JPH07267060A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents
ブレーキ液圧制御装置Info
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- JPH07267060A JPH07267060A JP6082351A JP8235194A JPH07267060A JP H07267060 A JPH07267060 A JP H07267060A JP 6082351 A JP6082351 A JP 6082351A JP 8235194 A JP8235194 A JP 8235194A JP H07267060 A JPH07267060 A JP H07267060A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 構造が簡単で,重積ブレーキ区間におけるブ
レーキ圧勾配を任意に設定することができ,また旋回時
の内外輪配分の設定も可能なブレーキ液圧制御装置を提
供すること。 【構成】 受圧頭9とリヤホイールブレーキシリンダR
C及びフロントホイールブレーキシリンダRCとの間に
介設されハウジング内にブレーキ液を流通させるリヤ液
通路15とフロント液通路19とを有する。ピストン2
には弁本体24と受圧頭27とを設け,またピストン2
の後方にはプランジャ3を同一軸芯上に配設する。プラ
ンジャ3は,マスタシリンダのブレーキ液圧が所定値以
上に高くなったときにのみ移動し,ピストン2を押す。
これにより,積載時における,後輪へのブレーキ液圧供
給を最適ならしめる。
レーキ圧勾配を任意に設定することができ,また旋回時
の内外輪配分の設定も可能なブレーキ液圧制御装置を提
供すること。 【構成】 受圧頭9とリヤホイールブレーキシリンダR
C及びフロントホイールブレーキシリンダRCとの間に
介設されハウジング内にブレーキ液を流通させるリヤ液
通路15とフロント液通路19とを有する。ピストン2
には弁本体24と受圧頭27とを設け,またピストン2
の後方にはプランジャ3を同一軸芯上に配設する。プラ
ンジャ3は,マスタシリンダのブレーキ液圧が所定値以
上に高くなったときにのみ移動し,ピストン2を押す。
これにより,積載時における,後輪へのブレーキ液圧供
給を最適ならしめる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,自動車等の車両に用い
られるブレーキ液圧制御装置に関する。
られるブレーキ液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来技術】自動車等の車両においては,フロントホイ
ール及びリヤホイールのブレーキを作動させるために,
1つのタンデムブレーキマスタシリンダを用いてフロン
トホイールブレーキシリンダとリヤホイールブレーキシ
リンダを同時に作動させる,ブレーキ液圧制御装置が用
いられている。従来,この種のブレーキ液圧制御装置と
しては,図15に示すものが提案されている(例えば,
実開昭61−67271号)。
ール及びリヤホイールのブレーキを作動させるために,
1つのタンデムブレーキマスタシリンダを用いてフロン
トホイールブレーキシリンダとリヤホイールブレーキシ
リンダを同時に作動させる,ブレーキ液圧制御装置が用
いられている。従来,この種のブレーキ液圧制御装置と
しては,図15に示すものが提案されている(例えば,
実開昭61−67271号)。
【0003】この種のブレーキ液圧制御装置は,タンデ
ムブレーキマスタシリンダ9と,リヤホイールブレーキ
シリンダRC及びフロントホイールブレーキシリンダF
Cとの間に介設され,ハウジング90内にそれぞれのブ
レーキ液を流通させるリヤ液通路92と,フロント液通
路96とを有する。
ムブレーキマスタシリンダ9と,リヤホイールブレーキ
シリンダRC及びフロントホイールブレーキシリンダF
Cとの間に介設され,ハウジング90内にそれぞれのブ
レーキ液を流通させるリヤ液通路92と,フロント液通
路96とを有する。
【0004】また,リヤ液通路92には上記タンデムブ
レーキマスタシリンダ9に連通する第1ポート911
と,上記リヤホイールブレーキシリンダRCに連通する
リヤポート932とを設けている。一方,フロント液通
路96には,上記タンデムブレーキマスタシリンダ9に
連通する第2ポート961と,上記フロントホイールブ
レーキシリンダFCに連通するフロントポート962と
を設けている。
レーキマスタシリンダ9に連通する第1ポート911
と,上記リヤホイールブレーキシリンダRCに連通する
リヤポート932とを設けている。一方,フロント液通
路96には,上記タンデムブレーキマスタシリンダ9に
連通する第2ポート961と,上記フロントホイールブ
レーキシリンダFCに連通するフロントポート962と
を設けている。
【0005】上記リヤ液通路92内にはプロポーショニ
ングバルブ81が配設されている。また,上記リヤ液通
路92とリヤポート932との間には,第2リヤ液通路
93を設ける。該第2リヤ液通路93は,上記第1ポー
ト911とリヤ液通路92との間に設けた通路91に,
バイパス通路931を介して連通している。また,上記
第2リヤ液通路93にはブレーキ圧が高いときのみ作動
するピストン82が内装されている。ピストン82は,
上記バイパス通路931との間にチェック弁83を介設
すると共に,常時は該チェック弁83を閉止する方向に
弾性部材821により付勢されている。
ングバルブ81が配設されている。また,上記リヤ液通
路92とリヤポート932との間には,第2リヤ液通路
93を設ける。該第2リヤ液通路93は,上記第1ポー
ト911とリヤ液通路92との間に設けた通路91に,
バイパス通路931を介して連通している。また,上記
第2リヤ液通路93にはブレーキ圧が高いときのみ作動
するピストン82が内装されている。ピストン82は,
上記バイパス通路931との間にチェック弁83を介設
すると共に,常時は該チェック弁83を閉止する方向に
弾性部材821により付勢されている。
【0006】そこで,上記ブレーキ液圧制御装置におい
て,ブレーキ作動を行なうに当たって,上記タンデムブ
レーキマスタシリンダ9を作動させると,まずフロント
ホイールブレーキシリンダRCに関してはタンデムブレ
ーキマスタシリンダ9で発生したブレーキ液圧が,第2
ポート961,フロント液通路96,フロントポート9
62を介して,伝達される。
て,ブレーキ作動を行なうに当たって,上記タンデムブ
レーキマスタシリンダ9を作動させると,まずフロント
ホイールブレーキシリンダRCに関してはタンデムブレ
ーキマスタシリンダ9で発生したブレーキ液圧が,第2
ポート961,フロント液通路96,フロントポート9
62を介して,伝達される。
【0007】一方,リヤホイールブレーキシリンダRC
に関しては,タンデムブレーキマスタシリンダ9で発生
したブレーキ液圧は,第1ポート911,通路91,リ
ヤ液通路92に入り,プロポーショニングバルブ81の
作動によって更に通路921,第2リヤ液通路93,通
路933,リヤポート932を経て伝達される。上記に
おいて,車両の制動状態に一層大きな制動力が必要な場
合には,ブレーキペダル901の踏み込み力が大きくさ
れて,上記タンデムブレーキマスタシリンダ9における
ブレーキ液圧が一層高められる。
に関しては,タンデムブレーキマスタシリンダ9で発生
したブレーキ液圧は,第1ポート911,通路91,リ
ヤ液通路92に入り,プロポーショニングバルブ81の
作動によって更に通路921,第2リヤ液通路93,通
路933,リヤポート932を経て伝達される。上記に
おいて,車両の制動状態に一層大きな制動力が必要な場
合には,ブレーキペダル901の踏み込み力が大きくさ
れて,上記タンデムブレーキマスタシリンダ9における
ブレーキ液圧が一層高められる。
【0008】このとき,上記バイパス通路931を通じ
て,ピストン82のチェック弁83に大きな圧力がかか
