JP2009019759A - ドラムブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホイールシリンダ組立体におけるシリンダボディの構造を単純化して、小型化や加工コストの軽減を図ることのできるドラムブレーキ装置を得る。
【解決手段】制動時に一対のブレーキシュー3,4をそれぞれのブレーキシューに当接した一対のピストン31,32により拡開するホイールシリンダ組立体6のシリンダボディ60は、両端を開口した単一の直管状の一端側が一方のピストン用のシリンダ部34となり、他端側が他方のピストン用のシリンダ部35となる構造で、これらのシリンダ部間に、制御弁39の弁座43が配備される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両等に搭載されるデュオサーボ式のドラムブレーキ装置におけるホイールシリンダの単純化や小型化に関する。
従来、車両の走行を制動するために種々の形式のドラムブレーキ装置が用いられているが、これらのドラムブレーキ装置は、略円筒状のドラムの内周面に押圧されるブレーキシューの配置によって、リーディングトレーリング式やツーリーディング式、若しくはデュオサーボ式等に分類される。
デュオサーボ式ドラムブレーキ装置は、一般に、円筒状のドラム内に、互いに対向して配置されたプライマリ・シューとセカンダリ・シューの一対のブレーキシューを備える。プライマリ・シューは、ドラムの前進回転方向入口側が入力部とされると共に、ドラムの前進回転方向出口側は例えばアジャスタを介してセカンダリ・シューの入口側に連結される。一方、セカンダリ・シューの出口側はバッキングプレート上に装備されたアンカー部に当接させられ、プライマリ・シュー及びセカンダリ・シューに作用するアンカー反力をアンカー部で受け止めるようになっている。
これにより、プライマリ・シュー及びセカンダリ・シューを拡開させてドラムの内周面に押し付けると、プライマリ・シューに作用するアンカー反力がセカンダリ・シューの入口側に入力してセカンダリ・シューをドラム内周面に押し付けるように作用するため、プライマリ・シューとセカンダリ・シューの双方がリーディング・シューとして動作し、非常にゲインの高い制動力を得ることができる。
前述したデュオサーボ式ドラムブレーキ装置は、リーディングトレーリング式やツーリーディング式のドラムブレーキ装置と比較して、極めて高い制動力を得ることができるばかりでなく、小型化し易く、かつ駐車ブレーキの組み込みも容易である等の多くの長所を有している。ところが、このようなデュオサーボ式は、ブレーキシューのライニングの摩擦係数の変化に敏感であるため、制動力を安定させにくい傾向にあり、制動力を安定化させる工夫が要求されている。
本発明者は、既に、制動力を安定化させるための手段として、制動時に一対のブレーキシューを一対のピストンにより拡開するホイールシリンダ組立体として、制動トルクに応じた制御力を一方のピストンにフィードバックさせる制御レバーと、この制御レバーの制御力を利用して制動トルクが基準を超える時にはシリンダボディ内に形成された作動油通路を閉じてそれ以上の制動力の増加を抑止する制御弁とを備えるようにしたものを提案している(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2000−329176号公報 特開平11−303904号公報
これら提案よって制動力を安定化させることは実現できたのであるが、従来のホイールシリンダ組立体は、シリンダボディ上に、軸位置をずらして各ピストン毎の専用のシリンダ部を形成したり(上記特許文献1の場合)、あるいは、制御弁を収容する専用の液室をシリンダ部とは別に形成している(上記特許文献2の場合)関係で、シリンダボディの大型化を招いた。
そこで、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、制動力を安定化させるための手段として制御レバーや制御弁を備えるホイールシリンダ組立体におけるシリンダボディの構造の単純化により、小型化や加工コストの低減を図ることのできるドラムブレーキ装置を提供することである。
上記目的は下記構成により達成される。
(1)本発明に係るドラムブレーキ装置は、一対のブレーキシューを各ブレーキシューに当接した一対のピストンにより拡開するホイールシリンダ組立体に、制動トルクに応じた制御力を一方のピストンにフィードバックさせる制御レバーと、前記制動トルクが基準を超える時には前記シリンダボディ内に形成された作動油通路を閉じて該制動トルクの増加を抑止する制御弁とが備えられるドラムブレーキ装置において、
前記ホイールシリンダ組立体のシリンダボディは、両端を開口した単一の直管状の一端側が一方のピストン用のシリンダ部で他端側が他方のピストン用のシリンダ部となる構造で、
