JPH06146041A - 脱脂用洗浄剤組成物 - Google Patents
脱脂用洗浄剤組成物Info
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- JPH06146041A JPH06146041A JP32763292A JP32763292A JPH06146041A JP H06146041 A JPH06146041 A JP H06146041A JP 32763292 A JP32763292 A JP 32763292A JP 32763292 A JP32763292 A JP 32763292A JP H06146041 A JPH06146041 A JP H06146041A
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- Japan
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- butyl ether
- degreasing
- oils
- water
- propylene glycol
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- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、水処理施設等が不必要な洗浄工程
において使用でき、十分な油への溶解力を示し、非引火
性で、かつ、生体に対して安全な脱脂用洗浄剤組成物を
提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、プロピレングリコールモノ−n−
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブ
チルエーテル及びトリプロピレングリコールモノ−n−
ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種のプロピレ
ングリコール系溶剤50〜99重量%、及び水1〜15
重量%を含むことを特徴とする、非引火性の脱脂用洗浄
剤組成物を提供する。
において使用でき、十分な油への溶解力を示し、非引火
性で、かつ、生体に対して安全な脱脂用洗浄剤組成物を
提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、プロピレングリコールモノ−n−
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブ
チルエーテル及びトリプロピレングリコールモノ−n−
ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種のプロピレ
ングリコール系溶剤50〜99重量%、及び水1〜15
重量%を含むことを特徴とする、非引火性の脱脂用洗浄
剤組成物を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脱脂用洗浄剤組成物に
関し、より詳しくは、油の付着した被処理物、例えば、
金属加工油等を使用して加工された金属部品から、その
付着油類を洗浄・除去するために用いられる脱脂用洗浄
剤組成物に関する。
関し、より詳しくは、油の付着した被処理物、例えば、
金属加工油等を使用して加工された金属部品から、その
付着油類を洗浄・除去するために用いられる脱脂用洗浄
剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
切削油、熱処理油、プレス油等の各種油やグリース等が
金属加工の工程で多数使用されている。これらの加工工
程からは、油やグリースの付着した加工物が生じ、これ
らは脱脂除去処理されている。
切削油、熱処理油、プレス油等の各種油やグリース等が
金属加工の工程で多数使用されている。これらの加工工
程からは、油やグリースの付着した加工物が生じ、これ
らは脱脂除去処理されている。
【0003】これらの付着油類を除去するため、従来、
フロン113や1,1,1−トリクロロエタン等のハロ
ゲン含有溶剤が使用されて来た。これらの溶剤は、油や
グリースに対する溶解力が大きく、また不燃性であるこ
とから、脱脂用溶剤として広範囲に用いられている。し
かし、近年、これらのハロゲン含有溶剤がオゾン層破壊
物質として確認されるに至り、その使用が制限されつつ
ある。このため、産業界では、これらハロゲン含有溶剤
に代わる脱脂用洗浄剤が求められている。
フロン113や1,1,1−トリクロロエタン等のハロ
ゲン含有溶剤が使用されて来た。これらの溶剤は、油や
グリースに対する溶解力が大きく、また不燃性であるこ
とから、脱脂用溶剤として広範囲に用いられている。し
かし、近年、これらのハロゲン含有溶剤がオゾン層破壊
物質として確認されるに至り、その使用が制限されつつ
