JPH1153599A - 硬貨入金機 - Google Patents

硬貨入金機

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JPH1153599A
JPH1153599A JP9206461A JP20646197A JPH1153599A JP H1153599 A JPH1153599 A JP H1153599A JP 9206461 A JP9206461 A JP 9206461A JP 20646197 A JP20646197 A JP 20646197A JP H1153599 A JPH1153599 A JP H1153599A
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Yuusuke Inuki
裕介 井貫
Yoshikatsu Ota
佳克 太田
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Glory Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管理者に頼らずに、担当者によって機体1内
から硬貨の回収を行なえ、その場合でも担当者情報によ
って回収硬貨の管理を確実する。 【解決手段】 担当者により、持参した硬貨を硬貨分類
通路で種類別に分類して種類別一時保留部に一時保留
し、確認後に、一時保留した硬貨を種類別収納部18に収
納する。種類別収納部18は、機体1から着脱可能に設
け、機体1に装着した状態で電気的ロック手段によりロ
ックする。種類別収納部18に収納される硬貨の満杯を満
杯検知手段で検知する。満杯検知時において、ID入力
手段7で担当者情報の入力を受け付けたことを条件に、
駆動制御部により電気的ロック手段のロック動作を解除
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機体に投入される
硬貨を硬貨分類通路により種類別に分類して収納する硬
貨入金機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、異なる場所に点在する清
涼飲料水やたばこなどの自動販売機から売上金として貨
幣(硬貨および紙幣を含む)を回収するにあたり、それ
らの自動販売機を管理している担当者(ルートセールス
マン)は、補充する商品を載せた自動車で自動販売機の
設置場所に行き、持って行った商品を自動販売機に補充
し、自動販売機から売上金額データ(貨幣データ)を転
記するとともに貨幣処理機から貨幣を回収し、減ってい
る釣り銭準備金を補充して残りを持ち帰っている。
【0003】そして、売上金の確認は、営業所に戻って
から、担当者によって、硬貨を硬貨計数機に投入して計
数し、その硬貨計数金額データと紙幣がある場合には紙
幣を数えた紙幣計数金額データとを併せて、転記してき
た売上金額データとの照合を行なっている。計数確認後
の硬貨は袋に入れ、担当者から営業所の管理者に渡され
る。
【0004】また、管理者は、担当者から渡された袋の
硬貨を金種別に分類して回収管理するためと、担当者に
よる硬貨の違算などを考慮して、担当者から渡された袋
の硬貨を硬貨入金機に投入し、金種分類して収納すると
ともに計数確認を再度行なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、担当者
により硬貨計数機に投入して計数確認が行なわれた硬貨
を、管理者により硬貨入金機に投入して金種分類収納お
よび計数確認を再度行なわなければならず、硬貨の回収
管理が効率的でなく、管理者にとって手間がかかるもの
であった。
【0006】また、仮に、担当者により、持ち帰った硬
貨を硬貨入金機に投入して金種分類収納および計数確認
を行なうようにした場合、計数確認後に違算などがあっ
てもう一度計数しようとしても、硬貨を金種別に分類し
て収納して別の担当者が持ち帰った硬貨と混合してしま
うため、違算などに対応できない。さらに、硬貨入金機
の硬貨収納部が満杯になった場合、満杯になった金種の
硬貨を硬貨入金機から取り出して回収する必要がある
が、担当者によって回収されたのでは管理が十分でない
ので、硬貨入金機からの硬貨の回収は管理者によって行
なわなければならず、したがって、満杯時には、その都
度、管理者を呼んで、満杯硬貨を回収してもらう必要が
あり、結局は管理者の手間を煩わすことなる。
【0007】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、管理者に頼らず、担当者によって機体内から硬貨
を回収でき、その場合でも硬貨の管理を確実できる硬貨
入金機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の硬貨入金
機は、機体に投入される硬貨を硬貨分類通路により種類
別に分類して収納する硬貨入金機において、前記硬貨分
類通路で分類された硬貨を種類別に一時保留するととも
に、この一時保留硬貨を収納側および返却側のいずれか
一方へ放出する種類別一時保留部と、前記機体から着脱
可能に設けられ、前記種類別一時保留部から収納側へ放
出される硬貨を種類別に収納する種類別収納部と、この
各種類別収納部に対応して各々設けられ、前記機体に装
着された種類別収納部に対し電気的駆動によってロック
動作およびロック動作の解除を可能とする電気的ロック
手段と、担当者情報の入力を受け付けるID入力手段
と、前記各種類別収納部ごとに各々設けられ、種類別収
納部に収納される硬貨の満杯を検知する満杯検知手段
と、この満杯検知手段による満杯検知時において、前記
ID入力手段で担当者情報の入力を受け付けたことを条
件に前記電気的ロック手段のロック動作を解除させる駆
動制御部とを具備しているものである。
【0009】担当者により、持参した硬貨を種類別に分
類して一時保留することで確認を行なえるとともに、確
認後に種類別収納部に収納を行なえる。さらに、種類別
収納部が満杯になったときには、担当者による担当者情
報の入力を条件に種類別収納部を機体から取り出して硬
貨の回収を可能としているため、担当者情報によって回
収硬貨の管理を行なえる。したがって、管理者に頼らず
に、担当者によって機体内から硬貨の回収を行なえ、そ
の場合でも担当者情報によって回収硬貨の管理を確実に
行なえる。
【0010】請求項2記載の硬貨入金機は、請求項1記
載の硬貨入金機において、機体に投入される硬貨の硬貨
分類通路での分類を含む入金処理を行なう硬貨入金処理
部と、この硬貨入金処理部を駆動する硬貨入金処理部駆
