JP2018076445A - 洗浄用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】引火性が低く、乾燥性のよい洗浄用組成物を提供すること。
【解決手段】本発明は、(A)1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン並びに(B)n−ヘプタン、イソオクタン及びイソノナンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、洗浄用組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、洗浄用組成物に関する。
金属加工においては、金属の塗装、メッキ工程の前に脱脂洗浄の工程がある。また、鋼板の鏡面加工には、鉱物油及び油性インクが使用されており、洗浄する必要がある。これらの洗浄には、高い洗浄力と乾燥性が求められるため、従来、ジクロロメタン及びトリクロロエチレンが使用されてきた。しかしながら、前記成分は、発がん性があるため、特別有機溶剤に指定されており、使用が制限されている。
これに対して、ジフルオロメトキシ−ビス(ジフルオロメチルエーテル)又は1,1,2,2−テトラフルオロエチルジフルオロメチルエーテルと、ヘキサン又はペンタンとを配合した共沸性組成物を用いて、油性製品の除去を行うことが知られている(特許文献1)。
特開2000−63893号公報
しかしながら、ヘキサン及びペンタンといった炭素数が6以下のアルカン類は、引火点が−20℃以下と低く、安全性が低い。一方、炭素数が7以上のアルカン類は、引火点が0度付近かそれ以上であるので、炭素数が6以下のアルカンを用いた洗浄用組成物よりも安全性は高まるが、沸点も高くなるため乾燥性が悪くなり、洗浄用組成物が拭取り跡として残るという問題がある。
本発明の課題は、引火性が低く、乾燥性のよい洗浄用組成物を提供することである。
本発明は、以下の態様を含む。
[1](A)1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン並びに(B)n−ヘプタン、イソオクタン及びイソノナンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、洗浄用組成物。
[2](A)及び(B)の合計100質量部に対して、(B)が17質量部以上50質量部未満である[1]の洗浄用組成物。
[3](B)がn−ヘプタン及びイソオクタンからなる群から選ばれる少なくとも1種であって、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、(B)が17〜49質量部である[2]の洗浄用組成物。
[4](B)がイソノナンであって、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、(B)が17〜42質量部である[2]の洗浄用組成物。
[5]更に、(C)炭酸ジメチルを含む[1]の洗浄用組成物。
[6](A)、(B)及び(C)の合計100質量部に対して、(B)が13.26〜38.22質量部、(C)が3.40〜10.80質量部である[5]の洗浄用組成物。
[7]油性汚れ洗浄用である[1]〜[6]の洗浄用組成物。
本発明により、引火性が低く、乾燥性のよい洗浄用組成物を提供することができる。
[用語の定義]
本明細書において、(A)1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンを、単に(A)と記載する場合がある。(B)n−ヘプタン、イソオクタン及びイソノナンからなる群から選ばれる少なくとも1種等についても同様である。「拭取り跡」とは、洗浄用組成物の使用により生じた基材のシミや汚れをいう。
[洗浄用組成物]
洗浄用組成物は、(A)1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン並びに(B)n−ヘプタン、イソオクタン及びイソノナンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む(以下、これを単に「組成物」ともいう)。
組成物は、油性汚れに対して高い洗浄性を有する。また、引火性が低いため、安全性が高い。さらには、乾燥性がよく、拭取り跡を生じない。
<(A)1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン>
