JP2022120175A - 貨幣処理装置 - Google Patents

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卓郎 濱田
Takuro Hamada
眞三 齋藤
Shinzo Saito
吉裕 井口
Yoshihiro Iguchi
茂樹 小澤
Shigeki Ozawa
健司 畠山
Kenji Hatakeyama
政景 藤井
Masakage Fujii
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Abstract

【課題】小型化可能な貨幣処理装置及び精算システムを提供する。【解決手段】紙幣投入口26に投入された紙幣を処理する紙幣処理部6と、紙幣投入口26に隣接して設けられ、硬貨が投入される硬貨投入口234と、硬貨投入口234に投入された硬貨を下方に誘導する誘導部と、紙幣処理部6の下方に配置され、硬貨投入口234に投入され誘導部で誘導された硬貨を処理する硬貨処理部5とを備える。紙幣処理部6及び硬貨処理部5を装置幅方向に並べて配置する場合と比べて装置幅方向の寸法を小型化可能となる。また、紙幣投入口26に隣接して硬貨投入口234が設けられているため、紙幣及び硬貨の投入操作が容易となる。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 平成28年11月16日日本橋三井ホールにおいて開催されたローレルバンクマシン70周年製品展示会で公開
本発明は、貨幣処理装置に関する。
近年、流通業界では慢性的な人手不足に陥っており、この問題を解消するために、食品スーパーや量販店等では、セルフレジの導入が加速している。さらに最近では、商品のスキャンによる登録をレジ係員が商品登録装置で行い、精算のみを顧客が精算装置で行うセミセルフレジが広がり始めている(例えば、特許文献1参照)。これらのセルフレジやセミセルフレジの導入より、レジ待ち時間の短縮、現金違算の解消、従業員の人手不足の解消など様々な問題を解決することができる。
特開2013-218437号公報
ところが、上記のようなセルフレジやセミセルフレジでは、顧客側に精算装置を設置する必要がある。このため、設置スペースの確保が課題になっており、装置の小型化が望まれている。
したがって、本発明は、小型化可能な貨幣処理装置の提供を目的とする。
本発明に係る貨幣処理装置の第1の態様は、紙幣投入口に投入された紙幣を処理する紙幣処理部と、硬貨投入口に投入された硬貨を下方に誘導する誘導部と、前記紙幣処理部の下方に配置され、前記硬貨投入口に投入され前記誘導部で誘導されて硬貨入金口に入れられた硬貨を処理する硬貨処理部と、前記硬貨入金口に着脱可能にセットされ、前記誘導部で誘導された硬貨を通過させると共に、前記硬貨入金口を一部覆う入金口カバーと、を備えることを特徴とする。
上記第1の態様によれば、紙幣を処理する紙幣処理部の下方に、硬貨を処理する硬貨処理部が設けられているため、これらを装置幅方向に並べて配置する場合と比べて装置幅方向の寸法を小型化可能となる。
本発明によれば、小型化可能な貨幣処理装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を含む精算装置を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を含む精算装置を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を含む精算装置を示す棚板を除いた側面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を含む精算装置を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を含む精算装置を示す上部カバー及び前面カバーを除いた正面図である。 本発明の一実施形態に係る精算システムの要部構成のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の上部カバー及び前面カバーを開いた状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の上部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の前面カバーを開いて硬貨処理部及び収納ドロアを引き出した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の硬貨処理部の前部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の硬貨処理部の内部構成を概略的に示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の硬貨処理部の内部構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の硬貨処理部の内部構成を概略的に示す側面図であって、出金搬送部等を示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の硬貨処理部の内部構成を概略的に示す側面図であって、予備収納庫等を示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の補充用貨幣収納部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の補充用貨幣収納部を示す収納筐体部の上板部を除いた平面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の補充用貨幣収納部を示す収納筐体部の上板部を除いた斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の紙幣処理部及び硬貨処理部を最大限引き出した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の紙幣処理部の内部構成を概略的に示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の入金口カバー等を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を含む精算装置の複数台のレイアウト例を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の硬貨投入口の変形例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を含む精算装置の変形例を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の変形例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の変形例を示す斜視図である。
本発明に係る一実施形態の貨幣処理装置及び精算システムを図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明において、「前」は前後方向の前側つまり操作者から見て手前側であり、「後」は前後方向の後側つまり操作者から見て奥側であり、「左」は操作者から見て左側であり、「右」は操作者から見て右側である。
図1~図5は、貨幣処理装置1と貨幣処理装置1に載置された精算処理端末11とを有する精算装置201を示すものである。精算装置201は、顧客が商品代金の精算を行うものであり、図6に示すように、レジ係員が購入商品のバーコードをスキャンして購入商品の登録を行う商品登録装置202とストアコントローラ203とに接続され、これらとでセミセルフレジ方式の精算システム(例えば、POSシステム)204を構成する。精算装置201は商品登録装置202から送信された購入商品の情報に含まれる購入金額を顧客自身が精算するものであり、その際に、貨幣処理装置1は、精算処理端末11に制御されて貨幣である硬貨及び紙幣の入出金処理を行う。
図1~図5に示すように、貨幣処理装置1は、その外側部分を構成する箱状の装置筐体211を有している。装置筐体211は、フロアに設置される設置台212と、設置台212から上方に延出する筐体本体部213と、下部カバー214と、前面カバー215と、上部カバー216とを有している。
筐体本体部213は、設置台212から上方に延出しており、前面下部よりも前面上部が前方に突出するように段差状をなしている。筐体本体部213には、前面下部に下部開口部221が、前面下部よりも前方に位置する前面上部から上面前部にかけて上部開口部222が、それぞれ設けられている。
下部カバー214は、筐体本体部213の下部開口部221の右端側に設けられた回動中心を中心に鉛直軸回りに水平回動して下部開口部221を開閉する。下部カバー214は、手前に引かれて開き、奥方に押されて閉じる。下部カバー214には図示略の別体のキーの挿入回転操作で下部カバー214の閉状態でのロック及びロック解除を切り替える下部カバー錠224が左側に設けられている。筐体本体部213には、下部カバー214が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する図示略の下部カバー開閉検知センサが設けられている。
前面カバー215は、図7に示すように、筐体本体部213の上部開口部222の下部右端側に設けられた回動中心を中心に鉛直軸回りに水平回動して上部開口部222の下部側を開閉する。前面カバー215は、手前に引かれて開き、奥方に押されて閉じる。図1,図2に示すように、前面カバー215には図示略の別体のキーの挿入回転操作で前面カバー215の閉状態でのロック及びロック解除を切り替える前面カバー錠226が左側に設けられている。前面カバー215には、その上下方向中間部の若干上部寄りに前面開口部227が若干右側に寄って設けられている。筐体本体部213には、前面カバー215が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する図示略の前面カバー開閉検知センサが設けられている。
上部カバー216は、筐体本体部213の上部開口部222の後端部且つ上端部に設けられた回動中心を中心に左右軸回りに上下回動して、図7に示すように筐体本体部213の上部開口部222の上部を開閉する。上部カバー216は、上方に回動して開き、下方に回動して閉じる。上部カバー216は、前面カバー215に設けられた図1,図2に示す前面カバー錠226で前面カバー215と共に閉状態でのロック及びロック解除が切り替えられる。図1に示すように、上部カバー216には、その前面下部に下部開口部231が設けられており、その前面上部から上面にかけて上部開口部232が設けられている。また、上部カバー216には、その上面の上部開口部232よりも右側に、外部から硬貨が投入される硬貨投入口234が設けられている。筐体本体部213には、上部カバー216が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する図示略の上部カバー開閉検知センサが設けられている。貨幣処理装置1は、前面カバー215及び上部カバー216が共に閉じられた状態が、顧客に対し代金支払いのための入出金を行う通常使用状態となっている。
