JP3140355B2 - 電波透過型壁面構造 - Google Patents

電波透過型壁面構造

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JP3140355B2 JP07327038A JP32703895A JP3140355B2 JP 3140355 B2 JP3140355 B2 JP 3140355B2 JP 07327038 A JP07327038 A JP 07327038A JP 32703895 A JP32703895 A JP 32703895A JP 3140355 B2 JP3140355 B2 JP 3140355B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高層住宅、ビル等
の建物による電波反射障害を防止するために可及的に壁
面からの電波反射を無くするように構成した壁面構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高層住宅や高層ビル等による電波
反射によって生ずるゴーストなどのテレビ電波障害が特
に都市部で社会問題となっている。前記テレビ電波障害
を防止するための手法としては、アンテナの指向性を改
善したり、テレビ受像機内で消去したり、あるいは建造
物の壁面に電波吸収体を貼設する方法などがある。ま
た、近年コンクリートパネルそれ自体を電波吸収型とし
たものも開発されている。
【0003】前記電波吸収体は、フェライト粉末、カー
ボン粉末とゴムや各種の樹脂との混合物として構成され
るもので、特に300MHz以上の高い周波帯に対して
非常に優れた電波吸収効果を有する。しかしながら、通
常のテレビ電波である90〜220MHzの帯域につい
ては必ずしも有効に機能しない。したがって、従来より
提案されているVHF周波帯に対しての電波吸収パネル
としては、電波吸収体としては高い機能を発揮するフェ
ライトタイルをコンクリート版の表面に電波吸収体とし
て張り付け、美観性を考慮してさらにその上に化粧材と
して花崗岩、セラミック板、タイル等を張り付けたもの
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来よ
り提案されている各種の電波吸収パネルは、コンクリー
トや鋼板などの壁面パネルに対して前記電波吸収体を一
体に張り付けたり、コンクリート版中にフェライト粉末
やカーボン粉末を混合したりしたものがほとんどであ
り、各種の提案はコンクリートなどのパネル体に対する
取付け方やその構造などに工夫がなされたものがほとん
どである。
【0005】従来より、たとえば周囲を金属枠などで囲
まれたガラスパネルによって壁面が構成される場合にお
ける電波障害対策に関しては何ら提案がない。これは、
ガラス面が多い建物の場合には、一般的に電波がガラス
面を透過して室内に入り、室内において乱反射し、揃っ
た反射波が生じないためであり、コンクリートパネルな
どの場合のように内部の鉄筋網によりほとんどが反射さ
れてしまうパネルと比べると電波障害の影響が少ないと
されているためである。
【0006】しかし、たとえ壁面のほとんどがガラス面
であったとしても、実際にはガラスを囲む金属枠によっ
て電波が反射され、同様に電波障害が生ずるため、かか
る場合においても同様に電波障害を無くす方法が要望さ
れている。この場合、最も簡略的にはガラス枠の見付け
面および見込み面に対してフェライト板などを止め付け
る方法が考えられるが、寸法の小さい枠材に対して長期
的に剥離しないように電波吸収材を貼設するのは困難で
あり、また電波吸収材を貼るにしても緻密な作業となる
ため非常に手間が掛かる。
【0007】そこで本発明の主たる課題は、ガラスなど
のパネルが枠材によって支持されたカーテンウォール壁
面構造において、可及的に電波反射を無くすようにした
電波透過型壁面構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、縦方向材および水平方向材からなる保持
枠によって形成された各開口部に電波透過性パネルが嵌
め込まれた壁面構造において、前記縦方向材を金属材料
により構成し、前記水平方向材の全部またはほとんどが
電波透過性材料により構成し、かつ室外から室内に電波
が透過するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】この場合、前記電波透過性材料として集成
材またはセメント成形材を用いることができる。また、
