JPH11187904A - 扁平な弁装置及び換気機能を備えた靴内底部材及び靴 - Google Patents

扁平な弁装置及び換気機能を備えた靴内底部材及び靴

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JPH11187904A
JPH11187904A JP9367708A JP36770897A JPH11187904A JP H11187904 A JPH11187904 A JP H11187904A JP 9367708 A JP9367708 A JP 9367708A JP 36770897 A JP36770897 A JP 36770897A JP H11187904 A JPH11187904 A JP H11187904A
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shoe
air
valve device
discharge
insole
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Minoru Tagami
實 田上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】湿気と熱気を継続して放出することにより、長
時間靴を履いても、足蒸れを防ぎ、良好な履き心地を維
持できる靴内底部材及び靴を提供する。 【解決手段】靴K1は靴中敷A1と短靴本体4を備えて
いる。靴中敷A1は中敷本体1を備えており、下面11
にはポンプ装置2が設けてある。ポンプ装置2は、内部
に空気貯留部200を有する空気吸排装置20が備えて
ある。空気貯留部200には第一弁装置3が内蔵してあ
る。第一弁装置3は、柔軟性を有し扁平な横断面視無端
状に形成してある。第一弁装置3には吸入管21が設け
てある。空気貯留部200には連結管22が設けてあ
る。連結管22には第二弁装置3aが設けてある。短靴
本体4の後部側には排出孔40が形成してある。排出孔
40には第二弁装置3aが配置してあり、靴内部の空気
が排出孔40を通じて靴外部に排出できるようにしてあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は扁平な弁装置及び換
気機能を備えた靴内底部材及び靴に関するものである。
更に詳しくは、扁平形状を有する弁装置、及び該弁装置
とポンプ装置を備えており、長時間靴を履いたときでも
足蒸れを防ぐことができ、しかも、ポンプ装置による違
和感を感じず、履き心地を損なわない靴内底部材及び靴
に関するものである。なお、本明細書において「靴内底
部材」の用語は、靴中敷及び中底を含めた概念で用いて
いる。
【0002】
【従来技術及びその課題】甲被、胴被等を有す靴は、長
時間履いたときに、汗により生じる湿気と熱気のために
足蒸れが生じて、履き心地を著しく損なうことがあっ
た。これは靴内面と足外面との隙間が狭いこと、足裏と
靴内部の内底部材とが密接していること、特に足裏は身
体の各部分のうちで最も発汗が多い部分であること、等
が全て相関連しているからである。
【0003】そこで従来から、上記のような足蒸れが生
じたり、履き心地を損なったりすることがないように、
靴を履いたときに足裏と接する内底には、種々の工夫が
施されている。例えば、内底の内部に空隙部を設けて、
空隙部の中に活性炭や吸水性樹脂等を入れ、外部と管で
連通したもの、または、内底の表面を吸湿性を有する織
物で包被したもの等がある。
【0004】上記した内部に空隙部を設けて、空隙部の
中に活性炭や吸水性樹脂等を入れ、外部と管で連通した
内底は、暫くの間は、足裏から発汗して靴内に充満して
いる湿気を吸着するので、その間は足蒸れを防ぐことが
できる。しかし、吸着された湿気は、外部に放出されな
いため、性能は次第に落ちてしまう。また、この構成に
あっては、湿気しか吸着できないので、熱気に対しては
殆ど効き目を奏さなかった。従って、靴を長時間履いた
ときには、足蒸れを防ぐことができず、履き心地を損な
っていた。
【0005】また、表面を吸湿性を有する織物で包被し
た内底は、最初のうちは、足裏に吸湿性を有する織物が
