JPH11297699A - 拡散バリア層およびその製造方法 - Google Patents

拡散バリア層およびその製造方法

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JPH11297699A
JPH11297699A JP10226598A JP10226598A JPH11297699A JP H11297699 A JPH11297699 A JP H11297699A JP 10226598 A JP10226598 A JP 10226598A JP 10226598 A JP10226598 A JP 10226598A JP H11297699 A JPH11297699 A JP H11297699A
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diffusion barrier
barrier layer
copper
film
metal material
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JP10226598A
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Mitsuru Taguchi
充 田口
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拡散バリア層は、窒化チタンで形成すると拡
散バリア性は確保できるが密着性が低下し、チタンで形
成すると密着性は確保できるが拡散バリア性が低下し、
両方の特性を満足させることが困難であった。 【解決手段】 高融点金属材料からなる拡散バリア層2
1であって、拡散バリア層21の最上部となる第2の窒
化チタン膜23は、それよりも下部となる第1の窒化チ
タン膜22よりも密度が低く形成されているものであ
り、低密度で形成される第2の窒化チタン膜23により
密着性が確保され、高密度に形成される第1の窒化チタ
ン膜22により拡散バリア性が確保されるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、拡散バリアおよび
その製造方法に関し、詳しくは、半導体装置の銅膜また
は銅合金膜の下地となる拡散バリア層およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりLSIの配線材料としては、ア
ルミニウム合金が広く用いられてきた。しかし、LSI
の微細化、高速化の要求が高まるにつれて、アルミニウ
ム合金配線では十分な配線の信頼性や、低い配線抵抗の
確保が困難になってきている。その対策として、アルミ
ニウム合金よりもエレクトロマイグレーション耐性に優
れ、かつ低抵抗である銅配線技術が高い注目を浴び、実
用化に向けて検討されている。
【0003】銅配線を形成する技術としては、従来通
り、銅のドライエッチングにより形成する方法の他に、
一般に銅のドライエッチングが容易でないこと等の理由
から、いわゆる溝配線による方法が検討されている。溝
配線とは、酸化シリコン等の層間絶縁膜に予め所定の溝
を形成しておき、その溝に配線材料を埋め込み、その後
に溝外の余剰な配線材料を化学的機械研磨(以下CMP
という、CMPはChemical Mechanical Polishing の
略)等によって除去することにより形成する配線をい
う。配線材料を埋め込む方法としては、電解めっき法、
化学的気相成長(以下CVDという、CVDはChemical
Vapor Deposition の略)、スパッタ成膜した後にリフ
ローする方法等が検討されている。
【0004】銅は熱処理により酸化シリコン中に拡散す
る性質を持つ。そのような銅の拡散を防ぐには、図6に
示すように、酸化シリコン膜111に形成された溝11
2内の銅配線121とその酸化シリコン膜111との界
面部分に、銅の拡散に対する何らかの拡散バリア層13
1を形成することが必要となる。その拡散バリア層13
1の材料としては、一般に、窒化チタン(TiN)、タ
ンタル(Ta)、タンタル合金、タングステン(W)、
タングステン合金等から選択して用いられている。窒化
チタンはアルミニウム合金配線の時代から用いられてき
た材料であるため、扱い易いという利点があるが、拡散
バリア性はタンタル合金またはタングステン合金の方が