ある。このため、産業界では、これらハロゲン含有溶剤
に代わる脱脂用洗浄剤が求められている。
【0004】現状では、水をベースに、アルカリ性物質
と界面活性剤を加えた水系洗浄剤の開発が最も進んでお
り、そのような水系洗浄剤は、例えば、特開平第1−1
49981号に記載されている。しかし、この水系洗浄
剤組成物は、不燃性のため取り扱い易い長所を持つが、
通常の洗浄装置の他に、別途、水処理施設が必要とな
り、大きな投資が必要となる欠点を有する。
と界面活性剤を加えた水系洗浄剤の開発が最も進んでお
り、そのような水系洗浄剤は、例えば、特開平第1−1
49981号に記載されている。しかし、この水系洗浄
剤組成物は、不燃性のため取り扱い易い長所を持つが、
通常の洗浄装置の他に、別途、水処理施設が必要とな
り、大きな投資が必要となる欠点を有する。
【0005】一方、炭化水素系有機溶剤も代替溶剤とし
て有力であるが、引火性があるため、その取り扱いには
特別な注意を要するという問題点がある。また、水を4
0%以上含むエタノール溶液は、消防法上、非危険物と
して取り扱うことができ、この溶剤も代替溶剤として有
力と考えられている。しかし、この溶液は、本質的に油
への溶解力が低く、界面活性剤等の添加を必要としてい
る。
て有力であるが、引火性があるため、その取り扱いには
特別な注意を要するという問題点がある。また、水を4
0%以上含むエタノール溶液は、消防法上、非危険物と
して取り扱うことができ、この溶剤も代替溶剤として有
力と考えられている。しかし、この溶液は、本質的に油
への溶解力が低く、界面活性剤等の添加を必要としてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を考慮してなされたもので、水処理施設等が
不必要な洗浄工程において使用でき、十分な油への溶解
力を示し、非引火性で、かつ、生体に対して安全な脱脂
用洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
術の問題点を考慮してなされたもので、水処理施設等が
不必要な洗浄工程において使用でき、十分な油への溶解
力を示し、非引火性で、かつ、生体に対して安全な脱脂
用洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため研究を重ねた結果、プロピレングリコ
ールエーテルの中で、特定のグリコールエーテルを主成
分とし、適量の水を添加してなる洗浄剤組成物が上記課
題を解決することを見い出し、本発明をなすに至った。
的を達成するため研究を重ねた結果、プロピレングリコ
ールエーテルの中で、特定のグリコールエーテルを主成
分とし、適量の水を添加してなる洗浄剤組成物が上記課
題を解決することを見い出し、本発明をなすに至った。
【0008】すなわち、本発明は、プロピレングリコー
ルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノ−n−ブチルエーテル及びトリプロピレングリコー
ルモノ−n−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一
種のプロピレングリコール系溶剤50〜99重量%、及
び水1〜15重量%を含むことを特徴とする、非引火性
の脱脂用洗浄剤組成物を提供する。
ルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノ−n−ブチルエーテル及びトリプロピレングリコー
ルモノ−n−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一
種のプロピレングリコール系溶剤50〜99重量%、及
び水1〜15重量%を含むことを特徴とする、非引火性
の脱脂用洗浄剤組成物を提供する。
【0009】以下、本発明について詳述する。
【0010】本発明において使用される主成分は、プロ
ピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピ
レングリコールモノ−n−ブチルエーテル又はこれらの
混合物である。これらの溶剤は、例えば、ダワノールP
nB(プロピレングリコールn−ブチルエーテル;ダワ
ノールはザ・ダウ・ケミカル・カンパニーの登録商
標)、ダワノールDPnB(ジプロピレングリコールn
−ブチルエーテル)およびダワノールTPnB(トリプ
ロピレングリコールn−ブチルエーテル)の商品名で、
夫々入手することが出来る。これらの3種類のグリコー
ルエーテルは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み
合わせて用いてもよい。
ピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピ
レングリコールモノ−n−ブチルエーテル又はこれらの
混合物である。これらの溶剤は、例えば、ダワノールP
