JPH1154113A - 非水二次電池の電極用合剤の製造方法 - Google Patents

非水二次電池の電極用合剤の製造方法

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JPH1154113A
JPH1154113A JP9212989A JP21298997A JPH1154113A JP H1154113 A JPH1154113 A JP H1154113A JP 9212989 A JP9212989 A JP 9212989A JP 21298997 A JP21298997 A JP 21298997A JP H1154113 A JPH1154113 A JP H1154113A
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solvent
mixture
secondary battery
dispersion
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JP9212989A
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Kazuhiko Hashisaka
和彦 橋阪
Isamu Sakuma
勇 佐久間
Tetsuo Oka
哲雄 岡
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】充放電特性に優れた非水二次電池の電極用合剤
の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】(1)最初に溶媒中に導電材を分散させた分
散液を製造し、次に該分散液に電極活物質および結着材
を添加し、混練分散するという順序により製造すること
を特徴とする非水二次電池の電極用合剤の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水二次電池の電
極用合剤の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラ、携帯電話、ノート
型パソコン等のポータブル機器の普及に伴い、小型かつ
軽量で高容量の二次電池に対する需要が高まりつつあ
る。現在使用されている二次電池の多くはアルカリ電解
液を使用したニッケル-カドミウム電池であるが、平均
電池電圧が1.2Vと低いため、エネルギー密度を高くする
ことは困難である。そのため、負極に金属リチウムを使
用した高エネルギー二次電池の研究が行われてきた。
【0003】ところが、金属リチウムを負極に使用する
二次電池では充放電の繰り返しによってリチウムが樹枝
状(デンドライト)に成長し、内部短絡を起こして発火
する危険性がある。また、活性の高い金属リチウムを使
用するため、本質的に危険性が高く、民生用として使用
するには問題が多い。近年、このような安全上の問題を
解決し、かつリチウム電極特有の高エネルギーが可能な
ものとして、各種炭素質材料を使用したリチウムイオン
二次電池が考案されている。該電池は、充電時、炭素質
材料にリチウムイオンが吸蔵(ドーピング)され金属リ
チウムと同電位になり、金属リチウムの代わりに負極に
使用できることを利用したものである。また、放電時に
はドープされたリチウムイオンが負極から放出(脱ドー
ピング)されて元の正極材料に戻る。
【0004】このような、リチウムイオンをドーピング
可能な炭素質材料を負極として使用した場合には、デン
ドライト生成の問題も小さく、また金属リチウムが存在
しないため、安全性にも優れており、現在活発に研究が
行われている。
【0005】上記の炭素質材料へのリチウムイオンのド
ーピングを利用した電池用電極を使用した二次電池は、
特開昭57-208079号公報、特開昭58-93176号公報、特開
昭58-192266号公報、特開昭62-90863号公報、特開昭62-
122066号公報、特開平2-66856号公報等に記載されてい
る。
【0006】これらの電池に用いられる電池用電極は、
一般的に電極活物質(正極活物質または負極活物質)
と、導電材、結着材等からなる電極材料を溶媒に混練分
散させることにより製造された電極材料合剤を、集電体
の片面もしくは両面に塗布し、乾燥することにより作製
されているが、電極材料合剤の組成や、混練分散方法は
きわめて重要なものであり、その製造方法により作製し
た電池の放電容量、高出力特性等の充放電特性および安
全性等の電池性能が変化する。
【0007】電極用合剤の製造方法としては、特開平4-
253157号公報に記載されているように、混練容器内で撹
