JPH08259038A - 記録媒体識別装置及び記録媒体識別方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 透過率が同程度であっても記録媒体の識別を
容易に行うことが可能な記録媒体識別装置を提供する。 【構成】 手差しセンサ３で記録媒体１を検知すると、
給紙ローラ２を順方向に駆動し、プリンタ内に記録媒体
を給紙する。そして、給紙ローラ２を逆転させ、一旦給
紙した記録媒体１を、後端が媒体センサ７の位置まで到
達するように一定量駆動する。記録媒体１の材質がＰＥ
Ｔである場合は、記録媒体１は自重により垂れ下がる
が、紙に比べて剛性が高く、媒体センサ７と記録媒体と
の距離Ｌ１は、距離Ｌ２よりも短い。媒体センサ７は、
距離Ｌ１のときは検知し、距離Ｌ２のときは未検知とな
る。このときの媒体センサ７の検知結果によって、記録
媒体１の種類を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、画像記録装置等に使用
され、記録媒体の種類を識別する記録媒体識別装置及び
記録媒体識別方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の分野の技術としては、図
８に示すようなものがあった。

【０００３】図８は、従来の記録媒体識別装置による記
録媒体の識別方法を示す模式図である。

【０００４】本例の記録媒体識別装置は、ＯＨＰに使用
する透過性の高い記録媒体であるトランスペアレンシー
と、透過性の低い記録媒体である紙とを判別するもので
あり、２個の反射型センサ１１０，１１１を有してい
る。この反射型センサ１１０，１１１は、それぞれ発光
方向に指向のあるＬＥＤ１１０ａ，１１１ａと、受光素
子１１０ｂ，１１１ｂとを備えている。

【０００５】記録媒体１１２はブラテン部１１３上に置
かれ、該ブラテン部１１３に対向して、反射型センサ１
１０はセンサ内ＬＥＤ１１０ａの正反射光を受光素子１
１０ｂで検出するように配され、反射型センサ１１１は
センサ内ＬＥＤ１１１ａの乱反射光を受光素子１１１ｂ
で検出するように、プラテン部１１３に対して角度θで
配されている。

【０００６】この反射型センサ１１０，１１１に対向す
るブラテン部１１３の部分は、黒く塗られる等により反
射率が低くなっているため、ブラテン部１１３上に記録
媒体１１２が無い状態では、ＬＥＤ１１０ａ，１１１ａ
の反射光を検知することができない。

【０００７】記録媒体１１２を判別する場合は、まず、
記録媒体１１２がブラテン１１３上に搬送されたこと
を、反射型センサ１１０で検出する。このとき、記録媒
体１１２が紙であっても、トランスペアレンシーであっ
ても、正反射光を用いることで、記録媒体１１２の有無
を検出することができる。

【０００８】次いで、反射型センサ１１１で記録媒体１
１２を検出する。このとき、記録媒体１１２が紙である
場合は、乱反射光が多いため検出できるが、トランスペ
アレンシーである場合は透過率が高いため乱反射光が少
なく検出できない。従って、反射型センサ１１０，１１
１の検出結果により、記録媒体１１２の種類を判別する
ことができる。

【０００９】このようにして、記録媒体１１２の透過率
の違いによって判別した結果に応じて、画像記録時の画
像処理制御や記録媒体搬送制御を変え、記録媒体１１２
の種類に応じた適切な印字制御を行うことができる。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のように、反射光や透過光による光学的な判別方法
では、材質や厚みは異なっていても透過率が同程度の記
録媒体について、その種類を判別することが困難になる
という問題があった。

【００１１】本発明は上記従来の問題点に鑑み、透過率
が同程度の記録媒体であっても、その種類の識別を容易
に行うことが可能な記録媒体識別装置、及び記録媒体識
別方法を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第１の発明の記録媒体識別装置は、記録媒体を変形さ
せる記録媒体変形手段と、前記記録媒体変形手段によっ
て変形した前記記録媒体の変形量を検出する変形量検出
手段と、前記変形量検出手段の検出結果に応じて前記記
録媒体の種類を判別する記録媒体判別手段とを備えたも
のである。