直接接しているため、足裏からの発汗を吸い取り易く、
これにより足蒸れを防ぐことができる。しかし、上記し
た内底と同じく、吸着された汗は、外部に放出されず、
性能は次第に落ち、また、熱気に対しても同様に殆ど効
き目がない。つまり、この場合も、靴を長時間履いたと
きには、足蒸れを防止して、履き心地を向上させること
はできなかった。
【0006】本発明の目的は、長時間靴を履いても、湿
気と熱気を継続して放出することにより、足蒸れを防
ぎ、良好な履き心地を維持できる靴内底部材及び靴を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、流入口と排出口を有し、流入口から流入し
た流体を排出口からは排出するが、排出口からの流体の
流入は妨げる構造の扁平な弁装置であって、弾性または
柔軟性を有する薄板またはシートが重なり合って形成さ
れており、排出口は通常状態では接合または実質的に接
合しており、流体の排出時には排出圧力で変形して上記
排出口は開口することを特徴とする、扁平な弁装置であ
る。
【0008】第2の発明にあっては、靴内部の換気を行
う靴内底部材であって、内底本体と、靴内部の空気の吸
入と、吸入した該空気の靴外部への排出とを交互に行う
ポンプ装置と、を備えており、上記ポンプ装置は、空気
貯留部を備え、荷重が加除されることにより空気を吸排
する空気吸排装置と、排出口が上記空気貯留部と連通す
るように、かつ、流入口が靴内部と連通するように設け
てある第1発明に係る扁平な弁装置と、排出口が靴外部
と連通するように、かつ、流入口が上記空気貯留部と連
通するように設けてある第1の発明に係る扁平な弁装置
と、を備えており、上記空気吸排装置にかかる荷重が除
かれることによって、靴内部の空気が第1の発明に係る
扁平な弁装置を通り上記空気貯留部に吸入され、また、
上記空気吸排装置に荷重が加えられることによって、上
記空気貯留部に吸入された空気が第1の発明に係る扁平
な弁装置を通り靴外部へ排出されることを特徴とする、
換気機能を備えた靴内底部材である。
【0009】第3の発明にあっては、一端が弁装置の流
入口と接続してあり、他端が上記内底本体のうち足指基
部と対応する位置に配されるように設けてある吸入管を
備えていることを特徴とする、第2の発明に係る換気機
能を備えた靴内底部材である。
【0010】第4の発明にあっては、第2または第3の
発明に係る換気機能を備えた靴内底部材を有しているこ
とを特徴とする、靴である。
【0011】弁装置は薄板またはシートが重なり合って
形成してあれば良く、例えば、薄板またはシートを複数
枚重ねたものや、円環状のものを潰して重なり合わせた
もの等を挙げることができる。
【0012】上記第2ないし第4の発明において、内底
本体としては、例えば、コルクボード、レザーボード、
ファイバーボード等のような適度の弾性と通気性を有す
るものが使用される。空気吸排装置としては、例えば、
荷重が加わると直ちに圧縮され、荷重が除かれると直ち
に復元しうる、例えば、高分子弾性体により成形された
中空体が使用される。
【0013】また、吸入管としては、例えば、弾性を有
するポリマーにより成形されたチューブ状のものが使用
される。ポリマーの中でも、ゴム特に純ゴム配合の組成
物または純ゴムに近い配合の組成物により成形されたチ
ューブ状のものが好ましい。
【0014】
【作 用】本発明に係る扁平な弁装置は、弾性または柔
軟性を有する薄板またはシートが重なり合って形成され
ている。従って、例えば、該扁平な弁装置を靴の中底や
中敷等の内底に設けて、靴内部の湿気と熱気を放出し足
蒸れを防ぐ空気ポンプに使用する場合にあっては、靴履
用者が靴を履き使用したときにおける、足に感じる弁装
置による違和感や異物感を実質的になくすことができ、
履き心地の快適性を高めることができる。この足に感じ
る違和感や異物感は、靴履用者に多大な不快感を与える
要素であるので、この作用は効果が大きい。
【0015】本発明に係る換気機能を備えた靴内底部材
を、例えば、空気吸排装置が足の踵に対応する位置に配
置されるようにして靴内部に設けて使用すると、空気吸
排装置には、靴履用者が歩行等することにより体重、即
