JPH1171598A - 洗浄剤 - Google Patents
洗浄剤Info
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- JPH1171598A JPH1171598A JP24595197A JP24595197A JPH1171598A JP H1171598 A JPH1171598 A JP H1171598A JP 24595197 A JP24595197 A JP 24595197A JP 24595197 A JP24595197 A JP 24595197A JP H1171598 A JPH1171598 A JP H1171598A
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Abstract
環境の悪化を招かず、種々の油脂性物質に対して高い洗
浄力を発揮して汎用性があり、取り扱い性及び安全性に
優れ、洗浄後は速やかに乾燥できて洗浄作業の効率化を
はかることのできる洗浄剤の提供。 【解決手段】 t−ブタノール及び炭素数1〜3のアル
コールの少なくとも1種からなり、t−ブタノールの含
有量が40重量%以上で且つ融点が15℃以下である本
発明の洗浄剤により上記の課題が解決され、該炭素数1
〜3のアルコールとしては、エタノール、或いはエタノ
ールとn−プロパノール及び/又はi−プロパノールが
好ましく用いられる。
Description
有効に使用できる洗浄剤に関する。より詳細には、本発
明は、電気・電子部品、光学部品をはじめとする各種精
密機器、その他の機械装置や器具類、ガラス、プラスチ
ック、セラミック製品などに付着している油脂性物質を
良好に取り除くことのできる、取り扱い性に優れる汎用
性のある非ハロゲン系洗浄剤に関する。
剤としては、塩素化炭化水素、弗素化炭化水素などのよ
うなハロゲン系洗浄剤が洗浄力に優れることから汎用さ
れてきた。しかしながら、ハロゲン系洗浄剤は、成層圏
のオゾン層を破壊したり、温室効果をもたらすなどの地
球環境の悪化の要因となることから、その使用が制限さ
れることになった。そこで、近年、地球環境の悪化をも
たらさない代替洗浄剤の開発が急務となっており、油脂
性物質の洗浄除去を目的として、アルコール系洗浄剤、
テルペン系洗浄剤、炭化水素系洗浄剤、水系洗浄剤など
の多くの洗浄剤が提案されている。しかし、種々の油脂
性物質に対して共通して高い洗浄力を有し、取り扱い性
に優れ、速乾性で洗浄作業の効率化をはかることがで
き、しかも安価に供給することができるという種々の要
求を同時に満足し得る、ハロゲン系洗浄剤に代わる洗浄
剤が未だ得られていないのが現状である。
圏のオゾン層の破壊、温室効果等の地球環境の悪化を招
かず、種々の油脂性物質に対して高い洗浄力を発揮して
汎用性があり、速乾性、取り扱い性に優れ、洗浄後は速
やかに乾燥できて洗浄作業の効率化をはかることがで
き、しかも経済的な価格で供給できて、電気・電子部
品、光学部品などの各種精密機器、その他の機械装置や
器具、ガラス、プラスチック、セラミック製品などの洗
浄に有効に使用できる洗浄剤を提供することである。
本発明者らは鋭意検討を重ねてきた。その結果、融点が
約26℃であって、室温(25℃)下で通常使用される
洗浄剤の主成分としては従来積極的に用いられることの
なかったターシャリーブタノールに対して一定量以上の
炭素数1〜3のアルコールを混合すると常温で液状を呈
するアルコール混合物が得られることを見出した。そし
てそれにより得られたアルコール混合物を種々の油脂性
物質の除去に用いたところ、種々の油脂性物質に対して
高い洗浄力を示すこと、取り扱い性に優れていること、
速乾性であり洗浄作業の効率化を図れること、しかも低
コストであることを見出し、それらの知見に基づいて本
発明を完成した。
ールおよび炭素数1〜3のアルコールの少なくとも1種
からなり、ターシャリーブタノールの含有量が40重量
%以上で、且つ融点が15℃以下の洗浄剤である。
本発明の洗浄剤の主成分をなすターシャリーブタノール
(以下「t−ブタノール」という)は、融点が25.5
5℃で、沸点が82.50℃の第3級アルコールであ
る。t−ブタノールは、一般にt−ブチル化剤などとし
て合成化学の分野で汎用されているが、融点が約26℃
と高くて常温では固体状を呈していることから、通常、
それ単独で洗浄剤としては従来用いられていない。
重量%以上の割合で含有することがその洗浄力などの点
から必要である。また、本発明の洗浄剤におけるt−ブ
タノールの含有量の上限値は、t−ブタノールと併用す
る炭素数1〜3のアルコールの種類などに応じて、t−
ブタノールと該炭素数1〜3との混合物の融点が15℃
以下の温度になるようにして決めればよいが、通常96
重量%である。
併用する炭素数1〜3のアルコールとしては、メタノー
ル、エタノール、ノルマルプロパノール(以下「n−プ
ロパノール」という)およびイソプロパノール(以下
「i−プロパノール」という)を挙げることができ、こ
れらの炭素数1〜3のアルコールの1種または2種以上
を用いることができる。そして、t−ブタノール100
重量部に対して、前記した炭素数1〜3のアルコールの
1種または2種以上を150重量部以下の割合で混合し
て、融点が15℃以下、好ましくは0℃以下、より好ま
しくは−10℃以下のアルコール混合物を調製して本発
明の洗浄剤とする。
ブタノールとエタノールからなっているか、或いはt
−ブタノール、エタノール並びにn−プロパノールおよ
