JP2006219483A - エステル化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】(メタ)アクリル酸とアルコールとから効率よくエステル化合物を製造することができ、その結果、触媒由来の不純物を低減し、かつ、着色のないエステル化合物を得ることができ、更には固体触媒であるため製品より触媒を容易に分離することができるため触媒の再使用・製品の精製を容易にすることができるエステル化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、(メタ)アクリル酸とアルコールとからエステル化合物を製造する方法であって、上記エステル化合物の製造方法は、多環式炭化水素と硫酸により得られる触媒を用いてエステル化合物を製造するエステル化合物の製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明は、(メタ)アクリル酸とアルコールとからエステル化合物を製造する方法であって、上記エステル化合物の製造方法は、多環式炭化水素と硫酸により得られる触媒を用いてエステル化合物を製造するエステル化合物の製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、エステル化合物の製造方法に関する。より詳しくは、(メタ)アクリル酸から得られるエステル化合物の製造方法に関する。
(メタ)アクリル酸から得られるエステル化合物は、重合性単量体であることから、塗料、接着剤、プチスチック、インキ等の様々な工業製品の原料として、広く用いられている。このようなエステル化合物は、従来からメタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等の液体(均一系)の酸触媒を用いて製造されている(例えば、特許文献1及び2参照)。しかしながら、このような均一系の酸触媒は、中和・除去により生成物であるエステル化合物から分離する必要があるが、除去しきれない酸触媒がエステル化合物に混入することがあった。また、パラトルエンスルホン酸等の酸触媒がスルホン酸エステルのような誘導体になる等、副生成物が生じることから、これに起因するエステル化合物の着色を防止し、安定性を向上させる点において改善の余地があった(例えば、特許文献2及び非特許文献1参照。)
一方、均一系の酸触媒に対して、中和して生成物からの除去が不要な固体(不均一系)の酸触媒が提案されている。このような固体の酸触媒としては、例えば、多環式芳香族炭化水素をスルホン化することにより得られる固体酸が挙げられる(例えば、特許文献3及び非特許文献2参照)。この固体酸を用いてシクロヘキシルアセテートと2,3−ジメチル−2−ブテンとの加水分解反応や、エチルアルコールと酢酸とのエステル化反応については開示されているが、(メタ)アクリル酸からエステル化合物を製造する方法については開示されていない。
従来のエステル化合物の製造方法としては、上述した固体酸等の有機スルホン酸を触媒として用いた例や金属触媒を用いた例(例えば、特許文献4参照。)があるが、いずれも副生物が多かったり、有機スルホン酸エステルの生成による着色を生じたり、収率が低いものが多く、実用化には充分なものではなかった。
ところで、上述した特許文献3においては、酢酸とメタノールとからエステルを得る方法として、ピッチ等を硫酸と長時間反応させ得られた固体を触媒を用いて行っている。しかし、環状アルコールは安定性が低いこと、貯蔵時に紫外線により過酸化物を生じやすいこと等の原因によりエステル反応時に副反応が生じるため先行技術を直接応用することは困難な問題を含むものであった。また環状炭化水素アルコールを原料としてエステルを得るに足る技術の開示はされておらず上述した先行技術を組み合わせても充分な結果を得ることはできないものであった。
特開昭63年第99037号公報
特開平6−219991号公報
特開2004−238311号公報
特開平2年第124849号公報
機能性アクリレート「ファンクリル」、[on line]、日立化成工業株式会社、[平成17年11月25日検索]、インターネット〈URL:http://www.hitachi-chem.co.jp/japanese/products/aprm/014.html〉
Hara他7名、A Carbon Material as a Strong Protonic Acid、Angew.Chem.Int.Ed.2004、第43巻、p.2955−2958