る。そこで,ピストン82が,弾性部材821の付勢力
に抗して,図の右方向に押され,バイパス通路931か
らも上記リヤポート932にブレーキ液が流れる。その
ため,リヤホイールブレーキシリンダにはフロント液通
路92とバイパス通路931との両方からの大きなブレ
ーキ液圧が発生する。
て,ピストン82のチェック弁83に大きな圧力がかか
る。そこで,ピストン82が,弾性部材821の付勢力
に抗して,図の右方向に押され,バイパス通路931か
らも上記リヤポート932にブレーキ液が流れる。その
ため,リヤホイールブレーキシリンダにはフロント液通
路92とバイパス通路931との両方からの大きなブレ
ーキ液圧が発生する。
【0009】図16は,タンデムブレーキマスタシリン
ダのブレーキ液圧と,リヤホイールブレーキシリンダR
Cにおけるブレーキ液圧との関係を示している。同図に
おいて,0〜bまでの間は,リヤ液通路におけるプロポ
ーショニングバルブ81のみによるブレーキ液圧変化を
示している。また,bからcまでの間は,プロポーショ
ニングバルブ81と,ピストン82のチェック弁83と
の両者の作動,つまりフロント液通路92とバイパス通
路931との両流路によるブレーキ液圧変化を示してい
る。
ダのブレーキ液圧と,リヤホイールブレーキシリンダR
Cにおけるブレーキ液圧との関係を示している。同図に
おいて,0〜bまでの間は,リヤ液通路におけるプロポ
ーショニングバルブ81のみによるブレーキ液圧変化を
示している。また,bからcまでの間は,プロポーショ
ニングバルブ81と,ピストン82のチェック弁83と
の両者の作動,つまりフロント液通路92とバイパス通
路931との両流路によるブレーキ液圧変化を示してい
る。
【0010】一方,フロントホイールブレーキシリンダ
FCにおけるブレーキ液圧は,タンデムブレーキマスタ
シリンダ9とフロントホイールブレーキシリンダFCと
の間にバルブがないため,タンデムブレーキマスタシリ
ンダ9のブレーキ液圧変化と同じである。その意味で図
16の横軸はフロントホイールブレーキシリンダのブレ
ーキ液圧と同じであり,同図は,両シリンダRC,FC
間のブレーキ液圧の関係も示している。
FCにおけるブレーキ液圧は,タンデムブレーキマスタ
シリンダ9とフロントホイールブレーキシリンダFCと
の間にバルブがないため,タンデムブレーキマスタシリ
ンダ9のブレーキ液圧変化と同じである。その意味で図
16の横軸はフロントホイールブレーキシリンダのブレ
ーキ液圧と同じであり,同図は,両シリンダRC,FC
間のブレーキ液圧の関係も示している。
【0011】従来のブレーキ液圧制御装置は,上記構成
を取っているため,車両が軽量時には,図16の0とb
との間でブレーキ作動が行なわれている。(以下,これ
を軽積ブレーキ区間という。)このとき,リヤホイール
ブレーキシリンダの液圧は,プポーショニングバルブに
より,フロントホイールブレーキシリンダのブレーキ液
圧に対して,一定の比率で減圧されている。一方,車両
が荷物を積載した重量時には,同図のbとcとの間でブ
レーキ作動が行なわれる(以下これを,重積ブレーキ区
間という)。このとき,リヤホイールブレーキシリンダ
のブレーキ液圧は,フロントホイールブレーキシリンダ
のそれよりも一定の圧だけ低くなる。また,この重積ブ
レーキ区間のブレーキ液圧上昇勾配は45度である。
を取っているため,車両が軽量時には,図16の0とb
との間でブレーキ作動が行なわれている。(以下,これ
を軽積ブレーキ区間という。)このとき,リヤホイール
ブレーキシリンダの液圧は,プポーショニングバルブに
より,フロントホイールブレーキシリンダのブレーキ液
圧に対して,一定の比率で減圧されている。一方,車両
が荷物を積載した重量時には,同図のbとcとの間でブ
レーキ作動が行なわれる(以下これを,重積ブレーキ区
間という)。このとき,リヤホイールブレーキシリンダ
のブレーキ液圧は,フロントホイールブレーキシリンダ
のそれよりも一定の圧だけ低くなる。また,この重積ブ
レーキ区間のブレーキ液圧上昇勾配は45度である。
【0012】
【解決しようとする課題】しかしながら,従来のブレー
キ液圧制御装置は次の問題がある。第1は,上記及び図
15からも知られるごとく,その構造が複雑であり,コ
ストが高いことである。その第2は,図16に示したご
とく,区間bcの重積ブレーキ区間のブレーキ圧勾配は
45度しか得られないことである。これは,上記重積ブ
レーキ区間は,フロント液通路92内のプロポーショニ
ングバルブ81に加えて,単にピストン82におけるチ
ェック弁83の開放が加わるのみのためである。
キ液圧制御装置は次の問題がある。第1は,上記及び図
15からも知られるごとく,その構造が複雑であり,コ
ストが高いことである。その第2は,図16に示したご
とく,区間bcの重積ブレーキ区間のブレーキ圧勾配は
45度しか得られないことである。これは,上記重積ブ
レーキ区間は,フロント液通路92内のプロポーショニ
ングバルブ81に加えて,単にピストン82におけるチ
ェック弁83の開放が加わるのみのためである。
【0013】ところで,図16に示すごとく,ある車両
においては,積荷の重量によって,前後ホイールの制動
力配分線が,曲線97(重量大)と曲線98(重量小)
のようになる場合がある。
においては,積荷の重量によって,前後ホイールの制動
力配分線が,曲線97(重量大)と曲線98(重量小)
のようになる場合がある。
【0014】そこで,上記の重積ブレーキ区間のブレー
キ圧勾配を,45度のみでなく,例えば60度,40度
等に設計する要望が出されている。また,車両の旋回時
には,内輪,外輪へのブレーキ液圧の配分設定を行ない
たい場合もある。これは,車両旋回時には外輪に遠心力
が働くため,外輪側には内輪よりも高いブレーキ液圧が
要求されるためである。
キ圧勾配を,45度のみでなく,例えば60度,40度
等に設計する要望が出されている。また,車両の旋回時
には,内輪,外輪へのブレーキ液圧の配分設定を行ない
たい場合もある。これは,車両旋回時には外輪に遠心力
が働くため,外輪側には内輪よりも高いブレーキ液圧が
要求されるためである。
【0015】本発明は,かかる従来の問題点に鑑み,構
造が比較的簡単で,重積ブレーキ区間におけるブレーキ
圧勾配を任意に設定することができ,また旋回時の内外
輪配分の設定も可能なブレーキ液圧制御装置を提供しよ
うとするものである。
造が比較的簡単で,重積ブレーキ区間におけるブレーキ
圧勾配を任意に設定することができ,また旋回時の内外
輪配分の設定も可能なブレーキ液圧制御装置を提供しよ
うとするものである。
【0016】
【課題の解決手段】本発明は,タンデムブレーキマスタ
シリンダとリヤホイールブレーキシリンダ及びフロント
ホイールブレーキシリンダとの間に介設され,ハウジン
グ内にそれぞれのブレーキ液を流通させるリヤ液通路と
フロント液通路を設けると共に,上記リヤ液通路には上
記タンデムブレーキマスタシリンダに連通する第1ポー
トと,上記リヤホイールブレーキシリンダに連通するリ
ヤポートとを設け,また上記フロント液通路には上記タ
ンデムブレーキマスタシリンダに連通する第2ポートと
上記フロントホイールブレーキシリンダに連通するフロ
ントポートとを設けてなるブレーキ液圧制御装置におい
て,上記リヤ液通路と上記リヤポートとの間にはピスト
ンに設けた弁本体を内装させる弁室を設けてなり,上記
弁室には上記フロント液通路に開口する内腔を設けると
共に,上記リヤ液通路と弁室と内腔とは同一軸芯上に設
け,また,上記ピストンは上記弁本体及び上記内腔に挿
入される受圧頭を有すると共にこれらは同一軸芯上にあ
り,また,上記リヤ液通路内には内筒を配設すると共に
該内筒にはブレーキ液圧が高いときにのみ上記ピストン
に対して作動するプランジャを内装し,また該プランジ
ャの先端面は上記ピストンの後端面に間隙を有して対面
しており,かつプランジャの先端面とピストンの後端面
とは内筒に設けたプラグによって上記ブレーキ液から隔
