JPH1154699A - 高周波集積回路装置 - Google Patents

高周波集積回路装置

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JPH1154699A
JPH1154699A JP20672097A JP20672097A JPH1154699A JP H1154699 A JPH1154699 A JP H1154699A JP 20672097 A JP20672097 A JP 20672097A JP 20672097 A JP20672097 A JP 20672097A JP H1154699 A JPH1154699 A JP H1154699A
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JP
Japan
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capacitor
electrode
integrated circuit
frequency
circuit device
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JP20672097A
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Jiyunko Onomura
純子 小野村
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】能動素子の周囲のキャパシタのための配線を除
去して不要な付加インダクタンスを低減した高周波集積
回路装置を提供する。 【解決手段】同一の半導体基板10上にHEMT12と
分布定数線路26を形成して構成される高周波集積回路
装置において、HEMT12の動作領域11内のオーミ
ック電極を一方の電極としたMIMキャパシタ22を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波帯やミリ
波帯などの高周波回路を構成する高周波集積回路装置に
係り、特に高周波増幅器を構成する能動素子と共に直流
阻止用や高周波接地用として使用されるキャパシタの構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波帯、ミリ波帯といった高い周
波数で動作する通信システムにおいては、増幅用などの
能動素子として、高周波で高利得、低雑音の特性を期待
できるFET(電界効果トランジスタ)、特にHEMT
(高電子移動度トランジスタ)が多く使用される。ま
た、こうした高周波通信システムの実用化には、このよ
うな能動素子と分布定数線路を主体として同一半導体基
板上に構成されるMMIC(モノリシックマイクロ波集
積回路)などの高周波集積回路装置の小型化、高性能化
が欠くことのできない技術となっている。
【0003】高周波集積回路装置の小型化技術の一つ
に、薄膜マイクロストリップ線路構造があり、特に分布
定数線路で構成される整合回路部等を小型にする方法と
して有用である。薄膜マイクロストリップ線路構造は、
図17(a)に示されるようにGaAs基板のような半
絶縁性半導体基板201上に接地導体層202および厚
さ数μm〜数十μm程度の薄い誘電体膜203を介して
マイクロストリップ線路204を形成した構造である。
この構造を拡張して、図17(b)に示されるように複
数層の誘電体膜203a,203bおよびマイクロスト
リップ204a,204bを設けて多層化した薄膜マイ
クロストリップ線路構造を実現することも可能である。
【0004】図18に、従来の高周波集積回路装置の例
として、ソース接地のHEMTと薄膜マイクロストリッ
プ線路構造を用いて構成された低雑音増幅器の一例を示
す。また、図19に図18の等価回路を示す。ここで
は、1つのHEMT211により構成された1段の低雑
音増幅器を示している。
【0005】HEMT211を挟んでゲート電極G側に
入力整合回路212、ドレイン電極D側に出力整合回路
213がそれぞれ配置される。これら入力整合回路21
2および出力整合回路213は、HEMT211に直流
バイアスを供給するための信号伝送方向に直交する方向
に形成された任意の長さを持つスタブ214と、このス
