JPH1154761A - 半導体集積回路およびその作製方法 - Google Patents
半導体集積回路およびその作製方法Info
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- JPH1154761A JPH1154761A JP22102297A JP22102297A JPH1154761A JP H1154761 A JPH1154761 A JP H1154761A JP 22102297 A JP22102297 A JP 22102297A JP 22102297 A JP22102297 A JP 22102297A JP H1154761 A JPH1154761 A JP H1154761A
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Abstract
とを集積化する。 【解決手段】 ボトムゲイト型TFT200のゲイト電
極201と基板100表面を覆って、ボトムゲイト用ゲ
イト絶縁膜110が設けられる。このゲイト絶縁膜11
0はボトムゲイト型TFT200のゲイト絶縁膜として
機能すると共に、トップゲイト型TFT300、350
の下地膜としても機能する。半導体層202、302、
303上にはトップゲイト用絶縁膜が形成される。ゲイ
ト絶縁膜110を厚くし、ゲイト絶縁膜120を薄くす
ることで、ボトムゲイト型TFT200を高耐圧型と
し、トップゲイト型TFT300、350を高速動作型
とすることができる。
Description
(TFT)を複数個有する半導体集積回路に関するもの
であり、高耐圧TFTと、高速駆動型TFTとを同一基
板上に有する半導体集積回路とその作製方法に関するも
のである。
(活性層ともいう)を有する絶縁ゲイト型の半導体装置
の研究がなされている。特に、薄膜状の絶縁ゲイト型ト
ランジスタ、いわゆる薄膜トランジスタ(TFT)が盛
んに研究されている。利用する半導体の材料・結晶状態
によって、アモルファスシリコン(以下、a-SiTFT
と記す)TFTやポリシリコンTFT(以下、p-SiT
FTと記す)というように区別されている。
動度は小さく、従って、a-SiTFTは高速動作が要求
されるTFTには利用できない。他方、ポリシリコン等
の結晶性半導体は電界移動度が大きく、高速動作可能な
TFTを作製することが可能である。
のプロセス温度によって、低温p-SiTFT、高温p-S
iTFTのように区別されている。近年、p-SiTFT
の性能が改善され、特にしきい値電圧は低温p-SiTF
Tでは3V以下に、高温p-SiTFTでは1.5V以下
である。また電源電圧も低下され、低温p-SiTFTで
は10V以下、高温p-SiTFTでは5V以下という比
較的低い電源電圧でも、数MHz〜数十MHzのクロッ
ク周波数で動作できるようになった。
表示パネルに関しては、p-SiTFTによって、画素回
路だけでなく、画素回路を駆動するための周辺回路(ド
ライバ回路)をも同一基板上に作製した周辺回路一体型
のパネルの商品化が進んでいる。
化の点から、液晶表示システムの電源電圧のレベルは、
このドライバ回路を制御するための外付ICと同じであ
ることが望ましい。通常、ICの動作電圧は5V又は
3.3Vである。一般的にアクティブマトリクス型パネ
ルのドライバ回路の電源電圧は5V程度である。しかし
ながら以下の理由により、画素回路の電源電圧を数Vま
で下げることは現状では非常に困難である。
ー表示では256階調(8ビット)が必要である。例え
ば、1階調当たり液晶の電圧レベルを10〜20mVと
すると、256階調を実現するためには、液晶の駆動電
圧のレベルは2.5〜5V程度必要になる。
では1.5〜2V程度であり、ECBモードでは2〜5
V程度である。
のしきい値電圧、液晶のしきい値電圧、階調表示に要す
る電圧、および液晶の駆動電圧(交流電圧の振幅)を加
算すると、少なくとも14〜25V程度に設定すること
が適当である。よって画素TFTやゲートドライバTF
Tには比較的高電圧が印加されるので、劣化し易いとい
う問題が生じている。
〜5V程度の低電圧で動作される回路であり、ドライバ
TFTには高速動作特性が要求される。このように周辺
一体型のパネルにおいては、高電圧動作−高耐圧型TF
Tと、低電圧動作−高速動作型TFTというように、相
反する特性のTFTが同一基板に作製されている。
パネルでは、高電圧駆動させる画素TFTが劣化し易
い。画素TFTにはnチャネル型TFTが主に用いられ
ている。nチャネル型TFTの劣化の主な原因は、ドレ
イン接合部においてゲイト絶縁膜へホットキャリヤが注
入されるためである。特に、ゲイト絶縁膜をCVD等で
作製された絶縁膜で形成した場合には、トラップ準位が
熱酸化膜に比較して多いため、劣化の程度がより大きく
なる。
印加電圧を下げるか、ゲイト絶縁膜を厚くして、ドレイ
ン接合部での電界強度を弱めればよい。しかしながら、
従来例で述べたように、画素部の印加電圧は低下させる
ことは困難である。他方、ゲイト絶縁膜を厚くする手法
では画素TFTの劣化が低減されるが、ドライバ回路の
動作速度が低下してしまう。ドライバ回路の動作速度を
維持するためには駆動電圧を上げればよいが、消費電力
が増大してしまう。
ゲイト絶縁膜をつくり分け、その膜厚を異ならせること
で、それぞれのTFTの特性を満足させる方法が想起さ
れるが、以下のような問題が生ずる。
ゲイト絶縁膜の成膜工程を別にすることによって、最適
の膜厚にすることができる。しかし、他方のゲイト絶縁
膜を覆うレジストマスクの作製が必要になって、汚染の
問題が生じ、またプロセスを複雑化してしまう。
FTのゲイト絶縁膜だけ膜厚を薄くする方法が考えられ
る。しかしながら膜厚の制御性や再現性に問題がある。
特に、トップゲイト型TFTでは、活性層が存在する状
態でゲイト絶縁膜をエッチングするので、新しい欠陥準
位を発生してしまい信頼性を損なわせてしまう。さらに
トップゲイト型TFTの場合にはゲイト絶縁膜を厚くす
ると、不純物のドーピングをスルードーピングで行うこ
とが困難になる。
上述したように同一基板上に高速動作型TFTと高耐圧
型TFTを信頼性を損なわずに作製するのは、従来のT
FTの作製方法では非常に困難を伴う。本発明はこのよ
うな困難な課題に対して解答を与えんとするものであ
る。
ボトムゲイト型TFTを同一基板上に形成し、かつ2種
類のTFTのゲイト絶縁膜の膜厚を互いに異ならせるこ
とにより、同一基板上に高速動作TFTと高耐圧TFT
とを有する半導体集積回路を提供することにある。