離された状態に装着されており,また,上記プランジャ
は弾性部材によって常時後端面方向に付勢されており,
一方上記ピストンは弾性部材によって常時弁本体の方向
に付勢されていることを特徴とするブレーキ液圧制御装
置にある。
シリンダとリヤホイールブレーキシリンダ及びフロント
ホイールブレーキシリンダとの間に介設され,ハウジン
グ内にそれぞれのブレーキ液を流通させるリヤ液通路と
フロント液通路を設けると共に,上記リヤ液通路には上
記タンデムブレーキマスタシリンダに連通する第1ポー
トと,上記リヤホイールブレーキシリンダに連通するリ
ヤポートとを設け,また上記フロント液通路には上記タ
ンデムブレーキマスタシリンダに連通する第2ポートと
上記フロントホイールブレーキシリンダに連通するフロ
ントポートとを設けてなるブレーキ液圧制御装置におい
て,上記リヤ液通路と上記リヤポートとの間にはピスト
ンに設けた弁本体を内装させる弁室を設けてなり,上記
弁室には上記フロント液通路に開口する内腔を設けると
共に,上記リヤ液通路と弁室と内腔とは同一軸芯上に設
け,また,上記ピストンは上記弁本体及び上記内腔に挿
入される受圧頭を有すると共にこれらは同一軸芯上にあ
り,また,上記リヤ液通路内には内筒を配設すると共に
該内筒にはブレーキ液圧が高いときにのみ上記ピストン
に対して作動するプランジャを内装し,また該プランジ
ャの先端面は上記ピストンの後端面に間隙を有して対面
しており,かつプランジャの先端面とピストンの後端面
とは内筒に設けたプラグによって上記ブレーキ液から隔
離された状態に装着されており,また,上記プランジャ
は弾性部材によって常時後端面方向に付勢されており,
一方上記ピストンは弾性部材によって常時弁本体の方向
に付勢されていることを特徴とするブレーキ液圧制御装
置にある。
【0017】本発明において最も注目すべきことは,上
記リヤ液通路と弁室と内腔とを同一軸芯上に設けると共
にこの中に上記ピストンと弁本体と受圧頭とを同一軸芯
上に配設したこと,及び上記ピストンの後端面にプラン
ジャを配設し,ブレーキ液圧が高いときにはプランジャ
によってピストンを押圧して,弁室の開度を調節し,リ
ヤホイールブレーキシリンダのブレーキ液圧を調節する
ように構成したことである。
記リヤ液通路と弁室と内腔とを同一軸芯上に設けると共
にこの中に上記ピストンと弁本体と受圧頭とを同一軸芯
上に配設したこと,及び上記ピストンの後端面にプラン
ジャを配設し,ブレーキ液圧が高いときにはプランジャ
によってピストンを押圧して,弁室の開度を調節し,リ
ヤホイールブレーキシリンダのブレーキ液圧を調節する
ように構成したことである。
【0018】本発明において,ブレーキ液圧を受けるプ
ランジャの受圧面積Dは,ピストンの直径方向の断面積
C(図2参照)と異なるよう構成することが好ましい。
これにより,容易に上記ブレーキ圧勾配を変えることが
できる。上記ピストンとプランジャとは同一軸芯上にあ
ることが好ましい。これにより,装置がコンパクトにな
る。上記2つの弾性部材はいずれもスプリングコイルで
あることが好ましい。これにより,装置全体が軽量化さ
れる。
ランジャの受圧面積Dは,ピストンの直径方向の断面積
C(図2参照)と異なるよう構成することが好ましい。
これにより,容易に上記ブレーキ圧勾配を変えることが
できる。上記ピストンとプランジャとは同一軸芯上にあ
ることが好ましい。これにより,装置がコンパクトにな
る。上記2つの弾性部材はいずれもスプリングコイルで
あることが好ましい。これにより,装置全体が軽量化さ
れる。
【0019】上記プランジャは,上記先端面側に上記プ
ラグに当接するリテーナを有し,該リテーナとの間に上
記弾性部材を介設していることが好ましい。これによ
り,プランジャを内筒内にコンパクトに装着することが
できる。上記ピストンは上記弁本体よりも後方に大径部
を有し,該大径部と上記プラグとの間に上記弾性部材を
介設していることが好ましい。これにより,装置がコン
パクトになる。
ラグに当接するリテーナを有し,該リテーナとの間に上
記弾性部材を介設していることが好ましい。これによ
り,プランジャを内筒内にコンパクトに装着することが
できる。上記ピストンは上記弁本体よりも後方に大径部
を有し,該大径部と上記プラグとの間に上記弾性部材を
介設していることが好ましい。これにより,装置がコン
パクトになる。
【0020】上記大径部と弁本体との間にはブレーキ液
の流量を調整するためのバルブシートが介設されている
ことが好ましい。これにより,ブレーキ液の流量調整が
容易となる。上記弁本体はその外周に溝を有することが
好ましい。これにより,弁本体と弁室壁との間における
ブレーキ液流れを円滑にすることができる。上記ピスト
ンは,上記プラグ内に摺動可能に挿入され,かつ両者の
間には液密シール材が介設されていることが好ましい。
これにより,ピストンの支持が容易となる。
の流量を調整するためのバルブシートが介設されている
ことが好ましい。これにより,ブレーキ液の流量調整が
容易となる。上記弁本体はその外周に溝を有することが
好ましい。これにより,弁本体と弁室壁との間における
ブレーキ液流れを円滑にすることができる。上記ピスト
ンは,上記プラグ内に摺動可能に挿入され,かつ両者の
間には液密シール材が介設されていることが好ましい。
これにより,ピストンの支持が容易となる。
【0021】上記受圧頭は上記内腔との間に液密シール
材を介設していることが好ましい。これにより,弁室と
フロント液通路との間が完全シールされる。上記内筒
は,上記プランジャの後端面に上記ブレーキ液を導入す
る後通路を有することが好ましい。これにより,内筒と
プランジャとをコンパクトに設計できる。
材を介設していることが好ましい。これにより,弁室と
フロント液通路との間が完全シールされる。上記内筒
は,上記プランジャの後端面に上記ブレーキ液を導入す
る後通路を有することが好ましい。これにより,内筒と
プランジャとをコンパクトに設計できる。
【0022】
【作用及び効果】タンデムブレーキマスタシリンダにお
いて発生したブレーキ液圧は,それぞれリヤ液通路とフ
ロント液通路とを経て,リヤホイールブレーキシリンダ
及びフロントホイールブレーキシリンダへ伝達され,車
両の制動が行なわれる。このとき,フロントホイールブ
レーキシリンダへ伝達されるブレーキ液圧は,配管中の
僅かな圧力損失があるが,タンデムブレーキマスタシリ
ンダのブレーキ液圧と殆ど同じである。
いて発生したブレーキ液圧は,それぞれリヤ液通路とフ
ロント液通路とを経て,リヤホイールブレーキシリンダ
及びフロントホイールブレーキシリンダへ伝達され,車
両の制動が行なわれる。このとき,フロントホイールブ
レーキシリンダへ伝達されるブレーキ液圧は,配管中の
僅かな圧力損失があるが,タンデムブレーキマスタシリ
ンダのブレーキ液圧と殆ど同じである。
【0023】一方,リヤホイールブレーキシリンダへの
ブレーキ液圧伝達は次のようである。まず,タンデムブ
レーキマスタシリンダのブレーキ液圧が低い間,即ち前
記軽積ブレーキ区間においては,タンデムブレーキマス
タシリンダとリヤホイールブレーキシリンダのブレーキ
液圧はほぼ同じであり,そのブレーキ圧勾配は45度で
ある(図14の区間0a)。
ブレーキ液圧伝達は次のようである。まず,タンデムブ
レーキマスタシリンダのブレーキ液圧が低い間,即ち前
記軽積ブレーキ区間においては,タンデムブレーキマス
タシリンダとリヤホイールブレーキシリンダのブレーキ
液圧はほぼ同じであり,そのブレーキ圧勾配は45度で
ある(図14の区間0a)。
【0024】この間,ブレーキ液は,リヤ液通路を経て
弁本体と弁室との間のクリアランスよりリヤポートへ流
れ,更にリヤホイールブレーキシリンダへ流れる。この
ようにして,タンデムブレーキマスタシリンダのブレー
キ液圧がリヤホイールブレーキシリンダへ伝達される。
更に,タンデムマスタシリンダのブレーキ液圧を上昇さ
せた場合,ピストンが作動し,バルブシートとピストン
弁本体が当接し,ピストンの面積比により,リヤホイー