動手段と、各種類別収納部に対応して各々設けられ、種
類別収納部が機体に装着されたことを検知する装着検知
手段と、この装着検知手段の装着検知を条件に前記硬貨
入金処理部駆動手段を駆動させる制御部とを具備してい
るものである。
【0011】種類別収納部が機体に装着されているとき
に硬貨入金処理部駆動手段を駆動させるため、種類別収
納部が未装着のまま入金処理が行なわれるのが防止され
る。
【0012】請求項3記載の硬貨入金機は、請求項1ま
たは2記載の硬貨入金機において、電気的ロック手段
は、機体側に設けられるソレノイドおよびこのソレノイ
ドで作動されるロック爪と、種類別収納部側に設けられ
て前記ロック爪で係止される係止片とを有しているもの
である。
【0013】機体側のソレノイドの作動によってロック
爪で種類別収納部側の係止片を係止するため、種類別収
納部のロックが確実になる。
【0014】請求項4記載の硬貨入金機は、請求項1な
いし3いずれか記載の硬貨入金機において、満杯検知手
段は、種類別収納部に収納された硬貨の枚数が所定値に
達したことを検知する硬貨枚数検知手段、および種類別
収納部に収納された硬貨量を直接検知する硬貨量検知手
段の少なくとも一方である。
【0015】満杯検知手段が硬貨枚数検知手段および硬
貨量検知手段の少なくとも一方であるので、種類別収納
部の満杯の検知が確実になる。
【0016】請求項5記載の硬貨入金機は、請求項1な
いし4いずれか記載の硬貨入金機において、ID入力手
段は、担当者情報が書き込まれたカードとこのカードに
書き込まれた担当者情報を読み取るカード読取部、およ
び暗証番号を入力する暗証番号入力手段の少なくとも一
方である。
【0017】ID入力手段がカードとカード読取部およ
び暗証番号入力手段の少なくとも一方であるので、担当
者情報の入力が容易になる。
【0018】請求項6記載の硬貨入金機は、請求項1な
いし5いずれか記載の硬貨入金機において、種類別収納
部は、機体に対して引出および装着可能な引出枠と、こ
の引出枠に対して取付および取外し可能な収納袋とを有
しているものである。
【0019】硬貨の回収時には、機体に対して引き出し
た引出枠から収納袋を取り出すことで、袋取りした状態
で硬貨が回収され、回収硬貨の取扱い性が良好になる。
【0020】請求項7記載の硬貨入金機は、請求項6記
載の硬貨入金機において、装着検知手段は、引出枠が機
体に装着されたことを検知する引出枠検知手段、および
機体に装着された引出枠に収納袋が装着されていること
を検知する収納袋検知手段の少なくとも一方である。
【0021】装着検知手段が引出枠検知手段および収納
袋検知手段の少なくとも一方であるので、引出枠または
収納袋が未装着のまま入金処理が行なわれるのが防止さ
れる。
【0022】請求項8記載の硬貨入金機は、請求項1な
いし5いずれか記載の硬貨入金機において、種類別収納
部は、硬貨を直接収納する収納箱である。
【0023】種類別収納部が収納箱であるので、硬貨収
納量の少ない種類などの場合に適する。
【0024】請求項9記載の硬貨入金機は、請求項8記
載の硬貨入金機において、装着検知手段は、収納箱が機
体に装着されたことを検知する収納箱検知手段である。
【0025】装着検知手段が収納箱検知手段であるの
で、収納箱が未装着のまま入金処理が行なわれるのが防
止される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の硬貨入金機の一実
施の形態を図面を参照して説明する。
【0027】図1は硬貨入金機の斜視図を示す。
【0028】図1において、1は硬貨入金機の機体で、
この機体1の底部には床面を走行移動させて設置するた
めの複数の車輪2が回転自在に取り付けられている。
【0029】機体1の上面右奥側には、入出力操作ユニ
ット3が設置されている。この入出力操作ユニット3
は、機体1上に設置される本体部4を有し、この本体部
4には、テンキーなどの各種操作キーを有する暗証番号
入力手段としての操作部5、および担当者情報などが磁
気記録によって書き込まれた図示しないカードを通すカ
ードリーダ溝6が配設され、このカードリーダ溝6の内
側にカードに書き込まれた担当者情報などを読み取る後
述するカード読取部122 が配設されている。そして、こ
れら操作部5およびカード読取部122 が担当者情報を入
力するID入力手段7として構成されている。さらに、
本体部4には、各種のジャーナルを印字出力するプリン
タ部8が配設されている。また、本体部4の上面奥側に
は、各種の事項を表示する液晶表示器などの表示部9が
配設されている。
【0030】機体1の上面中央奥側には硬貨投入口枠10
が設置され、この硬貨投入口枠10の内側には硬貨を投入
する硬貨投入口11が形成され、この硬貨投入口11の底部
に硬貨を後述する硬貨入金処理部31へ導くホッパ12が配
設されている。
【0031】また、機体1の前面中段左側位置には、硬
貨入金処理部31からリジェクトされる偽貨などの不適正
硬貨を含むリジェクト貨が返却されるリジェクト貨収納
部13が配設されている。このリジェクト貨収納部13は、
機体1から引出可能に構成されたリジェクト箱14にて形
成されている。
【0032】機体1の前面中段位置には、後述するが硬
貨入金処理部31で処理される硬貨が金種別に一時保留さ
れた後の返却指示時において、返却処理される硬貨を全
ての金種が混在状態で一括して受け入れて収納する返却
部15が配設されている。この返却部15は、機体1の左右
方向に幅広に形成されるとともに機体1から引出可能に
構成された返却箱16にて形成されている。返却箱16には
引出操作用の取手部17が形成されている。
【0033】機体1の前面下部域には、すなわち返却部
15の下部域には、金種別の種類別収納部18が装着されて
いる。これら種類別収納部18のうち、50円、100
円、10円、500円の金種に対応する種類別収納部18
は機体1に対して引出可能に構成された大形の引出枠19
(50円用は引出枠19-2、100円用は引出枠19-4、1
0円用は引出枠19-5、500円用は引出枠19-6)にて形
成され、1円、5円の金種に対応する種類別収納部18は
機体1に対して引出可能に構成された小形の収納箱20
(1円用は収納箱20-1、5円用は収納箱20-3)にて構成
されている。各引出枠19および各収納箱20の前面上部に
は引出操作用の取手部21,22が形成されている。
【0034】機体1には各引出枠19および各収納箱20が
引出可能に装着される装着部23,24が形成されており、
引出枠19用の装着部23は機体1の前方および下方(底
