JP4130323B2 - 高周波フィルタ及び高周波集積回路 - Google Patents

高周波フィルタ及び高周波集積回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波帯、ミリ波帯等の高周波集積回路に係わり、特にマイクロ波集積回路(MIC)或いはモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)等の高周波集積回路に使用可能な高周波フィルタの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報通信分野における急速な需要の伸びにより、通信回線数を増やすことが急務となってきている。このため、従来あまり使用されていなかったマイクロ波・ミリ波帯を使用するシステムの実用化が急ピッチで進められている。高周波帯無線通信器のRF部は一般的に発振器、シンセサイザ、変調器、電力増幅器、低雑音増幅器、復調器、アンテナで構成されている。通信器には、電気特性が優れていること、小形であることが望まれる。高周波回路部の小形化を考える場合、可能な限り必要な回路を集積して形成すること、即ち、MIC化、或いは、MMIC化することが有効である。
【0003】
回路のMMIC化に関しては、半導体集積化技術の飛躍的な発展に伴って半導体基板上の回路の集積化が進み、1つの半導体基板内に形成される回路は、従来の単体能動素子から機器の1つの回路機能を果たす機能回路ブロックへ、更には、複数の機能回路ブロックへと集積化度が高くなってきている。MIC或いはMMICには、高電子移動度トランジスタ(HEMT)、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)、ショットキーゲート型電界効果トランジスタ(MESFET)等の能動素子と、キャパシタ(C)、インダクタ(L)、抵抗(R)等の受動素子、及び線路等が形成されている。
【0004】
MMIC等の高周波回路を構成する際には、所望周波数の信号を伝達し、所望以外の不要な帯域の信号を除去する目的で、しばしばフィルタが使用される。RF回路の場合には、特にIF回路に不要な信号が入らない様にするため、高周波通過フィルタが用いられることが多い。
【0005】
従来のMMICに集積化されている高周波フィルタの上面図を図14に示す。図14(a)のA−A方向から見た断面図を図14(b)に、図14(a)のB−B方向から見た断面図を図14(c)にそれぞれ示す。図14は、第1グランドプレート13及び第2グランドプレート14の間に第1の信号線12L及び第2の信号線12Rが走行するコプレーナ線路(CPW)構造を持つ基板11に、高周波フィルタを構成したものである。図14に示すように、従来は、基板11にキャパシタ素子(容量性素子)C0が1つと非容量性素子である抵抗素子R0が1つからなる合計2素子を並列接続する構成を持つ高周波フィルタが用いられていた。図14(a)に示すように、第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの一部が2分岐されており、4つの分岐線の内、下方の分岐線に高周波領域通過素子であるキャパシタC0が1つ挿入され、上方の分岐線に低周波領域通過素子である抵抗素子(非容量性素子)R0が1つ挿入され、分岐部全体でキャパシタC01つと、抵抗素子(非容量性素子)R01つが並列接続されている構造である。図14(c)に示すように、キャパシタC0は、CPWの第2の信号線12Rの下方の分岐線の端部を下部電極27とし、CPWの第1の信号線12Lの下方の分岐線の端部を上部電極29とし、この下部電極27と上部電極29の間にキャパシタ絶縁膜28を挟んだMIMキャパシタ構造である。一方、抵抗素子R0は、CPWの第2の信号線12Rの上方の分岐線の端部と、第1の信号線12Lの上方の分岐線の端部を互いに抵抗体30で接続する構造である。図示を省略しているが、或いは、基板11にキャパシタ素子(容量性素子)1つとインダクタ素子(誘導性素子)1つからなる合計2素子を並列接続する構成を持つ高周波フィルタが用いられている場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図14に示すような従来の高周波フィルタの場合には、遮断周波数以上の高周波領域においても、高周波電流のエッジ効果により、図3(a)に示すように、並列接続されたフィルタを一塊と見た場合の両端に非対称に電流が集中して流れる。図3(a)では、抵抗領域側に電流が流れ易く、キャパシタ領域側の端部に、抵抗領域側の端部よりも大きな電流が流れることが示されている。基板にキャパシタ素子(容量性素子)1つとインダクタ素子(誘導性素子)1つからなる合計2素子を並列接続する構成を持つ高周波フィルタでも、インダクタに電流が流れ、キャパシタ領域側の端部に、インダクタ領域側の端部よりも大きな電流が流れる。図3(a)に示すような非対称な電流集中が発生すると、通過損失が大きくなる。
【0007】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、非対称な電流集中を抑制出来る高周波フィルタを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、かかる高性能な高周波フィルタを用いた高周波集積回路を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、基板の表面に設けられた信号線を用いた高周波伝送線路の途中に挿入され、容量性素子と非容量性素子とを、高周波伝送線路の信号伝搬方向と同方向に配置される形で並列接続したフィルタであって、基板の表面に平行方向に沿って信号線の中心線の延長線を含んで配置された非容量性素子と、基板の表面に平行方向に沿って非容量性素子の両側に配置された複数の容量性素子とを備え、複数の容量性素子の配置がなす幾何学的構造が、信号伝搬方向に垂直な面内において、非容量性素子に関して対称であることを特徴とする高周波フィルタであることを要旨とする。ここで、「非容量性素子」とは、抵抗素子やインダクタ(誘導性素子)等が該当する。フィルタを構成するインピーダンス素子の内、遮断周波数fc以下の低周波数領域で、抵抗素子やインダクタ(誘導性素子)等の非容量性素子は、低インピーダンスとなり、「低周波領域通過素子」として機能する。一方、フィルタを構成するインピーダンス素子の内、キャパシタ(容量性素子)は、遮断周波数fc以上の高周波数領域で低インピーダンスとなり、「高周波領域通過素子」として機能する。「高周波伝送線路」としては、高周波用分布定数線路の内、マイクロストリップ線路、CPW、ストリップ線路等の平面回路用伝送線路が好適である。
【0010】
本発明の第1の特徴に係る高周波フィルタによれば、複数の容量性素子の配置がなす幾何学的構造が、信号伝搬方向に垂直な面内において、非容量性素子に関して対称であるので、キャパシタ(容量性素子)である両側の高周波領域通過素子側対称の分布で電流が集中して流れ、抵抗素子や誘導性素子等の低周波領域通過素子に電流が流れないため、非対称な電流集中の発生を抑制出来る。即ち、幾何学的構造の対称性により、電流密度分布も対称性を有するので、不均一な電流集中が抑制出来る。このため、特に、フィルタの遮断周波数fc以上の高周波領域で、通過損失が少ない高性能な高周波フィルタが可能になる。
