JPH10224078A - 電波吸収体 - Google Patents

電波吸収体

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JPH10224078A
JPH10224078A JP3691197A JP3691197A JPH10224078A JP H10224078 A JPH10224078 A JP H10224078A JP 3691197 A JP3691197 A JP 3691197A JP 3691197 A JP3691197 A JP 3691197A JP H10224078 A JPH10224078 A JP H10224078A
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JP
Japan
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radio wave
carbon
ferrite
pyramid
type
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Application number
JP3691197A
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English (en)
Inventor
Toshikatsu Hayashi
利勝 林
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Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 30MHz〜100GHzの広い周波数帯におい
て優れた電波吸収特性を示す電波吸収体を提供する。 【解決手段】 フェライトタイル(3)、多孔質フェラ
イト(4)、カーボンピラミッド(又はクサビ)(1、
又は2)を積層させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電波暗室用の電波
吸収体に関し、さらに詳しくは、フェライトタイル、多
孔質フェライト、及びカーボン含浸ピラミッドを組み合
わせた複合電波吸収体で、小型で、電波吸収特性の優れ
た電波吸収体に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の電子製品(民生用、産業用の製品
や電子部品等)の増加は電磁波障害を相互に受ける危険
を増加させ、電子製品の誤動作を多発させる。即ち、電
子製品が雑音としての電磁妨害波を発生させ他の電子製
品に悪影響を与えることがあり、又、逆に、該電子製品
自身が電磁妨害波を受け、誤動作をすることがある。こ
のため、電磁妨害波が到来しても障害を起こさない対策
およびほかの機器に悪影響を与える電磁妨害波を発生さ
せない対策が、電子製品には必要になっている。即ち、
この2つの対策を満たす状態としての電磁的両立性(E
MC)が電子製品に要求される。
【0003】この電磁妨害波対策としての代表的なもの
が、電磁シールド(静電、電界シールド;磁気、磁界シ
ールド;電磁波シールドを含む)と電波吸収とであり、
電磁シールドのための電磁シールド材は基本的に電磁妨
害波を通過させないのものであり、電波吸収のための電
波吸収材は電磁妨害波のエネルギーを吸収して、反射も
透過もほとんどさせないものである。本発明は電波吸収
体に関し、電波吸収体には、誘電体(発泡体にカーボン
を分散させた抵抗体)、磁性体(主としてフェライト)
および誘電体と磁性体との組合せからなる複合型の3つ
のタイプがある。
【0004】即ち、電波吸収体は、磁気損失を利用した
フェライトや誘電損失を持つカーボンなどをウレタンな
どに含浸させ、ピラミッド状に加工したもの(以後“カ
ーボン含浸タイプ”と呼ぶ)などが製品化されている。
その電波吸収体を利用して電波の反射がない電波暗室な
どに応用されている。最近では、フェライトのみを利用
した簡易電波暗室が作られているが、一般的にはフェラ
イトとカーボン含浸タイプとを組み合せ電波吸収体が電
波暗室用として、使用されている。このカーボン含浸タ
イプは、ウレタンをピラミッド型に成形しているため、
長年使用すると先端が変形す、簡単に燃えるなどの問題
点がある。また耐熱性を増すために難燃材を塗布してい
るが、経時変化が大きく数年で交換が必要となる。さら
に電波吸収特性は、カーボン含浸タイプのみでの場合、
低周波(30M〜50MHz)での吸収特性が低く、電波
吸収体の厚さが1m以上となるなどの問題点を持ってい
る。また、フェライトとカーボン含浸タイプとを組み合
わせた場合でも、厚さが60cm以上となるという問題点
がある。
【0005】電波暗室は、電子機器から放射される電磁
波ノイズを測定する半無響室と電子機器等の耐ノイズ性
を試験する全無響室とに大別される。最近では、フェラ
イトのみを利用した簡易電波暗室が作られているが、一
般的にはフェライトとカーボン含浸タイプとを組み合せ