面)に開放され、各収納箱20用の装着部24は前方に開放
されている。
【0035】次に、図2は硬貨入金処理部の平面図を示
す。
【0036】機体1内の上部には硬貨投入口11に投入さ
れた硬貨の入金処理を行なう硬貨入金処理部31が配設さ
れている。この硬貨入金処理部31は、硬貨投入口11の下
方に位置して硬貨を受け入れる供給用の回転円盤32、お
よびこの回転円盤32から硬貨を受け入れる繰出用の回転
円盤33、この回転円盤33から繰り出される硬貨を搬送す
る硬貨通路34を有している。
【0037】供給用の回転円盤32の周囲には、繰出用の
回転円盤33へ硬貨を供給する供給口35を有する周壁36が
配設されている。そして、回転円盤32は、図2矢印方向
に回転駆動され、この回転による遠心力によって硬貨が
周壁36に沿って移動されるとともに供給口35から繰出用
の回転円盤33上へ放出供給される。なお、回転円盤32か
らの硬貨の供給量は、繰出用の回転円盤33上の硬貨量を
図示しないセンサで検知することによって硬貨詰まりな
どが生じないように適量に設定される。
【0038】繰出用の回転円盤33の周囲には、硬貨通路
34へ硬貨を1枚ずつ繰り出すための繰出口37を有する周
壁38が配設されている。この繰出口37には、回転円盤33
の上面との間に処理対象の最大厚み硬貨よりやや大きい
間隔をあけて厚み規制部材39が配設されている。そし
て、回転円盤33は、図2矢印方向に回転駆動され、この
回転による遠心力によって硬貨が周壁38に沿って移動す
るとともに厚み規制部材39の下側を通じて硬貨通路34に
1層1列状態で繰り出される。
【0039】また、硬貨通路34は、機体1の左側面に沿
った硬貨識別通路40と、機体1の前面に沿った硬貨分類
通路41とを有しており、これら硬貨識別通路40および硬
貨分類通路41が通路底板42上に形成されている。
【0040】硬貨識別通路40において、通路底板42上の
両側に処理対象の最大径硬貨よりやや大きい間隔をあけ
て通路側板43,44が配設され、一側の通路側板43は通路
内方に突出して通路内を搬送される硬貨の周縁が当接す
る基準側板として構成されている。
【0041】通路側板43,44の下流側には、通路内を搬
送される硬貨の適正、不適正および金種などを識別する
材質センサやイメージセンサなどの識別部45が配設され
ている。
【0042】識別部45の下流側には、通路内外に進退可
能とするストッパ46が配設されている。このストッパ46
により、識別部45で不適正と識別された不適正硬貨の次
の硬貨が停止される。
【0043】ストッパ46の下流側には、通路底板42の他
側寄り位置にリジェクト口47が開口形成されているとと
もに、通路底板42上の一側にリジェクトレバー48が配設
されている。リジェクトレバー48は、通路外に退避して
下流側への硬貨の通過を許容する退避位置(図2の実線
位置)と、通路内に進入してリジェクト貨をリジェクト
口47に落下させる排除位置(図2の想像線位置)にロー
タリーソレノイド49によって回動される。なお、リジェ
クト口47は図示しないシュートを通じてリジェクト貨収
納部13に連通され、リジェクト口47で排除されたリジェ
クト貨がリジェクト箱14に受け入れられて収納されるよ
うに構成されている。
【0044】リジェクト口47およびリジェクトレバー48
の下流には、硬貨の搬送方向を硬貨識別通路40から硬貨
分類通路41へほぼ90゜方向変換させる方向変換用のガ
イド板50が配設されている。
【0045】また、硬貨分類通路41において、通路底板
42上の両側に処理対象の最大径硬貨よりやや大きい間隔
をあけて通路側板51,52が配設され、他側の通路側板52
の上流部には通路内方に突出して硬貨分類通路41内に進
入される硬貨の周縁が当接するガイド面部53が形成され
ている。
【0046】通路側板51,52間の通路底板42上に、小径
硬貨から大径硬貨の順すなわち1円、50円、5円、1
00円、10円、500円の金種順に硬貨を落下させて
分類する分類孔54(54-1〜54-6)が形成され、これら各
分類孔54の他側(通路側板52側)に基準ローラ55が回転
自在に軸支されている(ただし、最下流部の500円の
金種については基準ローラ55は設けられない)。これら
各分類孔54は基準ローラ55を基準として分類対象金種に
対応する孔幅に形成されている。そして、分類孔54上を
分類対象金種の硬貨が通過する際、その硬貨の一側が分
類孔54の縁部に載らずに落下して分類され、一方、分類
対象金種より大径金種の硬貨が通過する際、その硬貨の
両側が分類孔54の両縁部に載ったまま下流側へ通過され
る。また、各分類孔54の上流側には、各分類孔54への硬
貨の分類を検知する確認センサ56(56-1〜56-6)が配設
されている。
【0047】また、硬貨識別通路40の上方には、通路内
の硬貨を搬送する搬送ベルト57が張設されている。この
搬送ベルト57は上流側と下流側のプーリ58,59間に張設
され、通路底板42に臨むベルト部位が処理する最小厚み
硬貨よりやや小さい間隔をあけて配置されるように複数
のローラ60によって付勢されている。そして、下流側の
プーリ59に図示しないモータの駆動力が伝達されて回動
される。
【0048】また、硬貨分類通路41の上方には、通路内
の硬貨を搬送する一対の搬送ベルト61が張設されてい
る。この搬送ベルト61は上流側と下流側のプーリ62,63
間に張設され、通路底板42に臨むベルト部位が処理する
最小厚み硬貨よりやや小さい間隔をあけて配置されるよ
うに複数のローラ64によって付勢されているとともに、
各分類孔54の上方で硬貨を落とし込むためのローラ65に
よって付勢されている。そして、下流側のプーリ63にモ
ータ66の駆動力が伝達されて回動される。
【0049】次に、図3は種類別一時保留部の側面図、
図4(a) は種類別一時保留部から返却側への一時保留硬
貨の放出状態を示す側面図、図4(b) は種類別一時保留
部から収納側への一時保留硬貨の放出状態を示す側面図
を示す。
【0050】各金種別の分類孔54の下側には金種別に区
分された種類別シュート71が配設され、この種類別シュ
ート71の下方に硬貨を金種別に一時保留する種類別一時
保留部72が配設されている。この種類別一時保留部72
は、金種別に区分されて上下方向に開口した種類別保留
筒73を有するととともに、この種類別保留筒73の底面を
開閉する底板74を有している。
【0051】これら種類別保留筒73および底板74は、前
後方向(図3および図4左右方向)に対してそれぞれ反
対方向に連動駆動される。そして、図3に示す状態で