【0011】
例えば、本発明の第1の特徴に係る高周波フィルタにおいて、容量性素子と非容量性素子を基板の表面に平行方向に配列した、幾何学的対称性を得れば良い。
【0012】
容量性素子と非容量性素子を基板の表面に平行方向に配列するには、例えば、信号線の一部を、高周波フィルタを構成する高周波領域通過素子及び低周波領域通過素子の合計数に分岐して、それぞれ並列接続すれば良い。具体的には、容量性素子を内側に、複数の非容量性素子を外側に対称的に配置した幾何学的対称性とすれば良い。このようにすれば、遮断周波数f c 以下の低周波領域では、低周波領域通過素子である非容量性素子に電流が主に流れ、遮断周波数f c 以上の中間周波領域では、高周波領域通過素子であるキャパシタ(容量性素子)に電流が主に流れ、高周波電流のエッジ効果が顕著になる高周波領域では、フィルタの両端に位置する素子である非容量性素子に電流が主に流れる高周波用バンド・パス・フィルタが可能になる。
【0013】
又、逆に、容量性素子を内側に、複数の非容量性素子を外側に対称的に配置した幾何学的対称性の場合は、遮断周波数fc以下の低周波領域では、低周波領域通過素子である非容量性素子に電流が主に流れ、遮断周波数fc以上の中間周波領域では、高周波領域通過素子であるキャパシタ(容量性素子)に電流が主に流れ、高周波電流のエッジ効果が顕著になる高周波領域では、フィルタの両端に位置する素子である非容量性素子に電流が主に流れる高周波用バンド・パス・フィルタが可能になる。
【0015】
本発明の第2の特徴は、(イ)基板;(ロ)この基板の表面に設けられた高周波伝送線路を構成する第1の信号線;(ハ)この第1の信号線に接続され、容量性素子と非容量性素子とを、1の信号線の信号伝搬方向と同方向に配置される形で並列接続したフィルタ;(ニ)このフィルタに接続され、高周波伝送線路を構成する第2の信号線;(ホ)この第2の信号線を通過する高周波信号が入力端子に入力される高周波能動素子とを備えた高周波集積回路に関する。ここで、フィルタが、基板の表面に平行方向に沿って第1及び第2の信号線の中心線の延長線を含んで配置された非容量性素子と、基板の表面に平行方向に沿って非容量性素子の両側に配置された複数の容量性素子とを備え、複数の容量性素子の配置がなす幾何学的構造が信号伝搬方向に垂直な面内において、非容量性素子に関して対称である高周波集積回路であることが、本発明の第2の特徴の要旨である。即ち、本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係る高周波フィルタを入力整合回路や段間整合回路の一部として用いた高周波集積回路である。第1の特徴で述べたように、遮断周波数以上の高周波領域での通過損失が少ない高性能な高周波フィルタが可能になるので、帯域内リプルが小さい、高周波特性の優れた高周波集積回路を提供することが出来る。
【0016】
本発明の第2の特徴に係る高周波集積回路に用いる第1の高周波能動素子として、マイクロ波帯で動作するHEMT、HBT、MESFET、絶縁ゲート型FET、静電誘導トランジスタ(SIT)等種々の半導体能動素子が使用出来る。本発明の第2の特徴に係る高周波集積回路において、第1及び第2の高周波能動素子は同一の半導体チップにモノリシックに集積化されていても良く、それぞれ独立した半導体チップに搭載されていても構わない。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の第1乃至第7の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る高周波フィルタは、第1グランドプレート13及び第2グランドプレート14の間に第1の信号線12L及び第2の信号線12Rが走行するコプレーナ線路(CPW)構造中に集積化されている。ここでは、仮に、第1の信号線12Lから第2の信号線12Rの方向に信号が伝搬していると仮定する。図1(a)に示すように、第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの端部がそれぞれ3分岐されており、3つの分岐線の内、真中の分岐線に低周波領域通過素子(非容量性素子)である抵抗素子Rが挿入され、3つの分岐線の内、下方の分岐線に高周波領域通過素子である第1のキャパシタ(容量性素子)C1が1つ挿入され、3つの分岐線の内、上方の分岐線に他の高周波領域通過素子である第2のキャパシタ(容量性素子)C2が1つ挿入されている。この結果、分岐部全体でキャパシタ(容量性素子)C1及びC2の2つと、抵抗素子(非容量性素子)Rの1つが、並列接続されている構造である。
【0019】
第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの中心線に関し、第1のキャパシタ(容量性素子)C1及び第2のキャパシタ(容量性素子)C2が上下対称に配置され、抵抗素子Rは、中心線上にあるので、本発明の第1の実施の形態に係る高周波フィルタは、CPWの信号線の中心線に関し対称形を有している。即ち、高周波伝送線路の信号伝搬方向に沿って並列接続した幾何学的構造が、図1(c)に示す信号伝搬方向に垂直な面内において、第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの中心線を通り且つ基板11に垂直な方向に関して対称である。第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの幅は、例えば20μm程度、3つの分岐線の幅は、それぞれ、例えば10μm程度に選べば良い。又、第1グランドプレート13及び第2グランドプレート14と第1の信号線12L及び第2の信号線12Rとの間隔は、例えば15μm程度に設計すれば良い。
【0020】
図1(a)のA−A方向から見た断面図を図1(b)に、図1(a)のB−B方向から見た断面図を図1(c)にそれぞれ示す。更に、図1(a)のC−C方向から見た断面図を図1(d)に、D−D方向から見た断面図を図1(e)にそれぞれ示す。本発明の第1の実施の形態に係わる高周波フィルタに用いられる基板11としては、シリコン(Si)、砒化ガリウム(GaAs)若しくはインジウム燐(InP)等の半絶縁性半導体基板、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、ベリリア(BeO)等のセラミックス基板、樹脂基板等の絶縁基板11等が使用可能である。樹脂基板としては、ガラス繊維(e−ガラス)で強化したエポキシ樹脂基板等が使用可能である。このガラス繊維とエポキシ樹脂との複合基板としては、ANSIの定めるFR−4グレードの基板11が代表的である。但し、本発明の第1の実施の形態に係る高周波フィルタでは基板11として半導体基板を使用し、この上に、厚さ0.1乃至2μmの金(Au)薄膜、若しくはアルミニウム(Al)薄膜等を用いて、CPWを構成している。
【0021】