タブ214に直交する方向に形成されたラジアルスタブ
215、信号伝送方向へ延びる分布定数線路からなる伝
送線路216、さらに高周波特性には何ら影響のない直
流阻止用キャパシタ217等によりそれぞれ構成され
る。
【0006】この高周波集積回路装置は、例えば図17
(a)に示したような薄膜マイクロストリップ線路構造
を用いて構成されており、半絶縁性半導体基板上にHE
MT211が形成され、さらにHEMT211のソース
・オーミック電極に接して接地導体層が第1層配線とし
て形成される。また、スタブ214,215や伝送線路
216は、第1層配線の上に層間絶縁膜を介して設けら
れた第2層配線により形成され、さらにキャパシタ21
7は第1層配線として形成された下部電極とこの上に設
けられた誘電体膜およびこの上に第2層配線で形成され
た上部電極により構成されたMIMキャパシタが用いら
れる。
【0007】ところで、HEMTのような高周波帯で駆
動能力の高いトランジスタは、動作周波数においても発
振しやすい不安定状態にあることが多い。この対策とし
て、図20に示すように例えばHEMT211のゲート
側の伝送線路216の途中とグラウンド間に、安定化の
ための抵抗221およびこれと直列に接続された高周波
接地用キャパシタ222からなる安定化回路を設ける方
法がある。このキャパシタ222を含む安定化回路によ
って、HEMT211の動作が安定化されることにな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】高周波、特にミリ波帯
では、ほとんどの電界効果トランジスタは入力側が低イ
ンピーダンスになりやすいという特徴を有している。特
に電力増幅器に用いるような総ゲート幅の大きなトラン
ジスタでは、入力側のインピーダンスはより低くなる。
このため、僅かな伝送線路長でも影響は大きく、入力側
の整合をとろうとすると、図21に示すようにHEMT
211の入出力側端子の直近にスタブ214を設けるよ
うな回路トポロジーが最良となる場合が多い。
【0009】また、実際の高周波集積回路装置において
は、複数の能動素子が段間整合回路を介して接続される
が、この段間整合回路においても高周波の信号伝送方向
にはほとんど長さが必要ではなくなる場合が多く、図2
1に示したように直流阻止用キャパシタ217をスタブ
214の直近に設ける配置が最良となることが多い。さ
らに、動作周波数が高くなると、キャパシタの形成に伴
って生じる信号伝送方向の長さもできるだけ短い方が良
くなってくる。
【0010】このような従来の薄膜マイクロストリップ
線路を用いた高周波集積回路においては、HEMT21
1などの能動素子から整合回路へは必ずある長さの引出
し用の配線が介在してしまい、能動素子から直流阻止用
キャパシタ217への接続においても、第1層配線と第
2層配線間を接続するために必ずある程度の長さの配線
が必要となるため、これらの配線によって整合回路内に
多数の余分なインダクタンスが付加されてしまう。この
不要な付加インダクタンスによって、動作周波数が高く
なるほど集積回路の特性を大きく劣化させ、HEMT2
11などの能動素子の性能を活かしきれないという問題
があった。このような問題は、図20の構成においても
同様である。
【0011】さらに、HEMT211のようなトランジ
スタの動作安定化には、図20に示した安定化抵抗22
1をできる限りトランジスタの動作領域直近に設けるこ
とが必須である。しかし、高周波接地用キャパシタ22
2も上述した直流阻止用キャパシタ217と同様に形成
されることから、キャパシタ222とHEMT211と
の間の配線長が長くなるため、必然的に安定化抵抗22
1もHEMT211から遠ざかってしまい、HEMT2
11の動作領域直近に安定化抵抗221を設けることは
難しい。このため、低周波から高周波までの広い帯域で
安定化を図り、高出力を得ることは困難であるという問
題点があった。
【0012】本発明は上記のような問題点を解決し、能
動素子の周囲のキャパシタに関連した配線を除去して不
要な付加インダクタンスを低減することにより特性を向
上させた高周波集積回路装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は同一半導体基板上にトランジスタなどの能
動素子と、伝送線路やスタブを構成する分布定数線路を
