JPH10289979A - 高周波半導体デバイス - Google Patents

高周波半導体デバイス

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JPH10289979A
JPH10289979A JP9097265A JP9726597A JPH10289979A JP H10289979 A JPH10289979 A JP H10289979A JP 9097265 A JP9097265 A JP 9097265A JP 9726597 A JP9726597 A JP 9726597A JP H10289979 A JPH10289979 A JP H10289979A
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silicon
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Yasumitsu Ota
泰光 太田
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型高性能な高周波半導体デバイスを提供す
る。 【解決手段】 シリコン結晶基板1上に化合物半導体層
2を形成したシリコン−化合物半導体積層基板を用い
て、該化合物半導体層2に形成された化合物半導体能動
素子と、該化合物半導体層上に形成された接地電極とし
ての金属層3と該金属層上に形成された絶縁誘電体層4
と該絶縁誘電体層上に形成された金属配線からなるマイ
クロ波伝送線回路によって形成された受動素子を組み合
せて構成した、化合物半導体層としてはGaAs系ある
いはInP系半導体系が好適であり、また高周波デバイ
スとしてはMMIC(Monolisic Microwave Integrated
Circuit)が好適な、高周波半導体デバイス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン結晶基板
上に化合物半導体層が積層されたシリコン−化合物半導
体積層基板を用いて製作される高周波半導体デバイスに
関し、特に高周波、例えば100MHz以上の周波数帯
で使用される高周波半導体デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】高周波、例えば100MHz以上の周波
数帯で使用される高周波半導体デバイスや高周波半導体
集積デバイス(MMIC=Monolisic Microwave Integr
ated Circuit)は、移動体通信や無線LANなどの無線
通信に用いられている。
【0003】高周波半導体デバイスの中の能動素子とし
ては、ガリウムヒ素(GaAs)に代表される化合物半
導体を用いた金属半導体接合型電界効果トランジスタ
(MESFET)や高電子移動度トランジスタ(HEM
T)、ヘテロバイポーラトランジスタ(HBT)、ダイ
オードなどが利用されている。
【0004】これは主にガリウムヒ素などの化合物半導
体では、その電子移動度と電子の飽和速度がシリコンよ
りも大きいこと、格子定数が同じで禁止帯幅の異なる化
合物混晶半導体材料との組み合せによるバンド構造の設
計により、種々のすぐれた特性を有するデバイス構造の
形成が可能であること、半絶縁性基板(非常に電気抵抗
の大きい基板)が得られ、半絶縁性基板自体をマイクロ
ストリップ伝送線路の誘電体層として利用した図3に示
したような構造のMMICが作りやすいこと、などの理
由で、シリコンよりもすぐれた高周波デバイスの作製が
可能であることによる。
【0005】ここでいうマイクロストリップ伝送線路と
は、均一な厚さtをもつ、誘電率εの絶縁誘電体基板の
裏面全面に接地用金属層を形成し、上面にある幅bをも
った金属配線を形成した構造の配線ことをいう。この構
造の配線はマイクロ波やミリ波などの高周波電磁波を伝
送することが出来ることから、伝送線路と呼ばれ、その
性質を表す特性インピーダンスは、絶縁誘電体層の厚さ
t、誘電率ε、上部配線の幅bで決まる。このマイクロ
ストリップ伝送線路を基本として、マイクロ波やミリ波
などの高周波電磁波用の種々の受動素子を形成すること
が出来ることが知られている。
【0006】図3に記載の従来のMMICにおいては、
半絶縁性基板18自体を、このマイクロストリップ伝送
線路24の誘電体層として利用している。このMMIC
においては、半絶縁性GaAs基板18上にMOCVD
法(有機金属化学気相成長法)またはMBE法(分子線
エピタキシー法)等で、GaAsやAlGaAs、n型
のGaAsまたはInGaAsなどを適宜積層して、例
