JPH1154507A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH1154507A
JPH1154507A JP20326897A JP20326897A JPH1154507A JP H1154507 A JPH1154507 A JP H1154507A JP 20326897 A JP20326897 A JP 20326897A JP 20326897 A JP20326897 A JP 20326897A JP H1154507 A JPH1154507 A JP H1154507A
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plug
connection hole
atoms
sputtered
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JP20326897A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Hoshino
和弘 星野
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、Cu配線を形成する際に、配線に
適した高品質のCuを接続孔に埋め込み、高い導電率と
高いエレクトロマイグレーション耐性を有するコンタク
ト構造及び配線構造の半導体装置を作製することができ
る半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 Si基板10上のSiO2 層間絶縁膜1
1に開孔した接続孔内にTiN/Tiバリアメタル層1
2を介してTiプラグ13aを形成し、このTiプラグ
13a上にスパッタCu膜14を形成した後、N2 雰囲
気中における熱処理により、Tiプラグ13aを構成す
るTi原子は上層のスパッタCu膜14中に拡散し、そ
の表面にまで達したTi原子は雰囲気中のN2 と結合し
てTiNを形成する一方、スパッタCu膜14を構成す
るCu原子は、接続孔内のTiプラグ13a中に拡散し
て、Tiプラグ13aを構成するTi原子と置換され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造方
法に係り、特に電気的抵抗が低く、且つエレクトロマイ
グレーション耐性に優れた配線及びコンタクト構造を形
成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、LSI(Large Scale Integrated
Circuit)の配線材料としては、例えばAl(アルミニ
ウム)−0.5%Cu(銅)やAl−1%Si(シリコ
ン)−0.5%Cu等のAl合金が用いられてきた。し
かし、ULSI(Ultra LSI )のような高集積化の進ん
だ半導体装置においては、データ処理速度の高速化と、
消費電力の増大によって深刻化するエレクトロマイグレ
ーションに対する高い耐性が共に要求される。そして、
デバイスの高速化の進展に伴って更に低い抵抗の配線が
必要となり、また消費電力の増大に対応して更に高い許
容電流密度を備えた配線が必要となってくる。
【0003】このような要求を満たす配線材料として、
例えばCuやAg(銀)が用いられ始めている。特にC
uは、比抵抗がl.8μΩcmと低く、デバイスの高速
化には有利なことに加えて、耐エレクトロマイグレーシ
ョン特性がAl合金に比べて一桁程度高いことから、A
l合金に替わる次世代の配線材料として期待されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Cuを
配線材料として用いる場合、素子間や多層配線の間を電
気的に接続する接続孔にCuを完全に充填することは困
難である。即ち、CuはAlと異なって融点が高いた
め、Al合金を接続孔に充填する際に多用されている高
温スパッタリング法、リフロー法を用いても、従来のよ
うに450℃程度のプロセス温度ではCuを接続孔に完
全に埋め込むことはできないという問題がある。また、
たとえ実験的にはCuを接続孔に完全に埋め込むことが
可能であるとしても、ULSIに存在する100万個レ
ベルの接続孔を100%埋め込めるような高歩留まりを
得ることは難しいという問題がある。
【0005】なお、CVD(Chemical Vapor Depositio
n ;化学的気相成長)法を用いて、Cuを接続孔に良好
に充填する技術が報告されている(G.Braeckelmann,et
al.,“CHEMICAL VAPOR DEPOSITION BASED COPPER INTER
CONNECTIONS FOR ULSI MULTILEVELMETALLIZATION SCHEM
ES",June27-29,1995 VMIC Conference pp.331-333 参
照)。しかし、このCVD法を用いて形成した所謂CV
D−Cu膜は、従来のスパッタリング法を用いて形成し
た所謂スパッタCu膜と比較すると、比抵抗が約10〜
20%程度高くなり、表面の平滑性も劣っている。従っ
て、このCVD法を用いてCuを接続孔に完全に埋め込
む方法では、配線として用いるのに必要な高品質のCu
膜を得ることが困難であるという問題がある。
【0006】そこで本発明は、上記問題点を鑑みてなさ
れたものであり、Cu配線を形成する際に、配線に適し
た高品質のCuを接続孔に埋め込み、高い導電率と高い
エレクトロマイグレーション耐性を有するコンタクト構
造及び配線構造の半導体装置を作製することができる半
導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明に係る半導体装置の製造方法により達成される。即
ち、請求項1に係る半導体装置の製造方法は、半導体基
板上の絶縁膜に開孔された接続孔内に、Cuと相互拡散
を生じる金属を充填して金属プラグを形成する第1の工
程と、絶縁膜上及び接続孔内の金属プラグ上に、Cu膜
を形成する第2の工程と、窒素を含む雰囲気中における
熱処理により、接続孔内の金属プラグとCu膜との間に
原子の相互拡散を生じさせ、Cu膜表面に到達した金属
原子を雰囲気中の窒素と反応させて金属窒化物を形成す
ると共に、金属プラグを構成する金属原子をCu膜から
拡散してきたCu原子によって置換してCuプラグを形
成する第3の工程と、絶縁膜上のCu膜を所定の配線パ
ターンに加工して、接続孔内のCuプラグと一体的に接
続するCu配線を形成する第4の工程とを有することを
特徴とする。
【0008】このように請求項1に係る半導体装置の製
造方法においては、接続孔内に充填したCuと相互拡散
を生じる金属からなる金属プラグ上にCu膜を形成した
後、熱処理を行うことにより、この接続孔内の金属プラ
グとその上層のCu膜との間に原子の相互拡散が生じ
る。このとき、接続孔内の金属プラグを構成する金属原
子の量に比べて、その上に形成するCu膜のCu原子の
量を圧倒的に多くすると、平衡状態に向かうためには、
接続孔内の金属原子がCu膜中に拡散して、Cu膜表面
に達する一方、Cu膜のCu原子は接続孔内に拡散して
いき、このCu原子によって接続孔内の金属原子が置換
される。但し、こうした相互拡散だけでは、たとえCu
原子の量が金属原子の量に比べて圧倒的に多くても、相
当量の金属原子が接続孔内やその上層のCu膜中に固溶
して残留することになるため、接続孔内を純粋なCuに
よって充填し尽くすことはできない。
【0009】そこで、熱処理を窒素を含む雰囲気中にお
いて行うことにより、接続孔内の金属プラグからCu膜
中を拡散してその表面にまで到達した金属原子は雰囲気
中の窒素と結合して、金属窒化物を形成する。こうして
Cu膜表面まで到達した金属原子が窒化されて金属窒化
物となることにより金属原子が消費され、Cu膜表面近
傍の金属原子の濃度が低下する。すると、金属原子の濃
度勾配が生じ、この濃度差を一定にするようにドライビ
ングフォースが作用するため、金属原子のCu膜表面へ
の拡散が加速されると共に、接続孔内及びCu膜中の金
属原子が殆どなくなるまでこの拡散が持続される。逆
に、接続孔内にはCu膜中のCu原子が急激に拡散して
いき、Cu膜表面に加速的に拡散されていく金属原子と
置換されて、接続孔内はCuによって充填される。
【0010】このように窒素を含む雰囲気中において十
分な熱処理を行うことにより、接続孔内に形成した金属