【００１３】上記目的を達成するために第２の発明の記
録媒体識別装置は、記録媒体を検知する記録媒体検知手
段と、前記記録媒体検知手段により記録媒体が検知され
たときに、装置内に該記録媒体を取り込む記録媒体取込
み手段と、前記記録媒体取込み手段により一旦装置内に
取り込まれた前記記録媒体を、その後端が所定位置に到
達するまで取込み方向とは逆の方向へ駆動する逆駆動手
段と、前記逆駆動手段による逆駆動後に自重により変形
した前記記録媒体の変形量を検出する変形量検出手段
と、前記変形量検出手段の検出結果に応じて前記記録媒
体の種類を判別する記録媒体判別手段とを備えたもので
ある。

【００１４】上記目的を達成するために第３の発明の記
録媒体識別装置は、装置内に記録媒体を取り込む記録媒
体取り込み手段と、前記記録媒体取り込み手段により装
置内に取り込まれた記録媒体が所定の排出位置に到達し
たか否かを検出する排出検出手段と、媒体判定モード時
に所定方向へ移動して、前記所定の排出位置に到達した
前記記録媒体を変形させる媒体変形手段と、前記媒体変
形手段により変形した前記記録媒体の変形量を検出する
変形量検出手段と、前記変形量検出手段の検出結果に応
じて前記記録媒体の種類を判別する記録媒体判別手段と
を備えたものである。

【００１５】上記目的を達成するために第４の発明の記
録媒体識別装置は、記録媒体を検知する記録媒体検知手
段と、前記記録媒体検知手段により記録媒体が検知され
たときに、装置内に該記録媒体を取り込む記録媒体取込
み手段と、前記記録媒体取込み手段より一定量取り込ま
れた記録媒体上に設けられ、媒体判定モード時に該記録
媒体面上に落下する媒体検知部材と、前記媒体検知部材
の落下により変形した前記記録媒体の変形量を検出する
変形量検出手段と、前記変形量検出手段の検出結果に応
じて前記記録媒体を判別する記録媒体判別手段とを備え
たものである。

【００１６】上記目的を達成するために第５の発明の記
録媒体識別方法は、記録媒体を変形させる記録媒体変形
処理と、前記記録媒体変形処理によって変形した前記記
録媒体の変形量を検出する変形量検出処理と、前記変形
量検出処理の検出結果に応じて前記記録媒体を判別する
記録媒体判別処理とを実行するようにしたものである。

【００１７】上記目的を達成するために第６の発明の記
録媒体識別方法は、記録媒体を検知する記録媒体検知処
理と、前記記録媒体検知処理により記録媒体が検知され
たときに、装置内に該記録媒体を取り込む記録媒体取込
み処理と、前記記録媒体取込み処理により一旦装置内に
取り込まれた前記記録媒体を、その後端が所定位置に到
達するまで取込み方向とは逆の方向へ駆動する逆駆動処
理と、前記逆駆動処理による逆駆動後に自重により変形
した前記記録媒体の変形量を検出する変形量検出処理
と、前記変形量検出処理の検出結果に応じて前記記録媒
体の種類を判別する記録媒体判別処理とを実行するよう
にしたものである。

【００１８】上記目的を達成するために第７の発明の記
録媒体識別方法は、装置内に記録媒体を取り込む記録媒
体取り込み処理と、前記記録媒体取り込み処理により装
置内に取り込まれた記録媒体が所定の排出位置に到達し
たか否かを検出する排出検出処理と、前記所定の排出位
置に到達した前記記録媒体を媒体判定モード時にその搬
送経路を移動することによって変形させる媒体変形処理
と、前記記録媒体を変形させる媒体変形処理と、前記媒
体変形処理により変形した前記記録媒体の変形量を検出
する変形量検出処理と、前記変形量検出処理の検出結果
に応じて前記記録媒体の種類を判別する記録媒体判別処
理とを実行するようにしたものである。