(メタ)アクリル酸とアルコールとから効率良くエステル化合物を製造すること、及び、触媒由来の不純物を低減し、製品の着色を防止したエステル化合物を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、様々な用途に広く用いられる(メタ)アクリル酸とアルコールとからエステル化合物を製造する方法について、種々検討したところ、固体(不均一系)の酸触媒を用いて製造すると、触媒の中和・除去が不要であることに着目した。固体酸として広く知られているイオン交換樹脂を触媒として用いてエステル化合物を製造すると、触媒活性が低いため、長時間反応させるか、反応温度を高くする必要があり、このような条件下では、(メタ)アクリル酸の二重結合に起因する重合反応や副反応より、生成物であるエステル化合物の着色が顕著に見られること、及び、例えば、通常のイオン交換樹脂(アンバーリスト15 オルガノ製)は耐用温度が120℃程度であり、イオン交換樹脂自体のスルホン基の脱離や樹脂の劣化により、長期間の触媒寿命に懸念がある一方固体の酸触媒の中でも多環式炭化水素と硫酸により得られる化合物を触媒として用いると、エステル化合物を効率よく製造することができ、また、副反応による触媒由来の生成物(不純物)を減少させることができ、その結果、着色を防止し、エステル化合物の安定性を向上させることができることを見いだし、上記課題を見事に解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。更に、触媒として用いる多環式炭化水素と硫酸により得られる化合物は、芳香族化合物が縮合してできた化合物であるため、耐用温度が150℃以上であり、イオン交換樹脂に比べ、熱的な樹脂の劣化やスルホン基の脱離もほとんどないため、長期間の触媒寿命を期待することができる。
すなわち、本発明は、(メタ)アクリル酸とアルコールとからエステル化合物を製造する方法であって、上記エステル化合物の製造方法は、多環式炭化水素と硫酸により得られる触媒を用いてエステル化合物を製造するエステル化合物の製造方法である。本発明は、(メタ)アクリル酸とアルコールより効率よくエステルを製造するために、多環式炭化水素と硫酸塩を含む触媒を用いるものである。更に、上記触媒を有効に作用させるための反応条件を特定するものである。
上記触媒は、多環式炭化水素と硫酸により得られるものである。
上記多環式炭化水素としては、特に限定されず、例えば、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、コロネン、A重油やC重油等の重油類、アスファルト等の石油蒸留残渣、木炭類、石油類、有機物を高温(200〜1000℃)で炭化する途中で得られる多環式芳香族化合物等が挙げられるが、芳香族化合物、タール、ピッチ、及び、多環芳香族樹脂からなる群より選択される少なくとも一種の多環式炭化水素と硫酸とを混合して得られるものであることが好ましい。
上記多環式炭化水素としては、特に限定されず、例えば、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、コロネン、A重油やC重油等の重油類、アスファルト等の石油蒸留残渣、木炭類、石油類、有機物を高温(200〜1000℃)で炭化する途中で得られる多環式芳香族化合物等が挙げられるが、芳香族化合物、タール、ピッチ、及び、多環芳香族樹脂からなる群より選択される少なくとも一種の多環式炭化水素と硫酸とを混合して得られるものであることが好ましい。
上記芳香族化合物としては、特に限定されず、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、コロネン等が挙げられる。好ましくは、少なくとも2以上の芳香環が縮合しているナフタレン、フェナントレン、アントラセンである。
上記タール、ピッチとしては、アスファルテン、アスファルト、A重油やC重油等の重油類、石油重質油成分、石油常圧蒸留残渣、石油減圧蒸留残渣等が挙げられる。好ましくは、アスファルト、重油類、石油重質油成分、石油常圧蒸留残渣、石油減圧蒸留残渣である。
上記多環芳香族樹脂としては、ポリエチレンナフタレート(PEN)、コプナー樹脂等が挙げられる。好ましくはコプナー樹脂である。
上記有機物を高温(200〜1000℃)で炭化する途中で得られる多環式芳香族化合物としては、300〜400℃で燃焼範囲以外の酸素濃度下で高温処理したグルコース、セルロース等が挙げられる。
上記多環芳香族樹脂としては、ポリエチレンナフタレート(PEN)、コプナー樹脂等が挙げられる。好ましくはコプナー樹脂である。
上記有機物を高温(200〜1000℃)で炭化する途中で得られる多環式芳香族化合物としては、300〜400℃で燃焼範囲以外の酸素濃度下で高温処理したグルコース、セルロース等が挙げられる。
上記硫酸は、通常使用することができる硫酸溶液、発煙硫酸、無水硫酸であればよく、硫酸溶液であれば、濃硫酸(98%)を使用することもできる。
本発明の製造方法において使用する触媒量は、アルコールに対して0.001〜50質量%であることが好ましい。より好ましくは0.01〜20質量%である。0.01質量%未満であれば反応速度が遅く生産性が低くなり好ましくなく、20質量%を超える場合には触媒費が嵩むため好ましくはないからである。
上記製造方法において使用する触媒の調製方法は、多環式炭化水素を硫酸に入れ長時間接触させることにより得ることもできるが、室温〜500℃程度で数時間攪拌することによっても得ることができる。好ましくは100〜250℃である。
上記製造方法において使用する触媒の調製方法は、多環式炭化水素を硫酸に入れ長時間接触させることにより得ることもできるが、室温〜500℃程度で数時間攪拌することによっても得ることができる。好ましくは100〜250℃である。