(A)は、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンである(「365mfc」とも呼ばれる)。(A)は、沸点が40℃と低いため、沸点が100℃付近かそれ以上である(B)と混合することにより、組成物全体の沸点を下げることができる。その結果、乾燥性が向上するため、洗浄を行なった際に、油性汚れが付着した基材(以下、「被洗浄物」ともいう。)に組成物が残存しにくいので、被洗浄物に拭取り跡が残ることを抑えることができる。
<(B)n−ヘプタン、イソオクタン及びイソノナンからなる群から選ばれる少なくとも1種>
(B)は、n−ヘプタン、イソオクタン及びイソノナンからなる群から選ばれる少なくとも1種である。(B)は、極性が低いため、鉱物油等の極性の低い油性汚れを洗浄する能力が高い。また(B)は、引火点が0℃付近かそれ以上であるので、炭素数が6以下のアルカン類よりも引火点が高く、危険性が低い。
<更なる成分>
組成物は、更に(C)炭酸ジメチルを含むことが好ましく、また、本発明の効果を損なわない範囲で、(D)その他の成分を含んでいてもよい。
<<(C)炭酸ジメチル>>
(C)は、炭酸ジメチルである。(C)は、(B)と極性が異なるため、組成物が更に(C)を含むと、より広い種類の油性汚れを対象とした洗浄に、組成物を好適に用いることができる。
前記(A)、(B)及び(C)は、労働安全衛生法の有機溶剤中毒予防規則に指定された溶剤に該当しない。したがって、(A)及び(B)、好ましくはさらに(C)を含む組成物は、人体への影響が少ない。
<<(D)その他の成分>>
(D)その他の成分として、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防錆剤、消泡剤、界面活性剤及びキレート剤からなる群より選択される1種以上が挙げられる。更なる成分は、洗浄剤の分野で慣用されている成分であれば特に限定されず、それぞれ単独で用いることもでき、また複数の混合物として用いることもできる。
紫外線吸収剤及び酸化防止剤は、組成物の長期保存等における安定性を向上させる成分である。紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、及びヒンダードアミン系紫外線吸収剤が挙げられる。酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、及びリン系等酸化防止剤が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤は、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタドデシル−3−[3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート]、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール等が挙げられる。
アミン系酸化防止剤は、アルキル化ジフェニルアミン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、N,N−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン誘導体、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル)イソシアヌレート等が挙げられる。硫黄系酸化防止剤は、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、ジラウリル−3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3−ジオジプロピオネート、ジステアリル−3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル−3,3−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンズイミダゾール、ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド等が挙げられる。リン系酸化防止剤は、トリス−ノニルフェニルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス(イソデシル)フォスファイト等が挙げられる。