拌棒が自転しながら公転するタイプの混練機が使用さ
れ、電極材料は混練容器中に一括して投入された後、混
練分散を行うことによって製造することが一般的であっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
市場からの要求電池性能が高くなってきたことに伴い、
混練分散をさらに強化する必要が生じてきた。
【0009】そのため、特開平7-29605号公報に記載さ
れているように電極活物質、導電材、結着材および溶媒
をニーダーで混練する工程を経ることにより電極用合剤
を製造する方法も提案されている。しかし、該方法でも
混練分散が不十分であり、要求電池性能を満足するには
不十分であった。
【0010】本発明は上記課題を解決しようとするもの
であり、充放電特性に優れた非水二次電池の電極用合剤
の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は下記の構成を有する。
【0012】「(1)最初に溶媒中に導電材を分散させた
分散液を製造し、次に該分散液に電極活物質および結着
材を添加し、混練分散するという順序により製造するこ
とを特徴とする非水二次電池の電極用合剤の製造方法。
【0013】(2)最初に溶媒中に導電材を分散させた分
散液を製造し、次に電極活物質を添加し、混練分散した
後に、結着材を添加し、混練分散するという順序により
製造することを特徴とする非水二次電池の電極用合剤の
製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明においては、最初に溶媒中
に導電材が分散した分散液を製造した後、その分散液中
に電極活物質および結着材を添加し、混練分散するとい
う方法により電極用合剤を製造すること、または、最初
に溶媒中に導電材を分散させた分散液を製造した後、電
極活物質を添加し混練分散し、さらに結着材を添加し、
混練分散するという順序により製造することが必須であ
る。これら方法により、電極用合剤内での導電材の分散
性が向上することで、電極の電気抵抗が低くなり、充放
電特性、特に高出力特性に優れた非水二次電池を製造可
能な電極用合剤を製造することができる。
【0015】本発明において使用される溶媒は、特に限
定されるものではなく、使用される結着材の溶解性等に
応じて、水、有機溶媒のいずれかを適宜選択して使用す
ることができる。
【0016】本発明において使用される導電材は、特に
限定されるものではないが、炭素質材料系導電材を使用
することが好ましい。具体的にはカーボンブラック、人
造または天然の黒鉛粉末等が挙げられるが、良好な導電
性を示す点でカーボンブラックを使用することが好まし
い。
【0017】カーボンブラックとしてはサーマルブラッ
ク法、アセチレンブラック法等の分解法、チャンネルブ
ラック法、ガスファーネスブラック法、オイルファーネ
スブラック法、松煙法、ランプブラック法等の不完全燃
焼法のいずれの製法で製造されたものも好ましく使用さ
れるが、導電性の点からファーネスブラック、アセチレ
ンブラック、ケッチェンブラックが好ましく使用され
る。本発明においては、分散性が良好な点から、ファー
ネスブラックがより好ましく使用される。
【0018】また、本発明では、さらなる分散性向上を
目的として、酸性カーボンブラックを使用することも好
ましい。
【0019】酸性カーボンブラックとは、通常のカーボ
ンブラックをオゾンガス、酸素含有ガス、硝酸等の酸化
剤等で酸化処理することにより得られ、カーボンブラッ
クと蒸留水とを煮沸した後の懸濁液のpH値が6以下のも
のをいう。特にpH値が2〜5のものが好ましく使用され
る。
【0020】導電材添加による導電性向上のためには活
物質の材料、形状、粒径、及び結着材の種類、配合量等
によって、最適な粒径や添加量が実験的に決められるべ
きであるが、通常は一次粒子径で0.001μm〜0.5μm、さ
らに好ましくは0.005μm〜0.1μmの微粒子が使用され、
また、添加量としては電極材料中0.1〜20wt%、さらに好
ましくは0.5〜10wt%が使用される。一次粒子径が0.001
μmを下回るものは安定した製造が困難となる傾向があ
り、また0.5μmを越えるものは、分散性が不十分となる
場合がある。一方、0.1wt%未満の添加量では添加効果が
小さく、20wt%を越えると電極単位重量あたりの容量が
低下する傾向がある。
【0021】導電材の溶媒への分散方法はとくに限定さ
れるものではなく、公知の分散機、混練機を使用して行
うことができる。また、これらの分散機、混練機は、単
独で使用しても、組み合わせて使用しても良い。