これらのシリンダ部間に、前記作動油通路を有した前記制御弁の弁座が配備されたことを特徴とする。
(2)上記(1)に記載の構成で、前記弁座は、前記シリンダボディにおけるシリンダ内周の溝部に係止された止め輪により位置規制され、
前記一方のピストンの戻りに連動して前記弁座に着座して前記作動油通路を閉じるバルブ本体が、前記一方のピストンに形成された凹部に組み込まれている。
(3)上記(1)に記載の構成で、前記制御弁は、前記弁座と略同一に形成され該弁座に対向して配置したプラグを有すると共に、前記弁座及び前記プラグが前記シリンダボディにおけるシリンダ内周の溝部に係止された止め輪によりそれぞれ位置規制され、
前記いずれか一方のピストンの戻りに連動して前記弁座に着座して前記作動油通路を閉じるバルブ本体が、前記プラグの作動油通路に連通する貫通孔を備えて該プラグに形成された凹部に組み込まれている。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の構成で、前記バルブ本体が弾性材料製で、一方のピストンの戻りに連動して前記弁座に着座して前記作動油通路を閉じた後、更に制動トルクの増大により前記一方のピストンからの押圧力が増加するとき、前記バルブ本体自体が弾性変形する。
(5)上記(3)に記載の構成で、前記バルブ本体が、前記プラグの凹部に液密に摺動可能に保持されると共に、
前記凹部内の前記バルブ本体は、前記弁座側への変位を規制するバルブ押えスプリングと、前記バルブ本体を前記バルブ押えスプリングに当接するように付勢する戻しスプリングとにより前記凹部内を前記弁座から離れる方向に変位可能に弾性支持されている。
(6)上記(5)に記載の構成で、前記弁座と前記プラグとを互いに離間させるように前記弁座と前記プラグとの間に配置されるスプリングの端部が前記バルブ本体にも当接して、該スプリングがプラグ内に収容されたバルブ本体の弁座側への変位を規制するバルブ押えスプリングとして機能する。
(7)上記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の構成で、アンカピンと一方のブレーキシューの端部との間に回動可能に挟持される前記制御レバーの他端部において、
前記一方のブレーキシューの端部と接触する曲面部は、制動トルクによってそのブレーキシューからの作用力の作用方向の変化で回転モーメントの方向が変わらないように、前記アンカピンの中心よりもドラム内方側に所定距離だけ離間した位置に曲率中心を持つ曲面に形成されている。
上記に記載のドラムブレーキ装置では、ホイールシリンダ組立体のシリンダボディは、単一の直管状のシリンダ構造の両端が、それぞれピストンを収容するシリンダ部となっていて、軸位置をずらして各ピストン毎に専用のシリンダ部を形成した従来の場合と比較すると、シリンダボディの構造を単純化して、各シリンダ部の軸位置のずれに起因したシリンダボディの大型化の防止と、手間のかかるシリンダ部の加工工程を削減して、コストの低減を実現できる。
更に、単一の直管状のシリンダ構造の中間部が、制御弁を収容する液室として活用されるため、制御弁を収容する専用の液室をシリンダ部とは別に形成していた従来の場合と比較して、この点でも、シリンダボディの構造を単純化して、制御弁用の液室がシリンダ部に並設されることに起因するシリンダボディの大型化を解消することもできる。
従って、上記のドラムブレーキ装置では、制動力を安定化させるための手段として制御レバーや制御弁を備えるホイールシリンダ組立体におけるシリンダボディの構造の単純化により、小型化や加工コストの軽減を図れる。
以下、本発明に係るドラムブレーキ装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るドラムブレーキ装置の一実施の形態の正面図、図2は図1に示したホイールシリンダの拡大縦断面図である。
図1に示したドラムブレーキ装置1は、所謂、デュオサーボ式ドラムブレーキ装置で、略円筒形の図示せぬドラム内の空間に対向配備される一対のプライマリ・シュー3及びセカンダリ・シュー4と、これらブレーキシュー3,4の一方の対向端側に配設されて制動時に各ブレーキシュー3,4をドラム面に押圧するホイールシリンダ組立体6と、各ブレーキシュー3,4の他方の対向端間に配設されてプライマリ・シュー3の出力をセカンダリ・シュー4に入力するリンク機能を兼ねるアジャスタ組立体8と、これらの構成部材を支持するバッキングプレート9と、ホイールシリンダ組立体6のシリンダボディ60上に突出配備されて各ブレーキシュー3,4からのアンカー反力を受けるアンカピン11,12とを備えている。
なお、図示せぬドラムは、バッキングプレート9と同心で、車両の前進時には図1の矢印R方向に回転する。