プラグを構成する金属原子がCu膜を通ってその表面に
まで拡散していき、雰囲気中の窒素と反応して金属窒化
物として析出する一方、金属原子が拡散した後にはCu
膜中のCu原子が拡散し、接続孔内はほぼ純粋にCuに
よって充填されて、Cuプラグが形成される。
【0011】以上のメカニズムによって、接続孔内の金
属プラグを構成する金属原子をCu原子によって置換し
てCuプラグを形成した後、絶縁膜上のCu膜を所定の
配線パターンに加工し、接続孔内のCuプラグと一体的
に接続するCu配線を形成することにより、低抵抗のC
uプラグを有するコンタクト構造及びが低抵抗のCu配
線構造が得られる。
【0012】なお、接続孔内の金属プラグとその上層の
Cu膜との間の原子の相互拡散は接続孔内の金属原子が
殆どなくなるまで持続されるとはいえ、接続孔内のCu
プラグ中及びその上層のCu配線中には、熱処理温度に
おける固溶度以下の金属原子が残留する。但し、このC
uプラグ中及びCu配線中に残留する金属原子の量はC
u原子の量に比べて圧倒的に少ないため、Cuプラグ及
びCu配線のコンタクト抵抗及び配線抵抗の上昇に殆ど
影響を与えることはない。
【0013】また、請求項2に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記第1の工程の接続孔内にCuと相互拡散を生じ
る金属を充填する方法として、CVD法を用いる構成と
することにより、たとえアスペクト比の大きい接続孔で
あっても、良好なステップカバレージをもって金属層が
形成されるため、この金属によって接続孔内を完全に埋
め込むことが可能になる。このため、その後、接続孔内
に完全に埋め込んでいる金属原子をCu原子によって置
換して、接続孔内を完全に埋め込むCuプラグが形成さ
れる。
【0014】なお、良好なステップカバレージをもって
接続孔内にCuと相互拡散を生じる金属を完全に埋め込
むことが可能な方法であればよいため、CVD法に限定
する必要はなく、例えばメッキ法やイオンプレーティグ
(Ion Plating )法を用いてもよい。また、CVD法を
用いて接続孔内にCuと相互拡散を生じる金属を充填す
る方法としては、基体全面に金属層を堆積して接続孔内
を充填する、いわゆるブランケットCVD法を用いる場
合と、接続孔の底面をなす半導体基板や金属電極等から
なる下地層上のみに金属層を堆積して接続孔内を充填す
る、いわゆる選択CVD法を用いる場合とがあるが、い
ずれの方法を採用してもよい。
【0015】また、請求項3に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記第2の工程の絶縁膜上及び接続孔内の金属プラ
グ上にCu膜を形成する方法として、スパッタリング法
を用いる構成とすることにより、CVD法を用いて形成
したCu膜と比較して、比抵抗が低く、表面の平滑性に
優れた高品質のCu膜が得られる。このため、この高品
質のCu膜によって形成されるCuプラグ及びCu配線
のコンタクト抵抗及び配線抵抗は十分に小さいものとな
る。
【0016】また、請求項4に係る半導体装置の製造方
法は、上記請求項1に係る半導体装置の製造方法におい
て、前記第1の工程の接続孔内にCuと相互拡散を生じ
る金属を充填する前に、接続孔内の少なくとも底面を被
覆するバリアメタル層を形成して、接続孔内にバリアメ
タル層を介して金属プラグを形成する構成とすることに
より、半導体基板上の絶縁膜に開孔された接続孔の底面
をなす下地層と金属プラグとの反応、又はこの下地層と
Cuプラグとの反応が防止される。
【0017】なお、上記請求項1に係る半導体装置の製
造方法において、前記第1の工程の接続孔内に充填する
Cuと相互拡散を生じる金属としては、Ti(チタ
ン)、W(タングステン)、Zr(ジルコニウム)、M
o(モリブデン)、Hf(ハフミウム)、Mg(マグネ
シウム)、又はTa(タンタル)を用いることが好適で
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を説明する。 (第1の実施形態)図1〜図6はそれぞれ本発明の第1
の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するため
の工程断面図である。初めに、通常のLSI製造工程に
従って、Si基板10表面に、素子分離領域、不純物拡
散層、ゲート電極などのトランジスタ部分(図示せず)
を形成する。そして、図1に示されるように、CVD法
により、Si基板10上に素子間を絶縁するSiO2
間絶縁膜11を形成した後、所望の部分に直径400n
m、深さ600nmの接続孔を開孔する。
【0019】続いて、スパッタリング法により、基体全
面に膜厚30nmのTi下層膜及び膜厚70nmのTi
N上層膜とを順に堆積し、これら積層されたTiN上層
膜及びTi下層膜からなるTiN/Tiバリアメタル層
12を形成する。更に、ECR(Electron Cyclotron R
esonance)プラズマCVD法により、基体全面にCVD
−Ti膜13を600nmの膜厚に形成する。こうし
て、このCVD−Ti膜13により良好なステップカバ
レージをもって接続孔内を完全に埋め込む。
【0020】ここで、これらのTi下層膜、TiN上層
膜、及びCVD−Ti膜13の各成膜条件を以下に示
す。即ち、Ti下層膜のスパッタリング条件は、 Ar(アルゴン)の流量:120SCCM 圧力:0.67Pa DC(直流)電力:8kW 温度:200℃ とする。また、TiN上層膜のスパッタリング条件は、
Ar+N2 (窒素)の流量:60+120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。また、CVD−Ti膜13のECRプラズマC
VD条件は、 TiCl4 +H2 +Arの流量:2+100+250S
CCM 圧力:300Pa μ(マイクロ)波パワー:2.8kW 温度:460℃ とする。
【0021】次いで、図2に示されるように、RIE
(Reactive Ion Etching;反応性イオンエッチング)法
により、TiN/Tiバリアメタル層12表面が露出す
るまでCVD−Ti膜13をエッチバックして、接続孔
内のみにCVD−Ti膜13を残存させる。こうして、
接続孔内を完全に埋め込んだCVD−Ti膜13からな
るTiプラグ13aを形成する。このとき、SiO2
間絶縁膜11上のTiN/Tiバリアメタル層12はエ
ッチングせずに残存させておく。
【0022】ここで、CVD−Ti膜13のエッチング
条件を以下に示す。即ち、CVD−Ti膜13のRIE
条件は、 C4 8 +CO+Arの流量:10+150+200S
CCM RF(高周波)パワー:1.6kW 圧力:5.3Pa エッチング速度(Etchingrate ):300nm/分 とする。
【0023】次いで、図3に示されるように、Tiプラ
グ13a表面の自然酸化膜をRFエッチングにより除去
するプレクリーニングを行った後、スパッタリング法に
より、基体全面にスパッタCu膜14を膜厚500nm
に形成する。ここで、Tiプラグ13a表面のプレクリ
ーニング条件及びスパッタCu膜14の成膜条件を以下
に示す。即ち、CVD−Ti膜13表面のプレクリーニ
ング(RFエッチング)条件は、 Arの流量:30SCCM RFパワー:500W 圧力:2mTorr Tiプラグ13a表面のエッチング量:5nm とする。また、スパッタCu膜14のスパッタリング条
件は、 Arの流量:120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。
【0024】次いで、ウェーハを電気炉に挿入し、N2
雰囲気中において熱処理を行なう。このときの熱処理条
件は、 温度:600℃ 時間:30分 雰囲気ガス:N2 −100% 圧力:常圧 とする。
【0025】そして、こうした条件の熱処理により、図
4に模式的に示されるように、接続孔内のTiプラグ1
3aとその上層のスパッタCu膜14との間に原子の相
互拡散が生じる。即ち、Tiプラグ13aを構成するT
i原子は上層のスパッタCu膜14中に拡散していく。
そして、スパッタCu膜14を通ってその表面にまで達
したTi原子は雰囲気中のN2 と結合して、接続孔上部
周辺のスパッタCu膜14表面にTiNを形成する。一
方、スパッタCu膜14を構成するCu原子は、接続孔
内のTiプラグ13a中に拡散していく。そして、この