上記触媒の調製における多環式炭化水素と硫酸の比率は、多環式炭化水素に対して硫酸0.01〜1000重量倍であることが好ましい。より好ましくは1〜30重量倍である。0.01重量倍よりも少ない場合にはスルホン化量が少なく充分な触媒効果が出ないので好ましくはなく、1000重量倍を超える場合には過剰の硫酸を処理する費用が大きくなり工業的に好ましくはないからである。
上記触媒の分離・回収方法は、必要に応じて、ろ過、遠心分離、蒸留等の公知の触媒分離工程により触媒を分離・回収してもよい。回収された触媒は、必要であれば、水や有機溶媒で洗浄し乾燥することにより、未反応硫酸を除去することができる。
上記触媒の分離・回収方法は、必要に応じて、ろ過、遠心分離、蒸留等の公知の触媒分離工程により触媒を分離・回収してもよい。回収された触媒は、必要であれば、水や有機溶媒で洗浄し乾燥することにより、未反応硫酸を除去することができる。
上記(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸のうち一方、又は、両方を含むものである。 本発明に用いる(メタ)アクリル酸は通常市販されているもので足りるが、純度99%以上のものを用いるのが好ましい。
上記アルコールとしては、特に限定されず、アルコール性水酸基を1個以上含有するものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、イソデシルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ドデシルアルコール、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等のアルキル型アルコール類;
上記アルコールとしては、特に限定されず、アルコール性水酸基を1個以上含有するものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、イソデシルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ドデシルアルコール、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等のアルキル型アルコール類;
メトキシエチルアルコール、エトキシエチルアルコール、ブトキシエチルアルコール、メトキシジエチレングリコール、エトキシジエチレングリコール、ブトキシジエチレングリコール、メトキシトリプロピレングリコール、エトキシトリプロピレングリコール、ブトキシトリプロピレングリコール、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール等のアルコキシ基含有型アルコール類;
シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、シクロオクチルアルコール、メチルシクロヘキシルアルコール、エチルシクロヘキシルアルコール等の環式アルキル型アルコール類;テトラフルフリールアルコール、メチルテトラフルフリールアルコール等のテトラフルフリール型アルコール類;イソボニルアルコール、メチルイソボニルアルコール等のイソボニル型アルコール類;ジシクロペンテニルアルコール、ジシクロペンタジエニルアルコール、ジシクロペンテニロキシエチルアルコール等の複素環式脂肪族基含有型アルコール類;
tert−ブチルアミノエチルアルコール、N,N−ジメチルアミノエチルアルコール、N,N−ジエチルアミノエチルアルコール等のアミノ基含有型アルコール類;テトラフロロプロピルアルコール、ヘプタデカフロロデシルアルコール等の含フッ素型アルコール類;ベンジルアルコール等のベンジル基含有型アルコール類;
フェノール、メチルフェノール等のフェニル基含有型アルコール類;フェノキシエチルアルコール、フェノキシジエチレングリコール、フェノキシトリエチレングリコール、フェノキシヘキサエチレングリコール等のフェノキシ基含有型アルコール類;アルキレンオキサイド変性リン酸型アルコール類、ε−カプロラクトン変性ヒドロキシアルコール、ε−カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアルコール等のヒドロキシル基をε−カプロラクトン又はアルキレンオキサイドで変性した変性型のアルコール類等の1価のアルコール類;
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の両末端水酸基含有アルキル型アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルキレングリコール型アルコール類;ヒドロキシピバリン酸エチレングリコール、ヒドロキシピバリン酸ジエチレングリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコール等のエステル型両未端水酸基含有アルコール類;
トリメチロールプロパン、エトキシトリメチロールプロパン、プロポキシトリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、エトキシジトリメチロールプロパン、プロポキシジトリメチロールプロパン、ε−カプロラクトン変性トリメチロールプロパン、ε−カプロラクトン変性ジトリメチロールプロパン等のトリメチロールプロパン及びその誘導体のアルコール類;
