JPH1163032A - ドラムブレーキ装置 - Google Patents

ドラムブレーキ装置

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JPH1163032A
JPH1163032A JP9232740A JP23274097A JPH1163032A JP H1163032 A JPH1163032 A JP H1163032A JP 9232740 A JP9232740 A JP 9232740A JP 23274097 A JP23274097 A JP 23274097A JP H1163032 A JPH1163032 A JP H1163032A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキシューからのアンカー反力によって
ホイールシリンダの動作を制御可能で、かつ、ホイール
シリンダ内の液圧制御用弁体の耐久性を向上させると共
に、液圧振動を防止して動作を安定させることができる
ドラムブレーキ装置を得る 【解決手段】 ホイールシリンダ5内で制御室16から
圧力室10への液圧供給を制御する弁体27が着座する
バルブシートを、アンカー反力により前記制御室16内
に押し込まれる制御ピストン17の制御室16側の円筒
部に変位可能に装備し、前記バルブシートの変位により
前記制御ピストン17の実質的な移動ストロークを増大
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に搭載され
るドラムブレーキ装置に関し、詳しくは、ホイールシリ
ンダの動作がブレーキシューからのアンカー反力によっ
て制御可能で、しかも前記ホイールシリンダの小型化・
軽量化を実現するだけでなく、前記ホイールシリンダ内
に装備される液圧制御用の弁体の耐久性を向上させると
共に、液圧振動を防止してホイールシリンダの動作を安
定させることのできるドラムブレーキ装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】車両等に使用されるドラムブレーキ装置
は、一般に、入力部(ホイールシリンダ)と、該入力部
からの力によりドラム内で拡張してブレーキ力を発生す
るブレーキシューと、ブレーキシューを支持してアンカ
ー反力を受けるアンカー部とを具備した構成からなる。
そして、ドラムの前進方向に対して入力部が入口側、ア
ンカー部が出口側にあるものをリーディング・シュー、
アンカー部が入口側、入力部が出口側にあるものをトレ
ーリング・シューと呼ぶ。
【0003】従来のドラムブレーキ装置としては、リー
ディングトレーリング式、ツーリーディング式及びデュ
オサーボ式等の種類のものが使用されている。リーディ
ングトレーリング式は、対向する一対のシューの一方の
対向端間にシューを拡開するホイールシリンダを配する
と共に、他方の各シュー端にアンカー部を配し、リーデ
ィング・シューとトレーリング・シューとを組み込んだ
もので、安定性が優れ、また、駐車ブレーキの組み込み
も容易である。これに対し、ツーリーディング式は、リ
ーディング・シューを2個組み込んだ構成のものであ
り、そのうち単動型(TP1W)のものは、前進時には
ゲインが高く、後進時にはツートレーリングとなって相
対的に前進時よりゲインが低下する。ツーリーディング
式の複動型(TP2W)のものは、前後進とも同じ効き
で高いゲインを有する。また、デュオサーボ式は、2個
のシューをリンク結合し、プライマリ・シューに生じる
ブレーキ力をセカンダリ・シューの入力として働かせる
もので、前後進とも同じ効きを示すゲインの高いブレー
キである。
【0004】しかしながら、上記ツーリーディング式
は、ホイールシリンダが2個必要なため高価になり、ま
た、駐車ブレーキの機構が複雑になるという問題があっ
た。また、上記デュオサーボ式は、リーディングトレー
リング式やツーリーディング式のものと比較して、極め
て高いブレーキ効力が得られ、小型化し易く、また、駐
車ブレーキの組み込みも容易であるという多くの長所を
持つが、その反面、例えば、ブレーキシューのライニン
グ摩擦係数及び回転ドラムの接触状況の変化に敏感でブ
レーキの効きの変動が大きく、安定した制動特性が得ら
れないという重大な難点があった。また、上記リーディ
ングトレーリング式の場合は、前の2者と比較して、安
定性に優れ、また、駐車ブレーキの組み込みも容易であ
るが、ブレーキの効きが低く、それを補うために、マス
タシリンダの倍力装置を大型化したり、ドラム径を大き
くしなければならず、ドラムブレーキ装置の小型化を困
難にしていた。
【0005】即ち、ドラムブレーキ装置は、各形式によ
って一長一短があるため、搭載する車両の走行性能や用
途や生産規模等に応じて、形式を選定するなどの対応が
試みられてきた。しかし、近年の車両の走行性能の向上
に伴い、ブレーキ装置は、ブレーキ効力の向上が重要な
課題とされている。そこで、最近では、デュオサーボ式
のドラムブレーキ装置において、ブレーキの効きの安定