えばMESFET構造19を形成したGaAsエピ基板
を用い、MESFETのオーミック電極やゲート電極と
同時に、マイクロストリップ伝送線路によって伝送線路
24やスパイラルインダクタ25、キャパシタ23など
の受動素子構造を形成している。
【0007】次に、表面を保護膜で被って、裏面を研磨
し、設計した所定の厚さまで研磨加工した後に、裏面を
接地用金属26で被覆する。また必要な場合には、裏面
からGaAs基板をエッチングして、バイアホール21
を形成し、基板上面との接地をとる場合もある。この場
合、表面に形成されたマイクロストリップ線路24やス
パイラルインダクタ25などの伝送線路によって形成さ
れている受動素子は、半絶縁性GaAs基板18を誘電
体層として使い、裏面の接地用電極26を対極として使
ったマイクロストリップ構造で形成している。
【0008】これらの、トランジスタ(ここではMES
FET19)などの能動素子以外の働きをする部分を受
動素子と呼が、図3における受動素子以外にも、例えば
バンドパスフィルタ、結合器、分波器、整合用スタブ、
λ/4線路など、多くの受動素子を、マイクロストリッ
プ線路で基板上に構成することができる。
【0009】この様に、半絶縁性GaAs基板18にモ
ノリシックに複数個の能動素子や、複数個の受動素子な
どを集積化して形成したMMICは非常に小型で、かつ
高性能な高周波デバイスであり、移動体通信や無線LA
Nなどの無線通信機器に不可欠なデバイスとなってい
る。
【0010】しかしながら、GaAsなどの化合物半導
体基板には、シリコン基板とくらべて、放熱特性が悪
い、また、重くて脆いために割れやすい、大面積で均一
な特性の基板が得にくく大面積化が困難である、価格が
非常に高い、といった問題点があり、これが高周波半導
体デバイスの高出力化や、高性能化や、低価格化を妨げ
る大きな要因となっている。
【0011】この化合物半導体がもつ欠点を克服する方
法として、シリコン結晶基板上に化合物半導体層を積層
した積層基板の使用が考えられる。シリコン結晶基板に
は、GaAsなどの化合物半導体基板に比べて、放熱特
性が良い、軽く丈夫なため割れにくい、大面積基板が既
に安定的に供給されている、などの長所があることか
ら、このシリコン結晶基板上に化合物半導体層1〜10
μm程度積層したシリコン結晶基板上化合物半導体基板
を用い、その化合物半導体層に能動素子を形成すること
ができれば、前記の、放熱特性が悪い、また、重くて脆
いために割れやすい、大面積で均一な特性の基板が得に
くく大面積化が困難である、価格が非常に高い、といっ
た問題点を解決し、かつ、化合物半導体の、電子移動度
と電子の飽和速度がシリコンよりも大きいこと、格子定
数の同じで禁止帯幅の異なる化合物混晶半導体材料との
組み合せによるバンド構造の設計により、種々のすぐれ
た特性を有すデバイス構造の形成が可能であること、を
活かした高性能な高周波半導体デバイスを実現すること
が可能となると考えられる。
【0012】しかしながら、シリコン−化合物半導体積
層基板を用いて、図3に示した様なMMICを形成する
と、シリコン基板の導電性や、シリコン−GaAs界面
の導電性層の存在の為に、伝送線路におけるマイクロ波
の伝送損失が激しくなり、MMICの特性が劣化してし
まうという問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、前記シリコン結晶基板上に化合物半導体層を積層し
たシリコン−化合物半導体積層基板を用いることによ
り、従来の化合物半導体基板を用いたデバイスにおけ
る、放熱特性が悪い、脆くて重いため割れやすい、大面
積で均一な特性の基板が得にくい、高価格であるといっ
た問題を解決した上に、従来シリコン−化合物半導体積
層基板では実現できなかった高性能な受動素子をシリコ
ン−化合物半導体積層基板上に作成し、MMICなどの
小型高性能な高周波デバイスを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の要旨とするところは、シリコン結晶基板上に
化合物半導体層を形成したシリコン−化合物半導体積層
基板上の該化合物半導体層に形成された化合物半導体能
動素子と、該化合物半導体層上に形成された接地電極と
しての金属層と該金属層上に形成された絶縁誘電体層と
該絶縁誘電体層上に形成された金属配線からなるマイク
ロ波伝送線回路からなる受動素子から構成されることを
特徴とする、高周波半導体デバイスにある。さらに、化
合物半導体層がGaAs系半導体またはInP系半導体
であると好適であり、さらに、高周波半導体デバイスと