ルシリンダの液圧は,タンデムマスタシリンダ液圧に対
して一定の比率で減圧して伝達される(図14のab区
間)。
弁本体と弁室との間のクリアランスよりリヤポートへ流
れ,更にリヤホイールブレーキシリンダへ流れる。この
ようにして,タンデムブレーキマスタシリンダのブレー
キ液圧がリヤホイールブレーキシリンダへ伝達される。
更に,タンデムマスタシリンダのブレーキ液圧を上昇さ
せた場合,ピストンが作動し,バルブシートとピストン
弁本体が当接し,ピストンの面積比により,リヤホイー
ルシリンダの液圧は,タンデムマスタシリンダ液圧に対
して一定の比率で減圧して伝達される(図14のab区
間)。
【0025】そして,その間においても制動が充分でな
く,更にタンデムブレーキマスタシリンダのブレーキ液
圧が上昇された場合,即ち前記重積ブレーキ区間におい
ては,上記プランジャの後端面にかかるブレーキ液圧も
上昇する。そのため,プランジャが押圧され,遂にはプ
ランジャの先端面がピストンの後端面に当接する。そし
て,更にブレーキ液圧が上昇するとプランジャによって
ピストンが押される。
く,更にタンデムブレーキマスタシリンダのブレーキ液
圧が上昇された場合,即ち前記重積ブレーキ区間におい
ては,上記プランジャの後端面にかかるブレーキ液圧も
上昇する。そのため,プランジャが押圧され,遂にはプ
ランジャの先端面がピストンの後端面に当接する。そし
て,更にブレーキ液圧が上昇するとプランジャによって
ピストンが押される。
【0026】そのため,ピストンに設けた弁本体と弁室
との間のクリアランスが一層増大する。それ故,上記の
低いブレーキ液圧の場合に比べて,より多量のブレーキ
液がリヤホイールブレーキシリンダへ供給される。この
ときのタンデムブレーキマスタシリンダとリヤホイール
ブレーキシリンダの間のブレーキ圧勾配は,後述の図1
4の区間bcで示される。
との間のクリアランスが一層増大する。それ故,上記の
低いブレーキ液圧の場合に比べて,より多量のブレーキ
液がリヤホイールブレーキシリンダへ供給される。この
ときのタンデムブレーキマスタシリンダとリヤホイール
ブレーキシリンダの間のブレーキ圧勾配は,後述の図1
4の区間bcで示される。
【0027】そして,ここで更に注目すべきことは,上
記の重積ブレーキ区間におけるブレーキ圧勾配は,ブレ
ーキ液圧を受けるプランジャの受圧面積Dとピストンの
直径方向の断面積Cとを変えることによって,容易に任
意に設計できることである(実施例及び図14参照)。
例えば,受圧面積D>断面積Cの場合にはブレーキ圧勾
配は立ち上がって大きくなり,受圧面積D<断面積Cの
場合にはブレーキ圧勾配は小さくなる。
記の重積ブレーキ区間におけるブレーキ圧勾配は,ブレ
ーキ液圧を受けるプランジャの受圧面積Dとピストンの
直径方向の断面積Cとを変えることによって,容易に任
意に設計できることである(実施例及び図14参照)。
例えば,受圧面積D>断面積Cの場合にはブレーキ圧勾
配は立ち上がって大きくなり,受圧面積D<断面積Cの
場合にはブレーキ圧勾配は小さくなる。
【0028】それ故,乗用車,軽トラック,土木用トラ
ック,冷凍トラック等,車両の種類,用途に応じた最適
ブレーキ状態を実現することができるブレーキ液圧制御
装置を提供することができる。なお,このようにブレー
キ圧勾配を任意に設定できる最大の理由は,本発明にお
いてはピストンとプランジャとを同一軸芯上に設け,ピ
ストンの先端の受圧頭はフロント液通路のブレーキ液圧
を受けるようになし,かつ重積ブレーキ区間において
は,プランジャによりピストンを押圧し弁本体の開度を
大きくするよう構成したためである。
ック,冷凍トラック等,車両の種類,用途に応じた最適
ブレーキ状態を実現することができるブレーキ液圧制御
装置を提供することができる。なお,このようにブレー
キ圧勾配を任意に設定できる最大の理由は,本発明にお
いてはピストンとプランジャとを同一軸芯上に設け,ピ
ストンの先端の受圧頭はフロント液通路のブレーキ液圧
を受けるようになし,かつ重積ブレーキ区間において
は,プランジャによりピストンを押圧し弁本体の開度を
大きくするよう構成したためである。
【0029】これに対して,従来のブレーキ液圧制御装
置は,リヤ液通路とは別にバイパス通路を設け,重積ブ
レーキ区間においてこのバイパス通路のチェック弁を開
くよう構成している。そのため,リヤホイールブレーキ
シリンダに働くブレーキ液圧は,上記チェック弁の開弁
する液圧により決まるため,タンデムマスタシリンダ液
圧に対して,一定の差圧となり,そのブレーキ圧勾配は
45度しか得られない。
置は,リヤ液通路とは別にバイパス通路を設け,重積ブ
レーキ区間においてこのバイパス通路のチェック弁を開
くよう構成している。そのため,リヤホイールブレーキ
シリンダに働くブレーキ液圧は,上記チェック弁の開弁
する液圧により決まるため,タンデムマスタシリンダ液
圧に対して,一定の差圧となり,そのブレーキ圧勾配は
45度しか得られない。
【0030】また,上記のように,重積ブレーキ区間の
ブレーキ圧勾配を任意に設計できるため,車両の旋回時
における内外輪配分の設定も可能となる。すなわち,旋
回時の内輪理想配分に対して,軽積ブレーキ区間を設定
し,外輪理想配分に近づける様に重積ブレーキ区間を設
定する。これにより,旋回時でも,適切な配分が得られ
る。また,本発明のブレーキ液圧制御装置は,従来のそ
れに比較して構造簡単である。
ブレーキ圧勾配を任意に設計できるため,車両の旋回時
における内外輪配分の設定も可能となる。すなわち,旋
回時の内輪理想配分に対して,軽積ブレーキ区間を設定
し,外輪理想配分に近づける様に重積ブレーキ区間を設
定する。これにより,旋回時でも,適切な配分が得られ
る。また,本発明のブレーキ液圧制御装置は,従来のそ
れに比較して構造簡単である。
【0031】したがって,本発明によれば,構造が比較
的簡単で,重積ブレーキ区間におけるブレーキ圧勾配を
任意に設定することができ,また旋回時の内外輪配分の
設定も可能なブレーキ液圧制御装置を提供することがで
きる。
的簡単で,重積ブレーキ区間におけるブレーキ圧勾配を
任意に設定することができ,また旋回時の内外輪配分の
設定も可能なブレーキ液圧制御装置を提供することがで
きる。
【0032】
【実施例】本発明の実施例にかかるブレーキ液圧制御装
置につき図1〜図14を用いて説明する。本例のブレー
キ液圧制御装置は,図1,図2に示すごとく,タンデム
ブレーキマスタシリンダ9とリヤホイールブレーキシリ
ンダRC及びフロントホイールブレーキシリンダFCと
の間に介設され,ハウジング1内にそれぞれのブレーキ
液を流通させるリヤ液通路15とフロント液通路19を
設けている。
置につき図1〜図14を用いて説明する。本例のブレー
キ液圧制御装置は,図1,図2に示すごとく,タンデム
ブレーキマスタシリンダ9とリヤホイールブレーキシリ
ンダRC及びフロントホイールブレーキシリンダFCと
の間に介設され,ハウジング1内にそれぞれのブレーキ
液を流通させるリヤ液通路15とフロント液通路19を
設けている。
【0033】上記リヤ液通路15には上記タンデムブレ
ーキマスタシリンダ9に連通する第1ポート151と上
記リヤホイールブレーキシリンダRCに連通するリヤポ
ート172とを設けている。また上記フロント液通路1
9には,上記タンデムブレーキマスタシリンダ9に連通
する第2ポート191と上記フロントホイールブレーキ
シリンダFCに連通するフロントポート192とを設け
ている。
ーキマスタシリンダ9に連通する第1ポート151と上
記リヤホイールブレーキシリンダRCに連通するリヤポ
ート172とを設けている。また上記フロント液通路1
9には,上記タンデムブレーキマスタシリンダ9に連通
する第2ポート191と上記フロントホイールブレーキ
シリンダFCに連通するフロントポート192とを設け
ている。
【0034】上記リヤ液通路15と上記リヤポート17
2との間にはピストン2に設けた弁本体24を内装させ
る弁室17を設けてなり,上記弁室17には上記フロン