【００１９】上記目的を達成するために第８の発明の記
録媒体識別方法は、記録媒体を検知する記録媒体検知処
理と、前記記録媒体検知処理により記録媒体が検知され
たときに、装置内に該記録媒体を取り込む記録媒体取込
み処理と、前記記録媒体取込み処理より一定量取り込ま
れた記録媒体上に設けられた媒体検知部材を、媒体判定
モード時に該記録媒体面上に落下する落下処理と、前記
媒体検知部材の落下により変形した前記記録媒体の変形
量を検出する変形量検出処理と、前記変形量検出処理の
検出結果に応じて前記記録媒体を判別する記録媒体判別
処理とを実行するようにしたものである。

【００２０】

【作用】上記構成により、第１の発明の記録媒体識別装
置によれば、記録媒体変形手段は記録媒体を変形させ、
変形量検出手段によってその記録媒体の変形量を検出
し、記録媒体判別手段が、検出された変形量に応じて記
録媒体の種類を判別する。これにより、記録媒体の材質
による剛性の差により記録媒体の種類を識別することが
できる。

【００２１】第２の発明の記録媒体識別装置によれば、
記録媒体検知手段により記録媒体が検知されたときに、
記録媒体取込み手段は装置内に該記録媒体を取り込み、
さらに、逆駆動手段は、一旦装置内に取り込まれた前記
記録媒体をその後端が所定位置に到達するまで取込み方
向とは逆の方向へ駆動する。変形量検出手段は、その逆
駆動後に自重により変形した前記記録媒体の変形量を検
出し、記録媒体判別手段は、その検出結果に応じて前記
記録媒体の種類を判別する。これにより、記録媒体の自
重による変形の程度から該記録媒体の剛性を判定し、記
録媒体の種類を識別することができる。

【００２２】第３の発明の記録媒体識別装置によれば、
排出検出手段は、記録媒体取り込み手段により装置内に
取り込まれた記録媒体が所定の排出位置に到達したか否
かを検出し、媒体変形手段は、前記所定の排出位置に到
達した記録媒体を媒体判定モード時に所定方向へ移動し
て変形させる。変形量検出手段はその変形した記録媒体
の変形量を検出し、記録媒体判別手段はその検出結果に
応じて前記記録媒体の種類を判別する。これにより、搬
送経路により記録媒体を変形させて、この時の変形量か
ら該記録媒体の剛性を判定し、記録媒体の種類を識別す
ることができる。

【００２３】第４の発明の記録媒体識別装置によれば、
記録媒体取込み手段は、記録媒体検知手段により記録媒
体が検知されたときに装置内に該記録媒体を一定量取り
込む。そして、取り込まれた記録媒体面上へ媒体判定モ
ード時に媒体検知部材を落下させ、変形量検出手段は、
この媒体検知部材の落下により変形した前記記録媒体の
変形量を検出し、記録媒体判別手段は、その検出結果に
応じて前記記録媒体を判別する。これにより、レバー等
の媒体検知部材の落下による記録媒体の変形の程度から
該記録媒体の剛性を判定し、記録媒体の種類を識別する
ことができる。

【００２４】第５の発明の記録媒体識別方法によれば、
記録媒体を変形させ該記録媒体の変形量を検出し、その
検出結果に応じて前記記録媒体の種類を判別するので、
記録媒体の材質による剛性の差により記録媒体の種類を
識別することができる。

【００２５】第６の発明の記録媒体識別方法によれば、
記録媒体が検知されたときに、装置内に記録媒体を取り
込み、その後一旦装置内に取り込まれた前記記録媒体
を、その後端が所定位置に到達するまで取込み方向とは
逆の方向へ駆動する。この逆駆動後に自重により変形し
た前記記録媒体の変形量を検出し、その検出結果に応じ
て前記記録媒体の種類を判別する。これにより、記録媒
体の自重による変形の程度から該記録媒体の剛性を判定
し、記録媒体の種類を識別することができる。