は、種類別保留筒73が種類別シュート71の下方に位置さ
れるとともに底板74で種類別保留筒73の底面が閉塞さ
れ、硬貨分類通路41から分類されてくる硬貨を金種別に
受け入れて一時保留可能とする一時保留位置にある。ま
た、図4(a) に示す状態では、種類別保留筒73が前方
へ、底板74が後方へ移動され、一時保留硬貨を返却側へ
の放出する返却放出位置にあり、さらに、図4(b) に示
す状態では、種類別保留筒73が後方へ、底板74が前方へ
移動され、一時保留硬貨を収納側へ放出する収納放出位
置にある。
【0052】図4(a) に示す返却放出位置に移動した際
の種類別保留筒73の下方には、放出される一時保留硬貨
を金種別に区分せずに一括して返却箱16に導くシュート
75が配設されている。
【0053】図4(b) に示す収納放出位置に移動した際
の種類別保留筒73の下方には、放出される一時保留硬貨
を金種別に区分したまま種類別収納部18の各引出枠19お
よび収納箱20へ導く種類別シュート76が配設されてい
る。なお、この種類別シュート76の上側の一部を構成す
る種類別シュート部77は底板74の後部に取り付けられて
一体的に移動するように構成されている。
【0054】次に、図5は引出枠19に関連する部分の側
面図、図6は引出枠19に関連する部分の平面図、図7は
引出枠19の一部の断面図を示す。
【0055】引出枠19は、例えば布製の収納袋81が取付
および取外し可能な台車によって構成され、前面板82、
底面板83、および両側の側面板84を有し、それらの内側
間に収納袋81が収容される袋収容部85が形成されている
とともに、上面および背面が開口形成されている。引出
枠19の底部四隅には床面を走行するための車輪86が回転
自在に取り付けられている。
【0056】両側の側面板84の上縁中央域には、上方へ
突出されるとともに相対向する内方に間隔が狭められた
口掛部87が形成されている。この口掛部87には、袋収容
部85に収容された収納袋81の口部81a が内側から外側に
折り返されて引っ掛けられる。
【0057】また、引出枠19の上部には、口掛部87に対
して収納袋81の口部81a を押える袋押え体88が開閉可能
に取り付けられている。この袋押え体88の前端に連結板
89が取り付けられ、この連結板89が引出枠19の両側の側
面板84に取り付けられた支持板90に対して軸体91により
回動可能に軸支されている。したがって、袋押え体88
は、前端側の軸体91を支点として、口掛部87に対して収
納袋81の口部81a を押える袋押え位置と、後端側が上方
に持ち上げられた開放位置とに開閉可能とされている。
【0058】袋押え体88の中央には開口部92が形成さ
れ、両側外縁部に口掛部87(収納袋81)の外側に係合さ
れる外側押え部93が折曲形成されているとともに、開口
部92の両側内縁部に口掛部87(収納袋81)の内側に係合
される内側押え部94が折曲形成されている。さらに、袋
押え体88の後部寄り下面に収納袋81の外側に係合される
外側押え部95が突設されているとともに、開口部92の後
側内縁部に収納袋81の内側に係合される内側押え部96が
折曲形成されている。
【0059】袋押え体88の後部寄り下面には、外側押え
部95の後方に位置して、軸状の係止片97が突設されてい
る。
【0060】そして、引出枠19の口掛部87に収納袋81の
口部81a が内側から外側に折り返されて引っ掛けられる
とともに袋押え体88が引出枠19の上部に閉じられた状態
で、袋押え体88の開口部92の下側に収納袋81の口部81a
が開口された状態に保持される。この袋押え体88の開口
部92、すなわち収納袋81の開口された口部81a は、引出
枠19を装着部23に装着した際に、種類別シュート76の下
方に配置され、種類別一時保留部72から放出される硬貨
を収納袋81内に受入可能とされる。
【0061】また、各引出枠19が装着される機体1の各
装着部23には、引出枠19の後部上端の位置すなわち係止
片97の位置に対応して、装着部23に装着された引出枠19
をロックする電気的ロック手段101 (101-2 ,101-4 ,
101-5 ,101-6 )が配設されている。
【0062】この電気的ロック手段101 は、機体1側に
固定的に支持された支持枠102 を有し、この支持枠102
上に支軸103 が立設され、この支軸103 にロック爪104
が回動自在に軸支されている。
【0063】ロック爪104 の前端は装着部23内に突出さ
れ、そのロック爪104 の前端一側には係止片97に係合す
るロック溝105 が形成されているとともに、前端面には
他側から一側のロック溝105 へ向けて傾斜する導入部10
6 が形成されている。ロック爪104 の後端にはピン107
を介して伝達板108 が連結され、この伝達板108 に電気
的駆動部としてのソレノイドSD(SD2 ,SD4 ,SD5 ,SD
6 )のプランジャ109が連結されている。ソレノイドSD
は支持枠102 に取り付けられており、励磁時にプランジ
ャ109 が後退されてロック爪104 が係止片97から外れる
ロック解除位置に回動され、非励磁時にプランジャ109
が進出されてロック爪104 が係止片97に係合されるロッ
ク位置に回動される。ロック爪104 の上面には取付板11
0 が固着され、この取付板110 の後端にロック爪104 を
ロック位置に向けて付勢するスプリング111 が張設され
ている。
【0064】電気的ロック手段101 は、ソレノイドSD
(SD2 ,SD4 ,SD5 ,SD6 )とロック機構112 (112-2
,112-4 ,112-5 ,112-6 )を備えている。
【0065】また、支軸103 には検知レバー113 が回動
自在に軸支され、この検知レバー113 の前端には装着部
23の所定位置に装着された引出枠19の袋押え体88が当接
して押動される当接部114 が形成され、後端には検知片
115 が突設されているとともに、当接部114 が装着部23
へ向けて突出する方向(袋押え体88で押動される方向と
反対方向)へ付勢するスプリング116 が張設されてい
る。
【0066】検知レバー113 の検知片115 の回動領域に
対応して、引出枠検知手段としての近接スイッチ117 が
配設されている。近接スイッチ117 に対しては、検知レ
バー113 が袋押え体88で押動されていないときに検知片
115 が近接され、検知レバー113 が袋押え体88で押動さ
れたときに検知片115 が離反される。この検知片115の
近接および離反に対応した近接スイッチ117 の出力から
引出枠19の装着が検知される。