各アンカピン11,12は、シリンダボディ60と共に、バッキングプレート9に固着されている。
上記のブレーキシュー3,4は、ドラムの内周に向かって移動可能に、シューホールドダウン機構14によりバッキングプレート9に取り付けられている。そして、各ブレーキシュー3,4のホイールシリンダ組立体6側の端部は、アンカスプリング15,16を介して、各アンカピン11,12に連結され、それぞれのシューの端部が互いに接近する方向(即ち、ドラムから離間する方向)に付勢されている。
また、各ブレーキシュー3,4のホイールシリンダ組立体6側の端部は、一対のアンカピン11,12間に掛け渡された押えプレート25により、浮き上がりが規制されている。
また、各ブレーキシュー3,4のアジャスタ組立体8側の端部相互は、アジャスタスプリング13の付勢力によって、アジャスタ組立体8の端部に当接した状態が維持されるように付勢されている。
アジャスタ組立体8は、本来は、各ブレーキシュー3,4のライニング3c,4cの摩耗の進行に応じて、これらのブレーキシュー3,4の端部間の間隔を調整するもので、アジャスタスプリング13の付勢力によって先端がアジャスタ組立体8上の調整用歯車8aに当接されたアジャスタレバー17の回動動作で、ブレーキシュー3,4の端部間の間隔を自動調整するように構成されている。アジャスタレバー17には、アンカピン12からセカンダリ・シュー4上に取り付けられたケーブルガイド18を経由するアジャスタケーブル組立体19の端部が連結されている。
このアジャスタケーブル組立体19は、セカンダリ・シュー4の拡開時の移動量に応じてアジャスタレバー17に回動力を作用させて、アジャスタレバー17に所定の回動動作をさせる。
なお、本実施の形態のドラムブレーキ装置1の場合、バッキングプレート9上には、駐車ブレーキを構成するストラット21や、パーキングレバー22も組込まれている。
ストラット21のブレーキシュー3側の端部は、ブレーキシュー3に当接した状態が維持されるように、スプリング26により付勢されている。
パーキングレバー22はパーキングレバーピン23によりブレーキシュー4に回動可能に連結されていて、ブレーキシュー3,4をパーキングレバー22の回動操作によってもドラム面に押圧可能にしている。
上記ホイールシリンダ組立体6は、簡潔に説明すると、制動時に一対のブレーキシュー3,4を、各ブレーキシュー3,4に当接した一対のピストン31,32により拡開するもので、制動力を安定化させるための手段として、制動トルクに応じた制御力を一方のピストン32にフィードバックさせる制御レバー37と、制御レバー37の制御力を利用して制動トルクが基準を超える時にはシリンダボディ60内に形成された作動油通路41を閉じてそれ以上の制動力の増加を抑止する制御弁39とを備えている。
以下に、ホイールシリンダ組立体6の構成を詳述する。
ホイールシリンダ組立体6は、図2に示すように、プライマリ・シュー3に当接されるプライマリピストン31と、セカンダリ・シュー4に当接されるセカンダリピストン32と、プライマリピストン31を摺動可能に保持するプライマリ用シリンダ部34とセカンダリピストン32を摺動可能に保持するセカンダリ用シリンダ部35とを具備して各シリンダ部34,35に供給される作動油圧により各ピストン31,32を駆動可能にするシリンダボディ60と、一端部37aがセカンダリピストン32とセカンダリ・シュー4との間に回動可能に挟持されると共に、他端部37bがアンカピン12とセカンダリ・シュー4との間に回動可能に挟持されて制動トルクに応じた制御力(ピストン32を押し戻す方向の力)をセカンダリピストン32にフィードバックさせる制御レバー37と、制御力によるセカンダリピストン32の戻りに連動してシリンダボディ60内に形成された作動油通路を閉じてそれ以上の制動力の増加を抑止する制御弁39とを備えている。
本実施の形態の場合、シリンダボディ60は、図2に示したように、両端を開口した単一の直管状のシリンダ構造の一端側をプライマリ用シリンダ部34とし、且つ、他端側をセカンダリ用シリンダ部35としている。
そして、これらのシリンダ部34,35間に、両シリンダ部を連通させる作動油通路41を有した弁座(バルブシート)43が配備されている。
弁座43は、シリンダ部34,35間におけるシリンダ内周の溝部45に係止された止め輪47により、それ以上プライマリピストン31側に移動できないように位置規制されている。
そして、弁座43とプライマリピストン31との間には、これらを互いに離間する方向に付勢するスプリング(圧縮コイルばね)71が装備されている。このスプリング71は、プライマリピストン31をプライマリ・シュー3側に付勢して、プライマリ・シュー3に当接した状態に維持する。