【００２６】第７の発明の記録媒体識別方法によれば、
装置内に取り込まれた記録媒体が所定の排出位置に到達
したか否かを検出し、前記所定の排出位置に到達した記
録媒体を媒体判定モード時にその搬送経路を移動するこ
とによって変形させる。そして、変形した前記記録媒体
の変形量を検出し、その検出結果に応じて前記記録媒体
の種類を判別する。これにより、搬送経路により記録媒
体を変形させて、この時の変形量から該記録媒体の剛性
を判定し、記録媒体の種類を識別することができる。

【００２７】第８の発明の記録媒体識別方法によれば、
記録媒体が検知されたときに、装置内に記録媒体を一定
量取り込み、媒体判定モード時に前記記録媒体面上に媒
体検知部材を落下し、該媒体検知部材の落下により変形
した前記記録媒体の変形量を検出し、その検出結果に応
じて前記記録媒体を判別する。これにより、レバー等の
媒体検知部材の落下による記録媒体の変形の程度から該
記録媒体の剛性を判定し、記録媒体の種類を識別するこ
とができる。

【００２８】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。

【００２９】図１は、本発明の第１実施例に係る記録媒
体識別装置を含むプリンタの要部を示す構成図である。

【００３０】本実施例のプリンタは、記録ヘッドとして
インクジェット方式を用い、シリアルスキャンにより画
像形成するものであり、記録媒体の自重による変形の程
度からその剛性を判定することにより、記録媒体の種類
を判別する記録媒体識別装置を有している。

【００３１】記録媒体１は給紙ローラ２から手差しによ
り給紙される。手差しセンサ３は記録媒体１が手差しさ
れたことを検知したら、給紙ローラ２と排紙ローラ４を
駆動し、記録媒体１をプラテン５上まで搬送する。記録
ヘッド６は、記録媒体１上を印字走査することで１ライ
ン分の画像を形成する。

【００３２】記録ヘッド６により１ライン分の画像が形
成されていると、排紙ローラ４と給紙ローラ２を駆動
し、記録媒体１を１ライン分搬送する。これを繰り返す
ことで、１画像を形成する。また、図中７は、以下に述
べる記録媒体１の識別動作に用いられる媒体センサであ
る。

【００３３】次に、図２のフローチャートに従って、本
実施例の記録媒体識別動作（記録媒体識別方法）につい
て説明する。ここでは、記録媒体１として、材質が紙の
場合と、ＰＥＴ（ポリ・エチレン・テレフタレイト）の
場合とについて、その材質の剛性の差によりその種類を
判別するものとする。

【００３４】手差しセンサ３で記録媒体１を検知すると
（ステップＳ１）、給紙ローラ２を順方向に駆動し、プ
リンタ内に記録媒体１を給紙する（ステップＳ２）。手
差しセンサ３で記録媒体１を検知しなくなったら（ステ
ップＳ３）給紙ローラ２を停止する（ステップＳ４）。

【００３５】次に、給紙ローラ２を逆転させ（ステップ
Ｓ５）、一旦給紙した記録媒体１を、後端が媒体センサ
７の位置まで到達するように一定量駆動する（ステップ
Ｓ６）。記録媒体１の材質がＰＥＴである場合を表す図
３（ａ）において、記録媒体１は自重により垂れ下がる
が、材質がＰＥＴであるため、紙に比べて剛性が高く、
媒体センサ７と記録媒体との距離Ｌ１は、記録媒体１の
材質が紙である場合を表す図３（ｂ）に示す距離Ｌ２よ
りも短い。

【００３６】ここで、媒体センサ７は、例えば反射型セ
ンサであり、距離Ｌ１のときは検知し、距離Ｌ２のとき
は未検知となる（ステップＳ７）。よって、このときの
媒体センサ７の検知結果によって、記録媒体１の種類を
判別することができる（ステップＳ８，Ｓ９）。

