JPH1168267A - 樹脂シート及び多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

樹脂シート及び多層プリント配線板の製造方法

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JPH1168267A
JPH1168267A JP22403297A JP22403297A JPH1168267A JP H1168267 A JPH1168267 A JP H1168267A JP 22403297 A JP22403297 A JP 22403297A JP 22403297 A JP22403297 A JP 22403297A JP H1168267 A JPH1168267 A JP H1168267A
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博則 三穂野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プレス処理工程を経て製造される多層プリント
配線板の信頼性が低い問題があつた。 【解決手段】プレス処理工程を経て製造される多層プリ
ント配線板の絶縁層を形成する樹脂材からなる樹脂シー
トにおいて、一面側の樹脂材の粘度をプレス処理により
変形し難い第1の粘度に設定すると共に、他面側の樹脂
材の粘度をプレス処理により変形し易い第2の粘度に設
定するようにした。また多層プリント配線板の製造方法
において、第1の絶縁層上に第1の導体層を積層形成す
る第1の工程と、一面側が所定の条件下においてプレス
処理により変形し難い第1の粘度に設定されると共に、
他面側が当該条件下においてプレス処理により変形し易
い第2の粘度に設定された樹脂材からなる樹脂シート
を、他面側が第1の絶縁層及び第1の導体層上に密着す
るように圧着する第2の工程とを設けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。
【0002】発明の属する技術分野 従来の技術(図3) 発明が解決しようとする課題(図3〜図5) 課題を解決するための手段(図1及び図2) 発明の実施の形態 (1)本実施の形態による樹脂付き銅箔の構成(図1) (2)本実施の形態による多層プリント配線板の製造手
順(図2) (3)本実施の形態の動作及び効果(図1及び図2) (4)他の実施の形態(図1及び図2) 発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂シート及び多層
プリント配線板の製造方法に関し、例えば多層プリント
配線板の絶縁層を形成する樹脂シートと、絶縁層及び導
体層が順次交互に積層形成されてなる多層プリント配線
板の製造方法に適用して好適なものである。
【0004】
【従来の技術】従来、多層プリント配線板の製造方法と
して、プリント配線板のパターン面上に絶縁性の樹脂材
からなる絶縁層と、めつき又はプリント等により形成し
た所望パターンの導体層とを順次交互に積み上げてゆく
第1の方法と、図3に示すような銅箔5の一面側にエポ
キシ樹脂等の熱硬化性の樹脂材からなる樹脂層6が形成
された樹脂付き銅箔7を用いる第2の方法とがある。
【0005】実際上第2の方法では、ガラスエポキシ基
板等でなる絶縁基板1の両面側にそれぞれ所望パターン
の導体層2、3が形成された内層基板4の一面及び他面
側にそれぞれ樹脂付き銅箔7の樹脂層6をプレス処理に
より熱圧着させた後、これら各樹脂付き銅箔7の銅箔5
を所望パターンにパターニングするようにして多層プリ
ント配線板を製造する。
【0006】そしてこのような第2の方法によれば、上
述のように樹脂付き銅箔7を内層基板4の表面上に熱圧
着するようにして樹脂付き銅箔7の樹脂層6からなる絶
縁層を形成するため、当該絶縁層の表面を平坦に形成す
ることができ、その分第1の方法に比べて表層に微細な
配線パターンの導体層を形成し得る利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述の第2の
方法により多層プリント配線板を製造する場合、樹脂付
き銅箔7としては、樹脂層6を形成する樹脂材がBステ
ージ状態(半硬化状態)であるものが用いられる。
【0008】この場合この樹脂材の流動性が悪い(すな
わち粘度が高い)と、プレス処理時に樹脂付き銅箔7の
樹脂層6の表面の樹脂材が内層基板4の導体層2、3の
パターン間に十分に入り込めず、この結果図4に示すよ