【0022】本発明では、導電材の溶媒への分散をメデ
ィア分散により行うことが、さらなる分散性向上のため
好ましい。メディア分散とは、被分散物中にガラス製、
セラミックス製、スチール製等のビーズ(メディア)を
入れ、回転させたときにメディア同士が衝突することに
伴い発生する剪断力により分散を行う方法である。具体
的にはボールミル、ビーズミル、サンドミル等が挙げら
れ、中でもサンドミルが最も好ましい。
【0023】本発明における電極用合剤は、あらゆる非
水二次電池用電極に使用可能であるが、とくにリチウム
イオン二次電池用電極に使用する場合には、正極活物質
としてリチウム複合酸化物が好ましく使用される。特に
LixCoO2(0<x≦1.0)、LixNiO2(0<x≦1.0)、およびこれ
らの金属元素の一部をアルカリ土類金属元素および/ま
たは遷移金属元素で置換したリチウム複合酸化物や、Li
xMnO2(0<x≦1.0)、LixMn2O4(0<x≦1.3)等が好ましく
使用される。
【0024】また、正極活物質としては、リチウム複合
酸化物以外にもアルカリ金属を含む遷移金属酸化物や、
遷移金属カルコゲンなどの無機化合物、ポリアセチレ
ン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポ
リアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の共役系
高分子、ジスルフィド結合を有する架橋高分子、塩化チ
オニル等が挙げられる。これらの中で、電解質としてリ
チウム塩を含む非水電解液を使用した二次電池の場合に
は、コバルト、ニッケル、マンガン、モリブデン、バナ
ジウム、クロム、鉄、銅、チタン等の遷移金属酸化物や
遷移金属カルコゲン等の遷移金属化合物が好ましく使用
される。
【0025】本発明において、正極活物質としてリチウ
ム複合酸化物を使用した場合には、負極活物質としては
炭素質材料が好ましく使用される。
【0026】炭素質材料としては、特に限定されるもの
ではなく、一般に有機物を焼成したものが使用される。
また、結晶性、非晶性のどちらであっても差し支えな
い。形態も粉末状、繊維状等、特に限定されるものでは
ない。また、これらは単独で用いても、2種以上の混合
物として用いても特に問題はない。具体的には、人造あ
るいは天然の黒鉛粉末、炭素繊維、メソカーボンマイク
ロビーズ(MCMB)、フッ化カーボン等が挙げられる。
【0027】本発明において、負極活物質として炭素質
材料を用いる場合、炭素質材料の使用量は特に限定され
るものではないが、電極材料中70重量%以上、99重量%以
下であることが好ましい。70重量%未満や、99重量%を超
えると電池容量が低下する傾向にある。75重量%以上、9
0重量%以下であることがさらに好ましい。
【0028】本発明においては、サイクル特性の改善の
ため、炭素質材料の一部として炭素繊維を使用すること
が好ましい。ここで使用される炭素繊維としては、特に
限定されるものではないが、一般に有機物を焼成したも
のが使用される。また、非晶性炭素繊維、結晶性炭素繊
維のいずれであっても好ましく使用することができる。
具体的には、ポリアクリロニトリル(PAN)から得られ
るPAN系炭素繊維、石炭もしくは石油などのピッチから
得られるピッチ系炭素繊維、セルロースから得られるセ
ルロース系炭素繊維、低分子量有機物の気体から得られ
る気相成長炭素繊維等が挙げられるが、その他に、ポリ
ビニルアルコール、リグニン、ポリ塩化ビニル、ポリア
ミド、ポリイミド、フェノール樹脂、フルフリルアルコ
ール等を焼成して得られる炭素繊維も好ましく使用され
る。これらの炭素繊維の中で、炭素繊維が使用される電
極及び電池の特性に応じて、その特性を満たす炭素繊維
が適宜選択されて使用される。上記炭素繊維の中で、リ
チウム等のアルカリ金属塩を含む非水電解液を使用した
二次電池の負極に使用する場合には、PAN系炭素繊維、
ピッチ系炭素繊維が好ましい。その中でも、アルカリ金
属イオン、特にリチウムイオンのドーピングが良好であ
るという点で、PAN系炭素繊維が好ましく使用される。
また、炭素繊維は単独で使用しても、2種以上の混合物
として使用してもとくに問題はない。
【0029】炭素繊維の直径、長さは特に限定されない
が、コーターによる塗布特性、電極巻回時の内部短絡発
生の低減等の観点から、ミルド状炭素繊維を使用するこ
とが好ましい。
【0030】本発明における結着材としてはとくに限定
されるものではない。具体的には、ポリフッ化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデン/六フッ化プロピレン共重合体、
ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン
/六フッ化プロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル
酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニル
アセタール、ポリウレタン、ポリエチレンオキサイド、
ポリプロピレンオキサイド、ポリジメチルシロキサン、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、各種ゴ
ム、リグニン、アルギン酸、ペクチン、ゼラチン、セル
ロースおよび/またはセルロース塩等が挙げられる。こ
れらは単独で使用しても、2種以上の混合物として使用
しても差し支えない。
【0031】また、上記結着材の溶媒中への添加時の形
態は、粉末状、粒状等の固体状、溶液および分散液(デ
ィスパージョン、エマルジョン等)等の液状のいずれで
あっても良いが、液状であることが好ましい。固体状で
あれば、結着材の凝集物等の発生が懸念されるため、あ
まり好ましくない。
【0032】結着材の使用量としては、特に限定される
ものではないが、電極材料中0.5重量%以上、30重量%以
下であることが好ましい。0.5重量%未満では塗布特性が
不十分である場合があり、また30重量%を超えると電池
容量が低下する傾向があるため好ましくない。1重量%以
上、20重量%以下であることがさらに好ましい。
【0033】溶媒中に導電材が分散した分散液中への、
電極活物質および結着材の混練分散方法はとくに限定さ
れるものではなく、公知の混練機、分散機を使用して行
うことができる。具体的には、リボン型混合機、スクリ
ュー混合機、プラネタリーミキサー、ホモジナイザー、
ホモミキサー、ピンミキサー、ニーダー、らいかい機、
ボールミル、ビーズミル、サンドミル等が挙げられる。
これらの混練機、分散機は、単独で使用しても、組み合
わせて使用しても良い。
【0034】電極活物質および結着材の添加は、両者同
時でも、いずれか一方が先でも、特に限定されるもので
はないが、先に電極活物質を添加し、混練分散した後
に、結着材を添加し、混練分散するという順序で電極用
合剤を製造することが、さらなる分散性向上のため好ま
しい。
【0035】また、電極用合剤を製造する各工程におい
て、必要に応じて、各種分散剤、界面活性剤、安定剤、
有機、無機の各種フィラー等を添加することも好まし
い。
【0036】電極用合剤を集電体に設けて電池用電極を
作製する方法は特に限定されるものではなく、電極用合
剤を集電体の片面もしくは両面に塗布後、乾燥すること
により作製することができる。
【0037】本発明における集電体は金属が好ましく、
金属を箔状、網状、ラス状等の形態にして使用すること
が可能であるが、これらは特に限定されるものではな
い。
【0038】電極用合剤の集電体への塗布は、公知のコ
ーターを使用して行うことができる。具体的には、スリ
ットダイコーター、リバースロールコーター、リップコ
ーター、ブレードコーター、ナイフコーター、グラビア
コーター、フローコーター、バーコーター、ディップコ
ーター、スプレーコーター等を使用した塗布方法が挙げ
られる。
【0039】また、必要に応じて、塗布、乾燥後の電池
用電極に熱処理、プレス等の処理を施すことも好まし
い。
【0040】本発明において作製される電池用電極を使
用した電池の形態は特に限定されるものではないが、正
極、負極、セパレータをスパイラル状に巻回した電極体
を使用した電池が、電極単位面積当たりの電流が小さ
く、電池を重負荷状態で使用することが可能なため好ま
しい。また、形態も円筒型、角型、コイン型、シート状
等、特に限定されるものではない。
【0041】本発明におけるセパレータとしては、正極
と負極が短絡することを防止できるものであれば特に制
限されるものではない。また、電解液の浸透性が良く、
電子やイオンの移動抵抗にならないことが望ましく、代
表的な素材としては、ポリオレフィン、ポリエステル、
ポリアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、
ポリスルフォン、ポリカーボネート、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。こ
の中でも、特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スルフォン、ポリフッ化ビニリデン等が強度、安全性に
優れており好ましい。セパレータの形状としては、多孔