TFTと高耐圧TFTを集積化した半導体集積回路を容
易に、かつ信頼性良く作製し得る半導体集積回路の作製
方法を提供することにある。
ために、本発明の半導体集積回路の構成は同一の基板上
に、トップゲイト型の薄膜トランジスタと、ボトムゲイ
ト型の薄膜トランジスタとを有する半導体集積回路であ
って、前記基板を覆う第1の絶縁膜と、前記基板と前記
第1の絶縁膜の間に形成された前記ボトムゲイト型薄膜
トランジスタのゲイト電極と、前記第1の絶縁膜上に形
成された前記トップゲイト型薄膜トランジスタの半導体
層と、前記ボトムゲイト型薄膜トランジスタの半導体層
と、前記トップゲイト型薄膜トランジスタの前記半導体
層の少なくともチャネル形成領域を覆う第2の絶縁膜
と、前記第2の絶縁膜上に形成された前記トップゲイト
型薄膜トランジスタのゲイト電極とを有し、前記第1の
絶縁膜を前記ボトムゲイト型薄膜トランジスタのゲイト
絶縁膜に用い、前記第2の絶縁膜を前記トップゲイト型
薄膜トランジスタのゲイト絶縁膜に用いることを特徴と
する。
明の半導体集積回路の作製方法の構成は同一の基板上
に、ボトムゲイト型薄膜トランジスタと、トップゲイト
型薄膜トランジスタとを有する半導体集積回路の作製方
法であって、前記基板上に前記ボトムゲイト型薄膜トラ
ンジスタのゲイト電極を形成する第1の工程と、前記基
板と前記ボトムゲイト型薄膜トランジスタのゲイト電極
とを覆う第1の絶縁膜を形成する第2の工程と、前記第
1の絶縁膜上に、前記トップゲイト型薄膜トランジスタ
の半導体層と、ボトムゲイト型薄膜トランジスタの半導
体層とを形成する第3の工程と、前記トップゲイト型薄
膜トランジスタの前記半導体層のチャネル形成領域を少
なくとも覆う第2の絶縁膜を形成する第4の工程と、前
記第2の絶縁膜上に、前記トップゲイト型薄膜トランジ
スタのゲイト電極を形成する第5の工程とを有し、前記
第1の絶縁膜を前記ボトムゲイト型薄膜トランジスタの
ゲイト絶縁膜に用い、前記第2の絶縁膜を前記トップゲ
イト型薄膜トランジスタのゲイト絶縁膜に用いることを
特徴とする。
絶縁膜と、トップゲイト型TFTの基板からの不純物拡
散を防止するための下地絶縁膜とを第1の絶縁膜に共通
化し、かつボトムゲイト型TFTのゲイト絶縁膜(第1
の絶縁膜)と、トップゲイト型TFTのゲイト絶縁膜
(第2の絶縁膜)とは異なる層に存在し、異なるプロセ
スで作製されることに最大の特徴を有する。
成膜等のゲイト絶縁膜の膜厚を変えるためのプロセスを
追加・変更せずに、トップゲイト型とボトムゲイト型の
ゲイト絶縁膜の膜厚を互いに異ならせることが容易にで
きる。トップゲイト型TFTの作製工程を基準にする
と、本発明の集積回路の作製方法は、下地絶縁膜を形成
する前にボトムゲイト型TFTのゲイト電極を作製する
工程を追加するのみである。従って本発明によって、同
一基板上に、高耐圧型TFTと高速動作型TFTという
相反する特性のTFTを容易に、かつ信頼性を損なうこ
となく作製することができる。
縁膜を厚くして高耐圧型とする。他方、トップゲイト型
TFTはゲイト絶縁膜を薄くして高速動作型とする。逆
に第1の絶縁膜を第2の絶縁膜よりも薄くして、ボトム
ゲイト型TFTを高耐圧型とし、トップゲイト型TFT
を高速動作型とすることができる。
FTの駆動電圧によって適宜に設定する。例えば、本発
明の半導体集積回路をアクティブマトリクス型液晶表示
装置に応用した場合には、ドライバ回路等の信号処理回
路のような3〜5V程度の低駆動電圧・高速動作型のT
FTであれば、そのゲイト絶縁膜(第1もしくは第2の
絶縁膜)の厚さを100nm以下とすればよい。その下
限は、ピンホールが開かない膜厚で定義され、CVD膜
等の堆積膜であれば10nm程度であり、緻密性の良い
熱酸化膜を使用する10nm以下とすることが可能であ
る。
度の比較的高い電源電圧で駆動されるTFTであれば、
そのゲイト絶縁膜(第1もしくは第2の絶縁膜)の厚さ
を150nm〜300nm程度に厚くする。駆動電圧が
より高ければ、第1もしくは第2の絶縁膜をより厚くす
る。
圧・高速動作型とし、ボトムゲイト型薄膜トランジスタ
を高駆動電圧・高耐圧型とする場合は、第2の絶縁膜は
100nm以下まで薄くし、第1の絶縁膜は150〜3
00nmと厚くする。また、トップゲイト型とボトムゲ
イト型の特性を逆にする場合には、第1、第2の絶縁膜
の厚さの関係を上記の逆にすればよい。
ル回路)においては、使用される電圧は回路内で全て同
じであった。例えば、DRAMではメモリー領域でも周
辺回路でも単一電圧で駆動される。よって、従来の半導
体集積回路技術からは、本発明のようにゲイト絶縁膜の
厚さを積極的に変更することは必要とされていなかった
ことに注意すると、本発明の特徴が理解できる。
明する。図1にはアクティブマトリクス型パネルの断面
図を示す。同一基板100上に、ボトムゲイト型TFT
200と、トップゲイト型TFT300、350が設け
られている。基板100には表面を覆う第1の絶縁膜1
10が設けられている。また基板100と第1の絶縁膜
110の間には、ボトムゲイト型TFT200のゲイト
電極201が形成される。第1の絶縁膜100上には、
ボトムゲイト型TFT200の半導体層202と、トッ
プゲイト型TFT300、350の半導体層302、3
03が形成される。
T200のゲイト絶縁膜として機能すると共に、トップ
ゲイト型TFT300、350の半導体層302、30
3に基板100(特に、ガラス基板)からNaイオン等
の不純物が拡散するのを防止するための下地膜としても
機能する。
法によって形成された酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化窒
化珪素膜でなる単層膜や、これらの多層膜で構成され
る。多層構造は、単層膜で150〜300nmという厚
い膜を構成するよりも冗長性が増すという効果がある。
冗長性が増すとは、例えば単一の膜でピンポールが生じ
ても、多層に積層することでピンポールをカバーしあう
ことができる。
導体層202、302、303は多結晶シリコンで構成
すると良い。多結晶シリコンの形成方法としては、非晶
質シリコン薄膜を加熱処理やレーザ照射によって、結晶
化すればよい。
には、プロセス温度によって基板100の材質を選択す
れば良く。例えば、600℃程度の低温プロセスを用い
る場合はガラス基板を用い、900℃程度の高温プロセ
スを用いる場合は石英基板を用いる。
ムゲイト型200のゲイト電極201の材料も、この結
晶化プロセス温度に耐え得るものを選択する。ゲイト電