性が低いという難点を解消ための工夫が、注目されてい
る。
【0006】そして、デュオサーボ式のドラムブレーキ
装置において、ブレーキの効きの安定性を高める工夫と
しては、ブレーキシューを拡開操作するホイールシリン
ダの動作を、ブレーキシューからのアンカー反力によっ
て制御可能にすること等が注目されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ホイールシリ
ンダの動作をブレーキシューからのアンカー反力によっ
て制御可能にするために、ホイールシリンダの構造が煩
雑化するようでは、ホイールシリンダの大型化・重量化
という問題を招く虞がある。また、ホイールシリンダの
動作をブレーキシューからのアンカー反力によって制御
可能にする手段として、マスタシリンダからの液圧供給
を制御する弁体の開閉動作の制御を、アンカー反力によ
って変位する制御ピストンにより行う機構が研究されて
いるが、その場合に、アンカー反力の微小変動で弁体の
開閉頻度が急増するようであると弁体の摩耗や傷みが早
くなり、耐久性の低下という問題が発生する。また、弁
体が開閉する際に、マスタシリンダ側の液圧とホイール
シリンダ内の圧力室の液圧との間の圧力差が大きいと、
液圧振動が大きくなり、その液圧振動の影響で、ホイー
ルシリンダの動作が不安定になるという問題が生じてし
まう。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、ホイールシリンダの動
作がブレーキシューからのアンカー反力によって制御可
能で、しかもホイールシリンダの構造の単純化によりホ
イールシリンダの小型化・軽量化を実現するだけでな
く、前記ホイールシリンダ内に装備される液圧制御用の
弁体の耐久性を向上させると共に、液圧振動を防止して
ホイールシリンダの動作を安定させることができ、例え
ば、デュオサーボ式のブレーキ装置に適用することによ
って、ブレーキ効力が高く、しかも、ブレーキの効きの
安定性にも優れ、また、駐車ブレーキの組み込みも容易
にできて、ブレーキシステムの小型化やコスト低減を図
ることができるドラムブレーキ装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るドラムブレーキ装置は、ドラム内空間で
バッキングプレート上に拡開可能に対向配備された一対
のブレーキシューと、これらのブレーキシューの一方の
対向端間に配設されたホイールシリンダと、前記バッキ
ングプレートに固定され、前記ブレーキシューからのア
ンカー反力を受けるためのアンカー部とを備えるドラム
ブレーキにおいて、前記ホイールシリンダは、基端を圧
力室に臨ませると共に先端を一方のブレーキシューの端
部に対向させて前記圧力室に供給される液圧によって該
ブレーキシューに向けて進退駆動される駆動ピストン
と、シリンダ壁によって前記圧力室の背部に画成されマ
スタシリンダからの液圧を受ける制御室と、前記駆動ピ
ストンに対して略同一軸線上を他方のブレーキシューに
向かって進退可能なように基端を前記制御室に臨ませる
と共に先端を他方のブレーキシューとアンカー部との間
に配置された制御用てこ部材に作動的に係合させてアン
カー反力によって制御室側に変位して前記圧力室への液
圧供給を制御する制御ピストンと、該制御ピストンの前
記制御室側に形成された円筒部の内底部から該制御ピス
トンの外周に貫通形成された液通路と、前記シリンダ壁
を貫通して前記液通路と制御室とを連通させる液通路
と、前記制御ピストンの円筒部に摺動可能に収容される
と共に前記円筒部の内底部との間に介装されたダンパス
プリングにより内底部から離間する方向に付勢されたバ
ルブシートと、前記制御室内において前記制御室の底壁
との間に介装されたバルブスプリングにより弾性支持さ
れ前記制御ピストンが制御室側に一定以上変位すると前
記バルブシートに着座して前記液通路を閉じることによ
り前記制御室と圧力室との連通を遮断する弁体とを備え
たことを特徴とする。
【0010】そして、上記構成によれば、ブレーキ操作
がなされるとマスタシリンダからの液圧がホイールシリ
ンダの制御室を介して圧力室に供給されて、駆動ピスト
ンが圧力室から押し出され、一方のブレーキシュー(プ
ライマリ・シュー)の端部をドラム側に押圧する。この
駆動ピストンによる押圧力によって各ブレーキシューが
拡開してドラムに押し付けられて、制動力が発生する。
この制動時には、セカンダリ・シューから、ブレーキ効
力に応じた大きさのアンカー反力が、制御用てこ部材を
介して、アンカー部と、ホイールシリンダの制御ピスト
ンに、所定の比率に分配されて負荷される。
【0011】また、ホイールシリンダ自体は、単一の駆
動ピストンと制御ピストンとが、同一軸線状を変位する
ように、直列的に配置されているため、両ピストンが並
列に配置されるような構造と比較すると、シリンダボデ
ィのピストン径方向の寸法を最小限にコンパクトにまと
めることができ、また、圧力室と制御室とを連通させる
液通路の形成も容易になる。
【0012】そして、前述した制動状態において、セカ