図1(c)及び(d)に示すように、第2のキャパシタ(容量性素子)C2は、CPWの第2の信号線12Rの分岐線の端部を下部電極15bし、CPWの第1の信号線12Lの分岐線の端部を上部電極17bとし、この下部電極15bと上部電極17bの間にキャパシタ絶縁膜16bを挟んだMIMキャパシタ構造である。キャパシタ絶縁膜16bは、シリコン酸化膜(SiO膜)、シリコン窒化膜(Si膜)等の絶縁膜を用いれば良い。図1(c)に示すように、第1のキャパシタ(容量性素子)C1も、下部電極15aと上部電極17aとの間にキャパシタ絶縁膜16aを挟んだMIMキャパシタ構造である。一方、抵抗素子Rは、図1(e)に示すように、CPWの第2の信号線12Rの真中の分岐線の端部と、第1の信号線12Lの真中の分岐線の端部を互いに抵抗体18で接続する構造である。図1(e)に示す抵抗体18の材料としては、プラチナ(Pt)、窒化タンタル(Ta2N)、ニクロム(NiCr)等が使用可能である。本発明の第1の実施の形態に係る高周波フィルタにおいては、20〜30GHzの準ミリ波帯の増幅器向けに、R=15Ω、C1=C2=0.5pFとしてフィルタを構成している。
【0022】
図1に示すような、基板11の表面に設けられたCPWに集積化された2つのキャパシタ(容量性素子)C1及びC2と、1つの抵抗素子Rとから構成される高周波フィルタのフィルタの周波数特性を図14に示した従来技術の周波数特性と比較して図2に示す。図2に示すように、遮断周波数fc以上の高周波領域で、通過損失が少ない高性能な高周波フィルタが可能になることが分かる。これは、図3(b)に示すように、キャパシタ(容量性素子)Cである高周波領域通過素子に電流が流れ易く、抵抗素子Rである低周波領域通過素子に電流が流れ難くなり、電流集中が軽減されてためである。図3(b)は、2つのキャパシタ(容量性素子)C1及びC2と、1つの抵抗素子Rとから構成される高周波フィルタのフィルタの信号伝搬方向に垂直な断面方向の遮断周波数以上の高周波領域における電流密度分布であり、図3(a)に示される従来技術の電流密度分布に比して、対称性が改善され、低周波領域通過素子への電流集中が軽減されていることが分かる。
【0023】
図4の等価回路に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る高周波集積回路は、半導体基板11上に、第1のトランジスタ(第1の高周波能動素子)Tr1と第2のトランジスタ(第2の高周波能動素子)Tr2とを有する2段構成の高周波増幅器が集積化されたMMICである。本発明の第1の実施の形態に係わるMMIC増幅器は、MIMキャパシタ素子2つと抵抗素子1つで構成される高周波フィルタを2つ用いている。その位置は、1つが入力整合回路部であり、もう1つが段間整合回路部である。具体的には、図4の等価回路に示すように、RF入力端子81からRF出力端子86の間に、入力フィルタ1,結合キャパシタC51、第1のトランジスタTr1、段間フィルタ2、結合キャパシタC54,第2のトランジスタTr2、結合キャパシタC57の経路で、高周波伝送線路が構成されている。入力整合回路部に設けられた入力フィルタ1は、第1のキャパシタC11、第2のキャパシタC12,抵抗素子R11からなる対称並列回路である。段間整合回路部に設けられた段間フィルタ2は、第1のキャパシタC21、第2のキャパシタC22,抵抗素子R21からなる対称並列回路である。そして、RF信号がRF入力端子81から入力され、この高周波伝送線路を伝達し、RF出力端子86から出力される。入力フィルタ1とRF入力端子81との間には、高周波伝送線路のインピーダンスを調整するためのインピーダンスZのオープンスタブ91が設けられ、入力整合回路を構成している。第1のトランジスタTr1のソースは接地され、ゲートには、直流と高周波を分離するためのバイパスキャパシタ(デカップリング用キャパシタ)C52及びインピーダンスZを介して、直流バイアス用端子82からゲート電圧Vg1が供給出来るように構成されている。第1のトランジスタTr1のドレインには、直流と高周波を分離するためのバイパスキャパシタC53及びインピーダンスZを介して、直流バイアス用端子84からドレイン電圧Vd1が供給出来るように構成されている。同様に、第2のトランジスタTr2のゲートには、バイパスキャパシタC55及びインピーダンスZを介して、直流バイアス用端子83からゲート電圧Vg2が供給され、第2のトランジスタTr2のドレインには、バイパスキャパシタC56及びインピーダンスZを介して、直流バイアス用端子85からドレイン電圧Vd2が供給出来るように構成されている。第2のトランジスタTr2のソースは接地されている。こうして、RF入力端子81から入力された高周波信号は、入力フィルタ1及び結合キャパシタC51を通して第1のトランジスタTr1に入力され、ここで増幅される。増幅された高周波信号は段間フィルタ2及び,結合キャパシタC54を通して、第2のトランジスタTr2に入力され、ここで増幅され、結合キャパシタC57を通し、RF出力端子86から外部に出力される。結合キャパシタC57とRF出力端子86との間には、高周波伝送線路のインピーダンスを調整するためのインピーダンスZのオープンスタブ96が設けられている。又、図4中、Z18,19,20は、配線等で構成されるインピーダンス成分を示している。
【0024】
これらの第1のトランジスタTr1、第2のトランジスタTr2、整合回路、バイアス回路等を、半導体基板11の上に集積化した場合の模式的な平面図が図5である。半導体基板11上には、第1のグランドパターン72a,72b,72c及び第2のグランドパターン74a,74b,74cが配置され、これらのグランドパターンの間に、信号線41,42,・・・・・,46,47,48が挟まれて、CPW(伝送線路)が構成されている。
【0025】
図5において、第1のトランジスタTr1及び第2のトランジスタTr2は、例えば、半絶縁性GaAs基板11に形成したHEMTを用いることが可能である。即ち、能動素子として、第2のトランジスタTr2に着目すれば、本発明の第1の実施の形態に係る高周波集積回路は、基板(半導体基板)11;この半導体基板11上に所定の距離離間し、対向配置された第1のグランドパターン72b,72c及び第2のグランドパターン74b,74c;半導体基板11上において、第1グランドパターン72c及び第2のグランドパターン74bに挟まれて配置された第1主電極(ソースオーミック電極)、第2主電極(ドレインオーミック電極)及び制御電極(ゲート電極)を有する能動素子(第2のトランジスタ)Tr2;半導体基板11上において、第1のグランドパターン72b,72c及び第2のグランドパターン74bに挟まれ、制御電極(ゲート電極)に接続して配置された入力側信号線46;半導体基板11上において、第1のグランドパターン72c及び第2のグランドパターン74b,74cに挟まれて、第2電極(ドレインオーミック電極)に接続して配置された出力側信号線47;第1のグランドパターン72b,72cの間に挟まれ、一方の端部を入力側信号線46に接続された入力側直流バイアス用スタブ配線94;第2のグランドパターン74b,74cに挟まれ、一方の端部を出力側信号線47に接続された出力側直流バイアス用スタブ配線95とから構成される。
【0026】