極201の材料として例えば、リンが添加された多結晶
シリコンあるいは微結晶シリコン等の半導体材料や、タ
ンタル、クロム、タングステン、モリブデン、チタン等
の高融点金属や、これら高融点金属の合金やシリサイド
が使用できる。
に第2の絶縁膜120を形成する。第2の絶縁膜120
はトップゲイト型TFT300、350のゲイト絶縁膜
として機能する。第2の絶縁膜は酸化珪素膜、窒化珪素
膜、酸化窒化珪素膜等のCVDによる堆積膜や、半導体
層302、303を熱酸化した熱酸化膜でなる単層膜や
多層膜を用いる。例えば、熱酸化膜とCVDによる酸化
珪素堆積膜との積層膜を用いることができる。
200はゲイト絶縁膜を厚くして高耐圧型とし、トップ
ゲイト型TFT300、350のゲイト絶縁膜を薄くし
て高速動作型とする場合は、第1の絶縁膜110の膜厚
は150〜300nm程度とすれば良く、要求される高
耐圧特性によって適宜に設定する。他方第2の絶縁膜1
20は高速動作特性の観点から薄いほど好ましく100
nm以下にする。
膜をより厚くする方法として、ゲイト電極201を陽極
酸化可能な高融点金属、例えばタンタル、チタン、モリ
ブデン、クロム等で形成し、ゲイト電極を陽極酸化して
その周囲に金属酸化物を作製する方法が挙げられる。
ト型TFT300、350のゲイト電極304、305
を形成する。ゲイト電極304、305の材料はリンが
添加された多結晶シリコンあるいは微結晶シリコン等の
半導体材料や、タンタル、クロム、タングステン、モリ
ブデン、チタン等の高融点金属や、これら高融点金属の
合金やシリサイドが使用できる。トップゲイト型TFT
300、350をより高速動作させるには、低抵抗のア
ルミニウムを主成分とする材料で構成する。また、サブ
ミクロン化して高速動作型とすることもでき、この場合
には、トップゲイト型TFTの半導体層やゲイト電極を
サリサイド化するとよい。
型TFT300、350のゲイト電極304、305を
覆う第3の絶縁膜130を形成する。そして、第2、第
3の絶縁膜120、130に、半導体層202、30
2、303に達するコンタクトホールを開口し、これら
活性層202、302、303に接続される配線20
9、210を形成する。半導体層202、302、30
3はそれぞれ、同じ第2、第3の絶縁膜120、130
に覆われているため、ボトム型TFT200、トップゲ
イト型TFT300、350のコンタクトホールの開口
プロセスを同じにすることができる。
し、ボトムゲイト型を高耐圧型として説明したが、逆に
することが可能であることは明らかである。
例を詳細に説明する。
イバ回路が同一基板上に形成されたアクティブマトリク
ス型表示装置に、本発明を応用した例を説明する。図1
は本実施例のマトリクスパネルの概略の断面図であり、
図2は本実施例のアクティブマトリクスパネルのブロッ
ク図を示す。
行う画素部11と、ソースドライバ12、ゲイトドライ
バ13でなる周辺回路と、外部から信号、電力が入力さ
れるための引出端子部14とが設けられている。画素部
11にはマトリクス状に複数の画素電極が配置され、画
素電極にはそれぞれTFTが接続されている。ソースド
ライバ12、ゲイトドライバ13とはTFTで構成され
ている。ソースドライバ12の出力は画素TFTのソー
ス線に接続され、ビデオ信号を画素TFTに入力する。
ゲイトドライバ13の出力は画素TFTのゲイト線に接
続され、画素TFTのオン・オフを制御する。
が優先される画素TFT200をボトムゲイト型とす
る。他方、高速動作が優先されるソースドライバ12、
ゲイトドライバ13を構成するnチャネル型ドライバT
FT300、pチャネル型ドライバTFT350をそれ
ぞれトップゲイト型とする。TFT300、350を相
補的に接続することによってインバータ回路が構成でき
る。
の信頼性を損なうことなく、画素TFT200(ボトム
ゲイト型TFT)のゲイト絶縁膜を厚くし、ドライバT
FT300、350(トップゲイト型TFT)のゲイト
絶縁膜の厚さを薄くすることが可能である。以下図4〜
7を用いて、図1に示すアクティブマトリクスパネルの
作製工程を説明する。
板100上に画素TFT200のゲイト電極201を形
成する。ここでは、スパッタ法にてタンタル膜を200
nmの厚さに形成し、パターニングして、ゲイト電極2
01を形成する。
法にて、酸化珪素膜でなる厚さ150〜300nmのボ
トムゲイト用絶縁膜110を基板100全体に成膜す
る。本実施例ではゲイト絶縁膜110の厚さを200n
mとする。ボトムゲイト用絶縁膜110は画素TFT2
00のゲイト絶縁膜としても機能する共に、基板100
からの不純物の拡散を防止する下地膜としても機能す
る。またゲイト絶縁膜110は単層膜でなく、酸化珪素
膜、窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜から選ばれた絶縁膜を
積層した多層膜で構成することができる。単層膜で15
0〜300nmという厚い膜を構成するよりも多層と構
造とすることで、冗長性がよくなるという効果がある。
多結晶シリコン膜21を形成する。プラズマCVD法ま
たは減圧CVD法によって、厚さ40〜150nm、例
えば55nmの真性(I型)のアモルファスシリコン膜
を堆積し、公知の結晶化法によってこれを結晶化して、
多結晶シリコン膜21を形成する(図4(A))。
ィー法によってパターニングして島状に分離して、画素
TFT200の半導体層202、ドライバTFT30
0、350の半導体層302、303をそれぞれ形成す
る(図4(B))。
覆うトップゲイト用ゲイト絶縁膜120を厚さ10〜1
00nmの厚さに形成する。本実施例では、プラズマC
VD法にて厚さ100nmの酸化窒化珪素膜を形成し
た。酸化窒化珪素膜の他に、酸化珪素膜、窒化珪素膜で
も形成できる。またこれら絶縁膜の多層膜を形成しても
よい。画素TFT200においては、ゲイト絶縁膜12
0は層間絶縁膜の最下層を構成することになる(図4
(C))。
イト電極を構成する導電膜22を形成する。本実施例で
は、スパッタ法にてScが微量に添加されたアルミニウ
ム膜を300nmの厚さに形成する(図4(D))。
ライバTFT300、350のゲイト電極304、30
5を形成する。アルミニウムは陽極酸化可能な材料であ
るので、パターニング後、公知の陽極酸化処理をしてゲ
イト電極周囲に陽極酸化膜を形成しても良い。陽極酸化
膜を形成することによって、ゲイト電極304、305
の耐熱性を向上させることができる(図5(A))。
体層202、302にn型の不純物をドープする。先