制御弁39は、弁座43と、制御力によるセカンダリピストン32の戻りに連動して弁座43に着座して作動油通路41を閉じるバルブ本体49とから構成されている。このバルブ本体49は、セカンダリピストン32に形成された凹部51に組み込まれている。
そして、凹部51内のバルブ本体49と弁座43との間には、これらを互いに離間する方向に付勢するスプリング(圧縮コイルばね)72が装備されている。このスプリング72は、バルブ本体49を介してセカンダリピストン32をセカンダリ・シュー4側に付勢して、セカンダリピストン32の先端が制御レバー37の一端部37aを介してセカンダリ・シュー4に当接した状態を維持する。
各ピストン31,32及び制御弁39の外周には、シリンダ内周との間をシールするリング状のシールカップ53が装着されている。
また、各シリンダ部34,35の端部には、シリンダ部34,35のそれぞれと各ピストン31,32とに係合してシリンダボディ60内部への異物の侵入を防止するブーツ55が装着されている。
本実施の形態の場合、アンカピン12と一方のブレーキシューであるセカンダリ・シュー4の端部との間に回動可能に挟持される制御レバー37の他端部37bにおいて、アンカピン12に接触する曲面部37dはアンカピン12の中心O1を曲率中心とする円筒曲面に形成されているが、ブレーキシュー4の端部と接触する曲面部37eは、制動トルクによってブレーキシュー4からの作用力の作用方向の変化で回転モーメントMの方向が変わらないように、アンカピン12の中心O1よりもドラム内方側に所定距離Sだけ離間した位置に曲率中心O2を持つ円筒状曲面に形成されている。
また、本実施の形態の場合、制御レバー37は、一端部37a及び他端部37bのそれぞれが、セカンダリ・シュー4の端部に凹凸嵌合している。そのため、セカンダリピストン32による押圧力で、制御レバー37の曲面部37dがアンカピン12から離れても、制御レバー37がセカンダリ・シュー4の端部で位置ずれすることがない。
以上のドラムブレーキ装置1では、例えば、前進走行時に制動操作が開始されると、セカンダリ用シリンダ部35内の弁座43とセカンダリピストン32とで区画された初期液室に作動油圧が供給される。そして、初期液室に供給された作動油圧は、弁座43に形成された作動油通路41を通って、プライマリ用シリンダ部34内の弁座43とプライマリピストン31とで区画された液室に流入する。これにより、プライマリピストン31はプライマリ・シュー3を拡開方向に押圧し、セカンダリピストン32は制御レバー37の一端部37aを介してセカンダリ・シュー4を拡開方向に押圧する。
各ブレーキシュー3,4が拡開方向に押圧されてドラム内周面に接触すると、各ブレーキシュー3,4がドラムと共にアンカピン12側へ回転移動し、セカンダリ・シュー4のアンカピン12側の端部が制御レバー37の他端部37bを介してアンカピン12に当接して、制動力を発生する。
この時、制御レバー37の他端部37bの曲面部37eの曲率中心が、アンカピン12の曲率中心よりもドラム内方側に所定距離Sだけ離間した位置にずれて設定されていることから、セカンダリ・シュー4からアンカピン12に作用する制動トルクの一部は、制御レバー37の一端部37aがアンカピン12を中心に図中時計方向に回転する回転モーメントMを発生させる。この回転モーメントMは、一端部37aからセカンダリピストン32に、セカンダリ・シュー4側への押圧力を弱める方向の制御力(戻り力)を作用させる。
この制御力は、セカンダリ・シュー4からアンカピン12に作用する制動トルクの増大に伴って増加する。そして、制動トルクが基準倍率を超える時には、セカンダリピストン32に作用するシリンダ内液圧による押圧力よりも制御力の方が大きくなり、セカンダリピストン32をシリンダ内液圧に抗して押し戻す。このセカンダリピストン32の戻り動作によって、凹部51に組み込まれているバルブ本体49が弁座43側に移動し、弁座43の作動油通路41を閉じてプライマリ用シリンダ部34側の液室への作動油の流入を停止させて、それ以上の制動トルクの増加を抑止する。
従って、ドラムブレーキ装置1の発生する制動トルクを基準倍率以下に制限して、安定した効きを確保することができる。
なお、制御レバー37による制御力によってバルブ本体49が弁座43に着座している状態で、ブレーキペダルが更に踏み込まれて、弁座43とセカンダリピストン32との間の初期液室に供給される液圧が更に上昇すると、セカンダリピストン32による一端部37aへの押圧力が制御力を上回り、セカンダリピストン32が一端部37aを押し戻して、制御レバー37をアンカピン12の周りに反時計方向に回動させる。このセカンダリピストン32の移動により、バルブ本体49が弁座43から離脱して、再び作動油通路41が開かれて、上昇した液圧がプライマリ用シリンダ部34側の液室に供給され、各ブレーキシュー3,4のドラム内周面への押圧力が更に高められて、制動力が高められる。