高いとされている。また上記拡散バリア材料は、酸化シ
リコンへの拡散防止機能のみならず、リフロー法により
銅を埋め込む際において、埋め込み性を向上させる機能
をも有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銅は上
記拡散バリア層との密着性が悪いために、図7に示すよ
うに、拡散バリア層131から銅膜120が剥がれると
いう問題を生じる。密着性は、一般にバリア性が向上す
るにつれて劣化する傾向にある。密着性が不足すると、
後のプロセスにおいて膜剥がれ等の問題を生じる。例え
ば、CMP工程時に密着性が不十分な銅配線の部分12
0pが剥がれて、研磨パッド151の回転によりその剥
がれた部分120pが銅膜120の表面を引っかき、ス
クラッチと呼ばれる傷Sをつける。また図8に示すよう
に、銅配線形成後の製造プロセスに起因して拡散バリア
層131から銅配線120自体が剥がれる。このような
問題により、配線の性能および信頼性が深刻な影響を受
ける。一方、例えば拡散バリア層を銅との密着性に優れ
たチタン膜で形成した場合には、銅に対する拡散バリア
性が不十分になり、また後の熱処理によりチタンと銅と
が反応して銅配線の抵抗を上昇させるという問題を生じ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされた拡散バリア層およびその製造方法
である。本発明の拡散バリア層は、拡散バリア性を有す
る高融点金属材料からなるものであって、その最上部が
該最上部の下部よりも密度の低い高融点金属材料で形成
されているものである。
【0007】上記拡散バリア層では、その最上部が、該
最上部の下部よりも密度の低い高融点金属材料で形成さ
れていることから、最上部の表面に形成される膜、例え
ば銅や銅合金との密着性が高まり、また最上部よりも下
部は、最上部よりも密度が高い膜となることから、銅に
対する拡散バリア性が確保される。例えば、上記拡散バ
リア層は、高融点金属材料層の複数層からなり、その最
上部は該最上部の下層よりも密度の低い高融点金属材料
層からなるものであれば、最上層の高融点金属材料層が
密着層としての機能を持ち、その下層には拡散バリア層
としての機能が確保されることになる。また拡散バリア
層が高融点金属材料からなり、その最上部は該最上部の
下部より連続的に密度を低下させた高融点金属材料から
なるものであれば、最上部の高融点金属材料が密着層と
しての機能を持ち、この最上部よりも下部の高融点金属
材料には拡散バリア層としての機能が確保される。
【0008】本発明の拡散バリア層の製造方法は、高融
点金属材料からなり、最上部がその下部よりも密度の低
い高融点金属材料で形成される拡散バリア層の製造方法
であって、拡散バリア層をスパッタリングにより成膜す
る際に、拡散バリア層の最上部を形成する際のスパッタ
リング雰囲気の圧力を、その最上部よりも下部の高融点
金属材料を堆積する際のスパッタリング雰囲気の圧力よ
りも高めてスパッタリングを行うことにより、該最上部
の高融点金属材料の密度をその下部に堆積した高融点金
属材料の密度よりも低下させるという方法である。
【0009】上記拡散バリア層の製造方法では、拡散バ
リア層の最上部を形成する際のスパッタリング雰囲気の
圧力を、その最上部よりも下部の高融点金属材料を堆積
する際のスパッタリング雰囲気の圧力よりも高めて、ス
パッタリングを行うことから、少なくとも最上部の高融
点金属材料の密度をその下部に堆積した高融点金属材料
の密度よりも低くなる状態で拡散バリア層が形成され
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の拡散バリア層に係わる第
1の実施の形態の一例を、図1の概略構成図によって説
明する。
【0011】図1の(1)に示すように、層間絶縁膜1
には凹部2が形成されている。この凹部2は、溝、接続
孔または溝およびその底部に形成した接続孔からなる。
上記凹部2の内壁および層間絶縁膜1上には拡散バリア
層21が形成されている。この拡散バリア層21は、拡
散バリア性を有する高融点金属材料である高密度の窒化
チタン膜(以下第1の窒化チタン膜という)22と、第
1の窒化チタン膜22膜よりも密度の低いもので、第1
の窒化チタン膜22上に形成されているもので高融点金
属材料である低密度の窒化チタン膜(以下第2の窒化チ
タン膜という)23とからなる。
