の良好な(メタ)アクリル酸高級アルキルエステルを
得るための製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究の結果、特定の高級アルコールを
用いることにより、(メタ)アクリル酸と高級アルコー
ルから、着色を極力抑えたエステルを製造できることを
見いだし、本発明を完成するに到った。
【0006】すなわち、本発明は、COV 0.7μmol/g
以下の炭素数8〜22のアルコールと、(メタ)アクリル
酸又はその低級アルキルエステルとを反応させることを
特徴とする(メタ)アクリル酸高級アルキルエステルの
製造法を提供するものである。
【0007】また本発明は、COV 0.7μmol/g以下の
炭素数8〜22のアルコールと、(メタ)アクリル酸又は
その低級アルキルエステルとを反応させ、得られた反応
物を吸着剤処理することを特徴とする(メタ)アクリル
酸高級アルキルエステルの製造法を提供するものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0009】本発明に用いられる炭素数8〜22のアルコ
ールとしては、炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐鎖のア
ルコールを用いることができ、具体的には、オクチルア
ルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミ
リスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルア
ルコール、合成アルコールや、硬化パーム油脂肪酸のメ
チルエステル等を還元して得られる高級アルコール等が
挙げられる。これらの高級アルコールは、単独あるいは
2種以上の混合物として用いることができる。
【0010】本発明においては、炭素数8〜22のアルコ
ールとして、COVが 0.7μmol/g以下のものを用い
る。尚、本発明において、COVは基準油脂分析試験法
2.5.4-1996 に準じて測定した値である。COVが 0.7
μmol/gを越えた炭素数8〜22のアルコールを用いる
と、色相の良好な(メタ)アクリル酸高級アルキルエス
テルを得ることができない。
【0011】COVが 0.7μmol/g以下の炭素数8〜22
のアルコールを得る方法としては、例えば、COVが
0.7μmol/gを越える炭素数8〜22のアルコールを蒸留
または水素化剤による還元処理を行なう方法等が挙げら
れる。
【0012】蒸留は、NaOH, KOH, NaBH4, NaBH4 とNaOH
の混合物等のアルカリを添加し、ボトム温度 100〜300
℃で真空蒸留を行う方法等が挙げられ、アルカリの添加
量は炭素数8〜22のアルコールに対して 0.005〜0.5 重
量%が好ましい。
【0013】また水素化剤による還元処理に用いられる
水素化剤としては、NaBH4 とNaOHの混合物、NaBH4, LiA
lH4 等が挙げられ、水素化処理の温度は60〜150 ℃、好
ましくは80〜120 ℃、処理時間は30分〜3時間、好まし
くは1〜2時間である。また水素化剤の処理量は、炭素
数8〜22のアルコールのCOVの 1.1〜3倍当量が好ま
しい。水素化剤は水洗により除去するか、もしくは水素
化剤を含む状態で次のエステル化反応あるいはエステル
交換反応のための原料として用いることもできる。
【0014】本発明においては、上記のような方法で得
られたCOV 0.7μmol/g以下の炭素数8〜22のアルコ
ールと、(メタ)アクリル酸又はその低級アルキルエス
テルとを、エステル化反応あるいはエステル交換反応さ
せる。ここで用いられる(メタ)アクリル酸の低級アル
キルエステルとしては、メチルエステル、エチルエステ
ル等が挙げられるが、メチルエステルが好ましい。
【0015】エステル化反応あるいはエステル交換反応
は、無溶媒法や溶媒法で実施される。これらの反応はバ
ッチ式で行なっても、または連続式で行なってもよく、
高級アルコール、重合防止剤、溶媒(無溶媒法ではな
し)、触媒、(メタ)アクリル酸又はその低級アルキル
エステルを反応器に仕込み、反応温度70〜140 ℃、好ま