以上に説明したドラムブレーキ装置1では、ホイールシリンダ組立体6のシリンダボディ60は、単一の直管状のシリンダ構造の両端が、一対のピストン31,32を収容するシリンダ部となっていて、軸位置をずらしてそれぞれのピストン毎に専用のシリンダ部を形成した従来の場合と比較すると、シリンダボディ60の構造を単純化して、各シリンダ部の軸位置のずれに起因したシリンダボディの大型化を防止できる。また、手間のかかるシリンダ部の加工工程を削減できる。
更に、単一の直管状のシリンダ構造の中間部が、制御弁39を収容する液室として活用されるため、制御弁39を収容する専用の液室をシリンダ部とは別に形成していた従来の場合と比較して、制御弁用の専用の液室をシリンダ部とは別に加工形成する必要がなくなり、この点でも、シリンダボディ60の構造を単純化して、加工工程が削減できると同時に、制御弁用の専用の液室がシリンダ部に並設されることに起因するシリンダボディ60の大型化を解消することができる。
従って、上記のドラムブレーキ装置1では、制動力を安定化させるための手段として制御レバー37や制御弁39を備えるホイールシリンダ組立体6におけるシリンダボディ60の構造を単純化して、小型化や加工コストの低減を図ることができる。
また、上記のドラムブレーキ装置1では、制御弁39を構成するバルブ本体49が、一対のピストン31,32の一方に形成された凹部51に組み込まれるため、ピストン内に組み込まない場合と比較すると、セカンダリ用シリンダ部35の長さの増大を抑止することができ、バルブ本体49の設置のためにシリンダボディ60が大型化を回避して、シリンダボディ60の小型化を促進することができる。
また、バルブ本体49を、セカンダリピストン32の凹部51に組み込むことによって、セカンダリピストン32を付勢するスプリング72の巻径及びセット長は、プライマリピストン31を付勢するスプリング71の巻径及びセット長よりも小さくなり、これらの両スプリング71,72の巻径やセット長に差異ができて、誤組付けを防止することができる。
また、制御弁39を構成する弁座43の位置規制が、一対のシリンダ部34,35間の溝部45に係止された止め輪47により行う構造としたので、弁座43の位置規制のためシリンダ部に施す加工が溝部45の形成だけで済み、加工コストの低減に寄与する。
更に、上記のドラムブレーキ装置1では、アンカピン12と一方のブレーキシュー4の端部との間に回動可能に挟持される制御レバー37の他端部37bにおいて、ブレーキシュー4の端部と接触する制御レバー37の曲面部37eは、アンカピン12の中心O1よりもドラム内方側に所定距離Sだけ離間した位置に曲率中心O2を持つ曲面に形成されているため、ブレーキシュー4からの制動トルクに応じた作用力の作用方向が変化しても回転モーメントの方向が変わることがなく、制御レバー37が常時安定した制御力を発揮できるため、デュオサーボ式ドラムブレーキ装置1における制動力の安定化を実現することができる。
また、本実施の形態の場合、制御レバーは、両端部37a,37bのそれぞれが、セカンダリ・シュー4の端部に凹凸嵌合している。そのため、セカンダリピストン32による押圧力で、制御レバー37の曲面部37dがアンカピン12から離れても、制御レバー37がセカンダリ・シュー4の端部で位置ずれすることがない。
なお、本発明に係るドラムブレーキ装置に使用するホイールシリンダ組立体の具体的な構造は、図2の形態に限らない。
図3は、本発明に係るドラムブレーキ装置に使用するホイールシリンダ組立体の他の実施の形態を示したものである。なお、図3において、図2に示したホイールシリンダ組立体6と共通の構成には、同番号を付して説明を省略する。
この実施の形態のドラムブレーキ装置1Aは、前進時だけでなく、後進時にも、前進時と同様に安定したブレーキの効きが得られるように、改良したホイールシリンダ組立体6Aを採用している。
このホイールシリンダ組立体6Aは、制動時に一対のブレーキシュー3,4を一対のピストン31,32により拡開するもので、シリンダボディ61に形成された単一の直管状のシリンダ構造の一端側がプライマリ用シリンダ部34に、他端側がセカンダリ用シリンダ部35となる点は、図2に示した実施の形態の場合と共通である。但し、本実施の形態の場合は、後進時のブレーキの効きを安定させるために、プライマリピストン31とプライマリ・シュー3との間にも、制御レバー38を設けている。
この制御レバー38は、前進時のブレーキの効きを安定させるためにセカンダリピストン32とセカンダリ・シュー4との間に設けた制御レバー37と同様の構成になっている。
また、後進時用の制御レバー38を設けたことに伴い、一対のピストン31,32を支持した各シリンダ部34,35の間のシリンダ内周に装備される制御弁39が改善されている。
