JPH1156409A

JPH1156409A - 換気機能を有する敷革

Info

Publication number: JPH1156409A
Application number: JP9251258A
Authority: JP
Inventors: Ryozo Tachikawa; 良三太刀川
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1997-08-12
Filing date: 1997-08-12
Publication date: 1999-03-02

Abstract

(57)【要約】【課題】靴内の換気を可能とする敷革を提供する。【解決手段】非通気性の軟質素材にて足形形状の袋体よ
りなる本体を形成し、弁体を有する吸気孔を本体の後部
適所に設け、弁体を有する排気孔を本体の前部上面適所
に設け、本体内にて適度の空隙を有して弾力性通気体を
位置させて、歩行時における加圧力の変化による本体形
状変化によって、吸気孔より吸入した空気が排気孔より
排気されることによって、足指部分の換気を可能とする
よう構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、靴の内面に装着
する敷革に関し、歩行時の加圧力変化によって空気の吸
入・排気を行うことのできる敷革に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、革靴の内面に装着して使用す
る敷革があるが、クッション性を得るためのものや消臭
効果を有するものなどが大半であって、本発明にて示す
ように、歩行時に空気の吸入と排気を行うことのできる
敷革は見当たらない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】靴は歩行時の足の保護
や歩き易さなどを目的として使用されるが、足と靴とを
フィットさせたり、適度のクッション性を得るために敷
革が利用されている。一方、靴として多く使われる革靴
は耐久性に富むが、通気性に難があり、長時間使用する
と足先が蒸れてくる。特に夏季は高温多湿ともなるため
に、この蒸れによって水虫となったり、また保有する水
虫が繁殖することになる。一部のスポーツシューズには
通気性をよくするための工夫がなされたものもあるが、
革靴ではメッシュの革靴があるのみで、通気性を積極的
に良くするためのものはない。そのため、通気性の良い
材質で作られた敷革を用いたり、綿の靴下をはいて時々
取り替えたりするなどの手段がとられている。しかし根
本的な解決方法とは言い難く、より効率的に靴内の換気
を促すための工夫が望まれている。本発明は、以上のよ
うな従来からの靴および敷革に関わる課題を解決するた
めに発明されたもので、敷革にポンプ機能を付加して、
歩行による空気の吸排気によって靴内の換気を行い、足
先の蒸れを防止することのできる敷革を提供することを
目的としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】課題を解決する手段とし
て本発明は、袋状の本体に吸気孔と排気孔を設け、本体
内に空隙部分を残して弾力性通気体を位置させてその主
要部を構成した。すなわち、非通気性の軟質素材にて足
形形状の袋体よりなる本体を形成し、弁体を有する吸気
孔を本体の後部適所に設け、弁体を有する排気孔を本体
の前部上面適所に設け、本体内にて適度の空隙を有して
弾力性通気体を位置させて、歩行時における加圧力の変
化による本体形状変化によって、吸気孔より吸入した空
気が排気孔より排気されることによって、足指部分の換
気を可能とするよう構成する。本発明は以上の構成より
なる換気機能を有する敷革である。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明を使用するには、靴の中に
本体を収納し、通常の靴として使用する。歩行時におい
て、体重移動のために靴底に加わる加重は変化し、本体
に加わる加重も変化する。すなわち、踵から着地するの
でまず踵部分に加重が加わり、本体の後部は圧縮され
る。このとき圧縮に伴う本体の容積変化により、弾力性
通気体内の空気は押し出されて本体内前方へと移動す
る。この空気は本体内の空隙部分を通過して排気孔に達
し、この排気孔より排出される。なお、吸気孔内部には
弁体が位置しており、押し出される空気が外部に漏れる
ことはない。そして踵が上がると、この部分の加重は減
少し、この弾力性通気体の復元力にてもとの形状へと戻
るが、このとき、弁体が開いて吸気孔より外気が流入す
る。このとき排気孔の弁体は閉となるので逆流すること
はない。以上の動作が繰り返されて、歩行の度に外気が
吸入されて本体内を通過し、排気孔より排出される。こ
の排気孔は、足指の付け根近傍に位置するので換気が常
時行われて、足とくに足指部分の蒸れを防ぐことができ
る。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
において、１は本体で、軟質合成樹脂シートを足形の袋
状に設けたもので、その前部は薄く、後部は厚く形成さ
れている。２は軟質スポンジで、本体１の後部内面上部
に内接して位置している。３は硬質スポンジで、軟質ス
ポンジの下部に接して位置し、その外形は本体と少しの
空隙を有し、後部は本体内面に接し、前部は本体の中間
位置まで達している。４は棒状の硬質スポンジで、本体
の前部内面に列設される。５は吸気孔で、本体の後部側
面に対向配置される。この吸気孔は図６にて示すよう
に、本体に設けた孔内に短管が挿入固着され、この短管
の端面に弁体６が開閉自在に取り付けられている。７は
排気孔で、本体の前部上面に孔を設けてこの孔内に段部
を形成し、該段部に弁体８を開閉自在に設けたものであ
る。以上が本発明の一実施例である。

【０００７】本発明の機能・作用については前述した
が、本例では弾力性通気体として２種類のスポンジを使
用した。軟質スポンジを上部に硬質スポンジを下部に配
置しているが、加圧による圧縮の容易性を考慮して軟質
スポンジを用い、また本体全体が圧縮されて吸排気孔が
変形することのないように硬質スポンジを用いている。
そして本体前半部分には棒状の硬質スポンジを列設して
充分な間隙を設け、後半部分は本体内側面と適度の間隙
を有して、吸気孔の弁体作動に支障がないよう構成し
た。また排気孔は段部内に弁体を設けて弁開閉をスムー
スに行えるよう構成している。さらに、排気孔の配置は
足指のカーブに沿った曲線状としており、各足指の付け
根部分に排気が均等に当たるよう設けている。なお、本
発明の敷革の効果を助長するには、靴と足との間に少し
の間隙が必要である。そのため、装着した本体の吸気孔
近傍の靴面に、複数個の通気孔を設け、さらには足指の
位置する靴面上部にも空気放出のための通気孔を設ける
とよい。なお例示した吸気孔および排気孔の位置は一例
であり、他の種々の配置が可能である。以上のごとく、
本発明によって歩行時に靴内の換気が自動的に行われ
て、足先のむれを防止し、快適な歩行を楽しむことがで
きる。

【０００８】

【発明の効果】本発明によれば、歩行の度に外気を取り
入れて排出するので、靴内の通気性が一段と良くなり、
足指部分のむれを防ぐことができる。とくに水虫などの
場合において、その繁殖防止に役立つ、有用なる物品を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の平面図

【図２】本発明の正面図

【図３】Ａ−Ａ拡大断面図

【図４】Ｂ−Ｂ拡大断面図

【図５】本発明の排気孔の構造説明図

【図６】本発明の吸気孔の構造説明図

【図７】本発明の使用状態図

【符号の説明】

１本体２軟質スポンジ３硬質スポンジ４硬質スポンジ５吸気孔６弁体７排気孔８弁体９通気孔

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】非通気性の軟質素材にて足形形状の袋体よ
りなる本体を形成し、弁体を有する吸気孔を本体の後部
適所に設け、弁体を有する排気孔を本体の前部上面適所
に設け、本体内にて適度の空隙を有して弾力性通気体を
位置させて、歩行時における加圧力の変化による本体形
状変化によって、吸気孔より吸入した空気が排気孔より
排気されることによって、足指部分の換気を可能とする
よう構成したことを特徴とする換気機能を有する敷革。