形成して構成される高周波集積回路装置において、能動
素子の動作領域内のオーミック電極を一方の電極とする
キャパシタを有することを特徴とする。キャパシタは、
いわゆるMIMキャパシタとして構成される。
【0014】より具体的には、同一半導体基板上にゲー
ト領域を挟んでソース領域とドレイン領域とが配置され
たHEMTなどの電界効果トランジスタと分布定数線路
を形成して構成される高周波集積回路装置において、キ
ャパシタはソース領域およびドレイン領域に設けられた
オーミック電極のうちの少なくとも一つのオーミック電
極を一方の電極として構成される。
【0015】このように能動素子の動作領域内のオーミ
ック電極、例えば電界効果トランジスタのソースまたは
ドレイン領域のオーミック電極を一方の電極とするキャ
パシタを形成して、このキャパシタを能動素子と一体的
に構成することにより、能動素子とキャパシタの間での
配線によるインダクタンスや、キャパシタと整合回路内
の他の素子との接続部で生じる不要なインダクタンスが
低減されるため、これらの付加インダクタンスの影響に
よる劣化のない良好な特性が得られる。また、能動素子
とキャパシタを一体的に構成することで、集積回路装置
のチップ面積が減少し、小型化も達成される。
【0016】従来の高周波集積回路装置によって高周波
低雑音増幅器を構成した場合の動作周波数での利得を1
0dBとすると、本発明による高周波集積回路装置で構
成した高周波低雑音増幅器の動作周波数における利得
は、13dBと数dBの向上が図られる。すなわち、本
発明によると電界効果トランジスタなどの能動素子の本
来の性能を十分に利用でき、かつ回路の小型化も容易で
あり、高性能な高周波集積回路装置を実現することがで
きる。
【0017】さらに、例えば安定化回路を構成するため
に、このキャパシタを高周波接地用としてこれと安定化
抵抗を直列に接続する場合、従来のように安定化抵抗が
高周波接地用キャパシタと能動素子間を接続する配線の
緩衝を受けないため、安定化抵抗を能動素子の直近に配
置することが可能となり、かつ高周波接地用キャパシタ
と安定化抵抗との接続距離も最小限に抑えられるため、
高周波領域での安定性劣化の問題も回避される。
【0018】なお、本発明でいうオーミック電極とは、
能動素子の動作領域内の主電極領域(ソース・ドレイン
電極)に半導体基板に対して金属学的に直接接触した、
つまりオーミック接触した金属電極であり、例えば厚さ
50〜400nmの比較的薄い金属膜からなる。低いオ
ーミック接触抵抗を得るためには、オーミック電極を構
成する金属材料は一定の材料に限定される。これらの材
料は、金属の仕事関数等を考慮して選定されるべきもの
であり、例えば能動素子がGaAs系の場合、AuGe
/Ni/Au,AuGe/Ni/Ti/Au,Ti/W
Si2 /Au,Pd/Geなどの組み合わせが代表的で
あり、これらの組み合わせの多層膜によってオーミック
電極が形成される。
【0019】一方、分布定数線路である伝送線路や接地
導体層を形成する導体膜は、0.5〜10μm程度の比
較的厚い金属膜により構成されるが、これらはオーミッ
ク電極のように仕事関数等による制限はなく、パターニ
ングが容易で、低い電気抵抗を有する金属であればよ
く、比較的広い範囲で材料を選定できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。 (第1の実施形態)図1および図2に、本発明の第1の
実施形態に係る高周波集積回路装置の主要部である高周
波増幅器の平面図およびA−A′線に沿う断面図を示
す。半導体基板10は例えばGaAs基板のような半絶
縁性半導体基板であり、この基板10上の動作領域11
に能動素子であるHEMT12が形成され、さらにMI
Mキャパシタ22がHEMT12と一体的に形成されて
いる。HEMT12は、ソース・オーミック電極13と
ドレイン・オーミック電極14およびこれらのオーミッ
ク電極13,14の間に配置されたゲート電極15を有
する。
【0021】ゲート電極15には、T型形状の平面パタ
ーンからなる第1層配線で形成されたゲート引き出し電
極16が接続されている。また、動作領域11内のソー
ス・オーミック電極13には、第1層配線で形成された
集積回路全体に広がる接地導体層18が接続されてい
る。ドレイン・オーミック電極14においては、第2層