うに、樹脂付き銅箔7及び内層基板4間に空隙8が発生
したり、樹脂付き銅箔7の樹脂層6の表面が内層基板4
の絶縁基板1の表面に密着しなかつたり、又は内層基板
4の絶縁基板1の表面及び樹脂付き銅箔7の樹脂層6間
の空気が十分に抜けきらずに、いわゆるボイド9が発生
したりすることがある。
【0009】そしてこのような場合、例えば樹脂付き銅
箔7及び内層基板4間に空隙8が生じたり、樹脂付き銅
箔7の樹脂層6の表面及び内層基板4の絶縁基板1の表
面間の密着性が低い場合には層間剥離が生じるおそれが
あり、またボイド9が発生した場合にはこれがマイグレ
ーシヨンの原因となる問題があつた。
【0010】一方樹脂付き銅箔7の樹脂層6を形成する
樹脂材の流動性が良過ぎる(すなわち粘度が低い)と、
図5に示すように、当該樹脂付き銅箔7をプレス処理に
より内層基板4に熱圧着する際に、その樹脂層6の厚み
Tが薄くなることがある。
【0011】そしてこのことは、製造される多層プリン
ト配線板の絶縁層の厚みが薄くなることを意味し、この
結果製造された多層プリント配線板の耐電圧が低下して
使用に耐えなくなる問題があつた。
【0012】このように多層プリント配線板の製造方法
として第2の方法を用いる場合、樹脂付き銅箔7の樹脂
層6を形成する樹脂材の流動性を精度良く制御しなけれ
ば、信頼性の高い多層プリント配線板を製造し難い問題
があつた。
【0013】また第2の多層プリント配線板の製造方法
として第2の方法を用いる場合、樹脂付き銅箔7の樹脂
層6を形成する樹脂材の流動性を精度良く制御すること
によつて良好なプレスを行えるとしても、そのプレス処
理時における温度や圧力及び時間等の条件の範囲が狭い
ために管理が困難であつたり、また一度で多量のサンプ
ルをプレス処理することができないなど生産性が低い問
題があつた。
【0014】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、多層プリント配線板の信頼性を向上させ得る樹脂シ
ート及び多層プリント配線板の製造方法を提案しようと
するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、プレス処理工程を経て製造される
多層プリント配線板の絶縁層を形成する樹脂材からなる
樹脂シートにおいて、一面側の樹脂材の粘度がプレス処
理により変形し難い第1の粘度に設定すると共に、他面
側の樹脂材の粘度をプレス処理により変形し易い第2の
粘度に設定するようにした。
【0016】この結果この樹脂シートを内層の導体層上
に他面側が当該導体層と当接するように配置した後、プ
レス処理により圧着することによつて多層プリント配線
板の絶縁層を形成することができる。
【0017】そしてこのとき樹脂シートの他面側の樹脂
材が導体層のパターン間に空気を押し退けて十分に入り
込むことにより当該樹脂シートからなる絶縁層と下層の
導体層とをボイドを生じることなく密着させることがで
き、かつ一面側の樹脂材が変形しないことにより当該絶
縁層の厚みとして所定の厚みを確保することができる。
【0018】また本発明においては、多層プリント配線
板の製造方法において、第1の絶縁層上に第1の導体層
を積層形成する第1の工程と、一面側が所定の条件下で
のプレス処理により変形し難い第1の粘度に設定される
と共に、他面側が当該条件下でのプレス処理により変形
し易い第2の粘度に設定された樹脂材からなる樹脂シー
トを、他面側が第1の絶縁層及び第1の導体層上に密着
するように圧着する第2の工程とを設けるようにした。
【0019】この結果、第2の工程時に、樹脂シートの
他面側の樹脂材が第1の導体層のパターン間に空気を押
し退けて十分に入り込むことにより当該樹脂シートから
なる絶縁層と下層の第1の導体層及び第1の絶縁層とを
ボイドを生じることなく密着させることができ、かつ一
面側の樹脂材が変形しないことにより当該絶縁層の厚み
として所定の厚みを確保することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0021】(1)本実施の形態による樹脂付き銅箔の
構成 図1において、10は全体として本実施の形態による樹
脂付き銅箔を示し、銅箔11の一面側に第1及び第2の
樹脂層12、13が順次積層形成されている。
【0022】この場合第1の樹脂層12においては、通
常の条件下でのプレス処理では変形し難い流動性(例え
ば粘度が3000〔Pa・s 〕(30000 〔Poise 〕)以上)を