しくは 100〜120 ℃、常圧もしくは常圧から13.3kPa ま
で徐々に真空に引き、重合防止用に空気、燃焼範囲を外
すために窒素を吹き込みながらエステル化又はエステル
交換反応を行う。
【0016】溶媒を使用する場合は、溶媒が還流する程
度に反応温度や真空度を調整し、副生する水(又はメタ
ノール等の低級アルコール)と反応溶媒を反応器上部に
取り付けた脱水管と冷却管により水(又はメタノール等
の低級アルコール)と溶媒を分離し、水(又はメタノー
ル等の低級アルコール)を系外に除きながら溶媒は反応
系に戻してエステル化又はエステル交換反応を行う。反
応は水(又はメタノール等の低級アルコール)が流出し
なくなれば終了する。使用した溶媒は、反応終了後に真
空度を上げ回収するか、精製工程を終了した後に真空度
を上げて回収する。
【0017】無溶媒の場合には、反応温度や真空度を調
整し、流出する水(又はメタノール等の低級アルコー
ル)を反応器上部に取り付けた脱水管と冷却管で系外に
除く。反応は水(又はメタノール等の低級アルコール)
が流出しなくなれば終了する。
【0018】このエステル化又はエステル交換反応に用
いられる溶媒としてはトルエン、キシレン、ベンゼン、
n−ヘキサンなどを単独もしくは2種類以上の混合物
で、反応液に対し10〜100 重量%の範囲で使用する。
【0019】また触媒としては、硫酸、塩酸、p−トル
エンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、キシレンスルホン酸などを用いることができる。更
に重合防止剤としては、ハイドロキノン、ヒドロキノン
モノメチルエーテル、フェノチアジン、p−ベンゾキノ
ン、t−ブチルクレゾールなどを用いることができる。
【0020】本発明においては、上記のようなエステル
化又はエステル交換反応が終了した反応液は、触媒、重
合防止剤、未反応(メタ)アクリル酸又はその低級アル
キルエステル、着色成分等を除去するため、アルカリ性
水溶液で中和し、水洗水のpHが8.5 以下になるまで水洗
し、規定量の重合防止剤を添加して水分が0.05%以下に
なるまで80℃、6.7kPa以下で脱水することが好ましい。
【0021】ここで用いられる中和剤としては、NaOH、
KOH、LiOH、Na2CO3、K2CO3、NaHCO3等が挙げられ、これ
らの1〜50重量%水溶液で中和し、これらの塩にして除
去を行う。中和温度は20〜80℃、好ましくは30〜70℃、
中和時間は5〜60分、好ましくは10〜30分、中和剤の量
は反応終了物の酸価の 1.0〜1.2 倍当量、好ましくは1.
05倍当量である。
【0022】上記のような中和に続き水洗を行なうこと
により、着色物質、未反応(メタ)アクリル酸又はその
低級アルキルエステル、触媒、重合防止剤等を除去す
る。中和−水洗により重合防止剤が除去される場合があ
り、必要に応じて、反応物に規定量の重合防止剤を添加
することもできる。ここで用いられる重合防止剤として
は、ハイドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル
などが挙げられる。
【0023】上記のような工程により無色〜淡色の(メ
タ)アクリル酸高級アルキルエステルを得ることができ
るが、更に色相を改善するために、吸着剤により脱色処
理を行うこともできる。
【0024】ここで用いられる吸着剤としては、活性
炭、活性白土、ハイドロタルサイト類化合物等が挙げら
れる。吸着剤の使用量は、(メタ)アクリル酸高級アル
キルエステルの色や製品の色に応じて変化させることが
でき、(メタ)アクリル酸高級アルキルエステルに対し
て0.05〜5重量%が好ましく、0.1 〜1重量%が更に好
ましい。吸着剤の使用量が多すぎると製品の収率低下や
吸着剤のコストが上がり適当でない。
【0025】吸着剤による処理温度は40〜100℃、好ま
しくは50〜90℃、処理時間は1〜180分、好ましくは5
〜30分が適当である。吸着剤の処理後、吸着剤を除去す
るために濾過を行なう。濾過は加圧濾過でも減圧濾過で
も良い。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0027】なお、以下の実施例において、色の評価は