配線で形成されるスタブ20を接続する部分のオーミッ
ク電極領域に、第1層配線で形成されたドレイン引き出
し電極19が接続されている。スタブ20は、整合回路
やバイアス回路の構成要素として用いられる。
【0022】ソース・オーミック電極13およびドレイ
ン・オーミック電極14は、例えば厚さ50〜400n
mのAuGe/Ni/Au多層膜からなる薄膜によって
形成されている。第1層配線および第2層配線は、比較
的厚い0.5〜10μm程度の膜厚のTi,Ni,M
o,W,Al,Auから選択された金属の薄膜、あるい
は、これらの複合膜で形成されている。
【0023】オーミック電極13,14上の第1層配線
が接続されている領域以外の領域には、パッシベーショ
ン膜とMIMキャパシタ22の誘電体膜を兼ねる例えば
SiN膜からなる誘電体膜23が形成されている。さら
に、ドレイン・オーミック電極14上で、誘電体膜23
が形成されている領域に第1層配線で形成された電極2
4が設けられており、これによりドレイン・オーミック
電極14を一方の電極(下部電極)とし、この上に形成
された誘電体膜23を電極間誘電体とし、電極24を他
方の電極(上部電極)とするMIMキャパシタ22が構
成される。
【0024】第1層配線の上には、ポリイミドやBCB
(bisbenzocyclobutenemonomers)、アモルファスフッ素
樹脂等の樹脂の厚膜からなる層間絶縁膜25が形成され
ている。この層間絶縁膜25の所定の位置にコンタクト
ホールが設けられ、このコンタクトホールを通して層間
絶縁膜25上の第2層配線と層間絶縁膜25下の第1層
配線とが接続されている。第2層配線は、スタブ20や
伝送線路26を形成している。
【0025】図3は、本実施形態に係る高周波集積回路
装置によって構成される高周波増幅器の等価回路図であ
り、HEMT11のゲートは伝送線路26を介して入力
端子INに接続され、ドレインはスタブ20を介してバ
イアス電源Biasに接続されると共に、MIMキャパ
シタ22および伝送線路26を介して出力端子OUTに
接続され、ソースは接地導体層18に接続されている。
この場合、MIMキャパシタ22は直流阻止用キャパシ
タとして用いられている。
【0026】次に、図4〜図10を用いて本実施形態に
係る高周波集積回路装置の製造工程の一例を説明する。
まず、図4に示す積層構造ウエハを用意する。すなわ
ち、GaAs基板のような半絶縁性半導体基板101の
上にバッファ層102、チャネル層103、スペーサ層
104、電子供給層105、ショットキーコンタクト層
106およびオーミックコンタクト層107をMBE法
により順次成長させる。チャネル層103はアンドープ
層であり、電子供給層105から電子が供給されて二次
元電子ガスが形成される。
【0027】次に、このように結晶成長を行った基板の
素子形成領域以外の部分をエッチングして素子分離を行
った後、SiO2 膜108を堆積し、さらにパターニン
グを行って、ソースおよびドレイン領域にオーミック電
極109,110をそれぞれ形成する(図5)。
【0028】続いて、ゲート領域に開口を持つフォトレ
ジストパターンを形成し、このフォトレジストパターン
を用いてゲート領域のオーミックコンタクト層107を
エッチングし、ショットキーコンタクト層106を露出
させる。そしてゲート電極材料を蒸着し、リフトオフ加
工を行って断面形状がT型のゲート電極111を形成す
る(図6)。この後、CVD法により全面にパッシベー
ション膜となるSiN膜112を堆積させる(図7)。
【0029】さらに、ソース、ドレインのオーミック電
極領域上のSiN膜の所定の領域にコンタクトホール1
13を開け、さらにフォトレジストをコーティングし、
接地導体層領域や各端子のメタル電極領域のパターニン
グを行った後、配線材料を蒸着し、リフトオフ法により
第1層配線114を形成する(図8)。このとき、ドレ
インオーミック電極内でSiN膜112がオーミック電
極と第1層配線に挟まれた領域122が先のMIMキャ
パシタ22となる。
【0030】次に、BCB等のポリイミド膜115をコ
ーティングして硬化させ、さらにフォトレジスト膜11
6をコーティングした後、第1層配線114の各端子の
メタル電極である第1層配線と接続させるためのコンタ
クトホール領域をパターニングする(図9)。
【0031】次に、RIE(反応性イオンエッチング)
