JPH117496A - カード方向検知機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リーダーライターを出たカードが正しい方向
にセットされていて所定の処理を施された否かを検査す
る装置を提供する。 【解決手段】 リーダーライター１の排出口４から一部
を突出させた状態に排出されるカード２の所定領域であ
って、カードを正しい方向として排出した場合と正しく
ない方向として排出した場合ではカード表面の反射率が
大きく異なる領域を、第二センサ２２で視認し、その反
射率からカード方向が正しいか否かを検出し、正しい時
には、そのカード２を搬送ローラ１１と押えローラ１３
ではさんで排出し、正しくない場合には搬送ローラ１１
を作動させず警報を発する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルリライト
カード等のカードに対する処理装置において、カードの
方向が正しくセットされていたか否かを検知するカード
方向検知機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、各種の磁気カードが使用されてお
り、その一つとして表面にサーマルリライト領域を持っ
たサーマルリライトカードが知られている。このサーマ
ルリライトカードに対しても、磁気をエンコードする処
理を施す必要があり、そのためにリーダーライターを用
いている。従来のリーダーライターは、複数枚のサーマ
ルリライトカードを重ねた状態でセットしておくと、そ
のサーマルリライトカードを１枚取り込み、処理位置に
通して所定の処理を施し、処理後のサーマルリライトカ
ードを排出口から一部が突出した状態に送り出し、その
状態で停止させ、オペレータがそのサーマルリライトカ
ードを排出口から引き抜くと、次のサーマルリライトカ
ードを取り込み、所定の処理を施した後排出口から一部
が突出した状態に送り出すという動作を繰り返すように
構成されていた。また、排出口のところに搬送ローラを
設け、排出口から突出したサーマルリライトカードを自
動的に排出させ、従って、サーマルリライトカードを連
続的に処理するように構成したものも知られていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のリーダ
ーライターには、セットしたサーマルリライトカードの
方向（前後、裏表等）が正しいか否かを検出する機能は
備えられておらず、このため、万一、サーマルリライト
カードをセットする際に、セット方向を間違っていた場
合、磁気をエンコードできなかったものが処理済として
排出されてしまう。磁気をエンコードできたか否かをチ
ェックするには、リーダーライターの排出口から排出さ
れたサーマルリライトカードの方向をオペレータが１枚
ずつ目視検査すればよいが、この作業は面倒であり、し
かも見落としも生じやすいという問題があった。

【０００４】本発明はかかる問題を解決すべくなされた
もので、サーマルリライトカード等のカードを処理装置
に通して処理した際に、そのカードの方向が正しくセッ
トされていたか否かを検出することの可能なカード方向
検知機を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者等は上記問題点
を解決すべく検討の結果、多くのカードでは、その表面
の一部領域に、反射率の高い領域（例えば、サーマルリ
ライト領域、ホログラム領域等）があり、且つこの領域
はカード中心に対して非対称な形状に作られているた
め、カードの中心から離れた適当な領域を視認して、反
射率の高い領域を検出することで、カードの方向を検知
可能であることを見出し、本発明を達成した。すなわ
ち、本発明は、処理装置から排出されてくるカードを所
定の検知位置に位置させ、そのカードが正しい方向を向
いていた時には反射率の高い領域が位置するが、カード
の方向を逆とした時には反射率の低い領域が位置する領
域を、反射型光センサ等の検出手段で視認して反射率を
監視し、その反射率の大小によってカードの方向が正し
いか否かを検出する構成としたものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明のカード方向検知機は、所
定の検査位置に搬送されて来るカードの一部を受け取る
位置に設けられた搬送ローラと、前記検査位置にカード
が搬送されて来たことを検出する第一検出手段と、前記
検査位置にあるカードの表面のカード中心から外れた領
域であって、カードの方向によって反射率が大きく異な
る領域を視認するように配置され、カード表面の反射率
の違いによってカードの方向が正しいか否かを検出する
第二検出手段と、該第二検出手段がカードの方向が正し
いと判断した時に、カードを前記搬送ローラによって検
査位置から排出させ、カードの方向が正しくないと判断
した時には警報を出力させる制御装置を有するものであ
る。この構成により、例えば、カード処理位置を通過し
た後のカードが、所定の検査位置に送られてくると、第
一検出手段がそのカードの有無を検出し、次いで第二検
出手段がカードの所定の領域を視認し、その反射率から
カードの方向が正しいか否かを検出し、カードの方向が
正しければ、搬送ローラが作動してそのカードを送り出
し、次のカードの検査に入るが、カードの方向が正しく
なければ、搬送ローラは作動せず、カードをその位置に
停止させた状態に保持し、且つ異常警報を出すことがで
きる。かくして、処理済のカードの全数について方向が
正しかったか否かのチェックを行うことができ、このた
め磁気のエンコード等の処理が正しくなされたことを確
認できる。