縦方向材は後述するように電波反射がほとんどないため
全体強度を優先させてアルミ合金などの金属材料とする
ことができる。なお、電波透過性の材料を用いた水平方
向材とパネル材(ガラス等)との納りは、樹脂製ガスケ
ット、内外シール材または定形シール材等とすることが
できる。
【0010】また、少なくとも前記水平方向材を含む電
波透過製材料からなる保持枠部分の表面に耐候性被覆を
施すことにより、屋外で集成材を使用することの弱点、
すなわち長期耐久性や見栄えを良くすることができる。
【0011】他方、本発明の趣旨からすれば、電波を反
射する金属材料などの導電体は使用しない方が望ましい
が、電波透過性材料を用いた水平方向材において、許容
される限度内では金属性材料を用いることができる。か
かる場合の例としては、前記水平方向材として集成材ま
たはセメント成形材を用いるとともに、この集成材また
はセメント成形材の室外側面に部材方向に実質的に連続
する金属製ガスケット支持材を設け、この金属製ガスケ
ット支持材に取付けられた電波透過性ガスケットを介し
て前記電波透過性パネルを支持する支持構造を挙げるこ
とができる。
【0012】ここで、本発明の理解のために、電波の伝
搬メカニズムについて詳述する。電波は電磁波の一種
で、波長の長い側の種類に属し、主にはテレビ電波や船
舶レーダ用として使用されている。電波は図11に示さ
れるように、伝搬の進行方向と垂直に電界Eと磁界Hと
を有し、これら電界Eと磁界Hとは常に互いに垂直する
関係にある。そして電界Eの方向が地面あるいは海面に
対して平行な場合を水平偏波と呼び、電界Eが地面に対
して垂直な場合を垂直偏波と呼んでいる。通常、大都市
のテレビ電波や船舶レーダ用の電波は到達距離の長い水
平偏波が使用されている。
【0013】かかる電波の反射に関しては、前記電界E
の方向波が密接に関与している。すなわち、電波が境界
面で反射される場合には電界の波の反射が支配的であ
る。このことは、一般家庭の屋根に設置されているアン
テナ構造の説明により簡易的に理解できる。アンテナは
図12に示されるように、中間に約1/2波長の長さの
長細ループ状の折り返しダイポールアンテナと呼ばれる
主アンテナ71が配置され、この主アンテナ71を挟む
ように、電波方向の前側に導波器72を備えるととも
に、その後側には電波を反射させるために電界E方向に
配置された導電反射器73を備える。電波は直接的に前
記主アンテナ71によって受信されるとともに、後方の
導電反射器73によって電波が反射されることにより電
磁界が強められた状態で前記主アンテナ71により受信
される。仮に前記垂直偏波に対するアンテナ配置は、前
記導波器71、主アンテナ71および導電反射器73を
電界E方向に合わせて鉛直方向として配置する。これら
の事柄より、電界E方向の導電体が電波を効果的に反射
することが伺える。
【0014】したがって、以上の説明から壁面パネルに
置き換えて考えた場合、水平方向に配置された導電材た
る金属枠と鉛直方向に配置された金属枠との電波反射の
点から比較した場合、水平方向配置の金属枠は電界Eの
方向と一致するため入射する電波を良く反射し、一方、
鉛直配置の金属枠は電界方向に垂直となるため電波をほ
とんど反射しない状態となる。本発明者等の知見によれ
ば、水平方向配置の金属材は実際の幅の4〜5倍程度の
換算反射面積を有することが判明している。
【0015】そこで本発明においては、前述のように縦
方向材と水平方向材とからなる保持枠の内、少なくとも
水平方向材を主として電波透過性材料により構成する。
具体的には、壁面パネルの内の水平方向材を集成材や押
出しセメント成形材などにより構成する。一方、縦方向
材は電波反射に対する影響度が小さい点に鑑み、かつ全
体強度の点からアルミ金属材とすることができる。
【0016】このように、特に水平方向材を電波透過性
材料とすることにより、効果的に壁面パネルにおける電
波反射率の改善を図ることができる。
【0017】かかる場合において、特に集成材は基本的
に木材であり長期耐久性に難があるが、室外側表面をシ
リコーン樹脂等の耐候性樹脂により被覆することにかか
る問題に対処することができる。
【0018】また、前記水平方向材に関し、前述のよう
に許容される限度内であればアルミ材等の金属材を用い
ることができる。使用するアルミ材の幅等の決定は、好
ましくは実際に使用するアルミ型材を所定ピッチで配置
して電波反射率試験を行い、その反射率が設計反射率以
内となる幅のものが使用される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係るカーテ