【0012】上記拡散バリア層21の構造を、図1の
(2)の模式図によって説明する。図1の(2)に示す
ように、下層に形成されている第1の窒化チタン膜22
は、柱状結晶構造を有する高密度で緻密な膜で構成され
ている。そのため、良好なバリア性が得られるので、拡
散バリア層21上に形成される配線層(図示省略)とな
る銅の拡散が防止される。一方、第2の窒化チタン膜2
3は、上記第1の窒化チタン膜22と比べて、柱状結晶
の粒界に隙間が多い状態に形成される、低い密度の粗い
膜からなる。このような第2の窒化チタン膜23は、バ
リア性は不十分ではあるが、拡散バリア層21上に形成
される配線層となる銅との密着性は良好となる性質を有
する。それは、粒界に隙間ができることにより、銅との
接触面積が増加することが一因であるといえる。したが
って、第2の窒化チタン膜23は銅との密着層の機能を
持つ。
【0013】よって、上記拡散バリア層21は、上層の
第2の窒化チタン膜23により銅との良好なる密着性が
得られ、下層の第1の窒化チタン膜22により良好なる
銅に対する拡散バリア性が得られる。
【0014】次いで、上記拡散バリア層21の製造方法
を、図2の製造工程図により説明する。図2では、上記
図1によって説明した構成部品と同様のものには、同一
符号を付与する。
【0015】図2の(1)に示すように、通常のレジス
ト塗布、リソグラフィー技術およびエッチング技術によ
り、層間絶縁膜1に凹部2を形成した後、エッチングマ
スクに用いたレジストを除去する。上記凹部2は、溝、
接続孔または溝およびその底部に形成した接続孔からな
る。
【0016】次いで、通常もしくは比較的低い圧力の雰
囲気にて、密度の高い第1の窒化チタン膜22を形成す
る。この第1の窒化チタン膜22をスパッタリングにて
成膜する条件の一例としては、プロセスガスに、アルゴ
ン(例えば供給流量を20sccmとする)と窒素(例
えば供給流量を70sccmとする)とを用い、スパッ
タリング装置のDCパワーを8kW、スパッタリング雰
囲気の圧力を0.3Pa、成膜温度を150℃に設定す
る。
【0017】図2の(2)に示すように、上記第1の窒
化チタン膜22は、柱状結晶構造を有する高密度で緻密
な膜となり、銅に対する良好な拡散バリア性が得られ
る。
【0018】次にスパッタリング時のガス流量を増加さ
せ、比較的高い圧力雰囲気にて、図2の(3)に示すよ
うに、上記第1の窒化チタン膜22上に、この第1の窒
化チタン膜22よりに密度の低い第2の窒化チタン膜2
3を形成する。この第2の窒化チタン膜23をスパッタ
リングにて成膜する条件の一例としては、プロセスガス
に、アルゴン(例えば供給流量を40sccmとする)
と窒素(例えば供給流量を140sccmとする)とを
用い、スパッタリング装置のDCパワーを8kW、スパ
ッタリング雰囲気の圧力を0.6Pa、成膜温度を15
0℃に設定する。このようにして、第1,第2の窒化チ
タン膜22,23からなる拡散バリア層21を構成す
る。
【0019】図2の(2)に示すように、上記第2の窒
化チタン膜23は、上記第1の窒化チタン膜22と比べ
て、柱状結晶の粒界に隙間が多く存在する、低い密度の
粗い膜となる。このような低い密度の第2の窒化チタン
膜23は、銅に対する拡散バリア性は不十分ではある
が、銅との密着性は良好である性質を有する。それは隙
間ができることにより、銅との接触面積が増加すること
が一因であるといえる。良好な密着性を得るために必要
な圧力は、本発明者の実験では窒化チタンのスパッタリ
ング雰囲気の圧力が0.5Pa以上であることが必要で
あった。
【0020】スパッタ中の成膜雰囲気の圧力が高い場合
には、低い密度の窒化チタン膜が形成されるのは、スパ
ッタリング装置のターゲット面からたたき出された窒化
チタン粒子がウエハに到達する間に雰囲気ガスとの衝突
により多くのエネルギーを失うため、ウエハに入射した
際の表面拡散が減少するためである。
【0021】次に第2の実施の形態として、拡散バリア
層の別の構成を、図3により以下に説明する。
【0022】図3に示すように、層間絶縁膜1に形成し
た溝、接続孔等の凹部2の内壁および層間絶縁膜1上
に、高密度の第1の窒化チタン膜22を、上記説明した
のと同様に形成する。さらに、この第1の窒化チタン膜
22の表面に、表層に向かうにしたがって密度が連続的
(または段階的)低くなる第2の窒化チタン膜24を形