nB(プロピレングリコールn−ブチルエーテル;ダワ
ノールはザ・ダウ・ケミカル・カンパニーの登録商
標)、ダワノールDPnB(ジプロピレングリコールn
−ブチルエーテル)およびダワノールTPnB(トリプ
ロピレングリコールn−ブチルエーテル)の商品名で、
夫々入手することが出来る。これらの3種類のグリコー
ルエーテルは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0011】上記溶剤は、組成物の全重量を基準とし
て、50〜99重量%、好ましくは、70〜90重量%
配合される。この配合量が、50重量%未満では十分な
洗浄効果が期待できず、99重量%を越えると引火性を
呈するようになる。
て、50〜99重量%、好ましくは、70〜90重量%
配合される。この配合量が、50重量%未満では十分な
洗浄効果が期待できず、99重量%を越えると引火性を
呈するようになる。
【0012】なお、類似のグリコールエーテルの中で、
エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノ−n−ブチルエーテル等も、上記プ
ロピレン系グリコールエーテルより若干性能は劣るが、
洗浄剤として使用可能である。しかし、これらの物質
は、近年の毒性研究より生体への有害性が指摘されてお
り、代替洗浄剤の主成分として適当ではない。
エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノ−n−ブチルエーテル等も、上記プ
ロピレン系グリコールエーテルより若干性能は劣るが、
洗浄剤として使用可能である。しかし、これらの物質
は、近年の毒性研究より生体への有害性が指摘されてお
り、代替洗浄剤の主成分として適当ではない。
【0013】一方、プロピレン系グリコールエーテルの
中で、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル等のメチルエー
テルは容易に入手出来るが、油への溶解力が小さいの
で、主成分としては使用出来ない。
中で、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル等のメチルエー
テルは容易に入手出来るが、油への溶解力が小さいの
で、主成分としては使用出来ない。
【0014】次に、本発明の脱脂用洗浄剤組成物のもう
一つの必須成分は水であり、組成物の全重量中、1〜1
5重量%、好ましくは、1〜10重量%、さらに好まし
くは、1〜8重量%配合される。本発明において、水は
本組成物を非引火性とするために重要な成分である。
尚、引火性の有無は、各種引火点測定装置によって引火
点の有無を調べることで容易に確認出来る。
一つの必須成分は水であり、組成物の全重量中、1〜1
5重量%、好ましくは、1〜10重量%、さらに好まし
くは、1〜8重量%配合される。本発明において、水は
本組成物を非引火性とするために重要な成分である。
尚、引火性の有無は、各種引火点測定装置によって引火
点の有無を調べることで容易に確認出来る。
【0015】水の配合量は、主成分の溶剤の種類に応じ
て適宜調整される。例えば、プロピレングリコールモノ
−n−ブチルエーテルを主成分として使用する場合、好
ましい水の配合量は、5〜10重量%である。また、ジ
プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルまたは
トリプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルを
主成分として使用する場合、好ましい水の配合量は、1
〜10重量%である。尚、水の配合量が1重量%未満で
は、組成物が引火性を有してしまい、15重量%を超え
ると、油への溶解力が低下するため好ましくない。
て適宜調整される。例えば、プロピレングリコールモノ
−n−ブチルエーテルを主成分として使用する場合、好
ましい水の配合量は、5〜10重量%である。また、ジ
プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルまたは
トリプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルを
主成分として使用する場合、好ましい水の配合量は、1
〜10重量%である。尚、水の配合量が1重量%未満で
は、組成物が引火性を有してしまい、15重量%を超え
ると、油への溶解力が低下するため好ましくない。
【0016】本発明における必須成分の組み合わせ、配
合量等は、被洗浄物の材質と形状、洗浄すべき油の種類
と量によって、任意に変えることが出来る。
合量等は、被洗浄物の材質と形状、洗浄すべき油の種類
と量によって、任意に変えることが出来る。
【0017】なお、必須成分以外に、油への溶解性およ
び非引火性を損なわない範囲で、種々の有機溶剤の添加