有するエポキシ樹脂又はポリイミド等の熱硬化性樹脂材
を用いて、例えば15〜50〔μm 〕程度の厚みで形成され
ている。
【0023】また第2の樹脂層13においては、通常の
条件下でのプレス処理により変形し易い流動性(例えば
粘度が100 〔Pa・s 〕(1000〔Poise 〕)〜1000〔Pa・
s 〕(10000 〔Poise 〕))を有するエポキシ樹脂又は
ポリイミド等の熱硬化性樹脂材を用いて、熱圧着対象の
内層基板4(図3)の導体層2、3を埋めつくすことが
できる程度の厚み(例えば20〔μm 〕〜50〔μm 〕)で
形成されている。
【0024】これによりこの樹脂付き銅箔10において
は、内層基板4にプレス処理により熱圧着するときに、
第1の樹脂層12が変形することなく、第2の樹脂層1
3を形成する樹脂材が内層基板4の導体層2、3のパタ
ーン間に十分に入り込み得るようになされている。
【0025】なおこのような樹脂付き銅箔10は、銅箔
11の一面に熱硬化性樹脂材を塗布し、これを加熱する
ことにより所定粘度に硬化させて第1の樹脂層12を形
成した後、この第1の樹脂層12上に同じ熱硬化性樹脂
材を塗布し、これをBステージ状態になるまで加熱して
第2の樹脂層13を形成することにより製造することが
できる。
【0026】(2)本実施の形態による多層プリント配
線板の製造手順 ここで実際上このような樹脂付き銅箔10を用いて、図
3との対応部分に同一符号を付した図2(A)〜(E)
に示す以下の手順により多層プリント配線板を製造する
ことができる。
【0027】すなわちまず例えば絶縁基板1の両面にそ
れぞれ所定パターンの導体層2、3が形成されてなる内
層基板4を作製する。
【0028】次いでこの内層基板4の一面及び他面側に
それぞれ本実施の形態による樹脂付き銅箔10を第2の
樹脂層13を内層基板4と当接させて配置し(図2
(A))、この後これら樹脂付き銅箔10を第1の樹脂
層12が変形せずに第2の樹脂層13が変形するように
通常の条件下のプレス処理により内層基板4に熱圧着す
る(図2(B))。
【0029】続いてこのようにして内層基板4に熱圧着
された各樹脂付き銅箔10の銅箔11のうち、ビアの形
成位置に対応する部分をエツチツグ等により除去し(図
2(C))、この後かくして形成された各樹脂付き銅箔
10の銅箔11の各開口部11Aを介して露出する樹脂
付き銅箔10の第1の樹脂層12をプラズマエツチン
グ、レーザ加工又はサンドブラスト加工等によつて除去
することによりビアホール12Aを形成する(図2
(D))。
【0030】そしてこの後メツキ処理等によりビアホー
ル12Aの内側面上に導体層14を形成することにより
ビア15を形成し、さらにこの後各樹脂付き銅箔10の
銅箔11をエツチング等により所望パターンにパターニ
ングする。これにより図2(E)に示すような4層プリ
ント配線板16を製造することができる。
【0031】(3)本実施の形態の動作及び効果 以上の構成において、この実施の形態による樹脂付き銅
箔10では、プレス処理により内層基板4へ熱圧着する
際、まず第2の樹脂層13を構成する樹脂材が圧力によ
り内層基板4の対応する導体層2、3のパターン間に順
次入り込み、やがて当該パターン間に第2の樹脂層13
を形成する樹脂材が空気を押し退けて十分に入り込んだ
状態において第1及び第2の樹脂層12、13の境界面
又はその近傍にまで内層基板4の導体層2、3の表面が
到達する。そしてこの状態において、第1の樹脂層12
が圧力によつて変形することなく銅箔11を支え、この
状態で加熱処理により第1及び第2の樹脂層12、13
を形成する各樹脂材が硬化する。
【0032】従つてこの樹脂付き銅箔10では、内層基
板4へ熱圧着する際、第1の樹脂層12により内層基板
4の導体層2、3及び銅箔11間の距離を確保(すなわ
ち製造される多層プリント配線板の絶縁層の厚みを確
保)しながら、第2の樹脂層13を形成する樹脂材をボ
イド9を発生させることなく十分に内層基板4と密着さ
せることができるため、製造される多層プリント配線板
に層間剥離やマイグレーシヨン及び耐電圧降下等が発生
するのを未然にかつ確実に回避することができる。
【0033】またこの樹脂付き銅箔10を用いることに
よつて、上述のように製造される多層プリント配線板の
絶縁層の厚みを均一にすることができるため、当該多層
プリント配線板のインピーダンスを安定させることがで
きる。
【0034】さらにこの樹脂付き銅箔10を用いること
によつて、プレス処理時における圧力を第1の樹脂層1