ず、半導体層202、302に開口を有し、かつ画素T
FT200の半導体層202でチャネル形成領域と、半
導体層303を覆うフォトレジストマスク23を形成す
る。ドーピングにはイオンドーピング法を用い、ドーピ
ングガスとしてフォスフィンを用いる。
0ではフォトレジストマスク23によって遮蔽された領
域203がチャネル形成領域となる。領域204、20
5はn型のソース領域、ドレイン領域として機能する。
ドライバTFT300においては、ゲイト電極304に
よって遮蔽された領域306は実質的に真性の導電型が
保たれ、チャネル形成領域となる。遮蔽されなかった領
域308、309はn型のソース領域、ドレイン領域と
なる(図5(B))。
層303に開口を有するレジストマスク24を新たに形
成し、イオンドーピング法によって半導体層303にp
型の不純物を、例えばホウ素をドープする。この結果p
型の不純物領域312、313が形成される。これら領
域312、313はドライバTFT350のソース領
域、ドレイン領域となる。ドーピング工程後レジストマ
スク24を剥離し、レーザーアニールまたは熱アニール
によってドーピングした不純物を活性化させる(図5
(C))。
用いられるマスク23は、主にボトムゲイト型TFT2
00のチャネル形成領域を遮光するために機能してい
る。このようなマスクを自己整合的に形成するには、図
7に示す方法を用いることができる。先ず、図5(A)
まで示した工程の後、レジスト30を全面に塗布する。
そして、基板100裏面からレーザ光を照射して、レジ
スト30を感光させる(図7(A))。
がマスクとして機能するため、現像すると、レーザ光が
照射されない部分が残存し、ボトムゲイト型TFT20
0のチャネル形成領域を覆うマスク31が自己整合的に
形成される。このマスク31を用いてリンをドープし
て、n型の不純物領域204、205、310、311
を形成する。この場合、半導体層303にもリンが添加
され、n型の不純物領域310、311が形成される
(図7(B))。
ピング工程では、n型の不純物領域310、311の導
電型がp型に反転するように、そのドーズ量を設定する
必要がある。
ンドーピング法を用いたが、レーザドーピング法を用い
ることにより、マスク23が不要になる。イオンドーピ
ング法の場合、活性化されたリンを含有する雰囲気中で
基板100裏面よりレーザ光を照射する。
は、ゲイト電極201によってレーザ光が遮られた領域
には、ドーパントがドーピングされないため、n型の不
純物領域204、205が自己整合的に形成され、領域
203の導電性は真性が保たれる。
ゲイト電極304、305によってドーパントが接する
領域が制限されるため、図7(B)に示すようにn型の
不純物領域308〜311が自己整合的に形成される。
このため図5(C)に示すボロンのドーピング工程で
は、n型の不純物領域310、11の導電型がp型に反
転するように、そのドーズ量を設定する必要がある。
後、厚さ600nmの酸化珪素膜を第1の層間絶縁膜1
30としてプラズマCVD法によって形成する(図6
(A))。
ト絶縁膜120をエッチングして、TFT200、30
0、350それぞれのソース/ドレイン領域204、2
05、308〜311に達するコンタクトホール20
6、207、314〜318と、ドライバTFT30
0、350のゲイト電極304、305に達するコンタ
クトホール320、321を形成する(図6(B))。
膜、300nmのアルミニウム膜、100nmのチタン
膜を連続成膜しパターニングして、電極208、20
9、322〜326を形成する。以上によりTFT20
0、300、350が完成する(図6(C))。
極を作製する。先ず図1に示すように、これら電極20
8、209、322〜326を覆う、第2の層間絶縁膜
140を厚さ1μmのアクリル膜にて形成する。アクリ
ル等の樹脂膜は下地の凹凸を相殺して平坦な表面を得る
ことができるため、画素電極が形成される下地として好
適である。層間絶縁膜140として、ポリイミドの他に
アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド等の有機樹脂
材料を用いることができる。有機樹脂材料のうちアクリ
ルは最も安価である。また窒化珪素、酸化珪素、窒化酸
化珪素膜との無機絶縁材料を層間絶縁膜140に用いる
ことができる。あるいは、無機材料と有機樹脂材料の積
層物を用いることもできる。
〜250nm、例えば200nmのチタン膜をスパッタ
法で形成しパターニングして、画素TFT200の半導
体層を覆う遮光膜210を形成する。次に遮光膜210
を覆って、基板全体に0.5μmの厚さのアクリルでな
る第3の層間絶縁膜150を形成する。
50をエッチングして、電極209に達するコンタクト
ホールを開口し、電極209に接続される画素電極21
1を形成する。透過型の表示パネルであれば、画素電極
211はインジウム錫酸化膜(ITO)や、酸化錫等の
透明導電性材料で形成する。反射型であれば、画素電極
211はアルミニウム等の金属膜で形成する。また、画
素TFT200には、遮光膜210、画素電極211を
対向電極とし、第3の層間絶縁膜150を誘電体とする
補助容量212が接続される。
30分のアニールをおこなった。以上の工程を経て、ボ
トムゲイト型の画素TFT200と、トップゲイト型の
ドライバTFT300、350を有するアクティブマト
リクス基板が完成する(図1)。
チング工程や、余分な成膜工程を追加せずに、異なる厚
さのゲイト絶縁膜を有するTFTを同一基板に作製する
ことができる。本実施例によって、トップゲイト用ゲイ
ト絶縁膜120を100nmと薄くし、ボトムゲイト用
ゲイト絶縁膜110を200nmと厚くすることで、高
速動作特性を有するトップゲイト型TFT300、35
0と、高耐圧特性を有するボトムゲイト型TFT200
を同一基板上に作製することができる。なお、TFT2
00、TFT300、350のゲイト絶縁膜の膜厚は駆
動電圧等によって実施者が適宜に時設定すればよい。
00、350はゲイト電極304、305によってチャ
ネル形成領域が自己整合的に形成される。そのため、ゲ
イト電極304、305の幅を狭くすることで、そのチ
ャネル長を短くすることが自己整合的に行え、トップゲ
イト型TFT300、350の高速動作特性をより向上
させることができる。
は、多結晶シリコンの結晶化工程の後に形成される。よ
ってゲイト電極を低融点であるが低抵抗な材料、たとえ
ばアルミニウムで作製することができるので、トップゲ
イト型TFTはボトムゲイト型よりも高速動作型TFT