してはMMICが好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】上記課題を解決するための本発明
の実施の形態は、シリコン結晶基板上に化合物半導体層
を形成したシリコン−化合物半導体積層基板上の該化合
物半導体層に形成された化合物半導体素子と、該化合物
半導体層上に形成された接地電極としての金属層と、該
金属層上に形成された絶縁誘電体層と、該絶縁誘電体層
上に形成された金属配線からなるマイクロ波伝送線回路
からなる受動素子から構成されることを特徴とする、高
周波半導体デバイスである。
【0016】ここで化合物半導体とは、シリコンやゲル
マニウムなどのような単元素からなる半導体材料と異な
り、2種類の元素以上の材料の組み合せからなる化合物
結晶あるいは混晶のうち、半導体的性質を持つ材料の総
称であり、これらの半導体材料のうち異なる材料を積層
して形成した構造を持った半導体層を総称して、化合物
半導体層とよんでいる。
【0017】この化合物半導体層は、シリコン結晶基板
の上にMOCVD法(有機金属化学気相成長法)または
MBE法(分子線エピタキシー法)等で、化合物半導体
結晶をエピタキシャル成長させた薄膜を目的とする機能
を持った能動素子の構造に適する様に適宜積層して形成
する。
【0018】シリコン−化合物半導体積層基板とは、こ
のようにシリコン結晶基板上に化合物半導体層を形成し
た基板の事である。このシリコン−化合物半導体積層基
板の化合物半導体層には通常の化合物半導体デバイスと
同様なプロセスにより化合物半導体能動素子を形成する
ことが出来る。本発明は、このシリコン−化合物半導体
積層基板の化合物半導体層の上部に接地金属層−絶縁誘
電体層−金属配線層からなるマイクロストリップ伝送線
回路からなる受動素子を形成し、これを化合物半導体層
の化合物半導体能動素子と組み合せることにより、通常
の化合物半導体基板よりも優れたシリコン−化合物半導
体積層基板の特長である、良好な放熱特性、大面積基
板、低価格という特性を活かした、能動素子−受動素子
一体型の、高性能な高周波半導体デバイスである。なお
ここで受動素子とは、付加電源による電力を入力信号に
応じて制御することの出来る能動素子以外の素子の事
で、入力信号を外部付加電力を使わずに変換する素子を
いう。
【0019】シリコン−化合物半導体積層基板の化合物
半導体層としては、シリコンよりも電子の移動度や電子
飽和速度の大きく高周波半導体デバイスを作製するのに
有利な物性をもつGaAs系半導体またはInP系半導
体が適している。
【0020】ここでGaAs系半導体とは、GaAsや
AlAs、またこの両者の任意の割合の混晶であるAl
GaAsなどのようにGaAs結晶と格子定数がほぼ同
じで、格子整合が可能な化合物半導体を総称してこのよ
うに呼ぶ。また多少格子定数が異なっていても、厚さが
薄く上下からGaAs結晶と格子定数がほぼ同じ材料で
挟まれているために格子が本来の値から歪み、GaAs
結晶と格子定数がほぼ同じになってしまった、化合物半
導体も広い意味でGaAs系半導体と呼ぶ。
【0021】また、InP系半導体とは、GaAsより
もやや長い格子定数をもつInPと結晶と格子定数がほ
ぼ同じで、格子整合が可能な化合物半導体を総称してこ
のように呼ぶ。良く使う材料としては、InP結晶以外
に、InP結晶と格子定数がほぼ同じになるように組成
を調節したInGaAs(Inが0.5、Gaが0.
5、Asが1.0)などがある。また、GaAs系半導
体と同様に、InP結晶と多少格子定数が異なっていて
も、厚さが薄く上下からInP結晶と格子定数がほぼ同
じ材料で挟まれているために格子が本来の値から歪み、
InP結晶と格子定数がほぼ同じになってしまった、化
合物半導体も広い意味でInP系半導体と呼ぶ。
【0022】高周波半導体デバイスとして、特に高集積
なデバイスは、通常MMIC(Monolisic Microwave In
tegrated Circuit)と呼ばれ、化合物半導体基板を用い
たMMICは移動体通信の高周波用デバイスとして、そ
の小型化、高性能化に有利である事から、広く使われ始
めている。本発明は、シリコン−化合物半導体積層基板
を用いてMMIC構造を実現した、高周波半導体デバイ
スである。
【0023】
【実施例】以下実施例をあげて、本発明を詳細に説明す
る。
【0024】図1の高周波半導体デバイスは、シリコン
−化合物半導体積層基板上の化合物半導体層2に能動素
子としてトランジスタの一つであるMESFET8、
9、10を形成した例を示したものである。
【0025】形成する能動素子としては、この実施例の
MESFET以外にも、HEMTやHBT、ダイオード