成する。したがって、第2の窒化チタン膜24の上記第
1の窒化チタン膜22側の密度は第1の窒化チタン膜2
2とほぼ同等になっていて、第2の窒化チタン膜24の
表層の密度は第1の窒化チタン膜22よりも低くなって
いる。
【0023】上記図3によって説明した拡散バリア層2
1における第1の窒化チタン膜22は、柱状結晶構造を
有する高密度で緻密な膜で構成されている。そのため、
銅に対する良好なる拡散バリア性が得られる。一方、第
2の窒化チタン膜24は、少なくともその表層が上記第
1の窒化チタン膜22と比べて、柱状結晶の粒界に隙間
が多い状態に形成されているため、低い密度の粗い膜と
なる。このような第2の窒化チタン膜24は、銅に対す
る拡散バリア性は不十分ではあるが、拡散バリア層21
上に形成される配線層の銅との密着性は良好となる性質
を有するものとなる。それは、隙間ができることによ
り、銅との接触面積が増加することが一因であるといえ
る。よって、第2の窒化チタン膜24は銅との密着層の
機能を持つ。
【0024】よって、上記拡散バリア層21は、上層の
第2の窒化チタン膜24により銅に対する良好なる密着
性が得られ、下層の第1の窒化チタン膜22により銅に
対する良好なる拡散バリア性が得られる。
【0025】上記説明したような、連続的(または段階
的)に密度を低下させた第2の窒化チタン膜24を形成
するには、高密度の第1の窒化チタン膜22を成膜した
スパッタリング雰囲気の圧力から、プロセスガスの供給
流量を連続的(または段階的)に増加させてスパッタリ
ング雰囲気の圧力を連続的(または段階的)に高めなが
らスパッタリングを行えばよい。またはスパッタリング
雰囲気からのプロセスガスの排気流量を連続的(または
段階的)に減少させてスパッタリング雰囲気の圧力を連
続的(または段階的)に高めながらスパッタリングを行
えばよい。
【0026】次に、本発明を銅の溝配線に適用した一例
を、図4の製造工程図によって説明する。
【0027】図4の(1)に示すように、基板(図示省
略)上に素子(図示省略)を形成し、さらに下層配線1
1や絶縁膜12等の形成を行い、平坦化プロセスによっ
てその絶縁膜12の表面を平坦化して、上記下層配線1
1の上面を露出させる。そして例えばプラズマCVD法
により上記絶縁膜12上に層間絶縁膜として酸化シリコ
ン(以下PE−SiO2 と記す)膜13を例えば800
nmの厚さに形成する。さらに窒化シリコン(以下PE
−SiNと記す)膜14を例えば50nmの厚さに形成
する。
【0028】次に、通常のリソグラフィー技術および反
応性イオンエッチング(以下RIEという、RIEはRe
active Ion Etchingの略)技術により、PE−SiN膜
14に、例えば下層配線11に通じる接続孔の一部とな
る開口部15を形成する。その孔径は、例えば0,3μ
mとした。
【0029】さらに図4の(2)に示すように、プラズ
マCVD法によって、上記PE−SiN膜14上かつ上
記開口部15上に絶縁膜としてPE−SiO2 膜16を
例えば500nmの厚さに形成する。次いでリソグラフ
ィー技術とエッチングとにより、このPE−SiO2
16に溝17を、この溝17の底部に上記開口部15が
存在するように形成する。したがって、この溝17の幅
は例えば0.4μmとした。さらに上記エッチングによ
り、上記PE−SiN膜14をマスクにして、上記PE
−SiO2 膜13に下層配線11に通じる接続孔18を
形成する。このため、接続孔18の上記開口部15の口
径とほぼ同等の0.3μmとなる。
【0030】次いで図4の(3)に示すように、DCマ
グネトロンスパッタ法により、上記溝17および接続孔
18の各内壁に、高密度の第1の窒化チタン膜22を例
えば50nmの厚さに形成する。この第1の窒化チタン
膜22の成膜条件の一例としては、プロセスガスに、ア
ルゴン(例えば供給流量を20sccmとする)と窒素
(例えば供給流量を70sccmとする)とを用い、ス
パッタリング装置のDCパワーを8kW、スパッタリン
グ雰囲気の圧力を0.3Pa、成膜温度を150℃に設
定する。その結果、第1の窒化チタン膜22は、柱状結
晶構造を有する高密度で緻密な膜で形成される。そのた
め、良好なバリア性が得られる。
【0031】さらに上記第1の窒化チタン膜22よりも
低い密度の第2の窒化チタン膜23を例えば20nmの
厚さに形成する。この第2の窒化チタン膜23の成膜条
件の一例としては、プロセスガスに、アルゴン(例えば