【００３７】記録媒体１の種類を判別後は、記録媒体１
を印字位置まで搬送し、該記録媒体１の種類に応じた適
切な印字制御を行うことができる。

【００３８】このように、透過率が同程度で剛性の異な
る記録媒体に対して、その種類を的確に識別することが
できる。

【００３９】図４は、本発明の第２実施例に係る記録媒
体識別装置を含むプリンタの要部を示す構成図であり、
図１と共通の要素には同一の符号が付されている。

【００４０】本実施例のプリンタは、搬送経路により記
録媒体を曲げ、このときの変形量から記録媒体の剛性を
判定することにより、記録媒体の種類を判別する記録媒
体識別装置を有している。

【００４１】図４において、排紙センサ１１は排紙ロー
ラ４から排出された記録媒体１の有無を検出する。可動
排紙ガイド１２は、通常印字モード時は下側にあり、記
録媒体１を判定する媒体判定モード時には上側へ移動
し、記録媒体１をガイド板１３に搬送する。可動ガイド
板１４は、可動ガイド板支点１４ａを支点として、上下
に動作可能であり、上方向に移動すると媒体センサ７に
到達する。媒体センサ７は、可動ガイド板１４が一定距
離以内に近づくと、検知状態になる。

【００４２】記録媒体１の剛性を検知する場合、まず、
排紙センサ１１により記録媒体１を検知後、該記録媒体
１が可動ガイド板１４に到達するように一定量搬送す
る。図５（ａ）は、記録媒体１が紙である場合の可動ガ
イド板１４の様子を示し、図５（ｂ）は記録媒体１がＰ
ＥＴである場合の可動ガイド板１４の様子を示す。同図
（ａ）において、記録媒体１が紙であるため剛性が低
く、可動ガイド板１４はほとんど移動しないため、媒体
センサ７は未検知状態となる。

【００４３】同図（ｂ）において、記録媒体１がＰＥＴ
であるため剛性が高く、変形量が小さいため可動ガイド
板１４は記録媒体１により跳ね上げられ上方へ移動し、
媒体センサ７は検知状態となる。これによって、この時
の媒体センサ７の検知結果によって、記録媒体１の種類
を判別することができる。

【００４４】図６は、本発明の第３実施例に係る記録媒
体識別装置を含むプリンタの要部を示す構成図であり、
図１と共通の要素には同一の符号が付されている。

【００４５】本実施例のプリンタは、レバー等により記
録媒体を変形させ、その剛性を判定することにより、記
録媒体の種類を判別する記録媒体識別装置を有してい
る。

【００４６】図６において、手差しセンサ３で記録媒体
１を検知すると、手差しローラ２１を駆動し記録媒体１
を給紙する。記録媒体１を手差しローラ２１から一定量
搬送した位置で、記録媒体１の剛性を判定する。レバー
用ソレノイド２２は、通電状態のときに磁力により媒体
検知レバー２３を吸着するものである。通常の記録媒体
１の搬送中においては、媒体検知レバー２３はレバー用
ソレノイド２２に吸着して、記録媒体１の搬送に影響し
ない位置にある。

【００４７】記録媒体１が図６に示す所定の位置に搬送
されると、レバー用ソレノイド２２はオフ状態となり、
媒体検知レバー２３は自重により記録媒体１上に落ち
る。但し、図示しない部材により媒体検知レバー２３は
一定量以上は落ちず、その後に再びレバー用ソレノイド
２２に通電すると、媒体検知レバー２３は再び吸着され
る。

【００４８】レバー検知センサ２４は、媒体検知レバー
２３の位置を検知するものであり、媒体検知レバー２３
がレバー用ソレノイド２２に近い位置にある場合は検知
状態となり、媒体検知レバー２３が自重により下がり、
一定量以上離れると未検知状態となる。

【００４９】図７（ａ）は記録媒体１が紙である場合の
様子を示し、図７（ｂ）は記録媒体１がＰＥＴである場
合の様子を示す。同図（ａ）において、記録媒体１が紙
であり剛性が低いため、媒体検知レバー２３は自重によ
り長さＬ３下がり、この時、レバー検知センサ２４は媒
体検知レバー２３を検知しない。