法によりポリイミド膜115をエッチングし、さらにフ
ォトレジスト膜116を剥離して、再度コーティングし
直したフォトレジスト膜で整合回路を形成する伝送線路
をパターニングした後、配線材料を蒸着し、リフトオフ
工程により伝送線路やスタブとなる第2層配線117を
形成する(図10)。
【0032】このように本実施形態によると、半絶縁性
半導体基板10上の動作領域11にHEMT12のドレ
イン・オーミック電極14を一方の電極とするMIMキ
ャパシタ22をHEMT12と一体的に構成したことに
より、HEMT12とキャパシタ22の間の配線による
インダクタンスや、キャパシタ22と整合回路内の他の
素子との接続部で生じる不要なインダクタンスが低減さ
れ、付加インダクタンスの影響による劣化のない良好な
特性が得られる。また、HEMT12とキャパシタ22
を一体的に構成しているために、集積回路装置のチップ
面積が減少し、小型化を図ることができる。
【0033】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態に係る高周波集積回路装置として、安定化抵抗
と高周波接地用キャパシタからなる安定化回路を一体的
に構成したマルチフィンガーHEMTを含む薄膜マイク
ロストリップ線路構造の高周波増幅器について説明す
る。図11はその平面図であり、図12はA−A′線に
沿う断面図、図13は等価回路図である。ここでは、単
位ゲート電極が2本の最も簡単なマルチフィンガーHE
MTについて示している。
【0034】本実施形態においては、半絶縁性半導体基
板30上に形成されたマルチフィンガーHEMT32の
動作領域31内に、マルチフィンガーHEMT32のソ
ース・オーミック電極33およびドレイン・オーミック
電極34がゲート電極35を挟んで配置されている。マ
ルチフィンガーHEMT32のソース・オーミック電極
33は、層間絶縁膜45上に第2層配線で形成されたソ
ース接続配線46を介して互いに接続され、かつソース
接続配線46の両端において回路全体に広がる第1層配
線で形成された接地導体層38に接続されている。ドレ
イン・オーミック電極34はドレイン引き出し電極39
に接続されている。ゲート電極35およびドレイン引き
出し電極39は、第2層配線で形成された整合回路およ
びバイアス回路となる伝送線路40やスタブ(図示せ
ず)に接続されている。
【0035】さらに、第1の実施形態と同様に、ソース
・オーミック電極33を一方の電極(下部電極)とし、
この上に形成された誘電体膜43を電極間誘電体とし、
この上に第1層配線として形成された電極44を他方の
電極(上部電極)とするMIMキャパシタ42が高周波
接地用キャパシタとして構成される。層間絶縁膜45
は、第1層配線で形成されたドレイン電極や伝送線路4
0およびMIMキャパシタ42の上部電極44と、第2
層配線として形成されたソース接続配線46との絶縁の
ために設けられる。
【0036】さらに、本実施形態ではゲート電極35の
一端が接続され、他端がソース・オーミック電極33に
接続された安定化抵抗47が形成されている。この安定
化抵抗47は、図11に示すようにソース・オーミック
電極33の直近に設けられており、上述したMIMキャ
パシタからなる高周波接地用キャパシタ42と共に安定
化回路を構成する。
【0037】このような構成により、図13の等価回路
図に示されるように、マルチフィンガーHEMT32に
ゲート電極側に不要な伝送線路を介さずに接続された安
定化回路51を一体化した高周波増幅器を実現すること
ができる。
【0038】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態として、第2の実施形態に比べより広帯域にわ
たり安定化可能なマルチフィンガーHEMTを含む薄膜
マイクロストリップ線路構造の高周波増幅器について説
明する。図14はその平面図であり、図15は等価回路
図である。第2の実施形態と同一部分については、同一
符号を付して詳細な説明を省略する。
【0039】本実施形態においては、図15の等価回路
図に示されるように、マルチフィンガーHEMT32の
動作領域直近および動作領域内に設けられた第1の安定
化回路51の他に、ゲート引き出し電極48と伝送線路
40との間に第2の安定化回路52を接続している。第