又、能動素子として、第1のトランジスタTr1に着目すれば、本発明の第1の実施の形態に係る高周波集積回路は、基板(半導体基板11)1;この半導体基板11上に所定の距離離間し、対向配置された第1のグランドパターン72a,72b及び第2のグランドパターン74a;半導体基板11上において、第1グランドパターン72b及び第2のグランドパターン74aに挟まれて配置された第1主電極(ソースオーミック電極)、第2主電極(ドレインオーミック電極)及び制御電極(ゲート電極)を有する能動素子(第1のトランジスタ)Tr1;半導体基板11上において、第1のグランドパターン72a,72b及び第2のグランドパターン74aに挟まれ、制御電極(ゲート電極)に接続して配置された入力側信号線43;半導体基板11上において、第1のグランドパターン72b及び第2のグランドパターン74a,74bに挟まれて、第2電極(ドレインオーミック電極)に接続して配置された出力側信号線44;第1のグランドパターン72a,72bに挟まれ、一方の端部を入力側信号線43に接続された入力側直流バイアス用スタブ配線92;第2のグランドパターン74a,74bに挟まれ、一方の端部を出力側信号線44に接続された出力側直流バイアス用スタブ配線93とから構成される。
【0027】
図5及び4に示した結合キャパシタC51,C54及びC57はMIMキャパシタで構成されている。同様に、バイパスキャパシタC52,C53,C55,C56もMIMキャパシタで構成されている。入力フィルタ1、結合キャパシタC51,段間フィルタ2,C54、C57は同時に高周波伝送線路の素子としての機能も果たしている。
【0028】
能動素子としての第1のトランジスタTr1の入力側信号線43にはMIMキャパシタC51を介して中間信号線42が接続され、中間信号線42には、入力フィルタ1を介して入力端信号線41が接続され、入力端信号線41はRF入力端子81が接続されている。この入力端信号線41、入力フィルタ1、中間信号線42及び入力側信号線43の両側に一定距離をおいて第1のグランドパターン72a,72b及び第2のグランドパターン74aが配置され、第1のトランジスタTr1の第1のCPW(入力側CPW)を構成している。第1のトランジスタTr1のソースオーミック電極は、平面パターンとしてT字形状をなす第1のトランジスタTr1のゲート電極引き出し部を挟んで、2つの領域に分けて配置されている。そして、この2つのソースオーミック電極は、それぞれ、第1のグランドパターン72b及び第2のグランドパターン74aに接続され、接地されている。
【0029】
第1のトランジスタTr1のドレインに接続された出力側信号線44、段間フィルタ2、及び出力側信号線45の両側に一定距離をおいて配置されている第1のグランドパターン72b及び第2のグランドパターン74a,74bとから、第1のトランジスタTr1の第2のCPW(出力側CPW)が構成されている。又、第2のトランジスタTr2のゲートに接続された入力側信号線46、及びこの入力側信号線46の両側に一定距離をおいて配置されている第1のグランドパターン72b,72c及び第2のグランドパターン74bとから、第2のトランジスタTr2の第1のCPW(入力側CPW)が構成されている。第1のトランジスタTr1の第2のCPW(出力側CPW)と、第2のトランジスタTr2の第1のCPW(入力側CPW)とにより、接続用CPWが構成されている。第1のトランジスタTr1の出力側信号線44と第2のトランジスタTr2の入力側信号線46との中間にはMIMキャパシタC54が挿入されている。
【0030】
第2のトランジスタTr2のソースオーミック電極は、平面パターンとしてT字形状をなす第2のトランジスタTr2のゲート電極引き出し部を挟んで、2つの領域に分けて配置されている。そして、この2つのソースオーミック電極は、それぞれ、第1のグランドパターン72c及び第2のグランドパターン74bに接続され、接地されている。
【0031】
第2のトランジスタTr2のドレインに接続された出力側信号線47の両側には、一定距離をおいて第1のグランドパターン72c及び第2のグランドパターン74b,74cが配置され、第2のトランジスタTr2の第2のCPW(出力側CPW)を構成している。更に、第2のトランジスタTr2のドレインに接続された出力側信号線47には、MIMキャパシタC57を介して、出力端信号線48が接続されている。出力端信号線48にはRF出力端子86が接続されている。出力端信号線48の両側にも、一定距離をおいて第1のグランドパターン2c及び第2のグランドパターン74cが配置され、CPWを構成している。
【0032】
CPWを構成する信号線41〜48の幅は、20μm程度に選べば良い。そして、これらの信号線41〜48の両側に約15μmの距離をおいて幅250乃至500μm程度の第1のグランドパターン72a,72b,72c及び第2のグランドパターン74a,74b,74cを配置すれば良い。信号線41〜48及び第1のグランドパターン72a,72b,72c及び第2のグランドパターン74a,74b,74cは、厚さ0.1乃至3μmの金(Au)薄膜で構成される。半導体基板11が半絶縁性基板であれば、金(Au)薄膜は、この半絶縁性基板上に直接堆積しても構わない。半導体基板11が導電性基板であれば、この導電性基板の上に、シリコン酸化膜(SiO膜)、シリコン窒化膜(Si膜)等の絶縁膜を堆積し、この絶縁膜上に、信号線41〜48及び第1のグランドパターン72a,72b,72c及び第2のグランドパターン74a,74b,74cを構成する金(Au)薄膜を堆積すれば良い。
【0033】
図5に示すように、第2のトランジスタTr2のドレインに接続される出力側直流バイアス用スタブ配線95は、MIMキャパシタC56で高周波を短絡して、ドレイン電圧Vd2を供給するための直流バイアス用端子85に接続されている。信号線95と第2のグランドパターン74b,74cとで、第2のトランジスタTr2側の第2のCPWが構成されている。第2のトランジスタTr2のゲートに接続される入力側直流バイアス用スタブ配線94は、MIMキャパシタC5高周波を短絡して、ゲート電圧Vg2を供給するための直流バイアス用端子83に接続されている。入力側直流バイアス用スタブ配線94は、信号線94と第1のグランドパターン72b,72cとで構成される第2のトランジスタTr2側の第1のCPWである。第1のトランジスタTr1のドレインに接続される出力側直流バイアス用スタブ配線93は、MIMキャパシタC53で高周波を短絡して、ドレイン電圧Vd1を供給するための直流バイアス用端子84に接続されている。出力側直流バイアス用スタブ配線93も、信号線93と第2のグランドパターン74a,74bとで構成される第1のトランジスタTr1側の第2のCPWである。第1のトランジスタTr1のゲートに接続される入力側直流バイアス用スタブ配線92は、MIMキャパシタC52で高周波を短絡して、ゲート電圧Vg1を供給するための直流バイアス用端子82に接続されている。又、入力側直流バイアス用スタブ配線92は、信号線92と第1のグランドパターン72a,72bで構成される第1のトランジスタTr1側の第1のCPWである。
【0034】
更にRF入力端子81に接続されている中間信号線41には、インピーダンス調整用スタブ配線としてのオープンスタブ配線91が接続されている。インピーダンス調整用スタブ配線(オープンスタブ配線)91も、信号線91と第1メタル層74aとで構成されるCPWである。MIMキャパシタC51とオープンスタブ配線91により第1のトランジスタTr1の入力整合回路が構成されている。更にRF出力端子86に接続されている出力端信号線48には、インピーダンス調整用スタブ配線としてのオープンスタブ配線96が接続されている。インピーダンス調整用スタブ配線(オープンスタブ配線)96も、信号線96と第2メタル層74cとで構成されるCPWである。MIMキャパシタC57とオープンスタブ配線96により第2のトランジスタTr2の出力整合回路が構成されている。又、CPWで構成される入力側直流バイアス用スタブ配線92〜95は、同時に、整合回路の一部の役割も果たしている。