ち荷重が加除される。空気吸排装置にかかる荷重が除か
れることによって、該空気吸排装置には空気貯留部に空
気を吸入しようとする作用が生じる。そして、排出口が
空気貯留部と連通するように、かつ、流入口が靴内部と
連通するように設けてある側の弁装置の流入口からは、
空気が流入され排出口から排出して、靴内部の湿気と熱
気を有する空気が上記空気貯留部に吸入される。このと
き上記弁装置の排出口は、排出圧力で変形して開口した
状態にある。また、排出口が靴外部と連通するように、
かつ、流入口が上記空気貯留部と連通するようにして設
けてある側の弁装置は、排出口が接合または実質的に接
合している状態にあるので、該排出口からの空気の流入
は妨げられており、この弁装置から空気は流入しない。
【0016】反対に、空気吸排装置に荷重が加えられる
と、上記空気貯留部に吸入された靴内部の湿気と熱気を
有する空気は、該空気貯留部より外部に排出しようとす
る。そして、排出口が靴外部と連通するように、かつ、
流入口が上記空気貯留部と連通するようにして設けてあ
る側の弁装置の排出口が排出圧力により変形して開口す
ることにより上記空気貯留部に吸入された空気は靴外部
に排出される。また、排出口が上記空気貯留部と連通す
るように、かつ、流入口が靴内部と連通するようにして
設けてある側の弁装置は、排出口が接合または実質的に
接合している状態にあるので、該排出口から靴内部には
空気は排出されない。
【0017】歩行中には、上記空気吸排装置に荷重が加
わったり、除かれたりして、上記した動作が交互に行な
わる。つまり、靴内部の湿気と熱気を有する空気の吸引
と靴外部への排出が交互に連続して行なわれるので、長
時間靴を履いても、靴内部には湿気や熱気が籠もること
がなく快適である。
【0018】吸入管の一端が上記弁装置の流入口と接続
してあり、他端が上記内底本体のうち足指基部、例え
ば、踏みつけ部と指との間に形成してある凹み部に対応
する位置に設けられているものは、この部分が内底表面
と足裏面との間隙が最も大きい部分であるので、吸入管
の他端から靴内部の湿気や熱気を十分に吸い込むことが
できる。そして直ちに、その湿気や熱気を空気貯留部に
送ることが出来、靴内部の湿気や熱気を靴外部に一層ス
ムーズに排出することが出来る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明に係る靴中敷の第
1の実施の形態を示す底面図、図2は図1に示す靴中敷
の平面図、図3は図1に示す靴中敷に使用してある第一
弁装置の流通口が閉じた状態を示す説明図、図4は図1
に示す靴中敷に使用してある第一弁装置の流通口が開い
た状態を示す説明図である。
【0020】符号A1は靴中敷を示している。靴中敷A
1は内底本体である中敷本体1を備えており、中敷本体
1の下面11(足裏と接する面と反対の面,図1参照)
には、靴内部の空気の吸入と、吸入した空気の靴外部へ
の排出とを交互に行うポンプ装置2が設けてある。
【0021】ポンプ装置2は空気吸排装置20を有して
いる。空気吸排装置20の内部は空気貯留部200であ
る。空気吸排装置20は、弾性を有するゴムで成形され
た円形で扁平状の中空体であり、足裏の踵部に対応する
位置に設けられている。空気吸排装置20は荷重が加除
されることにより空気を空気貯留部200に吸排する。
上記空気吸排装置20を形成する材料は、弾性を有する
ゴムに限定するものでなく、上記したような弾性等によ
り形状が復元する性質を有するようであれば、例えば、
合成樹脂でも良い。
【0022】上記空気吸排装置20には第一弁装置3が
設けてある。第一弁装置3は、柔軟性を有する二枚の薄
い合成樹脂板34,34aを重ね合わせて、通常状態で
排出口が接合または実質的に接合してある扁平な横断面
視無端状になるように形成してある。第一弁装置3の一
端側は排出口30であり、他端側は流入口31である。
上記流入口31から排出口30にかけては、流通部32
が形成してある。また、流通部32が形成してある方向
における両側部33,33は、内面が相互に接着してあ
り、流通部32の幅を狭くして流通部32内部の圧力が
負圧になった際にこの流通部32の内面が相互に密着ま
たは実質的に密着し閉塞し易いようにしてある。上記第