ペンタエリスリトール、エトキシペンタエリスリトール、プロポキシペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、エトキシジペンタエリスリトール、プロポキシジペンタエリスリトール、ε−カプロラクトン変性ペンタエリスリトール、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトール等のペンタエリスリトール及びその誘導体のアルコール類;
トリヒドロキシイソシアヌレート、トリス(ヒドロキエチル)イソシアヌレート、トリス(エチレンオキサイド変性)イソシアヌレート、トリス(プロピレンオキサイド変性)イソシアヌレート、トリス(ε−カプロラクトン変性)イソシアヌレート等のイソシアヌレート及びその誘導体のアルコール類;
ジ(ヒドロキシエチル)ジシクロペンタジエン等の複素環誘導体のアルコール類;エチレンオキサイド付加ビスフェノールA、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールA、エチレンオキサイド付加水添ビスフェノールA、プロピレンオキサイド付加水添ビスフェノールA、ε−カプロラクトン変性ビスフェノールA、エチレンオキサイド付加ビスフェノールS、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールS、エチレンオキサイド付加水添ビスフェノールS、プロピレンオキサイド付加水添ビスフェノールS、ε−カプロラクトン変性ビスフェノールS等のビスフェノール化合物の変性型アルコール類;
グリセリン、エチレンオキサイド付加グリセリン類、プロピレンオキサイド付加グリセリン類、ε−カプトラクトン変性グリセリン類等の多価のアルコール類が挙げられるが、使用できるアルコール類はこれらに限定されるものではない。
上記アルコールは、環状アルコールであることが好ましい。
上記環状アルコールとしては、例えば、炭素環状化合物に水酸基が直接結合しているものであればよく、特に限定されないが、例えば、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール、アダマンタノール、ボルネオール、ヒドロキシテトラヒドロフラン、ヒドロキシテトラヒドロピラン、テトラヒドロナフトール、デカヒドロナフトール等が挙げられる。好ましくは、シクロヘキサノール、シクロオクタノール、アダマンタノール、ボルネオールであり、特に好ましくは、シクロヘキサノールである。
上記アルコールは、5質量%未満の水を含有することが好ましい。アルコール中の水の含有量が5質量%を超えると、エステル化反応が平衡反応であるために、逆反応の速度が速くなり、目的とするエステル化合物が充分な収率で得られなくなるおそれがある。
上記環状アルコールとしては、例えば、炭素環状化合物に水酸基が直接結合しているものであればよく、特に限定されないが、例えば、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール、アダマンタノール、ボルネオール、ヒドロキシテトラヒドロフラン、ヒドロキシテトラヒドロピラン、テトラヒドロナフトール、デカヒドロナフトール等が挙げられる。好ましくは、シクロヘキサノール、シクロオクタノール、アダマンタノール、ボルネオールであり、特に好ましくは、シクロヘキサノールである。
上記アルコールは、5質量%未満の水を含有することが好ましい。アルコール中の水の含有量が5質量%を超えると、エステル化反応が平衡反応であるために、逆反応の速度が速くなり、目的とするエステル化合物が充分な収率で得られなくなるおそれがある。
本発明の製造方法における(メタ)アクリル酸とアルコールの比率は、アルコール1モルに対して(メタ)アクリル酸は0.1〜10モルであることが好ましい。より好ましくは、0.2〜5モルである。0.1モルよりも少ない場合には生産性が低く、装置の増大を招くため工業的に好ましくはなく、10モルを超える場合には生産性が低いだけでなく、未反応(メタ)アクリル酸の回収量も増大し、回収コストが増大するので工業的に好ましくはないからである。
上記製造方法は、フェノール性水酸基を含有する化合物(以下「添加剤」と称する)の存在下にエステル化することが好ましい。
上記添加剤としては、例えば、メトキノン、ハイドロキノン、カテコール、ターシャリーブチルカテコール等が挙げられる。添加剤の添加量はアルコールに対して1ppm〜20重量%であることが好ましい。より好ましくは、10ppm〜1重量%である。10ppm未満であれば、エステル化合物の収率が上がらないので好ましくはなく、1重量%を超える場合には添加剤と(メタ)アクリル酸との反応により副生成物が生成してしまうため好ましくはないからである。上記製造方法においては、添加剤を用いることにより、副生成物の生成を充分に抑制することができ、その結果、エステル化合物の着色を防止することができる。
上記添加剤としては、例えば、メトキノン、ハイドロキノン、カテコール、ターシャリーブチルカテコール等が挙げられる。添加剤の添加量はアルコールに対して1ppm〜20重量%であることが好ましい。より好ましくは、10ppm〜1重量%である。10ppm未満であれば、エステル化合物の収率が上がらないので好ましくはなく、1重量%を超える場合には添加剤と(メタ)アクリル酸との反応により副生成物が生成してしまうため好ましくはないからである。上記製造方法においては、添加剤を用いることにより、副生成物の生成を充分に抑制することができ、その結果、エステル化合物の着色を防止することができる。