Cu原子がスパッタCu膜14表面に拡散していったT
i原子と置換される。
【0026】このとき、接続孔内のTiプラグ13aを
構成するTi原子の量に比べてスパッタCu膜14のC
u原子の量が圧倒的に多く、かつスパッタCu膜14表
面におけるTi原子とN2 との反応によるTiNの析出
によってTi原子が消費されるため、Cu原子とTi原
子の相互拡散は、接続孔内及びスパッタCu膜14中の
Ti原子が殆ど存在しなくなるまで持続される。そし
て、接続孔内のTiプラグ13aを構成するTi原子の
殆どがスパッタCu膜14から拡散してきたCu原子に
置換されて、接続孔内はCuによって完全に埋め込まれ
る。
【0027】なお、このN2 雰囲気中における熱処理に
よるTi原子とCu原子との相互拡散の詳細なメカニズ
ムは、本発明者が既に公表している文献(K.Hosino,et
al.,“TiN-ENCAPSULIZED COPPER INTERCONNECTS FOR UL
SI APPLICATIONS",June12-13,1989 VMIC Conference,p
p.226-232)において明らかにしている。従って、図5
に示されるように、接続孔上方のスパッタCu膜14上
には、接続孔内のTiプラグ13aからスパッタCu膜
14表面にまで拡散してきたTi原子と雰囲気中のN2
とが結合したTiN膜15が形成される一方、Tiプラ
グ13aを構成するTi原子の殆どがスパッタCu膜1
4から拡散してきたCu原子に置換されて、接続孔内に
はスパッタCu膜14と一体的に接続するCuプラグ1
4aが形成される。
【0028】なお、ここでは常圧のN2 雰囲気中におい
て熱処理を行っているが、この代わりに、減圧アニール
炉を用いて、減圧N2 雰囲気中において熱処理を行なっ
てもよい。
【0029】次いで、図6に示されるように、RIE法
により、接続孔上方のスパッタCu膜14上に形成され
たTiN膜15を除去する。なお、このTiN膜15
は、その後の層間膜形成やリソグラフィ工程等の処理に
支障がない場合には、エッチング除去しないでそのまま
スパッタCu膜14上に残存させてもよい。
【0030】続いて、RIE法により、スパッタCu膜
14を所望の配線パターンに加工して、接続孔内にを充
填しているCuプラグ14aと一体的に接続するCu配
線14bを形成する。ここで、TiN膜15のエッチン
グ条件及びスパッタCu膜14のエッチング条件を以下
に示す。即ち、TiN膜15のRIE条件は、 BCl3 +Cl2 の流量:60+90SCCM RFパワー:1.2kW 圧力:2.0Pa とする。また、スパッタCu膜14のRIE条件は、 SiCl4 +N2 の流量:20+200SCCM RFパワー:500W 圧力:0.1Torr とする。その後、図示は省略するが、通常の半導体装置
の製造工程と同様にして、カバー膜の形成、パッド(P
ad)部の開孔等を行う。
【0031】以上のように本実施形態によれば、Si基
板10上のSiO2 層間絶縁膜11に接続孔を開孔し、
この接続孔内にTiプラグ13aを形成し、このTiプ
ラグ13a上にスパッタCu膜14を形成した後、N2
雰囲気中における熱処理を行なうことにより、Tiプラ
グ13aを構成するTi原子の殆どをスパッタCu膜1
4から拡散してきたCu原子に置換して、接続孔内にス
パッタCu膜14と一体的に接続するCuプラグ14a
を形成することが可能になるため、接続孔内を完全に埋
め込むCuプラグ14a及びこのCuプラグ14aと一
体的に接続するCu配線14bを形成することが可能に
なる。しかも、これらのCuプラグ14a及びCu配線
14bは、スパッタリング法によって成膜したスパッタ
Cu膜14から形成されることから、例えばCVD法を
用いて成膜したCVD−Cu膜と比較して比抵抗が低く
表面の平滑性に優れているため、配線として用いるのに
必要な高い品質を有している。
【0032】なお、接続孔内のTiプラグ13aを構成
するTi原子をCu原子に置換してCuプラグ14aを
形成する際に、この接続孔内のCuプラグ14a中及び
その上層のCu膜14中に、熱処理温度における固溶度
以下のTi原子、例えば熱処理温度が600℃の場合に
0.5%程度のTi原子が残留するが、この残留Ti原
子の量はCuプラグ14a及びその上層のCu膜14の
Cu原子の量に比べて圧倒的に少ないため、これらCu
プラグ14a及びその上層のCu膜14のコンタクト抵
抗及び配線抵抗の上昇に殆ど影響を与えることはない。
【0033】従って、高品質のスパッタCu膜14から
なるCuプラグ14a及びCu配線14bが一体的に接
続しているコンタクト構造及び配線構造が実現されるた
め、Cu配線の長所である高い導電率と高いエレクトロ
マイグレーション耐性により、高速且つ信頼性の高い半
導体装置を作製することができる。
【0034】また、接続孔内にCuプラグ14aを形成
する際に、ECRプラズマCVD法により、良好なステ
ップカバレージをもって接続孔内を完全に埋め込んだC
VD−Ti膜13からなるTiプラグ13aを形成し、
このTiプラグ13aを構成するTi原子をスパッタC
u膜14から拡散してきたCu原子に置換してCuプラ
グ14aを形成するため、たとえアスペクト比の大きい
接続孔であっても、従来の高温スパッタリング法やリフ
ロー法によっては得ることができなかった高い歩留りを
もって接続孔内を完全に埋め込むCuプラグ14aを形
成することが可能になり、優れた生産性と高い信頼性を
実現することができる。
【0035】また、CVD−Ti膜13をエッチバック
して接続孔内にTiプラグ13aを形成する際に、Si
2 層間絶縁膜11上のTiN/Tiバリアメタル層2
2はエッチングせずに残存させ、このTiN/Tiバリ
アメタル層22上にスパッタCu膜14を形成すること
から、このスパッタCu膜14からなるCu配線14b
はTiN/Tiバリアメタル層22を下地層とするた
め、Cu配線14bのエレクトロマイグレーション耐性
を更に向上させることができる。
【0036】また、接続孔内にTiプラグ13aを形成
する際に、接続孔の底面をなすSi基板や金属電極等の
下地層とTiプラグ13aとの間にTiN/Tiバリア
メタル層22が介在し、またTiプラグ13aを構成す
るTi原子をCu原子に置換してCuプラグ14aを形
成する際にも、接続孔内の下地層とCuプラグ14aと
の間にTiN/Tiバリアメタル層22が介在している
ことから、接続孔内の下地層とTiプラグ13aとが反
応したり、接続孔内の下地層とCuプラグ14aとが反
応したりすることを防止して、コンタクトの信頼性を向
上させることができる。
【0037】(第2の実施形態)図7〜図11はそれぞ
れ本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法
を説明するための工程断面図である。上記第1の実施形
態が、接続孔内にTiプラグ13aを形成し、その上に
スパッタCu膜24を形成した後、N2 雰囲気中におけ
る熱処理を行なうことにより、Tiプラグ13aを構成
するTi原子をスパッタCu膜24から拡散してきたC
u原子に置換して、接続孔内にスパッタCu膜24と一
体的に接続するCuプラグ24aを形成しているのに対
して、本実施形態は、接続孔内にZrプラグを形成し、
その上にスパッタCu膜を形成した後、NH3 (アンモ
ニア)雰囲気中における熱処理を行なうことにより、Z
rプラグを構成するZr原子をスパッタCu膜から拡散
してきたCu原子に置換して、接続孔内にスパッタCu
膜と一体的に接続するCuプラグを形成している点に特
徴がある。
【0038】初めに、通常のLSI製造工程に従って、
Si基板20表面に、素子分離領域、不純物拡散層、ゲ
ート電極などのトランジスタ部分(図示せず)を形成す
る。そして、図7に示されるように、CVD法により、
Si基板20上に素子間を絶縁するSiO2 層間絶縁膜
21を形成した後、所望の部分に直径400nm、深さ
600nmの接続孔を開孔する。
【0039】続いて、スパッタリング法により、基体全
面に膜厚30nmのTi下層膜及び膜厚70nmのTi
N上層膜とを順に堆積し、これら積層されたTiN上層
膜及びTi下層膜からなるTiN/Tiバリアメタル層
22を形成する。更に、熱CVD法により、基体全面に
CVD−Zr膜23を600nmの膜厚に形成する。こ
うして、このCVD−Zr膜23により良好なステップ