ンダリ・シューからのアンカー反力が一定倍率に達する
と(即ち、ブレーキ効力が所定の倍率に達すると)、前
記制御用てこ部材を介して制御ピストンに作用している
アンカー反力によって、制御ピストンが制御室側に変位
する。そして、制御ピストンが制御室側へ変位すると、
弁体が前記制御ピストンに収容されているバルブシート
に着座して前記制御室と前記圧力室との連通を遮断して
前記圧力室への液圧供給を停止させる。この制御ピスト
ン及び弁体の挙動によって、駆動ピストンに作用してい
る圧力室の液圧が一定に保たれる。
【0013】また、制御ピストンの制御室側への変位に
よって圧力室への液圧供給が停止されている状態での制
動状況下で、ブレーキ効力が低下すると、制御用てこ部
材を介して制御ピストンに作用していたアンカー反力が
弱まり、マスタシリンダからの液圧によって制御ピスト
ンが再び進出方向(制御用てこ部材側)に押し出される
ため、弁体が前記バルブシートから離脱して前記制御室
と前記圧力室とを連通する液通路の遮断を解除して制御
室から圧力室への液圧供給が再開される。
【0014】また、制御ピストンの制御室側への変位に
よって圧力室への液圧供給が停止されている状態での制
動状況下で、マスタシリンダ側の液圧が上昇した場合
(さらにブレーキペダルが踏下された場合)には、制御
室内の液圧上昇により前記制御ピストンが制御用てこ部
材側に押し戻されるため、弁体が前記バルブシートから
離脱して前記制御室と前記圧力室とを連通する液通路の
遮断が解除されて制御室から圧力室への液圧供給が再開
される。
【0015】以上のように、制御ピストンがアンカー反
力に応じて圧力室への液圧供給を制御して、アンカー反
力がマスタシリンダからの入力に対して一定倍率になる
ようにブレーキ効力を安定させ、ブレーキの効きの変動
を抑える。
【0016】また、制御ピストンの制御室側への変位に
よって圧力室への液圧供給が停止されている状態での制
動状況下で、ブレーキ効力(ブレーキトルク)が上昇す
ると、制御用てこ部材を介して制御ピストンに作用して
いたアンカー反力がさらに強まり、制御ピストンがさら
に制御室側に押し込まれるが、その際には、前記制御ピ
ストン内に摺動可能に収容されているバルブシートが、
弁体が着座した状態のまま制御ピストンの円筒部の内底
部側に変位する。このバルブシートの変位は、該バルブ
シートと前記制御ピストンの円筒部の内底部との間に貯
留していた液を加圧して、該液を制御ピストンと制御室
との間の摺動隙間等を介して制御室側に移動させる。こ
のバルブシートの変位に伴う液の移動量に応じた分だ
け、前記制御ピストンの移動ストロークが増大し、その
結果、圧力室10側に液圧上昇が必要となるときには、
前記弁体が前記バルブシートに着座した状態のままで制
御室に供給できる液量が増大し、前記弁体による開閉頻
度が減少すると共に、弁体が液通路を開く時の前記圧力
室側と制御室側との圧力差が減少して弁体が液通路を開
いた際の液圧の衝撃レベルが下がる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るドラムブレー
キ装置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明
する。図1乃至図3は本発明に係るドラムブレーキ装置
の一実施形態を示したもので、図1は本発明の一実施形
態のドラムブレーキ装置の正面図、図2は図1中のホイ
ールシリンダの拡大縦断面図、図3は図2に示したホイ
ールシリンダに使用している弁体の拡大斜視図である。
【0018】このドラムブレーキ装置1は、所謂デュオ
サーボ式と呼ばれるもので、円筒形のドラム内の空間に
対向配備されるプライマリ・シュー3とセカンダリ・シ
ュー4との一対のブレーキシュー3、4と、これらのブ
レーキシュー3、4の一方の対向端間に配設されて各ブ
レーキシュー3、4を拡開するホイールシリンダ5と、
これらのブレーキシュー3、4の他方の対向端間に配設
されてプライマリ・シュー3の出力をセカンダリ・シュ
ー4に入力するアジャスタ(リンク機構)6と、これら
の構成部材を支持するバッキングプレート7と、前記ブ
レーキシュー3、4の一方の対向端間に配設されると共
に各ブレーキシュー3、4の端部が当接するピン部を備
えて前記ブレーキシュー3、4からアンカー反力を受け
るアンカー部9とを備えている。
【0019】前記ブレーキシュー3、4は、ドラムの内
周面に沿う円弧板状のリム3a、4aと、これらのリム
3a、4aから内径側に張り出したウェブ3b、4b
と、前記リム3a、4aの外周に貼着されたライニング
3c、4cとからなる。そして、それぞれのブレーキシ
ュー3、4は、ドラムの内周面に向かって進退自在に、
バッキングプレート7に取り付けられている。また、バ
ッキングプレート7上のブレーキシュー3、4の互いに
対向した各端部同士は、図示せぬリターンスプリングに
よって、互いに接近する方向(即ち、ドラムから離間す
る方向)に付勢されている。
【0020】前記バッキングプレート7上には、駐車ブ