上記製造方法は、80〜150℃で反応を行うことが好ましい。80〜150℃で反応を行うと、反応速度の低下を防止できることから、充分な生産性を上げ、かつ、副反応を抑制し、(メタ)アクリル酸のエステル化合物の収率の低下を防止することができる。好ましくは、80〜130℃である。より好ましくは、80〜120℃である。このように、上記製造方法においては、副生成物の生成の充分な抑制や、生成するエステル化合物の着色防止の面で、上記温度範囲が好ましい。また、上記製造方法において用いる触媒寿命の短縮を防止することもできる。
上記製造方法における反応形態は、連続式、回分式、半回分式のいずれであってもよく、特に限定されるものではない。触媒は、反応形態として例えば回分式や半回分式を採用する場合には、反応装置と共に一括して仕込めば良く、また、反応形態として例えば連続式を採用する場合には、反応装置に予め充填しておくか、あるいは、反応装置に原料と共に連続的に仕込めばよい。従って、触媒は、固定床、流動床、懸濁床のいずれの形態で使用してもよい。
上記製造方法における反応圧力は、減圧、常圧(大気圧)、加圧のいずれであってもよいが、常圧で反応させることがより好ましい。反応雰囲気は、窒素、酸素、空気等、単独又は混合ガスを用いることができ特に限定されない。
上記反応は気相反応及び液相反応のいずれの反応形態をとることもできるが、液相反応が好ましい。液相反応の場合、特に反応が激しすぎる場合等、反応速度を下げることを目的として、反応に関係のない溶媒を用いることも可能である。
上記反応は気相反応及び液相反応のいずれの反応形態をとることもできるが、液相反応が好ましい。液相反応の場合、特に反応が激しすぎる場合等、反応速度を下げることを目的として、反応に関係のない溶媒を用いることも可能である。
上記溶媒は、使用する(メタ)アクリル酸及びアルコールの組み合わせや反応条件等に応じて設定すれば良く、例えば、生成物である環状炭化水素エステル類等のカルボン酸エステル類、炭化水素類等が採用できる。
上記製造方法においては、反応終了後は、必要に応じて、ろ過、遠心分離等の公知の触媒分離工程により触媒を分離・回収してもよい。回収された触媒は、必要であれば溶媒洗浄、焼成処理等の処理を行った後、再度反応に使用してもよい。また、反応終了後は、必要に応じて、蒸留、晶析、再結晶等の公知の方法に従って、必要であれば、原料の(メタ)アクリル酸及びアルコール、並びに、生成物であるエステル化合物及び溶媒を回収してもよい。回収された原料の(メタ)アクリル酸及びアルコール類、並びに、溶媒は、必要であれば、再度反応に使用してもよい。
上記製造方法においては、反応終了後は、必要に応じて、ろ過、遠心分離等の公知の触媒分離工程により触媒を分離・回収してもよい。回収された触媒は、必要であれば溶媒洗浄、焼成処理等の処理を行った後、再度反応に使用してもよい。また、反応終了後は、必要に応じて、蒸留、晶析、再結晶等の公知の方法に従って、必要であれば、原料の(メタ)アクリル酸及びアルコール、並びに、生成物であるエステル化合物及び溶媒を回収してもよい。回収された原料の(メタ)アクリル酸及びアルコール類、並びに、溶媒は、必要であれば、再度反応に使用してもよい。
本発明はまた、上記エステル化合物の製造方法に用いられるエステル化合物製造用触媒でもある。
上記エステル化合物製造用触媒は、上述したように多環式炭化水素と硫酸により得られるものであり、上記エステル化合物の製造方法に用いられるものであるため、高効率でエステル化合物を製造することができ、安定性が高く、着色のないエステル化合物を製造することができる。また、上記エステル化合物製造用触媒は、製造したエステル化合物と容易に分離することができるため、エステル化合物の精製を容易にすることができ、再使用することもできる。
上記エステル化合物製造用触媒は、上述したように多環式炭化水素と硫酸により得られるものであり、上記エステル化合物の製造方法に用いられるものであるため、高効率でエステル化合物を製造することができ、安定性が高く、着色のないエステル化合物を製造することができる。また、上記エステル化合物製造用触媒は、製造したエステル化合物と容易に分離することができるため、エステル化合物の精製を容易にすることができ、再使用することもできる。
本発明のエステル化合物の製造方法は、上述の構成よりなり、本発明の製造方法を用いてエステル化合物を製造することで高効率でエステル化合物を製造することができ、着色のないエステル化合物を得ることができ、更には固体触媒であるため製品より触媒を容易に分離することができるため触媒の再使用・製品の精製を容易にすることができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
多環式炭化水素と硫酸塩を含む触媒を用いること、原料アルコールに水分を含むことかつ特定反応温度範囲内で反応を行うことにより本発明を実験することができる。