キレート剤は、アミノカルボン酸系のキレート剤が挙げられ、ヒドロキシエチルアミノ酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸やそれらの塩等が好ましい。
防錆剤は、シクロヘキシルアミン及びジシクロヘキシルアミンが挙げられる。界面活性剤は、非イオン性界面活性剤が挙げられ、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、シリコーン系界面活性剤、及びフッ素系界面活性剤等が好ましい。
<組成物の組成>
組成物における(A)及び(B)の合計100質量部に対する(B)の配合量は、好ましくは17質量部以上50質量部未満であり、より好ましくは17〜49質量部であり、更に好ましくは17〜42質量部である。このような範囲であると、油性汚れに対する洗浄性が優れる。また、洗浄性の観点から、(A)及び(B)の合計100質量部に対する(B)の配合量は、(B)がn−ヘプタン及びイソオクタンからなる群から選ばれる少なくとも1種である場合は、好ましくは17〜49質量部であり、(B)がイソノナンである場合は、好ましくは17〜42質量部である。
組成物における(A)、(B)及び(C)の合計100質量部に対する(B)の配合量は、好ましくは13.26〜38.22質量部であり、より好ましくは14〜38質量部であり、(C)の配合量は、好ましくは3.40〜10.80質量部であり、より好ましくは4〜10質量部である。このような範囲であると、油性汚れに対する洗浄性が優れる。
<製造方法>
組成物の製造方法は特に限定されないが、上述の成分を、公知の方法で、撹拌、混合、溶解、分散等を適宜選択して行なうことによって製造することができる。上述の成分は、市販品を用いることができる。
<油性汚れ>
組成物は、油性汚れの洗浄に用いることが好ましい。油性汚れとしては、非極性成分による油性汚れ、極性成分による油性汚れ、及び極性の異なる複数の成分による油性汚れが挙げられ、より具体的には、鉱物油、非極性有機溶剤といった非極性成分による油性汚れ、植物油脂、動物油脂、極性有機溶剤といった極性成分による油性汚れ、油性インク、化粧品といった極性の異なる複数の成分による油性汚れが挙げられる。
鉱物油としては、特に制限はなく、市販品としてはプーリーSFオイル(出光興産株式会社製)が挙げられる。
植物油脂としては、オリーブ油、アマニ油、キリ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、ヒマシ油、綿実油、ヤシ油、コーン油及び脱水ヒマシ油等が挙げられる。植物油を構成する脂肪酸は、C12〜C18の飽和又は不飽和脂肪酸であり、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、及びエレオステアリン酸等が挙げられる。
動物油脂としては、魚油、鯨油、豚脂、牛脂等が挙げられる。
油性インクは、通常、有機溶剤、染料及び/又は顔料、並びに任意に樹脂を含むが、特に限定されない。
化粧品としては、基礎化粧品、仕上げ化粧品、毛髪用化粧品等が挙げられる。
(A)及び(B)を含む組成物は、非極性成分による油性汚れ、特に鉱物油による油性汚れに好適に用いることができるが、これに限定されない。
(A)、(B)及び(C)を含む好ましい態様の組成物は、非極性成分による油性汚れ、極性成分による油性汚れ、及び極性の異なる複数の成分による油性汚れに好適であり、特に油性インクによる油性汚れ及び鉱物油による油性汚れに好適に用いることができる。極性の異なる複数の成分による油性汚れ、特に油性インクによる油性汚れに対して好適に用いられる組成は、前述の通りである。非極性成分による油性汚れ及び極性の異なる複数の成分による油性汚れのいずれにも好適に用いられる組成、特に油性インクによる油性汚れ及び鉱物油による油性汚れのいずれにも好適に用いられる組成は、前述の組成において、(B)成分及び(C)成分の合計100質量部に対する(C)成分の配合量が22質量部以下であることが好ましい。
<洗浄方法>
組成物を用いた洗浄方法は、被洗浄物を洗浄するため方法であって、組成物を被洗浄物と接触させることを含む。
基材は、特に制限されないが、金属、繊維、ガラス、陶器、プラスチック等が挙げられ、これらの中でも、加工の際に油性汚れを除去する要請がある金属が好ましい。
洗浄方法において、組成物を被洗浄物に接触させることにより、基材に付着した油性汚れは、基材から除去される。なお、油性汚れが塵、埃等の固形の汚れを含む場合、この固形の汚れは、油性汚れの除去と同時に除去され得る。