など種々の化合物半導体能動素子が考えられる。MES
FETは、ソース3、ゲート8、ドレイン9から出来て
いる。ここで化合物半導体層2とは、シリコン単結晶や
ゲルマニウム単結晶などのような単元素からなる半導体
材料と異なり、2種類の元素以上の材料の組み合せから
なる化合物結晶あるいは混晶のうち、半導体的性質を持
つ材料の総称であり、またさらに、これらの半導体材料
のうち異なるものを積層して形成した構造を持つ半導体
積層材料を総称して、化合物半導体層2とよんでいる。
【0026】この化合物半導体層2は均一組成の物質の
場合もあるが、通常、単純なMESFETの場合でも、
下部にバッファ層としての半導体層の積層構造が形成さ
れ、その上に能動素子の活性半導体層(MESFETの
場合はチャネル)が形成された積層構造としている。ま
た、HEMTやHBTなどを形成する場合には、あらか
じめシリコン−化合物半導体積層基板を作製する段階
で、化合物半導体層2にそのための多層構造(HEMT
構造やNPN構造)を形成したシリコン−化合物半導体
積層基板を使用する。
【0027】図1の例において、シリコン結晶基板1上
の化合物半導体積層2の上には接地電極3が形成されて
おり、これはMESFET10のソース電極も兼ねてい
る。またゲート電極8、ドレイン電極9の各電極に上層
のマイクロストリップ伝送線路5、6が接続している。
このゲート電極8やドレイン電極9がつながっているマ
イクロストリップ伝送線路5、6の下側には絶縁誘電体
層4を挟んでソース電極兼接地電極3が存在する構造に
なっており、これと上層のマイクロストリップ伝送線路
5、6が対となって高周波電磁波の伝送線路を形成して
いる。この絶縁誘電体層4の材質としては、誘電率が低
く、絶縁性が良く、誘電損失が小さく、また形成(成膜
やパターニング)しやすい、表面の平坦性や厚みの均一
加工性が良いことが必要である。具体的にはPCVDな
どで作製するSiO2 などの無機絶縁材料や、スピンコ
ーティングとベイキングで形成するBCB膜(benzo-cy
clo-butene)やポリイミド膜などの有機絶縁材料を利用
して形成する。なお、保護膜11も、絶縁性材料で形成
している。
【0028】作製手順としては、シリコン−化合物半導
体積層基板上に、通常の化合物半導体素子製造プロセス
により目的とする1個または複数個の化合物半導体能動
素子10、(ここではMESFET)、ゲート電極8、
ドレイン電極9を形成し、次に、この化合物半導体能動
素子を形成したシリコン−化合物半導体積層基板上に接
地電極層となる金属層3を形成する。このとき、通常
は、化合物半導体能動素子10の部分には金属層が直接
付着しないように事前に保護膜を形成しておく。
【0029】次に接地電極用金属層3の上に絶縁誘電体
層4を設計した必要膜厚だけ形成する。絶縁誘電体層4
には必要に応じて、化合物半導体能動素子や接地電極と
電気的に接続するためのコンタクトホールを形成する。
コンタクトホールの形成は通常フォトリソとエッチング
(ドライまたはウェット)により行なう。
【0030】次に絶縁誘電体層4の上部にある配線金属
層5、6、7を形成してからこれを設計通りに加工し
て、受動素子や、入出力用のボンディングパッドなどを
形成する。保護層が必要な場合には、上部金属層5、
6、7の上に保護膜11を形成する。ただし、この保護
膜11も、先の絶縁誘電体層4と同様に、使用する周波
数範囲での誘電損失を小さくするために、誘電率が出来
るだけ小さく、電気抵抗が大きい必要がある。また、保
護膜層の誘電率によりマイクロストリップラインなどの
転送線路の特性インピーダンスなどの数値も変わるの
で、あらかじめ保護膜の特性による影響を考慮した設計
でマイクロストリップ構造を形成しておくことが必要と
なる。
【0031】次に実施例の上面図、図2により本発明を
詳細に説明する。本実施例はシリコン−化合物半導体積
層基板を応用したMMICの例であり、シリコン基板の
上に化合物半導体層を積層して作製したシリコン−化合
物半導体積層基板上の該化合物半導体層に形成した2つ
のMESFETと、その上部に形成した入出力用伝送線
路15、バイアス回路用インダクタ16、整合回路用ス
タブ14、バイパスコンデンサ用絶縁膜12、入出力
(ゲートとドレイン)用ボンディングパッド電極13、
ソース用ボンディングパッド電極17から構成されてい
る。
【0032】MESFETのソース電極3はソース電極
兼接地電極層17と同じ層で、化合物半導体層の上に形
成されている。絶縁誘電体層4は、ソース電極兼接地電
極層17のほぼ全面に形成されているが、ソースのボン
ディング用のパッド部分17と、伝送線路とゲート、伝