レーキを構成するストラット71や、パーキングレバー
72も組込まれている。前記パーキングレバー72は、
パーキングレバーピン73回りに回動操作可能で、各ブ
レーキシュー3、4は前記パーキングレバー72の回動
操作によってもドラムに押圧可能にされている。
【0021】前記アジャスタ(リンク機構)6は、各ブ
レーキシュー3、4のライニング3c、4cの摩耗の進
行に応じて、これらのブレーキシュー3、4の端部間の
間隔を調整するものである。つまり、アジャスタスプリ
ングにより先端がアジャスタ上の調整用歯車6aに当接
された図示せぬアジャスタレバーの動作で、ブレーキシ
ュー3、4の端部間の間隔を自動調整するように構成さ
れている。
【0022】前記アンカー部9は、前記ホイールシリン
ダ5とは別体品で、ホイールシリンダ5から離間して、
前記バッキングプレート7上に取り付けられている。こ
のアンカー部9は、前記バッキングプレート7に取り付
けられるアンカーブロック91と、該アンカーブロック
91の両端部にそれぞれ形成された嵌合孔92、93に
嵌着して前記ピン部として機能する円柱状のアンカーピ
ン95、96とを具備している。そして、前記アンカー
ブロック91は、金属ブロックの切削加工あるいは鍛造
により形成されると共に、前記嵌合孔92、93間の中
間に取付孔が貫通形成されていて、該取付孔に圧入され
たスプリングエンド98により前記バッキングプレート
7に固定されている。
【0023】前記セカンダリ・シュー4側に位置するア
ンカーピン96には、制御用てこ部材25を介して、前
記セカンダリ・シュー4の端部が当接されている。ま
た、前記プライマリ・シュー3側に位置するアンカーピ
ン95には、前記プライマリ・シュー3の端部が直接的
に当接されている。前記ドラムブレーキ装置1におい
て、前進走行時におけるドラムの回転方向は、図中の矢
印(イ)方向である。従って、前記アンカーピン96
は、前進走行中の制動時に、セカンダリ・シュー4から
制御用てこ部材25を介してアンカー反力を受ける。ま
た、アンカーピン95は、後進走行中の制動時に、プラ
イマリ・シュー3からアンカー反力を受ける。
【0024】前記アンカーピン95、96は、軸線をド
ラム軸線方向に向けた単純な円柱状で、前記嵌合孔9
2、93に圧入されることで、アンカーブロック91に
一体化されている。前記プライマリ・シュー3の端部の
前記アンカーピン95との接触面は、前記アンカーピン
95の外周面よりも僅かに径の大きな凹円弧面とされて
いる。また、前記制御用てこ部材25のアンカーピン9
6に対する接触面は、前記アンカーピン96の外周面よ
りも僅かに径の大きな凹円弧面とされている。更に、セ
カンダリ・シュー4の端部に対する前記制御用てこ部材
25の接触面25aは凸円弧面に形成され、この接触面
25aに対するセカンダリ・シュー4の端部の接触面
は、前記接触面25aよりも僅かに径の大きな凹円弧面
とされている。
【0025】また、前記アンカーブロック91には、各
ブレーキシュー3、4の端部と前記アンカーピン95、
96を挟んで対向するように、それぞれのブレーキシュ
ー3、4の反対側から前記アンカーピン95、96の外
周面に当接して、それぞれのアンカーピン95、96を
支える当接壁100、101が装備されている。これら
の当接壁100、101は、前記嵌合孔92、93同士
に挟まれるアンカーブロック91の中間部を隆起させ
て、前記アンカーブロック91の側面視形状を凸形にす
ることによって提供されている。
【0026】前記ホイールシリンダ5は、ブレーキの効
きの安定性が低いという従来のデュオサーボ式のドラム
ブレーキ装置の難点を解消するために、工夫を凝らした
ものである。具体的には、前記ホイールシリンダ5は、
図2に示すように、基端を圧力室10に臨ませると共に
先端を一方のブレーキシュー3の端部に向けて設けられ
て前記圧力室10に供給される液圧によって前記ブレー
キシュー3の端部に向けて進退駆動される駆動ピストン
12と、後述のシリンダボディ29のシリンダ壁30に
よって前記圧力室10の背部に画成されてブレーキ操作
に応じた液圧を発生するマスタシリンダ(M/C)から
の液圧を受ける制御室16と、前記駆動ピストン12に
対して略同一軸線上を他方のブレーキシュー4に向かっ
て進退可能なように基端を前記制御室16に臨ませると
共に先端を他方のブレーキシュー4の端部に対向させて
アンカー反力によって制御室16側に変位して前記圧力
室への液圧供給を制御する制御ピストン17と、該制御
ピストン17の前記制御室16側に形成された円筒部1
7aの内底部から該制御ピストン17の外周に貫通形成
された液通路19と、前記シリンダ壁30を貫通した液
通路22と、前記液通路19と前記液通路22との間を
連絡して前記制御室16と圧力室10とを連通させる連
絡流路24と、前記制御ピストン17の円筒部17aに
摺動可能に収容されると共に前記円筒部17aの内底部
との間に介装されたダンパスプリング41により内底部
から離間する方向に付勢されたバルブシート43と、前