が可能である。
び非引火性を損なわない範囲で、種々の有機溶剤の添加
が可能である。
【0018】本発明において、添加可能な有機溶剤を例
示すると、アルコールでは、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、
tert−ブタノール等が挙げられ;グリコールエーテ
ルでは、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールプロピルエーテル等が挙げられ;エステルでは、酢
酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート等が挙げられ;ケトンでは、アセ
トン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチ
ルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等が挙げら
れ;エーテルでは、ジプロピレングリコール ジメチル
エーテル、エチレングリコール ジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドラフ
ラン(THF)、ジオキサン等が挙げられ;炭化水素で
は、トルエン、キシレンを初め、種々の石油精製品が挙
げられる。これらは、油の種類、被洗浄物の種類等に応
じ、油への溶解性および非引火性を損なわない範囲で適
量配合される。
示すると、アルコールでは、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、
tert−ブタノール等が挙げられ;グリコールエーテ
ルでは、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールプロピルエーテル等が挙げられ;エステルでは、酢
酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート等が挙げられ;ケトンでは、アセ
トン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチ
ルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等が挙げら
れ;エーテルでは、ジプロピレングリコール ジメチル
エーテル、エチレングリコール ジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドラフ
ラン(THF)、ジオキサン等が挙げられ;炭化水素で
は、トルエン、キシレンを初め、種々の石油精製品が挙
げられる。これらは、油の種類、被洗浄物の種類等に応
じ、油への溶解性および非引火性を損なわない範囲で適
量配合される。
【0019】なお、水への溶解性の小さな有機溶剤の添
加は、必須成分である水の本発明組成物中への溶解性を
低下させるので注意すべきである。一方、水への溶解性
の大きな有機溶剤、例えば、ジプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル等は、水の本発明組成物中の溶解性を
向上させるので、必要に応じて添加することが好まし
く、非引火性を保持するためにも有効な方法である。
加は、必須成分である水の本発明組成物中への溶解性を
低下させるので注意すべきである。一方、水への溶解性
の大きな有機溶剤、例えば、ジプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル等は、水の本発明組成物中の溶解性を
向上させるので、必要に応じて添加することが好まし
く、非引火性を保持するためにも有効な方法である。
【0020】なお、他の添加剤として、界面活性剤、防
錆剤、酸化防止剤、安定剤、消泡剤等を添加することも
可能である。本発明の主成分であるプロピレングリコー
ル系溶剤は、特に洗浄力が高いため、特に界面活性剤の
添加を必要としない。しかし、より洗浄力を向上するた
めに、公知の界面活性剤を添加することができる。その
ような界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、アニ
オン界面活性剤、非イオン界面活性剤等が挙げられる。
錆剤、酸化防止剤、安定剤、消泡剤等を添加することも
可能である。本発明の主成分であるプロピレングリコー
ル系溶剤は、特に洗浄力が高いため、特に界面活性剤の
添加を必要としない。しかし、より洗浄力を向上するた
めに、公知の界面活性剤を添加することができる。その
ような界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、アニ
オン界面活性剤、非イオン界面活性剤等が挙げられる。
【0021】本発明の洗浄剤組成物を用いた洗浄方法と
しては、通常の方法が採用でき、例えば、手拭き法、浸
漬法、スプレー法、揺動法、超音波洗浄法等が採用され