【0035】
そして、入力端信号線41,中間信号線42及び入力側信号線43の上部には、図示を省略した薄膜誘電体層を介して、厚さ3μm、幅10乃至50μm程度の金(Au)メタルパターンを用いたブリッジ53,54,56が、それぞれ設けられている。更に、同様に、出力側信号線44,出力側信号線45及び入力側信号線46には、図示を省略した薄膜誘電体層を介して、ブリッジ57,60,61が、出力側信号線47及び出力端信号線48には、ブリッジ65,67,70が設けられている。ブリッジ51〜70は、CPW上において、適当な間隔で信号線の上部を使用して構成されている。このブリッジ51〜70を介して、CPWの両側の第1のグランドパターン72a,72b,72c及び第2のグランドパターン74a,74b,74cを互いに電気的に同電位にしている。図4中のインピーダンスZ17〜20はこれらのブリッジ部の同軸線路的特性インピーダンスをも含んだインピーダンスである。
【0036】
本発明の第1の実施の形態に係わるMMIC増幅器は、図5に示すような高周波フィルタを用いることにより、帯域内リプルを小さくすることが出来る。
【0037】
本発明の第1の実施の形態の変形例に係わる高周波フィルタの上面図を図6(a)に示す。図6(a)のA−A方向から見た断面図を図6(b)に、図6(a)のB−B方向から見た断面図を図6(c)にそれぞれ示す。更に、図6(a)のC−C方向から見た断面図を図6(d)に、D−D方向から見た断面図を図6(e)にそれぞれ示す。図6に示す構造が図1と異なる点は、第1のキャパシタ(容量性素子)C1、第2のキャパシタ(容量性素子)C2及び抵抗素子Rが、基板11と並行な方向に抵抗素子Rの両側を、第1のキャパシタ(容量性素子)C1及び第2のキャパシタ(容量性素子)C2が挟む配置で、隙間なく一体形成されていることである。図6(c)に示すように、抵抗素子Rを構成する抵抗体18の側面と第1のキャパシタ(容量性素子)C1の下部電極15aとの間にはギャップがあり、抵抗素子Rが下部電極15b短絡されないように配慮されている。同様に、抵抗体18の側面と第2のキャパシタ(容量性素子)C2の下部電極15bとの間にはギャップがあり、抵抗素子Rが下部電極15b短絡されないように配慮されている。この様な条件のもとで、抵抗体18の側面と第1のキャパシタ(容量性素子)C1のキャパシタ絶縁膜16aとの間は密着し、抵抗体18の側面と第2のキャパシタ(容量性素子)C2のキャパシタ絶縁膜16bとの間も密着している。図6に示す構造を用いることにより、伝送線路の信号線幅とフィルタ形成部の幅の差を小さく出来、フィルタと伝送線路接続部の信号線幅の差に起因する不連続を小さく出来る。
【0038】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る高周波フィルタが、第1の実施の形態に係る高周波フィルタと異なる点は、キャパシタ(容量性素子)1つと抵抗素子R1つが、基板11と垂直な方向に積層形成されていることである。
【0039】
図7に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る高周波フィルタは、第1グランドプレート13及び第2グランドプレート14の間に第1の信号線12L及び第2の信号線12Rが走行するCPW構造中に集積化されている。図7(a)に示すように、CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの一部の幅が広く形成されており、幅が広く形成された信号線の部分に、高周波領域通過素子であるキャパシタ(容量性素子)Cが1つ形成され、このキャパシタCの上部に低周波領域通過素子である抵抗素子Rが積層挿入され、基板11に垂直な方向に並列接続されている構造である。この垂直な方向の並列接続構造においても、CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの中心線に関し、キャパシタ(容量性素子)C及び抵抗素子Rからなる高周波フィルタは、対称形を有している。CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの幅は、第1の実施の形態で述べたように、例えば20μm程度であるが、高周波フィルタが形成されている部分の幅は、例えば25μm〜30μm程度に選ぶことが可能である。
【0040】
図7(a)のA−A方向から見た断面図を図7(b)に、図7(a)のB−B方向から見た断面図を図7(c)にそれぞれ示す。更に、図7(a)D−D方向から見た断面図を図7(d)にそれぞれ示す。本発明の第2の実施の形態に係わる高周波フィルタに用いられる基板11としては、第1の実施の形態と同様に、半導体基板、セラミックス基板、絶縁基板等が使用可能であるがここでは、基板11として半導体基板を使用している。図7(c)及び(d)に示すように、キャパシタ(容量性素子)Cは、第2の信号線12Rの端部を下部電極21とし、CPWの第1の信号線12Lの端部を上部電極23とし、この下部電極21と上部電極23の間にキャパシタ絶縁膜22を挟んだMIMキャパシタ構造である。キャパシタ絶縁膜22は、SiO膜、Si膜等の絶縁膜を用いれば良い。
【0041】
一方、抵抗素子Rは、図7(d)に示すように、上部電極23の上部に形成されたSiO膜、Si膜等の層間絶縁膜24の上に、抵抗体18が堆積され、第2の信号線12Rの端部と接続配線26Rで、第1の信号線12Lの端部と接続配線26Lで互いに接続されて構成されている。接続配線26R及び27Lは、Au薄膜、若しくはAl薄膜等を用いて形成すれば良い。抵抗体18の材料としては、第1の実施の形態と同様なPt、Ta2N、NiCr等が使用可能である。
【0042】
図7に示すような、基板11の表面に縦方向に集積化されたキャパシタ(容量性素子)C及び抵抗素子Rとから構成される高周波フィルタのフィルタの周波数特性を図8に示す。図8では、図14に示した従来技術の周波数特性、図1に示す第1の実施の形態の周波数特性と比較して図2に示す。図2に示すように、遮断周波数fc以上の高周波領域で、第1の実施の形態に比して更に、通過損失が少ない高性能な高周波フィルタが可能になることが分かる。第2の実施の形態に係る高周波フィルタの積層構造を用いることにより、伝送線路の信号線幅とフィルタ形成部の幅の差をより一層小さく出来、フィルタと伝送線路接続部の信号線幅の差に起因する不連続を小さく出来るためである。
【0043】
(第3の実施の形態)
本発明の高周波フィルタは、基板11に形成又は配置される高周波数領域通過素子と、基板11に形成又は配置される低周波数領域通過素子との合計数が、3より多い任意の数であっても良い。図9(a)は、本発明の第3の実施の形態に係る高周波フィルタの上面図である。第3の実施の形態に係わる高周波フィルタは、第1の実施の形態に係る高周波フィルタと異なり、フィルタを構成する素子として、キャパシタ(容量性素子)2つ、抵抗素子2つの合計4素子を用いている。
【0044】