記制御室16内において前記制御室16の底壁との間に
介装されたバルブスプリング105により弾性支持され
て前記制御ピストン17が制御室16側に一定以上変位
すると前記バルブシート43に着座して前記液通路19
を閉じることにより前記制御室16と圧力室10との連
通を遮断する弁体27と、前述の各ピストン12、17
を摺動可能に支持すると共に前述の圧力室10及び制御
室16を提供している前記シリンダボディ29とを備え
た構成からなる。
【0027】前記駆動ピストン12は、その外周部のシ
ール溝に装備された環状のシール部材31を介して、前
記シリンダボディ29に液密に摺動可能に保持されてい
る。また、駆動ピストン12は、前記圧力室10に圧装
されたスプリング(圧縮コイルばね)50によって、ブ
レーキシュー3側に付勢されている。前記駆動ピストン
12の先端側は、ピストンロッド32と、入力レバー3
3とを介して、前記ブレーキシュー3の端部に当接され
ている。前記ピストンロッド32は、前記駆動ピストン
12に接触する端部が凸球面32aに形成されている。
そして、前記駆動ピストン12の先端には、前記凸球面
32aが回転可能に接触する凹球面12aが形成されて
いる。このように、駆動ピストン12とピストンロッド
32とを球面接触にすることで、制動動作時に、駆動ピ
ストン12に不都合な拗れ力が作用することを抑制する
ことができる。
【0028】前記制御ピストン17は、先端側がプラグ
34に摺動可能に嵌合している。このプラグ34は、シ
リンダボディ29に嵌合している。プラグ34とシリン
ダボディ29との間は、プラグ34の外周部のシール溝
に装備された環状のシール部材36によって液密に保持
されている。また、プラグ34は、前記シリンダボディ
29に嵌合している係止リング37によって、ブレーキ
シュー4側への移動が規制される。また、前記制御ピス
トン17は、前記プラグ34の先端部の縮径部34aに
当接することによって、ブレーキシュー4側への移動が
制限される。前記制御ピストン17の先端側外周には、
環状のシール部材39が嵌合装備され、該シール部材3
9によって、制御ピストン17とプラグ34との間の液
密が保持される。
【0029】前記制御ピストン17の基端側外周には、
環状のシール部材40が嵌合装備され、該シール部材4
0によって、前記制御室16を画成しているシリンダ壁
30と制御ピストン17との間の液密が保持される。前
記シール部材40は、前記制御室16が前記制御ピスト
ン17の周囲のクリアランスにより前記連絡流路24と
連通状態になることを防止する。但し、このシール部材
40は、開口部を制御室16側に向けたカップシール
で、圧力室10側の液圧が所定以上になると、その液圧
によってリップ部が弾性変形を起こすことにより前記制
御ピストン17の周囲の封止を解いて、圧力室10から
制御室16への作動液の戻りを許容する逆止弁としても
機能する。
【0030】前記制御ピストン17の円筒部17a内部
は、内底部側が縮径されていて、段差17bが形成され
ている。そして、前記バルブシート43は、前記円筒部
17a内の縮径された側に摺動可能に収容されると共
に、前記段差17bに当接配備されるリング状のプレー
ト46に当接することによって制御室16側への移動が
制限される。前記制御ピストン17は、制御室16の内
底部と前記プレート46との間に圧装されたセットスプ
リング106によって、ブレーキシュー4側に付勢され
ている。そして、この制御ピストン17の先端には、ピ
ストンロッド42が一体装備されている。このピストン
ロッド42には、前記アンカーピン96とブレーキシュ
ー4の端部との間に挾持された制御用てこ部材25の一
端部が当接されていて、前記ブレーキシュー4からのア
ンカー反力の一部が前記制御用てこ部材25を介して作
用する。
【0031】即ち、前記制御用てこ部材25は、前記ブ
レーキシュー4との接触点P2に作用するアンカー反力
によって、前記アンカーピン96との接触点P1を支点
として回動し、前記ピストンロッド42との接触点P3
にアンカー反力を伝達する。その際、各接触点P1、P
2、P3によって設定されるてこ比に応じて、ピストン
ロッド42に伝達するアンカー反力を低減させる。
【0032】前述のピストンロッド32、42とシリン
ダボディ29との間には、シリンダボディ29内への異
物の侵入を防止するためのブーツ44、45が組み付け
られている。
【0033】前記弁体27は、前記制御用てこ部材2
5、ピストンロッド42を介して制御ピストン17に伝
達されるアンカー反力が、制御ピストン17に作用する
制御室16内の液圧(即ち、マスタシリンダからの液
圧)よりも大きくなって、アンカー反力によって制御ピ
ストン17が弁体27側に変位すると、前記制御ピスト
ン17内に収容されている前記バルブシート43に着座
して、前記液通路19を閉塞するもので、ゴム等の弾性
材料により一体成形された弁本体48と、該弁本体48
に嵌着された金属製のバルブホルダー49とから構成さ
れている。
【0034】そして、前記弁本体48は、図2及び図3