に好適である。更に、トップゲイト型はゲイト電極をド
ーピングマスクにするため、チャネル形成領域が自己整
合的に形成される。よってゲイト電極の幅を小さくする
ことで、チャネル長を容易に短くすることができ、より
高速動作特性を向上させることができる。
耐圧特性を向上させることができる。同じ膜厚のゲイト
絶縁膜を有するTFTでも、そのゲイト線幅を変えるこ
とで、より高速動作を優先するTFTと、高耐圧を優先
するTFTをつくり分けることができる。トップゲイト
型TFT300、350ではゲイト電極によってチャネ
ル形成領域が自己整合的に形成されるため、例えばシフ
トレジスタ回路のような高速動作を優先する回路のゲイ
ト電極幅を約1μmとし、バッファ回路のような高耐圧
を優先する回路のゲイト電極幅を2μm程度とし、同じ
トップゲイト型TFT300、350の間でも特性を異
ならせることができる。このことはボトムゲイト型TF
T200も同様である。
たアクティブマトリクスパネルの変形例である。本実施
例のアクティブマトリクスパネルの断面図を図8に示
す。
電極201と同じプロセスで、ドライバTFT300、
350に対する遮光膜330を形成する。遮光膜330
以外の構成、作製工程は実施例1と同じであり、図8で
は符号を付すのを一部省略した。
透光性の場合には、基板100の裏面から光がTFT3
00、350の半導体層302、303に入射するた
め、TFT300、350を劣化させる原因となる。本
実施例では、遮光膜330を設けることにより、半導体
層302、303を基板100裏面から入射する光から
遮蔽することを目的とする。
ト電極201、遮光膜330の出発膜を基板100上に
形成する。出発膜の材料は導電性を有し、かつ光を反射
する金属を用いれば良く、ゲイト電極201の耐熱性の
観点から、チタン、モリブデン、クロム、タンタル、タ
ングステン等の高融点金属材料、もしくはこれらの合金
を用いる。
ーニングして、ゲイト電極201、遮光膜330を形成
する。遮光膜330を形成する場所は、例えば、図1に
示すソースドライバ12やゲイトドライバ13が形成さ
れる位置全体に形成する。あるいはトップゲイト型TF
T300、350の半導体層302、303それぞれが
形成される位置のみに形成する。
1のパターニングのマスクパターンを変更するのみで、
遮光膜を形成することができる。よって、プロセスを複
雑にすることがなく、トップゲイト型TFT300、3
50の光劣化を防止することができる。
イバ12、ゲイトドライバ13を構成するTFTを全て
高速動作型のトップゲイト型TFT300、350とし
た例を示した。しかし、ゲイトドライバ13は、ソース
ドライバ12よりも比較的動作周波数も高くない。よっ
て、ゲイトドライバ13は、実施例1の高耐圧型のTF
T200で作製し、ソースドライバ12は高速動作型の
トップゲイトTFT300、350で作製すればよい。
13はシフトレジスタ回路16、レベルシフタ回路1
7、出力バッファ回路18が順次に接続された構成であ
り、出力バッファ回路18の出力は画素部13に配置さ
れた画素TFTのゲイト電極に接続されている。
圧はは5V程度であり、レベルシフタ回路17は5〜1
0V程度であり、出力バッファ回路18は14〜25V
程度であり、回路毎に駆動電圧が異なる。よって、シフ
トレジスタ回路16は低電圧で高速動作が要求されるた
め、高速動作型のトップゲイト型TFT300、350
で作製し、レベルシフタ回路17や出力バッファ回路1
8のように高電圧駆動であるため、高耐圧性が優先され
る回路はボトムゲイト型TFT200で作製すればよ
い。
T200はnチャネル型のみであったが、公知のCMO
S工程で、n型、p型の導電型を作り分ければよく、ボ
トムゲイト型TFT200でもインバータ回路が構成で
きることは明らかである。
ルおいて、高耐圧性が要求されるTFTは、例えば引出
端子部14に接続される保護用のTFTや、図示しない
がショートリンクに接続されるTFTが挙げられる。こ
のようなTFTは高耐圧型のボトムゲイト型TFT20
0で作製すればよい。
中を動きにくいので、pチャネル型TFTはホットキャ
リアによるイオン注入現象がなく、劣化しにくい。他方
nチャネル型TFTはイオン注入現象により劣化いやす
いが、pチャネル型よりも移動度が高い。そのため、ド
ライバ12、13を構成するTFTでもpチャネル型T
FTは高速動作型のトップゲイト型TFTとし、nチャ
ネル型TFTは高耐圧型のボトムゲイト型TFT200
で作製するとよい。
Tを高速動作型とし、ボトムゲイト型を高耐圧型として
説明したが、後述する実施例5(図10)に示すよう
に、トップゲイト型TFTを高耐圧型とし、ボトムゲイ
ト型を高速動作型とし、回路を作製することもできる。
作製工程を示す。
る2種類のTFTを作製する例を示した。本実施例で
は、ボトムゲイトTFT同士でゲイト絶縁膜の膜厚を異
ならせて、より高耐圧性を追求したボトムゲイト型TF
Tを作製する方法を示す。本実施例では、同一基板上に
高耐圧型TFT500、中耐圧型TFT550と、低耐
圧型(高速動作型)TFT600を形成する方法を説明
する。これらのTFTの呼称は説明のための便宜的なも
のであり、ゲイト絶縁膜の厚さが高〜低耐圧から順次薄
くなっていることを表している。本実施例では高耐圧型
TFT500、中耐圧型TFT550をボトムゲイト型
とし、高速動作型TFT600をトップゲイト型とす
る。
0上に高耐圧型TFT500、中耐圧型TFT550の
ゲイト電極501、502を形成する。次にゲイト電極
501を覆う第1のボトムゲイト用ゲイト絶縁膜410
を10nm〜300nmの厚さに形成する。本実施例で
は、プラズマCVD法にて厚さ50nmの窒化珪素膜を
形成しパターニングして第1のゲイト絶縁膜410を形
成する。ゲイト絶縁膜410の材料には酸化珪素膜、酸
化窒化珪素膜が用いられる(図9(A))。
0nmの第2のボトムゲイト用ゲイト絶縁膜420を基
板100全体に成膜する。ゲイト絶縁膜420はTFT
500、550のゲイト絶縁膜として機能する共に、T
FT600においては基板400からの不純物の拡散を
防止する下地膜として機能する。本実施例では、プラズ
マCVD法にて厚さ200nmの酸化珪素膜を形成す
る。
体層503、504、601を形成する。半導体層50
3、504、601は実施例1の図4(A)、図4
(B)で示した工程に従って作製する(図9(B))。
覆うトップゲイト用ゲイト絶縁膜430を厚さ10〜1
50nmの厚さに形成する。本実施例では、CVD法に