る。
しては、通常の方法が採用でき、例えば、手拭き法、浸
漬法、スプレー法、揺動法、超音波洗浄法等が採用され
る。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、特
定のプロピレングリコールエーテルを主成分とし、さら
に水を少量配合することによって、十分な油への溶解力
を示し、非引火性で、かつ生体に対して安全で取り扱い
易い、脱脂用洗浄剤組成物を提供することが出来る。
尚、本発明の洗浄剤組成物は、本質的に有機溶剤系であ
るため、水系の洗浄剤を用いる際に必要な水処理施設等
が不要となり、洗浄工程を極めて簡略化できるという利
点がある。
定のプロピレングリコールエーテルを主成分とし、さら
に水を少量配合することによって、十分な油への溶解力
を示し、非引火性で、かつ生体に対して安全で取り扱い
易い、脱脂用洗浄剤組成物を提供することが出来る。
尚、本発明の洗浄剤組成物は、本質的に有機溶剤系であ
るため、水系の洗浄剤を用いる際に必要な水処理施設等
が不要となり、洗浄工程を極めて簡略化できるという利
点がある。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
より具体的に説明する。
より具体的に説明する。
【0024】(実施例 1)50ccのフラスコに、プ
ロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル19gと
水1gを加え、マグネチックスターラーにて十分に攪拌
し、均一な洗浄剤溶液を調製した。得られた先浄剤溶液
に、油としてコーン油(日清製油社製)を攪拌下、滴下
し、油の溶解状態を目視にて観察した。その結果、コー
ン油を20ml滴下しても均一透明な溶液が得られ、こ
の洗浄剤溶液は良好なコーン油溶解性を示すことが判明
した。また、この洗浄剤溶液の引火点を、タグ密閉式引
火点測定機を使用して測定したが、引火点は見られなか
った。
ロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル19gと
水1gを加え、マグネチックスターラーにて十分に攪拌
し、均一な洗浄剤溶液を調製した。得られた先浄剤溶液
に、油としてコーン油(日清製油社製)を攪拌下、滴下
し、油の溶解状態を目視にて観察した。その結果、コー
ン油を20ml滴下しても均一透明な溶液が得られ、こ
の洗浄剤溶液は良好なコーン油溶解性を示すことが判明
した。また、この洗浄剤溶液の引火点を、タグ密閉式引
火点測定機を使用して測定したが、引火点は見られなか
った。
【0025】(実施例 2〜11)実施例1の配合の代
わりに、表1に示す配合にて、同様の攪拌条件下、均一
洗浄剤溶液を調製した。得られた洗浄剤溶液に、コーン
油を攪拌下、滴下し、溶液が不透明となった時のコーン
油の滴下量を記録した。但し、滴下量が20ml以上の
場合は、20ml以上と記録した。
わりに、表1に示す配合にて、同様の攪拌条件下、均一
洗浄剤溶液を調製した。得られた洗浄剤溶液に、コーン
油を攪拌下、滴下し、溶液が不透明となった時のコーン
油の滴下量を記録した。但し、滴下量が20ml以上の
場合は、20ml以上と記録した。
【0026】(比較例 1)表1に示すように、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル19gと水1gか
らなる洗浄剤溶液を調製した。得られた組成物に、実施
例1と同様の操作でコーン油を滴下すると、1.2ml
しか溶けなかった。
ピレングリコールモノメチルエーテル19gと水1gか
らなる洗浄剤溶液を調製した。得られた組成物に、実施
例1と同様の操作でコーン油を滴下すると、1.2ml
しか溶けなかった。
【0027】(比較例 2)表1に示すように、エタノ
ール(和光純薬工業社製;純度99.5%(試薬一
級))12gと水8gからなる洗浄剤溶液を調製した。
得られた溶液に、実施例1と同様の操作でコーン油を滴
下したが、一滴加えただけで不透明となった。
ール(和光純薬工業社製;純度99.5%(試薬一
級))12gと水8gからなる洗浄剤溶液を調製した。
得られた溶液に、実施例1と同様の操作でコーン油を滴
下したが、一滴加えただけで不透明となった。
【0028】(比較例 3〜5)表1に示すように、プ
ロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロ
ピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルを夫々単独
で20gずつからなる溶剤に、実施例1と同様にしてコ
ーン油を滴下した。その結果、これらの溶剤は、油に対
して良好な溶解性を示したが、表1に示すように、引火
性を示した。
ロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロ
ピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルを夫々単独
で20gずつからなる溶剤に、実施例1と同様にしてコ
ーン油を滴下した。その結果、これらの溶剤は、油に対
して良好な溶解性を示したが、表1に示すように、引火
性を示した。
【0029】(実施例12〜22)実施例1の配合の代
わりに、表2に示す配合にて、同様の攪拌条件下、均一
洗浄剤溶液を調製し、これにコーン油の代わりに、n−
ドデカン(東京化成工業社製GRグレード)を滴下し
た。実施例1と同様に、溶液が不透明となった時のn−
ドデカンの滴下量を記録した。但し、滴下量が20ml
以上の場合は、20ml以上と記録した。
わりに、表2に示す配合にて、同様の攪拌条件下、均一
洗浄剤溶液を調製し、これにコーン油の代わりに、n−
ドデカン(東京化成工業社製GRグレード)を滴下し
た。実施例1と同様に、溶液が不透明となった時のn−
ドデカンの滴下量を記録した。但し、滴下量が20ml
以上の場合は、20ml以上と記録した。
【0030】(比較例 6)表2に示すように、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル19gと水1gか
らなる洗浄剤溶液を調製した。得られた洗浄剤溶液に、
実施例1と同様の操作でn−ドデカンを滴下すると、
4.7ml溶けた。
ピレングリコールモノメチルエーテル19gと水1gか
らなる洗浄剤溶液を調製した。得られた洗浄剤溶液に、
実施例1と同様の操作でn−ドデカンを滴下すると、
4.7ml溶けた。
【0031】(比較例 4)表2に示すように、エタノ
ール(和光純薬工業社製;純度99.5%(試薬一
級))12gと水8gからなる洗浄剤溶液を調製した。
得られた洗浄剤溶液に、実施例1と同様の操作でn−ド
デカンを滴下すると、n−ドデカンを0.1ml滴下し
た時点で溶液が不透明となった。
ール(和光純薬工業社製;純度99.5%(試薬一
級))12gと水8gからなる洗浄剤溶液を調製した。
得られた洗浄剤溶液に、実施例1と同様の操作でn−ド
デカンを滴下すると、n−ドデカンを0.1ml滴下し
た時点で溶液が不透明となった。
【0032】ここで、上記実験結果から得られた、本実
施例と比較例の洗浄剤溶液のコーン油又はn−ドデカン
に対する溶解性及び引火性の測定結果を、表1又は表2
に示す。尚、コーン油及びn−ドデカンは、それぞれ油
類の主成分である油脂及び炭化水素の代表である。
施例と比較例の洗浄剤溶液のコーン油又はn−ドデカン
に対する溶解性及び引火性の測定結果を、表1又は表2
に示す。尚、コーン油及びn−ドデカンは、それぞれ油
類の主成分である油脂及び炭化水素の代表である。
【0033】
【表1】 洗浄剤のコーン油に対する溶解性及び引火性 洗浄剤の組成(g) 洗浄剤の性状 PGnBE DPGnBE TPGnBE 水 DPGME エタノール コーン油溶解量 引火点 (ml) (℃) 実1 19.0 0 0 1.0 0 0 >20 なし 実2 18.0 0 0 2.0 0 0 8.3 なし 実3 17.1 0 0 1.0 1.9 0 >20 なし 実4 16.2 0 0 2.0 1.8 0 11.8 なし 実5 15.3 0 0 3.0 1.7 0 2.4 なし 実6 0 19.8 0 0.2 0 0 >20 なし 実7 0 19.0 0 1.0 0 0 >20 なし 実8 0 17.1 0 1.0 1.9 0 >20 なし 実9 0 16.2 0 2.0 1.8 0 4.2 なし 実10 0 0 19.8 0.2 0 0 >20 なし 実11 0 0 10.0 1.0 9.0 0 >20 なし 比1 0 0 0 1.0 19.0 0 1.2 なし 比2 0 0 0 8.0 0 12.0 <0.1 - 比3 20 0 0 0 0 0 >20 62 比4 0 20 0 0 0 0 >20 106 比5 0 0 20 0 0 0 >20 138 表中、PGnBEは、プロピレングリコールモノ−n−ブチ
ルエーテル;DPGnBEは、ジプロピレングリコールモノ−
n−ブチルエーテル;TPGnBEは、トリプロピレングリコ
ールモノ−n−ブチルエーテル;及びDPGMEはジプロピ
レングリコールモノメチルエーテルを示す。
ルエーテル;DPGnBEは、ジプロピレングリコールモノ−
n−ブチルエーテル;TPGnBEは、トリプロピレングリコ
ールモノ−n−ブチルエーテル;及びDPGMEはジプロピ
レングリコールモノメチルエーテルを示す。
【0034】