本発明に係る反応条件としては、目的とするエステル化合物の種類に応じて、反応基質、触媒等を選択し、それらの種類に応じて反応条件を設定できるが、反応条件自体は公知の各反応条件に従って実施すればよい。
本発明に係る反応条件としては、目的とするエステル化合物の種類に応じて、反応基質、触媒等を選択し、それらの種類に応じて反応条件を設定できるが、反応条件自体は公知の各反応条件に従って実施すればよい。
(触媒製造例)
(製造例1)
スルホン化石油蒸留残渣触媒No.1
炭素源として石油重質油蒸留残渣(アラビアンライト ミディアムMIX、芳香族性33%)0.7gを還流器付の50mlナスフラスコに入れ、98%硫酸 10mlを加えた。混合物を150℃まで昇温し、150℃で4時間攪拌した。得られた混合物を氷水10ml中に滴下し、ろ過により黒色固形物を得た。更にイオン交換水を用い、洗浄液のpHが6以上になるまで水洗浄を行った。その後80℃、40mmHgにて減圧乾燥を行いスルホン化石油蒸留残渣触媒No.1を得た。
(製造例1)
スルホン化石油蒸留残渣触媒No.1
炭素源として石油重質油蒸留残渣(アラビアンライト ミディアムMIX、芳香族性33%)0.7gを還流器付の50mlナスフラスコに入れ、98%硫酸 10mlを加えた。混合物を150℃まで昇温し、150℃で4時間攪拌した。得られた混合物を氷水10ml中に滴下し、ろ過により黒色固形物を得た。更にイオン交換水を用い、洗浄液のpHが6以上になるまで水洗浄を行った。その後80℃、40mmHgにて減圧乾燥を行いスルホン化石油蒸留残渣触媒No.1を得た。
(製造例2)
スルホン化アントラセン触媒
炭素源としてアントラセン0.5gを用い、硫酸処理温度を190℃とした以外は製造例1と同様な方法により、スルホン化アントラセン触媒を得た。
スルホン化アントラセン触媒
炭素源としてアントラセン0.5gを用い、硫酸処理温度を190℃とした以外は製造例1と同様な方法により、スルホン化アントラセン触媒を得た。
(製造例3)
スルホン化コプナー樹脂触媒
還流器付50mlフラスコにナフタレン0.3gとp−キシリレングリコール0.32g及び触媒としてp−トルエンスルホン酸一水和物25mgを加え、窒素気流下、150℃で1時間反応させた。反応後、乳白色の固体が得られた。更にこの樹脂を、窒素気流下300℃まで加熱し、1時間保持した。室温まで冷却し黒色の硬化物を得た。
炭素源として上記樹脂0.3gを用い、硫酸処理温度を150℃とした以外は製造例1と同様な方法により、スルホン化コプナー樹脂触媒を得た。
スルホン化コプナー樹脂触媒
還流器付50mlフラスコにナフタレン0.3gとp−キシリレングリコール0.32g及び触媒としてp−トルエンスルホン酸一水和物25mgを加え、窒素気流下、150℃で1時間反応させた。反応後、乳白色の固体が得られた。更にこの樹脂を、窒素気流下300℃まで加熱し、1時間保持した。室温まで冷却し黒色の硬化物を得た。
炭素源として上記樹脂0.3gを用い、硫酸処理温度を150℃とした以外は製造例1と同様な方法により、スルホン化コプナー樹脂触媒を得た。
(製造例4)
スルホン化石油蒸留残渣触媒No.2
炭素源として、C重油15gを還流器付きの50mlのセパラルフラスコに入れ、25%発煙硫酸50mlをゆっくり加えた。混合物を室温でしばらく攪拌した後、110℃まで昇温し、110℃で1時間攪拌した。冷却後、水浴中で得られた混合物に水50mlを攪拌しながらゆっくり滴下した。得られた黒色固形物をろ別し、イオン交換水を用い、洗浄液のpHが6以上になるまで、水で洗浄を行った。その後、80℃で、40mmHgにて乾燥を行い、スルホン化石油残触媒No.2を得た。
スルホン化石油蒸留残渣触媒No.2
炭素源として、C重油15gを還流器付きの50mlのセパラルフラスコに入れ、25%発煙硫酸50mlをゆっくり加えた。混合物を室温でしばらく攪拌した後、110℃まで昇温し、110℃で1時間攪拌した。冷却後、水浴中で得られた混合物に水50mlを攪拌しながらゆっくり滴下した。得られた黒色固形物をろ別し、イオン交換水を用い、洗浄液のpHが6以上になるまで、水で洗浄を行った。その後、80℃で、40mmHgにて乾燥を行い、スルホン化石油残触媒No.2を得た。
実施例1
(製造例1.触媒使用例)
製造には還流装置が付帯している自動合成装置(ケミ・ステーション 東京理科製)を用いた。15ml試験管にp−メトキシフェノール200ppmを含有するメタアクリル酸0.60g(6mmol)、シクロヘキサノール0.52g(6mmol)及び触媒として製造例1で得られたスルホン化石油蒸留残渣触媒No.1を0.1g仕込んだ。自動合成装置にセットし、還流をかけながら110℃で空気雰囲気下、1500rpmの攪拌を行い2時間反応を行った。反応後、内容物を室温まで冷却しガスクロマトグラフィーにて反応液を分析したところ、シクロヘキシルメタクリレートが0.23g(1.4mmol、収率23%)で得られた。また、ろ過により触媒を分離した反応液中からは、スルホン酸エステルは検出されなかった。
(製造例1.触媒使用例)