て厚さ100nmの酸化窒化珪素膜を形成する。次に高
速動作型TFT600のゲイト電極602をScが微量
に添加されたアルミニウム膜で形成する。そして、公知
のドーピング法を用いて、半導体層503、504、6
01にリン又は/およびボロンをドープして、ソース/
ドレイン領域505〜508、603、604、チャネ
ル形成領域509、510、605を形成する(図9
(C))。
の窒化珪素膜を層間絶縁膜440としてプラズマCVD
法によって形成し、これにコンタクトホールを形成す
る。次に、アルミニウムによって電極509〜513、
607〜609を形成し、水素化処理を行い、高耐圧型
TFT500、中耐圧型TFT550、低耐圧(高速動
作)型TFT600が完成する(図9(D))。
イト絶縁膜は、厚さ50nmのゲイト絶縁膜410と厚
さ200nmのゲイト絶縁膜420とでなる。中耐圧型
TFT550のゲイト絶縁膜は厚さ200nmのゲイト
絶縁膜420でなる。低耐圧型TFT600ゲイト絶縁
膜は膜厚100nmのゲイト絶縁膜430でなる。それ
ぞれのゲイト絶縁膜の厚さを異ならせることで、特性の
異なる3種類のTFTを同一基板に作製できる。
は、高耐圧型TFT500、中耐圧型TFT550、高
速動作型TFT600の配置はTFTの駆動電圧や、駆
動信号の周波数に従って設計者が適宜に選択できる。
アクティブマトリクス型パネルに応用した場合には、ソ
ースドライバやゲイトドライバ内において、シフトレジ
スタ回路、論理回路、デコーダ回路、メモリ回路等の高
速動作を優先する回路は低耐圧型TFT600で構成す
る。比較的高い電圧で駆動されるレベルシフタ回路やバ
ッファ回路等の高耐圧を優先する信号処理回路や、画素
部に配置される画素TFTは中耐圧型TFT550で構
成する。そしてショートリンクや、引出端子等の高電源
電圧が印加されるTFTを高耐圧型TFT500で構成
する。
するのに、エッチング工程を用いたが、エッチングを施
す際には、図9(A)に示すように、ボトムゲイト型T
FTのゲイト電極501、502のみが存在している。
よって、TFTの半導体層には影響がないので、信頼性
を損なうことがない。またゲイト絶縁膜410を形成す
るための成膜・エッチング条件や、使用できる手段の選
択幅が広くなるので、形成が容易である。
トムゲイト用ゲイト絶縁膜410はTFT500が形成
される領域のみに残存するように形成したが、トップゲ
イト型TFT600が形成される領域にも残して、TF
T600の下地膜として機能するようにもできる。
の作製工程の断面図である。
ゲイト絶縁膜を厚くし、トップゲイト型TFTのゲイト
絶縁膜を薄くする例を示したが、本実施例ではボトムゲ
イト型TFTのゲイト絶縁膜を薄くし、トップゲイト型
TFTのゲイト絶縁膜を厚くする例を説明する。図10
ではボトムゲイト型TFT800を左側に、トップゲイ
ト型TFT900を右側に示す。
イト型TFT800のゲイト電極801を作製する。次
に、ボトムゲイト用ゲイト絶縁膜710を、プラズマC
VD法にて厚さ100nmの酸化珪素膜で形成する。ゲ
イト絶縁膜710はトップゲイト型TFT900の下地
絶縁膜としても機能する(図10(A))。
性(I型)の結晶性シリコン膜を堆積する。ポリシリコ
ン等の結晶性シリコン膜を島状に分離し、ボトムゲイト
型TFT800の半導体層802とトップゲイト型TF
T900の半導体層901を形成する。プラズマCVD
法によって厚さ200nmの酸化珪素膜720を半導体
層802、901を覆って基板全面に堆積する。酸化珪
素膜720はトップゲイト型TFT900のゲイト絶縁
膜を構成するものである(図10(B))。
さ4000〜600nm、例えば500nmのアルミニ
ウム膜を堆積し、その表面に図示しない薄い酸化アルミ
ニウム膜を形成する。そしてレジストマスク42を用い
て、アルミニウムパターン41を形成する。アルミニウ
ムパターン41はトップゲイト型TFT900のゲイト
電極を構成するものである。また酸化アルミニウム膜は
後述する陽極酸化によって、アルミニウムパターン43
の表面が過剰に酸化されるのを防止する機能を有する
(図10(C))。
ーン41を陽極にした陽極酸化処理を行い、その側面に
多孔質状(ポーラス状)の陽極酸化膜43を形成する。
この成長距離によって、後に形成されるオフセット領域
の幅が規定される(図10(D))。
石酸溶液中でアルミニウムパターン41を陽極にした陽
極酸化処理を行い、その周囲に緻密な陽極酸化膜904
を形成する。この2回の陽極酸化工程で残存したアルミ
ニウムパターン41が、ゲイト電極902となる。
43およびゲイト電極902をマスクにして、酸化珪素
膜720をパターニングして、トップゲイト用ゲイト絶
縁膜905を形成する。
するために、酸化珪素膜720をゲイト絶縁膜710よ
りも厚くする。厚くしたために酸化珪素膜720を通過
させるスルードーピングが行えない場合には、この酸化
珪素膜720のパターニングが必要となるが。スルード
ーピングが行える場合には、パターニングは必ずしも必
要ではない。本実施のパターニング工程は酸化珪素膜7
20をドーピングマスクにして、オフセット領域を自己
整合的に形成する目的がある(図10(E))。
覆うドーピングマスクを形成した後、公知のドーピング
法によって、半導体層802、901に不純物(リンお
よび/またはボロン)をドーピングする。この結果、半
導体層802にはソース領域803、ドレイン領域80
4、チャネル形成領域805が形成される。他方半導体
層901には、ゲイト絶縁膜が存在しない領域にはソー
ス領域906、ドレイン領域907が形成される。また
ゲイト絶縁膜905が存在している領域には、チャネル
形成領域908、オフセット領域909、910が形成
される(図10(F))。
クをして機能するように、ドーピング工程の条件を設定
することで、領域909、910にソース/ドレイン領
域906、907よりも不純物濃度が低い低濃度不純物
領域を形成することができる。オフセット領域、低濃度
不純物領域は高抵抗なため、TFT900の耐圧特性を
向上させることができる。
スクを除去し、ドープした不純物を活性化させた後、厚
さ400nmの酸化珪素膜を層間絶縁膜730として形
成し、これにコンタクトホールを形成する。次に、チタ
ン/アルミニウム/チタンでなる積層膜を形成し、パタ
ーニングして、電極806、807、911、912を
形成する。以上の工程によって、低耐圧(高速動作)型
のボトムゲイト型TFT800と、高耐圧型のトップゲ
イト型TFT900を同一基板上に有する半導体集積回