組成物と、被洗浄物とを接触させるための方法としては、特に制限はなく、例えば、手拭き洗浄、浸漬洗浄(液相洗浄)、スプレー洗浄、超音波洗浄、蒸気洗浄(気相洗浄)が挙げられるが、手拭き洗浄が好ましい。手拭き洗浄は、通常、組成物を染み込ませた紙、布等を、油性汚れが付着した領域に接触させながら手でこすることにより、又は組成物を染み込ませた紙、布等を、油性汚れが付着した領域に接触させながら板や棒を介して手でこすることにより行う。油性汚れが油性インクによるものである場合は、組成物を染み込ませた紙、布等を、平らな板を介して手でこすると、溝のように拭取り跡が生じることを抑制することができる。組成物及び被洗浄物の接触時間に相当する洗浄時間は、基材から油性汚れを除去できる時間であれば特に制限されない。例えば、洗浄時間は、10秒〜2時間であってもよい。
実施例で用いた成分は、以下の通りである。
365mfc:1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン
実施例1〜17の洗浄用組成物は、それぞれ、各成分を表2〜6の配合量で混合することにより調製した。
<(A)鉱物油洗浄試験>
実施例1〜15の洗浄用組成物を用いて、洗浄性試験を以下の通り行い、下記評価基準に基づき評価した。結果を表2〜5に示す。
(1)洗浄試験サンプル1の作成
SUS430のステンレス鋼(縦50mm、横50mm、厚さ0.5mm)を、1−ブロモプロパンに10分以上浸漬した後、乾燥することにより洗浄した。洗浄後の前記ステンレス鋼の表面の縦15mm、横30mmの領域に、鉱物油(プーリーSFオイル:出光興産株式会社製)である鉱物油を丸筆3号(馬毛)を用いて塗布し、洗浄試験サンプル1とした。
(2)洗浄試験
2枚重ねのティッシュペーパー(王子ネピア株式会社製)1組を、縦65mm、横72mmの大きさにしたものを、四つ折りにして各実施例の洗浄用組成物を染み込ませ、それを親指と人差し指で1回絞った。
洗浄試験サンプル1の鉱物油が塗布された領域に、前記洗浄用組成物を染み込ませたティッシュペーパーの半分を接触させて手でこすることにより拭いた後、もう一度その領域にティッシュペーパーの残りの半分を接触させて手でこすることにより拭いた。
(3)評価
洗浄試験後、洗浄試験サンプル1の鉱物油が洗浄されたか否かを目視観察し、以下の基準で評価した。
○:鉱物油の残渣がなく、かつ拭取り跡が残らない。
×:鉱物油の残渣がある、及び/又は拭取り跡が残る。
Figure 2018076445
Figure 2018076445
Figure 2018076445
Figure 2018076445
Figure 2018076445
<(B)油性インク洗浄試験>
実施例16及び17の洗浄用組成物を用いて洗浄性試験を以下の通り行い、下記評価基準に基づき評価した。結果を表6に示す。
(1)洗浄試験サンプル2の作成
SUS430のステンレス鋼(縦50mm、横50mm、厚さ0.5mm)を、1−ブロモプロパンに10分以上浸漬した後、乾燥することにより洗浄した。洗浄後の前記ステンレス鋼の表面の縦30mm、横10mmの領域に、油性インク(サクラマーカー極太SG7 黒:株式会社サクラクレパス製)を1回塗布した後、5分間室温で放置して乾燥させた。2枚重ねのティッシュペーパー(王子ネピア株式会社製)1組で塗布した領域を拭いても、油性マーカーのインキがティッシュペーパーに付着しないことを確認して、洗浄試験サンプル2とした。
(2)洗浄試験サンプル3の作成
SUS430のステンレス鋼(縦50mm、横25mm、厚さ0.5mm)を、1−ブロモプロパンに10分以上浸漬した後、乾燥することにより洗浄した。洗浄後の前記ステンレス鋼の表面の縦30mm、横8mmの領域に、油性インク(ハイマッキー 黒 太字側:ゼブラ株式会社製)を2回塗布した後、5分間室温で放置して乾燥させた。2枚重ねのティッシュペーパー(王子ネピア株式会社製)1組で塗布した領域を拭いても、油性マーカーのインキがティッシュペーパーに付着しないことを確認して、洗浄試験サンプル3とした。
(3)洗浄試験
2枚重ねのティッシュペーパー(王子ネピア株式会社製)1組を、縦50mm、横50mmの大きさにしたものを、四つ折りにして各実施例の洗浄用組成物を染み込ませ、それを親指と人差し指で1回絞った。
洗浄試験サンプル2及び3の油性インクが塗布された領域に、前記洗浄用組成物を染み込ませたティッシュペーパーを接触させてポリプロピレン板を介して手でこすることにより3回拭いた。
(4)評価
洗浄試験後、洗浄試験サンプル2及び3の油性インクが洗浄されたか否かを目視観察し、以下の基準で評価した。