【００５０】また、同図（ｂ）において、記録媒体１が
ＰＥＴであり剛性が高いため、媒体検知レバー２３は自
重により長さＬ４下がり、このときレバー検知センサ２
４は媒体検知レバー２３を検知する。従って、この時の
レバー検知センサ２４の検知結果によって記録媒体１の
種類を判別することができる。

【００５１】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、第１の発明
の記録媒体識別装置によれば、記録媒体を変形させる記
録媒体変形手段と、前記記録媒体変形手段による前記記
録媒体の変形量を検出する変形量検出手段と、前記変形
量検出手段の検出結果に応じて前記記録媒体の種類を判
別する記録媒体判別手段とを備えたので、記録媒体の材
質による剛性の差により記録媒体の種類を識別すること
ができ、透過率が同程度で剛性の異なる記録媒体に対し
て、その種類を的確に識別することが可能となる。

【００５２】第２の発明の記録媒体識別装置によれば、
記録媒体を検知する記録媒体検知手段と、前記記録媒体
検知手段により記録媒体が検知されたときに、装置内に
該記録媒体を取り込む記録媒体取込み手段と、前記記録
媒体取込み手段により一旦装置内に取り込まれた前記記
録媒体を、その後端が所定位置に到達するまで取込み方
向とは逆の方向へ駆動する逆駆動手段と、前記逆駆動手
段による逆駆動後に自重により変形した前記記録媒体の
変形量を検出する変形量検出手段と、前記変形量検出手
段の検出結果に応じて前記記録媒体の種類を判別する記
録媒体判別手段とを備えたので、記録媒体の自重による
変形の程度から該記録媒体の剛性を判定し、記録媒体の
種類を的確に識別することが可能となる。

【００５３】第３の発明の記録媒体識別装置によれば、
装置内に記録媒体を取り込む記録媒体取り込み手段と、
前記記録媒体取り込み手段により装置内に取り込まれた
記録媒体が所定の排出位置に到達したか否かを検出する
排出検出手段と、媒体判定モード時に所定方向へ移動し
て前記所定の排出位置に到達した前記記録媒体を変形さ
せる媒体変形手段と、前記媒体変形手段により変形した
前記記録媒体の変形量を検出する変形量検出手段と、前
記変形量検出手段の検出結果に応じて前記記録媒体の種
類を判別する記録媒体判別手段とを備えたので、搬送経
路により記録媒体を変形させて、この時の変形量から該
記録媒体の剛性を判定することができ、記録媒体の種類
を的確に識別することが可能となる。

【００５４】第４の発明の記録媒体識別装置は、記録媒
体を検知する記録媒体検知手段と、前記記録媒体検知手
段により記録媒体が検知されたときに、装置内に該記録
媒体を取り込む記録媒体取込み手段と、前記記録媒体取
込み手段より一定量取り込まれた記録媒体上に設けら
れ、媒体判定モード時に該記録媒体面上に落下する媒体
検知部材と、前記媒体検知部材の落下により変形した前
記記録媒体の変形量を検出する変形量検出手段と、前記
変形量検出手段の検出結果に応じて前記記録媒体を判別
する記録媒体判別手段とを備えたので、レバー等の媒体
検知部材の落下による記録媒体の変形の程度からその剛
性を判定することができ、記録媒体の種類を的確に識別
することが可能となる。

【００５５】第５の発明の記録媒体識別方法によれば、
記録媒体を変形させる記録媒体変形処理と、前記記録媒
体変形処理による前記記録媒体の変形量を検出する変形
量検出処理と、前記変形量検出処理の検出結果に応じて
前記記録媒体を判別する記録媒体判別処理とを実行する
ようにしたので、記録媒体の材質による剛性の差により
記録媒体の種類を識別することができ、透過率が同程度
で剛性の異なる記録媒体に対して、その種類を的確に識
別することが可能となる。