路が完成する(図10(G))。
Tの作製工程を説明する断面図を示す。本実施例は、実
施例1、4と同様に、ボトムゲイトTFTを高耐圧型と
し、トップゲイト型TFTを高速動作型に作製する例で
ある。
縁膜はトップゲイト型TFTの下地絶縁膜が用いられて
いる。従来この下地膜は数100nm程度の比較的厚い
膜を形成する。また、トップゲイト型TFTではゲイト
電極によってチャネル形成領域は自己整合的に形成され
る。従って、これらの事項を考慮すると、高耐圧型TF
Tと高速動作型TFTを集積化するには、ボトムゲイト
型TFTのゲイト絶縁膜を厚くし、トップ型TFTのゲ
イト絶縁膜を薄くするのが、最も好ましい形態と考えら
れる。
のゲイト絶縁膜はCVD法による堆積膜を用いていた
が、本実施例では熱酸化膜とする。またトップゲイト型
TFTのゲイト電極の構造をサリサイドとする。本実施
例では、この熱酸化膜とサリサイドの組み合わせによ
り、さらなる高速動作特性の向上をはかることを目的と
する。
FT2000の幅のゲイト電極2001を作製する。熱
酸化工程に耐えるように、ゲイト電極2001の材料は
リンが添加された多結晶シリコンとする。多結晶シリコ
ンの他に、金属とシリコンの化合物であるシリサイドで
もよい。またTFT2000を高耐圧型とするため、ゲ
イト電極2000の幅を2〜4μmとし、ここでは2μ
mとする。
ト用ゲイト絶縁膜1010を厚さ200nmの酸化珪素
膜で形成する。
D法にて厚さ70nmの真性(I型)の非晶質シリコン
膜を堆積し、結晶化し多結晶シリコンを形成する。結晶
化には公知の熱結晶化、レーザ結晶化を用いる。この多
結晶シリコン膜を島状に分離し、ボトムゲイト型TFT
2000の半導体層2002とトップゲイト型TFT3
000の半導体層3002を形成する(図11
(A))。
2、3002表面を熱酸化して、熱酸化膜51、52を
形成する。本実施例では熱酸化膜の膜厚を50nmとす
る。そのため半導体層の膜厚は約25nm薄くなる。熱
酸化膜52はトップゲイト型TFT3000のゲイト絶
縁膜を構成するものである。よって、熱酸化膜52を用
いることにより、数10nm程度に薄くとも、緻密で膜
界面準位が少ないゲイト絶縁膜を形成することができ
る。
晶シリコンでゲイト電極3003を形成する。ゲイト電
極3003の厚さは500〜800nmとする。ここで
は600nmとする。またTFT3000を高速動作型
とするため、ゲイト電極3003幅を1μmとする(図
11(B))。
レジストマスク54を形成した後、イオンドーピング法
によって、半導体層2002、3002にリンを添加し
て、n- 領域54、55を形成する。半導体層200
2、3002において、レジストマスク54、ゲイト電
極3003に覆われていた領域は真性の導電性が保たれ
る(図11(C))。
厚さ500nm〜1μmの酸化珪素膜もしくは窒化珪素
膜を形成する。本実施例では、厚さ900nmの酸化珪
素膜57(点線で図示する)を形成する。そして、酸化
珪素膜57上にレジストマスク57を形成する。このマ
スク57は、ボトムゲイト型TFT2000のチャネル
ストッパー2003のパターニング用のマスクとして機
能する。
のよる異方性ドライエッチングによって、酸化珪素膜5
7をエッチングする。異方性エッチングによって、ゲイ
ト電極3000の側面に酸化珪素の側壁が残され、マス
ク57下には酸化珪素のパターン60が残される。
する。熱酸化膜52はゲイト電極3003と側壁300
4の下に残され、ゲイト絶縁膜3005が形成される。
他方、マスク57下には熱酸化膜でなるパターン61が
残される。先の酸化珪素のパターン60と熱酸化膜でな
るパターン61の積層物がチャネルストッパー2003
として機能する。このチャネルストッパー2003は、
チャネル形成領域とその両端に形成される低濃度不純物
領域を覆うように形成される。即ちチャネルストッパー
2003の幅によって低濃度不純物の長さが決定される
(図11(D))。
半導体層2002、3002にドーピングし、n+領域
を形成する。チャネルストッパー2003、ゲイト電極
3003、側壁3004によってマスクされていない領
域に、n+領域2004、2005、3006、300
7が形成される(図11(E))。
4、2005はそれぞれソース領域、ドレイン領域とな
る。またチャネルストッパー2003に覆われていたn
- 領域54は、高抵抗の低濃度不純物領域2006、2
007となる。2回のドーピング工程においてリンがド
ープされなかった領域2009は、チャネル形成領域と
なる。
06、3007はそれぞれソース領域、ドレイン領域と
なる。またゲイト電極3003、側壁3004に覆われ
ていたn-領域55は高抵抗の低濃度不純物領域300
8、3009となる。2回のドーピング工程においてリ
ンがドープされなかった領域3010はチャネル形成領
域となる。
0ともnチャネル型としたが、公知のCMOS工程によ
って、nチャネル型とpチャネル型双方を作製できるこ
とができる。
ドを形成するための金属膜62を形成する。金属膜62
にはチタン、タンタル、モリブデン、タングステン等が
用いられる。本実施例ではチタン膜62を成膜する。次
に550〜600℃の熱アニールにより、チタン膜62
とシリコン(半導体層2002、3002、ゲイト電極
3003)とを反応させる。
イン領域2004、2005、TFT3000のソース
/ドレイン領域3006、3007には、シリサイド層
2011、2012、3011、3012が形成され低
抵抗され、またゲイト電極3003の上層もシリサイド
層3013が形成され低抵抗化される。
1〜3013はシリコン(ソース/ドレイン領域、ゲイ
ト電極)と金属(配線)との合金反応によるコンタクト
劣化を防止するためのものである。特にTFT3000
は微細化によって、具体的にはチャネル長を短くするこ
とによって高速動作を追求している。シリサイド層30
11、3012を形成することによって、微細化に伴う
短チャネル効果を抑制できるという効果も得られる。
(図11(F))。
0、3000のソース/ドレイン領域は全てシリサイド
化されたように図示したが、シリサイド層が半導体層の
底部に達しないで、半導体層の上層の一部がシリサイド
化されるようにもできる。
縁膜1020を形成する。ここでは、プラズマCVD法
にて、30nmの窒化珪素膜と900nmの酸化窒化珪
素膜とを連続成膜する。次に層間絶縁膜1020にコン
タクトホールを開口し、アルミニウムでなる配線201
3、2014、3014〜3016を形成し、水素化処