2の安定化回路52は、安定化抵抗49とMIMキャパ
シタからなる高周波接地用キャパシタ50の直列回路に
より構成され、ゲート引き出し電極48と接地導体層3
8との間に接続されている。
【0040】第1の安定化回路51が集積回路の動作中
心周波数近傍の高周波に対する安定化用であるのに対
し、新たに追加された第2の安定化回路52は安定化抵
抗49もキャパシタ50も第1の安定化回路51に比べ
大きな値を得ることができるため、低周波に対する安定
化回路として設計される。具体的には、例えば集積回路
の中心周波数を60GHzとすると、第1の安定化回路
51の安定化抵抗47の抵抗値は20Ω、キャパシタ4
2の容量は0.2pFに選ばれ、第2の安定化回路52
の安定化抵抗49の抵抗値は200Ω、キャパシタ50
の容量は5pFに選ばれる。
【0041】なお、第2および第3の実施形態において
はマルチフィンガーHEMT32としては最も単純なフ
ィンガー数2本のものを示したが、実際にはフィンガー
数が2本以上の複数本を束ねたマルチフィンガーHEM
Tに適用するとより効果的である。また、第2および第
3の実施形態においては櫛形のマルチフィンガーHEM
T構造について述べたが、フィシュボーン型にゲート電
極が引き出されたマルチフィンガーHEMTにおいても
同様な効果が得られる。
【0042】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態として第2および第3の実施形態よりフィンガ
ー数の多いマルチフィンガーHEMTを含み、均一動作
が可能でかつ安定動作可能な薄膜マイクロストリップ線
路構造の高周波増幅器について説明する。図16はその
平面図である。第3の実施形態と同一部分については、
同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0043】一般に、出力電力を増加させるためにマル
チフィンガーHEMTのフィンガー数を多くするが、フ
ィンガー数が多くなると、HEMTがフィンガーを並列
接続させている横方向に広がりを持ってくる。この場
合、HEMTの中心と両端では信号の伝達に違いが出る
など、各フィンガーの均一動作が難しくなってくる。
【0044】本実施形態は、この不均一動作を取り除く
ためになされたもので、図16に示すようにゲート引き
出し電極48に接続された安定化抵抗49と高周波接地
用キャパシタ50からなる第2の安定化回路をマルチフ
ィンガーHEMT32の引き出し電極部の両端に対照的
に設けている。
【0045】以上の実施形態においては、高周波集積回
路内で用いたHEMTは全てソース接地の場合を説明し
たが、ドレイン接地の場合にも本発明を適用して同様の
効果を得ることができる。また、以上の実施形態ではキ
ャパシタに用いる誘電体膜をSiN膜としたが、これに
限らずどのような誘電体膜でも利用可能である。さら
に、以上の実施形態では図17(a)に示した2層の薄
膜マイクロストリップ線路構造としたが、図17(b)
に示したような多層の薄膜マイクロストリップ線路構造
構造でも、本発明を適用することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば能
動素子の動作領域内に能動素子のオーミック電極を一方
の電極とする直流阻止用や高周波接地用のキャパシタを
能動素子と一体的に形成し、さらには能動素子の動作領
域直近に安定化抵抗を形成することにより、不要な付加
インダクタンスを低減させて、容易に小型で高性能な高
周波集積回路装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る高周波集積回路
装置の要部の平面図
【図2】図1のA−A′線に沿う断面図
【図3】同実施形態に係る高周波集積回路装置である高
周波増幅器の等価回路図
【図4】同実施形態に係る高周波集積回路装置の製造工
程を説明するための断面図
【図5】同実施形態に係る高周波集積回路装置の製造工
程を説明するための断面図
【図6】同実施形態に係る高周波集積回路装置の製造工
程を説明するための断面図
【図7】同実施形態に係る高周波集積回路装置の製造工
程を説明するための断面図
【図8】同実施形態に係る高周波集積回路装置の製造工
程を説明するための断面図
【図9】同実施形態に係る高周波集積回路装置の製造工
程を説明するための断面図