【００５６】第６の発明の記録媒体識別方法によれば、
記録媒体を検知する記録媒体検知処理と、前記記録媒体
検知処理により記録媒体が検知されたときに、装置内に
該記録媒体を取り込む記録媒体取込み処理と、前記記録
媒体取込み処理により一旦装置内に取り込まれた前記記
録媒体を、その後端が所定位置に到達するまで取込み方
向とは逆の方向へ駆動する逆駆動処理と、前記逆駆動処
理による逆駆動後に自重により変形した前記記録媒体の
変形量を検出する変形量検出処理と、前記変形量検出処
理の検出結果に応じて前記記録媒体の種類を判別する記
録媒体判別処理とを実行するようにしたので、記録媒体
の自重による変形の程度から該記録媒体の剛性を判定
し、記録媒体の種類を的確に識別することが可能とな
る。

【００５７】第７の発明の記録媒体識別方法によれば、
装置内に記録媒体を取り込む記録媒体取り込み処理と、
前記記録媒体取り込み処理により装置内に取り込まれた
記録媒体が所定の排出位置に到達したか否かを検出する
排出検出処理と、媒体判定モード時に前記所定の排出位
置に到達した前記記録媒体を変形させる媒体変形処理
と、前記媒体変形処理により変形した前記記録媒体の変
形量を検出する変形量検出処理と、前記変形量検出処理
の検出結果に応じて前記記録媒体の種類を判別する記録
媒体判別処理とを実行するようにしたので、搬送経路に
より記録媒体を変形させて、この時の変形量から該記録
媒体の剛性を判定することができ、記録媒体の種類を的
確に識別することが可能となる。

【００５８】第８の発明の記録媒体識別方法によれば、
記録媒体を検知する記録媒体検知処理と、前記記録媒体
検知処理により記録媒体が検知されたときに、装置内に
該記録媒体を取り込む記録媒体取込み処理と、前記記録
媒体取込み処理より一定量取り込まれた記録媒体上に設
けられ、媒体判定モード時に該記録媒体面上に落下する
媒体検知部材と、前記媒体検知部材の落下により変形し
た前記記録媒体の変形量を検出する変形量検出処理と、
前記変形量検出処理の検出結果に応じて前記記録媒体を
判別する記録媒体判別処理とを実行するようにしたの
で、レバー等の媒体検知部材の落下による記録媒体の変
形の程度から該記録媒体の剛性を判定することができ、
記録媒体の種類を的確に識別することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係る記録媒体識別装置を
含むプリンタの要部を示す構成図である。

【図２】第１実施例の記録媒体識別動作を示すフローチ
ャートである。

【図３】第１実施例の記録媒体識別動作を説明するため
の図である。

【図４】本発明の第２実施例に係る記録媒体識別装置を
含むプリンタの要部を示す構成図である。

【図５】第２実施例の記録媒体識別動作を説明するため
の図である。

【図６】本発明の第３実施例に係る記録媒体識別装置を
含むプリンタの要部を示す構成図である。

【図７】第３実施例の記録媒体識別動作を説明するため
の図である。

【図８】従来の記録媒体識別装置による記録媒体の識別
方法を示す模式図である。

【符号の説明】

１ 記録媒体 ２ 給紙ローラ ３ 手差しセンサ ４ 排紙ローラ ５ プラテン ６ 記録ヘッド ７ 媒体センサ １１ 排紙センサ １２ 可動排紙ガイド １４ 可動ガイド板 １４ａ 可動ガイド板支点 ２１ 手差しローラ ２３ 媒体検知レバー