一弁装置3を形成する材料は、弾性または柔軟性を有し
ていれば、特に限定するものではなく、例えば、ゴムで
も良い。
【0023】上記流入口31には、扁平な管状形状を有
する吸入管21が一端側を所要深さ挿し込んで設けてあ
る。吸入管21は、内部が上記流通部32と連通するよ
うに、かつ、流入口31とこの吸入管21の外周部とが
気密または実質的に気密になるようにしてある。
【0024】上記中敷本体1のうち足指基部と対応する
位置である、踏みつけ部と指との間に形成してある凹み
部に対応する位置には、中敷本体1の上面12から下面
11にかけて貫通した空気の流通孔10が形成してあ
る。上記吸入管21の他端は、この流通孔10に接続し
てある。
【0025】上記第一弁装置3は、上記空気吸排装置2
0の空気貯留部200に内蔵してある。吸入管21は空
気貯留部200から空気吸排装置20の外部に延長して
設けてある。吸入管21の外周部は、空気吸排装置20
と気密または実質的に気密になるようにしてある。な
お、上記第一弁装置3は、排出口30が少なくとも上記
空気貯留部200と連通するように、かつ、流入口31
が少なくとも靴内部と連通するようにして設けてあれば
良い。
【0026】空気吸排装置20の空気貯留部200に
は、一端側が第二弁装置3aの流入口31aに所要深さ
挿し込んで設けてある連結管22の他端220が接続し
てある。この連結管22も、外周部が空気吸排装置20
と気密または実質的に気密になるようにして設けてあ
る。上記第二弁装置3aの構造は、上記した第一弁装置
3と同一であるので、説明は省略する。連結管22は、
内部が流通部32a(図1及び図2参照)と連通するよ
うに、かつ、流入口31aとこの連結管22の外周部と
が気密または実質的に気密になるようにしてある。
【0027】第二弁装置3aの排出口30aは、吸入さ
れた靴内部の空気が靴外部に排出できるように設けられ
る。なお、第二弁装置3aは排出口30aが少なくとも
靴外部と連通するように、かつ、流入口31aが少なく
とも上記空気吸排装置20の上記空気貯留部200と連
通するように設けてあれば良い。
【0028】図5は本発明に係る短靴の第1の実施の形
態を示す説明図である。符号K1は短靴を示している。
靴K1は、上記した靴中敷A1と、短靴本体4を備えて
いる。なお、短靴本体4は図において、便宜的に想像線
で示している。短靴本体4の後部側(図5において左
側)には、排出孔40が形成してある。排出孔40に
は、上記靴中敷A1の第二弁装置3aの排出口30aが
配置してあり、靴内部の空気がこの排出孔40を通じて
靴外部に排出できるようにしてある。
【0029】(作 用)図6は図5に示す短靴が有する
靴中敷の空気吸排装置に荷重が加わっていない(除かれ
ている)状態を示す要部拡大説明図、図7は図5に示す
短靴が有する靴中敷の空気吸排装置に荷重が加わってい
る状態を示す要部拡大説明図である。図1ないし図7を
参照して靴中敷及び短靴の第1の実施の形態の作用を説
明する。
【0030】靴中敷A1に設けてある空気吸排装置20
には、靴履用者が歩行等することにより踵から体重、即
ち荷重が加除される。空気吸排装置20に荷重がかかる
と空気貯留部200は潰れる(図7参照)。そして、踵
を上げ、かかる荷重が除かれることによって、空気貯留
部200は弾性により、元の形状に戻ろうとする。その
際、空気貯留部200の内部は外部から空気を吸い込も
うとして負圧になる。
【0031】空気貯留部200の内部が負圧になると、
通常状態で接合または実質的に接合してある第一弁装置
3の排出口30は、大気圧により流通部32の内面が相
互に離れて排出圧力で変形して膨らむことにより開口
し、吸入管21から流入口31を通り靴内部の湿気と熱
気を有する空気が上記空気貯留部200に吸入される
(図6の右側参照)。また、空気貯留部200の内部が
負圧になることにより、第二弁装置3aは、排出口30
aが相互に密着または実質的に密着して閉塞するので、
この第二弁装置3aから空気は流入されない(図6の左
側参照)。
【0032】元の状態に形状が復元された空気吸排装置
20に再度荷重が加えられると、空気貯留部200はま
た潰され加圧される。そして、上記空気貯留部200に