びi−プロパノールの一方または両方からなっているこ
とが、洗浄力が高く、安全性、取り扱い性、速乾性など
の点で一層優れたものとなる点からより好ましい。
の洗浄剤は、t−ブタノール40〜96重量%および
エタノール60〜4重量%からなることが、洗浄力が高
く、融点が15℃以下(一般に0℃以下)であって取り
扱い性に優れ、且つ速乾性などの点でも優れる洗浄剤が
得られる点から好ましく、t−ブタノール45〜95重
量%およびエタノール55〜5重量%からなることがよ
り好ましい。
n−プロパノールおよびi−プロパノールの一方または
両方からなる上記の洗浄剤は、t−ブタノール40〜
96重量%、エタノール45〜3.5重量%並びにn−
プロパノールおよびi−プロパノールの一方または両方
15〜0.5重量%からなることが、洗浄力が高く、融
点が15℃以下(一般に0℃以下)であって取り扱い性
に優れ、且つ速乾性などの点でも優れる洗浄剤が得られ
る点から好ましい。このの洗浄剤では、特に、t−ブ
タノール45〜95重量%、エタノール45〜4.3重
量%並びにn−プロパノールおよび/またはi−プロパ
ノール10〜0.7重量%からなることがより好まし
い。また、本発明の洗浄剤は、発明の主旨を損なわない
範囲で、アセトン、酢酸エチル、ベンゼンなどの溶剤;
界面活性剤;安定剤などを少量含有していてもよい。
ず、t−ブタノールと、炭素数1〜3のアルコールの少
なくとも1種を任意の順序および方法で混合することに
よって調製することができる。その際の混合温度も特に
制限されないが、一般に、25〜35℃の温度で混合す
ることが好ましく、それによってt−ブタノールおよび
炭素数1〜3のアルコールの変質、揮発、引火、漏洩な
どを防止しながら、両者が均一に混合した洗浄剤を得る
ことができる。
部品、自動車部品をはじめとする各種精密機器、その他
の機械装置や器具、ガラス、プラスチック、セラミック
製品などに付着している各種の油脂性物質、例えば切削
油、加工油、フラックス、ワックスなどの油脂性物質を
取り除くのに有効に使用することができる。本発明の洗
浄剤を用いて洗浄を行う際の洗浄方法は特に制限され
ず、従来と同様に行うことができ、例えば、本発明の洗
浄剤を被洗浄品に噴霧、ハケ塗り、その他の方法で塗布
し、次いで拭き取ってもよいし、本発明の洗浄剤中に被
洗浄品を浸漬してもよいし、または塗布と浸漬を併用し
てもよい。
本発明はそれにより何ら限定されない。
ールを下記の表1に示す割合(重量比)で30℃で混合
して洗浄剤を調製し、その融点を測定したところ表1に
示すとおりであった。
ール、n−プロパノールおよびi−プロパノールを下記
の表1に示す割合(重量比)で30℃で混合して洗浄剤
を調製し、その融点を測定したところ表1に示すとおり
であった。
タノール系アルコール混合物(日本化成品株式会社製
「ソルミックスAP−7」;エタノール85.5重量
%、n−プロパノール9.6重量%およびi−プロパノ
ール4.9重量%からなるアルコール混合物)を下記の
表1に示す割合(重量比)で30℃で混合して洗浄剤を
調製し、その融点を測定したところ表1に示すとおりで
あった。
S−304,縦×横=100mm×50mm、厚さ1m
m)をメタノールとアセトンで順次洗浄し、次いで、4
0℃の乾燥器中に30分間放置した後、デシケーター中
で室温に冷却してから最小単位0.1mgの精度で秤量
(W0)(mg)した。 (2) 上記(1)で秤量した試験片の下半分に、油脂
性物質として油性切削油(佐藤特殊製油社製「プラスド
ールCU95」)、水性切削油(佐藤特殊製油社製「ベ
ースゾール95」)またはプレス油(アルファチック社
製「オメガ613」)を筆を使用して塗布し、100℃
のオーブン中に30分間保持した後、室温に冷却してか
ら重量(W1)(mg)を測定した。 (3) 次いで、上記(2)で準備した油脂性物質が付
着している試験片を、実施例1〜11の各洗浄剤300
ml中に浸漬し、室温(25℃)にて2分間の超音波
(28KHz,250W)処理を行って洗浄した後、試
験片を洗浄剤中から取り出し、300mlの同組成の洗
浄剤の液中に浸漬し、室温(25℃)にて2分間揺動し
てリンス(すすぎ)した。
験片を洗浄剤中から取り出し、80℃の温風乾燥器中で
5分間乾燥した後、試験片を秤量(W2)(mg)し
て、下記の数式(i)により、試験片における油脂性物
質の残存率を求めた。
−W0)}×100 (i)
の表2に示す評価基準にしたがって評価したところ、下
記の表3に示すとおりであった。また、参考のために、
t−ブタノール、エタノール、n−プロパノール、i−
プロパノール単独および上記した「ソルミックスAP」
をそれぞれ単独で用いて、上記と同様の洗浄試験を行っ
たところ、下記の表3に示すとおりであった。その場合
に、t−ブタノールは前述のように融点が約26℃で常
温で固体であるために、単独では洗浄剤として使用する
ことができず、またエタノール、n−プロパノール、お
よびi−プロパノールは、いずれも、単独では洗浄効果
が期待できず、実用価値のある洗浄剤としては適してい
なかった。なお、エタノールを主成分とし、n−プロパ
ノールおよびi−プロパノールを少量成分として含む
「ソルミックスAP」は、一般に、塗料、染料等の希釈
剤として用いられているエタノール製品であって、洗浄
剤として使用し得るものではない。
炭素数1〜3のアルコールの少なくとも1種からなり、
t−ブタノールの含有量が40重量%以上で、且つ融点
が15℃以下である実施例1〜11の洗浄剤は、油性切
削油、水性切削油、プレス油などの各種の油脂性物質に