ト液通路19に開口する内腔18を設ける。上記リヤ液
通路15と弁室17と内腔18とは同一軸芯上に設け,
また,上記ピストン2は上記弁本体24及び上記内腔1
8に挿入される受圧頭27を有すると共にこれらは同一
軸芯上にある。
2との間にはピストン2に設けた弁本体24を内装させ
る弁室17を設けてなり,上記弁室17には上記フロン
ト液通路19に開口する内腔18を設ける。上記リヤ液
通路15と弁室17と内腔18とは同一軸芯上に設け,
また,上記ピストン2は上記弁本体24及び上記内腔1
8に挿入される受圧頭27を有すると共にこれらは同一
軸芯上にある。
【0035】また,上記リヤ液通路15内には内筒4を
配設すると共に,該内筒4にはブレーキ液圧が高いとき
にのみ上記ピストン2に対して作動するプランジャ3を
内装し,また該プランジャ3の先端面32は上記ピスト
ン2の後端面211に間隙を有して対面している。プラ
ンジャ3の先端面32とピストン2の後端面211とは
内筒4に設けたプラグ45によって上記ブレーキ液から
隔離された状態に装着されている。また,上記プランジ
ャ3は弾性部材33によって常時後端面31の方向に付
勢されており,一方上記ピストン2は弾性部材26によ
って常時弁本体24の方向に付勢されている。
配設すると共に,該内筒4にはブレーキ液圧が高いとき
にのみ上記ピストン2に対して作動するプランジャ3を
内装し,また該プランジャ3の先端面32は上記ピスト
ン2の後端面211に間隙を有して対面している。プラ
ンジャ3の先端面32とピストン2の後端面211とは
内筒4に設けたプラグ45によって上記ブレーキ液から
隔離された状態に装着されている。また,上記プランジ
ャ3は弾性部材33によって常時後端面31の方向に付
勢されており,一方上記ピストン2は弾性部材26によ
って常時弁本体24の方向に付勢されている。
【0036】以下,上記につき,詳細に説明する。ま
ず,タンデムブレーキマスタシリンダ9は,配管を通じ
て第1ポート151,第2ポート191へそれぞれ接続
されている。上記第2ポート191は,ハウジング1内
において,フロント液通路19,フロントポート192
に連通している。フロントポート192は,ブレーキホ
ース(図示略)を介してフロントホイールブレーキシリ
ンダFCに連結されている。上記フロント液通路19に
は,後述する受圧頭27を挿入する内腔18を連通させ
ている。
ず,タンデムブレーキマスタシリンダ9は,配管を通じ
て第1ポート151,第2ポート191へそれぞれ接続
されている。上記第2ポート191は,ハウジング1内
において,フロント液通路19,フロントポート192
に連通している。フロントポート192は,ブレーキホ
ース(図示略)を介してフロントホイールブレーキシリ
ンダFCに連結されている。上記フロント液通路19に
は,後述する受圧頭27を挿入する内腔18を連通させ
ている。
【0037】一方,リヤ液通路15は,上記第1ポート
151と弁室17との間にあり,その中には上記プラン
ジャ3,ピストン2が装着されている。弁室17は,ハ
ウジング1内においてリヤポート172に連通し,リヤ
ポートはブレーキホース(図示略)を介して,リヤホイ
ールブレーキシリンダRCに連結されている。
151と弁室17との間にあり,その中には上記プラン
ジャ3,ピストン2が装着されている。弁室17は,ハ
ウジング1内においてリヤポート172に連通し,リヤ
ポートはブレーキホース(図示略)を介して,リヤホイ
ールブレーキシリンダRCに連結されている。
【0038】上記プランジャ3及びピストン2は同一軸
芯上にある。ピストン2は,弁室17内に配置される弁
本体24と,該弁本体24の先端(図1の右方向)に設
けた受圧頭27と,弁本体24の後端に設けた大径部2
2と,ピストン本体21とを有する。上記受圧頭27
は,内腔18との間に液密用のシール部材26を有する
(図2)。また,弁本体24と大径部22との間には,
ブレーキ液の流量を調整するための皿状のバルブシート
5(後述の図9〜図12)が配設されている。即ち,こ
のバルブシート5は,リヤ液通路15の段部壁161
と,ピストン2の上記大径部2との間に位置している。
芯上にある。ピストン2は,弁室17内に配置される弁
本体24と,該弁本体24の先端(図1の右方向)に設
けた受圧頭27と,弁本体24の後端に設けた大径部2
2と,ピストン本体21とを有する。上記受圧頭27
は,内腔18との間に液密用のシール部材26を有する
(図2)。また,弁本体24と大径部22との間には,
ブレーキ液の流量を調整するための皿状のバルブシート
5(後述の図9〜図12)が配設されている。即ち,こ
のバルブシート5は,リヤ液通路15の段部壁161
と,ピストン2の上記大径部2との間に位置している。
【0039】また,ピストン2のピストン本体21は,
その後端がプラグ45に挿入されて,プランジャ3と対
面している。ピストン2は,上記大径部22と上記プラ
グ45の保持バネ47との間に,コイルスプリングから
なる弾性部材26を介在させている。これにより,ピス
トン2は弁室17の方向へ付勢されている。上記プラン
ジャ3は,上記内筒4の内腔431の中に移動可能に装
着されており,その後端面31は内筒4に設けた後通路
14に露出している。後通路14は,第1ポート151
に連通している。
その後端がプラグ45に挿入されて,プランジャ3と対
面している。ピストン2は,上記大径部22と上記プラ
グ45の保持バネ47との間に,コイルスプリングから
なる弾性部材26を介在させている。これにより,ピス
トン2は弁室17の方向へ付勢されている。上記プラン
ジャ3は,上記内筒4の内腔431の中に移動可能に装
着されており,その後端面31は内筒4に設けた後通路
14に露出している。後通路14は,第1ポート151
に連通している。
【0040】一方,プランジャ3の先端部321は,プ
ラグ45の貫通孔451内に摺動可能に挿入されてお
り,その先端面32は上記貫通孔451内においてピス
トン2の上記後端面211と対面している。また,プラ
ンジャ3は,上記先端部321よりも内方の小径部33
3にリテーナ34を遊嵌しており,該リテーナ34と首
部331との間にコイルスプリングからなる弾性部材3
3を介設している。これにより,プランジャ3は上記後
端面31の方向に付勢されている。
ラグ45の貫通孔451内に摺動可能に挿入されてお
り,その先端面32は上記貫通孔451内においてピス
トン2の上記後端面211と対面している。また,プラ
ンジャ3は,上記先端部321よりも内方の小径部33
3にリテーナ34を遊嵌しており,該リテーナ34と首
部331との間にコイルスプリングからなる弾性部材3
3を介設している。これにより,プランジャ3は上記後
端面31の方向に付勢されている。
【0041】プラグ45は,内筒4の開口部432に,
シール材435を介して嵌合固定されている。内筒4
は,上記プラグ45を嵌合させると共にプランジャ3を
内装する筒部42と,リヤ液通路15の後方開口部を閉
止する蓋部41とよりなる。リヤ液通路15の内壁と蓋
部41との間にはシール材411が介設されている。
シール材435を介して嵌合固定されている。内筒4
は,上記プラグ45を嵌合させると共にプランジャ3を
内装する筒部42と,リヤ液通路15の後方開口部を閉
止する蓋部41とよりなる。リヤ液通路15の内壁と蓋
部41との間にはシール材411が介設されている。
【0042】次に,弁本体24及びバルブシート5につ
き説明する。上記弁本体24は図1,図2,図9に示す
ごとく,V状溝241を有する。該V状溝241は,弁
室17とリヤポート172との間の連通路171に開口
している。また,弁本体24の外周と弁室17との間に
は,ブレーキ液が流通するクリアランス177が設けて
ある。
き説明する。上記弁本体24は図1,図2,図9に示す
ごとく,V状溝241を有する。該V状溝241は,弁
室17とリヤポート172との間の連通路171に開口
している。また,弁本体24の外周と弁室17との間に