カバレージをもって接続孔内を完全に埋め込む。
【0040】ここで、これらのTi下層膜、TiN上層
膜、及びCVD−Zr膜23の各成膜条件を以下に示
す。即ち、Ti下層膜のスパッタリング条件は、 Arの流量:120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。また、TiN上層膜のスパッタリング条件は、 Ar+N2 の流量:60+120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。また、CVD−Zr膜23の熱CVD条件は、 Zr(CH3 4 +H2 の流量:100+500SCC
M 圧力:80Toor 温度:450℃ とする。
【0041】次いで、図8に示されるように、RIE法
により、TiN/Tiバリアメタル層22表面が露出す
るまでCVD−Zr膜23をエッチバックして、接続孔
内のみにCVD−Zr膜23を残存させる。こうして、
接続孔内を完全に埋め込んだCVD−Zr膜23からな
るZrプラグ23aを形成する。このとき、SiO
間絶縁膜21上のTiN/Tiバリアメタル層22はエ
ッチングせずに残存させておく。
【0042】ここで、CVD−Zr膜23のエッチング
条件を以下に示す。即ち、CVD−Zr膜23のRIE
条件は、 C8 +CO+Arの流量:10+150+200
SCCM RFパワー:1.6kW 圧力:5.3Pa エッチング速度:250nm/分 とする。
【0043】次いで、図9に示されるように、Zrプラ
グ23a表面の自然酸化膜をRFエッチングにより除去
するプレクリーニングを行った後、スパッタリング法に
より、基体全面にスパッタCu膜24を膜厚500nm
に形成する。
【0044】ここで、Zrプラグ23a表面のプレクリ
ーニング条件及びスパッタCu膜24の成膜条件を以下
に示す。即ち、CVD−Zr膜23表面のプレクリーニ
ング(RFエッチング)条件は、 Arの流量:30SCCM RFパワー:500W 圧力:2mTorr Zrプラグ23a表面のエッチング量:5nm とする。また、スパッタCu膜24のスパッタリング条
件は、 Arの流量:120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。
【0045】次いで、ウェーハを電気炉に挿入して、N
3 雰囲気中において熱処理を行なう。このときの熱処
理条件は、 温度:600℃ 時間:30分 雰囲気ガス:NH3 −100% 圧力:常圧 とする。
【0046】こうした条件の熱処理により、上記第1の
実施形態における接続孔内のTiプラグ13aとその上
層のスパッタCu膜24との間に原子の相互拡散の場合
と同様にして、接続孔内のZrプラグ23aとその上層
のスパッタCu膜24との間に原子の相互拡散が生じ
る。即ち、Zrプラグ23aを構成するZr原子は上層
のスパッタCu膜24中に拡散し、スパッタCu膜24
を通ってその表面にまで達したZr原子は雰囲気中のN
3 と結合して、接続孔上部周辺のスパッタCu膜24
表面にZrNを形成する。一方、スパッタCu膜24を
構成するCu原子は、接続孔内のZrプラグ23a中に
拡散して、スパッタCu膜24表面に拡散していったZ
r原子と置換される。そして、このようなCu原子とZ
r原子との相互拡散は、接続孔内及びスパッタCu膜2
4中のZr原子が殆ど存在しなくなるまで持続されるた
め、接続孔内のZrプラグ23aを構成するZr原子の
殆どがスパッタCu膜24から拡散してきたCu原子に
置換されて、接続孔内はCuによって完全に埋め込まれ
る。
【0047】従って、図10に示されるように、接続孔
上方のスパッタCu膜24上に、接続孔内のZrプラグ
23aからスパッタCu膜24表面にまで拡散してきた
Zr原子と雰囲気中のNH3 とが反応してZrN膜15
が形成される一方、Zrプラグ23aを構成するZr原
子の殆どがスパッタCu膜24から拡散してきたCu原
子に置換されて、接続孔内にはスパッタCu膜24と一
体的に接続するCuプラグ24aが形成される。
【0048】なお、ここでは常圧のNH3 雰囲気中にお
いて熱処理を行っているが、この代わりに、減圧アニー
ル炉を用いて、減圧NH3 雰囲気中において熱処理を行
なってもよい。
【0049】次いで、図11に示されるように、RIE
法により、接続孔の上方のスパッタCu膜24上に形成
されたZrN膜15を除去する。なお、このZrN膜1
5は、その後の層間膜形成やリソグラフィ工程等の処理
に支障がない場合には、エッチング除去しないでそのま
まスパッタCu膜24上に残存させてもよい。続いて、
RIE法により、スパッタCu膜24を所望の配線パタ
ーンに加工して、接続孔内にを充填しているCuプラグ
24aと一体的に接続するCu配線24bを形成する。
【0050】ここで、ZrN膜15のエッチング条件及
びスパッタCu膜24のエッチング条件を以下に示す。
即ち、ZrN膜15のRIE条件は、 BCl3 +Cl2 の流量:60+90SCCM RFパワー:1.2kW 圧力:2.0Pa とする。また、スパッタCu膜24のRIE条件は、 SiCl4 +N2 の流量:20+200SCCM RFパワー:500W 圧力:0.1Torr とする。
【0051】その後、図示は省略するが、通常の半導体
装置の製造工程と同様にして、カバー膜の形成、パッド
部の開孔等を行う。
【0052】以上のように本実施形態によれば、Si基
板20上のSiO2 層間絶縁膜21に接続孔を開孔し、
この接続孔内にZrプラグ23aを形成し、このZrプ
ラグ23a上にスパッタCu膜24を形成した後、NH
3 雰囲気中における熱処理を行なうことにより、Zrプ
ラグ23aを構成するZr原子をスパッタCu膜24か
ら拡散してきたCu原子に置換して、接続孔内にスパッ
タCu膜24と一体的に接続するCuプラグ24aを形
成することが可能になるため、接続孔内を完全に埋め込
むCuプラグ24a及びこのCuプラグ24aと一体的
に接続するCu配線24bを形成することが可能にな
る。しかも、これらのCuプラグ24a及びCu配線2
4bは、スパッタリング法によって成膜したスパッタC
u膜14から形成されることから、例えばCVD法を用
いて成膜したCVD−Cu膜と比較して比抵抗が低く表
面の平滑性に優れているため、配線として用いるのに必
要な高い品質を有している。
【0053】なお、接続孔内のZrプラグ23aを構成
するZr原子をCu原子に置換してCuプラグ24aを
形成する際に、このCuプラグ24a中及びその上層の
Cu膜24中に、熱処理温度600℃における固溶度以
下のZr原子が残留するが、この残留Zr原子の量はC
uプラグ24a及びその上層のCu膜24のCu原子の
量に比べて圧倒的に少ないため、これらCuプラグ24
a及びその上層のCu膜24のコンタクト抵抗及び配線
抵抗の上昇に殆ど影響を与えることはない。従って、上
記第1の実施形態の場合と同様に、高品質のスパッタC
u膜14からなるCuプラグ14a及びCu配線14b
が一体的に接続しているコンタクト構造及び配線構造が
実現されるため、Cu配線の長所である高い導電率と高
いエレクトロマイグレーション耐性により、高速且つ信
頼性の高い半導体装置を作製することができる。
【0054】また、接続孔内にCuプラグ24aを形成
する際に、熱CVD法により、良好なステップカバレー
ジをもって接続孔内を完全に埋め込んだCVD−Zr膜
23からなるZrプラグ23aを形成し、このZrプラ
グ23aを構成するZr原子をスパッタCu膜24から
拡散してきたCu原子に置換してCuプラグ24aを形
成するため、上記第1の実施形態の場合と同様に、たと
えアスペクト比の大きい接続孔であっても、従来の高温
スパッタリング法やリフロー法によっては得ることがで
きなかった高い歩留りをもって接続孔内を完全に埋め込
むCuプラグ24aを形成することが可能になり、優れ
た生産性と高い信頼性を実現することができる。
【0055】また、CVD−Zr膜23をエッチバック
して接続孔内にZrプラグ23aを形成する際に、Si
2 層間絶縁膜21上のTiN/Tiバリアメタル層2
2はエッチングせずに残存させ、このTiN/Tiバリ
アメタル層22上にスパッタCu膜24を形成すること
から、上記第1の実施形態の場合と同様に、このスパッ
タCu膜24からなるCu配線24bはTiN/Tiバ
リアメタル層22を下地層とするため、Cu配線24b