吸入された靴内部の湿気と熱気を有する空気は、空気貯
留部200の外部に排出しようとする。そして、上記空
気貯留部200に吸入された靴内部の空気は、第二弁装
置3aの流通部32aの内面を相互に離して排気圧力で
変形させ膨らませて開口することにより、連結管22を
介して排出口30aから排出孔40を通り靴外部に排出
される(図7の左側参照)。また、第一弁装置3の排出
口30は、通常状態で接合または実質的に接合している
ので、空気貯留部200に吸入された空気は靴内部に排
出しない(図7の右側参照)。
【0033】歩行中には、上記空気吸排装置20に、荷
重が加わったり、除かれたりして、上記した動作が交互
に行なわる。つまり、靴内部の湿気と熱気を有する空気
の吸入と外部への排出が交互に連続して行なわれるの
で、長時間短靴K1を履いても、靴内部には湿気や熱気
が籠もることがなく快適である。
【0034】また、吸入管21の他端が、中敷本体1の
うち足指基部と対応する位置である、踏みつけ部と指と
の間に形成してある凹み部に対応する位置、即ち、内底
表面と足裏面との間隙が最も大きい部分である部分に形
成してある流通孔10に接続してあるので、靴内部の湿
気や熱気は十分に吸入することができる。そして、直ち
に、その湿気や熱気を空気貯留部200に送ることが出
来、靴内部の湿気や熱気を靴外部に一層スムーズに排出
することができる。
【0035】靴中敷A1に設けてある第一弁装置3及び
第二弁装置3aは、流通部32,32a内部圧と外部圧
との圧力差で、流通部32,32aの内面が相互に離れ
たり、また相互に密着または実質的に密着して閉塞した
りする作用を利用しており、これにより空気の流通を制
御することができる弁装置を、扁平な横断面視無端状で
形成することを可能としたものである。短靴K1は、弁
装置として上記した第一弁装置3及び第二弁装置3aを
使用しているので、靴履用者が短靴K1を履き使用した
ときにおける、足に感じる弁による違和感や異物感を実
質的になくすことができ、履き心地の快適性が高い。足
に感じる違和感や異物感は、靴履用者に多大な不快感を
与える要素であるので、この作用は効果が大きい。
【0036】図8は本発明に係る靴中敷及びそれを有す
る長靴を示す第2の実施の形態を示す説明図である。な
お、図8において、上記図1ないし図7で示したものと
同一または同等箇所には同一の符号を付して示してい
る。また、以下の説明において構造について上記で示し
た箇所と重複する説明は省略する。
【0037】符号K2は長靴を示している。長靴K2
は、靴中敷A2と、長靴本体5を備えている。なお、長
靴本体5は図において、便宜的に想像線で示している。
空気吸排装置20の空気貯留部200には、一端側が第
二弁装置3aの流入口31aに所要深さ挿し込んで設け
てある排出管23の他端が接続してある。この排出管2
3も、外周部が空気吸排装置20と気密または実質的に
気密になるようにして設けてある。排出管23は長靴本
体5の後側内面(図8において左側)に沿って上方に延
長して設けてある。
【0038】排出管23の一端側に接続してある第二弁
装置3aは、排出口30aの後端が履き口50の縁部と
面一または実質的に面一になるように設けてある。ま
た、排出管23の一端側も、内部が流通部32aと連通
するように、かつ、流入口31aとこの排出管23の外
周部とが気密または実質的に気密になるようにしてあ
る。また、長靴K2における作用については、上記した
短靴K1と実質的に同一であるので、説明は省略する。
【0039】図9は本発明に係る靴中敷の第3の実施の
形態を示す断面図である。なお、図9において、上記図
1ないし図8で示したものと同一または同等箇所には同
一の符号を付して示している。また、以下の説明におい
て構造について上記で示した箇所と重複する説明は省略
する。符号A3は靴中敷を示している。靴中敷A3は中
敷本体1aと、この中敷本体1aの内部に収容されたポ
ンプ装置2を備えている。ポンプ装置2を構成している
空気吸排装置20及び吸入管21、連結管22、第一弁
装置3、第二弁装置3aは、上記中敷本体1aの内部に
設けてある。
【0040】上記したものと同様の作用、効果について