ンウォール壁面の正面図であり、図2は図1のII−II線
矢視図、図3は図1のIII −III 線矢視図である。
【0020】図2に示されるように、各床スラブ9、9
の室外側端に設けられたアンカー金物6、6…によって
上下方向に配設される方立3A、3A…が支持されると
ともに、これら方立3A、3A間に渡された無目2A、
2A…によって方形状の開口が形成され、これら各開口
部に対してパネルP、P…が嵌め込まれている。なお、
前記壁面パネルの施工に当たっては、複数のパネル分を
地上で地組みしてこれを1架設ユニットとして架設され
る。
【0021】先ず第1の例としては、前記無目2A、2
A…の材質として電波を反射させないように集成材が用
いられる。かかる集成材は、厚さ30〜35mmのひき板
を合成接着剤で張り合わせて1つの材料としたもので、
品質が均質で狂いが少ないため、一般的には構造材、造
作材または家具の心材として用いられている。特に、ひ
き板を繊維方向に互いに平行になるように積層し接着合
成した構造用集成材は高い構造的耐力を有しているた
め、本発明に係る壁面パネル1の無目2A、2A…とし
て好適に使用することができる。
【0022】以下、さらに前記集成材を使用した無目2
A、2A…によるパネル支持構造および方立3Aによる
パネル支持構造について詳述する。なお、図4は図1の
IV−IV線矢視図であり、図5は図1のV−V線矢視図で
あり、図6はパネルPの支持をシール材によって行った
場合の納り図である。前記方立3A、3Aに対する無目
2Aの取付けは、図4に示されるように、鉛直方向に長
手通しで配設された前記方立3A、3Aに対して断面L
字状のブラケット部材10をビス11a、11a…によ
り夫々固定し、これらのブラケット部材10、10間に
跨がって集成材よりなる無目2Aを横架し、木ネジ11
b、11b…により堅固に固定する。
【0023】前記無目2Aの室外側の上下面には、図4
に示されるように、それぞれ部材長手方向に連続する条
溝12、12が形成されており、この条溝12、12に
対してそれぞれシリコン製またはネオプレン製のジッパ
ーガスケット13の尻部13aが嵌着される。前記ジッ
パーガスケット13には開口中心側に臨むパネル嵌合溝
13bが形成され、このパネル嵌合溝13bに対してパ
ネルPの周縁を嵌合させ、前記ジッパーガスケット13
に形成されたジッパー嵌設溝13c,13cに対して夫
々ジッパー材38、38を押し込むようにして嵌め込
み、パネルPが落脱しないように固定する。また、前記
無目2Aには上側条溝12から連通する排水孔2aが形
成され、侵入した雨水等が室外に排出されるようになっ
ている。
【0024】前記無目2Aの室外側面は、耐候性を確保
するとともに、美観を考慮して、シリコン製カバー材1
4によって被覆されている。取付けは、断面略コ字状に
成形されたカバー材14の対向フランジ片の内側に夫々
突部14a、14bを形成するとともに、無目2A側の
対応位置に前記係合部15…を形成しておき、剥離しな
いようにカバー材14の裏面側と無目2Aの室外側面と
を接着剤により接合するとともに、前記カバー材14の
突部14a、14bを無目2Aの係合部15…に係合さ
せることにより長期に亘り脱落しないようにしっかりと
取付ける。
【0025】一方、前記方立3AによるパネルPの支持
は、図5に示されるように、方立3Aの室外側にウエブ
35およびフランジ37、37により左右両側に夫々凹
部36、36が形成され、これら各凹部36に嵌着され
る押縁20により前記フランジ37との間にジッパーガ
スケット用嵌着溝34が形成される。そして、これら各
ジッパーガスケット用嵌着溝34、34に対してシリコ
ン製またはネオプレン製のジッパーガスケット13の尻
部13aが嵌着され、このジッパーガスケット13の開
口中心側に臨むパネル嵌合溝13bに対して、パネルP
の周縁を嵌合させ、前記ジッパーガスケット13に形成
されたジッパー嵌設溝13c,13cに対して夫々ジッ
パー材38、38を押し込むようにして嵌め込み、パネ
ルPが落脱しないように固定する。なお、前記パネルP
の支持は、前記ジッパーガスケット13によることな
く、たとえば図6に示されるように、無目2Aに形成さ
れた条溝12に対してパネルPを挟んでその両側に夫々
バックアップ材23およびシール材24を施工して支持
することもできる。なお、22はパネルPを所定高さ位
置に保持するためのセッティングブロックである。
【0026】次いで、本発明に係る第2実施例を図7お
よび図8に示す。本第2例における無目2Bは、第1例