【0067】また、各装着部23には、装着部23に装着さ
れた引出枠19に収納袋81が取り付けられているか否かを
検知する収納袋検知手段としての1組の投受光センサ11
8 が配設されている。この投受光センサ118 の一方は装
着部23の上部に配設されるとともに他方は装着部24の後
部に配設され、これらの間で袋押え体88の開口部92を通
じて検知光が投受光され、収納袋81が装着されている場
合には検知光が遮光され、収納袋81が装着されていない
場合には検知光が投受光される。
【0068】また、支持枠102 の前方位置には、収納袋
81に収納された硬貨量を直接検知する硬貨量検知手段と
しての磁気センサ119 が配設されている。この磁気セン
サ119 は、種類別一時保留部72の満杯硬貨量分を収納袋
81内に収納可能な高さ分を口部81a の上端から残した高
さ位置に配設され、引出枠19が装着部23の所定位置に装
着された際に収納袋81に押し当てられ、磁気センサ119
の高さまで収納袋81内の硬貨が達すると、満杯レベル信
号が出力される。
【0069】なお、図示しないが、各収納箱20が装着さ
れる機体1の各装着部24には、装着部24に装着された収
納箱20をロックする電気的ロック手段101 (101-1 ,10
1-3)が配設されている。この収納箱20の電気的ロック
手段101 は、引出枠19の電気的ロック手段101 の構成と
は異なるが、電気的駆動部としてのソレノイドSD(SD1
,SD3 )およびロック機構112 (112-1 ,112-3 )を
有している。さらに、収納箱20が機体1に装着されたこ
とを検知する収納箱検知手段を有しているとともに、収
納箱20に収納された硬貨量(硬貨収納レベル)を直接検
知する硬貨量検知手段を有していてもよい。
【0070】次に、図8は制御部の構成図を示す。
【0071】制御部121 は、硬貨入金機を制御するもの
で、操作部5、表示部9、カード読取部122 、識別部4
5、金種別の装着検知手段123 (123-1 〜123-6 )、金
種別の満杯検知手段124 (124-1 〜124-6 )から各種の
信号を入力し、プリンタ部8、硬貨入金処理部駆動手段
125 、一時保留部駆動手段126 、金種別の電気的ロック
手段101 (101-1 〜101-6 )を制御する。
【0072】制御部121 は、識別部45の識別結果に基づ
いて種類別収納部18に収納された硬貨の累積枚数を記憶
する硬貨枚数検知手段としての金種別累積枚数記憶部12
7 (127-1 〜127-6 )を有している。なお、図示してい
ないが、種類別一時保留部72に一時保留される硬貨の枚
数を計数記憶する一時保留硬貨枚数記憶部も有してい
る。
【0073】カード読取部122 は、カードリーダ溝6の
内側に配設され、カードリーダ溝6を通されるカードに
磁気記録された担当者情報などが読み取られる。
【0074】金種別の装着検知手段123 のうち、各引出
枠19の装着を検知する装着検知手段123 (50円用は装
着検知手段123-2 、100円用は装着検知手段123-4 、
10円用は装着検知手段123-5 、500円用は装着検知
手段123-6 )は、引出枠検知手段としての近接スイッチ
117 と収納袋検知手段としての投受光センサ118 との両
方によって構成されている。さらに、金種別の装着検知
手段123 のうち、各収納箱20の装着を検知する装着検知
手段123 (1円用は装着検知手段123-1 、5円用は装着
検知手段123-3 )は、収納箱20が装着部24に装着された
ことを検知する図示しない収納箱検知手段によって構成
されている。
【0075】金種別の満杯検知手段124 (124-1 〜124-
6 )のうち、各引出枠19の収納袋81内の硬貨の満杯を検
知する満杯検知手段124 (50円用は満杯検知手段124-
2 、100円用は満杯検知手段124-4 、10円用は満杯
検知手段124-5 、500円用は満杯検知手段124-6 )
は、硬貨量検知手段としての磁気センサ119 と硬貨枚数
検知手段としての金種別累積枚数記憶部127 との両方に
よって満杯を検知するように構成されている。さらに、
金種別の満杯検知手段124 のうち、各収納箱20の満杯を
検知する満杯検知手段124 (1円用は満杯検知手段124-
1 、5円用は満杯検知手段124-3 )は、収納箱20に収納
された硬貨量を直接検知する図示しない硬貨量検知手段
と硬貨枚数検知手段としての金種別累積枚数記憶部127
との両方によって満杯を検知するように構成されてい
る。
【0076】硬貨入金処理部駆動手段125 は、硬貨入金
処理部31の回転円盤32,33、ストッパ46、リジェクトレ
バー48、搬送ベルト57,61を駆動するモータやソレノイ
ドなどの電気的駆動部にて構成されている。
【0077】一時保留部駆動手段126 は、種類別一時保
留部72の保留筒73および底板74を移動させるモータやソ
レノイドなどの電気的駆動部にて構成されている。
【0078】金種別の電気的ロック手段101 (101-1 〜
101-6 )は、ロック機構112 (112-1 〜112-6 )を動作
させるソレノイドSD(SD1 〜SD6 )にて構成されてい
る。
【0079】次に、図9は制御部121 の駆動制御部の構
成図を示す。
【0080】制御部121 は、駆動制御部131 の機能を有
している。この駆動制御部131 では、満杯レベル信号、
所定計数値達成信号、暗証番号信号、カード読取信号に
基づいて、金種別の電気的ロック手段101 (101-1 〜10
1-6 )のソレノイドSD(SD1〜SD6 )を駆動制御するも
ので、通常(非満杯検知時)は、ソレノイドSD(SD1〜S
D6 )を非励磁に保ってロック機構112 (112-1 〜112-6
)でロック動作を行なわせ、また、満杯検知時におい
て、暗証番号信号またはカード読取信号のいずれかある
いは両方で担当者情報の入力を受け付けたことを条件に
ソレノイドSD(SD1 〜SD6 )を励磁してのロック機構11
2 (112-1 〜112-6 )のロック動作を解除させる。
【0081】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0082】硬貨入金機は、全ての種類別収納部18、リ
ジェクト箱14および返却箱16が所定位置に装着されてい
ることを条件に硬貨入金処理が行なわれる。
【0083】種類別収納部18のうち引出枠19について
は、この引出枠19が装着部23の所定位置に装着されて電
気的ロック手段101 でロックされた状態において、この