○:油性インクの残渣がなく、かつ拭取り跡が残らない。
×:油性インクの残渣がある、及び/又は拭取り跡が残る。
Figure 2018076445
表1によれば、n−ヘプタン、イソオクタン及びイソノナンは、引火点が0℃付近又はそれ以上であり、ペンタン及びヘキサンよりもはるかに引火点が高く、安全性が高い。その上、表2〜4によれば、前記引火点の高いアルカン類を含む本発明の組成物は、金属表面に付着した鉱物油の汚れに対し、高い洗浄力を示した。また拭取り跡も残らなかったため乾燥性も良好であった。
また、表5によれば、さらに炭酸ジメチルを含む好ましい態様の本発明の組成物は、金属表面に付着した鉱物油の汚れに対し、高い洗浄力を示した。また拭取り跡も残らなかったため乾燥性も良好であった。表6によれば、さらに炭酸ジメチルを含む好ましい態様の本発明の組成物は、金属表面に付着した油性インクの汚れに対し、高い洗浄力を示した。また拭取り跡も残らなかったため乾燥性も良好であった。
本発明の組成物は、油性汚れの付着した基材から油性汚れを除去するための洗浄剤として産業上極めて有用である。
実施例で用いた成分は、以下の通りである。
365mfc:1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン
実施例1〜13、16及び17並びに参考例14及び15の洗浄用組成物は、それぞれ、各成分を表2〜6の配合量で混合することにより調製した。
<(A)鉱物油洗浄試験>
実施例1〜13並びに参考例14及び15の洗浄用組成物を用いて、洗浄性試験を以下の通り行い、下記評価基準に基づき評価した。結果を表2〜5に示す。
(1)洗浄試験サンプル1の作成
SUS430のステンレス鋼(縦50mm、横50mm、厚さ0.5mm)を、1−ブロモプロパンに10分以上浸漬した後、乾燥することにより洗浄した。洗浄後の前記ステンレス鋼の表面の縦15mm、横30mmの領域に、鉱物油(プーリーSFオイル:出光興産株式会社製)である鉱物油を丸筆3号(馬毛)を用いて塗布し、洗浄試験サンプル1とした。
Figure 2018076445
表1によれば、n−ヘプタン、イソオクタン及びイソノナンは、引火点が0℃付近又はそれ以上であり、ペンタン及びヘキサンよりもはるかに引火点が高く、安全性が高い。その上、表2〜4によれば、前記引火点の高いアルカン類を含む本発明の組成物は、金属表面に付着した鉱物油の汚れに対し、高い洗浄力を示した。また拭取り跡も残らなかったため乾燥性も良好であった。
また、表5によれば、さらに炭酸ジメチルを含む参考例の組成物は、金属表面に付着した鉱物油の汚れに対し、高い洗浄力を示した。また拭取り跡も残らなかったため乾燥性も良好であった。表6によれば、さらに炭酸ジメチルを含む好ましい態様の本発明の組成物は、金属表面に付着した油性インクの汚れに対し、高い洗浄力を示した。また拭取り跡も残らなかったため乾燥性も良好であった。

Claims (7)

  1. (A)1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン並びに(B)n−ヘプタン、イソオクタン及びイソノナンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、洗浄用組成物。
  2. (A)及び(B)の合計100質量部に対して、(B)が17質量部以上50質量部未満である請求項1に記載の洗浄用組成物。
  3. (B)がn−ヘプタン及びイソオクタンからなる群から選ばれる少なくとも1種であって、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、(B)が17〜49質量部である請求項2に記載の洗浄用組成物。
  4. (B)がイソノナンであって、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、(B)が17〜42質量部である請求項2に記載の洗浄用組成物。
  5. 更に、(C)炭酸ジメチルを含む請求項1に記載の洗浄用組成物。
  6. (A)、(B)及び(C)の合計100質量部に対して、(B)が13.26〜38.22質量部、(C)が3.40〜10.80質量部である請求項5に記載の洗浄用組成物。
  7. 油性汚れ洗浄用である請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗浄用組成物。
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