のエレクトロマイグレーション耐性を更に向上させるこ
とができる。
【0056】また、接続孔内にZrプラグ23aを形成
する際に、接続孔の底面をなすSi基板や金属電極等の
下地層とZrプラグ23aとの間にTiN/Tiバリア
メタル層22が介在し、またZrプラグ23aを構成す
るZr原子をCu原子に置換してCuプラグ24aを形
成する際にも、接続孔内の下地層とCuプラグ24aと
の間にTiN/Tiバリアメタル層22が介在している
ことから、上記第1の実施形態の場合と同様に、接続孔
内の下地層とZrプラグ23aとが反応したり、接続孔
内の下地層とCuプラグ24aとが反応したりすること
を防止して、コンタクトの信頼性を向上させることがで
きる。
【0057】(第3の実施形態)図12〜図16はそれ
ぞれ本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方
法を説明するための工程断面図である。上記第1の実施
形態が、Si基板10上のSiO2層間絶縁膜11に接
続孔を開孔した後、基体全面にTiN/Tiバリアメタ
ル層12及びCVD−Ti膜13を堆積し、更にTiN
/Tiバリアメタル層12表面が露出するまでCVD−
Ti膜13をエッチバックして、接続孔内を埋め込んだ
CVD−Ti膜13からなるTiプラグ13aを形成し
ているのに対して、本実施形態は、Si基板上のSiO
2 層間絶縁膜に接続孔を開孔した後、基体全面にTiN
/Tiバリアメタル層及びCVD−Ti膜を堆積し、更
にSiO2 層間絶縁膜表面が露出するまでCVD−Ti
膜及びTiN/Tiバリアメタル層を研磨して、接続孔
内を埋め込んだCVD−Ti膜からなるTiプラグを形
成している点に特徴がある。
【0058】初めに、通常のLSI製造工程に従って、
Si基板30表面に、素子分離領域、不純物拡散層、ゲ
ート電極などのトランジスタ部分(図示せず)を形成す
る。そして、図12に示されるように、CVD法によ
り、Si基板30上に素子間を絶縁するSiO2 層間絶
縁膜31を形成した後、所望の部分に直径400nm、
深さ600nmの接続孔を開孔する。
【0059】続いて、スパッタリング法により、基体全
面に膜厚30nmのTi下層膜及び膜厚70nmのTi
N上層膜とを順に堆積し、これら積層されたTiN上層
膜及びTi下層膜からなるTiN/Tiバリアメタル層
32を形成する。更に、ECRプラズマCVD法によ
り、基体全面にCVD−Ti膜33を600nmの膜厚
に形成する。こうして、このCVD−Ti膜33により
良好なステップカバレージをもって接続孔内を完全に埋
め込む。
【0060】ここで、これらのTi下層膜、TiN上層
膜、及びCVD−Ti膜33の各成膜条件を以下に示
す。即ち、Ti下層膜のスパッタリング条件は、 Arの流量:120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。また、TiN上層膜のスパッタリング条件は、 Ar+N2 の流量:60+120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。また、CVD−Ti膜33のECRプラズマC
VD条件は、 TiCl4 +H2 +Arの流量:2+100+250S
CCM 圧力:300Pa μ波パワー:2.8kW 温度:460℃ とする。
【0061】次いで、図13に示されるように、CMP
(Chemical Mechanical Polishing;化学的機械研磨)
法により、SiO2 層間絶縁膜31表面が露出するまで
CVD−Ti膜33及びTiN/Tiバリアメタル層3
2を研磨して、接続孔内のみにCVD−Ti膜33を残
存させる。こうして、接続孔内を完全に埋め込んだCV
D−Ti膜33からなるTiプラグ33aを形成する。
このとき、上記第1の実施形態の場合と異なり、SiO
2 層間絶縁膜31上のTiN/Tiバリアメタル層32
は研磨により除去され、SiO2 層間絶縁膜31表面が
露出する。
【0062】ここで、CVD−Ti膜33及びTiN/
Tiバリアメタル層32の研磨条件を以下に示す。即
ち、CVD−Ti膜33及びTiN/Tiバリアメタル
層32のCMP条件は、 研磨剤(スリラー):過酸化水素水+アルミナ スリラー流量:20SCCM 研磨ヘッド圧力:4.0psi ウェーハ回転数:20rpm ヘッド回転数:20rpm とする。
【0063】次いで、図14に示されるように、Tiプ
ラグ33a表面の自然酸化膜をRFエッチングにより除
去するプレクリーニングを行った後、スパッタリング法
により、基体全面にスパッタCu膜34を膜厚500n
mに形成する。
【0064】ここで、Tiプラグ33a表面のプレクリ
ーニング条件及びスパッタCu膜34の成膜条件を以下
に示す。即ち、CVD−Ti膜33表面のプレクリーニ
ング(RFエッチング)条件は、 Arの流量:30SCCM RFパワー:500W 圧力:2mTorr Tiプラグ33a表面のエッチング量:5nm とする。また、スパッタCu膜34のスパッタリング条
件は、 Arの流量:120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。
【0065】次いで、ウェーハを電気炉に挿入し、N2
雰囲気中において熱処理を行なう。このときの熱処理条
件は、 温度:600℃ 時間:30分 雰囲気ガス:N2 −100% 圧力:常圧 とする。
【0066】こうした条件の熱処理により、上記第1の
実施形態における接続孔内のTiプラグ33aとその上
層のスパッタCu膜34との間に原子の相互拡散の場合
と同様にして、接続孔内のTiプラグ33aとその上層
のスパッタCu膜34との間に原子の相互拡散が生じ
る。即ち、Tiプラグ33aを構成するTi原子は上層
のスパッタCu膜34中に拡散し、スパッタCu膜34
を通ってその表面にまで達したTi原子は雰囲気中のN
2 と結合して、接続孔上部周辺のスパッタCu膜34表
面にTiNを形成する。一方、スパッタCu膜34を構
成するCu原子は、接続孔内のTiプラグ33a中に拡
散して、スパッタCu膜34表面に拡散していったTi
原子と置換される。そして、このようなCu原子とTi
原子の相互拡散は、接続孔内及びスパッタCu膜34中
のTi原子が殆ど存在しなくなるまで持続されて、接続
孔内のTiプラグ33aを構成するTi原子の殆どがス
パッタCu膜34から拡散してきたCu原子に置換さ
れ、接続孔内はCuによって完全に埋め込まれる。
【0067】従って、図15に示されるように、接続孔
上方のスパッタCu膜34上に、接続孔内のTiプラグ
33aからスパッタCu膜34表面にまで拡散してきた
Ti原子と雰囲気中のN2 とが反応してTiN膜35が
形成される一方、Tiプラグ33aを構成するTi原子
の殆どがスパッタCu膜34から拡散してきたCu原子
に置換されて、接続孔内にはスパッタCu膜34と一体
的に接続するCuプラグ34aが形成される。
【0068】なお、ここでは常圧のN2 雰囲気中におい
て熱処理を行っているが、この代わりに、減圧アニール
炉を用いて、減圧N2 雰囲気中において熱処理を行なっ
てもよい。
【0069】次いで、図16に示されるように、RIE
法により、接続孔の上方のスパッタCu膜34上に形成
されたTiN膜35を除去する。なお、このTiN膜3
5は、その後の層間膜形成やリソグラフィ工程等の処理
に支障がない場合には、エッチング除去しないでそのま
まスパッタCu膜34上に残存させてもよい。続いて、
RIE法により、スパッタCu膜34を所望の配線パタ
ーンに加工して、接続孔内にを充填しているCuプラグ
34aと一体的に接続するCu配線34bを形成する。
【0070】ここで、TiN膜35のエッチング条件及
びスパッタCu膜34のエッチング条件を以下に示す。
即ち、TiN膜35のRIE条件は、 BCl3 +Cl2 の流量:60+90SCCM RFパワー:1.2kW 圧力:2.0Pa とする。また、スパッタCu膜34のRIE条件は、 SiCl4 +N2 の流量:20+200SCCM RFパワー:500W 圧力:0.1Torr とする。
【0071】その後、図示は省略するが、通常の半導体
装置の製造工程と同様にして、カバー膜の形成、パッド
部の開孔等を行う。
【0072】以上のように本実施形態によれば、Si基
板30上のSiO2 層間絶縁膜31に接続孔を開孔し、
この接続孔内にTiプラグ33aを形成し、このTiプ