性膜や不織布等が一般的に挙げられるが、電池缶への充
填率を上げやすいことから、多孔性膜が好ましい。さら
に、多孔性膜は、対称膜、非対称膜が一般的であるが、
強度、安全性を向上させるために、複数の種類の膜を積
層した複合膜とすることも可能である。多孔膜の空孔率
は、電子やイオンの透過性を高めるためにはなるべく高
い方が良いが、膜の強度低下を招く危険性があるため、
素材や膜厚に応じて決定されるべきである。一般的に
は、膜厚は20〜100μm、空孔率は30〜80%が望ましい。
また、孔の径は電極シートより脱離した活物質、結着
材、導電材が透過しない範囲であることが望ましく、具
体的には、平均孔径が0.01〜1μmのものが好ましい。
【0042】また、本発明においては、電池用電極表面
に上記セパレータ用素材の溶液を塗布した後、貧溶媒で
抽出する等の方法により、電池用電極表層に微多孔性絶
縁層を形成した電池用電極も好ましく使用することがで
きる。この場合、セパレータは必ずしも必要ではない。
【0043】具体的には、ポリスルフォンやポリフッ化
ビニリデン等のポリマを、ジメチルスルフォキシド、N
メチル-2-ピロリドン等の良溶媒に溶解させた溶液を電
池用電極表面に塗布した後、メタノール、水等の貧溶媒
に浸漬することにより、電池用電極表層に微多孔性絶縁
層を形成する方法が挙げられる。
【0044】本発明における、スパイラル状に巻回した
電極体の形状は、必ずしも真円筒形である必要はなく、
スパイラル断面が楕円である長円筒形やスパイラル断面
が長方形をはじめとする角柱のような形状をとっても構
わない。この場合、電池缶も電極体の形状に応じた形状
をとることが可能である。代表的な使用形態としては、
筒状で底のある電池缶にスパイラル状電極体と電解液を
装填し、電極シートから取り出したリードがキャップと
電池缶に溶接された状態で封がされている形態が最も一
般的な形態として挙げられるが、特にこの形態に限定さ
れるものではない。
【0045】本発明において、スパイラル状電極体を装
填する電池缶は特に限定されるものではないが、鉄にNi
等の金属のメッキを施した電池缶、ステンレス鋼製電池
缶等が、強度、耐腐食性、加工性に優れるため好まし
い。また、アルミ合金や各種エンジニアリングプラスチ
ックを使用して軽量化を図ることも可能であり、各種エ
ンジニアリングプラスチックと金属との併用も可能であ
る。
【0046】本発明における電解液に使用される溶媒と
しては、特に限定されることなく従来の溶媒が使用可能
である。例えば酸あるいはアルカリ水溶液、または、非
水溶媒等が挙げられる。この中で、上述のアルカリ金属
塩を含む非水電解液からなる二次電池の電解液の溶媒と
しては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、γ
-ブチロラクトン、N-メチル-2-ピロリドン、アセトニト
リル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキ
シド、テトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、ギ酸メ
チル、スルホラン、塩化チオニル、1,2-ジメトキシエタ
ン、ジエチレンカーボネートや、これらの誘導体や混合
物等が好ましく使用される。
【0047】本発明における電解液に含まれる電解質と
しては、アルカリ金属、特にリチウムのハロゲン化物、
過塩素酸塩、チオシアン、ホウフッ化塩、リンフッ化
塩、砒素フッ化塩、アルミニウムフッ化塩、トリフルオ
ロメチル硫酸塩等が好ましく使用される。特にリチウム
塩は標準電極電位が最も低く、大きな電位差を得ること
ができるので、電解液に含まれる電解質としてより好ま
しく使用される。
【0048】本発明により、充放電特性に優れた、非水
二次電池の電極用合剤の製造方法を提供することができ
る。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0050】実施例1 正極活物質としてLiCoO2:“セルシード”C-5(日本化学
工業(株)製)85wt%、導電材としてファーネスブラッ
ク:“三菱カーボンブラック”MA-100B(三菱化学(株)
製:pH=3.5)5wt%、結着材としてポリフッ化ビニリデ
ン:“KFポリマー”#1000(呉羽化学工業(株)製)のN-
メチル-2-ピロリドン溶液(濃度:30wt%)10wt%、溶媒
にN-メチル-2-ピロリドンを使用し、まず最初に、溶媒
中に導電材をサンドミルを用いて分散し、次に正極活物
質を添加しサンドミルを用いて混練分散し、最後に結着
材を添加しホモジナイザーを用いて混練分散するという
順序で、正極材料合剤を調製した。
