JPH07302993A - 多孔質フェライト電波吸収体 - Google Patents

多孔質フェライト電波吸収体

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JPH07302993A
JPH07302993A JP11343894A JP11343894A JPH07302993A JP H07302993 A JPH07302993 A JP H07302993A JP 11343894 A JP11343894 A JP 11343894A JP 11343894 A JP11343894 A JP 11343894A JP H07302993 A JPH07302993 A JP H07302993A
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JP
Japan
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ferrite
radio
wave absorber
porous
radio wave
Prior art date
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Pending
Application number
JP11343894A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikatsu Hayashi
利勝 林
Hiroshi Kawamoto
博 河本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 1G〜50GHzの高周波帯域において、20
dBの電波吸収特性を有し、不燃性で、小型、軽量、耐久
性に優れた電波吸収体を提供することを目的とする。 【構成】 六方晶フェライトを多孔質化した材料でピラ
ミッド状又は三角プリズム状に成形して、1G〜50G
Hzの電波吸収特性を有する電波吸収体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波数帯域で優れた
電波吸収特性を有し、軽量、小型、不燃性の電波吸収体
に関する。
【0002】
【従来の技術】電波吸収体としては、磁気損失を利用し
たフェライトや、誘電損失を持つカーボンなどをウレタ
ンなどに含浸させたものや、それをピラミッド状または
三角プリズム状に形成したもの(以後「カーボン含浸タ
イプ」と呼ぶ)などが製品化されている。その電波吸収
体を反射板面に隙間なく並べて構成した電波吸収壁は、
電波の反射がない電波暗室などに応用されている。
【0003】上述のカーボン含浸タイプは、ウレタンを
ピラミッド状または三角プリズム状に成形しているた
め、経時的に先端部が変形したり、簡単に燃える等の問
題点がある。耐燃性を増すために難燃剤を塗布すること
も行なわれてはいるが、経時変化が大きく数年で交換が
必要となる。
【0004】ところで、電波吸収体は、通常、電波吸収
特性として、20dB以上の吸収率を要求されるが、カー
ボン含浸タイプのみでの場合、電波吸収特性は低周波帯
域(30M〜50MHz)での吸収特性が低く、電波吸収
体の厚さが1m以上となるなどの問題点を持っている。
フェライトタイルの場合、6〜8mmの厚さで、20dB以
上の吸収率を示す周波数帯域幅は、最多でも30M〜6
00MHz前後であり、フェライトとカーボン含浸タイプ
とを組合せた場合でも、厚さが60cm以上となる問題点
がある。
【0005】電波暗室は、電子機器から放射される電磁
波ノイズを測定する半無響室と電子機器等の耐ノイズ性
を試験する全無響室とに大別される。耐ノイズ性試験で
は、高電界を掛けるため、電波吸収体が発熱するという
問題があり、電波吸収体が不燃性であることは極めて重
要である。
【0006】また、電波吸収体の厚さが厚くなること
は、電波暗室等の室内の有効面積が狭くなることであ
り、建屋の大きさが大きくなり、敷地、建造費が増大す
るという大きな欠点がある。
【0007】さらに近年においては、電波利用の多様化
により、それらの領域に対応した電波吸収体、さらには
電波暗室の必要性が高まってきている。特に、移動通
信、衛生通信などは、30GHzに及ぶ高い周波数域で利
用されているが、これらの利用範囲は今後さらに高い周
波数、たとえば50GHz程度に迄及ぶものと想定され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実情
にかんがみ、1G〜50GHzの高周波帯域において20
dBの電波吸収特性を有し、不燃性で、小型、軽量、耐久
性に優れた電波吸収体を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の電波吸収体は、六方晶フェライトを多孔質
化した材料で形成し、1G〜50GHzの周波数帯域で2
0dB以上の電波吸収特性を持つようにした。
【0010】上記の多孔質フェライトの形状は、ピラミ
ッド状、または三角プリズム状とするのが有利である。
【0011】上記の六方晶フェライトの材質は、BaO 1
0〜20mol %、MeO 10〜20mol %、Fe2O3 60〜
70mol %(但しMeはMg、Mn、Fe、Co、Ni、Cuのいずれ
かの金属)の組成から成る六方晶フェライトとすること
が適当である。
【0012】上記の多孔質フェライトの気孔率は重量及
び加工上の見地から30〜90%とする必要がある。
【0013】
【作用】一般に、複素比透磁率μr =μ′−jμ″(ま
たは損失角 tanδ=μ″/μ′)及び複素比誘電率εr
=ε′−jε″(または損失角 tanδ=ε″/ε′)
は、高周波における物質の基本特性である。複素比透磁
率及び複素比誘電率が分れば、その物質の反射率(入射
電波が物質に垂直入射した場合に物質表面での反射され
る割合)が求められ、また物質の吸収特性として知るこ
とができる。
【0014】多孔質フェライトは、フェライトの磁気特
性を利用して吸収効果を向上させるため、その電波吸収
特性は材料となるフェライトの比透磁率の周波数特性に
依存する。従って、マイクロ波以上の周波数帯で吸収効
果を得るには、比透磁率の損失項のピークが高い周波数
であるほど向上する。また、多孔質化により比誘電率を
下げることができ、高周波での電波吸収特性を改善して
いる。
【0015】本発明は、高周波特性の六方晶フェライト
を材質とした多孔質フェライトで電波吸収体を形成した
ことにより、高周波での電波吸収特性を改善したもので
ある。さらに、電波吸収体の形状をピラミッド状、又は
三角プリズム状にしたことにより、高周波での電波吸収
特性がさらに改善され、小型、軽量化を図ることができ
た。
【0016】本発明に使用する六方晶フェライトとして