ラグ33a上にスパッタCu膜34を形成した後、N2
雰囲気中における熱処理を行なうことにより、Tiプラ
グ33aを構成するTi原子をスパッタCu膜34から
拡散してきたCu原子に置換して、接続孔内にスパッタ
Cu膜34と一体的に接続するCuプラグ34aを形成
することが可能になるため、接続孔内を埋め込むCuプ
ラグ34a及びこのCuプラグ34aと一体的に接続す
るCu配線34bを形成することが可能になる。しか
も、これらのCuプラグ34a及びCu配線34bは、
スパッタリング法によって成膜したスパッタCu膜34
から形成されることから、例えばCVD法を用いて成膜
したCVD−Cu膜と比較して、比抵抗が低く、表面の
平滑性に優れているため、配線として用いるのに必要な
高い品質を有している。
【0073】従って、上記第1の実施形態の場合と同様
に、Cuプラグ34a及びCu配線34bが一体的に接
続しているコンタクト構造及び配線構造が実現されるた
め、Cu配線の長所である高い道電率と高いエレクトロ
マイグレーション耐性により、高速且つ信頼性の高い半
導体装置を作製することができる。
【0074】また、接続孔内にCuプラグ34aを形成
する際に、ECRプラズマCVD法により、良好なステ
ップカバレージをもって接続孔内を完全に埋め込んだC
VD−Ti膜33からなるTiプラグ33aを形成し、
このTiプラグ33aを構成するTi原子をスパッタC
u膜34から拡散してきたCu原子に置換してCuプラ
グ34aを形成するため、上記第1の実施形態の場合と
同様に、たとえアスペクト比の大きい接続孔であって
も、従来の高温スパッタリング法やリフロー法によって
は得ることができなかった高い歩留りをもって接続孔内
を完全に埋め込むCuプラグ34aを形成することが可
能になり、優れた生産性と高い信頼性を実現することが
できる。
【0075】また、CVD−Ti膜33を研磨して接続
孔内にTiプラグ33aを形成する際に、SiO2 層間
絶縁膜31上のTiN/Tiバリアメタル層32をも研
磨除去し、露出したSiO2 層間絶縁膜上に直接にスパ
ッタCu膜34を形成しているため、結晶粒が大きくて
膜質の良好なスパッタCu膜34を得ることができ、こ
のスパッタCu膜34からなるCu配線34bの配線特
性を向上させることができる。
【0076】また、接続孔内にTiプラグ33aを形成
する際に、接続孔の底面をなすSi基板や金属電極等の
下地層とTiプラグ33aとの間にTiN/Tiバリア
メタル層32が介在し、またTiプラグ33aを構成す
るTi原子をCu原子に置換してCuプラグ34aを形
成する際にも、接続孔内の下地層とCuプラグ34aと
の間にTiN/Tiバリアメタル層32が介在している
ことから、上記第1の実施形態の場合と同様に、接続孔
内の下地層とTiプラグ33aとが反応したり、接続孔
内の下地層とCuプラグ34aとが反応したりすること
を防止して、コンタクトの信頼性を向上させることがで
きる。
【0077】(第4の実施形態)図17〜図21はそれ
ぞれ本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方
法を説明するための工程断面図である。上記第3の実施
形態が、Si基板30上のSiO2 層間絶縁膜31に接
続孔を開孔した後、基体全面にTiN/Tiバリアメタ
ル層32及びCVD−Ti膜33を堆積し、更にSiO
2 層間絶縁膜31表面が露出するまでCVD−Ti膜3
3及びTiN/Tiバリアメタル層32を研磨して、接
続孔内を埋め込んだCVD−Ti膜33からなるTiプ
ラグ33aを形成しているのに対し、本実施形態は、S
i基板上のSiO2 層間絶縁膜に接続孔を開孔した後、
基体全面にTiN/Tiバリアメタル層及びCVD−Z
r膜を堆積し、更にSiO2 層間絶縁膜表面が露出する
までCVD−Zr膜及びTiN/Tiバリアメタル層を
研磨して、接続孔内を埋め込んだCVD−Zr膜からな
るZrプラグを形成している点に特徴がある。
【0078】初めに、通常のLSI製造工程に従って、
Si基板40表面に、素子分離領域、不純物拡散層、ゲ
ート電極などのトランジスタ部分(図示せず)を形成す
る。そして、図17に示されるように、CVD法によ
り、Si基板40上に素子間を絶縁するSiO2 層間絶
縁膜41を形成した後、所望の部分に直径400nm、
深さ600nmの接続孔を開孔する。
【0079】続いて、スパッタリング法により、基体全
面に膜厚30nmのTi下層膜及び膜厚70nmのTi
N上層膜とを順に堆積し、これら積層されたTiN上層
膜及びTi下層膜からなるTiN/Tiバリアメタル層
42を形成する。更に、熱CVD法により、基体全面に
CVD−Zr膜22を600nmの膜厚に形成する。こ
うして、このCVD−Zr膜22により良好なステップ
カバレージをもって接続孔内を完全に埋め込む。
【0080】ここで、これらのTi下層膜、TiN上層
膜、及びCVD−Zr膜22の各成膜条件を以下に示
す。即ち、Ti下層膜のスパッタリング条件は、 Arの流量:120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。また、TiN上層膜のスパッタリング条件は、 Ar+N2 の流量:60+120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。また、CVD−Zr膜22の熱CVD条件は、 Zr(CH3 4 +H2 の流量:100+500SCC
M 圧力:80Toor 温度:450℃ とする。
【0081】次いで、図18に示されるように、CMP
法により、SiO2 層間絶縁膜41表面が露出するまで
CVD−Zr膜22及びTiN/Tiバリアメタル層4
2を研磨し、接続孔内のみにCVD−Zr膜22を残存
させる。こうして、接続孔内を完全に埋め込んだCVD
−Zr膜22からなるZrプラグ22aを形成する。こ
のとき、上記第3の実施形態の場合と同様にして、Si
2 層間絶縁膜41上のTiN/Tiバリアメタル層4
2は研磨より除去され、SiO2 層間絶縁膜41表面が
露出する。
【0082】ここで、CVD−Zr膜22及びTiN/
Tiバリアメタル層42の研磨条件を以下に示す。即
ち、CVD−Zr膜22及びTiN/Tiバリアメタル
層42のCMP条件は、 研磨剤(スリラー):過酸化水素水+アルミナ スリラー流量:20SCCM 研磨ヘッド圧力:4.0psi ウェーハ回転数:20rpm ヘッド回転数:20rpm とする。
【0083】次いで、図19に示されるように、Zrプ
ラグ22a表面の自然酸化膜をRFエッチングにより除
去するプレクリーニングを行った後、スパッタリング法
により、基体全面にスパッタCu膜44を膜厚500n
mに形成する。
【0084】ここで、Zrプラグ22a表面のプレクリ
ーニング条件及びスパッタCu膜44の成膜条件を以下
に示す。即ち、CVD−Zr膜22表面のプレクリーニ
ング(RFエッチング)条件は、 Arの流量:30SCCM RFパワー:500W 圧力:2mTorr Zrプラグ22a表面のエッチング量:5nm とする。また、スパッタCu膜44のスパッタリング条
件は、 Arの流量:120SCCM 圧力:0.67Pa DC電力:8kW 温度:200℃ とする。
【0085】次いで、ウェーハを電気炉に挿入して、N
3 雰囲気中において熱処理を行なう。このときの熱処
理条件は、 温度:600℃ 時間:30分 雰囲気ガス:NH3 −100% 圧力:常圧 とする。
【0086】こうした条件の熱処理により、上記第3の
実施形態における接続孔内のTiプラグ43aとその上
層のスパッタCu膜44との間に原子の相互拡散の場合
と同様にして、接続孔内のZrプラグ22aとその上層
のスパッタCu膜44との間に原子の相互拡散が生じ
る。即ち、Zrプラグ22aを構成するZr原子は上層
のスパッタCu膜44中に拡散し、スパッタCu膜44
を通ってその表面にまで達したZr原子は雰囲気中のN
3 と結合して、接続孔上部周辺のスパッタCu膜44
表面にZrNを形成する。一方、スパッタCu膜44を
構成するCu原子は、接続孔内のZrプラグ22a中に
拡散して、スパッタCu膜44表面に拡散していったZ
r原子と置換される。そして、このようなCu原子とZ
r原子の相互拡散は、接続孔内及びスパッタCu膜44
中のZr原子が殆ど存在しなくなるまで持続されて、接
続孔内のZrプラグ22aを構成するZr原子の殆どが