【0051】そして、この正極材料合剤を集電体である
厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布し、乾
燥させた後、ロールプレスを行うことによって、正極を
得た。
【0052】次に負極活物質として人造黒鉛粉末:LB-BG
(日本黒鉛工業(株)製)を85wt%、結着材としてポリ
フッ化ビニリデン:“KFポリマー”#1100(呉羽化学工業
(株)製)のN-メチル-2-ピロリドン溶液15wt%をホモジ
ナイザーで混練分散することにより負極材料合剤を調製
した。そして、この負極材料合剤を集電体である厚さ16
μmの銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、ロー
ルプレスを行うことによって、負極を得た。
【0053】次に、正極に、厚さ100μm、幅3mmのアル
ミニウム板を、負極に厚さ100μmのニッケル板をリード
として溶接した後、セパレータとしてポリプロピレン/
ポリエチレン/ポリプロピレン積層多孔質フィルム:“ユ
ーポア”UP3015(宇部興産(株)製)を介して、正極を
内側となるように重ね合わせ、巻回することにより、ス
パイラル状の電極体を作製した。
【0054】次に電極体を18mm径65mm長の円筒型電池缶
に装填し、電解液として1M-リンフッ化リチウムを含有
するプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートの
1:1混合液を使用した電池を作製した。この電池を、充
電電流1A、定電圧値4.2V、充電時間2.5時間で定電流定
電圧充電し、放電電流0.2Aおよび2.5A、放電終止電圧2.
5Vで容量試験を行った。結果を表1に示した。
【0055】比較例1 正極材料合剤の調製において、正極活物質および導電
材、結着材、溶媒を一括して混合し、ホモジナイザーを
使用して混練分散を行った以外は実施例1と同様にして
電池の作製、容量試験を行った。結果を表1に示した。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明により、充放電特性に優れた非水
二次電池の電極用合剤の製造方法を提供することができ
る。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最初に溶媒中に導電材を分散させた分散液
    を製造し、次に該分散液に電極活物質および結着材を添
    加し、混練分散するという順序により製造することを特
    徴とする非水二次電池の電極用合剤の製造方法。
  2. 【請求項2】導電材の分散をメディア分散によって行う
    ことを特徴とする請求項1記載の非水二次電池の電極用
    合剤の製造方法。
  3. 【請求項3】電極活物質の分散をメディア分散によって
    行うことを特徴とする、請求項1または2記載の非水二
    次電池の電極用合剤の製造方法。
  4. 【請求項4】メディア分散が、ボールミル、サンドミ
    ル、ビーズミルから選ばれるいずれか一つの方法によっ
    て行われることを特徴とする、請求項2または3記載の
    非水二次電池の電極用合剤の製造方法。
  5. 【請求項5】結着材が液状であることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の非水二次電池の電極用合剤
    の製造方法。
  6. 【請求項6】最初に溶媒中に導電材を分散させた分散液
    を製造し、次に電極活物質を添加し、混練分散した後
    に、結着材を添加し、混練分散するという順序により製
    造することを特徴とする非水二次電池の電極用合剤の製
    造方法。
  7. 【請求項7】導電材の分散をメディア分散によって行う
    ことを特徴とする、請求項6記載の非水二次電池の電極
    用合剤の製造方法。
  8. 【請求項8】電極活物質の分散をメディア分散によって
    行うことを特徴とする、請求項6または7記載の非水二
    次電池の電極用合剤の製造方法。
  9. 【請求項9】メディア分散が、ボールミル、サンドミ
    ル、ビーズミルから選ばれるいずれか一つの方法によっ
    て行われることを特徴とする、請求項7または8記載の
    非水二次電池の電極用合剤の製造方法。
  10. 【請求項10】結着材が液状であることを特徴とする請
    求項6〜9のいずれかに記載の非水二次電池の電極用合
    剤の製造方法。
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