筐体本体部213の上部開口部222よりも後側の上面を構成する天板241には、近接するICカードや挿入される磁気カード等から情報を読み出すカード読取部15が設けられており、その後側に、貨幣処理装置1の上位機となる精算処理端末11が設けられている。図3,図4に示すように、筐体本体部213の天板241の上面には、精算処理端末11よりも後側に、貨幣処理装置1の異常発生時等に点灯して従業員に報知を行うパトランプ等の警告灯243が設けられている。なお、警告灯243の代わりに、例えば、受付システムの発券機で発券された受付番号を表示する呼出表示器を精算装置201に接続するように設けて、通常の運用状態では精算装置201の識別番号を表示し、エラー発生時、紙幣や硬貨のフル(ニアフル)時、紙幣や硬貨のエンド(ニアエンド)時等の障害発生時には、文字、記号、色、点滅等で装置状態等を従業員に知らせるための表示を行うようにしてもよい。
天板241には、図示は略すが引掛部や突起部が設けられており、これらを使って上位機である精算処理端末11を物理的に固定するようになっている。筐体本体部213において天板241は交換可能であり、種類の異なる精算処理端末11の物理的な設置を天板241のみの設計変更で容易に行えるようになっている。例えば、図8に示すように天板241を長方形状の天板部本体245と、天板部本体245から側方に突出する突出板部246とを有する形状とすることにより、天板部本体245に精算処理端末11及び警告灯243を設け、突出板部246に、精算装置201のオプションとして、精算情報を用紙に印字したレシートを発行するレシートプリンタや、クレジットカードやポイントカード等のカード処理機、スキャナ等の読み取り機などを取り付けることが可能になる。筐体本体部213の天板241を除く部分には、天板241を固定するための例えばビス穴が6箇所があり、天板241の交換が容易となっている。このようにして、天板241のサイズを大きくしても筐体本体部213のサイズは変えずに上記オプション類を設置することを可能としている。なお、天板241自体にもオプション類を物理的に設置・固定をするための穴や引掛部を設けるなどの対応も可能である。
図6に示す商品登録装置202は、顧客の買い上げ商品の登録を行うものであり、レジ係員により操作入力がなされると共に操作者に対して表示を行うタッチパネル式の操作表示部251と、購入商品のバーコード等の商品コードを読み取る商品コード読取部252と、購入商品の情報を含む代金情報を取引番号と共に用紙に印字した支払シートを発行する支払シートプリンタ253と、これらを制御する登録制御部254とを有している。登録制御部254は、一の取り引きに対して、商品コード読取部252で読み取った購入商品の情報を含む代金情報と取引番号とを関連付けてストアコントローラ203に送信し記憶させる。
貨幣処理装置1は、購入商品の代金の入金及び釣銭の出金等を行う。精算処理端末11は、操作者により操作入力がなされると共に操作者に対して商品の料金等の表示を行うタッチパネル式の操作表示部13と、貨幣処理装置1を制御する端末本体12とを有している。端末本体12にはIDカードが走査されるとID情報を読み取るカード読取部15が接続されている。端末本体12は、これらと貨幣処理装置1とを制御する精算制御部18を有している。貨幣処理装置1と精算処理端末11とで構成される精算装置201は、商品登録装置202と共にストアコントローラ203に接続されており、操作表示部13に入力された取引番号に関連付けられた代金情報をストアコントローラ203から読み出して操作表示部13に表示させる等する。
貨幣処理装置1は、図1に示すように、閉状態にある前面カバー215の前面開口部227から一部前方に突き出して貨幣処理装置1外に露出する硬貨処理部5を有している。図7に示すように前面カバー215を開くと硬貨処理部5が現れ、その保守等を行うことができる状態になる。硬貨処理部5は貨幣のうちの硬貨を処理するものであり、ユニット状であって、筐体本体部213に前後方向にスライド可能に支持されている。図7に示すように硬貨処理部5が筐体本体部213内に押し込まれると、前面カバー215を閉じることが可能となり、前面カバー215が開かれた状態で、図9に示すように、硬貨処理部5が筐体本体部213から引き出される。
硬貨処理部5には、図10に示すように、上面前部の右側に、上方開口のホッパからなる硬貨入金口22が設けられており、この硬貨入金口22に硬貨が投入される。硬貨入金口22の両側部及び後部には、上方に盛り上がる土手部261が形成されている。土手部261は、硬貨入金口22に投入される硬貨が硬貨入金口22外に零れるのを規制する。硬貨入金口22は、図1に示すように、硬貨処理部5が筐体本体部213に押し込まれ、上部カバー216が閉じられた状態で、貨幣処理装置1外から硬貨投入口234に投入された硬貨を受け取る。図9に示すように、硬貨処理部5が筐体本体部213から引き出された状態で、硬貨入金口22は、硬貨が直接投入可能となっている。硬貨入金口22は、複数金種が混在する金種混合状態で硬貨が入れられることになり、このように入れられた硬貨を貯留しつつ一枚ずつ分離して硬貨処理部5内に繰り出す。
上部カバー216には、貨幣処理装置1が例えば通常使用状態にあって、上部カバー216が閉状態にあるときに、硬貨投入口234に投入された硬貨を鉛直下方に誘導する筒状の図7に示す誘導シュート265(誘導部)が取り付けられている。
図10に示すように、硬貨処理部5には、上面の前部の左側に、操作者による操作入力が入力されると共に操作者に対して表示を行うタッチパネル式の操作表示部23が設けられている。操作表示部23は、後述する紙幣処理部6を含む貨幣処理装置1全体に関する操作入力を受け付けると共に貨幣処理装置1全体に関する表示を表示させる。
筐体本体部213には、硬貨処理部5を押し込まれた状態でロックする電磁ロックである図6に示す硬貨処理部ロック機構271が設けられている。硬貨処理部ロック機構271は、精算処理端末11の精算制御部18からの解除信号でロックが解除されることになり、ロックが解除されると、筐体本体部213から硬貨処理部5の引き出しが可能になる。その後、硬貨処理部5が筐体本体部213に押し込まれると硬貨処理部ロック機構271は、自動的に硬貨処理部5を筐体本体部213にロックする。硬貨処理部ロック機構271には、これがロック状態にあるかロック解除状態にあるかを検知する図示略のロック検知部が設けられており、精算処理端末11の精算制御部18は、このロック検知部の検知結果に基づいて硬貨処理部ロック機構271がロック状態にあるかロック解除状態にあるか、言い換えれば、筐体本体部213に硬貨処理部5が押し込まれた状態にあるか否かを判定する。ここで、硬貨処理部ロック機構271としては、精算制御部18からの解除信号でロックが解除される電磁ロック以外にも、別体のキーでロックが解除されるシリンダ錠を用いることが可能である。
図10に示すように、硬貨処理部5には、前面側に、硬貨入金口22に投入されたものの硬貨処理部5で受け入れ不可と識別された受入不可硬貨を装置外に取り出し可能に貯留する硬貨リジェクト口24と、硬貨の放出関連処理時に硬貨処理部5内から放出される硬貨を受け取って硬貨処理部5外に取り出し可能に貯留する硬貨出金口25とが設けられている。硬貨リジェクト口24と硬貨出金口25とは、硬貨処理部5の前面よりも前方に突出しており、上方開口の受け皿状をなしている。図1に示すように、これら硬貨リジェクト口24及び硬貨出金口25は、閉状態にある前面カバー215の前面開口部227から前方に突き出して貨幣処理装置1外に露出する。この状態で、硬貨リジェクト口24と硬貨出金口25とは、貨幣処理装置1の前部において左右方向に並設される。図9に示すように、硬貨入金口22及び操作表示部23は、前面カバー215が開かれ、硬貨処理部5が筐体本体部213から引き出された状態で、貨幣処理装置1外に露出する一方、図1に示すように、硬貨処理部5が筐体本体部213に押し込まれ前面カバー215が閉じられた状態では貨幣処理装置1外に露出しない。
硬貨処理部5は、図11に示す概略構成となっている。硬貨処理部5には、硬貨入金口22に入れられた硬貨を一枚ずつ分離して左方に搬送する第1入金搬送路31と、第1入金搬送路31で搬送されてきた硬貨を後方に向けて搬送する第2入金搬送路32と、第2入金搬送路32に設けられ、第2入金搬送路32で後方に向けて搬送される硬貨を識別する硬貨識別部33とが設けられている。
ここで、硬貨識別部33で受け入れ不可と識別された受入不可硬貨は、第2入金搬送路32のスイッチバックによる逆転搬送で前方に搬送される。硬貨処理部5には、硬貨識別部33よりも前側に第2入金搬送路32から硬貨を落下させる開閉可能なリジェクト振分ゲート36が設けられている。リジェクト振分ゲート36は、閉状態では第2入金搬送路32から硬貨を落下させることはなく、開作動することで、上記の第2入金搬送路32の逆転搬送で前方に向けて搬送される受入不可硬貨を第2入金搬送路32から落下させる。硬貨処理部5には、リジェクト振分ゲート36で第2入金搬送路32から落下させられた硬貨を硬貨リジェクト口24に案内するリジェクトシュータ37が設けられている。
硬貨処理部5には、硬貨識別部33よりも後方に、それぞれが所定の単一金種のバラ硬貨を収納すると共に、収納しているバラ硬貨を繰り出す複数の金種別のスタッカ41a,41b,41c,41d,41e,41fが設けられている。金種別のスタッカ41a~41fは、それぞれが左右方向に長い形状をなしており、左右方向の位置を合わせて前後方向に並んで配置されている。例えば、最も前側のスタッカ41aには1円硬貨が、前側から二番目のスタッカ41bには10円硬貨が、前側から三番目のスタッカ41cには100円硬貨が、前側から四番目のスタッカ41dには5円硬貨が、前側から五番目のスタッカ41eには50円硬貨が、最も後側のスタッカ41fには500円硬貨が、それぞれ収納される。これは一例であり、スタッカ41a~41fは、それぞれに単一金種のバラ硬貨を収納するようにすれば、いずれの金種を収納するように設定することも勿論可能である。
第2入金搬送路32は、すべてのスタッカ41a~41fを前後方向に結ぶように延在しており、硬貨処理部5には、硬貨識別部33よりも後方側に、第2入金搬送路32から硬貨を落下させる開閉可能な複数の金種振分ゲート42a,42b,42c,42d,42e,42fが設けられている。金種振分ゲート42a~42fは、いずれも、閉状態では第2入金搬送路32から硬貨を落下させることはなく、開作動時に第2入金搬送路32から硬貨を落下させる。金種振分ゲート42a~42fは、硬貨識別部33の識別結果に基づいて対応する金種の硬貨をスタッカ41a~41fの対応する金種のものに落下させる。
つまり、金種振分ゲート42a~42fのうち最も前側の金種振分ゲート42aは、開作動時に、スタッカ41a~41fのうち最も前側のスタッカ41aに第2入金搬送路32から硬貨を落下させることになる。同様に、前から二番目の金種振分ゲート42bが前から二番目のスタッカ41bに、前から三番目の金種振分ゲート42cが前から三番目のスタッカ41cに、前から四番目の金種振分ゲート42dが前から四番目のスタッカ41dに、前から五番目の金種振分ゲート42eが前から五番目のスタッカ41eに、最も後側の金種振分ゲート42fが最も後側のスタッカ41fに、それぞれ開作動時に第2入金搬送路32から硬貨を落下させる。
ここで、上記した第1入金搬送路31、第2入金搬送路32及び金種振分ゲート42a~42fが、硬貨入金口22に入れられた硬貨をスタッカ41a~41fに搬送する入金搬送部43を構成している。入金搬送部43は硬貨処理部5に設けられている。