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録媒体を変形させる記録媒体変形手段
   と、 前記記録媒体変形手段によって変形した前記記録媒体の
   変形量を検出する変形量検出手段と、 前記変形量検出手段の検出結果に応じて前記記録媒体の
   種類を判別する記録媒体判別手段とを備えたことを特徴
   とする記録媒体識別装置。
2. 【請求項２】 記録媒体を検知する記録媒体検知手段
   と、 前記記録媒体検知手段により記録媒体が検知されたとき
   に、装置内に該記録媒体を取り込む記録媒体取込み手段
   と、 前記記録媒体取込み手段により一旦装置内に取り込まれ
   た前記記録媒体を、その後端が所定位置に到達するまで
   取込み方向とは逆の方向へ駆動する逆駆動手段と、 前記逆駆動手段による逆駆動後に自重により変形した前
   記記録媒体の変形量を検出する変形量検出手段と、 前記変形量検出手段の検出結果に応じて前記記録媒体の
   種類を判別する記録媒体判別手段とを備えたことを特徴
   とする記録媒体識別装置。
3. 【請求項３】 装置内に記録媒体を取り込む記録媒体取
   り込み手段と、 前記記録媒体取り込み手段により装置内に取り込まれた
   記録媒体が所定の排出位置に到達したか否かを検出する
   排出検出手段と、 媒体判定モード時に所定方向へ移動して、前記所定の排
   出位置に到達した前記記録媒体を変形させる媒体変形手
   段と、 前記媒体変形手段により変形した前記記録媒体の変形量
   を検出する変形量検出手段と、 前記変形量検出手段の検出結果に応じて前記記録媒体の
   種類を判別する記録媒体判別手段とを備えたことを特徴
   とする記録媒体識別装置。
4. 【請求項４】 記録媒体を検知する記録媒体検知手段
   と、 前記記録媒体検知手段により記録媒体が検知されたとき
   に、装置内に該記録媒体を取り込む記録媒体取込み手段
   と、 前記記録媒体取込み手段より一定量取り込まれた記録媒
   体上に設けられ、媒体判定モード時に該記録媒体面上に
   落下する媒体検知部材と、 前記媒体検知部材の落下により変形した前記記録媒体の
   変形量を検出する変形量検出手段と、 前記変形量検出手段の検出結果に応じて前記記録媒体を
   判別する記録媒体判別手段とを備えたことを特徴とする
   記録媒体識別装置。
5. 【請求項５】 記録媒体を変形させる記録媒体変形処理
   と、 前記記録媒体変形処理によって変形した前記記録媒体の
   変形量を検出する変形量検出処理と、 前記変形量検出処理の検出結果に応じて前記記録媒体を
   判別する記録媒体判別処理とを実行することを特徴とす
   る記録媒体識別方法。
6. 【請求項６】 記録媒体を検知する記録媒体検知処理
   と、 前記記録媒体検知処理により記録媒体が検知されたとき
   に、装置内に該記録媒体を取り込む記録媒体取込み処理
   と、 前記記録媒体取込み処理により一旦装置内に取り込まれ
   た前記記録媒体を、その後端が所定位置に到達するまで
   取込み方向とは逆の方向へ駆動する逆駆動処理と、 前記逆駆動処理による逆駆動後に自重により変形した前
   記記録媒体の変形量を検出する変形量検出処理と、 前記変形量検出処理の検出結果に応じて前記記録媒体の
   種類を判別する記録媒体判別処理とを実行することを特
   徴とする記録媒体識別方法。
7. 【請求項７】 装置内に記録媒体を取り込む記録媒体取
   り込み処理と、 前記記録媒体取り込み処理により装置内に取り込まれた
   記録媒体が所定の排出位置に到達したか否かを検出する
   排出検出処理と、 前記所定の排出位置に到達した前記記録媒体を媒体判定
   モード時にその搬送経路を移動することによって変形さ
   せる媒体変形処理と、 前記媒体変形処理により変形した前記記録媒体の変形量
   を検出する変形量検出処理と、 前記変形量検出処理の検出結果に応じて前記記録媒体の
   種類を判別する記録媒体判別処理とを実行することを特
   徴とする記録媒体識別方法。
8. 【請求項８】 記録媒体を検知する記録媒体検知処理
   と、 前記記録媒体検知処理により記録媒体が検知されたとき
   に、装置内に該記録媒体を取り込む記録媒体取込み処理
   と、 前記記録媒体取込み処理より一定量取り込まれた記録媒
   体上に設けられた媒体検知部材を、媒体判定モード時に
   該記録媒体面上に落下する落下処理と、 前記媒体検知部材の落下により変形した前記記録媒体の
   変形量を検出する変形量検出処理と、 前記変形量検出処理の検出結果に応じて前記記録媒体を
   判別する記録媒体判別処理とを実行することを特徴とす
   る記録媒体識別方法。