2が変形せずに第2の樹脂層13が変形するように設定
すれば良いため、プレス処理時における条件の幅が広が
つて多層プリント配線板の生産を容易にすることがで
き、さらに第2の樹脂層13の組成によつてはプレス時
間を短縮させ得ることにより生産性を向上させることが
できる。
【0035】以上の構成によれば、銅箔11の一面側に
所定粘度を有する樹脂材からなる所定厚みの第1の樹脂
層12と、第1の樹脂層12よりも粘度が低い樹脂材か
らなる第2の樹脂層13とを積層形成するようにして樹
脂付き銅箔10を形成するようにしたことにより、製造
される多層プリント配線板に層間剥離やマイグレーシヨ
ン及び耐電圧降下等が発生するのを未然にかつ確実に回
避することができ、かくして多層プリント配線板の信頼
性を向上させ得る樹脂付き銅箔及び多層プリント配線板
の製造方法を実現できる。
【0036】(4)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、本発明を樹脂付き銅
箔10に適用するようにした場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、要は、プリント処理工程を経て製
造される多層プリント配線板の絶縁層を形成するもので
あれば、この他種々の樹脂シートに広く適用することが
できる。
【0037】この場合この樹脂シートの一面側に銅箔が
被着されてなくても良く、このように樹脂シートを形成
したときには、この樹脂シートを用いて多層プリント配
線板を製造する際、例えばこの樹脂シートを内層基板4
の一面及び他面側に圧着した後、当該樹脂シートの表面
上にめつきやプリント等により所望の配線パターンを形
成するようにすれば良い。またこの樹脂シートの一面側
に銅以外の金属材からなる金属層を予め設けておくよう
にしても良い。
【0038】また上述の実施の形態においては、絶縁基
板1の両面にそれぞれ所望パターンの導体層2、3が形
成されてなる内層基板4の一面側及び他面側にそれぞれ
本実施の形態による樹脂付き銅箔10を熱圧着した後、
これら各樹脂付き銅箔10の銅箔11をパターニングす
るようにして多層プリント配線板を製造するようにした
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば
片面プリント配線板のパターン面上に本実施の形態によ
る樹脂付き銅箔10を熱圧着するようにして当該樹脂付
き銅箔10の第1及び第2の樹脂層12、13からなる
絶縁層を形成した後、当該樹脂付き銅箔10の銅箔11
を所望パターンにパターニングするようにして導体層を
形成し、この後この樹脂付き銅箔10の上に順次同様の
手順により本実施の形態による樹脂付き銅箔10を順次
積層することにより絶縁層及び導体層を順次交互に形成
するようにして多層プリント配線板を製造するようにし
ても良く、本発明による樹脂シートを用いた多層プリン
ト配線板の製造手順としては、この他種々の手順を適用
できる。
【0039】さらに上述の実施の形態においては、本発
明による樹脂シートの一面側の樹脂材の粘度をプレス処
理により変形し難い第1の粘度に設定すると共に、他面
側の樹脂材の粘度をプレス処理により変形し易い第2の
粘度に設定する方法として、樹脂付き銅箔10の銅箔1
1上に形成される樹脂層を第1及び第2の樹脂層12、
13からなる2層構造とするようにした場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、要は、一面側の樹脂材
の粘度を所定条件下でのプレス処理により変形し難い第
1の粘度とし、他面側の樹脂材の粘度を当該条件下での
プレス処理により変形し易い第2の粘度とするのであれ
ば樹脂シート及び樹脂付き銅箔の樹脂層の構成としては
3層以上の構成とするようにしても良い。
【0040】さらに上述の実施の形態においては、本発
明による樹脂シートの一面側の樹脂材の粘度をプレス処
理により変形し難い第1の粘度に設定すると共に、他面
側の樹脂材の粘度をプレス処理により変形し易い第2の
粘度に設定する方法として、樹脂付き銅箔10の銅箔1
1上に形成される樹脂層を2層構造とするようにした場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば一
面側から他面側にゆくに従つて樹脂材の粘度が第1の粘
度から第2の粘度に徐々に変化するように、樹脂材の粘
度に傾斜をつけるようにしても良い。なおこのような樹