は,ブレーキ液が流通するクリアランス177が設けて
ある。
【0043】また,バルブシート5は,図1,図2,図
9に示すごとく,ピストン2における弁本体24と大径
部22との間の小径部23に遊嵌されている。該バルブ
シート5は,図9〜図12に示すごとく,リング状の本
体50と,穴部54とリング状のリップ部52とよりな
る。本体50の表側面には,図10,図11に示すごと
く,多数の板状突起51を有し,これらの間に多数の溝
部511を有する。上記本体50においては,図11,
図12に示すごとく,上記リップ部52を形成した側に
12個の半球突部53を有する。
9に示すごとく,ピストン2における弁本体24と大径
部22との間の小径部23に遊嵌されている。該バルブ
シート5は,図9〜図12に示すごとく,リング状の本
体50と,穴部54とリング状のリップ部52とよりな
る。本体50の表側面には,図10,図11に示すごと
く,多数の板状突起51を有し,これらの間に多数の溝
部511を有する。上記本体50においては,図11,
図12に示すごとく,上記リップ部52を形成した側に
12個の半球突部53を有する。
【0044】そして,図1,図2,図9に示すごとく,
上記板状突起51は,弁室17に隣接する段部壁161
に当接している。一方,半球突部53は,ピストンの大
径部22に当接している。また,バルブシート5の穴部
54とピストンの小径部23との間にはクリアランス2
31を有する(図1,図2,図6,図9)。そのため,
ブレーキ液は,図13の実線矢印で示すごとく,バルブ
シート5と弁本体24とが離れているときは,半球突部
53の間,上記クリアランス231,上記クリアランス
177を介して流れ,リヤ液通路15とリヤホイールブ
レーキシリンダRCとの間を流通する。
上記板状突起51は,弁室17に隣接する段部壁161
に当接している。一方,半球突部53は,ピストンの大
径部22に当接している。また,バルブシート5の穴部
54とピストンの小径部23との間にはクリアランス2
31を有する(図1,図2,図6,図9)。そのため,
ブレーキ液は,図13の実線矢印で示すごとく,バルブ
シート5と弁本体24とが離れているときは,半球突部
53の間,上記クリアランス231,上記クリアランス
177を介して流れ,リヤ液通路15とリヤホイールブ
レーキシリンダRCとの間を流通する。
【0045】また,弁本体24がバルブシート5に当接
しているとき(主として,タンデムブレーキマスタシリ
ンダの作動が解除された後)には,ブレーキ液は,上記
と同経路,更にはバルブシート5のリップ部52とリヤ
液通路の段部16との間からタンデムブレーキマスタシ
リンダの方に戻る(図13の点線矢印)。
しているとき(主として,タンデムブレーキマスタシリ
ンダの作動が解除された後)には,ブレーキ液は,上記
と同経路,更にはバルブシート5のリップ部52とリヤ
液通路の段部16との間からタンデムブレーキマスタシ
リンダの方に戻る(図13の点線矢印)。
【0046】次に,作用効果につき説明する。まず,図
1において,ブレーキペダル901を踏むと,タンデム
ブレーキマスタシリンダ9が作動して,ブレーキ液にブ
レーキ液圧が発生する。このブレーキ液圧は,まずフロ
ントホイールブレーキシリンダFCについては,上記フ
ロント液通路19,フロントポート192等を通じて,
伝達される。そのブレーキ液圧は,タンデムブレーキマ
スタシリンダ9,フロントホイールブレーキシリンダF
Cとも,ほぼ同じである。
1において,ブレーキペダル901を踏むと,タンデム
ブレーキマスタシリンダ9が作動して,ブレーキ液にブ
レーキ液圧が発生する。このブレーキ液圧は,まずフロ
ントホイールブレーキシリンダFCについては,上記フ
ロント液通路19,フロントポート192等を通じて,
伝達される。そのブレーキ液圧は,タンデムブレーキマ
スタシリンダ9,フロントホイールブレーキシリンダF
Cとも,ほぼ同じである。
【0047】一方,リヤホイールブレーキシリンダRC
に関しては,ブレーキ液圧はフロント液通路15内に伝
達され,ピストン2は,弁本体24に加わるブレーキ液
圧によって図1の右方へ若干押圧される。そのため,ブ
レーキ液は,図9に示すごとく,上記バルブシート5と
ピストン2の小径部23との間のクリアランス231,
上記弁室17のクリアランス177,リヤポート172
を経てフロントホイールブレーキシリンダへ伝達され
る。
に関しては,ブレーキ液圧はフロント液通路15内に伝
達され,ピストン2は,弁本体24に加わるブレーキ液
圧によって図1の右方へ若干押圧される。そのため,ブ
レーキ液は,図9に示すごとく,上記バルブシート5と
ピストン2の小径部23との間のクリアランス231,
上記弁室17のクリアランス177,リヤポート172
を経てフロントホイールブレーキシリンダへ伝達され
る。
【0048】このとき,図14に示すごとくタンデムブ
レーキマスタシリンダのブレーキ液圧が低いとき,即ち
軽積ブレーキ区間(0b間)においては,ピストンが作
動する前は,タンデムマスタシリンダ液圧とリヤホイー
ルシリンダ液圧は同じであり,ある設定液圧になるとピ
ストンが作動し,ピストンの面積比によって,リヤホイ
ールシリンダ液圧は,マスタシリンダ液圧に対して,一
定比率で減圧される。
レーキマスタシリンダのブレーキ液圧が低いとき,即ち
軽積ブレーキ区間(0b間)においては,ピストンが作
動する前は,タンデムマスタシリンダ液圧とリヤホイー
ルシリンダ液圧は同じであり,ある設定液圧になるとピ
ストンが作動し,ピストンの面積比によって,リヤホイ
ールシリンダ液圧は,マスタシリンダ液圧に対して,一
定比率で減圧される。
【0049】次に,更にブレーキ液圧が高くなったと
き,即ち重積ブレーキ区間(bc間)においては,上記
プランジャ3の後端面31にかかるブレーキ液圧も上昇
するため,プランジャ3がピストン2の方向に摺動し,
遂にはプランジャ3の先端面32がピストン2の後端面
211に当接し,ピストン2を押圧する。そのため,図
14のbc間に示すように,bを第2折点とするブレー
キ圧勾配770が得られ,これに基づいたブレーキ液圧
がリヤホイールブレーキシリンダに伝達される。
き,即ち重積ブレーキ区間(bc間)においては,上記
プランジャ3の後端面31にかかるブレーキ液圧も上昇
するため,プランジャ3がピストン2の方向に摺動し,
遂にはプランジャ3の先端面32がピストン2の後端面
211に当接し,ピストン2を押圧する。そのため,図
14のbc間に示すように,bを第2折点とするブレー
キ圧勾配770が得られ,これに基づいたブレーキ液圧
がリヤホイールブレーキシリンダに伝達される。
【0050】次に,本例のブレーキ液圧制御装置におい
て注目すべきことは,上記重積ブレーキ区間におけるブ
レーキ圧勾配は,図2に示すプランジャ3の受圧面積D
と,ピストンの直径方向の断面積Cとを変えることによ
り,容易に,任意に設計できることである。例えば,受
圧面積D>断面積Cの場合にはブレーキ圧勾配は大きく
なり(図14の直線771),受圧面積D<断面積Cの
場合にはブレーキ圧勾配は小さくなる(直線772)。
これらのことは,後述のバランス式からも知ることがで
きる。
て注目すべきことは,上記重積ブレーキ区間におけるブ
レーキ圧勾配は,図2に示すプランジャ3の受圧面積D
と,ピストンの直径方向の断面積Cとを変えることによ
り,容易に,任意に設計できることである。例えば,受
圧面積D>断面積Cの場合にはブレーキ圧勾配は大きく
なり(図14の直線771),受圧面積D<断面積Cの
場合にはブレーキ圧勾配は小さくなる(直線772)。
これらのことは,後述のバランス式からも知ることがで
きる。
【0051】そのため,図14に示すごとく,車輪前後
の理想制動力配分曲線における空車時(曲線78)と積
車時(曲線79)における,ブレーキ圧勾配(直線77
0)を発生させることができる。なお,従来例に示した
ブレーキ液圧制御装置においては,重積ブレーキ区間に
おけるブレーキ圧勾配は,図14に点線b′cで示すご