供給流量を40sccmとする)と窒素(例えば供給流
量を140sccmとする)とを用い、スパッタリング
装置のDCパワーを8kW、スパッタリング雰囲気の圧
力を0.6Pa、成膜温度を150℃に設定する。その
結果、第2の窒化チタン膜23は、上記第1の窒化チタ
ン膜22と比べて、柱状結晶の粒界に隙間が多く存在す
る、低い密度の粗い膜で形成される。このような低い密
度の第2の窒化チタン膜23は、バリア性が不十分では
あるが、銅との密着性は良好である性質を有する。それ
は、隙間ができることにより、銅との接触面積が増加す
ることが一因であるといえる。良好な密着性を得るため
に必要なスパッタリング雰囲気の圧力は0.5Pa以上
であることが必要である。このように、第1,第2の窒
化チタン膜22,23により拡散バリア層21を形成す
る。
【0032】次いで図4の(4)に示すように、DCマ
グネトロンスパッタ法により、上記第2の窒化チタン膜
23の表面に銅を堆積して、後の電解めっき工程におけ
る銅成長のシードとなるシード層25を例えば100n
mの厚さに形成する。上記シード層25の成膜条件の一
例としては、プロセスガスに、アルゴン(例えば供給流
量を40sccmとする)を用い、スパッタリング装置
のDCパワーを12kW、スパッタリング雰囲気の圧力
を0.3Pa、成膜温度を150℃に設定する。
【0033】次いで図4の(5)に示すように、電解め
っき法により、上記接続孔18および溝17を埋め込む
とともに上記シード層25〔前記図4の(4)参照〕上
に銅を堆積して銅膜26を形成する。以下、シード層2
5と電解めっきにより堆積した銅との境界の図示は省略
した。この電解めっきによる銅の成膜条件の一例として
は、めっき液に、硫酸銅(例えば67g/dm3 とす
る)と硫酸(例えば170g/dm3 とする)と塩酸
(例えば70ppmとする)とを用い、印加電流を+9
A、めっき液温度を25℃に設定して、1μmの厚さに
銅を堆積した。
【0034】その後、化学的機械研磨(以下CMPとい
う、CMPはChemical MechanicalPolishing の略)に
より、接続孔18および溝17の外にある余分な銅膜2
6および第1,第2の窒化チタン膜22,23を除去す
る。その結果、図4の(6)に示すように、接続孔18
および溝17の各内部に銅膜26および第1,第2の窒
化チタン膜22,23が残されて、その銅膜26等によ
り配線27および接続プラグ28が形成される。
【0035】このように、本発明の拡散バリア層21
は、溝配線、接続孔に形成されるプラグ、通常の配線等
の拡散バリア層に適用することが可能である。また、上
記説明したように、いわゆるデュアルダマシンプロセス
に適用することが可能である。当然のことながら、通常
の溝配線を形成するダマシンプロセスに適用することも
可能であり、また接続孔に埋め込むとともに銅配線を形
成するプロセスにも適用することが可能である。
【0036】次に、本発明を銅配線に適用した一例を、
図5の製造工程図によって説明する。図5では、一例と
して、リソグラフィー技術とエッチング技術によりパタ
ーニングして形成する銅配線の製造工程を示す。
【0037】図5の(1)に示すように、基板(図示省
略)上に素子等(図示省略)を形成、さらに下層配線1
1や絶縁膜12等の形成を行い、平坦化プロセスによっ
てその絶縁膜12の表面を平坦化して、上記下層配線1
1の上面を露出させる。そして例えばプラズマCVD法
により上記絶縁膜12上に層間絶縁膜としてPE−Si
2 膜13を例えば800nmの厚さに形成する。通常
のタングステンプラグの形成技術により、上記PE−S
iO2 膜13に、下層配線11に通じる接続孔19を形
成した後、この接続孔19の内部に下地膜となる窒化チ
タン膜(図示省略)を介してプラグ20を、例えばタン
グステンで形成する。
【0038】次いでDCマグネトロンスパッタ法によ
り、上記プラグ20およびPE−SiO2 膜13上に、
高密度の第1の窒化チタン膜22を例えば50nmの厚
さに形成する。この第1の窒化チタン膜22の成膜条件
の一例としては、前記図2によって説明したのと同様で
ある。その結果、第1の窒化チタン膜22は、柱状結晶
構造を有する高密度で緻密な膜で形成される。そのた
め、銅に対する良好なる拡散バリア性が得られる。
【0039】さらに上記第1の窒化チタン膜22よりも
低い密度の第2の窒化チタン膜23を例えば20nmの