に示すように、前記バルブシート43に形成されたすり
鉢形の弁座部50に着座して液通路19を塞ぐ略半球形
の弁頭部51と、該弁頭部51の基端側に連なると共に
外径が前記弁頭部51よりも大きな柱状の把持部52と
を具備した構成からなっている。さらに、前記把持部5
2の途中には、前記液通路19側に向けた付勢力を受け
る鍔部54が装備されている。
【0035】前記バルブホルダー49は、中央には前記
弁頭部51を挿通させる開口が形成された円盤状をなし
て前記弁頭部51と把持部52との境界部の段差部に面
接触する端面被覆部57と、該端面被覆部57の周縁部
から延出して前記把持部52の外周に嵌合する筒状部5
8と、該筒状部58の周端部から径方向に張り出して前
記鍔部54に当接する鍔当接部60とを具備した構成か
らなっている。
【0036】以上の弁体27は、前記制御ピストン17
を付勢しているセットスプリング106によって前記制
御室16の内底部に押圧固定された略筒状のバルブガイ
ド62によって、前記バルブシート43側に摺動可能に
保持され、且つ、前記バルブガイド62内に装備された
バルブスプリング(圧縮コイルばね)105により、前
記バルブシート43側に付勢されている。前記バルブガ
イド62は、バルブシート43側の端面に、前記バルブ
ホルダー49の鍔当接部60が当接することによって前
記弁体27の最大突出位置を規制する係止部64を有し
ている。
【0037】以上の構成からなるドラムブレーキ装置1
では、非制動時にはホイールシリンダ5の圧力室10と
制御室16とが連通した状態にある。そして、ブレーキ
操作がなされるとマスタシリンダ(M/C)からの液圧
が前記制御室16から、液通路19及び連絡流路24及
び液通路22を順に経て圧力室10に供給されて、駆動
ピストン12が圧力室10から押し出され、一方のブレ
ーキシュー(プライマリ・シュー)3の端部をドラム側
に押圧する。この駆動ピストン12による押圧力によっ
て各ブレーキシュー3、4が拡開してドラムに押し付け
られて、制動力が発生する。この制動時には、セカンダ
リ・シュー4から、ブレーキ効力に応じた大きさのアン
カー反力が、制御用てこ部材25を介して、ホイールシ
リンダ5とは別体のアンカー部9と、ホイールシリンダ
5の制御ピストン17に、所定の比率に分配されて負荷
される。
【0038】また、ホイールシリンダ5自体は、単一の
駆動ピストン12と制御ピストン17とが、同一軸線状
を変位するように、直列的に配置されているため、両ピ
ストン12、17が並列に配置されるような構造と比較
すると、シリンダボディのピストン径方向の寸法を最小
限にコンパクトにまとめることができる。また、圧力室
10と制御室16とを連通させる液通路22の形成も容
易になる。
【0039】そして、前述した制動状態において、セカ
ンダリ・シュー4からのアンカー反力が一定倍率に達す
ると(即ち、ブレーキ効力が所定の倍率に達すると)、
前記制御用てこ部材25を介して制御ピストン17に作
用しているアンカー反力によって、制御ピストン17が
制御室16側に変位する。そして、制御ピストン17が
制御室16側へ変位すると、弁体27が前記制御ピスト
ン17に収容されているバルブシート43に着座して前
記制御室16と前記圧力室10との連通を遮断して前記
圧力室10への液圧供給を停止させる。この制御ピスト
ン17及び弁体27の挙動によって、駆動ピストンに作
用している圧力室10の液圧が一定に保たれる。
【0040】また、制御ピストン17の制御室16側へ
の変位によって圧力室10への液圧供給が停止されてい
る状態での制動状況下で、ブレーキ効力が低下すると、
制御用てこ部材25を介して制御ピストン17に作用し
ていたアンカー反力が弱まり、マスタシリンダからの液
圧によって制御ピストン17が再び進出方向(制御用て
こ部材25側)に押し出されるため、弁体27が前記バ
ルブシート43から離脱して前記制御室16と前記圧力
室10とを連通する液通路19の遮断が解除されること
により、制御室16から圧力室10への液圧供給が再開
される。
【0041】また、制御ピストン17の制御室16側へ
の変位によって圧力室10への液圧供給が停止されてい
る状態での制動状況下で、マスタシリンダ側の液圧が上
昇した場合(さらにブレーキペダルが踏下された場合)
には、制御室16内の液圧上昇により前記制御ピストン
17が制御用てこ部材25側に押し戻されるため、弁体
27が前記バルブシート43から離脱して前記制御室1
6と前記圧力室10とを連通する液通路19の遮断が解
除されることにより、制御室16から圧力室10への液
圧供給が再開される。
【0042】以上のように、制御ピストン17がアンカ
ー反力に応じて圧力室10への液圧供給を制御して、ア
ンカー反力がマスタシリンダからの入力に対して一定倍
率になるようにブレーキ効力を安定させ、ブレーキの効
きの変動を抑える。
【0043】また、制御ピストン17の制御室16側へ
の変位によって圧力室10への液圧供給が停止されてい