JIS K 0071-1993 に準じて行い、下記の基準で判断し、
◎及び○が目的とする色の基準で、△及び×が目的より
悪いと判断した。 ◎:APHAが20以下 ○:APHAが20を越え60以下 △:APHAが60を越え150 未満 ×:APHAが150 以上 また、COVは基準油脂分析試験法 2.5.4-1996に準じ
て測定し、酸価は基準油脂分析試験法 2.3.1-1996に準
じて測定した。
【0028】実施例1 硬化パーム油脂肪酸のメチルエステルを還元して得られ
る高級アルコールを蒸留して得られるラウリルアルコー
ル(花王(株)商品名 カルコール 2098)で上記製造
直後のもの(COVが 0.2μmol/g) 943gを、温度
計、攪拌機、脱水管、冷却管、空気、窒素吹き込み管を
取り付けた2リットルの反応器に仕込み、ハイドロキノ
ン(三井石油化学(株)品)0.57g、p−トルエンスル
ホン酸(和光純薬工業(株)品、和光特級)14.1g、メ
タクリル酸(和光純薬工業(株)品、和光1級) 483g
を添加して、空気(9ml/分)を液中に、窒素(27ml/
分)を空間に吹き込みながら、 110℃で常圧から13.3kP
a にしながらエステル化反応を8時間行った。得られた
メタクリル酸ラウリルの酸価の1.05倍等量に相当する30
%水溶液の苛性ソーダで中和を行い、続いて水洗を行
い、メタクリル酸ラウリル1000g当たり 100mgの4−メ
トキシフェノール(東京化成工業(株)品)を添加して
減圧脱水を行った。この様にして得られたメタクリル酸
ラウリルの色(APHA)は50であった。色(APHA)が50の
メタクリル酸ラウリル1000gに吸着剤;KW-500SH(共和
化学工業(株)製のキョーワード 500SHの略)を2g添
加して80℃、5分混合し、濾過を行った。得られたメタ
クリル酸ラウリルの色(APHA)は15であった。
【0029】実施例2 COVが 0.6μmol/gのラウリルアルコールを使って実
施例1と同様のエステル化反応を行った。減圧脱水して
得られたメタクリル酸ラウリルの色(APHA)は80であっ
た。色(APHA)が80のメタクリル酸ラウリル1000gにKW
-500SHを5g添加して80℃、5分混合し、濾過を行っ
た。得られたメタクリル酸ラウリルは、色(APHA)が20
であった。
【0030】実施例3 COVが 0.9μmol/gのラウリルアルコール1000gに、
NaBH4(和光純薬工業(株)品、Practical Grade 合格
品)を 0.026g添加して、窒素雰囲気下、80℃、1時間
の処理を行った。水洗水の水層のpHが 8.5以下になるま
で水洗し、80℃で減圧脱水を行った。その結果、ラウリ
ルアルコールのCOVは 0.1μmol/gであった。
【0031】このCOVが 0.1μmol/gのラウリルアル
コールを実施例1と同様の反応を行った。減圧脱水して
得られたメタクリル酸ラウリルの色(APHA)は50であっ
た。色(APHA)が50のメタクリル酸ラウリル1000gにKW
-500SHを3g添加して80℃、5分混合し、濾過を行っ
た。得られたメタクリル酸ラウリルは、色(APHA)が15
であった。
【0032】実施例4 COVが 0.9μmol/gのラウリルアルコール1000gに、
NaBH4 12%と苛性ソーダ40%を含む水溶液(商品名;S
WS、モートン・チオコール(株)品、以後SWSと略
記する)を0.14g添加して、窒素雰囲気下、80℃、1時
間の処理を行った。水洗水の水層がpHで 8.5以下になる
まで水洗し、80℃で減圧脱水を行った。その結果、ラウ
リルアルコールのCOVは 0.1μmol/gであった。
【0033】このCOVが 0.1μmol/gのラウリルアル
コールを使って、実施例1と同じエステル化反応、中
和、脱水を行い、色(APHA)30のメタクリル酸ラウリル
を得た。このメタクリル酸ラウリル1000gに1gのKW-5
00SHを添加して処理した。得られたメタクリル酸ラウリ
ルは、色(APHA)が10であった。
【0034】実施例5 COVが 1.5μmol/gのステアリルアルコール(花王
(株)商品名:カルコール8098)1530gに、SWSを0.