厚さに形成する。この第2の窒化チタン膜23の成膜条
件の一例としては、前記図2によって説明したのと同様
である。その結果、第2の窒化チタン膜23は、上記第
1の窒化チタン膜22と比べて、柱状結晶の粒界に隙間
が多く存在する、低い密度の粗い膜で形成される。この
ような低い密度の第2の窒化チタン膜23は、バリア性
が不十分ではあるが、銅との密着性が良好なる性質を有
する。それは、隙間ができることにより、銅との接触面
積が増加することが一因であるといえる。良好な密着性
を得るために必要なスパッタリング雰囲気の圧力は0.
5Pa以上であることが必要である。このように、第
1,第2の窒化チタン膜22,23により拡散バリア層
21を形成する。
【0040】次いで図5の(2)に示すように、電解め
っき法により、上記第2の窒化チタン膜23上に銅を堆
積して銅膜を、例えば500nmの厚さに形成する。こ
の銅膜は、前記説明したように電解めっき法によって成
膜してもよく、またはスパッタリングによって成膜して
もよい。
【0041】続いて、酸化シリコン膜を成膜した後、リ
ソグラフィー技術とエッチング技術とにより、その酸化
シリコンをパターニングして無機マスク(図示省略)を
形成する。そしてその無機マスクをエッチングマスクに
用いたドライエッチングにより、上記銅膜、第1,第2
の窒化チタン膜22,23をパターニングして、プラグ
20に接続する銅配線29を形成する。ここでは、ドラ
イエッチングにヘリコン波プラグソース搭載のエッチン
グ装置を用い、またエッチングガスには塩素を用いた。
【0042】上記説明では、第2の窒化チタン膜23を
形成する際に、スパッタリング雰囲気の圧力を高める方
法として、プロセスガスの流量を多くしたが、例えばス
パッタリング雰囲気では真空ポンプ(通常はクライオポ
ンプまたはターボポンプ)を用いて排気しているので、
その排気量を減少させることによりスパッタリング雰囲
気の圧力を高めてもよい。その排気量の調整の一方法と
しては、スパッタリング雰囲気と排気系との間に設けら
れているゲートバルブの開度を変化させればよい。ゲー
トバルブの開度を大きくすればスパッタリング雰囲気の
圧力は低下し、ゲートバルブの開度を小さくすればスパ
ッタリング雰囲気の圧力は増加する。
【0043】上記拡散バリア層21は、密度の異なる窒
化チタンで形成したが、拡散バリア性を有する高融点金
属材料であれば窒化チタン以外の材料で形成することが
可能である。例えば、窒化チタンの他には、タンタル、
窒化タンタル、タングステン、窒化タングステン、また
は窒化ケイ化タングステンを用いて形成することも可能
である。
【0044】また、配線材料としては、銅の他に、銅合
金を用いることも可能である。この銅合金の一例として
は、ジルコニウム銅がある。
【0045】さらに銅を溝に埋め込む方法としては、D
Cマグネトロンスパッタ法により銅を成膜した後、加熱
処理を行って、銅をリフローさせて溝や接続孔内に埋め
込んでもよい。このリフロー条件の一例として、リフロ
ー雰囲気をアルゴンガス雰囲気とし、その雰囲気の圧力
を大気圧とし、リフロー時間を1時間とした。
【0046】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の拡散バリ
ア層によれば、その最上部が、該最上部の下部よりも密
度の低い高融点金属材料で形成されているので、最上部
はその表面に形成される膜との密着性を高くすることが
可能になり、また最上部よりも下部は最上部よりも密度
が高い膜となるので、拡散バリア性を確保することがで
きる。よって、銅配線においては、良好なる拡散バリア
性および銅との密着性を有する拡散バリア層となる。こ
れにより、拡散バリア層上に銅または銅合金からなる膜
を形成した際に、拡散バリア層の下地への銅の拡散を防
止することができるとともに、拡散バリア層上における
銅の膜剥がれを防止することができる。
【0047】上記拡散バリア層の製造方法では、拡散バ
リア層の最上部を形成する際のスパッタリング雰囲気の
圧力を、その最上部よりも下部の高融点金属材料を堆積
する際のスパッタリング雰囲気の圧力よりも高めて、ス
パッタリングを行うことから、少なくとも最上部の高融
点金属材料の密度をその下部に堆積した高融点金属材料
の密度よりも低くなる状態で拡散バリア層を形成するこ
とができる。その結果、拡散バリア層とその表面に形成