【表2】 洗浄剤のn−ドデカンに対する溶解性及び引火性 洗浄剤の組成(g) 洗浄剤の性状 PGnBE DPGnBE TPGnBE 水 DPGME エタノール n-ト゛テ゛カン溶解量 引火点 (ml) (℃) 実12 19.0 0 0 1.0 0 0 >20 なし 実13 18.0 0 0 2.0 0 0 5.7 なし 実14 13.3 0 0 1.0 5.7 0 >20 なし 実15 12.6 0 0 2.0 5.4 0 >20 なし 実16 11.9 0 0 3.0 5.1 0 7.0 なし 実17 0 19.8 0 0.2 0 0 >20 なし 実18 0 19.0 0 1.0 0 0 >20 なし 実19 0 13.3 0 1.0 5.7 0 >20 なし 実20 0 12.6 0 2.0 5.4 0 9.0 なし 実21 0 0 19.8 0.2 0 0 >20 なし 実22 0 0 10.0 1.0 9.0 0 >20 なし 比6 0 0 0 1.0 19.0 0 4.5 なし 比7 0 0 0 8.0 0 12.0 0.1 -
【0035】表1及び表2に記載した結果から明らかな
ように、本発明の範囲の脱脂用洗浄剤組成物は、良好な
油への溶解性と非引火性を示しており、脱脂用洗浄剤と
して各種の洗浄装置に用いた場合、引火による火災の危
険性を除き、かつ良好な脱脂性能を示すことが判明し
た。
ように、本発明の範囲の脱脂用洗浄剤組成物は、良好な
油への溶解性と非引火性を示しており、脱脂用洗浄剤と
して各種の洗浄装置に用いた場合、引火による火災の危
険性を除き、かつ良好な脱脂性能を示すことが判明し
た。
Claims (1)
- 【請求項1】 プロピレングリコールモノ−n−ブチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエ
ーテル及びトリプロピレングリコールモノ−n−ブチル
エーテルから選ばれる少なくとも一種のプロピレングリ
コール系溶剤50〜99重量%、及び水1〜15重量%
を含むことを特徴とする、非引火性の脱脂用洗浄剤組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32763292A JPH06146041A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 脱脂用洗浄剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32763292A JPH06146041A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 脱脂用洗浄剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06146041A true JPH06146041A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=18201222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32763292A Pending JPH06146041A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 脱脂用洗浄剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06146041A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996028535A1 (en) * | 1995-03-09 | 1996-09-19 | The Dow Chemical Company | Cleaning process and apparatus |
US5574002A (en) * | 1994-02-17 | 1996-11-12 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Cleaning agent composition |
US5610132A (en) * | 1994-06-24 | 1997-03-11 | Tokuyama Corporation | Cleaning agent for removing fats and oils from metal surfaces |
JP2001207195A (ja) * | 2000-01-28 | 2001-07-31 | Asahi Kasei Corp | 引火点のない洗浄剤組成物 |
-
1992
- 1992-11-13 JP JP32763292A patent/JPH06146041A/ja active Pending
Cited By (5)
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KR100388324B1 (ko) * | 1994-06-24 | 2003-10-10 | 가부시끼가이샤 도꾸야마 | 복수성분계의세정제및그를이용하는세정방법 |
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