は、前述の如く、BaO 10〜20mol %、MeO 10〜2
0%、Fe2O3 60〜70mol %(Me=Mg 、Mn、Fe、C
o、Ni、Cu)の組成のものが適当であるが、その代表的
な一例の複素比透磁率の周波数特性を、Ni−Znフェライ
トの組成中で最も高周波特性であるNiフェライト(NiFe
2O4 )の周波数特性と比較して、図1に示す。図の横軸
は周波数、縦軸は複素比透磁率である。この図より明ら
かなように、六方晶フェライトは、数GHzの周波数帯域
で、Niフェライトと較べて高い透磁率を有し、これによ
り高周波数帯域での電波吸収効果を高めることができ
る。
【0017】これらの材質による多孔質フェライトは、
100mm以下の厚さで20dB以上の吸収帯域幅は1G〜
50GHzであり、小型で優れた電波吸収体を得ることが
できる。
【0018】多孔質フェライトの気孔率は30%以下で
は重量が重くなり、90%以上では成形できない。した
がって、気孔率を30〜90%とすれば、軽量で成形可
能な多孔質フェライトとなる。
【0019】本発明の電波吸収体は、多孔質化したフェ
ライトの焼結体であるから、不燃性であることはもとよ
り、充分な強度を有し、経時的変形も少ない。
【0020】また、本発明による多孔質フェライトは、
フェライトタイルと組合せた場合30MHz〜50GHzの
周波数帯域で20dB以上の吸収特性を示し、広周波数帯
域対応の電波暗室用吸収体としても利用可能である。
【0021】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、図面に基づいて
詳細に説明する。
【0022】<実施例1>先に、図1により説明したよ
うに、六方晶フェライトの電波吸収特性は、電波吸収材
料として優れたNi−Znフェライトの組成中で最も高周波
特性であるNiフェライトよりもさらに高周波特性であ
る。これら六方晶フェライト及びNiフェライトの夫々を
材料とした気孔率60%の多孔質体を、図3に示すよう
に底面100mm×100mm、高さ100mmのピラミッド
形状に成形して電波吸収体1を作り、反射板2の一方の
面に隙間なく取り付け、反射板2の面に垂直に電波を入
射させ、吸収率を測定した。その測定結果に基づく電波
吸収特性曲線を図2に示す。図には、六方晶フェライト
に対する電波吸収特性曲線を実線で、Niフェライトに対
するものを破線で横軸に周波数を取り、縦軸に電波吸収
率をとって示す。この図より明らかなように、Niフェラ
イトのピラミッド多孔質体の20dBの吸収帯域が1〜2
0GHzであるのに対し、六方晶フェライトのピラミッド
多孔質体の20dBの吸収帯域は1G〜40GHzに及ぶ極
めて広帯域特性である。
【0023】<実施例2>実施例1の六方晶フェライト
のピラミッド形多孔質体1を図4に示す如くフェライト
タイル3と組合せて反射板2の一方の面に取り付け、そ
の面に垂直に電波を入射させて電波吸収率を測定した。
その結果に基づく吸収特性曲線を図5に示す。この図よ
り明らかなように、フェライトタイル3と組合せたこと
により、1GHz以下の低周波域の吸収特性が向上し、2
0dBの吸収帯域は30MHz〜50GHzの広帯域になる。
【0024】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、1
GHz〜50GHzの高周波帯域において、20dBの電波吸
収特性を有し、不燃性、小型、軽量の優れた電波吸収体
を得ることができ、高周波帯域に対応する電波暗室の経
済的な建造に効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】六方晶フェライトの複素比透磁率の周波数特性
をNiフェライトの周波数特性と比較して示す曲線図であ
る。
【図2】六方晶フェライトとNiフェライト多孔質体の電
波吸収特性を対比して示す曲線図である。
【図3】本発明の一実施例の構成を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図5】図4に示す構成の電波吸収体の電波吸収特性を
示す曲線図である。
【符号の説明】
1 ピラミッド状多孔質フェライト電波吸収体 2 反射板 3 フェライトタイル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 六方晶フェライトを多孔質化した材料で
    形成され、1G〜50GHzの周波数帯域で20dB以上の
    電波吸収特性を有する電波吸収体。
  2. 【請求項2】 上記の多孔質フェライトの形状がピラミ
    ッド形又は三角プリズム形であることを特徴とする請求
    項1に記載の電波吸収体。
  3. 【請求項3】 上記の六方晶フェライトが、BaO 10〜
    20mol %、MeO 10〜20mol %、Fe2O3 60〜70
    mol %(Me=Mg、Mn、Fe、Co、Ni、Cu)の組成から成る
    六方晶フェライトであることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の電波吸収体。
  4. 【請求項4】 上記の多孔質フェライトの気孔率が30
    %以上90%以下であることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれか1項に記載の電波吸収体。
JP11343894A 1994-05-02 1994-05-02 多孔質フェライト電波吸収体 Pending JPH07302993A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09181475A (ja) * 1995-07-14 1997-07-11 Korea Res Inst Of Standard Sci 複合型広帯域電磁波吸収体
US5892188A (en) * 1996-07-24 1999-04-06 Kabushiki Kaisha Riken Porous ferrite wave absorber
JP2000022380A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Riken Corp 電波吸収体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09181475A (ja) * 1995-07-14 1997-07-11 Korea Res Inst Of Standard Sci 複合型広帯域電磁波吸収体
US5892188A (en) * 1996-07-24 1999-04-06 Kabushiki Kaisha Riken Porous ferrite wave absorber
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