スタッカ41a~41fは、それぞれが収納している硬貨を一枚ずつに分離して右方に繰り出すことになり、硬貨処理部5には、スタッカ41a~41fの右方に、スタッカ41a~41fから繰り出された硬貨を前方に搬送する中間搬送路46が設けられている。この中間搬送路46は、前後方向に長く硬貨入金口22に硬貨を搬送可能となっており、スタッカ41a~41fのそれぞれに対して直交する方向に延在している。硬貨処理部5には、中間搬送路46から硬貨を落下させる開閉可能な出金口振分ゲート47が、硬貨入金口22とスタッカ41aとの間に設けられている。出金口振分ゲート47は、閉状態では中間搬送路46から硬貨を落下させることはなく、開作動時に中間搬送路46から硬貨を落下させる。硬貨処理部5には、出金口振分ゲート47の下方に、出金口振分ゲート47で中間搬送路46から落下させられた硬貨を硬貨出金口25に搬送する出金搬送路48が設けられている。
硬貨処理部5には、スタッカ41aよりも前方に、バラ硬貨を収納すると共に、収納しているバラ硬貨を繰り出す予備収納庫51が設けられている。予備収納庫51は、前後方向に長い形状をなしており、中間搬送路46の左側に、これと平行に並んで設けられている。予備収納庫51は、スタッカ41a~41fのそれぞれに対して直交する方向に延在している。
硬貨処理部5には、硬貨入金口22と出金口振分ゲート47との間に、中間搬送路46から硬貨を落下させる開閉可能な予備振分ゲート52が設けられている。予備振分ゲート52は、閉状態では中間搬送路46から硬貨を落下させることはなく、開作動時に中間搬送路46から硬貨を落下させる。中間搬送路46は、予備振分ゲート52から落下しなかった硬貨を末端から硬貨入金口22に落下させる。硬貨処理部5には、予備振分ゲート52の下方に、予備振分ゲート52で中間搬送路46から落下させられた硬貨を予備収納庫51に案内する予備収納庫シュータ53が設けられている。
予備収納庫51は、収納している硬貨を一枚ずつに分離して後方に繰り出すことになり、硬貨処理部5には、予備収納庫51とスタッカ41aとの間に、予備収納庫51から繰り出された硬貨を左右に振り分け搬送する振分搬送部56が設けられている。この振分搬送部56は、左右方向に長く、予備収納庫51と直交し、スタッカ41a~41fのそれぞれに対して平行する方向に延在している。振分搬送部56は、予備収納庫51から繰り出された硬貨を右方に搬送して中間搬送路46のスタッカ41aと出金口振分ゲート47との間位置に繰り出す。この振分搬送部56の左方には、硬貨処理部5から下方に開口する繰出口57が設けられており、振分搬送部56は、予備収納庫51から繰り出された硬貨を左方に搬送して繰出口57に落下させる。このように振分搬送部56が繰出口57に落下させた硬貨は、硬貨処理部5から繰り出されて下方に落下する。
ここで、中間搬送路46、出金搬送路48、出金口振分ゲート47、予備振分ゲート52及び予備収納庫シュータ53が、スタッカ41a~41fから繰り出された硬貨を硬貨出金口25、予備収納庫51及び硬貨入金口22に選択的に搬送する出金搬送部58を構成している。出金搬送部58は硬貨処理部5に設けられており、よって硬貨処理部5に設けられている。振分搬送部56は、予備収納庫51から繰り出された硬貨を、出金搬送部58及び繰出口57に選択的に搬送する。その結果、予備収納庫51は、出金搬送部58で搬送される硬貨を収納可能であると共に、収納している硬貨を振分搬送部56を介して出金搬送部58に繰り出し可能となっている。
図12に示すように、第1入金搬送路31は、硬貨入金口22の鉛直下方から左方に延出する無端のベルトコンベア61と、硬貨入金口22よりも左側においてベルトコンベア61の上側に配置され、ベルトコンベア61の搬送方向とは逆方向に対向部分を移動させる分離ローラ62とを有している。第1入金搬送路31は、硬貨入金口22に投入された硬貨を、回転するベルトコンベア61によって左方に送り、途中位置に設けられた分離ローラ62で一枚ずつに分離して更に左方に搬送する。
第1入金搬送路31は、分離ローラ62で一枚ずつに分離されてベルトコンベア61で左方に搬送されてきた硬貨を更に搬送する通路63及び搬送ベルト64を有している。通路63及び搬送ベルト64は、左右方向に延在しており、ベルトコンベア61から通路63上に送り出された硬貨を搬送ベルト64が上側から通路63に押し付けて更に左方に搬送する。
第2入金搬送路32は、第1入金搬送路31の通路63及び搬送ベルト64で搬送されてきた硬貨を更に搬送する通路71及び搬送ベルト72を有している。通路71及び搬送ベルト72は、前後方向に延在しており、第1入金搬送路31から通路71上に送り出された硬貨を搬送ベルト72が上側から通路71に押し付けて後方に搬送する。
硬貨識別部33は、通路71の一部を構成するように設けられており、搬送ベルト72で搬送されて通過する硬貨をその画像や材質から識別する。硬貨識別部33は、硬貨が受け入れ可能な受入可能硬貨であるか、受け入れ不可な受入不可硬貨であるかを識別し、受入可能硬貨については金種を識別して計数する。
リジェクト振分ゲート36は、第2入金搬送路32における第1入金搬送路31と硬貨識別部33との間位置に配置されており、閉状態では通路71の一部を構成する。リジェクト振分ゲート36は、開状態ではその硬貨識別部33側が通路71よりも上側に位置するように回動し、この状態で搬送ベルト72によって硬貨識別部33側から通路71上を移動させられる硬貨を落下させる。リジェクト振分ゲート36で第2入金搬送路32から落下させられた硬貨は、リジェクトシュータ37を介して硬貨リジェクト口24に放出される。
金種振分ゲート42a~42fは、第2入金搬送路32における硬貨識別部33に対して第1入金搬送路31とは反対側に直列状に配置されており、いずれも閉状態では通路71の一部を構成する。金種振分ゲート42a~42fは、いずれも開状態ではその硬貨識別部33側が通路71よりも上側に位置するように回動し、この状態で搬送ベルト72により硬貨識別部33側から通路71上を移動する硬貨を落下させる。金種振分ゲート42a~42fで第2入金搬送路32から落下させられた硬貨は、スタッカ41a~41fの対応するものに収納される。ここで、精算処理端末11の精算制御部18は、硬貨識別部33の識別結果に基づいて、各スタッカ41a~41fへの硬貨の入金量を把握する。
スタッカ41a~41fは、それぞれ、壁部76と、壁部76の下側に配置されて左右に延在する無端のベルトコンベア77と、ベルトコンベア77の上側に配置された分離ローラ78とを有している。スタッカ41a~41fは、それぞれ、壁部76内の分離ローラ78よりも左方のベルトコンベア77上に金種振分ゲート42a~42fから落下する硬貨を収納することになり、ベルトコンベア77は、収納している硬貨を右方に搬送する。分離ローラ78は、ベルトコンベア77の搬送方向とは逆方向に対向部分を移動させることにより、ベルトコンベア77上の硬貨を一枚ずつに分離する。ベルトコンベア77は、分離ローラ78で一枚ずつに分離された硬貨を更に右方に搬送する。スタッカ41a~41fは、それぞれ、ベルトコンベア77の右端位置に、ベルトコンベア77及び分離ローラ78で一枚ずつに分離されて搬送される硬貨を計数しつつ一枚ずつ中間搬送路46に繰り出す繰出機構79を有している。ここで、精算処理端末11の精算制御部18は、上記のように各スタッカ41a~41fへの硬貨の入金量を把握しており、これと繰出機構79の計数値とから、各スタッカ41a~41fに収納されている硬貨の収納量を把握する。
スタッカ41a~41fの右側には、前後方向に延在する無端のベルトコンベア81が設けられている。このベルトコンベア81は、図13に示すようにスタッカ41a~41fに近い部分が中間搬送路46を構成する中間搬送路構成部82となっており、スタッカ41a~41fから遠い部分が出金搬送路48を構成する出金搬送路構成部83となっている。中間搬送路構成部82のうちスタッカ41a~41fに近い部分は、水平に配置されており、スタッカ41a~41fから繰り出された硬貨を上面に受け入れる。中間搬送路構成部82のうちスタッカ41a~41fから遠い前側の部分は、前上がりに傾斜している。出金搬送路構成部83は、中間搬送路構成部82の前側の部分から段差状をなして下側に配置されて前方に延出している。
ベルトコンベア81の中間搬送路構成部82の上側には、スタッカ41a~41fよりも前側に分離ローラ85が配置されている。分離ローラ85は、中間搬送路構成部82の搬送方向とは逆方向に対向部分を移動させることにより、中間搬送路構成部82上の硬貨を一枚ずつに分離して前方に繰り出させる。ベルトコンベア81の中間搬送路構成部82及び分離ローラ85は、中間搬送路46を構成している。
ベルトコンベア81の中間搬送路構成部82よりも前方には、分離ローラ85で一枚ずつに分離されてベルトコンベア81の中間搬送路構成部82で前方に搬送されてきた硬貨を更に前方に搬送する通路87及び搬送ベルト88が設けられている。通路87及び搬送ベルト88は、中間搬送路構成部82の前側で前後方向に延在しており、通路87は、中間搬送路構成部82の前上がりの部分の延長線上で前上がりに傾斜している。通路87及び搬送ベルト88は、ベルトコンベア81の中間搬送路構成部82から通路87上に送り出された硬貨を搬送ベルト88が上側から通路87に押し付けて更に前方に搬送する。
通路87に出金口振分ゲート47が設けられている。出金口振分ゲート47は、閉状態では通路87の一部を構成している。出金口振分ゲート47は、開状態ではその中間搬送路構成部82側が通路87よりも上側に位置するように回動し、この状態でベルトコンベア81の中間搬送路構成部82により通路87側に搬送される硬貨を落下させる。出金口振分ゲート47で中間搬送路構成部82から落下させられた硬貨は、ベルトコンベア81の出金搬送路構成部83上に落下する。
予備振分ゲート52は、通路87の出金口振分ゲート47よりも中間搬送路構成部82とは反対側に設けられており、閉状態では通路87の一部を構成している。予備振分ゲート52は、開状態ではその中間搬送路構成部82側が通路87よりも上側に位置するように回動し、この状態で搬送ベルト88により通路87上を移動する硬貨を落下させる。予備振分ゲート52で通路87から落下させられた硬貨は、予備収納庫シュータ53を介して図12に示す予備収納庫51に落下する。
図13に示す通路87及び搬送ベルト88は、出金口振分ゲート47及び予備振分ゲート52のいずれでも落下させなかった硬貨を末端位置から硬貨入金口22を介して第1入金搬送路31のベルトコンベア61上に落下させる。
ベルトコンベア81の中間搬送路構成部82及び分離ローラ85に加えて、通路87及び搬送ベルト88が、スタッカ41a~41fから繰り出された硬貨を硬貨入金口22に搬送可能な中間搬送路46を構成している。
ベルトコンベア81の出金搬送路構成部83の上側には、分離ローラ91が配置されている。分離ローラ91は、出金搬送路構成部83の搬送方向とは逆方向に対向部分を移動させることにより、出金搬送路構成部83上の硬貨を一枚ずつに分離する。出金搬送路構成部83は、分離ローラ91で一枚ずつに分離された硬貨を前方に搬送する。
ベルトコンベア81の出金搬送路構成部83よりも前方には、分離ローラ91で一枚ずつに分離されてベルトコンベア81の出金搬送路構成部83で前方に搬送されてきた硬貨を更に前方に搬送する通路92及び搬送ベルト93が設けられている。通路92及び搬送ベルト93は、出金搬送路構成部83の前側で前後方向に延在しており、出金搬送路構成部83から通路92上に送り出された硬貨を搬送ベルト93が上側から通路92に押し付けて更に前方に搬送する。通路92及び搬送ベルト93は、硬貨を末端位置から硬貨出金口25に放出する。
ベルトコンベア81の出金搬送路構成部83、分離ローラ91、通路92及び搬送ベルト93が、出金口振分ゲート47で中間搬送路46から落下させられた硬貨を硬貨出金口25に搬送する出金搬送路48を構成している。この出金搬送路48は、スタッカ41a~41fから繰り出され中間搬送路46で搬送されてきた硬貨を硬貨出金口25に搬送する。