装着状態が装着検知手段123 で検知される。装着検知手
段123 では、引出枠19の装着を検知する近接スイッチ11
7 と引出枠19に収納袋81が取り付けられていることを検
知する投受光センサ118 との両方で検知される。
【0084】収納箱20については、この収納箱20が装着
部24の所定位置に装着されて電気的ロック手段101 でロ
ックされた状態において、この装着状態が装着検知手段
123で検知される。
【0085】リジェクト箱14および返却箱16について
は、図示しないセンサで所定位置に装着されていること
が検知される。
【0086】また、硬貨入金機で行なわれる入金処理の
モードには、一時保留自動モードと一時保留手動モード
とがあるとともに、それらのモード中に無限大モード、
大袋モード、小袋モード、バッチモードがある。
【0087】一時保留自動モードでは、硬貨投入口11に
投入された硬貨を分類して種類別一時保留部72に一時保
留するとともに、この種類別一時保留部72が満杯になっ
たときに、一時保留硬貨を種類別収納部18へ自動収納さ
せるモードである。なお、種類別一時保留部72が満杯で
ないときには、操作部5に設けられている収納釦の操作
により、一時保留硬貨を種類別収納部18へ手動収納させ
ることができる。
【0088】一時保留手動モードでは、硬貨投入口11に
投入された硬貨を分類して種類別一時保留部72に一時保
留した後、操作部5に設けられている収納釦の操作によ
り、一時保留硬貨を種類別収納部18へ手動収納させるモ
ードである。
【0089】無限大モードでは、各種類別収納部18に収
納される硬貨量(硬貨収納レベル)で満杯が検知された
時点で収納が停止される。
【0090】大袋モードでは、各種類別収納部18に収納
される硬貨が、例えば、50円、100円および10円
が4000枚、500円が2000枚を検知された時点
で収納が停止される。1円および5円については収納箱
20の満杯が検知された時点で収納が停止される。
【0091】小袋モードでは、各種類別収納部18に収納
される硬貨が、例えば、50円、100円および10円
が1000枚、500円が500枚、1円および5円が
500枚を検知された時点で収納が停止される。
【0092】バッチモードでは、各種類別収納部18に収
納される硬貨が、例えば、50円、100円、10円お
よび500円が設定された任意枚数、1円および5円が
500枚を検知された時点で収納が停止される。
【0093】そして、例えば、異なる場所に点在する清
涼飲料水やたばこなどの自動販売機を管理している担当
者(ルートセールスマン)が、自動販売機から売上金を
回収して営業所に戻り、回収された売上金のうちの硬貨
が硬貨入金機に投入されて入金処理が行なわれる。
【0094】硬貨入金機の硬貨投入口11に硬貨が投入さ
れたことを検知すると、種類別収納部18が装着されてい
ることを条件に硬貨入金処理部31の駆動が開始される。
【0095】硬貨入金処理部31においては、硬貨投入口
11に投入された硬貨を供給用の回転円盤32上に受け入
れ、この回転円盤32の回転によって硬貨を繰出用の回転
円盤33に少しずつ供給し、この回転円盤33の回転によっ
て硬貨を1層1列状態で硬貨通路34へ繰り出す。
【0096】硬貨通路34に繰り出された硬貨は、硬貨識
別通路40を搬送されて識別部45で識別される。識別部45
での識別結果は表示部9で表示される。
【0097】識別部45で不適正なリジェクト貨が識別さ
れると、リジェクトレバー48が通路内に進入され、リジ
ェクト貨がリジェクト口47に排除されてリジェクト箱14
に返却される。リジェクト貨の次の硬貨はストッパ46が
通路内に進入することで停止され、リジェクト貨の排除
後に、リジェクトレバー48およびストッパ46が通路外に
退避されることで、硬貨の搬送が再開される。
【0098】識別部45で適正と識別された硬貨は、硬貨
識別通路40から硬貨分類通路41へ搬送され、この硬貨分
類通路41の分類孔54で金種別に分類され、種類別シュー
ト71を通じて一時保留位置(図3に示す位置)にある種
類別一時保留部72に金種別に一時保留される。この種類
別一時保留部72に金種別に一時保留された硬貨の枚数
は、識別部45の識別結果から制御部121 の一時保留硬貨
枚数記憶部で計数記憶される。
【0099】そして、一時保留手動モードが設定されて
いた場合には、硬貨投入口11に投入された全ての硬貨が
一時保留されたことが検知されると(例えば、識別部45
で硬貨を所定時間検知しなくなったことから判断す
る)、種類別一時保留部72に一時保留された硬貨の識別
結果が表示部9に表示される。この表示部9の表示を確
認した担当者によって入金承認、入金不承認操作が行な
われる。
【0100】入金不承認のときにおいて、操作部5に設
けられた返却釦が担当者によって操作されると、図4
(a) に示すように、種類別一時保留部72が返却放出位置
に移動され、一時保留硬貨がシュート75を通じて金種別
に区分せずに一括して返却箱16に導かれて返却される。
返却箱16を機体1から引き出すことにより、返却箱16に
返却された硬貨を取り出すことができる。
【0101】入金承認のときにおいて、操作部5に設け
られた収納釦が担当者によって操作されると、図4(b)
に示すように、種類別一時保留部72が収納放出位置に移
動され、一時保留硬貨が種類別シュート部77および種類
別シュート76を通じて種類別収納部18に収納される。こ
の種類別収納部18に収納された硬貨の枚数は、金種別累
積枚数記憶部127 で計数記憶される。
【0102】一方、一時保留自動モードが設定されてい
た場合には、種類別一時保留部72に一時保留される硬貨
の枚数が種類別一時保留部72の満杯枚数に達すると、種
類別一時保留部72が収納放出位置に移動されて、一時保
留硬貨が種類別収納部18に自動的に収納される。このと
きにも、種類別収納部18に収納された硬貨の枚数は、金
種別累積枚数記憶部127 で計数記憶される。
【0103】そして、種類別シュート76を通じて種類別
収納部18に収納される硬貨のうち、50円、100円、
10円および500円の硬貨は各引出枠19に取り付けら
れた収納袋81内に収納され、1円および5円の硬貨は各
収納箱20に直接収納される。
【0104】また、無限大モード時においてある金種の
種類別収納部18の満杯が硬貨量(硬貨収納レベル)によ
り検知された場合、あるいは大袋モード、小袋モードお
よびバッチモード時において種類別収納部18に収納され
た枚数が設定された枚数に達した場合、入金処理が一時
停止され、対応金種の回収処理に待機される。