の場合と同様に集成材が使用される点では共通するが、
ガスケットを介してパネルPを支持するために金属製の
ガスケット支持部材28が用いられる。水平方向配置の
金属材を使用することは本発明の趣旨からすれば好まし
くないが、許容される電波反射率の範囲では小幅の金属
材を水平方向に配置することも可能である。以下、詳述
すると、前記無目2Bは、図7に示されるように無目本
体16と無目分割片17とからなり、無目本体16の切
欠き段部16aの底面に対してガスケット支持部材28
を螺子ボルト19により固定した後、前記切欠き段部1
6aに無目分割片17を当てがい、前記ガスケット支持
部材28を挟み付けた状態で螺子ボルト18により固定
する。前記ガスケット支持部材28は、室外側に略横H
字状でかつ幅Bのガスケット取付け部28aを有し、シ
リコンガスケット29を前記ガスケット取付け部28a
に取付けた後、前記シリコンガスケット29の上下部に
夫々形成されたパネル嵌合溝29b、29bに対してパ
ネルPを嵌め込む。そして、前記シリコンガスケット2
9に形成された略ハート形状のジッパー嵌設溝29a,
29aに対して夫々ジッパー材40、40を押し込むよ
うにして嵌め込み、パネルPが落脱しないように固定す
る。
【0027】他方、方立3Bによるパネル支持構造を概
略すると、図8に示されるように、方立3Bの室外側先
端部に一体的に形成されたガスケット支持片25に対し
てシリコンガスケット29が嵌着され、このリコンガス
ケット29によりパネルPの側縁が支持される。
【0028】さらに、本発明に係る第3実施例を図9お
よび図10に示す。本第3例では、無目2Cの材料とし
てセメント成形材が用いられる。前記無目2Cは通常長
手方向に断面が均一でかつ長尺となるため、押出し成形
法により製造されたものが好適に使用される。前記無目
2Cは、図9に示されるように無目本体50と押縁51
とからなり、無目本体50には、下側パネル嵌合溝50
aが予め形成される。また、タップピンネジ52により
無目本体50に対して固定された押縁51と前記無目本
体50とにより上側パネル嵌合溝53が形成され、それ
ぞれのパネル嵌合溝50a,53において、パネルPを
挟み付けるように取り付けたビード54、55によりパ
ネルPが支持される。
【0029】方立3Cによるパネル支持構造は、図10
に示されるように、方立3Cに対して取付けられた押縁
20によりパネル嵌合溝56が形成され、このパネル嵌
合溝56に取付けられたビード54、55によりパネル
Pの側縁が支持される。
【0030】以上詳説とおり本発明においては、水平方
向材たる無目の材質として電波透過性の集成材やセメン
ト成形材などが用いられるが、同時に床スラブ9を支持
する水平鉄骨梁5などの水平材に対しても電波吸収処理
が行われる。具体的には、図2に示されるように、図面
上側に示される水平鉄骨梁5A部のように、この水平鉄
骨梁5Aの周囲に吹き付けた耐火材の室外側面にフェラ
イトを貼った電波吸収パネル8を嵌め込んで電波反射を
防止することもできるし、また図面下側に示される水平
鉄骨材5B部のように、腰パネル部分に金属パネルまた
はコンクリートパネル(PC版含む)7Bの室外側面に
フェライト7Aを貼設した電波吸収パネル7を嵌め込ん
で電波反射を防止することもできる。
【0031】次いで、本発明において無目として使用し
た集成材、集成材+ガスケット支持部材およびセメント
成形材について行った電波反射損失試験の試験結果を示
す。
【0032】〔実験例1〕 実験例1においては、前記第1実施例において無目とし
て用いた集成材の電波反射損失について試験を行った。
幅70mm、厚み100mmの集成材を鉛直方向に1100
mm間隔で水平方向配置し、100MHz と200MHz
の電波を送信し、その場合の反射損失特性を計測した。
その結果、100MHz の電波の場合には30dB以上
(反射0.1%以下)の反射損失が得られ、200MH
z の電波の場合には25dB以上(反射0.3%以下)
の反射損失が得られた。また、集成材の厚みを130mm
とした場合も同様の結果が得られた。これより、当然に
予測した通りではあるが、集成材の場合にはほとんど電
波反射がないことが判る。
【0033】〔実験例2〕 実験例2においては、第2実施例において用いた金属製
のガスケット支持部材28の電波反射損失について試験
を行った。前記第1実験例において集成材の電波反射損
失はほとんどないことが確認されたため、前記ガスケッ
ト支持部材28のみを配置した。試験は、先端のガスケ