る状態での制動状況下で、ブレーキ効力(ブレーキトル
ク)が上昇すると、制御用てこ部材25を介して制御ピ
ストン17に作用していたアンカー反力がさらに強ま
り、制御ピストン17がさらに制御室16側に押し込ま
れるが、その際には、前記制御ピストン17内に摺動可
能に収容されているバルブシート43が、弁体27が着
座した状態のまま制御ピストン17の円筒部17aの内
底部側に変位する。このバルブシート43の変位は、該
バルブシート43と前記制御ピストン17の円筒部17
aの内底部との間に貯留していた液を加圧して、該液を
制御ピストン17と制御室16との間の摺動隙間等を介
して制御室16側に移動させる。このバルブシート43
の変位に伴う液の移動量に応じた分だけ、前記制御ピス
トン17の移動ストロークが増大し、その結果、圧力室
10側に液圧上昇が必要となるときには、前記弁体27
が前記バルブシート43に着座した状態のままで制御室
16に供給できる液量が増大し、前記弁体27による開
閉頻度が減少すると共に、弁体27が液通路を開く時の
前記圧力室10側と制御室16側との圧力差が減少して
弁体27が液通路を開いた際の液圧の衝撃レベルが下が
る。
【0044】
【発明の効果】以上記載したように、本発明のドラムブ
レーキ装置によれば、制動時には、セカンダリ・シュー
から、ブレーキ効力に応じた大きさのアンカー反力が、
制御用てこ部材を介して、ホイールシリンダとは別体の
アンカー部と、ホイールシリンダの制御ピストンに、所
定の比率に分配されて負荷される。そのため、例えばホ
イールシリンダのシリンダボディにアンカー部が一体的
に装備されてアンカー反力の全量がホイールシリンダに
作用する場合と比較すると、ホイールシリンダの耐荷重
を、実際にセカンダリ・シューが発生するアンカー反力
よりも小さく設定することができ、ホイールシリンダの
シリンダボディを強度がそれほど高くない安価な材料で
形成したり、シリンダボディの肉厚を薄くして、ホイー
ルシリンダの製造コストを低減させたり、小型・軽量化
を図ることができる。
【0045】また、ホイールシリンダ自体は、単一の駆
動ピストンと制御ピストンとが、同一軸線状を変位する
ように、直列的に配置しているため、両ピストン、が並
列に配置されるような構造と比較すると、シリンダボデ
ィのピストン径方向の寸法を最小限にコンパクトにまと
めることができる。また、圧力室と制御室とを連通させ
る液通路の形成も容易になり、ホイールシリンダの構造
の単純化を図ることができる。
【0046】そして、本発明のドラムブレーキ装置で
は、前述した制動状態において、セカンダリ・シューか
らのアンカー反力が一定倍率に達すると(即ち、ブレー
キ効力が所定の倍率に達すると)、前記制御用てこ部材
を介して制御ピストンに作用しているアンカー反力によ
って、制御ピストンが制御室側に変位する。そして、制
御ピストンが制御室側へ変位すると、弁体が前記制御ピ
ストンに収容されているバルブシートに着座して前記制
御室と前記圧力室との連通を遮断して前記圧力室への液
圧供給を停止させる。この制御ピストン及び弁体の挙動
によって、駆動ピストンに作用している圧力室の液圧が
一定に保たれる。また、制御ピストンの制御室側への変
位によって圧力室への液圧供給が停止されている状態で
の制動状況下で、ブレーキ効力が低下すると、制御用て
こ部材を介して制御ピストンに作用していたアンカー反
力が弱まり、マスタシリンダからの液圧によって制御ピ
ストンが再び進出方向(制御用てこ部材側)に押し出さ
れるため、弁体が前記バルブシートから離脱して前記制
御室と前記圧力室とを連通する液通路の遮断が解除され
て制御室から圧力室への液圧供給が再開される。また、
制御ピストンの制御室側への変位によって圧力室への液
圧供給が停止されている状態での制動状況下で、マスタ
シリンダ側の液圧が上昇した場合(さらにブレーキペダ
ルが踏下された場合)には、制御室内の液圧上昇により
前記制御ピストンが制御用てこ部材側に押し戻されるた
め、弁体が前記バルブシートから離脱して前記制御室と
前記圧力室との連通する液通路の遮断が解除されて制御
室から圧力室への液圧供給が再開される。
【0047】以上のように、本発明のドラムブレーキ装
置では、制御ピストンがアンカー反力に応じて圧力室へ
の液圧供給を制御して、アンカー反力がマスタシリンダ
からの入力に対して一定倍率になるようにブレーキ効力
を安定させ、ブレーキの効きの変動を抑えることができ
る。
【0048】従って、以上の構成によれば、ホイールシ
リンダの動作をブレーキシューからのアンカー反力によ
って制御可能で、しかもホイールシリンダの構造を単純
化して、ホイールシリンダの小型・軽量化を図ることが
できる。そして、例えば、デュオサーボ式のブレーキ装
置に適用することによって、ブレーキ効力が高く、しか
も、ブレーキの効きの安定性にも優れ、また、駐車ブレ
ーキの組み込みも容易にできて、ブレーキシステムの小
型化やコスト低減を図ることができるドラムブレーキ装
置を提供可能になる。
【0049】また、制御ピストンの制御室側への変位に