脂シートは、例えば熱硬化性樹脂材をシート状に延ば
し、一面側から熱を与えながら他面側から冷やすように
することにより作製することができる。
【0041】さらに上述の実施の形態においては、本発
明を適用した樹脂付き銅箔10を、銅箔11の一面に熱
硬化性樹脂材を塗布し、これを加熱することにより所定
粘度に硬化させて第1の樹脂層12を形成した後、この
第1の樹脂層12上に同じ熱硬化性樹脂材を塗布し、こ
れをBステージ状態になるまで加熱するようにして作製
するようにした場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、例えば粘度の異なる2種類の樹脂材を用いた
り、また同じ種類の樹脂材の分子量を変え、またフイラ
量を調整するなどして異なる粘度をもたせた2種類の樹
脂材を用いて樹脂付き銅箔や樹脂シートを作製するよう
にしても良い。
【0042】さらに上述の実施の形態においては、本発
明を適用した樹脂付き銅箔10の第1及び第2の樹脂層
12、13をガラスエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂材を
用いて形成するようにした場合について述べたが、本発
明はこれに限らず、熱以外の条件(例えば光)により硬
化する特性を有するこの他種々の樹脂材を用いて本発明
を適用した樹脂付き銅箔10及び本発明による樹脂シー
トを作製することができる。
【0043】さらに上述の実施の形態においては、本発
明を適用した樹脂付き銅箔10の第1及び第2の樹脂層
12、13をそれぞれ形成する樹脂材の粘度を、それぞ
れ通常の条件下でのプレス処理により変形し難い粘度
(3000〔Pa・s 〕以上)又は通常の条件下でのプレス処
理により変形し易い粘度(100 〔Pa・s 〕〜1000〔Pa・
s 〕程度)に設定するようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、要は、一面側の樹脂材の粘
度を予め設定された所定の条件下でのプレス処理におい
て変形し難く設定し、かつ他面側の樹脂材の粘度を当該
条件下でのプレス処理において変形し易く設定するよう
にするのであれば、本発明を適用した樹脂付き銅箔10
の各第1及び第2の樹脂層12、13を形成する樹脂材
の粘度、並びに本発明による樹脂シートの一面側及び他
面側の樹脂材の粘度としては、この他種々の粘度を適用
できる。
【0044】さらに上述の実施の形態においては、第1
の樹脂層12の厚みを15〜50〔μm〕程度に設定すると
共に、第2の樹脂層13の厚みを20〔μm 〕〜50〔μm
〕程度に設定するようにした場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、第1の樹脂層12の厚みとして
は、十分な耐電圧がとれるような厚みであれば良く、第
2の樹脂層13の厚みとしては下層の導体層を埋め尽く
すことができるような厚みであれば良い。
【0045】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、プレス処
理工程を経て製造される多層プリント配線板の絶縁層を
形成する樹脂材からなる樹脂シートにおいて、一面側の
樹脂材の粘度をプレス処理により変形し難い第1の粘度
に設定すると共に、他面側の樹脂材の粘度をプレス処理
により変形し易い第2の粘度に設定するようにしたこと
により、プレス処理時に樹脂シートの他面側の樹脂材を
導体層のパターン間に十分に入り込ませて下層の導体層
及び絶縁層とボイドを生じることなく密着させることが
できると共に、一面側の樹脂材により絶縁層として所定
の厚みを確保することができ、かくして多層プリント配
線板の信頼性を向上させ得る樹脂シートを実現できる。
【0046】また本発明によれば、絶縁層及び所定パタ
ーンの導体層が順次交互に積層形成されてなる多層プリ
ント配線板の製造方法において、第1の絶縁層上に第1
の導体層を積層形成する第1の工程と、一面側が所定の
条件下においてプレス処理により変形し難い第1の粘度
に設定されると共に、他面側が当該条件下においてプレ
ス処理により変形し易い第2の粘度に設定された樹脂材
からなる樹脂シートを、他面側が第1の絶縁層及び第1
の導体層上に密着するように圧着する第2の工程とを設
けるようにしたことにより、第2の工程時に樹脂シート
の他面側の樹脂材を第1の導体層のパターン間に十分に
入り込ませて下層の第1の導体層及び第1の絶縁層とボ
イドを生じることなく密着させることができると共に、