ット取付け部28aの幅Bが20mmのガスケット支持部
材28を鉛直方向に1100mm間隔で水平方向配置し、
100MHz と200MHz の電波を送信し、その場合
の反射損失特性を計測した。その結果、100MHz の
電波の場合には約7dB(反射約20%)の反射損失と
なり、200MHz の電波の場合には約12dB(反射
約6%)の反射損失となった。これより、たとえ20mm
幅のものでもある程度の反射があることが確認された。
したがって、ブラケット支持部材の金属材を少しでも用
いる場合には、慎重にその幅Bを決定する必要があるこ
とが検証された。
【0034】〔実験例3〕 実験例3においては、前記第3実施例において無目とし
て用いた押出し成形セメント材の電波反射損失について
試験を行った。幅100mm、厚み100mmの集成材を鉛
直方向に1100mm間隔で水平方向配置し、100MH
z と200MHz の電波を送信し、その場合の反射損失
特性を計測した。その結果、100MHz の電波の場合
には30dB以上(反射0.1%以下)の反射損失が得
られ、200MHz の電波の場合には25dB以上(反
射0.3%以下)の反射損失が得られた。なお、押出し
成形セメント材の厚みを130mmとした場合も同様の結
果が得られた。
【0035】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、ガ
ラスなどのパネルが枠材によって支持されたカーテンウ
ォール壁面構造において、壁面パネルにおける電波反射
損失が小さくなり、入射した電波のほとんどが室内に入
るため、ゴースト等の電波反射障害が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカーテンウォール壁面の正面図で
ある。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1のIII −III 線矢視図である。
【図4】図1のIV−IV線矢視図である。
【図5】図1のV−V線矢視図である。
【図6】パネル支持をシール材によって行った場合の図
1VI−VI矢視相当図である。
【図7】本発明第2実施例による図1のIV−IV線矢視相
当図である。
【図8】本発明第2実施例による図1のVI−VI線矢視相
当図である。
【図9】本発明第3実施例による図1のIV−IV線矢視相
当図である。
【図10】本発明第3実施例による図1のVI−VI線矢視
相当図である。
【図11】電波の伝搬状態図である。
【図12】VHFアンテナの構造斜視図である。
【符号の説明】
1…壁面パネル、2A〜2C…無目、3A〜3C…方
立、5…水平鉄骨梁、6…アンカー金物、7・8…電波
吸収パネル、10…ブラケット、13…ジッパーガスケ
ット、14…シリコンカバー材
フロントページの続き (56)参考文献 登録実用新案3019430(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/92 E04B 2/56 - 2/70 E04B 2/88 - 2/96

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縦方向材および水平方向材からなる保持枠
    によって形成された各開口部に電波透過性パネルが嵌め
    込まれた壁面構造において、 前記縦方向材を金属材料により構成し、前記水平方向材
    の全部またはほとんどが電波透過性材料により構成し、
    かつ室外から室内に電波が透過するようにしたことを特
    徴とする電波透過型壁面構造。
  2. 【請求項2】前記電波透過性材料として集成材またはセ
    メント成形材を用いた請求項1記載の電波透過型壁面構
    造。
  3. 【請求項3】前記電波透過性材料よりなる保持枠の表面
    に耐候性被覆を施した請求項1または2記載の電波透過
    型壁面構造。
  4. 【請求項4】方向材および水平方向材からなる保持枠に
    よって形成された各開口部に電波透過性パネルが嵌め込
    まれた壁面構造において、 少なくとも前記水平方向材の全部またはほとんどを集成
    材により構成し、この集成材の室外側面に部材方向に実
    質的に連続する金属製ガスケット支持材を設け、この金
    属製ガスケット支持材に取付けられた電波透過性ガスケ
    ットを介して前記電波透過性パネルを支持したことを特
    徴とする電波透過型壁面構造。
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