送線路とドレインを接続する部分の絶縁誘電体層4は、
微細加工により除去する。
【0033】絶縁誘電体層4の上には、マイクロストリ
ップ構造からなる伝送線路14、15、16を形成す
る。この時マイクロストリップ線路15の特性インピー
ダンスは、主にこの伝送線路の幅bと絶縁誘電体層の誘
電率εとその厚さtから決まるので、あらかじめ設計し
た通りの幅に正確に形成加工する。また、整合回路用の
マイクロストリップ線路スタブ構造14や、バイパス回
路の高周波カット用インダクタ16なども、設計に基づ
いて所定の特性になるように形成する。ここで、高周波
カット用インダクタ16の交差部分の形成には、通常の
MMIC等で用いられているエアブリッジ構造などを応
用し、交差部分の容量結合を低減する。キャパシタの形
成には、伝送線路電極の上に、誘電率の高い絶縁膜12
を薄く成膜し、その上にさらにキャパシタの対向電極層
13を形成する。
【0034】以上のように、上記の実施例で示した回路
以外でも、絶縁誘電体層4の上のマイクロストリップ線
路を用いれば、ほとんど全てのマイクロストリップ型の
受動素子を形成することができるので、これを化合物半
導体層の化合物半導体能動素子と組み合せれば、シリコ
ン−化合物半導体層積層基板をもちいて、高周波で利用
される高周波半導体デバイスや、高周波半導体集積デバ
イスであるMMICを自由に形成することが可能とな
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シリコン基板の上に化合物半導体の積層構造を形成した
シリコン−化合物半導体積層基板を用いて、その特長を
充分に活かしたまま、複雑な受動素子も基板上に作製す
る事も可能となり、安価で高性能な高周波デバイスを容
易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した半導体デバイスであるME
SFETの構成例を示す断面図である。
【図2】 本発明を適用した半導体デバイスであるMM
ICの構成例を示す平面図である。
【図3】 従来のMMICの構造例の一部を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1…シリコン結晶基板 2…化合物半導体層 3…接地電極用金属層(兼ソース電極) 4…絶縁誘電体層 5…マイクロ波伝送線路回路からなる受動素子(ゲート
に接続) 6…マイクロ波伝送線路回路からなる受動素子(ドレイ
ンに接続) 7…マイクロ波伝送線路回路からなる受動素子(ソース
に接続) 8…ゲート電極 9…ドレイン電極 10…化合物半導体素子 11…保護膜 12…キャパシタ用誘電体層(高誘電率材料) 13…ボンディングパッド用金属層(兼キャパシタ) 14…マイクロ波伝送線路回路からなる受動素子(整合
用スタブ) 15…マイクロ波伝送線路回路(伝送線路用マイクロス
トリップライン) 16…マイクロ波伝送線路回路からなる受動素子(チョ
ーク用インダクタ) 17…接地電極用金属層(兼ボンディングパッド) 18…半絶縁性GaAs半導体基板 19…化合物半導体層(MESFET、能動素子) 20…薄膜抵抗素子(MESFET、受動素子) 21…接地用バイアホール 22…MIM構造キャパシタ(受動素子) 23…コプレーナ構造キャパシタ(受動素子) 24…マイクロストリップ伝送線路 25…スパイラルインダクター(受動素子) 26…接地用裏面金属層(2層構造)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン結晶基板上に化合物半導体層を
    形成したシリコン−化合物半導体積層基板上の該化合物
    半導体層に形成された化合物半導体素子と、該化合物半
    導体層上に形成された接地電極としての金属層と、該金
    属層上に形成された絶縁誘電体層と、該絶縁誘電体層上
    に形成された金属配線からなるマイクロ波伝送線回路か
    らなる受動素子から構成されることを特徴とする、高周
    波半導体デバイス。
  2. 【請求項2】 前記化合物半導体層がGaAs系半導体
    またはInP系半導体であることを特徴とする請求項1
    記載の高周波半導体デバイス。
  3. 【請求項3】 前記高周波半導体デバイスが、MMIC
    (Monolisic Microwave Integrated Circuit)であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の高周波半
    導体デバイス。
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