JPH1154983A - 電波吸収壁 - Google Patents

電波吸収壁

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JPH1154983A
JPH1154983A JP22762997A JP22762997A JPH1154983A JP H1154983 A JPH1154983 A JP H1154983A JP 22762997 A JP22762997 A JP 22762997A JP 22762997 A JP22762997 A JP 22762997A JP H1154983 A JPH1154983 A JP H1154983A
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JP
Japan
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radio wave
ferrite
wall
field component
wave absorption
Prior art date
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Pending
Application number
JP22762997A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshitaka Tsurutome
敏孝 鶴留
Kimiharu Ota
公春 太田
Sadahiro Imai
禎宏 今井
Ryoji Kuroda
亮二 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性、強度性、特に施工性にすぐれた構成
のUHF帯域用電波吸収壁の提供。 【解決手段】 1〜10wt%のCoOを添加含有した
焼結フェライトタイル1を使用することにより、当該磁
性体を到来電波の電界成分方向に所要間隔を開けて配
置、到来電波の磁界成分方向に連続させて配置でき、反
射減衰量のピークが470〜770MHzの周波数帯域
にあり、かつ該ピーク値が−14dB以下の特性を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フェライトタイ
ルを用いた470〜770MHzのUHF帯域用の電波
吸収壁に係り、フェライトタイルのフェライト組成に少
量のCoOを添加含有することにより、UHF帯域にお
ける反射減衰量のピーク値が−14dB以下の特性を得
た電波吸収壁に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の建築物の高層化に伴うテレビ電波
受信障害(テレビゴースト障害)の発生は大きな社会問
題となり、その対策に用いるテレビゴースト用電波吸収
壁(パネル)が不可欠になりつつあり、特に、フェライ
ト系電波吸収体は薄型で良好な電波吸収特性を示し、耐
候性にすぐれ、化学的にも安定であるため、ビル壁面に
取り付ける電波吸収材として多用されている。
【0003】従来より、磁気共鳴現象を利用した焼結フ
ェライト、すなわち、Mn−Zn系、Ni−Zn系等の
焼結フェライトからなる板に金属板裏張りを施した構成
とすることにより、電波吸収能力にすぐれかつ比較的薄
板として利用できるため、実用化され、これらのフェラ
イト系電波吸収体は、一般的に寸法が100mm×10
0mmで厚さが5〜10mm程度のタイル状とし、これ
らを敷き詰めて施工し吸収壁体として構築される。
【0004】例えば、特公昭55−13600号公報に
は、従来の電波吸収体が有する、フェライト板と金属板
の熱膨張係数の相違によりフェライト板が剥離するとい
う問題を解決するため、補強材を埋設したコンクリー
ト、モルタル等の建築材料の表面に100mm×100
mmのフェライトタイルの磁性体板を固着させ、かつ磁
性体板の表面にモルタル等の外装材を施した3層構造の
構成が提案されている。
【0005】また、特公昭55−49798号公報は、
電波吸収特性を低下させず、フェライト板の使用枚数を
減少させ、建材としての実用性を高めることを目的とし
て、フェライト板を到来電波の磁界成分方向に連続とな
るように結合させ、電界成分の方向に不連続となるよう
に間隔をあけ配列した構成を開示している。
【0006】しかしこれら上記の構成では、フェライト
板の外側に配置される外装材を美観上から天然石や磁器
タイル等で構成することが要求される場合、外装材に十
分な強度をもたせるために外装材の厚みを厚くする必要
があり、この厚い外装材を装着することにより、電波吸
収特性は劣化してしまう。
【0007】また、電波吸収体が高層建築物の不要反射
電波による障害防止のため使用される場合、一般的に、
100MHz〜200MHz程度の周波数帯域での反射
減衰量が10〜15dB以上である電波吸収特性が要求
されるが、上記の構成では100MHzでの吸収特性は
良好であるが、200MHzでの特性が十分には得られ
ず、非常に狭帯域な電波吸収特性しか得られない。
【0008】そこで、特開平2−170599号公報で
は、図4に示すごとく、上記特公昭55−49798号
に示される構成において、図の上下方向である磁界成分
方向の複数個のフェライトタイル1等の磁性体が連続し
て配列されている部分を、密着させず磁界成分方向寸法
の5%以下の隙間を設けることにより、外装材2の厚さ