【０００７】本発明のカード方向検知機で検査の対象と
するカードは、カードの中心に対して非対称な形状の反
射率の高い領域を有するものであれば任意であり、その
代表的な例としてはサーマルリライトカードを挙げるこ
とができる。このサーマルリライトカードは、目視可能
な情報を記録するためのサーマルリライト領域を有して
いるが、そのサーマルリライト領域は他の部分に比べて
反射率がきわめて高いので、容易に識別可能である。

【０００８】

【実施例】以下、図面に示す本発明の好適な実施例を説
明する。図１は本発明の一実施例によるカード方向検知
機を、リーダーライターに接続した状態で示す概略側断
面図、図２はそのカード方向検知機の概略斜視図、図３
はそのカード方向検知機の一部の概略水平断面図であ
る。図１〜３において、１は、サーマルリライトカード
２に対して磁気をエンコードする処理を行うためのリー
ダーライターである。このリーダーライター１は公知の
ものであり、複数枚のサーマルリライトカード２をカー
ドセット部３にセットしておくと、そこから１枚のサー
マルリライトカード２を取り込み、処理位置を通して磁
気エンコード等の所定の処理を施した後、処理後のサー
マルリライトカード２を排出口４から一部が突出した状
態に送り出してその位置に停止させ、そのサーマルリラ
イトカード２を排出口４から引き抜くと、カードセット
部３から次のサーマルリライトカード２を取り込み、処
理位置を通して所定の処理を施した後、排出口４から一
部が突出した状態に送り出し、その位置に停止させると
いう動作を繰り返す構成となっている。

【０００９】６は、所定の検査位置に送られてきたサー
マルリライトカード２の方向が正しいか否かを検出する
カード方向検知機であり、リーダーライター１の排出口
に接続されるように、且つリーダーライター１の排出口
４から一部が突出した状態に送り出されて停止したサー
マルリライトカード２が、カード方向検知機６の検査位
置に位置するように配置されている。８は検知機本体、
９は補助フレーム、１１は所定の検査位置に搬送されて
来るサーマルリライトカード２の一部を受け取る位置に
設けられた搬送ローラであり、検知機本体８内に設けら
れている駆動モータ１２に駆動連結されている。１３
は、サーマルリライトカード２を搬送ローラ１１に押し
付ける押えローラ、１４はその押えローラ１３を保持し
たアーム、１５はアーム１４を支持した支軸であり、ロ
ータリーソレノイド１６に連結されている。ロータリー
ソレノイド１６はアーム１４を介して押えローラ１３
を、図１に示すように搬送ローラ１１の上方に退避した
位置と、サーマルリライトカード２を搬送ローラ１１に
押し付けて搬送する位置とに移動させるように配置され
ている。搬送ローラ１１の下流には、搬送ローラ１１で
排出されるサーマルリライトカード２を集積するための
トレイ１７が設けられている。

【００１０】２０は、検査位置にカードが搬送されてき
たことを検出する第一検出手段を構成する第一センサで
あり、ここでは反射式光センサが用いられている。な
お、第一検出手段としては、反射式光センサに限らず、
透過式光センサを用いるとか、接触式のセンサを用いる
等の変更を行っても良い。２２は、検査位置にあるカー
ドの方向が正しいか否かを検出する第二検出手段を構成
する第二センサであり、この第二センサにも反射式光セ
ンサが用いられている。ここで、第一センサ２０、第二
センサ２２の取付位置（カード表面の視認領域）は次の
ように定められている。すなわち、図４（ａ）に示すよ
うに、所定の検知位置にサーマルリライトカード２が位
置しており、且つそのサーマルリライトカード２は、矢
印で示す排出方向に対して前部にサーマルリライト領域
２ａを有しているものとすると、領域Ａが第一センサ２
０による視認領域であり、領域Ｂが第二センサ２２によ
る視認領域である。この視認領域Ａは、サーマルリライ
トカード２の側縁近傍の通常領域２ｂ（サーマルリライ
ト領域外の領域）内に設定されており、視認領域Ｂは、
カード中心から外れた領域であって、カードが正しい方
向を向いている時には反射率の大きいサーマルリライト
領域２ａ内に位置するが、図４（ｂ）に示すようにカー
ドが逆方向を向いた時には反射率の小さい通常領域ａ内
となる位置に設定されている。従って、第二センサ２２
が視認領域Ｂにおけるサーマルリライトカード２の反射
率を監視し、その大きさで、視認領域Ｂにサーマルリラ
イト領域２ａが位置しているか（カードが正しく向いて
いる場合）、そうでないか（カードの向きが逆になって
いて通常領域２ｂが位置している場合或いはカードが裏
向きとなっている場合）を検出できる。ここで、第二セ
ンサ２２からの出力によって、視認位置Ｂにサーマルリ
ライト領域２ａが位置しているか否かの判定は、第二セ
ンサ２２の出力を予め設定したスライスレベルと比較し
て定める方法、或いは、常に通常領域２ｂを視認してい
る第一センサ２０からの出力と比較する方法等、公知の
技法を適宜使用可能である。