製造には還流装置が付帯している自動合成装置(ケミ・ステーション 東京理科製)を用いた。15ml試験管にp−メトキシフェノール200ppmを含有するメタアクリル酸0.60g(6mmol)、シクロヘキサノール0.52g(6mmol)及び触媒として製造例1で得られたスルホン化石油蒸留残渣触媒No.1を0.1g仕込んだ。自動合成装置にセットし、還流をかけながら110℃で空気雰囲気下、1500rpmの攪拌を行い2時間反応を行った。反応後、内容物を室温まで冷却しガスクロマトグラフィーにて反応液を分析したところ、シクロヘキシルメタクリレートが0.23g(1.4mmol、収率23%)で得られた。また、ろ過により触媒を分離した反応液中からは、スルホン酸エステルは検出されなかった。
実施例2
(製造例2.触媒使用例)
触媒として製造例2で得られたスルホン化アントラセン触媒0.1gを仕込んだ以外は、実施例1と同様な条件で反応を行った。反応後、内容物を室温まで冷却しガスクロマトグラフィーにて反応液を分析したところ、シクロヘキシルメタクリレートが0.48g(2.9mmol、収率47%)で得られた。また、ろ過により触媒を分離した反応液中からは、スルホン酸エステルは検出されなかった。
(製造例2.触媒使用例)
触媒として製造例2で得られたスルホン化アントラセン触媒0.1gを仕込んだ以外は、実施例1と同様な条件で反応を行った。反応後、内容物を室温まで冷却しガスクロマトグラフィーにて反応液を分析したところ、シクロヘキシルメタクリレートが0.48g(2.9mmol、収率47%)で得られた。また、ろ過により触媒を分離した反応液中からは、スルホン酸エステルは検出されなかった。
実施例3
(製造例3.触媒使用例)
触媒として製造例2で得られたスルホン化コプナー樹脂触媒0.1gを仕込んだ以外は、実施例1と同様な条件で反応を行った。反応後、内容物を室温まで冷却しガスクロマトグラフィーにて反応液を分析したところ、シクロヘキシルメタクリレートが0.1g(0.6mmol、収率10%)で得られた。また、ろ過により触媒を分離した反応液中からは、スルホン酸エステルは検出されなかった。
(製造例3.触媒使用例)
触媒として製造例2で得られたスルホン化コプナー樹脂触媒0.1gを仕込んだ以外は、実施例1と同様な条件で反応を行った。反応後、内容物を室温まで冷却しガスクロマトグラフィーにて反応液を分析したところ、シクロヘキシルメタクリレートが0.1g(0.6mmol、収率10%)で得られた。また、ろ過により触媒を分離した反応液中からは、スルホン酸エステルは検出されなかった。
実施例4
製造には、還流装置が付帯している自動合成装置(ケミ・ステーション 東京理科製)を用いた。15ml試験管にp−メトキシフェノール200ppmを含有するメタクリル酸0.60g(6mmmol)、シクロヘキサノール0.52g(6mmol)及び触媒として製造例4で得られたスルホン化石油蒸留残渣触媒No.2を0.1g仕込んだ。自動合成装置にセットし、還流をかけながら、110℃で空気雰囲気下、1500rpmの攪拌を行い、2時間反応を行った。反応後、内容物を室温まで冷却し、ガスクロマトグラフィーにて反応液を分析したところ、シクロヘキシルメタクリレートが0.37g(2.2mmol、アルコール転化率46%、アルコール選択率79%、エステル収率37%)で得られた。また、ろ過により触媒を分離した無色透明の反応液中からは、スルホン酸エステルは検出されず、触媒由来の不純物やメタアクリル酸由来の反応液からの着色もなかった。
製造には、還流装置が付帯している自動合成装置(ケミ・ステーション 東京理科製)を用いた。15ml試験管にp−メトキシフェノール200ppmを含有するメタクリル酸0.60g(6mmmol)、シクロヘキサノール0.52g(6mmol)及び触媒として製造例4で得られたスルホン化石油蒸留残渣触媒No.2を0.1g仕込んだ。自動合成装置にセットし、還流をかけながら、110℃で空気雰囲気下、1500rpmの攪拌を行い、2時間反応を行った。反応後、内容物を室温まで冷却し、ガスクロマトグラフィーにて反応液を分析したところ、シクロヘキシルメタクリレートが0.37g(2.2mmol、アルコール転化率46%、アルコール選択率79%、エステル収率37%)で得られた。また、ろ過により触媒を分離した無色透明の反応液中からは、スルホン酸エステルは検出されず、触媒由来の不純物やメタアクリル酸由来の反応液からの着色もなかった。
(実施例5〜18)
表1に記載した各種アルコールを6mmolを用い、表1に記載した温度で反応を行った以外は、実施例4と同様にエステル化反応を行った。ガスクロマトグラフィー(GC)による面積比から算出したエステル収率と反応液色を下表に示す。
表1に記載した各種アルコールを6mmolを用い、表1に記載した温度で反応を行った以外は、実施例4と同様にエステル化反応を行った。ガスクロマトグラフィー(GC)による面積比から算出したエステル収率と反応液色を下表に示す。
(繰り返し実験)
実施例4と同じ反応条件で反応した触媒をろ過により回収して再度同じ条件で3回反応させた。その結果、1回目の繰り返し実験により得られたエステル化合物の収率は、30%であり、2回目の収率は29%であり、3回目の収率は30%であった。このように、1回目の繰り返し実験以降は、安定した収率でエステル化合物を得ることができた。これにより、触媒が高い耐久性を有することがわかった。