18g添加して、窒素雰囲気下、 120℃、2時間の処理を
行った。水洗水の水層がpH 8.5以下になるまで水洗し、
80℃で減圧脱水を行った。その結果、ステアリルアルコ
ールのCOVは 0.3μmol/gであった。
【0035】COVが 0.3μmol/gのステアリルアルコ
ール1209g、ハイドロキノン0.66g、p−トルエンスル
ホン酸16.4g、メタクリル酸 425gを四つ口フラスコに
仕込、実施例1と同様のエステル化反応を行った。減圧
脱水して得られたメタクリル酸ステアリルの色(APHA)
は 100であった。色(APHA)が 100のメタクリル酸ステ
アリル1000gにKW-500SHを5g添加して80℃、5分混合
し、濾過を行った。得られたメタクリル酸ステアリルの
色(APHA)は30であった。
【0036】実施例6 COVが 0.8μmol/gのラウリルアルコール1000gに、
SWSを0.13g添加して、窒素雰囲気下、80℃、1時間
の処理を行った。水洗水の水層がpH 8.5以下になるまで
水洗し、80℃で減圧脱水を行った。その結果、COVは
0.1μmol/gであった。
【0037】このラウリルアルコール 940gに、ハイド
ロキノン0.57g、p−トルエンスルホン酸14.1g、トル
エン 810g、メタクリル酸 483gを四つ口フラスコに仕
込み、空気(10ml/分)、窒素(30ml/分)を液中に吹
き込みながら、トルエン還流下で脱水を行いながらエス
テル化反応を8時間行った。エステル化終了後に減圧に
してトルエンを除去し、得られたメタクリル酸ラウリル
を実施例1と同様に、苛性ソーダ中和,水洗,減圧脱水
を行った。この様にして得られたメタクリル酸ラウリル
の色(APHA)は60であった。
【0038】色(APHA)が60のメタクリル酸ラウリル10
00gにKW-500SHを1g添加して80℃、5分混合し、濾過
を行った。得られたメタクリル酸ラウリルの色(APHA)
は20であった。
【0039】実施例7 COVが 0.6μmol/gのラウリルアルコールを保存して
いたところ、COVは1.0 μmol/gに上昇していた。こ
のラウリルアルコール1000gに、SWS0.16gを添加し
て、窒素雰囲気下、80℃、1時間の処理を行った。水洗
水の水層のpHが8.5 以下になるまで水洗し、80℃で減圧
脱水を行った。その結果、ラウリルアルコールのCOV
は 0.2μmol/gであった。
【0040】このCOVが 0.2μmol/gのラウリルアル
コール 943gとハイドロキノン0.57g、p−トルエンス
ルホン酸14.1g、メタクリル酸 483gを四つ口フラスコ
に仕込み、空気(9ml/分)を液中に、窒素(27ml/
分)を空間に吹き込みながら、110℃で常圧から13.3kPa
にしながらエステル化反応を8時間行った。得られた
メタクリル酸ラウリルの酸価の1.05倍等量に相当する30
%水溶液の苛性ソーダで中和を行い、続いて水洗を行
い、メタクリル酸ラウリル1000g当たり 100mgのメトキ
ノンを添加して減圧脱水を行った。この様にして得られ
たメタクリル酸ラウリルの色(APHA)は50であった。色
(APHA)が50のメタクリル酸ラウリル1000gにKW-500SH
を2g添加して80℃、5分混合し、濾過を行った。得ら
れたメタクリル酸ラウリルの色(APHA)は15であった。
【0041】実施例8 COVが 1.5μmol/gのラウリルアルコール1500gに、
SWSを 0.2g添加して蒸留を行った結果、得られたラ
ウリルアルコールのCOVは 0.1μmol/gであった。
【0042】このCOVが 0.1μmol/gのラウリルアル
コール 943gとハイドロキノン0.57g、p−トルエンス
ルホン酸14.1g、メタクリル酸 483gを四つ口フラスコ
に仕込み、空気(9ml/分)を液中に、窒素(27ml/
分)を空間に吹き込みながら、110 ℃で常圧から13.3kP
a にしながらエステル化反応を8時間行った。得られた
メタクリル酸ラウリルの酸価の1.05倍当量に相当する30
%水溶液の苛性ソーダで中和を行い、続いて水洗を行
い、メタクリル酸ラウリル1000g当たり100mg のメトキ
ノンを添加して減圧脱水を行った。この様にして得られ
たメタクリル酸ラウリルの色(APHA)は50であった。色
(APHA)が50のメタクリル酸ラウリル1000gにKW-500SH
を2g添加して80℃、5分混合し、濾過を行った。得ら
れたメタクリル酸ラウリルの色(APHA)は15であった。
【0043】実施例9 COVが 0.1μmol/gのラウリルアルコール 943gとハ