【００１１】検知機本体８内には制御装置が設けられて
いる。この制御装置は、第二センサ２２からの出力によ
ってカードの方向が正しいと判断した時に、ロータリー
ソレノイド１６を作動させて押えローラ１３を搬送ロー
ラ１１に押し付け、且つ搬送ローラ１１を駆動するモー
タ１２を作動させ、サーマルリライトカード２を搬送ロ
ーラ１１と押えローラ１３ではさんで検査位置から排出
させ、また、カードの方向が正しくないと判断した時に
は、警報ブザーを鳴らすと共に警報灯を点灯させるよう
に制御する機能を備えている。

【００１２】次に、上記構成のカード方向検知機６の動
作を説明する。リーダーライター１のカードセット部３
に複数枚のサーマルリライトカード２をセットし、リー
ダーライター１の動作を開始させると、リーダーライタ
ー１は、カードセット部３から１枚のサーマルリライト
カード２を取り込み、処理位置を通して所定の処理を施
した後、排出口４から一部が突出した状態に送り出し、
その位置に停止させる。すると、このサーマルリライト
カード２はカード方向検知機６の検査位置に搬送された
こととなるので、第一センサ２０がそのサーマルリライ
トカード２が到達したことを検出し、第二センサ２２
が、図４に示す領域Ａを視認し、その反射率からサーマ
ルリライトカード２の方向が正しいか否かを判定する。
そして、サーマルリライトカード２の方向が正しい場合
には、ロータリーソレノイド１６が作動して押えローラ
１３を搬送ローラ１１に押し付け、且つ搬送ローラ１１
を駆動するモータ１２が作動して搬送ローラ１１を回転
させ、サーマルリライトカード２を搬送ローラ１１と押
えローラ１３ではさんで検査位置から引き抜き、トレイ
１７上に排出する。一方、リーダーライター１では、排
出口に停止していたサーマルリライトカード２がカード
方向検知機６で引き抜かれるので、カードセット部３か
ら次のサーマルリライトカード２を取り込み、所定の処
理を施して排出口４から突出させる。以下、同様の動作
を繰り返すことにより、カードセット部３にセットされ
た複数のサーマルリライトカード２が次々と処理され、
且つ方向が正しいことを検査された上でトレイ１７に排
出され、集積される。

【００１３】一方、カード方向検知機６が、排出口４で
停止しているサーマルリライトカード２の方向が正しく
ないと検出した場合には、警報ブザーを鳴らすと共に警
報灯を点灯させ、搬送ローラ１１によるサーマルリライ
トカード排出は行わない。このため、オペレータはカー
ドセット方向が正しくなかったことを確認でき、サーマ
ルリライトカードをセットしなおす等の適当な処理を行
った後、リーダーライター１の動作を再開させる。以上
のようにして、リーダーライターから送り出されるサー
マルリライトカード２の方向をオペレータが目視検査し
なくても、カード方向検知機６で自動的に検査すること
ができ、カードのセット方向の正しいもののみをトレイ
１７上に集積することができる。

【００１４】なお、上記実施例は、カード方向検知機６
をサーマルリライトカードに対して磁気をエンコードす
るリーダーライターの後ろに接続する場合を説明した
が、本発明はこの場合に限定されず、任意のカードに対
する処理を行う装置に対して、本発明のカード方向検知
機を組み込むことが可能である。

【００１５】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明のカード
方向検知機は、所定の検査位置に搬送されて来たカード
に対して第二検出手段でカード上の所定の領域を視認
し、反射率からカードの方向が正しいか否かを検出し、
正しいと判断したもののみを排出することができ、従来
のようにオペレータによる目視検査を不要とし、作業負
担を大幅に無くすことができると共に検査ミスも無くす
ことができるという効果を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例によるカード方向検知機を、
リーダーライターに接続した状態で示す概略側断面図

【図２】そのカード方向検知機の概略斜視図

【図３】そのカード方向検知機の一部の概略水平断面図

【図４】そのカード方向検知機のセンサで視認する位置
を示すもので、（ａ）はカードの方向が正しい場合を、
（ｂ）はカードの方向が逆の場合を示す概略平面図

【符号の説明】

１ リーダーライター ２ サーマルリライトカード ３ カードセット部 ４ 排出口 ６ カード方向検知機 ８ 検知機本体 ９ サイドフレーム １１ 搬送ローラ １３ 押えローラ １７ トレイ ２０ 第一センサ ２２ 第二センサ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の検査位置に搬送されて来るカード
   の一部を受け取る位置に設けられた搬送ローラと、前記
   検査位置にカードが搬送されて来たことを検出する第一
   検出手段と、前記検査位置にあるカードの表面のカード
   中心から外れた領域であって、カードの方向によって反
   射率が大きく異なる領域を視認するように配置され、カ
   ード表面の反射率の違いによってカードの方向が正しい
   か否かを検出する第二検出手段と、該第二検出手段がカ
   ードの方向が正しいと判断した時に、カードを前記搬送
   ローラによって検査位置から排出させ、カードの方向が
   正しくないと判断した時には警報を出力させる制御装置
   を有するカード方向検知機。
2. 【請求項２】 前記カードがサーマルリライトカードで
   あることを特徴とする請求項１記載のカード方向検知
   機。