【図10】同実施形態に係る高周波集積回路装置の製造
工程を説明するための断面図
【図11】本発明の第2の実施形態に係る高周波集積回
路装置の要部の上面図
【図12】図11のA−A′線に沿う断面図
【図13】同実施形態に係る高周波集積回路装置である
高周波増幅器の等価回路図
【図14】本発明の第3の実施形態に係る高周波集積回
路装置の要部の上面図
【図15】同実施形態に係る高周波集積回路装置である
高周波増幅器の等価回路図
【図16】本発明の第5の実施形態に係る高周波集積回
路装置の要部の上面図
【図17】薄膜マイクロストリップ線路構造を示す断面
【図18】従来の高周波集積回路装置である薄膜マイク
ロストリップ線路構造を用いた高周波低雑音増幅器の要
部の上面図
【図19】図18の高周波低雑音増幅器の等価回路図
【図20】従来の安定化回路を備えた高周波増幅器の等
価回路図
【図21】高周波増幅器で望まれる回路トポロジーの例
を示す図
【符号の説明】
10…半絶縁性半導体基板 11…動作領域 12…HEMT 13…ソース・オーミック電極 14…ドレイン・オーミック電極 15…ゲート電極 16…ゲート引き出し電極 18…接地導体層(第1層配線) 19…ドレイン引き出し電極(第1層配線) 20…スタブ(第2層配線) 22…MIMキャパシタ(直流阻止用キャパシタ) 23…誘電体膜 24…キャパシタ上部電極(第1層配線) 25…層間絶縁膜 26…伝送線路(第2層配線) 30…半絶縁性半導体基板 31…動作領域 32…マルチフィンガーHEMT 33…ソース・オーミック電極 34…ドレイン・オーミック電極 35…ゲート電極 38…接地導体層(第1層配線) 39…ドレイン引き出し電極(第1層配線) 40…伝送線路(第1層配線) 42…MIMキャパシタ(高周波接地用キャパシタ) 43…誘電体膜 44…キャパシタ上部電極(第1層配線) 45…層間絶縁膜 46…ソース接続配線(第2層配線) 47…安定化抵抗 48…ゲート引き出し電極 49…安定化抵抗 50…MIMキャパシタ(高周波接地用キャパシタ) 51〜53…安定化回路 101…半絶縁性半導体基板 102…バッファ層 103…チャネル層 104…スペーサ層 105…電子供給層 106…ショットキーコンタクト層 107…オーミックコンタクト層 108…SiO2 膜 109…ソース・オーミック電極 110…ドレイン・オーミック電極 111…ゲート電極 112…SiN膜 113…コンタクトホール 114…第1層配線 115…ポリイミド膜 116…フォトレジスト膜 117…第2層配線 122…キャパシタ領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一の半導体基板上に能動素子と分布定数
    線路を形成して構成される高周波集積回路装置におい
    て、 前記能動素子の動作領域内のオーミック電極を一方の電
    極とするキャパシタを有することを特徴とする高周波集
    積回路装置。
  2. 【請求項2】同一半導体基板上にゲート領域を挟んでソ
    ース領域とドレイン領域とが配置された電界効果トラン
    ジスタと分布定数線路を形成して構成される高周波集積
    回路装置において、 前記ソース領域およびドレイン領域に設けられたオーミ
    ック電極のうちの少なくとも一つのオーミック電極を一
    方の電極とするキャパシタを有することを特徴とする高
    周波集積回路装置。
  3. 【請求項3】前記キャパシタに接続された抵抗をさらに
    有することを特徴とする請求項1または2に記載の高周
    波集積回路装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003502896A (ja) * 1999-06-10 2003-01-21 レイセオン・カンパニー 寄生振動を低減したトランジスタ増幅器
JP2011254059A (ja) * 2010-06-04 2011-12-15 Toshiba Corp 半導体装置
KR20160007013A (ko) * 2014-07-10 2016-01-20 광운대학교 산학협력단 Iii-v족 화합물 반도체 소자 패키지 및 그 제조 방법

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