図14に示すように、予備収納庫51は、壁部95と、壁部95の下部に配置されて前後方向に延在する無端のベルトコンベア96とを有している。ベルトコンベア96は、その後側の部分が鉛直に近い角度で後ろ上がりに立ち上がっており、図示略の係止片で硬貨を一枚ずつ持ち上げて振分搬送部56に繰り出す。これにより、予備収納庫51は、硬貨を一枚ずつに分離して振分搬送部56に繰り出す。
振分搬送部56は、図12に示すように、左右方向に延在するベルトコンベア98と、その上側の分離ローラ99と、ベルトコンベア98と繰出口57とを結ぶように延在する通路100と、通路100上で左右方向に延在する無端の搬送ベルト101とを有している。ベルトコンベア98は、通路100と中間搬送路46のベルトコンベア81とを結ぶように設けられており、予備収納庫51よりも通路100側に分離ローラ99が設けられている。分離ローラ99は、ベルトコンベア98の通路100側への搬送方向とは逆方向に対向部分を移動させることにより、ベルトコンベア98上の硬貨を一枚ずつに分離することになり、ベルトコンベア98は、分離ローラ99で一枚ずつに分離された硬貨を通路100側に搬送する。ベルトコンベア98の他端側は、ベルトコンベア81のスタッカ41aと分離ローラ85との間位置に硬貨を繰り出すようになっている。通路100には、搬送ベルト101で繰出口57側に搬送される硬貨の金種を識別しつつ計数する繰出識別部102が設けられている。ここで、精算処理端末11の精算制御部18は、繰出識別部102の計数結果から、繰出口57に落下する硬貨の在高を把握している。
図5に示すように、貨幣処理装置1は、硬貨処理部5の下部に固定されたトレー装填部110に装填されて、硬貨処理部5から繰り出された硬貨を収納する回収硬貨収納トレー111(回収硬貨収納部)を有している。図7に示す状態から、図9に示すように硬貨処理部5が筐体本体部213から引き出されると、硬貨処理部5のトレー装填部110に装填された回収硬貨収納トレー111も一緒に引き出される。貨幣処理装置1が例えば通常使用状態にあるとき、トレー装填部110に装填された状態の回収硬貨収納トレー111は、硬貨処理部5と水平方向の位置を重ね合わせており、硬貨処理部5の鉛直下方に配置されている。回収硬貨収納トレー111は、図9に示すように、前面カバー215が開かれた状態で、貨幣処理装置1外に露出することになり、この状態で、トレー装填部110から引き出されて取り出される。他方、回収硬貨収納トレー111は、貨幣処理装置1が例えば図1,図2に示す通常使用状態にあって、前面カバー215が閉じられた状態では貨幣処理装置1外に露出しない。回収硬貨収納トレー111は、上方開口の有底箱状であり、貨幣処理装置1が例えば通常使用状態にあって、回収硬貨収納トレー111がトレー装填部110に装填された状態で、硬貨処理部5の図11,図12に示す繰出口57から落下する硬貨を受け入れて収納する。回収硬貨収納トレー111は、硬貨を金種混合の状態で一括して300枚程度収納可能である。選択により、指定金種のみの回収も行うことができる。
トレー装填部110には、回収硬貨収納トレー111を押し込まれた状態でロックする電磁ロックである図6に示すトレーロック機構112が設けられている。このトレーロック機構112は、精算処理端末11の精算制御部18からの解除信号でロックが解除されることになり、ロックが解除されると、トレー装填部110から回収硬貨収納トレー111の引き出し及び取り外しが可能になる。その後、回収硬貨収納トレー111がトレー装填部110に押し込まれるとトレーロック機構112は、自動的に回収硬貨収納トレー111をトレー装填部110にロックする。トレーロック機構112には、これがロック状態にあるかロック解除状態にあるかを検知する図示略のロック検知部が設けられており、精算処理端末11の精算制御部18は、このロック検知部の検知結果に基づいてトレーロック機構112がロック状態にあるかロック解除状態にあるか、言い換えれば、トレー装填部110に回収硬貨収納トレー111がセットされた状態にあるか否かを判定する。
なお、回収硬貨収納トレー111に替えて、硬貨を600枚程度収納可能な回収硬貨収納金庫を設けても良い。回収硬貨収納金庫は、トレー装填部110に装填された状態で開状態となり、トレー装填部110から引き出されると自動的に閉状態となってロックされるシャッタが設けられた開口部を有しており、この開口部を介して硬貨処理部5の繰出口57から落下する硬貨を受け入れて収納する。回収硬貨収納金庫は、別体のキーによるキー操作で閉状態でのロックが解除されて開状態になると、硬貨が取り出し可能となる。このように鍵付きのカセットである回収硬貨収納金庫とすれば、従業員が現金に手を触れることなく硬貨の回収が可能になり、セキュリティの向上も図れる。
トレー装填部110には、セットされた状態の回収硬貨収納トレー111に収納されている硬貨が満杯状態にあるか否かを検知する図示略のトレーフル検知部が設けられている。精算処理端末11の精算制御部18は、トレーフル検知部の検知結果から回収硬貨収納トレー111に収納されている硬貨が満杯状態にあるか否かを判定する。
貨幣処理装置1が例えば通常使用状態にあるとき、筐体本体部213内に押し込まれた状態の硬貨処理部5に装填された状態の回収硬貨収納トレー111の鉛直下方、つまり筐体本体部213内に押し込まれた状態の硬貨処理部5の鉛直下方に、図5に示すユニット状の補充用貨幣収納部157(棒金収納部)を有している。補充用貨幣収納部157は、貨幣処理装置1が例えば図1,図2に示す通常使用状態にあって、前面カバー215が閉じられた状態では貨幣処理装置1外に露出せず、図9に示すように前面カバー215が開かれた状態で貨幣処理装置1外に露出する。補充用貨幣収納部157は、貨幣処理装置1が例えば通常使用状態にあるとき、筐体本体部213内に押し込まれた硬貨処理部5及びこれに装填された回収硬貨収納トレー111と水平方向の位置を重ね合わせている。
図15に示すように、補充用貨幣収納部157は、前方に開口する箱形の収納筐体部155と、収納筐体部155に対して図9に示すように前方に水平に引き出し可能に支持された収納ドロア156とを有している。収納ドロア156の前面には、LEDからなる表示ランプ159が設けられている。補充用貨幣収納部157は、収納筐体部155において筐体本体部213に固定されている。
図15に示すように、補充用貨幣収納部157は、収納筐体部155に収納ドロア156が押し込まれた閉状態では、収納ドロア156内への操作者によるアクセスが不可であり、収納ドロア156が収納筐体部155から引き出された開状態で、収納ドロア156内への操作者によるアクセスが可能となる。補充用貨幣収納部157には、収納筐体部155に収納ドロア156を閉状態でロックする電磁ロックであるドロアロック機構161が設けられている。ドロアロック機構161は、精算処理端末11の精算制御部18からの解除信号でロックが解除されることになり、ロックが解除されると、収納筐体部155から収納ドロア156を少し突出させる。これにより、収納筐体部155からの収納ドロア156の引き出しが可能になる。その後、収納ドロア156が収納筐体部155に押し込まれて閉状態になるとドロアロック機構161は、自動的に収納ドロア156を収納筐体部155にロックする。
ドロアロック機構161には、これがロック状態にあるかロック解除状態にあるかを検知する図示略のロック検知部が設けられており、精算処理端末11の精算制御部18は、このロック検知部の検知結果に基づいてドロアロック機構161がロック状態にあるかロック解除状態にあるか、言い換えれば、収納筐体部155に収納ドロア156が押し込まれた状態にあるか否かを判定する。この判定に基づいて、精算処理端末11の精算制御部18は、ドロアロック機構161がロック状態にあるかロック解除状態にあるかを、状態告知部としての表示ランプ159の異なる表示で操作者に報知する。例えば、ドロアロック機構161がロック状態にあるとき表示ランプ159を点灯させ、ドロアロック機構161がロック解除状態にあるとき表示ランプ159を点滅させる。或いは、ドロアロック機構161がロック状態にあるとき緑色点灯としロック解除状態にあるとき赤色点滅とする。これらに加えて図示略の状態告知部としてのスピーカによる音声で報知しても良い。ここで、ドロアロック機構161としては、精算制御部18からの解除信号でロックが解除される電磁ロック以外にも、別体のキーでロックが解除されるシリンダ錠を用いることが可能である。
収納ドロア156には、図16,図17に示すように、最も前側に、紙葉類を収納する紙葉類収納部167を設けるようにしてもよい。紙葉類収納部167は、バラ紙幣、商品券、クレジットの明細書等の金融的価値がある紙葉類を収納するもので、収納ドロア156に固定されたトレー状の収納部本体168と、収納部本体168に収納された紙葉類を覆うように収納部本体168に着脱可能に取り付けられる蓋部169とを有している。蓋部169は、収納部本体168を開閉可能であれば収納部本体168に対して揺動可能に連結されていても良い。収納部本体168には、例えば、金種混合のバラ紙幣が一括で50枚程度収納可能となっている。
収納ドロア156には、紙葉類収納部167の後側に、バラ硬貨を収納するトレー状のバラ硬貨収納部171と、貨幣以外の収納物を収納するトレー状の貨幣以外収納部172とが固定されている。これらバラ硬貨収納部171及び貨幣以外収納部172は、前後方向の位置を合わせて左右に並設されている。収納ドロア156に設けられたバラ硬貨収納部171は、回収硬貨収納トレー111とは別にバラ硬貨を収納する。バラ硬貨収納部171には、例えば、金種混合のバラ硬貨が一括で60枚程度収納可能となっている。貨幣以外収納部172には、印鑑等が収納可能となっている。
収納ドロア156には、バラ硬貨収納部171及び貨幣以外収納部172の後側に、棒金を収納する棒金収納部175が固定されている。棒金は、単一金種の硬貨が規定枚数(例えば50枚)集積され包装シートで包装されて一体化されたものである。棒金収納部175は、日本国内で主に流通している6金種の硬貨の棒金を収納可能である。棒金収納部175は、最も前側に10円硬貨の棒金を収納する10円硬貨トレー176と、100円硬貨の棒金を収納する100円硬貨トレー177とが設けられている。これら10円硬貨トレー176及び100円硬貨トレー177は、前後方向の位置を合わせて左右に並設されており、左側に10円硬貨トレー176が、右側に100円硬貨トレー177が設けられている。
10円硬貨トレー176には、10円棒金をその中心軸線が左右に延在する姿勢で水平移動を規制しつつ収納する10円棒金単体収納部178が前後に複数箇所(具体的には四箇所)設けられている。100円硬貨トレー177には、100円棒金をその中心軸線が左右に延在する姿勢で水平移動を規制しつつ収納する100円棒金単体収納部179が前後に複数箇所(具体的には四箇所)設けられている。
棒金収納部175は、10円硬貨トレー176及び100円硬貨トレー177の後側に、1円硬貨の棒金を収納する1円硬貨トレー181が設けられている。1円硬貨トレー181には、1円棒金をその中心軸線が左右に延在する姿勢で水平移動を規制しつつ収納する1円棒金単体収納部182が前後左右に複数箇所(具体的には四箇所)設けられている。