は説明を省略するが、更に加えて、ポンプ装置2が、中
敷本体1の内部に設けてあるので、ポンプ装置2の各構
成が中敷本体1aの下面12aに凸部を形成することが
ない。これにより靴履用者が靴を履き使用したときにお
ける、足に感じる違和感や異物感を実質的になくすこと
ができ、履き心地の快適性を高めることができる。ま
た、ポンプ装置2が中敷本体1aの内部に設けてあるの
で、不自然な感じを与えず、見栄えを低下させることも
ない。
【0041】本明細書で使用している用語と表現は、あ
くまでも説明上のものであって、なんら限定的なもので
はなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等
価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の
技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるとい
うことは言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a) 本発明に係る扁平な弁装置は、弾性または柔軟
性を有する薄板またはシートが重なり合って形成されて
いる。従って、例えば、該扁平な弁装置を靴の中底や中
敷等の内底に設けて、靴内部の湿気と熱気を放出し足蒸
れを防ぐ空気ポンプに使用する場合にあっては、靴履用
者が靴を履き使用したときにおける、足に感じる弁装置
による違和感や異物感を実質的になくすことができ、履
き心地の快適性を高めることができる。この足に感じる
違和感や異物感は、靴履用者に多大な不快感を与える要
素であるので、この作用は効果が大きい。
【0043】(b) 本発明に係る換気機能を備えた靴
内底部材を、例えば、空気吸排装置が足の踵に対応する
位置に配置されるようにして靴内部に設けて使用する
と、空気吸排装置には、靴履用者が歩行等することによ
り体重、即ち荷重が加除される。空気吸排装置にかかる
荷重が除かれることによって、該空気吸排装置には空気
貯留部に空気を吸入しようとする作用が生じる。そし
て、排出口が空気貯留部と連通するように、かつ、流入
口が靴内部と連通するように設けてある側の弁装置の流
入口からは、空気が流入され排出口から排出して、靴内
部の湿気と熱気を有する空気が上記空気貯留部に吸入さ
れる。このとき上記弁装置の排出口は、排出圧力で変形
して開口した状態にある。また、排出口が靴外部と連通
するように、かつ、流入口が上記空気貯留部と連通する
ようにして設けてある側の弁装置は、排出口が接合また
は実質的に接合している状態にあるので、該排出口から
の空気の流入は妨げられており、この弁装置から空気は
流入しない。
【0044】(c) 反対に、空気吸排装置に荷重が加
えられると、上記空気貯留部に吸入された靴内部の湿気
と熱気を有する空気は、該空気貯留部より外部に排出し
ようとする。そして、排出口が靴外部と連通するよう
に、かつ、流入口が上記空気貯留部と連通するようにし
て設けてある側の弁装置の排出口が排出圧力により変形
して開口することにより上記空気貯留部に吸入された空
気は靴外部に排出される。また、排出口が上記空気貯留
部と連通するように、かつ、流入口が靴内部と連通する
ようにして設けてある側の弁装置は、排出口が接合また
は実質的に接合している状態にあるので、該排出口から
靴内部には空気は排出されない。
【0045】(d) 歩行中には、上記空気吸排装置に
荷重が加わったり、除かれたりして、上記した動作が交
互に行なわる。つまり、靴内部の湿気と熱気を有する空
気の吸引と靴外部への排出が交互に連続して行なわれる
ので、長時間靴を履いても、靴内部には湿気や熱気が籠
もることがなく快適である。
【0046】(e) 吸入管の一端が上記弁装置の流入
口と接続してあり、他端が上記内底本体のうち足指基
部、例えば、踏みつけ部と指との間に形成してある凹み
部に対応する位置に設けられているものは、この部分が
内底表面と足裏面との間隙が最も大きい部分であるの
で、吸入管の他端から靴内部の湿気や熱気を十分に吸い
込むことができる。そして直ちに、その湿気や熱気を空
気貯留部に送ることが出来、靴内部の湿気や熱気を靴外