よって圧力室への液圧供給が停止されている状態での制
動状況下で、ブレーキ効力(ブレーキトルク)が上昇す
ると、制御用てこ部材を介して制御ピストンに作用して
いたアンカー反力がさらに強まり、制御ピストンがさら
に制御室側に押し込まれるが、その際には、前記制御ピ
ストン内に摺動可能に収容されているバルブシートが、
弁体が着座した状態のまま制御ピストンの円筒部の内底
部側に変位する。このバルブシートの変位は、該バルブ
シートと前記制御ピストンの円筒部の内底部との間に貯
留していた液を加圧して、該液を制御ピストンと制御室
との間の摺動隙間等を介して制御室側に移動させる。こ
のバルブシートの変位に伴う液の移動量に応じた分だ
け、前記制御ピストンの移動ストロークが増大し、その
結果、圧力室10側に液圧上昇が必要となるときには、
前記弁体が前記バルブシートに着座した状態のままで制
御室に供給できる液量が増大し、前記弁体による開閉頻
度が減少すると共に、弁体が液通路を開く時の前記圧力
室側と制御室側との圧力差が減少して弁体が液通路を開
いた際の液圧の衝撃レベルが下がる。即ち、本発明のド
ラムブレーキ装置では、弁体の開閉頻度が減少すること
によって前記弁体の耐久性を向上させることができ、ま
た、前記圧力室側と制御室側との圧力差が大きいことに
起因する液圧振動を防止してホイールシリンダの動作を
安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドラムブレーキ装置の一実施形態
の正面図である。
【図2】図1に示したドラムブレーキ装置に使用されて
いるホイールシリンダの拡大縦断面図である。
【図3】図2に示したホイールシリンダに使用している
弁体の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 ドラムブレーキ装置 3 プライマリ・シュー(ブレーキシュー) 4 セカンダリ・シュー(ブレーキシュー) 5 ホイールシリンダ 6 アジャスタ(リンク機構) 7 バッキングプレート 9 アンカー部 10 圧力室 12 駆動ピストン 16 制御室 17 制御ピストン 17a 円筒部 19、22 液通路 24 連絡流路 25 制御用てこ部材 27 弁体 29 シリンダボディ 30 シリンダ壁 31 シール部材 32、42 ピストンロッド 33 入力レバー 34 プラグ 36、39、40 シール部材 37 係止リング 41 ダンパスプリング 43 バルブシート 46 プレート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラム内空間でバッキングプレート上に
    拡開可能に対向配備された一対のブレーキシューと、こ
    れらのブレーキシューの一方の対向端間に配設されたホ
    イールシリンダと、前記バッキングプレートに固定さ
    れ、前記ブレーキシューからのアンカー反力を受けるた
    めのアンカー部とを備えるドラムブレーキにおいて、 前記ホイールシリンダは、基端を圧力室に臨ませると共
    に先端を一方のブレーキシューの端部に対向させて前記
    圧力室に供給される液圧によって該ブレーキシューに向
    けて進退駆動される駆動ピストンと、シリンダ壁によっ
    て前記圧力室の背部に画成されマスタシリンダからの液
    圧を受ける制御室と、前記駆動ピストンに対して略同一
    軸線上を他方のブレーキシューに向かって進退可能なよ
    うに基端を前記制御室に臨ませると共に先端を他方のブ
    レーキシューとアンカー部との間に配置された制御用て
    こ部材に作動的に係合させてアンカー反力によって制御
    室側に変位して前記圧力室への液圧供給を制御する制御
    ピストンと、該制御ピストンの前記制御室側に形成され
    た円筒部の内底部から該制御ピストンの外周に貫通形成
    された液通路と、前記シリンダ壁を貫通して前記液通路
    と制御室とを連通させる液通路と、前記制御ピストンの
    円筒部に摺動可能に収容されると共に前記円筒部の内底
    部との間に介装されたダンパスプリングにより内底部か
    ら離間する方向に付勢されたバルブシートと、前記制御
    室内において前記制御室の底壁との間に介装されたバル
    ブスプリングにより弾性支持され前記制御ピストンが制
    御室側に一定以上変位すると前記バルブシートに着座し
    て前記液通路を閉じることにより前記制御室と圧力室と
    の連通を遮断する弁体とを備えたことを特徴とするドラ
    ムブレーキ装置。
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JP2010144905A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Akebono Brake Ind Co Ltd ドラムブレーキ装置

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