図9に示すように、本発明の第3の実施の形態に係る高周波フィルタは、第1グランドプレート13及び第2グランドプレート14の間に第1の信号線12L及び第2の信号線12Rが走行するCPW構造中に集積化されている。図9(a)に示すように、CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの端部がそれぞれ4分岐されており、4つの分岐線の内、真中の2つの分岐線に、それぞれ低周波領域通過素子である第1の抵抗素子R1及び第2の抵抗素子R2が挿入され、4つの分岐線の内、最下方の分岐線に高周波領域通過素子である第1のキャパシタ(容量性素子)C1が1つ挿入され、4つの分岐線の内、最上方の分岐線に他の高周波領域通過素子である第2のキャパシタ(容量性素子)C2が1つ挿入され、分岐部全体でMIMキャパシタC1及びC2の2つと、抵抗素子R1及びR2の2つが、並列接続されている構造である。CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの中心線に関し、第1の抵抗素子R1及び第2の抵抗素子R2が上下対称に配置され、且つ第1のキャパシタ(容量性素子)C1及び第2のキャパシタ(容量性素子)C2が上下対称に配置されているので、本発明の第3の実施の形態に係る高周波フィルタは、CPWの中心線に関し対称形を有している。
【0045】
図9(a)のA−A方向から見た断面図を図9(b)に、図9(a)のB−B方向から見た断面図を図9(c)にそれぞれ示す。更に、図9(a)のC−C方向から見た断面図を図9(d)に、D−D方向から見た断面図を図9(e)にそれぞれ示す。本発明の第3の実施の形態に係わる基板11としては、第1の実施の形態と同様に、半導体基板を使用し、この上に、厚さ0.1乃至2μmのAu薄膜、若しくはAl薄膜等を用いて、CPWを構成している。
【0046】
図9(c)及び(d)に示すように、第2のキャパシタ(容量性素子)C2は、CPWの第2の信号線12Rの分岐線の端部を下部電極15aとし、CPWの第1の信号線12Lの分岐線の端部を上部電極17aとし、この下部電極15aと上部電極17aの間にキャパシタ絶縁膜16aを挟んだMIMキャパシタ構造である。キャパシタ絶縁膜16aは、SiO膜、Si膜等の絶縁膜を用いれば良い。図9(c)に示すように、第1のキャパシタ(容量性素子)C1も、下部電極15bと上部電極17bとの間にキャパシタ絶縁膜16bを挟んだMIMキャパシタ構造である。
【0047】
一方、第2の抵抗素子R2は、図9(e)に示すように、CPWの第2の信号線12Rの内側の一方の分岐線の端部と、対向する第1の信号線12Lの分岐線の端部を互いに第2の抵抗体18bで接続する構造である。図9(e)に示す第2の抵抗体18bの材料としては、第1の実施の形態と同様なPt、Ta2N、NiCr等が使用可能である。図9(e)と同様な長手方向の断面図を省略しているが、第1の抵抗素子R1も同様に第1の抵抗体18aからなる構造であることは勿論である。図9(e)に示すように、CPWの第2の信号線12Rの内側の一方の分岐線の端部と抵抗体18a及び18bとの間には、一定のコンタクト抵抗が存在する。又、第1の信号線12Lの分岐線の端部と抵抗体18a及び18bとの間には、一定のコンタクト抵抗が存在する。つまり、第1の抵抗素子R1及び第2の抵抗素子R2は、プロセス条件によって決まるコンタクト抵抗を内在している。このため、プロセス条件によっては抵抗素子1つで構成した場合よりもより大きな抵抗値を得るのが容易になる。つまり、第1の抵抗素子R1及び第2の抵抗素子R2の2つを用いると、プロセス条件を選ぶことにより、抵抗素子1つで構成した場合よりも小面積で同じ抵抗値を作ることが可能である。
【0048】
(第4の実施の形態)
図10に示すように、本発明の第4の実施の形態に係る高周波フィルタは、第1グランドプレート13及び第2グランドプレート14の間に第1の信号線12L及び第2の信号線12Rが走行するCPW構造中に集積化されている。図10(a)に示すように、CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの端部がそれぞれ3分岐されており、3つの分岐線の内、真中の分岐線に、高周波領域通過素子であるキャパシタ(容量性素子)Cが1つ挿入され、下方の分岐線に低周波領域通過素子である第1の抵抗素子R1が挿入され、上方の分岐線に他の低周波領域通過素子である第2の抵抗素子R2が挿入され、分岐部全体でキャパシタ(容量性素子)1つと、抵抗素子2つが、並列接続されている構造である。CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの中心線に関し、第1の抵抗素子R1及び第2の抵抗素子R2が上下対称に配置され、且つキャパシタ(容量性素子)Cが、CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの中心線上に配置されているので、本発明の第4の実施の形態に係る高周波フィルタは、CPWの中心線に関し対称形を有している。
【0049】
図10(a)のA−A方向から見た断面図を図10(b)に、図10(a)のB−B方向から見た断面図を図10(c)にそれぞれ示す。更に、図10(a)のC−C方向から見た断面図を図10(d)に、D−D方向から見た断面図を図10(e)にそれぞれ示す。
【0050】
第2の抵抗素子R2は、図10(c)及び(d)に示すように、CPWの第2の信号線12Rの上側の分岐線の端部と、これに対向する第1の信号線12Lの分岐線の端部を互いに第2の抵抗体18bで接続する構造である。図10(d)と同様な長手方向の断面図を省略しているが、図10(c)から明らかなように、第1の抵抗素子R1も同様に第1の抵抗体18aで接続するな構造であることは勿論である。
【0051】
一方、図10(c)及び(e)に示すように、キャパシタCは、CPWの第2の信号線12Rの中央の分岐線の端部を下部電極21とし、CPWの第1の信号線12Lの中央の分岐線の端部を上部電極23とし、この下部電極21と上部電極23の間にキャパシタ絶縁膜22を挟んだMIMキャパシタ構造である。
【0052】
遮断周波数fc以下の低周波領域では、低周波領域通過素子である第1の抵抗素子R1及び第2の抵抗素子R2に電流が主に流れ、遮断周波数fc以上の中間周波領域では、高周波領域通過素子であるキャパシタCに電流が主に流れ、高周波電流のエッジ効果が顕著になる高周波領域では、フィルタの両端に位置する素子である第1の抵抗素子R1及び第2の抵抗素子R2へ電流が主に流れる、高周波用バンド・パス・フィルタが可能になる。