実施例4と同じ反応条件で反応した触媒をろ過により回収して再度同じ条件で3回反応させた。その結果、1回目の繰り返し実験により得られたエステル化合物の収率は、30%であり、2回目の収率は29%であり、3回目の収率は30%であった。このように、1回目の繰り返し実験以降は、安定した収率でエステル化合物を得ることができた。これにより、触媒が高い耐久性を有することがわかった。
比較例1
(従来触媒、メタンスルホン酸)
触媒としてメタンスルホン酸を用いてエステル化反応を行ったところ、反応液中にメタンスルホン酸シクロヘキシルが生成しており、反応液の色も黄色に着色していた。また、触媒は均一触媒として働いているので、ろ過による回収はできなかった。
(従来触媒、メタンスルホン酸)
触媒としてメタンスルホン酸を用いてエステル化反応を行ったところ、反応液中にメタンスルホン酸シクロヘキシルが生成しており、反応液の色も黄色に着色していた。また、触媒は均一触媒として働いているので、ろ過による回収はできなかった。
比較例2
(従来触媒、p−トルエンスルホン酸)
触媒として、p−トルエンスルホン酸を用いた以外は、実施例4と同様にエステル化を行った。反応液は、黄色に着色しており、反応液の分析からp−トルエンスルホン酸シクロヘキシルが検出さされた。
(従来触媒、p−トルエンスルホン酸)
触媒として、p−トルエンスルホン酸を用いた以外は、実施例4と同様にエステル化を行った。反応液は、黄色に着色しており、反応液の分析からp−トルエンスルホン酸シクロヘキシルが検出さされた。
本発明は、(メタ)アクリル酸とアルコールよりエステルを製造する方法において新たな手段を提供するものである。
Claims (6)
- (メタ)アクリル酸とアルコールとからエステル化合物を製造する方法であって、
該エステル化合物の製造方法は、多環式炭化水素と硫酸により得られる触媒を用いてエステル化合物を製造することを特徴とするエステル化合物の製造方法。 - 前記アルコールは、環状アルコールであることを特徴とする請求項1記載のエステル化合物の製造方法。
- 前記アルコールは、5質量%未満の水を含有することを特徴とする請求項1又は2記載のエステル化合物の製造方法。
- 前記製造方法は、80〜150℃で反応を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエステル化合物の製造方法。
- 前記製造方法は、フェノール性水酸基を有する化合物の存在下で、エステル化反応を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエステル化合物の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のエステル化合物の製造方法に用いられることを特徴とするエステル化合物製造用触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006005216A JP2006219483A (ja) | 2005-01-13 | 2006-01-12 | エステル化合物の製造方法 |
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JP2005006709 | 2005-01-13 | ||
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Publications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017142404A (ja) * | 2016-02-10 | 2017-08-17 | 日油株式会社 | トナー用ワックス組成物 |
CN111601785A (zh) * | 2018-01-10 | 2020-08-28 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 碳酸酯的制造方法 |
-
2006
- 2006-01-12 JP JP2006005216A patent/JP2006219483A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017142404A (ja) * | 2016-02-10 | 2017-08-17 | 日油株式会社 | トナー用ワックス組成物 |
CN111601785A (zh) * | 2018-01-10 | 2020-08-28 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 碳酸酯的制造方法 |
CN111601785B (zh) * | 2018-01-10 | 2023-03-28 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 碳酸酯的制造方法 |
US11970442B2 (en) | 2018-01-10 | 2024-04-30 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Method for producing carbonic ester |
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