される膜との密着性の向上が図れ、拡散バリア層の下部
における拡散バリア性を確保することができる。よっ
て、銅配線の形成においては、良好なる拡散バリア性お
よび銅との密着性を有する拡散バリア層を形成すること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の拡散バリア層に係わる第1の実施の形
態を説明する概略構成図である。
【図2】本発明の拡散バリア層の製造方法に係わる実施
の形態を説明する製造工程図である。
【図3】本発明の拡散バリア層に係わる第2の実施の形
態を説明する概略構成図である。
【図4】本発明を銅の溝配線の形成に適用した一例の製
造工程図である。
【図5】本発明を銅配線の形成に適用した一例の製造工
程図である。
【図6】従来の技術に係わる拡散防止膜の説明図であ
る。
【図7】剥がれに係わる課題の説明図である。
【図8】剥がれに係わる課題の説明図である。
【符号の説明】 21…拡散バリア層、22…第1の窒化チタン膜、23
…第2の窒化チタン膜

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡散バリア性を有する高融点金属材料か
    らなる拡散バリア層において、 前記拡散バリア層の最上部は、該最上部の下部よりも密
    度の低い高融点金属材料で形成されていることを特徴と
    する拡散バリア層。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の拡散バリア層において、 前記拡散バリア層は複数層の高融点金属材料層からな
    り、その最上部の高融点金属材料層は、該最上部の高融
    点金属材料層の下層よりも密度の低い高融点金属材料層
    からなることを特徴とする拡散バリア層。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の拡散バリア層において、 前記拡散バリア層の最上部は、該最上部の下部より連続
    的に密度を低下させた高融点金属材料からなることを特
    徴とする拡散バリア層。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の拡散バリア層において、 前記拡散バリア層は銅膜または銅合金膜の下地層である
    ことを特徴とする拡散バリア層。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の拡散バリア層において、 前記拡散バリア層は銅膜または銅合金膜の下地層である
    ことを特徴とする拡散バリア層。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の拡散バリア層において、 前記拡散バリア層は銅膜または銅合金膜の下地層である
    ことを特徴とする拡散バリア層。
  7. 【請求項7】 高融点金属材料からなり、最上部がその
    下部よりも密度の低い高融点金属材料で形成される拡散
    バリア層の製造方法であって、 前記拡散バリア層をスパッタリングにより成膜する際
    に、 前記拡散バリア層の最上部を形成する際の前記スパッタ
    リング雰囲気の圧力を、その最上部よりも下部の高融点
    金属材料を堆積する際のスパッタリング雰囲気の圧力よ
    りも高めてスパッタリングを行うことにより、該最上部
    の高融点金属材料の密度をその下部に堆積した高融点金
    属材料の密度よりも低下させることを特徴とする拡散バ
    リア層の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の拡散バリア層の製造方法
    において、 前記スパッタリング雰囲気の圧力を、該スパッタリング
    雰囲気に供給するプロセスガスの流量を増加させること
    により高めることを特徴とする拡散バリア層の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の拡散バリア層の製造方法
    において、 前記スパッタリング雰囲気の圧力を、該スパッタリング
    雰囲気から排気されるプロセスガスの流量を減少させる
    ことにより高めることを特徴とする拡散バリア層の製造
    方法。
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