JP2804716B2 - 電波吸収パネル - Google Patents

電波吸収パネル

Info

Publication number
JP2804716B2
JP2804716B2 JP6138155A JP13815594A JP2804716B2 JP 2804716 B2 JP2804716 B2 JP 2804716B2 JP 6138155 A JP6138155 A JP 6138155A JP 13815594 A JP13815594 A JP 13815594A JP 2804716 B2 JP2804716 B2 JP 2804716B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radio wave
pair
wave absorber
grooves
tile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6138155A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07321491A (ja
Inventor
喜世次 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nozawa Corp
Original Assignee
Nozawa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nozawa Corp filed Critical Nozawa Corp
Priority to JP6138155A priority Critical patent/JP2804716B2/ja
Publication of JPH07321491A publication Critical patent/JPH07321491A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2804716B2 publication Critical patent/JP2804716B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices Affording Protection Of Roads Or Walls For Sound Insulation (AREA)
  • Building Environments (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高層建築物の外壁、鉄
道や高速道路の遮音壁(又は防音壁)、電波障害を招く
ようなその他の壁構造体による電波障害を低減するため
の電波吸収パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高層の建築物や建造物の外壁からのテレ
ビ電波の反射波によるテレビジョンの電波障害の防止の
ための外壁、或いは、通信機器の試験等を行うための電
波無響室においては、壁、天井及び床の各面からの電波
の反射防止を目的として電波吸収パネルが設置される。
電子情報通信学会、平成5年6月発行「環境電磁工学の
基礎」赤尾保男著、215〜231頁に記載のように、
電波吸収体を材料面から分けると、導電性電波吸収材
料、誘電性電波吸収材料、磁性電波吸収材料の3つがあ
り、この内、誘電性電波吸収材料を用いた電波吸収体
は、はカーボンやグラファイトを発砲スチロール或いは
ゴム材料に混入して作られ、カーボンやグラファイトの
量を変えることによって比誘電率εS (この比誘電率に
より電波吸収効果を発揮する周波数特性が決定される)
を変えることができる。
【0003】また、磁性電波吸収材料を用いた電波吸収
体は、例えば、数mm厚の焼結フェライトに金属板を裏
打ちし、或いは、ゴムやプラスチックの誘電体中にフェ
ライト粉末を混入して構成され、その周波数特性は、比
透磁率μS によって定まるが、誘電損失を無視できない
場合には比誘電率(誘電率)も関与する。なお、いずれ
の形式の電波吸収体も、要求される電波吸収能力に応
じ、単層または2層以上の多層にして用いられる。電波
吸収パネルの具体例は、実開昭55−25374及び実
開昭55−25375の各公報に見ることができ、図3
に示すように、セメント材料等による中空押出成形板1
の中空部2の各々に板状の電波吸収体3(例えば、フェ
ライト)を板の長手方向に配設し、外部から入射する電
波(電磁波)のエネルギーを電波吸収体3によって吸収
減衰させ、反射電波を減少(または消滅)させ、電波吸
収を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電波吸収パネ
ルを構成する中空押出成形板を建築物等の外壁(特に外
気に触れる外壁)に用いた場合、その含水率が外気の湿
度や温度の変動によって数%の範囲で変化することが知
られており、この変化が電波吸収体前面にある材料(押
出成形板)の誘電率(または比誘電率)の変化となって
現れ、電波吸収パネルが吸収性能を発揮する周波数帯が
設計時の周波数帯からずれたり電波吸収性能が低下する
場合があった。
【0005】したがって、電波吸収体前面の材料(以
下、仕上材と記す)によって電波吸収パネルとしての性
能が変化することは避けられず、従来より仕上材の誘電
率に合わせて所望の周波数特性が得られるように電波吸
収体を製作しているが、設計に際しては常温や平均湿度
等を基準にせざるを得ず、設計時と施工後の特性ずれを
避けることは困難であった。そこで、本発明は、仕上材
の吸水に起因する電波吸収の周波数特性の変化を防止す
ることが可能な電波吸収パネルを提供することを目的に
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明に係る電波吸収パネルは、表面に、所定間
隔をあけて配置される一対の溝がその所定間隔よりも狭
い間隔で複数形成された押出成形板と、それぞれの一対
の溝間に連続的に配設された板状の電波吸収体と、一対
の溝毎に電波吸収体を覆うように押出成形板の表面に設
けられた含水率変化のない仕上材とを具備し、この仕上
材が、平板部とこの平板部の両側にそれぞれ突設された