対する洗浄力が高くて汎用性があること、しかも常温で
液状を呈しており、取り扱い性の点でも優れており、実
用価値のある洗浄剤として有効に使用できることがわか
る。 そのうちでも、t−ブタノールとエタノールからなる実
施例1〜3の洗浄剤、およびt−ブタノール、エタノー
ル並びにn−プロパノールおよび/またはi−プロパノ
ールからなる実施例4〜6および実施例9〜11の洗浄
剤は、各種の油脂性物質に対して高い洗浄力を有し、極
めて有効であることがわかる。
対して高い洗浄力を発揮するため、汎用性のある洗浄剤
として、電気・電子部品、光学部品などの各種精密機
器、その他の機械装置や器具、ガラス、プラスチック、
セラミック製品などからの油脂性物質の洗浄除去に有効
に用いることができる。さらに、本発明の洗浄剤は速乾
性であるため、洗浄作業の効率化をはかることができ
る。また、本発明の洗浄剤は、安全性および取り扱い性
に優れており、しかも廃水処理の点で問題が少ない。そ
して、本発明の洗浄剤はハロゲン系化合物を含まないの
で、成層圏のオゾン層の破壊、温室効果等の地球環境の
悪化を招かず、従来のハロゲン系化合物を含む洗浄剤の
代替洗浄剤として極めて高度の利用価値を有する。さら
に、本発明の洗浄剤は、経済的な価格で容易に入手可能
なt−ブタノールおよび炭素数1〜3のアルコールに基
づくものであるため、低コストで利用者に提供すること
ができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 ターシャリーブタノールおよび炭素数1
〜3のアルコールの少なくとも1種からなり、ターシャ
リーブタノールの含有量が40重量%以上で、且つ融点
が15℃以下である洗浄剤。 - 【請求項2】 ターシャリーブタノールおよびエタノー
ルからなるか、或いはターシャリーブタノール、エタノ
ール並びにノルマルプロパノールおよびイソプロパノー
ルの少なくとも一方からなる請求項1記載の洗浄剤。 - 【請求項3】 融点が0℃以下である請求項1または2
記載の洗浄剤。 - 【請求項4】 ターシャリーブタノール40〜96重量
%および炭素数1〜3のアルコールの少なくとも1種6
0〜4重量%からなる洗浄剤。 - 【請求項5】 ターシャリーブタノール40〜96重量
%およびエタノール60〜4重量%からなるか、或いは
ターシャリーブタノール40〜96重量%、エタノール
45〜3.5重量%並びにノルマルプロパノールおよび
イソプロパノールの少なくとも一方15〜0.5重量%
からなる請求項4記載の洗浄剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24595197A JP3942244B2 (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 洗浄剤 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24595197A JP3942244B2 (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 洗浄剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1171598A true JPH1171598A (ja) | 1999-03-16 |
JP3942244B2 JP3942244B2 (ja) | 2007-07-11 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24595197A Expired - Fee Related JP3942244B2 (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 洗浄剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3942244B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013023636A (ja) * | 2011-07-25 | 2013-02-04 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | インクジェットプリンタ用インク |
CN105651015A (zh) * | 2016-03-04 | 2016-06-08 | 芜湖市金宇石化设备有限公司 | 一种车间螺旋式排气管的烘干工艺 |
-
1997
- 1997-08-28 JP JP24595197A patent/JP3942244B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013023636A (ja) * | 2011-07-25 | 2013-02-04 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | インクジェットプリンタ用インク |
CN105651015A (zh) * | 2016-03-04 | 2016-06-08 | 芜湖市金宇石化设备有限公司 | 一种车间螺旋式排气管的烘干工艺 |
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JP3942244B2 (ja) | 2007-07-11 |
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