この場合の制御弁39は、中心に作動油通路41が貫通形成された弁座43に対向して、同様な構造のプラグ40を配置している。弁座43とプラグ40との間には、中心部に後述するプラグ40の作動油通路44に連通する貫通孔49aを備えたバルブ本体49が装備されている。
このプラグ40は、中心にセカンダリ用シリンダ部35に連通する作動油通路44が貫通形成されており、弁座43における位置規制構造と同様に、シリンダ内周の溝部45に係止された止め輪47によって、セカンダリピストン32側への移動が規制(位置規制)されている。そして、このプラグ40の弁座43側には、バルブ本体49を組み込む凹部52が形成されている。バルブ本体49は、弁座43との間に圧装されたスプリング72によりプラグ40を位置規制する止め輪47側(即ち、セカンダリピストン32側)に付勢されている。
プラグ40とセカンダリピストン32との間には、セカンダリピストン32をセカンダリ・シュー4側に付勢するスプリング71が圧装されている。
また、本実施の形態の場合、各ピストン31,32の先端部には、それぞれの制御レバー37,38の一端部37a,38aに当接するロッド81,82が装備されている。
ロッド81,82には各ピストン31,32とは別の材質を選択できるため、各ロッド81,82に制御レバー37,38との摺動に適した材質を選択することによって、耐摩耗性の向上を図ったり、あるいは、高価格の材料の使用箇所を限定してコスト削減を図ることができる。
図3に示したように、プライマリ・シュー3側及びセカンダリ・シュー4側のそれぞれに制御レバー37,38を装備することによって、前進時及び後進時のいずれの制動時においても、ブレーキの効きを安定させることができる。
図4は、本発明に係るドラムブレーキ装置1Bに使用するホイールシリンダ組立体の更に他の実施の形態を示したものである。図4に示したホイールシリンダ組立体6Bは、図3に示したホイールシリンダ組立体6Aの一部を改良したもので、バルブ本体49が弾性材料製で、制動時のピストン31又はピストン32の戻りに連動する弁座43とプラグ40の接近により、バルブ本体49が弁座43に着座して作動油通路41を閉じた後、更に制動トルクの増大により一方のピストン31又はピストン32からの押圧力が増加するとき、バルブ本体49自体が弾性変形することにより一方のピストンの更なる戻りを許容するようになっている。
図4に示したホイールシリンダ組立体6Bは、バルブ本体49が弾性材料製となった以外は、図3に示したホイールシリンダ組立体6Aと共通の構成であり、ホイールシリンダ組立体6Aと共通の構成については同番号を付して説明を省略する。
図4に示したホイールシリンダ組立体6Bでは、制動時の制動トルクが基準倍率に達した時には、バルブ本体49が弁座43に着座して、各シリンダ部34,35の液室への作動油の流入を停止させて、それ以上の制動トルクの増加を抑止する。
そして、その状態で、更にブレーキの効きが高まる挙動が生じたとき、バルブ本体49自体の弾性変形により、押圧力が高まったピストンの戻りを許容して、ブレーキの効きが増大することを防止するため、実際にはブレーキの効きが基準倍率を超えるという不都合が発生せず、図3に示したホイールシリンダ組立体6Aよりも更に安定したブレーキの効きを確保することができる。
なお、バルブ本体49を弾性材料製とする技術は、図2に示したホイールシリンダ組立体6にも適用することが可能である。
図5は本発明に係るドラムブレーキ装置の他の実施の形態の正面図、図6は図5に示したホイールシリンダの拡大縦断面図である。
図5に示した所謂、デュオサーボ式ドラムブレーキ装置で、略円筒形の図示せぬドラム内の空間に対向配備される一対のプライマリ・シュー3及びセカンダリ・シュー4と、これらブレーキシュー3,4の一方の対向端側に配設されて制動時に各ブレーキシュー3,4をドラム面に押圧するホイールシリンダ組立体6Cと、各ブレーキシュー3,4の他方の対向端間に配設されてプライマリ・シュー3の出力をセカンダリ・シュー4に入力するリンク機能を兼ねるアジャスタ組立体8と、これらの構成部材を支持するバッキングプレート9と、ホイールシリンダ組立体6Cのシリンダボディ61上に突出配備されて各ブレーキシュー3,4からのアンカー反力を受けるアンカピン11A,12Aとを備えた基本構成は、図1に示したドラムブレーキ装置1と共通である。
また、図示せぬドラムは、バッキングプレート9と同心で、車両の前進時には図5の矢印R方向に回転する。
各アンカピン11A,12Aは、シリンダボディ61と共に、バッキングプレート9に固着されている。
ホイールシリンダ組立体6Cは、図3に示したホイールシリンダ組立体6Aの一部を改良したもので、改良点以外の構成は、ホイールシリンダ組立体6Aと共通である。共通の構成については、同番号を付して説明を省略又は簡略化する。