が厚い場合の特性劣化を回復させ、電波吸収特性を必要
とされる周波数範囲に制御できる構成を提供している。
尚、図中符号3はコンクリート4内の構造用鉄筋であ
り、反射体を兼ねている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の電波吸収壁によ
るTVゴースト対策としてVHF帯域(100〜200
MHz付近)が主流であったが、今日では、近年の都市
の高密度化により、UHF帯域(470〜770MH
z)で良好な反射減衰特性を有する電波吸収壁も要求さ
れつつあるが、上述の電波吸収壁は、いずれもVHF帯
域の不要電波吸収を目的としている。
【0010】すなわち、特開平2−170599号の電
波吸収壁はVHFおよびUHF帯域を目的としている
が、UHF帯域について具体的な提案がなく、図5に示
すごとく、外装材厚みが22mm、スリットが1.0m
mの場合(a)に、100〜200MHz帯域に30d
Bのピーク値を有した反射減衰特性を示すが、外装材厚
みが22mm、スリットが6.0mmの場合(b)で
は、400MHzで8dB程度以下のピーク値を有した
反射減衰特性しか得られていない。
【0011】従って、従来のVHF帯域を目的とした電
波吸収壁は周波数帯域が低周波に偏っているために、U
HF帯域で所要の反射減衰量が得られない。さらにUH
F帯域用電波吸収壁として実用化するためには、耐候
性、施工性、強度性にすぐれた構成でなければならな
い。
【0012】一方、電波暗室用電波吸収体として、Co
Oを5〜40wt%添加した多孔質フェライトを三角錐
形状にして用いたものが提案(特開平7‐302992
号)されており、1G〜30GHzの高周波帯域におい
て、20dB以上の電波吸収特性を有する。
【0013】しかし、特開平2−170599号の電波
吸収壁はフェライトタイルの磁界成分方向の間隔を僅か
に調整する必要があり、組立作業性が悪く、特開平7‐
302992号の電波暗室用電波吸収体は多孔質化する
必要があり、いずれもUHF帯域での反射減衰特性が得
られず、特に耐候性、施工性、強度性にすぐれた構成と
は言い難いものであった。
【0014】この発明は、新たに要求されるUHF帯域
用電波吸収壁として、従来と同等以上に耐候性を有し、
高い強度を有して特に施工性にすぐれた構成からなる電
波吸収壁の提供を目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】発明者らは、耐候性、施
工性、強度性にすぐれた構成のUHF帯域用電波吸収壁
を目的に焼結フェライトタイルを使用した構成を種々検
討した結果、少量のCoOを添加含有させたフェライト
組成のフェライトタイルを使用するとUHF帯域に有効
であることを知見し、この発明を完成した。
【0016】すなわち、この発明は、建築用材料中にフ
ェライトタイルからなる多数個の磁性体を配置し、その
屋内側に反射体を配置した電波吸収壁において、当該磁
性体のフェライト組成に1〜10wt%、好ましくは5
wt%以下のCoOを添加含有することにより、反射減
衰量のピークが470〜770MHzの周波数帯域にあ
りかつ、該ピーク値が−14dB以下の特性を得ること
を特徴とする電波吸収壁である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1はこの発明による電波吸収壁
の一実施例を示す斜視説明図及び断面図である。磁性体
にフェライトタイル1を用いて到来電波の電界成分方向
(図の左右E方向)に間隙を開けて、磁界成分方向(図
の上下H方向)に連続させてコンクリート4中に配置さ
れて外側に外装材2で覆われる構成で、さらにここでは
各フェライトタイル1にはその屋内側に耐食性材料から
なる鉄筋からなる反射体5を着設してある。なお、図中
符号3はコンクリート4内の構造用鉄筋である。
【0018】この発明は、電波吸収壁の反射減衰量のピ
ークをより高い周波数にシフトさせてUHF帯域で良好
な電波吸収特性を得るため、フェライトタイル1の組成
に所定量のCoOを添加含有させることにより、磁界成
分方向(H方向)にフェライトタイル1を間隔を設ける
ことなく連続配置可能にしたもので、10wt%を越え
る添加含有はUHF帯域において所要の吸収特性が得ら
れない。また、外装材の厚みが薄い場合は4〜5wt%
が望ましい。
【0019】また、フェライトタイル1は図1のごと
く、磁界成分方向に連続配置され、電界成分方向の間隙
のコンクリート4を介して外装材2を支持する。なお、
フェライトタイルの厚みはフェライトタイル寸法、電界
成分方向の間隙寸法に対応して選定される。
【0020】フェライトタイル1には、従来より使用さ
れている正方形でなくとも、矩形状に成形され、到来電
波の磁界成分方向の長さが電界成分方向よりも短くても
よく、反対に到来電波の電界成分方向の寸法が磁界成分
方向よりも短くてもよい。
【0021】この発明の電波吸収壁において、フェライ
トタイルには1〜10wt%のCoOを添加できれば、
公知のいずれの組成からなるフェライトも利用でき、用
途や吸収特性等に応じて適宜選定できる。焼結フェライ
トには、Ni−Zn系、Ni−Cu−Zn系フェライト
がある。
【0022】この発明における建築用材料としては、コ
ンクリート、モルタル等の外壁用材料が使用されるが、
建物の外壁用建材として使用可能とするため、鉄筋、金
網、金属板等の構造用金属骨材を埋設することが好まし