棒金収納部175は、1円硬貨トレー181の後側に、5円硬貨の棒金を収納する5円硬貨トレー185と、50円硬貨の棒金を収納する50円硬貨トレー186と、500円硬貨の棒金を収納する500円硬貨トレー187とが設けられている。これら5円硬貨トレー185、50円硬貨トレー186及び500円硬貨トレー187は、前端位置を合わせて左右に並設されており、左側から順に、5円硬貨トレー185、50円硬貨トレー186、500円硬貨トレー187が設けられている。
5円硬貨トレー185には、5円棒金をその中心軸線が前後に延在する姿勢で水平移動を規制しつつ収納する5円棒金単体収納部190が左右に複数箇所(具体的には二箇所)設けられている。50円硬貨トレー186には、50円棒金をその中心軸線が前後に延在する姿勢で水平移動を規制しつつ収納する50円棒金単体収納部191が左右に複数箇所(具体的には二箇所)設けられている。500円硬貨トレー187には、500円棒金をその中心軸線が前後に延在する姿勢で水平移動を規制しつつ収納する500円棒金単体収納部192が左右に複数箇所(具体的には二箇所)設けられている。
10円棒金単体収納部178、100円棒金単体収納部179、1円棒金単体収納部182、5円棒金単体収納部190、50円棒金単体収納部191及び500円棒金単体収納部192には、それぞれの底部に、一箇所に一つずつ、棒金の有無と棒金が収納対象でない異金種であるか収納対象の正金種であるかとを検出する磁気センサ等の図示略の棒金検知部が設けられている。精算処理端末11の精算制御部18は、棒金検知部の検知結果から、全ての棒金単体収納部178,179,182,190,191,192のそれぞれについて、棒金が収納されているか否かと、異金種の棒金が収納されているか正金種の棒金が収納されているかとを判定することになる。そして、精算制御部18は、異金種の棒金が収納されていると、操作表示部13に、異金種の棒金が収納されている場所を報知する。また、異金種の棒金が収納されていなければ、棒金の有無の結果から金種別の本数を割り出す。すなわち、補充用貨幣収納部157は、収納している棒金の金種及び数を検出することができる。
ここで、収納ドロア156の前面に、紙幣等の紙葉類を収納ドロア156内に挿入するためのスリットを設けても良い。これにより、収納ドロア156が収納筐体部155に押し込まれた閉状態にあっても収納ドロア156内(特に、紙葉類収納部167内)に紙幣等の紙葉類を収納可能となる。
図1に示すように、貨幣処理装置1は、通常使用状態等、閉状態にある上部カバー216の上部開口部232及び下部開口部231から装置外に一部露出する紙幣処理部6を有している。図18に示すように、上部カバー216を開くと紙幣処理部6が現れ、その保守等を行うことができる状態になる。紙幣処理部6は貨幣のうちの紙幣を処理するものであり、ユニット状であって、筐体本体部213に前後方向にスライド可能に支持されている。図7に示すように紙幣処理部6が筐体本体部213内に押し込まれると、上部カバー216を図9に示すように閉じることが可能となり、図7に示すように上部カバー216が開かれた状態で、図18に示すように紙幣処理部6が筐体本体部213から引き出される。紙幣処理部6は、硬貨処理部5の上方に配置されており、紙幣処理部6及び硬貨処理部5は、貨幣処理装置1が例えば通常使用状態にあって、共に筐体本体部213に押し込まれた状態で、水平方向の位置を重ね合わせている。言い換えれば、貨幣処理装置1が例えば通常使用状態にあるとき、硬貨処理部5は、紙幣処理部6の鉛直下方に配置されており、紙幣処理部6及び硬貨処理部5が水平方向の位置を重ね合わせて縦積みに配置されている。
筐体本体部213には、紙幣処理部6を押し込まれた状態でロックする電磁ロックである図6に示す紙幣処理部ロック機構281が設けられている。この紙幣処理部ロック機構281は、精算処理端末11の精算制御部18からの解除信号でロックが解除されることになり、ロックが解除されると、筐体本体部213から紙幣処理部6の引き出しが可能になる。その後、紙幣処理部6が筐体本体部213に押し込まれると紙幣処理部ロック機構281は、自動的に紙幣処理部6を筐体本体部213にロックする。紙幣処理部ロック機構281には、これがロック状態にあるかロック解除状態にあるかを検知する図示略のロック検知部が設けられており、精算処理端末11の精算制御部18は、このロック検知部の検知結果に基づいて紙幣処理部ロック機構281がロック状態にあるかロック解除状態にあるか、言い換えれば、筐体本体部213に紙幣処理部6が押し込まれた状態にあるか否かを判定する。ここで、紙幣処理部ロック機構281としては、精算制御部18からの解除信号でロックが解除される電磁ロック以外にも、別体のキーでロックが解除されるシリンダ錠を用いることが可能である。
ここで、紙幣処理部6の筐体本体部213からの最大引き出し距離は、硬貨処理部5の筐体本体部213からの最大引き出し距離よりも短くなっている。そして、図18に示すように共に筐体本体部213から最も引き出された状態にある硬貨処理部5及び紙幣処理部6は、硬貨処理部5の硬貨入金口22及び操作表示部23が紙幣処理部6よりも前方に位置する状態になる。これにより、硬貨処理部5及び紙幣処理部6が筐体本体部213から最も引き出された状態では、硬貨処理部5に設けられた操作表示部23が視認及び操作可能となり、操作表示部23で状態確認等をしながら紙幣処理部6の異常等に対処できる。
紙幣処理部6は、図1,図4に示すように閉状態にある上部カバー216の上部開口部232を介して貨幣処理装置1外に露出する上方開口の紙幣投入口26及び紙幣出金口27が前後に並設されており、紙幣投入口26が前側に、紙幣出金口27が後側に設けられている。紙幣投入口26及び紙幣出金口27は、貨幣処理装置1の装置幅方向である左右方向に長く、左右方向の位置を重ね合わせている。紙幣投入口26には、入金処理時に貨幣処理装置1外からバラ紙幣が、長手方向を左右に短手方向を上下にし、複数枚の場合前後に重ねられて投入されることになり、紙幣処理部6は、この紙幣投入口26に投入された紙幣を処理する。なお、誤って紙幣投入口26に投入されたクリップや硬貨等の異物は、異物排除口28へ排出される。異物排除口28は、閉状態にある上部カバー216の下部開口部231から、図1,図2に示すように貨幣処理装置1外に露出している。紙幣出金口27は、出金処理時に紙幣処理部6から出金紙幣が繰り出されると共に入金処理時に受け入れ不可と識別された受入不可紙幣が紙幣処理部6から繰り出され、このように紙幣処理部6から繰り出された紙幣を、長手方向を左右に短手方向を上下にし、複数枚の場合前後に重ねて、取り出し可能とする。紙幣投入口26には、複数金種が混在する金種混合状態で紙幣が装置外から一括投入可能であり、このように入れられた紙幣を一枚ずつ分離して紙幣処理部6内に繰り出す。
図19に示すように、紙幣処理部6には、前側から順に、紙幣投入口26、紙幣出金口27、紙幣を収納可能な着脱式の紙幣カセット118、紙幣を収納するとともに収納した紙幣を紙幣出金口27に出金させる複数具体的には四つの着脱不可な紙幣収納庫120,121,122,123が設けられている。紙幣カセット118は、紙幣収納庫120~123からの紙幣を収納可能となっている。
例えば、紙幣収納庫120~122は、それぞれが単一金種収納用となっており、紙幣収納庫120には千円紙幣が収納され、紙幣収納庫121には五千円紙幣が収納され、紙幣収納庫122には万円紙幣が収納される。また、紙幣収納庫123は、金種混合収納用となっており、紙幣収納庫120~122に収納しきれないオーバーフロー紙幣や流通量が少ない二千円紙幣が収納される。勿論、紙幣収納庫120~123への収納パターンは、これに限らず、種々の設定が可能である。
紙幣投入口26、紙幣出金口27、紙幣カセット118及び紙幣収納庫120~123は、いずれも左右方向に長い横長の形状をなしており、すべて、長辺が上端及び下端で左右方向に沿う姿勢(横長の姿勢)の紙幣を受け入れるようになっている。
上記した紙幣投入口26、紙幣出金口27、紙幣カセット118及び紙幣収納庫120~123は、紙幣処理部6の内部の右側に寄せられて設けられており、これにより紙幣処理部6の内部の左側に設けられたスペースに、これら紙幣投入口26、紙幣出金口27、紙幣カセット118及び紙幣収納庫120~123を接続させて紙幣のやり取りを行う紙幣搬送部127が配置されている。なお、この紙幣搬送部127も紙幣を常に長辺が上端及び下端となる姿勢で搬送する。
紙幣搬送部127は、紙幣投入口26と紙幣収納庫123とを結ぶ主搬送路128と、主搬送路128の紙幣出金口27の近傍から分岐して紙幣出金口27に接続される分岐搬送路129と、主搬送路128の紙幣カセット118の近傍から分岐して紙幣カセット118に接続される分岐搬送路130と、主搬送路128の紙幣収納庫120の近傍から分岐して紙幣収納庫120に接続される分岐搬送路132と、主搬送路128の紙幣収納庫121の近傍から分岐して紙幣収納庫121に接続される分岐搬送路133と、主搬送路128の紙幣収納庫122の近傍から分岐して紙幣収納庫122に接続される分岐搬送路134とを有している。
紙幣搬送部127は、主搬送路128を介して紙幣収納庫120~123側から搬送されてきた紙幣を、駆動状態で分岐搬送路129に案内して紙幣出金口27に搬送させる一方、非駆動状態ではそのまま主搬送路128で搬送させる振分部129Gを有している。分岐搬送路129は、紙幣出金口27に向けて回転して紙幣を紙幣出金口27に送り込むローラ対129Rを有している。
また、紙幣搬送部127は、主搬送路128を介して紙幣収納庫120~123側から搬送されてきた紙幣を、駆動状態で分岐搬送路130に案内して紙幣カセット118に搬送させる一方、非駆動状態ではそのまま主搬送路128で搬送させる振分部130Gを有している。分岐搬送路130は、紙幣カセット118に向けて回転して紙幣を紙幣カセット118に送り込むローラ対130Rを有している。
また、紙幣搬送部127は、主搬送路128を介して紙幣投入口26側から搬送されてきた紙幣を、駆動状態で分岐搬送路132に案内して紙幣収納庫120に搬送させる一方、非駆動状態ではそのまま主搬送路128で搬送させる振分部132Gを有している。分岐搬送路132は、紙幣収納庫120に向けて回転して紙幣を紙幣収納庫120に送り込むローラ132Ra,132Rbを有している。紙幣収納庫120には、ローラ132Ra,132Rbに向けて紙幣を蹴り出す蹴出ローラ120Rが設けられている。一方のローラ132Raは、紙幣収納庫120から紙幣を繰り出す際に回転し、他方のローラ132Rbは、紙幣収納庫120から紙幣を繰り出す際には停止して紙幣を一枚ずつに分離する。
また、紙幣搬送部127は、主搬送路128を介して紙幣投入口26側から搬送されてきた紙幣を、駆動状態で分岐搬送路133に案内して紙幣収納庫121に搬送させる一方、非駆動状態ではそのまま主搬送路128で搬送させる振分部133Gを有している。分岐搬送路133は、紙幣収納庫121に向けて回転して紙幣を紙幣収納庫121に送り込むローラ133Ra,133Rbを有している。紙幣収納庫121には、ローラ133Ra,133Rbに向けて紙幣を蹴り出す蹴出ローラ121Rが設けられている。一方のローラ133Raは、紙幣収納庫121から紙幣を繰り出す際に回転し、他方のローラ133Rbは、紙幣収納庫121から紙幣を繰り出す際には停止して紙幣を一枚ずつに分離する。
また、紙幣搬送部127は、主搬送路128を介して紙幣投入口26側から搬送されてきた紙幣を、駆動状態で分岐搬送路134に案内して紙幣収納庫122に搬送させる一方、非駆動状態ではそのまま主搬送路128で搬送させる振分部134Gを有している。分岐搬送路134は、紙幣収納庫122に向けて回転して紙幣を紙幣収納庫122に送り込むローラ134Ra,134Rbを有している。紙幣収納庫122には、ローラ134Ra,134Rbに向けて紙幣を蹴り出す蹴出ローラ122Rが設けられている。一方のローラ134Raは、紙幣収納庫122から紙幣を繰り出す際に回転し、他方のローラ134Rbは、紙幣収納庫122から紙幣を繰り出す際には停止して紙幣を一枚ずつに分離する。