部に一層スムーズに排出することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る靴中敷の第1の実施の形態を示す
底面図。
【図2】図1に示す靴中敷の平面図。
【図3】図1に示す靴中敷に使用してある第一弁装置の
流通口が閉じた状態を示す説明図。
【図4】図1に示す靴中敷に使用してある第一弁装置の
流通口が開いた状態を示す説明図。
【図5】本発明に係る短靴の第1の実施の形態を示す説
明図。
【図6】図5に示す短靴が有する靴中敷の空気吸排装置
に荷重が加わっていない(除かれている)状態を示す要
部拡大説明図。
【図7】図5に示す短靴が有する靴中敷の空気吸排装置
に荷重が加わっている状態を示す要部拡大説明図。
【図8】本発明に係る靴中敷及びそれを有する長靴を示
す第2の実施の形態を示す説明図。
【図9】本発明に係る靴中敷の第3の実施の形態を示す
断面図。
【符号の説明】
A1,A2,A3 靴中敷 K1 短靴 K2 長靴 1,1a 中敷本体 10 流通孔 11,11a 下面 12,12a 上面 2 ポンプ装置 20 空気吸排装置 200 空気貯留部 21 吸入管 22 連結管 220 連結管の他端 23 排出管 3 第一弁装置 30 排出口 31 流入口 32 流通部 3a 第二弁装置 30a 排出口 31a 流入口 32a 流通部 33 両側部 34,34a 合成樹脂板 4 短靴本体 40 排出孔 5 長靴本体 50 履き口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入口(31)と排出口(30)を有し、流入口
    (31)から流入した流体を排出口(30)からは排出するが、
    排出口(30)からの流体の流入は妨げる構造の扁平な弁装
    置であって、 弾性または柔軟性を有する薄板またはシートが重なり合
    って形成されており、排出口(30)は通常状態では接合ま
    たは実質的に接合しており、流体の排出時には排出圧力
    で変形して上記排出口(30)は開口することを特徴とす
    る、 扁平な弁装置。
  2. 【請求項2】 靴内部の換気を行う靴内底部材であっ
    て、 内底本体(1) と、 靴内部の空気の吸入と、吸入した該空気の靴外部への排
    出とを交互に行うポンプ装置(2) と、を備えており、 上記ポンプ装置(2) は、 空気貯留部(200) を備え、荷重が加除されることにより
    空気を吸排する空気吸排装置(20)と、 排出口(30)が上記空気貯留部(200) と連通するように、
    かつ、流入口(31)が靴内部と連通するように設けてある
    請求項1記載の扁平な弁装置(3) と、 排出口(30a) が靴外部と連通するように、かつ、流入口
    (31a) が上記空気貯留部(200) と連通するように設けて
    ある請求項1記載の扁平な弁装置(3a)と、を備えてお
    り、 上記空気吸排装置(20)にかかる荷重が除かれることによ
    って、靴内部の空気が請求項1記載の扁平な弁装置(3)
    を通り上記空気貯留部(200) に吸入され、また、上記空
    気吸排装置(20)に荷重が加えられることによって、上記
    空気貯留部(200) に吸入された空気が請求項1記載の扁
    平な弁装置(3a)を通り靴外部へ排出されることを特徴と
    する、 換気機能を備えた靴内底部材。
  3. 【請求項3】 一端が弁装置(3) の流入口(31)と接続し
    てあり、他端が内底本体(1) のうち足指基部と対応する
    位置に配されるように設けてある吸入管(21)を備えてい
    ることを特徴とする、 請求項2記載の換気機能を備えた靴内底部材。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の換気機能を備え
    た靴内底部材を有していることを特徴とする、 靴。
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Cited By (7)

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