スパッタCu膜44から拡散してきたCu原子に置換さ
れ、接続孔内はCuによって完全に埋め込まれる。
【0087】従って、図20に示されるように、接続孔
上方のスパッタCu膜44上に、接続孔内のZrプラグ
22aからスパッタCu膜44表面にまで拡散してきた
Zr原子と雰囲気中のNH3 とが反応してZrN膜45
が形成される一方、Zrプラグ22aを構成するZr原
子の殆どがスパッタCu膜44から拡散してきたCu原
子に置換されて、接続孔内にはスパッタCu膜44と一
体的に接続するCuプラグ44aが形成される。
【0088】なお、ここでは常圧のNH3 雰囲気中にお
いて熱処理を行っているが、この代わりに、減圧アニー
ル炉を用いて、減圧NH3 雰囲気中において熱処理を行
なってもよい。
【0089】次いで、図21に示されるように、RIE
法により、接続孔の上方のスパッタCu膜44上に形成
されたZrN膜45を除去する。なお、このZrN膜4
5は、その後の層間膜形成やリソグラフィ工程等の処理
に支障がない場合には、エッチング除去しないでそのま
まスパッタCu膜34上に残存させてもよい。続いて、
RIE法により、スパッタCu膜44を所望の配線パタ
ーンに加工して、接続孔内にを充填しているCuプラグ
44aと一体的に接続するCu配線44bを形成する。
【0090】ここで、ZrN膜45のエッチング条件及
びスパッタCu膜44のエッチング条件を以下に示す。
即ち、ZrN膜45のRIE条件は、 BCl3 +Cl2 の流量:60+90SCCM RFパワー:1.2kW 圧力:2.0Pa とする。また、スパッタCu膜44のRIE条件は、 SiCl4 +N2 の流量:20+200SCCM RFパワー:500W 圧力:0.1Torr とする。
【0091】その後、図示は省略するが、通常の半導体
装置の製造工程と同様にして、カバー膜の形成、パッド
部の開孔等を行う。
【0092】以上のように本実施形態によれば、Si基
板40上のSiO2 層間絶縁膜41に接続孔を開孔し、
この接続孔内にZrプラグ22aを形成し、このZrプ
ラグ22a上にスパッタCu膜44を形成した後、NH
3 雰囲気中における熱処理を行なうことにより、Zrプ
ラグ22aを構成するZr原子をスパッタCu膜44か
ら拡散してきたCu原子に置換して、スパッタCu膜4
4と一体的に接続するCuプラグ44aを接続孔内に形
成することが可能になるため、接続孔内を埋め込むCu
プラグ44a及びこのCuプラグ44aと一体的に接続
するCu配線44bを形成することが可能になる。しか
も、これらのCuプラグ44a及びCu配線44bは、
スパッタリング法によって成膜したスパッタCu膜34
から形成されることから、例えばCVD法を用いて成膜
したCVD−Cu膜と比較して、比抵抗が低く、表面の
平滑性に優れているため、配線として用いるのに必要な
高い品質を有している。
【0093】従って、上記第3の実施形態の場合と同様
に、高品質のスパッタCu膜44からなるCuプラグ4
4a及びCu配線44bが一体的に接続しているコンタ
クト構造及び配線構造が実現されるため、Cu配線の長
所である高い導電率と高いエレクトロマイグレーション
耐性により、高速且つ信頼性の高い半導体装置を作製す
ることができる。
【0094】また、接続孔内にCuプラグ44aを形成
する際に、熱CVD法により、良好なステップカバレー
ジをもって接続孔内を完全に埋め込んだCVD−Zr膜
22からなるZrプラグ22aを形成し、このZrプラ
グ22aを構成するZr原子をスパッタCu膜44から
拡散してきたCu原子に置換してCuプラグ44aを形
成するため、上記第3の実施形態の場合と同様に、たと
えアスペクト比の大きい接続孔であっても、従来の高温
スパッタリング法やリフロー法によっては得ることがで
きなかった高い歩留りをもって接続孔内を完全に埋め込
むCuプラグ44aを形成することが可能になり、優れ
た生産性と高い信頼性を実現することができる。
【0095】また、CVD−Zr膜22を研磨して接続
孔内にZrプラグ22aを形成する際に、SiO2 層間
絶縁膜41上のTiN/Tiバリアメタル層42をも研
磨除去し、露出したSiO2 層間絶縁膜上に直接にスパ
ッタCu膜44を形成しているため、上記第3の実施形
態の場合と同様に、結晶粒が大きくて膜質の良好なスパ
ッタCu膜44を得ることができ、このスパッタCu膜
44からなるCu配線44bの配線特性を向上させるこ
とができる。
【0096】また、接続孔内にZrプラグ22aを形成
する際に、接続孔内に露出するSi基板40や金属電極
等の下地層とZrプラグ22aとの間にTiN/Tiバ
リアメタル層42が介在し、またZrプラグ22aを構
成するZr原子をCu原子に置換してCuプラグ44a
を形成する際にも、接続孔内の下地層とCuプラグ44
aとの間にTiN/Tiバリアメタル層42が介在して
いることから、上記第3の実施形態の場合と同様に、接
続孔内の下地層とZrプラグ22aとが反応したり、接
続孔内の下地層とCuプラグ44aとが反応したりする
ことを防止して、コンタクトの信頼性を向上させること
ができる。
【0097】なお、上記第1及び第3の実施形態におい
ては、N2 雰囲気中における熱処理により、接続孔内の
Tiプラグ13a、33aとその上層のスパッタCu膜
14、34との原子の相互拡散を生じさせて、Tiプラ
グ13a、33aを構成するTi原子をスパッタCu膜
14、34から拡散してきたCu原子に置換し、スパッ
タCu膜14、34と一体的に接続するCuプラグ14
a、34aを接続孔内に形成しており、また、上記第2
及び第4の実施形態においては、NH3 雰囲気中におけ
る熱処理により、接続孔内のZrプラグ23a、43a
とその上層のスパッタCu膜24、44との原子の相互
拡散を生じさせて、Zrプラグ23a、43aを構成す
るZr原子をスパッタCu膜24、44から拡散してき
たCu原子に置換し、スパッタCu膜24、44と一体
的に接続するCuプラグ24a、44aを接続孔内に形
成しているが、このようにCuと相互拡散を生じる金属
としてはTiやZrに限定されるものではない。これら
のTiやZrの代わりに、例えばW、Mo、Hf、M
g、又はTa等を用いても、上記第1〜第4の実施形態
の場合と同様の作用・効果を奏することができる。
【0098】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明に係
る半導体装置の製造方法によれば、次のような効果を奏
することができる。即ち、請求項1に係る半導体装置の
製造方法によれば、接続孔内のCuと相互拡散を生じる
金属からなる金属プラグ上にCu膜を形成した後、窒素
を含む雰囲気中において熱処理を行って、金属プラグと
Cu膜との間に原子の相互拡散を生じさせることによ
り、Cu膜を通ってその表面にまで拡散した金属プラグ
を構成する金属原子は雰囲気中の窒素と反応して金属窒
化物として析出される一方、金属原子が拡散した後には
Cu膜中のCu原子が拡散して、接続孔内がほぼ純粋に
Cuによって充填されるため、接続孔内を充填するCu
プラグ及びこのCuプラグと一体的に接続するCu配線
を形成することが可能になる。従って、Cu配線の長所
である高い導電率と高いエレクトロマイグレーション耐
性を有するコンタクト構造及び配線構造が実現され、高
速且つ信頼性の高い半導体装置を作製することができ
る。
【0099】また、請求項2に係る半導体装置の製造方
法によれば、接続孔内にCuと相互拡散を生じる金属を
充填する方法として、CVD法を用いることにより、た
とえアスペクト比の大きい接続孔であっても、良好なス
テップカバレージをもって接続孔内を完全に埋め込んだ
金属層からなる金属プラグが形成されるため、その後に
この金属プラグを構成する金属原子をCu原子によって
置換してCuプラグを形成する際に、従来の高温スパッ
タリング法やリフロー法によっては得ることができなか
った高い歩留りをもって接続孔内を完全に埋め込んだC
uプラグを形成することが可能になり、優れた生産性と
高い信頼性を実現することができる。
【0100】また、請求項3に係る半導体装置の製造方
法によれば、絶縁膜上及び接続孔内の金属プラグ上にC
u膜を形成する方法として、スパッタリング法を用いる
ことにより、CVD法を用いて形成したCu膜と比較し
て、比抵抗が低く、表面の平滑性に優れた高品質のCu