また、主搬送路128は、紙幣収納庫123に向けて回転して紙幣を紙幣収納庫123に送り込むローラ135Ra,135Rbを有している。紙幣収納庫123には、ローラ135Ra,135Rbに向けて紙幣を蹴り出す蹴出ローラ123Rが設けられている。一方のローラ135Raは、紙幣収納庫123から紙幣を繰り出す際に回転し、他方のローラ135Rbは、紙幣収納庫123から紙幣を繰り出す際には停止して紙幣を一枚ずつに分離する。
紙幣投入口26は、主搬送路128に向けて紙幣を蹴り出す蹴出ローラ26Raと、蹴出ローラ26Raで蹴り出された紙幣を主搬送路128に繰り出す繰出ローラ26Rbと、繰出ローラ26Rbで繰り出される紙幣を、停止することにより一枚ずつに分離する分離ローラ26Rcとを有している。
主搬送路128には、分岐搬送路129,130間に、紙幣を識別する紙幣識別部140が設けられている。
図4に示すように、硬貨が投入される硬貨投入口234は、紙幣投入口26及び紙幣出金口27に対し装置幅方向である左右方向に隣接して設けられており、具体的には右側に設けられている。硬貨投入口234は、紙幣投入口26及び紙幣出金口27のうち前側にあって紙幣が投入される紙幣投入口26と前後方向の位置を重ね合わせている。硬貨投入口234の左右両側には、硬貨投入口234に近づくほど下側に位置するように傾斜して硬貨を硬貨投入口234に案内するスロープ部291が設けられている。硬貨投入口234は前後方向に長く、複数枚(2~4枚)の硬貨を厚さ方向を左右にして同時に通過させることが可能な大きさとなっている。これにより、硬貨を1枚ずつ投入する煩わしさを解消している。
図7に示すように、紙幣処理部6は左右方向の幅が硬貨処理部5よりも狭くなっており、硬貨処理部5と左端位置を合わせるように筐体本体部213に配置されている。このように配置することにより、紙幣処理部6の右側且つ硬貨処理部5の鉛直上方にスペースが生じる。このスペースに、貨幣処理装置1が通常使用状態にあるときに硬貨投入口234に投入された硬貨を鉛直下方すなわち真下に誘導する筒状の誘導シュート265が配置されている。
誘導シュート265は上部カバー216に固定されており、上部カバー216が閉じられた状態で、硬貨投入口234に投入された硬貨を水平方向の移動範囲を所定の範囲に規制しつつ下方に案内する。誘導シュート265で誘導された硬貨は、筐体本体部213の紙幣処理部6と硬貨処理部5との間の棚部301の棚部開口部302を介して、棚部301の下側に配置された硬貨処理部5の硬貨入金口22内に落下する。このように硬貨投入口234に投入され誘導シュート265で誘導された硬貨を硬貨処理部5が処理する。ここで、硬貨投入口234及び誘導シュート265を上部カバー216に一体的に設けるのではなく、誘導シュート265の上部に硬貨投入口234を固定して誘導シュート265を棚部301に固定しても良い。この場合、上部カバー216には、その上面の上部開口部232よりも右側に、閉状態でも硬貨投入口234を貨幣処理装置1外に露出させる開口部が設けられることになる。
図20に示すように、硬貨入金口22には、誘導シュート265で誘導された硬貨を通過させる落下開口部311を有して硬貨入金口22を一部覆う入金口カバー312が土手部261にセットされている。入金口カバー312は土手部261にセットされると水平方向の移動が規制された状態になる。入金口カバー312の落下開口部311は、硬貨入金口22の開口面積よりも狭く、通過した硬貨の硬貨入金口22内での跳ね返りによる硬貨入金口22からの零れを規制する。入金口カバー312の落下開口部311の右端には、下側ほど左側に位置するように斜め左下方向に延出するガイド板部313が設けられており、誘導シュート265で誘導されて落下する硬貨を、このガイド板部313で左方向に案内する。このガイド板部313で案内される硬貨の落下軌跡の位置に、硬貨を検知する図示略のオートスタートセンサが設けられている。硬貨処理部5は、このオートスタートセンサで硬貨を検知すると、自動的に硬貨処理を開始するオートスタートを行う。すなわち、入金口カバー312は、投入された硬貨を衝突させて硬貨の軌道を変えることで、硬貨がオートスタートセンサを確実に通過するように案内する。
なお、入金口カバー312のガイド板部313は、硬貨が衝突すると振動を生じるため、このガイド板部313の振動を振動検出センサで検出してオートスタートを行うようにしても良い。この場合、振動検出センサで検出し易いようにガイド板部313を含む入金口カバー312の全体を、より振動しやすい金属製とするのが良い。このように構成すれば、オートスタートを早めることができる。あるいは、硬貨投入口234に投入された硬貨は、誘導シュート265によって水平方向の移動範囲を所定の範囲に規制されつつ案内されるため、この誘導シュート265の誘導経路途中に誘導される硬貨を検出する通過検出センサを設けることでオートスタートを行うようにしても良い。
図3に示すように、筐体本体部213の右側面には、複数のネジ穴を有する支持部321が前後に設けられており、これら支持部321に、図1,図2に示す荷置用の棚板322がヒンジ323において着脱可能に連結されている。筐体本体部213の左側面にも、同様の支持部321が設けられており、棚板322は、右側の支持部321から取り外されて左側の支持部321に取り付け可能となっている。支持部321は、棚板322を例えば3段階に高さ調整可能に支持する。支持部321に支持された棚板322は、使用時には、水平に広がる状態とされて、荷物の載置が可能となり、非使用時には、ヒンジ323の回動中心を中心に前後軸回りに回動して下方に折り畳まれる。これにより、貨幣処理装置1のレイアウトの自由度を高めることができる。
次に、本実施形態の貨幣処理装置1を含む精算システム204の各種処理について説明する。貨幣処理装置1は、通常運用時は、上部カバー216及び前面カバー215を閉じた状態とされる。
「入金処理」
精算処理端末11において、商品登録装置202が発行する支払シートに記載された取引番号が操作表示部13に入力されると、精算制御部18は、この取引番号に関連付けられた代金情報をストアコントローラ203から読み出して操作表示部13に表示させる。その後、操作表示部13に入金操作が入力されると、精算制御部18は、硬貨投入口234に投入されて誘導シュート265内を落下した硬貨が、硬貨処理部5の硬貨入金口22に設けられた図示略のオートスタートセンサで検知されると、硬貨処理部5による硬貨入金処理を開始させることになる。また、紙幣投入口26へ紙幣が投入されたことを図示略の投入口紙幣検知センサで検知すると、紙幣処理部6による紙幣入金処理を開始させることになる。なお、取引番号の入力は、支払シートを精算装置201の読み取り機(図示略)で読み取らせるようにしてもよいし、または、購入商品の情報を含む代金情報を取引番号と共にスマートフォン等の端末に送信し、あるいは、店舗専用のカードに転記しておき、精算装置201で端末またはカードから読み取り可能にしてもよい。その他、商品登録装置202が購入商品の情報を含む代金情報を取引番号と共に精算装置201へ転送し、従業員が顧客を指定の精算装置201へ誘導、あるいは、警告灯や呼出表示機等で案内するようにしてもよい。
硬貨入金処理では、硬貨処理部5が、硬貨入金口22の硬貨を第1入金搬送路31のベルトコンベア61及び分離ローラ62で一枚ずつ分離して第2入金搬送路32に繰り出し、第2入金搬送路32の通路71及び搬送ベルト72で搬送しつつ閉状態のリジェクト振分ゲート36を越えて硬貨識別部33まで搬送し、硬貨識別部33で識別させる。硬貨識別部33では受け入れの可不可及び受入可能硬貨については金種を識別して計数し、この識別結果に基づき、受入不可硬貨を、搬送ベルト72の逆転搬送とリジェクト振分ゲート36の開作動とでリジェクトシュータ37を介して硬貨リジェクト口24に放出する入金リジェクト処理を行う。これにより、受入不可硬貨が硬貨リジェクト口24に収容され、操作者は、この受入不可硬貨を硬貨リジェクト口24から取り出すことができる。
他方、硬貨識別部33の識別結果に基づき、受入可能硬貨を、そのまま第2入金搬送路32の下流側に移動させる。その結果、受入可能硬貨を、金種振分ゲート42a~42fの対応するもので選別してスタッカ41a~41fの対応する金種のものに収納する。つまり、1円硬貨は金種振分ゲート42aで落下させてスタッカ41aに収納し、10円硬貨は金種振分ゲート42bで落下させてスタッカ41bに収納し、100円硬貨は金種振分ゲート42cで落下させてスタッカ41cに収納し、5円硬貨は金種振分ゲート42dで落下させてスタッカ41dに収納し、50円硬貨は金種振分ゲート42eで落下させてスタッカ41eに収納し、500円硬貨は金種振分ゲート42fで落下させてスタッカ41fに収納する。
ここで、精算制御部18は、上述したように金種別の各スタッカ41a~41fに収納されている硬貨の収納量を把握しており、入金処理で新たに入金された硬貨によってスタッカ41a~41fのいずれかの収納量が、所定の適正上限量を超える場合、スタッカ41a~41fの適正上限量を超えるものから、繰出機構79によって適正上限量を超える分の硬貨を計数しつつ中間搬送路46に繰り出させて、入金処理後の収納量が適正上限量を超えないようにして、全てのスタッカ41a~41fの収納量を適正上限量以下に保つ。これにより、全てのスタッカ41a~41fの収納量を、多くても、収納量が適正上限量となるニアフル状態に保つようにする。
このようにスタッカ41a~41fから中間搬送路46に硬貨を繰り出させる場合、精算制御部18は、出金口振分ゲート47を閉状態のまま、予備振分ゲート52を開状態として、ベルトコンベア81の中間搬送路構成部82及び搬送ベルト88で硬貨を予備振分ゲート52に向けて搬送する。すると、硬貨は、中間搬送路46の分離ローラ85で一枚ずつに分離された後、出金口振分ゲート47を越えて予備振分ゲート52の位置で中間搬送路46から落下して予備収納庫シュータ53を介して予備収納庫51に収納される。このとき、精算制御部18は、繰出機構79の計数値から予備収納庫51に収納された硬貨の金種別の入金量を把握している。
ここで、上述したように、精算制御部18は、振分搬送部56で予備収納庫51から繰出口57に繰り出された硬貨の金種別の繰出量を把握しており、この金種別の繰出量と、上記の予備収納庫51への硬貨の金種別の入金量とから予備収納庫51に収納されている硬貨の金種別の収納量を把握している。入金処理で予備収納庫51に入金された硬貨によって予備収納庫51の収納量が所定の適正上限量を超える場合、予備収納庫51からベルトコンベア96によって、硬貨を振分搬送部56に繰り出させて、振分搬送部56のベルトコンベア98及び搬送ベルト101によって、繰出口57に向けて搬送する。そして、繰出識別部102の計数結果に基づいて適正上限量を超える分の硬貨を繰出口57に落下させる。このようにして入金処理後の予備収納庫51の収納量が適正上限量を超えないようにして適正上限量以下に保つ。振分搬送部56から繰り出された硬貨は、繰出口57を介して硬貨処理部5から回収硬貨収納トレー111に収納される。精算制御部18は、振分搬送部56の繰出識別部102の識別結果から、硬貨処理部5から回収硬貨収納トレー111へ繰り出した硬貨の金種別の繰出量を把握している。