とく,45度しか得ることができず,この点からも本例
のブレーキ液圧制御装置の優秀性が分かる。
の理想制動力配分曲線における空車時(曲線78)と積
車時(曲線79)における,ブレーキ圧勾配(直線77
0)を発生させることができる。なお,従来例に示した
ブレーキ液圧制御装置においては,重積ブレーキ区間に
おけるブレーキ圧勾配は,図14に点線b′cで示すご
とく,45度しか得ることができず,この点からも本例
のブレーキ液圧制御装置の優秀性が分かる。
【0052】また,上記は,空車と積車の場合について
説明したが,車両は旋回時に,遠心力によって外輪に大
きな荷重が発生する。そこで,本例のブレーキ液圧制御
装置を用いて,次の対策を取ることによって,これを解
決することができる。即ち,内輪側理想配分曲線に応じ
て,軽積ブレーキ区間を設定し,外輪側理想配分曲線に
応じて重積ブレーキ区間を設定することにより,旋回時
の制動においても,適切なブレーキ液圧を得ることがで
きる。
説明したが,車両は旋回時に,遠心力によって外輪に大
きな荷重が発生する。そこで,本例のブレーキ液圧制御
装置を用いて,次の対策を取ることによって,これを解
決することができる。即ち,内輪側理想配分曲線に応じ
て,軽積ブレーキ区間を設定し,外輪側理想配分曲線に
応じて重積ブレーキ区間を設定することにより,旋回時
の制動においても,適切なブレーキ液圧を得ることがで
きる。
【0053】次に,上記図14に示したように,重積ブ
レーキ区間におけるブレーキ圧勾配の設定が,上記受圧
面積D及び断面積Cを変えることによって可能であるこ
とを,図2及びバランス式を用いて説明する。まず,下
記バランス式における各記号につき,図1,図2を用い
て説明する。
レーキ区間におけるブレーキ圧勾配の設定が,上記受圧
面積D及び断面積Cを変えることによって可能であるこ
とを,図2及びバランス式を用いて説明する。まず,下
記バランス式における各記号につき,図1,図2を用い
て説明する。
【0054】f1 ;ピストン2における弾性部材26の
バネ力(kgf) f2 ;プランジャ3における弾性部材33のバネ力(k
gf) A ;受圧頭27の軸断面積(cm2 ) B ;バルブシート5と弁本体24とのシール面積(c
m2 ) C ;ピストン2の軸断面積(cm2 ) D ;プランジャ3の後端面31の受圧面積(cm2 )
バネ力(kgf) f2 ;プランジャ3における弾性部材33のバネ力(k
gf) A ;受圧頭27の軸断面積(cm2 ) B ;バルブシート5と弁本体24とのシール面積(c
m2 ) C ;ピストン2の軸断面積(cm2 ) D ;プランジャ3の後端面31の受圧面積(cm2 )
【0055】PMR;タンデムブレーキマスタシリンダ
のリヤ側のブレーキ液圧(kg/cm2 ) PMF;タンデムブレーキマスタシリンダのフロント側
のブレーキ液圧(kg/cm2 ) PWR;リヤホイールブレーキシリンダのブレーキ液圧
(kg/cm2 ) PWF;フロントホイールブレーキシリンダのブレーキ
液圧(kg/cm2 )
のリヤ側のブレーキ液圧(kg/cm2 ) PMF;タンデムブレーキマスタシリンダのフロント側
のブレーキ液圧(kg/cm2 ) PWR;リヤホイールブレーキシリンダのブレーキ液圧
(kg/cm2 ) PWF;フロントホイールブレーキシリンダのブレーキ
液圧(kg/cm2 )
【0056】なお,上記「シール面積B」の「バルブシ
ート5と弁本体24とのシール面積」とは,次のことを
いう。即ち,図3に示すごとく,上記の「シール面積
B」は,弁本体24がその曲面状の端面248において
バルブシート5の曲面状の端面と線接触したときの直径
Yによって計算される断面積をいう。
ート5と弁本体24とのシール面積」とは,次のことを
いう。即ち,図3に示すごとく,上記の「シール面積
B」は,弁本体24がその曲面状の端面248において
バルブシート5の曲面状の端面と線接触したときの直径
Yによって計算される断面積をいう。
【0057】次に,圧力バランスにつき説明する。 (1)まず,正常時につき説明する。 (1−1)f2 >D・PMR,即ちプランジャがピスト
ンに当接しない状態のとき(図14のab間)は, (B−C)・PMR+f1 =A・PMF+(B−A)・
PWR である。また,殆どPMR=PMFであるから,PMR
=PMF=PMとおくと, PWR=(B−A−C)・PM/(B−A)+f1 /
(B−A) となる。
ンに当接しない状態のとき(図14のab間)は, (B−C)・PMR+f1 =A・PMF+(B−A)・
PWR である。また,殆どPMR=PMFであるから,PMR
=PMF=PMとおくと, PWR=(B−A−C)・PM/(B−A)+f1 /
(B−A) となる。
【0058】(1−2)f2 <D・PMR,即ちプラン
ジャがピストンに当接してピストンを押している状態の
とき(図14のbc間)は, (B−C)・PMR+f1 +D・PMR−f2=A・P
MF+(B−A)・PWR である。ここで,上記と同様にPMR=PMF=PMと
おくと, PWR=(B−A−C+D)・PM/(B−A)+(f
1 −f2 )/(B−A) となる。
ジャがピストンに当接してピストンを押している状態の
とき(図14のbc間)は, (B−C)・PMR+f1 +D・PMR−f2=A・P
MF+(B−A)・PWR である。ここで,上記と同様にPMR=PMF=PMと
おくと, PWR=(B−A−C+D)・PM/(B−A)+(f
1 −f2 )/(B−A) となる。
【0059】上記より知られるごとく,上記重積ブレー
キ区間(図14のbc間)の場合には,〔−C+D〕,
即ち上記プランジャの受圧面積Dとピストンの断面積C
との関係を変化させることによって,ブレーキ圧勾配を
容易に,任意に設定できることが分かる。また,上式よ
り知られるごとく,D,Cのみならず,例えば(B−A
−C+D)を変えることによってもブレーキ圧勾配を変
えることができる。
キ区間(図14のbc間)の場合には,〔−C+D〕,
即ち上記プランジャの受圧面積Dとピストンの断面積C
との関係を変化させることによって,ブレーキ圧勾配を
容易に,任意に設定できることが分かる。また,上式よ
り知られるごとく,D,Cのみならず,例えば(B−A
−C+D)を変えることによってもブレーキ圧勾配を変
えることができる。
【0060】(2)次に,フロントブレーキ回路の失陥
の場合の圧力バランスにつき示す。 (2−1)上記のf2 >D・PMRのとき(図14のa
b間)。フロント欠陥のため,PMF=0となり,上記
(1−1)のバランス式は, PWR=(B−C)・PM/(B−A)+f1 /(B−
A) となる。
の場合の圧力バランスにつき示す。 (2−1)上記のf2 >D・PMRのとき(図14のa
b間)。フロント欠陥のため,PMF=0となり,上記
(1−1)のバランス式は, PWR=(B−C)・PM/(B−A)+f1 /(B−
A) となる。
【0061】(2−2)上記のf2 <D・PMRのとき
(図14のbc間)。PMF=0であるから,上記(1
−2)のバランス式は, PWR=(B−C+D)・PM/(B−A)+(f1 −
f2 )/(B−A) となる。したがって,フロントブレーキ回路欠陥の場合
には,減圧勾配及び折点液圧が高くなることが分かる。
(図14のbc間)。PMF=0であるから,上記(1
−2)のバランス式は, PWR=(B−C+D)・PM/(B−A)+(f1 −
f2 )/(B−A) となる。したがって,フロントブレーキ回路欠陥の場合
には,減圧勾配及び折点液圧が高くなることが分かる。
【図1】実施例のブレーキ液圧制御装置の断面図。
【図2】実施例のブレーキ液圧制御装置の要部説明図。
【図3】バルブシートと弁本体とのシール面積Bの説明
図。
図。
【図4】図1のM−M線矢視断面図。
【図5】図1のN−N線矢視断面図。
【図6】図1のP−P線矢視断面図。
【図7】図1のQ−Q線矢視断面図。
【図8】図1のR−R線矢視断面図。
【図9】実施例のブレーキ液圧制御装置のバルブシー
ト,弁本体付近の説明図。