イドロキノン0.57g、p−トルエンスルホン酸14.1g、
メタクリル酸メチル 664gを四つ口フラスコに仕込み、
空気(12ml/分)を液中に、窒素(36ml/分)を空間に
吹き込みながら、110 ℃で常圧から26.7kPa にしながら
エステル交換反応を8時間行った。反応終了後、真空を
上げ、未反応のメタクリル酸メチルを除去した。得られ
たメタクリル酸ラウリルの酸価の1.05倍当量に相当する
30%水溶液の苛性ソーダで中和を行い、続いて水洗を行
い、メタクリル酸ラウリル1000g当たり100mg のヒドロ
キノンモノメチルエーテルを添加して減圧脱水を行っ
た。この様にして得られたメタクリル酸ラウリルの色
(APHA)は60であった。色(APHA)が60のメタクリル酸
ラウリル1000gにKW-500SHを5g添加して80℃、5分混
合し、濾過を行った。得られたメタクリル酸ラウリルの
色(APHA)は20であった。
【0044】実施例10 COVが 0.1μmol/gのラウリルアルコール 943gとハ
イドロキノン0.57g、p−トルエンスルホン酸14.1g、
トルエン 243g、メタクリル酸メチル 664gを四つ口フ
ラスコに仕込み、空気(13ml/分)、窒素(39ml/分)
を液中に吹き込みながら、108 〜115 ℃で 567gのトル
エンを7時間かけて滴下し、流出したトルエンは反応系
に戻さないでエステル交換反応を8時間行った。反応終
了後、真空にして、未反応のメタクリル酸メチル及びト
ルエンを除去した。得られたメタクリル酸ラウリルの酸
価の1.05倍当量に相当する30%水溶液の苛性ソーダで中
和を行い、続いて水洗を行い、メタクリル酸ラウリル10
00g当たり100mg のヒドロキノンモノメチルエーテルを
添加して減圧脱水を行った。この様にして得られたメタ
クリル酸ラウリルの色(APHA)は60であった。色(APH
A)が60のメタクリル酸ラウリル1000gにKW-500SHを5
g添加して80℃、5分混合し、濾過を行った。得られた
メタクリル酸ラウリルの色(APHA)は20であった。
【0045】比較例1 実施例4の反応で、COVが 0.9μmol/gのラウリルア
ルコールを使い、SWS処理を行わないで反応を行っ
た。得られたメタクリル酸ラウリルの色(APHA)は 120
であった。この色(APHA)が 120のメタクリル酸ラウリ
ル1000gに、KW-500SH 5gを添加して80℃、5分混合
し、濾過を行った。得られたメタクリル酸ラウリルの色
(APHA)は70であった。
【0046】比較例2 実施例5の反応で、COVが 2.1μmol/gのステアリル
アルコールを使い、SWS処理を行わないで反応を行っ
た。得られたメタクリル酸ステアリルの色(APHA)は 2
50であった。この色(APHA)が 250のメタクリル酸ラウ
リル1000gに、KW-500SH 10gを添加して80℃、5分混
合し、濾過を行った。得られたメタクリル酸ラウリルの
色(APHA)は 150であった。
【0047】比較例3 実施例6の反応で、COVが 0.8μmol/gのラウリルア
ルコールをSWS処理しないで使用した場合、得られた
メタクリル酸ラウリルの色(APHA)は 150であった。色
(APHA)が 150のメタクリル酸ラウリル1000gにKW-500
SHを10g添加して80℃、5分混合し、濾過を行った。得
られたメタクリル酸ラウリルは、色(APHA)は 100であ
った。
【0048】実施例1〜10及び比較例1〜3の反応条件
及び結果をまとめて表1に示す。
【0049】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 COV 0.7μmol/g以下の炭素数8〜22
    のアルコールと、(メタ)アクリル酸又はその低級アル
    キルエステルとを反応させることを特徴とする(メタ)
    アクリル酸高級アルキルエステルの製造法。
  2. 【請求項2】 COV 0.7μmol/g以下の炭素数8〜22
    のアルコールと、(メタ)アクリル酸又はその低級アル
    キルエステルとを反応させ、得られた反応物を吸着剤処
    理することを特徴とする(メタ)アクリル酸高級アルキ
    ルエステルの製造法。
  3. 【請求項3】 COV 0.7μmol/g以下の炭素数8〜22
    のアルコールが、COV 0.7μmol/gを越える炭素数8
    〜22のアルコールを蒸留または水素化して得られるもの
    である、請求項1又は2記載の製造法。
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