一面側の樹脂材により絶縁層として所定の厚みを確保す
ることができ、かくして信頼性を向上させ得る多層プリ
ント配線板の製造方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による樹脂付き銅箔の構成を示す
断面図である。
【図2】本実施の形態による樹脂付き銅箔を用いた多層
プリント配線板の製造手順の説明に供する断面図であ
る。
【図3】従来の樹脂付き銅箔を用いた多層プリント配線
板の製造方法の説明に供する断面図である。
【図4】従来の樹脂付き銅箔を用いた多層プリント配線
板の製造時における問題点の説明に供する断面図であ
る。
【図5】従来の樹脂付き銅箔を用いた多層プリント配線
板の製造時における問題点の説明に供する断面図であ
る。
【符号の説明】
1……絶縁基板、2、3……導体層、10……樹脂付き
銅箔、11……銅箔、12、13……樹脂層。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレス処理工程を経て製造される多層プリ
    ント配線板の絶縁層を形成する樹脂材からなる樹脂シー
    トにおいて、 一面側の上記樹脂材の粘度が上記プレス処理により変形
    し難い第1の上記粘度に設定されると共に、上記他面側
    の上記樹脂材の粘度が上記プレス処理により変形し易い
    第2の上記粘度に設定されたことを特徴とする樹脂シー
    ト。
  2. 【請求項2】上記一面側を形成する、上記第1の粘度の
    上記樹脂材からなる所定厚みの第1の樹脂層と、 上記他面側を形成する、上記第2の粘度の上記樹脂材か
    らなる所定厚みの第2の樹脂層とを具えることを特徴と
    する請求項1に記載の樹脂シート。
  3. 【請求項3】上記一面側から上記他面側にゆくに従つて
    上記樹脂材の上記粘度が上記第1の粘度から上記第2の
    粘度に徐々に変化するように、上記樹脂材の上記粘度に
    傾斜がつけられたことを特徴とする請求項1に記載の樹
    脂シート。
  4. 【請求項4】上記一面側に積層形成された金属材からな
    る金属層を具えることを特徴とする請求項1に記載の樹
    脂シート。
  5. 【請求項5】上記樹脂材は、熱硬化性樹脂材でなること
    を特徴とする請求項1に記載の樹脂シート。
  6. 【請求項6】絶縁層及び所定パターンの導体層が順次交
    互に積層形成されてなる多層プリント配線板の製造方法
    において、 第1の上記絶縁層上に第1の上記導体層を積層形成する
    第1の工程と、 一面側が所定の条件下でのプレス処理により変形し難い
    第1の粘度に設定されると共に、上記他面側が当該条件
    下での上記プレス処理により変形し易い第2の粘度に設
    定された樹脂材からなる樹脂シートを、上記他面側が上
    記第1の絶縁層及び上記第1の導体層上に密着するよう
    に圧着する第2の工程とを具えることを特徴とする多層
    プリント配線板の製造方法。
  7. 【請求項7】上記樹脂シートは、 上記一面側を形成する、上記第1の粘度の上記樹脂材か
    らなる所定厚みの第1の樹脂層と、 上記他面側を形成する、上記第2の粘度の上記樹脂材か
    らなる所定厚みの第2の樹脂層とを具えることを特徴と
    する請求項6に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  8. 【請求項8】上記樹脂シートは、 上記一面側から上記他面側にゆくに従つて上記樹脂材の
    粘度が上記第1の粘度から上記第2の粘度に徐々に変化
    するように、上記樹脂材の上記粘度に傾斜がつけられた
    ことを特徴とする請求項6に多層プリント配線板の製造
    方法。
  9. 【請求項9】上記樹脂シートは、上記一面側に積層形成
    された金属材からなる金属層を有し、 上記第2の工程後、上記樹脂シートの上記金属層を所望
    パターンにパターニングする第3の工程を具えることを
    特徴とする請求項6に記載の多層プリント配線板の製造
    方法。
  10. 【請求項10】上記樹脂材は、熱硬化性樹脂材でなり、 上記第2の工程では、上記樹脂シートを上記第1の絶縁
    層及び上記第1の導体層上に熱圧着することを特徴とす
    る請求項6に記載の多層プリント配線板の製造方法。
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