以下、ホイールシリンダ組立体6Cの改良点について、詳述する。
このホイールシリンダ組立体6Cの制御弁39Aは、中心に作動油通路41が貫通形成された弁座43に対向して、同様な構造のプラグ40Aを配置し、プラグ40Aにバルブ本体49Aを組み込む凹部52Aを形成している点は、ホイールシリンダ組立体6Aの制御弁39と共通である。
但し、凹部52Aは、図6に示すように、セカンダリピストン32側に向かって、複数段階に内径が縮小する形態で、且つ、セカンダリピストン32側まで貫通して設けられている。
凹部52Aの最大径の第1内径部52Aaは、弁座43とプラグ40Aとを互いに離間させるように弁座43とプラグ40Aとの間に配置されるスプリング72の端部を収容する部分で、その終端の段差がばね受け部となっている。なお、スプリング72は、凹部52Aに収容されるバルブ本体49の弁座43側への変位を規制するバルブ押えスプリングを兼用している。
凹部52Aの2番目に径の大きな第2内径部52Abは、バルブ本体49Aの最大径部分を弁座43との対向方向に摺動可能に収容している。
そして、凹部52Aの3番目に径の大きな第3内径部52Acは、バルブ本体49Aとの間を液密にシールするシールリング91を収容している。
そして、凹部52Aの一番小さな径の第4内径部52Adは、セカンダリピストン32側に貫通している。
バルブ本体49Aは、第2内径部52Abに嵌合する最大外径の鍔部49Abの弁座側端面が、バルブ押えスプリング72のプラグ側の端部に当接することで、弁座43側への変位が規制されている。
このバルブ本体49Aは、凹部52Aの第4内径部52Adを挿通する後端小径部49Adの端面が、プラグ40Aのセカンダリピストン32側の端面に当接配置されたばね座92に当接している。
バルブ本体49Aの中心部に貫通形成された貫通孔49aのセカンダリピストン32側は、ばね座92に貫通形成された貫通孔92aを介して、セカンダリピストン32を収容しているシリンダ部35の液室に連通している。
また、貫通孔49aのプライマリピストン31側は、弁座43に貫通形成された作動油通路41を介して、プライマリピストン31を収容しているシリンダ部34の液室に連通している。
ばね座92には、セカンダリピストン32の凹部に収容されてセカンダリピストン32をセカンダリ・シュー4側に付勢するスプリング71の端部が着座している。このスプリング71は、ばね座92に当接しているバルブ本体49Aの端部を押圧していて、バルブ本体49Aがセカンダリピストン32側に変位して、バルブ本体49Aの後端小径部49Adがプラグ40Aの裏面から突出したとき、バルブ本体49Aの鍔部49Abがスプリング72に当接していた元の状態に戻す方向の付勢力を後端小径部49Adに作用させる戻しスプリングを兼用する。
以上の説明から明らかなように、図6に示したホイールシリンダ組立体6Cは、バルブ本体49Aが、プラグ40の凹部52Aに液密に摺動可能に保持されている。
更に、凹部52A内のバルブ本体49Aは、弁座43側への変位を規制するバルブ押えスプリング72と、凹部52A内のバルブ本体49Aをバルブ押えスプリング72に当接するように付勢する戻しスプリング71とにより凹部52A内を弁座43から離れる方向に変位可能に弾性支持されている。
図6に示したホイールシリンダ組立体6Cでは、制動時の制動トルクが基準倍率に達した時には、バルブ本体49Aが弁座43に着座して弁座43の作動油通路41を閉じ、各シリンダ部34,35の液室への作動油の流入を停止させて、それ以上の制動トルクの増加を抑止する。
そして、その状態で、更に制動トルクの増大により一方のピストン(例えばセカンダリピストン32)からの押圧力が増加するとき、バルブ本体49Aが戻しスプリング71の付勢力に抗して凹部52Aの内奥に変位することにより、一方のピストンの更なる戻りを許容して、ブレーキの効きが増大することを防止するため、実際にはブレーキの効きが基準倍率を超えるという不都合が発生せず、図3に示したホイールシリンダ組立体6Aよりも更に安定したブレーキの効きを確保することができる。
また、上記のホイールシリンダ組立体6Cでは、弁座43とプラグ40Aとを互いに離間させるように弁座43とプラグ40Aとの間に配置されるスプリング72の端部がバルブ本体49Aにも当接して、スプリング72がプラグ40A内に収容されたバルブ本体49Aの弁座43側への変位を規制するバルブ押えスプリングとしても機能する構成であり、このように、スプリング72によりバルブ本体49Aの位置規制を行うことで、弁座43やプラグ40Aの構造自体は図示のように単純な構造であっても、バルブ本体49Aを弁座43とは逆側に変位可能に位置規制することが可能になり、弁座43やプラグ40Aの構造の単純化や、組立性の向上を図ることができる。