ト,弁本体付近の説明図。
【図10】実施例のバルブシートの右側面図。
【図11】実施例のバルブシートの左側面図。
【図12】図11のT−T線矢視断面図。
【図13】実施例におけるバルブシート及び弁本体付近
のブレーキ液流れの説明図。
のブレーキ液流れの説明図。
【図14】実施例のブレーキ液圧制御装置における,マ
スターシリンダとリヤシリンダのブレーキ液圧配分線
図。
スターシリンダとリヤシリンダのブレーキ液圧配分線
図。
【図15】従来例に示したブレーキ液圧制御装置の断面
図。
図。
【図16】従来例のブレーキ液圧制御装置における,マ
スターシリンダとリヤシリンダのブレーキ液圧配分線
図。
スターシリンダとリヤシリンダのブレーキ液圧配分線
図。
1...ハウジング, 15...リヤ液通路, 17...弁室, 19...フロント液通路, 2...ピストン, 21...ピストン本体, 211...ピストンの後端面, 22...大径部, 24...弁本体, 26,33...弾性部材, 27...受圧頭, 3...プランジャ, 31...後端面, 32...先端面, 4...内筒, 45...プラグ, 5...バルブシート, 54...穴部,
Claims (11)
- 【請求項1】 タンデムブレーキマスタシリンダとリヤ
ホイールブレーキシリンダ及びフロントホイールブレー
キシリンダとの間に介設され,ハウジング内にそれぞれ
のブレーキ液を流通させるリヤ液通路とフロント液通路
を設けると共に,上記リヤ液通路には上記タンデムブレ
ーキマスタシリンダに連通する第1ポートと,上記リヤ
ホイールブレーキシリンダに連通するリヤポートとを設
け,また上記フロント液通路には上記タンデムブレーキ
マスタシリンダに連通する第2ポートと上記フロントホ
イールブレーキシリンダに連通するフロントポートとを
設けてなるブレーキ液圧制御装置において,上記リヤ液
通路と上記リヤポートとの間にはピストンに設けた弁本
体を内装させる弁室を設けてなり,上記弁室には上記フ
ロント液通路に開口する内腔を設けると共に,上記リヤ
液通路と弁室と内腔とは同一軸芯上に設け,また,上記
ピストンは上記弁本体及び上記内腔に挿入される受圧頭
を有すると共にこれらは同一軸芯上にあり,また,上記
リヤ液通路内には内筒を配設すると共に該内筒にはブレ
ーキ液圧が高いときにのみ上記ピストンに対して作動す
るプランジャを内装し,また該プランジャの先端面は上
記ピストンの後端面に間隙を有して対面しており,かつ
プランジャの先端面とピストンの後端面とは内筒に設け
たプラグによって上記ブレーキ液から隔離された状態に
装着されており,また,上記プランジャは弾性部材によ
って常時後端面方向に付勢されており,一方上記ピスト
ンは弾性部材によって常時弁本体の方向に付勢されてい
ることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 【請求項2】 請求項1において,ブレーキ液圧を受け
るプランジャの受圧面積Dは,ピストンの直径方向の断
面積Cと異なることを特徴とするブレーキ液圧制御装
置。 - 【請求項3】 請求項1又は2において,上記ピストン
とプランジャとは同一軸芯上にあることを特徴とするブ
レーキ液圧制御装置。 - 【請求項4】 請求項1,2又は3において,上記2つ
の弾性部材はいずれもスプリングコイルであることを特
徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 【請求項5】 請求項1〜3又は4において,上記プラ
ンジャは,上記先端面側に上記プラグに当接するリテー
ナを有し,該リテーナとの間に上記弾性部材を介設して
いることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 【請求項6】 請求項1〜4又は5において,上記ピス
トンは上記弁本体よりも後方に大径部を有し,該大径部
と上記プラグとの間に上記弾性部材を介設していること
を特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 【請求項7】 請求項6において,上記大径部と弁本体
との間にはブレーキ液の流量を調整するためのバルブシ
ートが介設されていることを特徴とするブレーキ液圧制
御装置。 - 【請求項8】 請求項1〜6又は7において,上記弁本
体はその外周に溝を有することを特徴とするブレーキ液
圧制御装置。 - 【請求項9】 請求項1〜7又は8において,上記ピス
トンは,上記プラグ内に摺動可能に挿入され,かつ両者
の間には液密シール材が介設されていることを特徴とす
るブレーキ液圧制御装置。 - 【請求項10】 請求項1〜8又は9において,上記受
圧頭は上記内腔との間に液密シール材を介設しているこ
とを特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 【請求項11】 請求項1〜9又は10において,上記
内筒は,上記プランジャの後端面に上記ブレーキ液を導
入する後通路を有することを特徴とするブレーキ液圧制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08235194A JP3409422B2 (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | ブレーキ液圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08235194A JP3409422B2 (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | ブレーキ液圧制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07267060A true JPH07267060A (ja) | 1995-10-17 |
JP3409422B2 JP3409422B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=13772157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08235194A Expired - Fee Related JP3409422B2 (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | ブレーキ液圧制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3409422B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100379925B1 (ko) * | 1998-05-30 | 2003-07-07 | 주식회사 만도 | 차량용브레이크의후륜감압밸브 |
JP2009019759A (ja) * | 2007-06-11 | 2009-01-29 | Akebono Brake Ind Co Ltd | ドラムブレーキ装置 |
-
1994
- 1994-03-28 JP JP08235194A patent/JP3409422B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100379925B1 (ko) * | 1998-05-30 | 2003-07-07 | 주식회사 만도 | 차량용브레이크의후륜감압밸브 |
JP2009019759A (ja) * | 2007-06-11 | 2009-01-29 | Akebono Brake Ind Co Ltd | ドラムブレーキ装置 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3409422B2 (ja) | 2003-05-26 |
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