一対の脚部とから平面視略門形に形成されたもので、平
板部が電波吸収体の表面に密着しかつ脚部の先端側が一
対の溝のそれぞれに挿入された状態で押出成形板の表面
に設けられてなる構成となっている。
【0007】
【作用】上記の発明の電波吸収パネルでは、押出成形板
に形成されたそれぞれの一対の溝間に電波吸収体が配設
され、含水変化率のない仕上材が電波吸収体を覆うよう
に押出成形板の表面に設けられているため、電波吸収パ
ネルを外壁として用いても外気等によって仕上材の含水
率が変化しない。またこの際、仕上材は、その平板部が
電波吸収体の表面に密着し、一対の脚部の先端側が一対
の溝に挿入された状態となっているので、仕上材と電波
吸収体との間に水が侵入するのが防止されてこのことに
よる仕上材の含水率の変化も生じない。よって、電波吸
収パネルは、電波吸収体前面の仕上材の誘電率の変化が
防止されたものとなる。また、押出成形板は高強度、耐
火性等を備えているため、押出成形板に電波吸収体及び
仕上材を設けた電波吸収パネルは、外壁として適したも
のとなる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1は本発明による電波吸収パネル
の一実施例を示す平面断面図であり、図2は図1におけ
る中空押出成形板の詳細構成を示す平面図である。
【0009】図2に示すように、中空押出成形板9はそ
の厚み内に、中空押出成形板9の長手方向に沿って所定
間隔で中空部10が形成されている。また中空押出成形
板9の表面仕上げ側の表面に、所定間隔Lをあけて形成
される一対の溝11がその所定間隔Lよりも狭い間隔x
で複数形成されている。このように変則的な溝11間隔
にする理由は、図1に示すように、所定間隔Lの領域に
電波吸収体12を配設し、これを覆うように門形の表面
仕上材としてのタイル13を貼着するためである。
【0010】すなわち、中空押出成形板9のそれぞれの
一対の溝11間には、磁性電波吸収材料等を用いた板状
の電波吸収体12が連続的に配設されている。また、一
対の溝11毎に電波吸収体12を覆うようにタイル13
が設けられている。タイル13は、平板部13aと平板
部13の両側に突設された一対の脚部13bとにより平
面視略門形に形成されており、平板部13aが電波吸収
体12の表面に密着しかつ一対の脚部13bのそれぞれ
の先端側が一対の溝11に挿入された状態で電波吸収体
12を覆っている。したがって、一対の脚部13bと隣
合う一対の脚部13bとの間隔が上記間隔xとなってい
る。
【0011】上記タイル13には、磁器質(例えば、磁
器タイル)、せっ器質などの殆ど吸水しないもの、つま
り含水率変化のないものが適している。またその貼着
は、耐水性及び耐候性を備えた接着材を用いて行われて
いる。
【0012】このように構成された電波吸収パネル14
では、一対の溝11間に配設された電波吸収体12が、
殆ど吸水しないタイル13によって覆われているため、
電波吸収パネル14を外壁として用いても外気等によっ
てタイル13の含水率が変化しない。またタイル13の
平板部13aが電波吸収体12に密着しかつ一対の脚部
13bが一対の溝11にそれぞれ挿入された状態となっ
ているため、タイル13と電波吸収体12との間に水が
侵入するのを防止できてこのことによるタイル13の含
水率の変化も生じない。
【0013】よって、電波吸収体12前面のタイル13
の誘電率が変化するのを防止でき、電波吸収体12にと
っては誘電率が一定な絶縁物を装着しているのと同一の
状態になるので、設計通りの周波数帯で電波吸収効果を
発揮し、電波吸収特性が安定して、テレビ電波が対象の
場合であれば、反射波の影響を受けている地域の電波受
信状態に変動を生じさせることがない電波吸収パネル1
4を実現できる。なお、タイル13と電波吸収体12と
は密着状態にあるが、タイル13は薄厚の磁器であり、
その誘電率は小さいため、電波吸収体12が影響を受け
る恐れは小さい。
【0014】また、中空押出成形板9は軽量、高強度、
耐火性等を備えているため、元来壁用建築材として適し
ており、電波吸収体12を備えた外壁として用いること
のできる利点がある。ここで、電波吸収パネル14に広
帯域の周波数特性を持たせたい場合、低い周波数域の電
波吸収特性はフェライトを用いた磁性電波吸収材料が優
れ、高い周波数域の電波吸収特性は誘電性電波吸収材料
が優れているので、これを組み合わせた多層構造の電波
吸収体にすればよい。
【0015】また、上記実施例においては、含水率変化
のない仕上材としてタイルを例にしたが、これに限定さ
れるものではなく、例えば、タイル形にしたガラス板を
用いることもできる。更には、素材が吸水性の大きい場
合でも、6面全てに防水加工を施すことができ、且つ電
波を透過できる材料であれば、これをタイル状またはパ
ネル状に加工して装着することもできる。更に、前記実
施例においては、電波吸収パネルを外壁に設置して電波
障害対策に用いるものとしたが、屋内の設備、例えば、
電波無響室(電波暗室)の内壁、天井及び床に用いるこ
ともできる。
【0016】
【発明の効果】以上のことから明らかなように本発明の
電波吸収パネルでは、押出成形板に形成されたそれぞれ
の一対の溝間に電波吸収体が配設され、含水変化率のな
い仕上材が、その平板部が電波吸収体の表面に密着し、
一対の脚部の先端側が一対の溝に挿入された状態で電波
吸収体を覆うように押出成形板の表面に設けられている
構成としたので、電波吸収パネルを外壁として用いても
電波吸収体前面の仕上材の含水率の変化を防止でき、仕
上材の誘電率の変化を防止することができる。したがっ
て、電波吸収効果を発揮する周波数特性が設計通りの周
波数特性であり、電波吸収特性が安定している電波吸収
パネルを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電波吸収パネルの一実施例を示す
平面断面図である。
【図2】図1における中空押出成形板の詳細構成を示す
平面図である。
【図3】従来の電波吸収パネルの一例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
9 中空押出成形板 11 溝 12 電波吸収体 13 タイル 13a 平板部 13b 脚部 14 電波吸収パネル