紙幣入金処理では、紙幣処理部6が、紙幣投入口26の紙幣を一枚ずつ分離して主搬送路128に送り出し、主搬送路128で紙幣収納庫120~123に向けて搬送し、紙幣識別部140で識別させる。紙幣識別部140では、受け入れの可不可及び受入可能紙幣についての金種が識別され、この識別結果に基づき、受入可能紙幣を、紙幣収納庫120~123用の振分部132G~134Gのうち該当する金種用のものを駆動して、金種の紙幣収納庫120~123のうちの該当する金種のものに収納する。つまり、千円紙幣は、振分部132Gで分岐搬送路132に送り込み、ローラ132Ra,132Rbで紙幣収納庫120に収納する。また、五千円紙幣は、振分部133Gで分岐搬送路133に送り込み、ローラ133Ra,133Rbの駆動で紙幣収納庫121に収納する。更に、万円紙幣は、振分部134Gで分岐搬送路134に送り込み、ローラ134Ra,134Rbの駆動で紙幣収納庫122に収納する。更に、二千円紙幣及び紙幣収納庫120~122に収納しきれないオーバーフロー紙幣は、ローラ135Ra,135Rbの駆動で紙幣収納庫123に収納する。
他方、紙幣識別部140で入金不可と識別された紙幣は、主搬送路128の逆転駆動によって上記とは逆方向に搬送し、振分部129Gで分岐搬送路129に送り込んでローラ対129Rの駆動で紙幣出金口27に搬送する。これにより、受入不可紙幣が紙幣出金口27に収容され、操作者は、この受入不可紙幣を紙幣出金口27から取り出すことができる。
硬貨入金口22の硬貨が、すべて、硬貨リジェクト口24及びスタッカ41a~41fのいずれかに搬送され、紙幣投入口26の紙幣がすべて、紙幣収納庫120~123及び紙幣出金口27のいずれかに搬送されると、精算処理端末11の精算制御部18は、今回の入金処理において受け入れた硬貨及び紙幣の計数結果と、入金取消をするか、入金確定をするかの選択操作を促す表示とを操作表示部13に表示させる。
上記した入金取消をするか、入金確定をするかの問いに対して、操作者が、承認操作入力である入金確定の選択操作を精算処理端末11の操作表示部13に入力すると、精算制御部18は、今回の入金処理で受け入れた硬貨及び紙幣の計数値を確定して記憶すると共に、その合計金額から商品代金を減算して釣銭金額を算出し、入金処理を終了する。釣銭がある場合には、引き続き、後述の出金処理を行う。
「入金返却処理」
他方、入金処理における上記した入金取消をするか、入金確定をするかの問いに対して、操作者が、取り消し操作入力である入金取消の選択操作を精算処理端末11の操作表示部13に入力すると、精算制御部18は、貨幣処理装置1の硬貨処理部5について、出金口振分ゲート47を開状態にして、スタッカ41a~41fのベルトコンベア77を駆動し、入金された金額のうち硬貨部分を構成する返却硬貨を、スタッカ41a~41fの対応するものから繰出機構79で計数しつつ、中間搬送路46のベルトコンベア81の中間搬送路構成部82上に繰り出させる。すると、ベルトコンベア81の中間搬送路構成部82が硬貨を出金口振分ゲート47に向けて搬送する。その途中、硬貨は、中間搬送路46の分離ローラ85で一枚ずつに分離された後、出金口振分ゲート47から、出金搬送路48のベルトコンベア81の出金搬送路構成部83上に落下する。すると、出金搬送路48の出金搬送路構成部83上で分離ローラ91によって再び一枚ずつに分離され、搬送ベルト93の駆動で通路92上を移動して硬貨出金口25に放出される。
また、精算制御部18は、貨幣処理装置1の紙幣処理部6について、紙幣収納庫120~122の対応するものから、入金された金額のうち紙幣部分を構成する返却紙幣を、分岐搬送路132~134の対応するもの及び主搬送路128を介して紙幣出金口27に搬送することになる。つまり、紙幣収納庫120から紙幣を繰り出す場合、紙幣を、蹴出ローラ120Rがローラ132Ra,132Rbに向けて蹴り出し、ローラ132Rbで一枚に分離しながらローラ132Raが分岐搬送路132に繰り出す。紙幣収納庫121から紙幣を繰り出す場合、紙幣を、蹴出ローラ121Rがローラ133Ra,133Rbに向けて蹴り出し、ローラ133Rbで一枚に分離しながらローラ133Raが分岐搬送路133に繰り出す。紙幣収納庫122から紙幣を繰り出す場合、蹴出ローラ122Rが紙幣をローラ134Ra,134Rbに向けて蹴り出し、ローラ134Rbで一枚に分離しながらローラ134Raが分岐搬送路134に繰り出す。このようにして紙幣収納庫120~122の対応するものから繰り出された紙幣を主搬送路128で搬送し、振分部129Gで分岐搬送路129に導入して紙幣出金口27に送り込む。
入金された金額の硬貨部分を構成する返却硬貨が硬貨出金口25に放出され、入金された金額の紙幣部分を構成する返却紙幣が紙幣出金口27に放出されると、入金返却処理を終了することになり、操作者は、返却硬貨を硬貨出金口25から、返却紙幣を紙幣出金口27から取り出すことになる。
「出金処理」
精算処理端末11の精算制御部18は、上記したように入金処理で受け入れた硬貨及び紙幣の合計金額から商品代金を減算して釣銭金額を算出し、釣銭がある場合には、釣銭金額を出金させるように貨幣処理装置1を制御する。
精算制御部18の制御により、貨幣処理装置1は、硬貨処理部5について、出金口振分ゲート47を開状態にして、釣銭金額のうち硬貨部分を構成する出金硬貨を、スタッカ41a~41fのベルトコンベア77を駆動し、スタッカ41a~41fの対応するものから繰出機構79で計数しつつ、中間搬送路46のベルトコンベア81の中間搬送路構成部82上に繰り出させる。すると、中間搬送路構成部82が硬貨を出金口振分ゲート47に向けて搬送する。その途中、硬貨は、中間搬送路46の分離ローラ85で一枚ずつに分離された後、出金口振分ゲート47から、出金搬送路48のベルトコンベア81の出金搬送路構成部83上に落下する。すると、出金搬送路48の出金搬送路構成部83上で分離ローラ91によって再び一枚ずつに分離され、搬送ベルト93の駆動で通路92上を移動して硬貨出金口25に放出される。
また、貨幣処理装置1は、紙幣処理部6について、紙幣収納庫120,121の対応するものから、釣銭金額のうち紙幣部分を構成する出金紙幣を、入金返却処理と同様にして、分岐搬送路132,133の対応するもの及び主搬送路128を介して紙幣出金口27に向けて搬送することになる。そして、主搬送路128で搬送される紙幣を、振分部129Gで分岐搬送路129に導入して紙幣出金口27に送り込む。
釣銭金額の硬貨部分を構成する出金硬貨が硬貨出金口25に放出され、釣銭金額の紙幣部分を構成する出金紙幣が紙幣出金口27に放出されると、出金処理を終了することになり、操作者は、出金硬貨を硬貨出金口25から、出金紙幣を紙幣出金口27から、それぞれ取り出すことになる。
「内部硬貨補充処理」
出金処理後に、精算制御部18は、金種別のスタッカ41a~41fのいずれかの硬貨の収納量が、所定の適正下限量を下回る場合、つまり収納量が適正下限量であるニアエンド状態よりも少ない場合に、内部硬貨補充処理を行う。ここで、出金処理後にスタッカ41a~41fのいずれかの収納量が適正下限量を下回る場合に自動的に内部硬貨補充処理を行うようにしても良く、精算処理端末11の操作表示部13に収納量がニアエンド状態よりも少ない状態にあることを表示し、操作表示部13に内部硬貨補充処理の操作が入力された場合に限り内部硬貨補充処理を行うようにしても良い。ここで、精算制御部18は、金種別のスタッカ41a~41fの収納量にかかわらず、精算処理端末11の操作表示部13に操作が入力されると内部硬貨補充処理を実行する。
内部硬貨補充処理では、精算制御部18が、予備収納庫51からベルトコンベア96によって、硬貨を振分搬送部56に繰り出させて、振分搬送部56のベルトコンベア98によって、中間搬送路46に向けて搬送する。そして、出金口振分ゲート47及び予備振分ゲート52を閉状態のまま、ベルトコンベア81の中間搬送路構成部82及び搬送ベルト88で硬貨を硬貨入金口22に向けて搬送する。すると、硬貨は、出金口振分ゲート47及び予備振分ゲート52を越えて、中間搬送路46の末端位置である通路87の末端位置から落下して硬貨入金口22内に落下する。
更に、硬貨入金口22の硬貨を第1入金搬送路31のベルトコンベア61及び分離ローラ62で一枚ずつ分離して第2入金搬送路32に繰り出し、第2入金搬送路32で搬送しつつ硬貨識別部33で金種を識別させる共に計数させる。この識別結果に基づき、硬貨を金種振分ゲート42a~42fの対応するもので選別してスタッカ41a~41fの対応する金種のものに収納する。そして、精算制御部18は、全てのスタッカ41a~41fの収納量が、適正下限量と適正上限量との間の所定の適正中間量以上になるか、適正下限量以上となってから所定時間が経過すると、予備収納庫51からの硬貨の繰り出しを停止させる。
ここで、このように予備収納庫51からスタッカ41a~41fに硬貨を補充する内部硬貨補充処理時に、スタッカ41a~41fの補充が不要なものには、補充される硬貨によって収納量が、適正上限量を超える場合がある。このような場合、精算制御部18は、スタッカ41a~41fの適正上限量を超えるものから、繰出機構79によって適正上限量を超える分の硬貨を計数しつつ中間搬送路46に繰り出させて、入金処理後の収納量が適正上限量を超えないようにして全てのスタッカ41a~41fの収納量を適正上限量以下に保つ。スタッカ41a~41fの適正上限量を超えるものから繰り出された硬貨は、中間搬送路46で予備収納庫51から繰り出された硬貨と同様に搬送される。
全てのスタッカ41a~41fの収納量が適正下限量と適正上限量との間の所定の適正中間量以上になるか、適正下限量以上となってから所定時間が経過するか、適正下限量以上とならずに所定時間が経過すると、精算制御部18は、予備収納庫51からの硬貨の繰り出しを停止させると共に、予備振分ゲート52を開き、振分搬送部56、中間搬送路46、第1入金搬送路31、第2入金搬送路32上に硬貨がなくなると、内部硬貨補充処理を終了する。この内部硬貨補充処理では、硬貨を予備収納庫51から中間搬送路46を含む出金搬送部58に繰り出し出金搬送部58で硬貨入金口22に搬送し、更に硬貨入金口22から、第1入金搬送路31及び第2入金搬送路32を含む入金搬送部43に繰り出し入金搬送部43で搬送して硬貨識別部33で識別した後、スタッカ41a~41fに搬送する。
「硬貨精査処理」
硬貨精査処理時には、精算処理端末11に、操作表示部13を介して硬貨精査処理の操作入力が入力され、その際に、精査対象の金種が指定される。勿論、全金種の指定も可能である。硬貨精査処理の操作入力が入力されると、精算制御部18は、その開始にあたって、予備収納庫51が空の状態にあるか否かを判定する。
予備収納庫51が空の状態にあると、スタッカ41a~41fのうち指定された今回精査対象の一つについての単一精査処理を行う。つまり、先ず、スタッカ41a~41fのうち指定された今回精査対象の一つから、これが空になるまで、予備収納庫51に硬貨を移動させる。すなわち、予備振分ゲート52を開き、スタッカ41a~41fのベルトコンベア77を駆動し、スタッカ41a~41fのうちの今回精査対象の一つから、繰出機構79によって中間搬送路46のベルトコンベア81の中間搬送路構成部82上に硬貨を繰り出させる。そして、ベルトコンベア81で硬貨を予備振分ゲート52に向けて搬送し、硬貨を、予備振分ゲート52の位置で落下させ、予備収納庫シュータ53を介して予備収納庫51に収納させる。このようにして、今回精査対象の一つのスタッカから全ての硬貨を予備収納庫51に移動させる。