【0105】この場合、担当者によって対応金種の回収
処理を行なうことができるが、まず、担当者のID番号
などの暗証番号を操作部5で入力するか、担当者が持つ
カードをカードリーダ溝6に通してカード読取部122 で
読み取らせる。この暗証番号入力、カード入力のいずれ
か一方あるいは両方がなされ、それらの暗証番号および
カード情報が適正と判断されると、プリンタ部8でジャ
ーナルが印字出力されるとともに、該当金種の電気的ロ
ック手段101 のロック動作が解除される。
【0106】ジャーナルには、金種、枚数、ロック解除
時刻(月、日、時、分)、担当者のID番号などが印字
される。
【0107】回収を行なう金種が10円、100円、5
0円および500円の場合、該当金種の引出枠19を機体
1の装着部23から引き出し、袋押え体88を上方へ退避さ
せて収納袋81の口部81a の保持を解除し、硬貨が収納さ
れた収納袋81を引出枠19から降ろし、収納袋81の口部81
a を閉じるとともにその収納袋81に印字出力されたジャ
ーナルを添付する。その後、硬貨未収納の収納袋81の口
部81a を引出枠19の口掛部87に引っ掛けて取り付けると
ともに袋押え体88を閉じて保持し、この引出枠19を機体
1の装着部23に押し込み装着する。引出枠19が装着部23
の所定位置に装着されて、装着検知手段123 (近接スイ
ッチ117 と投受光センサ118 )で検知されると、電気的
ロック手段101 により引出枠19が自動的にロックされ
る。
【0108】回収を行なう金種が1円および5円の場
合、収納箱20を機体1の装着部24から引き出し、別の収
納袋に移し替えるとともにその収納袋に印字出力された
ジャーナルを添付する。その後、収納箱20を機体1の装
着部24に押し込み装着する。収納箱20が装着部24の所定
位置に装着されて、装着検知手段123 (近接スイッチ11
7 と投受光センサ118 )で検知されると、電気的ロック
手段101 により収納箱20が自動的にロックされる。
【0109】このように、回収の際にジャーナルを添付
するので、硬貨を自由に触れる時の担当者がだれなのか
が分かり、その結果、その担当者はむやみに硬貨を着服
できず、硬貨の盗難を防止できる。
【0110】そして、種類別収納部18の引出枠19または
収納箱20の装着が検知されると、入金処理が再開されて
継続して行なわれる。
【0111】以上のように、担当者により、持参した硬
貨を金種別に分類して一時保留することで確認を行なえ
るようにできるとともに、確認後に種類別収納部18に収
納でき、さらに、種類別収納部18が満杯になったときに
は、担当者による担当者情報の入力を条件に種類別収納
部18を機体1から取り出して硬貨の回収を可能としてい
るため、担当者情報によって回収硬貨を管理でき、した
がって、管理者に頼らずに、担当者によって機体1内か
ら硬貨を回収でき、その場合でも担当者情報によって硬
貨の管理を確実にできる。
【0112】また、種類別収納部18が機体1に装着され
ていることが検知されていることを条件に硬貨入金処理
を可能とするため、種類別収納部18が未装着のまま入金
処理が行なわれて硬貨が散乱するようなことを防止でき
る。
【0113】また、満杯検知手段124 は、種類別収納部
18に収納された硬貨の枚数が所定値に達したことを検知
する金種別累積枚数記憶部127 、および種類別収納部18
に収納された硬貨量を直接検知する硬貨量検知手段(引
出枠19の場合には磁気センサ119 )のいずれか一方また
は両方であり、種類別収納部18の満杯を確実に検知でき
る。
【0114】また、ID入力手段7は、担当者情報が書
き込まれたカードとこのカードに書き込まれた担当者情
報を読み取るカード読取部122 、および暗証番号を入力
する操作部5のいずれか一方または両方であり、担当者
情報を容易に入力できる。
【0115】また、50円、100円、10円および5
00円の種類別収納部18は、機体1に対して引出可能な
引出枠19に対して取り付けられる収納袋81を有している
ため、収納袋18に袋取りした状態で硬貨を回収でき、回
収硬貨の取扱い性を良好にできる。
【0116】この引出枠19の装着検知手段123 は、引出
枠19が機体1に装着されたことを検知する近接スイッチ
117 、および機体1に装着された引出枠19に収納袋81が
装着されていることを検知する投受光センサ118 のいず
れか一方または両方であり、引出枠19または収納袋81が
未装着のまま入金処理が行なわれるのを防止できる。
【0117】また、1円および5円の種類別収納部18
は、硬貨を直接収納する収納箱20であり、硬貨収納量の
少ない種類などの場合に対応できる。
【0118】この収納箱20の装着検知手段123 は、収納
箱20が機体1に装着されたことを検知する収納箱検知手
段であり、収納箱20が未装着のまま入金処理が行なわれ
るのを防止できる。
【0119】
【発明の効果】請求項1記載の硬貨入金機によれば、担
当者により、持参した硬貨を種類別に分類して一時保留
することで確認を行なえるようにできるとともに、確認
後に種類別収納部に収納でき、さらに、種類別収納部が
満杯になったときには、担当者による担当者情報の入力
を条件に種類別収納部を機体から取り出して硬貨の回収
を可能としているため、担当者情報によって回収硬貨を
管理でき、したがって、管理者に頼らずに、担当者によ
って機体内から硬貨を回収でき、その場合でも担当者情
報によって回収硬貨の管理を確実にできる。
【0120】請求項2記載の硬貨入金機によれば、請求
項1記載の硬貨入金機の効果に加えて、種類別収納部が
機体に装着されているときに硬貨入金処理部駆動手段を
駆動させるため、種類別収納部が未装着のまま入金処理
が行なわれるのを防止できる。
【0121】請求項3記載の硬貨入金機によれば、請求
項1または2記載の硬貨入金機の効果に加えて、電気的
ロック手段は、機体側のソレノイドの作動によってロッ
ク爪で種類別収納部側の係止片を係止するため、種類別
収納部を確実にロックできる。
【0122】請求項4記載の硬貨入金機によれば、請求
項1ないし3いずれか記載の硬貨入金機の効果に加え
て、満杯検知手段は、種類別収納部に収納された硬貨の
枚数が所定値に達したことを検知する硬貨枚数検知手
段、および種類別収納部に収納された硬貨量を直接検知
する硬貨量検知手段の少なくとも一方であり、種類別収
納部の満杯を確実に検知できる。
【0123】請求項5記載の硬貨入金機によれば、請求
項1ないし4いずれか記載の硬貨入金機の効果に加え
て、ID入力手段は、担当者情報が書き込まれたカード
とこのカードに書き込まれた担当者情報を読み取るカー