理を行い、高耐圧特性を有するボトムゲイト型TFT2
000と、高速動作特性を有するトップゲイト型TFT
3000が同一基板1000上に完成する(図11
(F))。
Tのゲイト絶縁膜と、トップゲイト型TFTの下地絶縁
膜を第1の絶縁膜として共通化し、かつボトムゲイト型
TFTのゲイト絶縁膜(第1の絶縁膜)と、トップゲイ
ト型TFTのゲイト絶縁膜(第2の絶縁膜)は異なる層
に存在し、異なるプロセスで作製される。このため、エ
ッチングや成膜等のゲイト絶縁膜の膜厚を制御するため
のプロセスを追加、変更せずに、トップゲイト型とボト
ムゲイト型のゲイト絶縁膜の膜厚を互いに異ならせるこ
とが容易にできる。
損なうことなく、低電圧で高速動作を優先するTFT
と、高耐圧を優先するTFTを形成することができる。
これをアクティブマトリクス型パネルに応用した場合に
は、信頼性および消費電力の改善が図られる。
プゲイト型TFTの作製工程を基準にすると、この工程
にボトムゲイト型TFTのゲイト電極を作製するため
の、成膜・パターニング工程を追加するだけである。し
かもこの追加される工程は公知の技術である。よって、
本発明は容易に実施可能であり、工業上有益である。
ライバ回路を一体化したアクティブマトリクス型パネル
に本発明を応用する例を示した。更に、本発明を用いる
ことにより、ドライバ回路だけでなく、ドライバ回路を
制御するための演算回路や、DRAM等のメモリ回路等
の高速動作・低電圧駆動の回路をも、高電圧駆動の画素
部と同一基板上に形成することができる。また、数10
V程度の駆動電圧のパワーMOS回路と、3〜5V程度
で駆動される演算回路を同一基板上に形成することも可
能になる。
面図である。
ある。
製工程を示す断面図である。
製工程を示す断面図である。
製工程を示す断面図である。
示す断面図である。
面図である。
ある。
である。
である。
TFT) 350 pチャネル型ドライバTFT(ボトムゲイト型
TFT) 302、303 半導体層 304、305 ゲイト電極 306、307 チャネル形成領域 308、309 ソース領域 310、311 ドレイン領域
Claims (11)
- 【請求項1】 同一の基板上に、トップゲイト型の薄膜
トランジスタと、ボトムゲイト型の薄膜トランジスタと
を有する半導体集積回路であって、 前記基板を覆う第1の絶縁膜と、 前記基板と前記第1の絶縁膜の間に形成された前記ボト
ムゲイト型薄膜トランジスタのゲイト電極と、 前記第1の絶縁膜上に形成された前記トップゲイト型薄
膜トランジスタの半導体層と、前記ボトムゲイト型薄膜
トランジスタの半導体層と、 前記トップゲイト型薄膜トランジスタの前記半導体層の
少なくともチャネル形成領域を覆う第2の絶縁膜と、 前記第2の絶縁膜上に形成された前記トップゲイト型薄
膜トランジスタのゲイト電極とを有し、 前記第1の絶縁膜を前記ボトムゲイト型薄膜トランジス
タのゲイト絶縁膜に用い、前記第2の絶縁膜を前記トッ
プゲイト型薄膜トランジスタのゲイト絶縁膜に用いるこ
とを特徴とする半導体集積回路。 - 【請求項2】 請求項1において、前記第1の絶縁膜の
膜厚は前記第2の絶縁膜よりも厚いことを特徴とする半
導体集積回路。 - 【請求項3】 請求項1において、前記第1の絶縁膜の
膜厚は前記第2の絶縁膜よりも薄いことを特徴とする半
導体集積回路。 - 【請求項4】 請求項1〜3において、前記トップゲイ
ト型薄膜トランジスタは、前記ボトムゲイト型薄膜トラ
ンジスタのゲイト電極と同じプロセスにて、前記基板上
に形成された遮光膜を有することを特徴とする半導体集
積回路。 - 【請求項5】 請求項1〜4に記載の半導体集積回路は
前記ボトムゲイト型薄膜トランジスタを複数有し、 前記ボトムゲイト型薄膜トランジスタの少なくとも1つ
は、前記第1の絶縁膜とそのゲイト電極の間に設けられ
た第4の絶縁膜を有し、当該ボトムゲイト型薄膜トラン
ジスタのゲイト絶縁膜は前記第1の絶縁膜と前記第4の
絶縁膜とでなることを特徴とする半導体集積回路。 - 【請求項6】 同一の基板上に、ボトムゲイト型薄膜ト
ランジスタと、トップゲイト型薄膜トランジスタとを有
する半導体集積回路の作製方法であって、 前記基板上に前記ボトムゲイト型薄膜トランジスタのゲ
イト電極を形成する第1の工程と、 前記基板と前記ボトムゲイト型薄膜トランジスタのゲイ
ト電極とを覆う第1の絶縁膜を形成する第2の工程と、 前記第1の絶縁膜上に、前記トップゲイト型薄膜トラン
ジスタの半導体層と、ボトムゲイト型薄膜トランジスタ
の半導体層とを形成する第3の工程と、 前記トップゲイト型薄膜トランジスタの前記半導体層の
少なくともチャネル形成領域を覆う第2の絶縁膜を形成
する第4の工程と、 前記第2の絶縁膜上に、前記トップゲイト型薄膜トラン
ジスタのゲイト電極を形成する第5の工程とを有し、 前記第1の絶縁膜を前記ボトムゲイト型薄膜トランジス
タのゲイト絶縁膜に用い、前記第2の絶縁膜を前記トッ
プゲイト型薄膜トランジスタのゲイト絶縁膜に用いるこ
とを特徴とする半導体集積回路の作製方法。 - 【請求項7】 請求項6において、前記第1の絶縁膜は
前記第2の絶縁膜よりも厚いことを特徴とする半導体集
積回路の作製方法。 - 【請求項8】 請求項6において、前記第1の絶縁膜は
前記第2の絶縁膜よりも薄いことを特徴とする半導体集
積回路の作製方法。 - 【請求項9】請求項6〜8において、前記第2の工程
は、前記第1の絶縁膜上に非晶質シリコン膜を形成する
工程と、前記非晶質シリコンを結晶化し、結晶化された
シリコン膜をパターニングして、前記トップゲイト型薄
膜トランジスタの半導体層と、前記ボトムゲイト型薄膜
トランジスタの半導体層とを形成する工程であることを
特徴とする半導体集積回路の作製方法。 - 【請求項10】 請求項6〜9において、前記第1の工
程では、前記基板上に導電性膜を形成しパターニングし
て、前記ボトムゲイト型薄膜トランジスタのゲイト電極
と、前記トップゲイト型薄膜トランジスタの遮光膜を形
成することを特徴とする半導体集積回路の作製方法。 - 【請求項11】 請求項6〜10に記載の半導体集積回
路は前記ボトムゲイト型薄膜トランジスタを複数有し、 前記第2の工程の前に、少なくとも1つの前記ボトムゲ
イト型薄膜トランジスタのゲイト電極を覆う第4の絶縁
膜を形成する第8の工程を有し、前記第1の絶縁膜と前
記第4の絶縁膜とを当該ボトムゲイト型薄膜トランジス
タのゲイト絶縁膜に用いることを特徴とする半導体集積
回路の作製方法。
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