本発明に係るドラムブレーキ装置の一実施の形態の正面図である。 図1に示したホイールシリンダの拡大縦断面図である。 本発明に係るドラムブレーキ装置に使用されるホイールシリンダの他の実施の形態の拡大縦断面図である。 本発明に係るドラムブレーキ装置に使用されるホイールシリンダの更に他の実施の形態の拡大縦断面図である。 本発明に係るドラムブレーキ装置の他の実施の形態の正面図である。 図5に示したホイールシリンダの拡大縦断面図である。
符号の説明
1,1A ドラムブレーキ装置
1B,1C ドラムブレーキ装置
3 プライマリ・シュー(ブレーキシュー)
4 セカンダリ・シュー(ブレーキシュー)
6,6A,6B,6C ホイールシリンダ組立体
11,12 アンカピン
11A,12A アンカピン
31 プライマリピストン(ピストン)
32 セカンダリピストン(ピストン)
34 プライマリ用シリンダ部
35 セカンダリ用シリンダ部
37,38 制御レバー
39 制御弁
39A 制御弁
40 プラグ
40A プラグ
41,44 作動油通路
43 弁座(バルブシート)
47 止め輪
49,49A バルブ本体
49a 貫通孔
49Ab 鍔部
49Ad 後端小径部49
52A 凹部
52Aa 第1内径部
52Ab 第2内径部
52Ac 第3内径部
52Ad 第4内径部
71 スプリング(戻しスプリング)
72 スプリング(バルブ押えスプリング)
91 シールリング
92 ばね座
92a 貫通孔

Claims (7)

  1. 一対のブレーキシューを各ブレーキシューに当接した一対のピストンにより拡開するホイールシリンダ組立体に、制動トルクに応じた制御力を一方のピストンにフィードバックさせる制御レバーと、前記制動トルクが基準を超える時には前記シリンダボディ内に形成された作動油通路を閉じて該制動トルクの増加を抑止する制御弁とが備えられるドラムブレーキ装置において、
    前記ホイールシリンダ組立体のシリンダボディは、両端を開口した単一の直管状の一端側が一方のピストン用のシリンダ部で他端側が他方のピストン用のシリンダ部となる構造で、
    これらのシリンダ部間に、前記作動油通路を有した前記制御弁の弁座が配備されたことを特徴とするドラムブレーキ装置。
  2. 前記弁座は、前記シリンダボディにおけるシリンダ内周の溝部に係止された止め輪により位置規制され、
    前記一方のピストンの戻りに連動して前記弁座に着座して前記作動油通路を閉じるバルブ本体が、前記一方のピストンに形成された凹部に組み込まれていることを特徴とする請求項1に記載のドラムブレーキ装置。
  3. 前記制御弁は、前記弁座と略同一に形成され該弁座に対向して配置したプラグを有すると共に、前記弁座及び前記プラグが前記シリンダボディにおけるシリンダ内周の溝部に係止された止め輪によりそれぞれ位置規制され、
    前記いずれか一方のピストンの戻りに連動して前記弁座に着座して前記作動油通路を閉じるバルブ本体が、前記プラグの作動油通路に連通する貫通孔を備えて該プラグに形成された凹部に組み込まれていることを特徴とする請求項1に記載のドラムブレーキ装置。
  4. 前記バルブ本体が弾性材料製で、一方のピストンの戻りに連動して前記弁座に着座して前記作動油通路を閉じた後、更に制動トルクの増大により前記一方のピストンからの押圧力が増加するとき、前記バルブ本体自体が弾性変形することを特徴とする請求項1乃至3に記載のドラムブレーキ装置。
  5. 前記バルブ本体が、前記プラグの凹部に液密に摺動可能に保持されると共に、
    前記凹部内の前記バルブ本体は、前記弁座側への変位を規制するバルブ押えスプリングと、前記バルブ本体を前記バルブ押えスプリングに当接するように付勢する戻しスプリングとにより前記凹部内を前記弁座から離れる方向に変位可能に弾性支持されていることを特徴とする請求項3に記載のドラムブレーキ装置。
  6. 前記弁座と前記プラグとを互いに離間させるように前記弁座と前記プラグとの間に配置されるスプリングの端部が前記バルブ本体にも当接して、該スプリングがプラグ内に収容されたバルブ本体の弁座側への変位を規制するバルブ押えスプリングとして機能することを特徴とする請求項5に記載のドラムブレーキ装置。
  7. アンカピンと一方のブレーキシューの端部との間に回動可能に挟持される前記制御レバーの他端部において、
    前記一方のブレーキシューの端部と接触する曲面部は、制動トルクによってそのブレーキシューからの作用力の作用方向の変化で回転モーメントの方向が変わらないように、前記アンカピンの中心よりもドラム内方側に所定距離だけ離間した位置に曲率中心を持つ曲面に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のドラムブレーキ装置。
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