膜が得られるため、この高品質のCu膜からなるCuプ
ラグ及びCu配線のコンタクト抵抗及び配線抵抗は十分
に小さいものとなり、高速且つ信頼性の高い半導体装置
を作製することができる。
【0101】また、請求項4に係る半導体装置の製造方
法によれば、接続孔内にCuと相互拡散を生じる金属を
充填する前に、接続構内の少なくとも底面を被覆するバ
リアメタル層を形成して、接続孔内にバリアメタル層を
介して金属プラグを形成することにより、半導体基板上
の絶縁膜に開孔された接続孔内に露出する下地層と金属
プラグとの反応、又はこの下地層とCuプラグとの反応
が防止されるため、半導体装置の信頼性の劣化を防止す
ることができる。
【0102】以上の効果により、本発明に係る半導体装
置の製造方法をULSIの製造工程に適用すれば、高性
能で信頼性の高いULSIを実現することができるた
め、本発明は工業的にみて非常に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を説明するための工程断面図(その1)である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を説明するための工程断面図(その2)である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を説明するための工程断面図(その3)である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を説明するための工程断面図(その4)である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を説明するための工程断面図(その5)である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を説明するための工程断面図(その6)である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を説明するための工程断面図(その1)である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を説明するための工程断面図(その2)である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を説明するための工程断面図(その3)である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その4)であ
る。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その5)であ
る。
【図12】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その1)であ
る。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その2)であ
る。
【図14】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その3)であ
る。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その4)であ
る。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その5)であ
る。
【図17】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その1)であ
る。
【図18】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その2)であ
る。
【図19】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その3)であ
る。
【図20】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その4)であ
る。
【図21】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の
製造方法を説明するための工程断面図(その5)であ
る。
【符号の説明】
10…Si基板、11…SiO2 層間絶縁膜、12…T
iN/Tiバリアメタル層、13…CVD−Ti膜、1
3a…Tiプラグ、14…スパッタCu膜、14a…C
uプラグ、14b…Cu配線、15…TiN膜、20…
Si基板、21…SiO2 層間絶縁膜、22…TiN/
Tiバリアメタル層、23…CVD−Zr膜、23a…
Zrプラグ、24…スパッタCu膜、24a…Cuプラ
グ、24b…Cu配線、25…ZrN膜、30…Si基
板、31…SiO2 層間絶縁膜、32…TiN/Tiバ
リアメタル層、33…CVD−Ti膜、33a…Tiプ
ラグ、34…スパッタCu膜、34a…Cuプラグ、3
4b…Cu配線、35…TiN膜、40…Si基板、4
1…SiO2 層間絶縁膜、42…TiN/Tiバリアメ
タル層、43…CVD−Zr膜、43a…Zrプラグ、
44…スパッタCu膜、44a…Cuプラグ、44b…
Cu配線、45…ZrN膜。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上の絶縁膜に開孔された接続
    孔内に、Cuと相互拡散を生じる金属を充填して金属プ
    ラグを形成する第1の工程と、 前記絶縁膜上及び前記接続孔内の前記金属プラグ上に、
    Cu膜を形成する第2の工程と、 窒素を含む雰囲気中における熱処理により、前記接続孔
    内の前記金属プラグと前記Cu膜との間に原子の相互拡
    散を生じさせ、前記Cu膜表面に到達した金属原子を雰
    囲気中の窒素と反応させて金属窒化物を形成すると共
    に、前記金属プラグを構成する金属原子を前記Cu膜か
    ら拡散してきたCu原子によって置換してCuプラグを
    形成する第3の工程と、 前記絶縁膜上の前記Cu膜を所定の配線パターンに加工
    して、前記接続孔内の前記Cuプラグと一体的に接続す
    るCu配線を形成する第4の工程とを有することを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第1の工程の前記接続孔内にCuと相互拡散を生じ
    る金属を充填する方法として、化学的気相成長法を用い
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第2の工程の前記絶縁膜上及び前記接続孔内の前記
    金属プラグ上にCu膜を形成する方法として、スパッタ
    リング法を用いることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第1の工程の前記接続孔内にCuと相互拡散を生じ
    る金属を充填する前に、前記接続孔内の少なくとも底面
    を被覆するバリアメタル層を形成して、前記接続孔内に
    前記バリアメタル層を介して前記金属プラグを形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第1の工程の前記接続孔内に充填するCuと相互拡
    散を生じる金属として、Ti、W、Zr、Mo、Hf、
    Mg、又はTaを用いることを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000011910A (ko) * 1998-07-24 2000-02-25 니시무로 타이죠 반도체장치및그제조방법
KR100399910B1 (ko) * 2000-12-28 2003-09-29 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 구리 배선 형성 방법
WO2014010333A1 (ja) * 2012-07-09 2014-01-16 東京エレクトロン株式会社 Cu配線の形成方法およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
CN104051336A (zh) * 2013-03-15 2014-09-17 应用材料公司 用于在半导体装置中产生互连的方法

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