【0053】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態に係る高周波フィルタが第1の実施の形態に係る高周波フィルタと異なる点は、キャパシタ(容量性素子)2つと非容量性素子としてのインダクタ(誘導性素子)1つでフィルタを構成していることである。即ち、図11に示すように、本発明の第5の実施の形態に係る高周波フィルタは、第1グランドプレート13及び第2グランドプレート14の間に第1の信号線12L及び第2の信号線12Rが走行するCPW構造中に集積化されている。図11(a)に示すように、CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの端部がそれぞれ3分岐されており、3つの分岐線の内、真中の分岐線に、低周波領域通過素子であるインダクタ(誘導性素子)Lが挿入され、下方の分岐線に高周波領域通過素子である第1のキャパシタ(容量性素子)C1が1つ挿入され、上方の分岐線に他の高周波領域通過素子である第2のキャパシタ(容量性素子)C2が1つ挿入され、分岐部全体でキャパシタ(容量性素子)2つと、インダクタ(誘導性素子)1つが、並列接続されている構造である。CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの中心線に関し、第1のキャパシタ(容量性素子)C1及び第2のキャパシタ(容量性素子)C2が上下対称に配置され、且つインダクタ(誘導性素子)が、CPWの第1の信号線12L及び第2の信号線12Rの中心線上に配置されているので、本発明の第5の実施の形態に係る高周波フィルタは、CPWの中心線に関し対称形を有している。
【0054】
図11(a)のA−A方向から見た断面図を図11(b)に、図11(a)のB−B方向から見た断面図を図11(c)にそれぞれ示す。第1のキャパシタ(容量性素子)C1及び第2のキャパシタ(容量性素子)C2は、第1の実施の形態に係る高周波フィルタにおいて説明した構造と同様であるので、重複した説明を省略する。一方、非容量性素子としてのインダクタ(誘導性素子)Lは、第1の実施の形態に係る高周波フィルタの抵抗素子Rと実質的に同様な構造であり、CPWの第2の信号線12Rの真中の分岐線の端部と、第1の信号線12Lの真中の分岐線の端部を、インダクタLの材料として、Au薄膜、若しくはAl薄膜等の低抵抗性の金属材料で接続した構造である。図11(a)においてはメアンダライン構造を示しているが、ストレートライン構造でも良く、実質的に第1の信号線12L及び第2の信号線12Rと同じ幅のラインであっても、インダクタ(誘導性素子)Lとして非容量性に機能しうることは理解出来るであろう。
【0055】
図11に示すように、低周波領域通過素子となる非容量性素子として、インダクタ(誘導性素子)を用いて、高周波フィルタを構成することも可能である。
【0056】
(第6の実施の形態)
図12に示すように、本発明の第6の実施の形態に係る高周波フィルタは、基板11の裏面に設けられたグランドプレート32と基板11の表面に設けられた第1の信号線31L及び第2の信号線31Rとの間で構成するマイクロストリップ線路中に集積化されている。図12(a)に示すように、マイクロストリップ線路の第1の信号線31L及び第2の信号線31Rの端部がそれぞれ3分岐されており、3つの分岐線の内、真中の分岐線に低周波領域通過素子である抵抗素子Rが挿入され、3つの分岐線の内、下方の分岐線に高周波領域通過素子である第1のキャパシタ(容量性素子)C1が1つ挿入され、3つの分岐線の内、上方の分岐線に他の高周波領域通過素子である第2のキャパシタ(容量性素子)C2が1つ挿入され、分岐部全体でキャパシタC1及びC2の2つと、抵抗素子Rの1つが、並列接続されている構造である。マイクロストリップ線路の第1の信号線31L及び第2の信号線31Rの中心線に関し、第1のキャパシタ(容量性素子)C1及び第2のキャパシタ(容量性素子)C2が上下対称に配置され、抵抗素子Rは、中心線上にあるので、本発明の第6の実施の形態に係る高周波フィルタは、マイクロストリップ線路の中心線に関し対称形を有している。マイクロストリップ線路の第1の信号線31L及び第2の信号線31Rの幅は、例えば20μm程度、3つの分岐線の幅は、それぞれ、例えば10μm程度に選べば良い。
【0057】
図12(a)のA−A方向から見た断面図を図12(b)に、図12(a)のB−B方向から見た断面図を図12(c)にそれぞれ示す。本発明の第6の実施の形態に係わる高周波フィルタに用いられる基板11としては、CPWの実施の形態と同様な半絶縁性半導体基板等が使用可能である。この基板11上に、厚さ0.1乃至2μmのAu薄膜、若しくはAl薄膜等の第1の信号線31L及び第2の信号線31Rを用いて、マイクロストリップ線路を構成している。
【0058】
図12(c)に示すように、第1のキャパシタ(容量性素子)C1及び第2のキャパシタ(容量性素子)C2は、第1の実施の形態に係る高周波フィルタのMIMキャパシタと同様であり、重複した説明を省略する。又、抵抗素子Rも、第1の実施の形態に係る高周波フィルタの抵抗素子Rと同様な抵抗体18からなる構造であり、重複した説明を省略する
図12に示すような、基板11の表面に設けられたマイクロストリップ線路に集積化された2つのキャパシタC1及びC2と、1つの抵抗素子Rとから構成される高周波フィルタのフィルタの周波数特性は、図2と同様な、遮断周波数fc以上の高周波領域で、通過損失が少ない高性能な高周波フィルタが可能になる。
【0059】
(第7の実施の形態)
図13に示すように、本発明の第7の実施の形態に係る高周波フィルタは、基板11と、基板11の裏面に設けられた下部グランドプレート32と、基板11の表面に設けられた第1の信号線31L及び第2の信号線31Rと、第1の信号線31L及び第2の信号線31Rの表面に設けられた誘電体層33と、誘電体層33の表面に設けられた上部グランドプレート34とで構成されるストリップ線路中に集積化されている。本発明の第7の実施の形態に係わる高周波フィルタに用いられる基板11としては、CPWの実施の形態と同様な半絶縁性半導体基板等が使用可能である。この基板11上に、厚さ0.1乃至2μmのAu薄膜、若しくはAl薄膜等の第1の信号線31L及び第2の信号線31Rをパターニングし、更にその上に、酸化膜層、半絶縁性半導体層、或いはセラミックス層等の誘電体層33を形成し、ストリップ線路を構成している。
【0060】
図13(a)に示すように、ストリップ線路の第1の信号線31L及び第2の信号線31Rの端部がそれぞれ3分岐されており、3つの分岐線の内、真中の分岐線に低周波領域通過素子である抵抗素子Rが挿入され、3つの分岐線の内、下方の分岐線に高周波領域通過素子である第1のキャパシタ(容量性素子)C1が1つ挿入され、3つの分岐線の内、上方の分岐線に他の高周波領域通過素子である第2のキャパシタ(容量性素子)C2が1つ挿入され、分岐部全体でMIMキャパシタC1及びC2の2つと、抵抗素子Rの1つが、並列接続されている構造は、第1の実施の形態に係る高周波フィルタと同様である。ストリップ線路の第1の信号線31L及び第2の信号線31Rの中心線に関し、第1のキャパシタ(容量性素子)C1及び第2のキャパシタ(容量性素子)C2が上下対称に配置され、抵抗素子Rは、中心線上にあるので、本発明の第7の実施の形態に係る高周波フィルタは、ストリップ線路の中心線に関し対称形を有している。図13(c)に示すように、第1のキャパシタ(容量性素子)C1及び第2のキャパシタ(容量性素子)C2は、第1の実施の形態に係る高周波フィルタのMIMキャパシタと同様であり、重複した説明を省略する。又、抵抗素子Rも、第1の実施の形態に係る高周波フィルタの抵抗素子Rと同様な抵抗体18からなる構造であり、重複した説明を省略する
図13に示すような、ストリップ線路に集積化された2つのキャパシタC1及びC2と、1つの抵抗素子Rとから構成される高周波フィルタのフィルタの周波数特性も、図2と同様な、遮断周波数fc以上の高周波領域で、通過損失が少ない高性能な高周波フィルタが可能になる。
【0061】