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に、所定間隔で配置される一対の溝
    が該所定間隔よりも狭い間隔で複数形成された押出成形
    板と、 それぞれの前記一対の溝間に連続的に配設された板状の
    電波吸収体と、 前記一対の溝毎に前記電波吸収体を覆うように前記押出
    成形板の表面に設けられた含水率変化のない仕上材とを
    具備し、 前記仕上材は、平板部と該平板部の両側にそれぞれ突設
    された一対の脚部とから平面視略門形に形成されたもの
    で、前記平板部が前記電波吸収体の表面に密着しかつ前
    記脚部の先端側が前記一対の溝のそれぞれに挿入された
    状態で前記押出成形板の表面に設けられてなることを特
    徴とする電波吸収パネル。
  2. 【請求項2】 前記仕上材は、タイルであることを特徴
    とする請求項1記載の電波吸収パネル。
  3. 【請求項3】 前記タイルは、磁器質またはせっ器質で
    あることを特徴とする請求項2記載の電波吸収パネル。
JP6138155A 1994-05-27 1994-05-27 電波吸収パネル Expired - Lifetime JP2804716B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6138155A JP2804716B2 (ja) 1994-05-27 1994-05-27 電波吸収パネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6138155A JP2804716B2 (ja) 1994-05-27 1994-05-27 電波吸収パネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07321491A JPH07321491A (ja) 1995-12-08
JP2804716B2 true JP2804716B2 (ja) 1998-09-30

Family

ID=15215311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6138155A Expired - Lifetime JP2804716B2 (ja) 1994-05-27 1994-05-27 電波吸収パネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2804716B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5525375U (ja) * 1978-08-09 1980-02-19
JPH027515Y2 (ja) * 1987-04-13 1990-02-22
JP2586138Y2 (ja) * 1991-12-13 1998-12-02 大塚オーミ陶業株式会社 電波吸収パネル
JP2617404B2 (ja) * 1992-09-07 1997-06-04 鹿島建設株式会社 電波吸収材付きpcパネルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07321491A (ja) 1995-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101306249B1 (ko) 전자파 차폐재 및 전자파 흡수체
US7948424B2 (en) Radio wave absorber and producing method thereof
JP3030453B2 (ja) 広帯域電波吸収体
JP2004270143A (ja) 電波吸収体、電波吸収パネル、電波吸収衝立、電波吸収壁、電波吸収天井および電波吸収床
JP2804716B2 (ja) 電波吸収パネル
US20150340766A1 (en) Electromagnetic wave absorber and electromagnetic wave anechoic room
JP4314831B2 (ja) 電波吸収体
JPH0983177A (ja) 電波吸収パネル
JP4505948B2 (ja) 電磁波シールドルーム
JP2008130749A (ja) 不燃性電波吸収板
JPH02879B2 (ja)
JP2582632B2 (ja) 電波吸収壁
CN101120628B (zh) 电波屏蔽体
JPH11121970A (ja) 電波吸収壁
JPH0132394Y2 (ja)
CN210706352U (zh) 一种防火型隔音板
JPH1154983A (ja) 電波吸収壁
JP2004363159A (ja) 電磁波吸収パネル
JP2598804B2 (ja) 屋内無線ゾーン構成方式
JP2003115693A (ja) 電波吸収体およびその製造方法
JPH11121971A (ja) 電波吸収壁とその施工方法
JP2729658B2 (ja) ハニカムパネル
JPH027514Y2 (ja)
JP2004363161A (ja) 電磁波吸収パネルの製作方法及び電磁波吸収パネル
JP2003064803A (ja) 電波吸収パネル