ド読取部、および暗証番号を入力する暗証番号入力手段
の少なくとも一方であり、担当者情報を容易に入力でき
る。
【0124】請求項6記載の硬貨入金機によれば、請求
項1ないし5いずれか記載の硬貨入金機の効果に加え
て、種類別収納部は、機体に対して引出可能な引出枠に
対して取り付けられる収納袋を有しているため、収納袋
に袋取りした状態で硬貨を回収でき、回収硬貨の取扱い
性を良好にできる。
【0125】請求項7記載の硬貨入金機によれば、請求
項6記載の硬貨入金機の効果に加えて、装着検知手段
は、引出枠が機体に装着されたことを検知する引出枠検
知手段、および機体に装着された引出枠に収納袋が装着
されていることを検知する収納袋検知手段の少なくとも
一方であり、引出枠または収納袋が未装着のまま入金処
理が行なわれるのを防止できる。
【0126】請求項8記載の硬貨入金機によれば、請求
項1ないし5いずれか記載の硬貨入金機の効果に加え
て、種類別収納部は、硬貨を直接収納する収納箱であ
り、硬貨収納量の少ない種類などの場合に対応できる。
【0127】請求項9記載の硬貨入金機によれば、請求
項8記載の硬貨入金機の効果に加えて、装着検知手段
は、収納箱が機体に装着されたことを検知する収納箱検
知手段であり、収納箱が未装着のまま入金処理が行なわ
れるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す硬貨入金機の斜視
図である。
【図2】同上硬貨入金処理部の平面図である。
【図3】同上種類別一時保留部の側面図である。
【図4】同上(a) は種類別一時保留部から返却側への一
時保留硬貨の放出状態を示す側面図、(b) は種類別一時
保留部から収納側への一時保留硬貨の放出状態を示す側
面図である。
【図5】同上引出枠に関連する部分の側面図である。
【図6】同上引出枠に関連する部分の平面図である。
【図7】同上引出枠の一部の断面図である。
【図8】同上制御部を示す構成図である。
【図9】同上制御部の駆動制御部を示す構成図である。
【符号の説明】
1 機体 5 暗証番号入力手段としての操作部 7 ID入力手段 18 種類別収納部 19 引出枠 20 収納箱 31 硬貨入金処理部 41 硬貨分類通路 72 種類別一時保留部 81 収納袋 97 係止爪 101 電気的ロック手段 104 ロック爪 117 引出枠検知手段としての近接スイッチ 118 収納袋検知手段としての投受光センサ 119 硬貨量検知手段としての磁気センサ 121 制御部 122 カード読取部 123 装着検知手段 124 満杯検知手段 125 硬貨入金処理部駆動手段 127 硬貨枚数検知手段としての金種別累積枚数記憶部 131 駆動制御部 SD ソレノイド

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体に投入される硬貨を硬貨分類通路に
    より種類別に分類して収納する硬貨入金機において、 前記硬貨分類通路で分類された硬貨を種類別に一時保留
    するとともに、この一時保留硬貨を収納側および返却側
    のいずれか一方へ放出する種類別一時保留部と、 前記機体から着脱可能に設けられ、前記種類別一時保留
    部から収納側へ放出される硬貨を種類別に収納する種類
    別収納部と、 この各種類別収納部に対応して各々設けられ、前記機体
    に装着された種類別収納部に対し電気的駆動によってロ
    ック動作およびロック動作の解除を可能とする電気的ロ
    ック手段と、 担当者情報の入力を受け付けるID入力手段と、 前記各種類別収納部ごとに各々設けられ、種類別収納部
    に収納される硬貨の満杯を検知する満杯検知手段と、 この満杯検知手段による満杯検知時において、前記ID
    入力手段で担当者情報の入力を受け付けたことを条件に
    前記電気的ロック手段のロック動作を解除させる駆動制
    御部とを具備していることを特徴とする硬貨入金機。
  2. 【請求項2】 機体に投入される硬貨の硬貨分類通路で
    の分類を含む入金処理を行なう硬貨入金処理部と、 この硬貨入金処理部を駆動する硬貨入金処理部駆動手段
    と、 各種類別収納部に対応して各々設けられ、種類別収納部
    が機体に装着されたことを検知する装着検知手段と、 この装着検知手段の装着検知を条件に前記硬貨入金処理
    部駆動手段を駆動させる制御部とを具備していることを
    特徴とする請求項1記載の硬貨入金機。
  3. 【請求項3】 電気的ロック手段は、機体側に設けられ
    るソレノイドおよびこのソレノイドで作動されるロック
    爪と、種類別収納部側に設けられて前記ロック爪で係止
    される係止片とを有していることを特徴とする請求項1
    または2記載の硬貨入金機。
  4. 【請求項4】 満杯検知手段は、種類別収納部に収納さ
    れた硬貨の枚数が所定値に達したことを検知する硬貨枚
    数検知手段、および種類別収納部に収納された硬貨量を
    直接検知する硬貨量検知手段の少なくとも一方であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の硬貨入
    金機。
  5. 【請求項5】 ID入力手段は、担当者情報が書き込ま
    れたカードとこのカードに書き込まれた担当者情報を読
    み取るカード読取部、および暗証番号を入力する暗証番
    号入力手段の少なくとも一方であることを特徴とする請
    求項1ないし4いずれか記載の硬貨入金機。
  6. 【請求項6】 種類別収納部は、機体に対して引出およ
    び装着可能な引出枠と、この引出枠に対して取付および
    取外し可能な収納袋とを有していることを特徴とする請
    求項1ないし5いずれか記載の硬貨入金機。
  7. 【請求項7】 装着検知手段は、引出枠が機体に装着さ
    れたことを検知する引出枠検知手段、および機体に装着
    された引出枠に収納袋が装着されていることを検知する
    収納袋検知手段の少なくとも一方であることを特徴とす
    る請求項6記載の硬貨入金機。
  8. 【請求項8】 種類別収納部は、硬貨を直接収納する収
    納箱であることを特徴とする請求項1ないし5いずれか
    記載の硬貨入金機。
  9. 【請求項9】 装着検知手段は、収納箱が機体に装着さ
    れたことを検知する収納箱検知手段であることを特徴と
    する請求項8記載の硬貨入金機。
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