た電波吸収体が電波暗室用として、使用されている。こ
のカーボン含浸タイプの電波吸収特性は、高周波(1G
Hz以上)での吸収特性が優れ、含浸するカーボン濃度を
高くすることにより、吸収特性の向上を計ることができ
る。但し、低周波(30M〜600MHz)での吸収特性
が低く、電波吸収体の厚さが1m以上となるなどの問題
点を持っている。また、フェライトタイルは低周波の特
性に優れ、10mm以下の厚さでは充分な吸収特性を得る
ことができるが、狭帯域であり、周波数が高くなるにつ
れ、吸収特性は悪化する。従って、両者の欠点を補うた
め、フェライトとカーボン含浸タイプとを組み合わせ、
吸収体の小型化、広帯域化を計ることが主流であるが、
高周波での吸収特性が要求される等のためにカーボン含
浸タイプのカーボン濃度を高くした場合、500MHz〜
1GHzでの吸収特性が悪化する。これに対し、カーボン
含浸タイプの厚さを厚くすることにより改善する事が可
能であるが、厚さが90cm以上となり、暗室の小型化と
いう点では解決となっていない。電波吸収体の厚さを薄
くできることは、室内での有効面積が広がり、建屋を小
さくすることができるなどの大きなメリットを有してい
る。さらに近年においては、電波利用の多様化により、
それらの領域に対応した電波吸収体、さらには電波暗室
の必要性が高まってきている。特に、移動通信、衛星通
信などは数十GHzにも及ぶ高い周波数域で利用されてい
るが、これらの利用は今後さらに高周波数化されるもの
と想定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来技術の不具合を解消させることを解決すべき課題とす
る。即ち、本発明の目的は、上記したような従来の電波
吸収体の有する欠点を解消し、30MHz〜100GHzま
での広い周波数範囲で優れた電波吸収特性を有し、小型
の電波吸収体を提供することにより、電波暗室の小型化
を計ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述した課題を
解決するために、フェライトタイルと、多孔質フェライ
トと、カーボンピラミッドとを積層させる手段を基本的
に採用する。多孔質フェライトは、たとえば、特開平6
−263561号公報に開示される手段により作られ
る。
【0008】本発明品は、フェライトタイル、多孔質フ
ェライト、カーボン含有ピラミッドの3つの吸収体によ
り構成され、低周波から高周波までの広い周波数帯での
使用が可能となる。多孔質フェライトは、もともと、数
十GHzの高い周波数帯での吸収特性が優れているため、
低濃度で厚さの薄いカーボン含有ピラミッドをつけるだ
けで容易に特性向上を図ることができる上、さらに高い
周波数での対応も可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】フェライトタイル3(Fe2O3:50mo
l%,NiO:18mol%,ZnO:32mol%)の場合、6〜8mmの厚さ
で、20dB以上を示す周波数の吸収体域幅は、最多でも
30M〜600MHz前後である。600MHz以上での特
性は、厚さが90cm程度のカーボン含浸タイプで対応可
能であり、高周波での吸収量は、カーボン濃度を高くす
ることにより容易に向上させることができる。しかし、
カーボン濃度を高くすると、500MHz〜1GHzにおい
て、吸収特性が悪化し、20dB以上の特性を維持できな
い。逆に、低濃度カーボンのものを使用した場合は、高
周波において、充分な吸収特性が得られない。
【0010】多孔質フェライト4(Fe2O3:49mol%,NiO:1
4mol%,ZnO:33mol%,CuO:4mol%)は、特開平6−2635
61号公報に開示される方法により容易に製造すること
ができる。本製造方法により得られる多孔質フェライト
電波吸収体は、フェライトを主成分とし、非磁性セラミ
ックス成分が含まれるものであり、空孔率を40〜80
%の範囲、気孔径を100〜800μmの範囲に、それ
ぞれ均一に制御可能である。また、多孔質フェライト4
の形状は、ピラミッド型やクサビ型、さらには平板型で
もよい。ピラミッド型やクサビ型は、高周波特性に優
れ、高周波での吸収量をより必要とする場合に効果的で
ある。平板型は、ピラミッド型やクサビ型に比べ、高周
波特性は劣るが、軽量で、取付等も容易であり、施工性
に優れる。さらにピラミッド型に比べ、単純形状で、薄
く、低コストである。これらの形状は用途や要求性能に
応じて使い分ければよい。
【0011】図1に示すカーボン含有ピラミッド1は、
カーボンをウレタンに含浸・発泡させ、ピラミッド状に
加工したタイプやカーボンを含有した樹脂ボードや繊維
をピラミッド状に加工したタイプがある。前者の場合、
カーボンの含有率は、体積比で5〜15%以下であるこ
とが望ましく、後者においては、表面での抵抗率が10
4 〜105 Ωとなる様、調整することが望ましい。さら
にはピラミッド型やクサビ型の多孔質体を用いた場合
は、後者のカーボンボードの替わりにカーボンを含有し