い。さらに、コンクリート、モルタル等の普通外壁用材
料の他に、ガラス繊維、ビニール繊維等を含む非導電性
繊維強化コンクリートを採用することにより、高層建築
物用としてより強度化した電波吸収壁を得ることができ
る。
【0023】さらに、フェライトタイルにはその屋内側
に金属箔や金属板からなる反射体を着設するか、あるい
は鉄筋などの反射体をタイルから15mm以内に近接配
置することにより、UHF帯域で電波吸収特性がより良
好となる。
【0024】また、フェライトタイルは前記建築用材料
に、針金、金具、接着剤等によって固定されるか、ある
いは建築用材料にあらかじめ作成されていた溝中に埋設
されても良い。さらに、この発明の電波吸収壁におい
て、フェライトタイルの表面に積層する外装材は、天然
石板や磁器タイルなど公知の外装材でよく、フェライト
タイルの電界方向の隙間のコンクリートを介して固定さ
れる。また、フェライトタイルは前記建築用材料に埋設
されるが、外装材装着面以外の面が完全に埋設されてい
ることが耐候性のためにも望ましい。
【0025】
【実施例】
実施例1 この発明による電波吸収壁として、100mm×50m
m×厚み5〜12mm寸法のNi−Cu−Zn系焼結フ
ェライトを使用し、鉄筋を埋設させたコンクリートから
なる建築用材料中に、図1Aに示すごとく、到来電波の
電界成分方向に50mmの間隔を開けて、磁界成分方向
に連続配置し、外装材には厚み7mm磁器タイルまたは
厚み30mmの花こう岩を使用した。なお、反射体には
図3に示すごとく、鉄筋を横筋(電界方向筋)を30m
mピッチ、縦筋を150mmピッチでフェライトタイル
に密着配置したものを用いた。なお、図3の鉄筋は縦筋
を狭ピッチで配置した例を示している。
【0026】フェライトタイルのCoO添加量を0〜5
wt%と変化させた種々の電波吸収壁の電波吸収特性を
測定した結果を図2に示す。CoO添加量を横軸に、反
射減衰量のピーク値周波数を縦軸にプロットしたもの
で、CoO添加が反射減衰量のピークをより高い周波数
にシフトさせてUHF帯域で良好な電波吸収特性を得る
のに必要であることが分かる。
【0027】実施例2 この発明による電波吸収壁として、フェライトタイルに
100mm×50mm×8mm寸法のCoO添加量が3
wt%のNi−Cu−Zn系焼結フェライトを使用し、
鉄筋を埋設させたコンクリートからなる建築用材料中
に、到来電波の電界成分方向に50mm間隔を開けて、
磁界成分方向に連続させて配置し、外装材には磁気タイ
ルの7mm厚みのものを使用した。なお、反射体には鉄
筋を横筋(電界方向筋)を30mmピッチ、縦筋を15
0mmピッチでフェライトタイルに密着配置したものを
用いた。
【0028】この発明による電波吸収壁の電波吸収特性
を測定した結果を図3に示す。反射減衰量のピークが周
波数520MHzにあり、−39dBとUHF帯域です
ぐれた反射減衰量を得ている。
【0029】
【発明の効果】この発明は、焼結フェライトタイルを使
用した構成であり、従来と同等の耐候性、施工性、強度
性にすぐれた電波吸収壁が得られ、少量のCoOを添加
含有したことにより、到来電波の磁界成分方向に連続さ
せてフェライトタイルを配置することが可能であり、施
工性が大きく向上し、かつ反射減衰量のピークが470
〜770MHzの周波数帯域にあり、かつ該ピーク値が
−14dB以下の特性を有するUHF帯域用電波吸収壁
を容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A、Bはこの発明による電波吸収壁の一実施例
を示す斜視説明図及び断面図である。
【図2】CoOの添加量とピーク周波数との関係を示す
グラフである。
【図3】周波数と反射減衰量との関係を示すグラフであ
る。
【図4】A、Bは従来の電波吸収壁の構成例を示す説明
図及び断面図である。
【図5】周波数と反射減衰量との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 フェライトタイル 2 外装材 3 構造用鉄筋 4 コンクリート 5 反射体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 亮二 大阪府三島郡島本町江川2丁目15−17 住 友特殊金属株式会社山崎製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築用材料中に焼結フェライトタイルか
    らなる多数個の磁性体を配置し、その屋内側に反射体を
    配置した電波吸収壁において、当該磁性体のフェライト
    組成に1〜10wt%のCoOを添加含有し、反射減衰
    量のピークが470〜770MHzの周波数帯域にあ
    り、かつ該ピーク値が−14dB以下の特性を有する電
    波吸収壁。
  2. 【請求項2】 請求項1において、CoOの添加含有量
    が5wt%以下である電波吸収壁。
JP22762997A 1997-08-07 1997-08-07 電波吸収壁 Pending JPH1154983A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002081011A (ja) * 2000-06-28 2002-03-22 Tdk Corp 路面用電波吸収体およびその製造方法ならびに施工方法

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