(他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1乃至第7の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0062】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述実施の形態では伝送線路としてCPW、マイクロストリップ線路及びストリップ線路について述べたが、本発明は、薄膜マイクロストリップ線路、逆薄膜マイクロストリップ線路等、他の伝送線路にも応用可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施出来る。
【0063】
又、既に述べた第1の実施の形態の説明においては、HEMTを用いた高周波集積回路について例示的に述べてきたが、本発明はこの他どのような高周波能動素子を用いた高周波集積回路に関しても適用可能である。例えば、MESFETや絶縁ゲート型FET等でもかまわない。又、HBT等の縦形構造のバイポーラトランジスタやSIT等の高周波用トランジスタ全般にも応用可能である。又、GaAs若しくはInP等の化合物半導体基板11に限定されるものではなく、シリコン(Si)等の単元素半導体基板11を用いた高周波集積回路に適用可能である。例えば、シリコン基板11上に形成されたMOSFETからなる高周波増幅回路に適用可能である。
【0064】
この様に、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の高周波フィルタによれば、遮断周波数以上の高周波領域で、高周波領域通過素子と低周波領域通過素子との間の電流のアンバランスが抑制され、局所的な電流集中が低減される。
【0066】
このため、本発明によれば、遮断周波数以上の領域での通過損失が少ない高性能な高周波フィルタ及びこれを用いた高周波集積回路を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る高周波フィルタの構造を説明する模式図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る高周波フィルタの周波数特性を説明するである。
【図3】図3(a)は、従来の高周波フィルタの電流密度分布を示す図で、図3(b)は、第1の実施の形態に係る高周波フィルタの電流密度分布を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る高周波集積回路の等価回路である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る高周波集積回路の平面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の変形例に係る高周波フィルタの構造を説明する模式図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る高周波フィルタの構造を説明する模式図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る高周波フィルタの周波数特性を説明するである。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る高周波フィルタの構造を説明する模式図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係る高周波フィルタの構造を説明する模式図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係る高周波フィルタの構造を説明する模式図である。
【図12】本発明の第6の実施の形態に係る高周波フィルタの構造を説明する模式図である。
【図13】本発明の第7の実施の形態に係る高周波フィルタの構造を説明する模式図である。
【図14】従来の高周波フィルタの構造を説明する模式図である。
【符号の説明】
1 入力フィルタ
2 段間フィルタ
11 基板
12R,12L,31R,31L,41〜48 信号線
13 第1グランドプレート
14 第2グランドプレート
15a,15b,21,27 下部電極
16a,16b,22,28 キャパシタ絶縁膜
17a,17b、23,29 上部電極
18,30 抵抗体
18a 第1の抵抗体
18b 第2の抵抗体
24 層間絶縁膜
26R,27L 接続配線
32 下部グランドプレート
33 誘電体層
34 上部グランドプレート
51〜70 ブリッジ(インピーダンス成分)
72a,72b,72c 第1グランドパターン
74a,74b,74c 第2のグランドパターン
81 RF入力端子
82、83,84,85 直流バイアス用端子
86 RF出力端子
91,96 インピーダンス調整用スタブ配線(オープンスタブ配線)
92,94 入力側直流バイアス用スタブ配線
93,95 出力側直流バイアス用スタブ配線
C,C0 キャパシタ(容量性素子)
1 ,C11,C21 第1のキャパシタ(容量性素子)
2 ,C21,C22 第2のキャパシタ(容量性素子)
C51,C54,C57 結合コンデンサ
C52,C53,C55,C56 バイパスコンデンサ
L インダクタ(誘導性素子:非容量性素子)
R,R0,R11,R21 抵抗素子(非容量性素子)
1 第1の抵抗素子(非容量性素子)
2 第2の抵抗素子(非容量性素子)
Tr1 第1のトランジスタ(第1の高周波能動素子)
Tr2 第2のトランジスタ(第2の高周波能動素子)

Claims (2)

  1. 基板の表面に設けられた信号線を用いた高周波伝送線路の途中に挿入され、容量性素子と、抵抗素子または誘電性素子である非容量性素子とを、前記高周波伝送線路の信号伝搬方向と同方向に配置される形で並列接続したフィルタであって、
    前記基板の表面に平行方向に沿って前記信号線の中心線の延長線を含んで配置された前記非容量性素子と、
    前記基板の表面に平行方向に沿って前記非容量性素子の両側に配置された複数の前記容量性素子
    とを備え、複数の前記容量性素子の配置がなす幾何学的構造が、前記信号伝搬方向に垂直な面内において、前記非容量性素子に関して対称であることを特徴とする高周波フィルタ。
  2. 基板と、
    該基板の表面に設けられた高周波伝送線路を構成する第1の信号線と
    該第1の信号線に接続され、容量性素子と、抵抗素子または誘電性素子である非容量性素子とを、前記第1の信号線の信号伝搬方向と同方向に配置される形で並列接続したフィルタと、
    該フィルタに接続され、前記高周波伝送線路を構成する第2の信号線と、
    該第2の信号線を通過する高周波信号が入力端子に入力される高周波能動素子
    とを備え、前記フィルタが、
    前記基板の表面に平行方向に沿って前記第1及び第2の信号線の中心線の延長線を含んで配置された前記非容量性素子と、
    前記基板の表面に平行方向に沿って前記非容量性素子の両側に配置された複数の前記容量性素子
    とを備え、複数の前記容量性素子の配置がなす幾何学的構造が前記信号伝搬方向に垂直な面内において、前記非容量性素子に関して対称であることを特徴とする高周波集積回路。
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