た樹脂を多孔質フェライト表面に塗ってもかまわない。
またフェライトタイルや多孔質フェライトは不燃性であ
り、カーボンピラミッドを構成するウレタンや樹脂ボー
ド等に不燃、あるいは準不燃材、例えば、フェノール系
樹脂、モルタル等を使用することで、不燃性の電波吸収
体にすることができる。図2はカーボン含有クサビ2を
示す。発明品のカーボン吸収体が対象とする電磁波の周
波数領域は、短い波長であるGHz帯であるため、45cm
以下の薄いものでも充分である。
【0012】(比較例)図6に示す如く、底面100mm
×100mm、厚さ7mmフェライトタイル3に、底面30
0mm×300mm、厚さ450mmの形状で表面での抵抗率
が103 Ω()と102 Ω()のピラミッド型カー
ボン吸収体1を組み合わせ、各周波数における電波吸収
率を測定し、得られた結果を図7に示す。図7から明ら
かなように、はよりもカーボン量が高いため、GHz
帯の高周波領域においては高い吸収性能を示す。但し、
500MHz〜1GHzにおいては特性が悪化している。逆
には高周波での吸収量は少ないが、500MHz〜1G
Hzにおいての特性は良好である。
【0013】
【実施例】比較例のの場合で、ピラミッド型カーボン
吸収体1にさらに底面が100mm×100mm、厚さが3
0mmの平板型多孔質フェライト4(図3参照)を組み合
わせた場合と底面が100mm×100mm、厚さ100mm
のピラミッド型多孔質フェライト4(図4参照)を組み
合わせた場合での電波吸収率を測定した。その吸収特性
を図5に示す。カーボン吸収体と多孔質フェライトとの
組み合わせでは、追加した多孔質フェライト4により1
00GHzまでの特性が向上しているのがわかる。これを
平板型(図5参照)にすると20dB以上、ピラミッド型
にすると30dB以上の電波吸収率を達成できる。図3の
例にピラミッド型多孔質フェライトを用いても、図4の
例とほゞ同結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピラミッド型カーボン吸収体を示す斜視図であ
る。
【図2】クサビ型カーボン吸収体を示す斜視図である。
【図3】本発明の一例の電波吸収体の断面図である。
【図4】本発明の他の例の電波吸収体の断面図である。
【図5】周波数と電波吸収率の関係を示すグラフ図であ
る。
【図6】従来例を示す断面図である。
【図7】従来例の電波吸収率を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1、2 カーボン吸収体 3 フェライトタイル 4 多孔質フェライト
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライトタイルと、多孔質フェライト
    と、カーボンピラミッド又はクサビを積層させたことを
    特徴とする電波吸収体。
  2. 【請求項2】 多孔質フェライトの気孔率が40−80
    %であり、その形状がピラミッド型や、クサビ型または
    平板型である請求項1記載の電波吸収体。
  3. 【請求項3】 カーボンピラミッドのカーボンの含有率
    が体積比で5〜15%以下、あるいは表面での抵抗率が
    103 〜105 Ωであるような低誘電体であることを特
    徴とする請求項1記載の電波吸収体。
JP3691197A 1997-02-06 1997-02-06 電波吸収体 Pending JPH10224078A (ja)

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JP3691197A JPH10224078A (ja) 1997-02-06 1997-02-06 電波吸収体

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19949631B4 (de) * 1998-10-15 2004-02-19 Kabushiki Kaisha Riken Verbundabsorber für elektromagnetische Wellen, Verfahren zum Anordnen des Verbundabsorbers und reflexionsfreier Raum mit diesem Verbundabsorber
JP2006128454A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Toray Ind Inc 電波吸収体用部材及び電波吸収体
US7471233B2 (en) 2004-05-31 2008-12-30 Tdk Corporation Electromagnetic wave absorber
CN111303834A (zh) * 2020-03-12 2020-06-19 西安工程大学 一种钴铁氧体/多孔碳电磁波吸收复合材料的制备方法

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