次に、精算制御部18は、予備振分ゲート52を閉じ、上記した内部硬貨補充処理と同様に、予備収納庫51からベルトコンベア96によって、硬貨を振分搬送部56に繰り出させ、振分搬送部56のベルトコンベア98によって、中間搬送路46に繰り出させる。そして、硬貨を、中間搬送路46のベルトコンベア81の中間搬送路構成部82及び搬送ベルト88で硬貨入金口22に搬送し、硬貨入金口22から、第1入金搬送路31及び第2入金搬送路32で搬送する。第2入金搬送路32での搬送中に硬貨識別部33で硬貨の金種を識別させ計数させる。この識別結果に基づき、硬貨を金種振分ゲート42a~42fの対応するもので選別してスタッカ41a~41fの対応する金種のものに収納する。硬貨は、基本的には今回精査対象の一つのスタッカに戻される。
そして、精算制御部18は、予備収納庫51に収納されていた硬貨が全てスタッカ41a~41fに収納されると、スタッカ41a~41fのうち今回精査対象の一金種の硬貨についての硬貨識別部33の計数結果を、スタッカ41a~41fのうち今回精査対象の一金種のスタッカの収納量として、単一精査処理を終了する。
スタッカ41a~41fについて、指定された精査対象が複数ある場合(全指定を含む)、上記と同様の単一精査処理を順次行って、精査処理を終了する。つまり、精査処理は、硬貨を、スタッカ41a~41fの対象の一つから、中間搬送路46を含む出金搬送部58に繰り出し、この出金搬送部58で予備収納庫51に搬送することにより、スタッカ41a~41fの対象の一つから全ての硬貨を予備収納庫51に移送した後、硬貨を予備収納庫51から出金搬送部58に繰り出し出金搬送部58で硬貨入金口22に搬送し、更に硬貨入金口22から、第1入金搬送路31及び第2入金搬送路32を含む入金搬送部43に繰り出し入金搬送部43で搬送して硬貨識別部33で識別した後、スタッカ41a~41fの対象の一つに搬送する。
他方、硬貨精査処理開始にあたって、予備収納庫51が空の状態にない場合、精算制御部18は、予備収納庫51に収納されている硬貨の金種別の収納量と、各スタッカ41a~41fの収納量とから、予備収納庫51に収納されている全ての硬貨をスタッカ41a~41fに上限収納量を超えずに収納可能であるか否かを判定する。
上限収納量を超えずに収納可能である場合、予備収納庫51に収納されている全ての硬貨をスタッカ41a~41fに収納して予備収納庫51を空にする全補充空化処理を行う。つまり、上記した内部硬貨補充処理と同様に、硬貨を、予備収納庫51からベルトコンベア96によって振分搬送部56に繰り出させ、振分搬送部56のベルトコンベア98によって中間搬送路46に繰り出させる。そして、硬貨を中間搬送路46のベルトコンベア81の中間搬送路構成部82及び搬送ベルト88で硬貨入金口22に搬送し、更に、第1入金搬送路31、第2入金搬送路32で搬送しつつ硬貨識別部33で金種を識別させる共に計数させる。この識別結果に基づき、硬貨を金種振分ゲート42a~42fの対応するもので選別してスタッカ41a~41fの対応する金種のものに収納する。
予備収納庫51から全ての硬貨が繰り出され、振分搬送部56、中間搬送路46、第1入金搬送路31及び第2入金搬送路32に硬貨がなくなると、全補充空化処理を終了し、上記と同様の単一精査処理を、スタッカ41a~41fのうち指定された精査対象のスタッカについて行って、精査処理を終了する。
予備収納庫51を空にする際に、予備収納庫51に収納されている全ての硬貨をスタッカ41a~41fに上限収納量を超えずに収納可能でない場合、精算制御部18は、予備収納庫51に収納されている硬貨の一部をスタッカ41a~41fに収納する一部補充空化処理、及び、予備収納庫51に収納されている全ての硬貨を回収硬貨収納トレー111に収納させる全回収予備収納庫空化処理のいずれか選択された一方の処理を行う。この選択は、精算処理端末11の操作表示部13への入力で行われるが、いずれか一方をデフォルトとして設定しておいても良い。
一部補充空化処理では、精算制御部18が、上記した内部硬貨補充処理と同様に、硬貨を、予備収納庫51からベルトコンベア96によって振分搬送部56に繰り出させ、振分搬送部56のベルトコンベア98によって中間搬送路46に繰り出させる。そして、硬貨を中間搬送路46のベルトコンベア81の中間搬送路構成部82及び搬送ベルト88で硬貨入金口22に搬送し、更に、第1入金搬送路31、第2入金搬送路32で搬送しつつ硬貨識別部33で金種を識別させる共に計数させる。この識別結果に基づき、硬貨を金種振分ゲート42a~42fの対応するもので選別してスタッカ41a~41fの対応する金種のものに収納する。そして、スタッカ41a~41fのいずれかにおいて、補充される硬貨によって収納量が適正上限量を超える場合、精算制御部18は、スタッカ41a~41fの適正上限量を超えるものから、繰出機構79によって適正上限量を超える分の硬貨を計数しつつ中間搬送路46に繰り出させて、入金処理後の収納量が適正上限量を超えないようにして全てのスタッカ41a~41fの収納量を適正上限量以下に保つ。スタッカ41a~41fの適正上限量を超えるものから繰り出された硬貨は、中間搬送路46で予備収納庫51から繰り出された硬貨と同様に搬送される。
一部補充空化処理開始後、所定時間が経過すると、精算制御部18は、予備振分ゲート52を開くと共に、振分搬送部56の搬送方向を繰出口57に向けた方向とし、硬貨を、振分搬送部56のベルトコンベア98及び搬送ベルト101で繰出口57に落下させて、回収硬貨収納トレー111に収納させる。そして、予備収納庫51、振分搬送部56、中間搬送路46、第1入金搬送路31、第2入金搬送路32上に硬貨がなくなると、精算制御部18は、一部補充空化処理を終了し、上記と同様の単一精査処理を、スタッカ41a~41fのうち指定された精査対象のスタッカについて順次行って、精査処理を終了する。
全回収空化処理では、精算制御部18が、硬貨を、予備収納庫51からベルトコンベア96によって振分搬送部56に繰り出させ、振分搬送部56のベルトコンベア98及び搬送ベルト101で繰出口57に落下させて、回収硬貨収納トレー111に収納させる。予備収納庫51及び振分搬送部56上に硬貨がなくなると、精算制御部18は、全回収空化処理を終了し、上記と同様の単一精査処理を、スタッカ41a~41fのうち指定された精査対象のスタッカについて順次行って、精査処理を終了する。
「投入硬貨補充処理」
精算処理端末11の操作表示部13に投入硬貨補充処理の選択操作が入力されて、前面カバー215のキー操作による開作動を図示略の前面カバー開閉検知センサで検知すると、精算制御部18は、硬貨処理部ロック機構271によるロックを解除して、補充用貨幣収納部157のドロアロック機構161によるロックを解除すると共に表示ランプ159を点滅させる。すると、補充用貨幣収納部157の収納筐体部155から収納ドロア156の引き出しが可能になり、操作者は、収納ドロア156を引き出して、棒金収納部175を露出させて、補充に必要な金種の棒金を取り出す。また、操作者は、硬貨処理部5を筐体本体部213から引き出して硬貨入金口22を覆う入金口カバー312を取り外して硬貨入金口22の全体を露出させ、棒金の包装を解いてバラ硬貨としバラ硬貨を硬貨入金口22に投入する。その際に、土手部261が、硬貨の硬貨入金口22外への零れを規制する。
バラ硬貨を硬貨入金口22に投入した後、操作表示部13に投入硬貨補充処理の実行操作が入力されると、精算制御部18は、硬貨入金口22に投入された硬貨を上記した入金処理と同様にしてスタッカ41a~41fに補充する投入硬貨補充処理を行う。つまり、硬貨入金口22から繰り出された硬貨を、第1入金搬送路31、第2入金搬送路32で搬送しつつ硬貨識別部33で識別させる。硬貨識別部33の識別結果に基づき、受入不可硬貨を硬貨リジェクト口24に放出する一方、受入可能硬貨を、金種振分ゲート42a~42fの対応するもので選別してスタッカ41a~41fの対応する金種のものに収納する。このときも、精算制御部18は、投入硬貨補充処理で補充される硬貨によってスタッカ41a~41fのいずれかの収納量が、所定の適正上限量を超える場合、適正上限量を超える分の硬貨を中間搬送路46によって予備収納庫51に収納して、全てのスタッカ41a~41fの収納量を適正上限量以下に保つ。また、予備収納庫51の収納量が、適正上限量を超える場合、予備収納庫51の硬貨を振分搬送部56によって回収硬貨収納トレー111に収納させて、予備収納庫51の収納量を適正上限量に保つ。これにより、スタッカ41a~41fの収納量から硬貨の補充量を厳密に検討しなくても済む。
「出金口回収処理」
精算処理端末11の操作表示部13に出金口回収処理の選択操作が入力されると、精算制御部18は、スタッカ41a~41f及び予備収納庫51に収納されている硬貨を硬貨出金口25に全て放出させる出金口回収処理を行う。スタッカ41a~41fの硬貨については、出金処理と同様、出金口振分ゲート47を開状態にして、スタッカ41a~41fから繰り出して中間搬送路46で搬送し、出金口振分ゲート47から落下させて、出金搬送路48の出金搬送路構成部83及び搬送ベルト93で硬貨出金口25に放出させることになり、予備収納庫51の硬貨については、予備収納庫51から振分搬送部56で中間搬送路46に繰り出し、スタッカ41a~41fからの硬貨と同様に硬貨出金口25に放出させることになる。操作者は、硬貨出金口25に放出された硬貨を回収する。
「収納トレー回収処理」
精算処理端末11の操作表示部13に収納トレー回収処理の実行が入力されると、精算制御部18は、スタッカ41a~41f及び予備収納庫51に収納されている硬貨を回収硬貨収納トレー111に収納する。つまり、精算制御部18は、予備振分ゲート52を開くと共に、予備収納庫51及び振分搬送部56の搬送方向を繰出口57に向けた方向として、スタッカ41a~41fの硬貨を中間搬送路46から予備振分ゲート52で予備収納庫51に搬送する。これにより、スタッカ41a~41f及び予備収納庫51の硬貨を回収硬貨収納トレー111に回収する。硬貨処理部5の硬貨が全て回収硬貨収納トレー111に搬送されると、精算制御部18は、収納トレー回収処理を終了する。操作者が前面カバー215を開くと、精算制御部18は、トレーロック機構112のロックを解除することになり、操作者は、回収硬貨収納トレー111を硬貨処理部5のトレー装填部110から引き出し取り外して硬貨を回収する。
「紙幣補充処理」
精算処理端末11の操作表示部13に紙幣補充処理の実行が入力されて、前面カバー215が開かれたことを図示略の前面カバー開閉検知センサで検知すると、精算制御部18は、補充用貨幣収納部157のドロアロック機構161によるロックを解除すると共に表示ランプ159を点滅させる。すると、補充用貨幣収納部157の収納筐体部155から収納ドロア156の引き出しが可能になり、操作者は、収納ドロア156を引き出して、紙葉類収納部167を露出させ、紙葉類収納部167の蓋部169を外して、収納部本体168から補充に必要な金種の紙幣を取り出し、紙幣投入口26に投入する。精算制御部18は、紙幣投入口26に投入された紙幣を上記した入金処理と同様にして紙幣収納庫120~123に補充する紙幣補充処理を行う。なお、この場合、上部カバー216を開く必要はないが、上部カバー216を開き、紙幣処理部6を筐体本体部213から引き出して、紙幣が予め装填された紙幣カセット118に交換して、紙幣カセット118から紙幣収納庫120~123に補充することも可能である。
「紙幣回収処理」
精算処理端末11の操作表示部13に紙幣回収処理の実行が入力されると、精算制御部18は、紙幣収納庫120~123の紙幣を紙幣カセット118に搬送する。その後、前面カバー215が開かれたことを図示略の前面カバー開閉検知センサで検知すると、精算制御部18は、紙幣処理部ロック機構281による筐体本体部213への紙幣処理部6のロックを解除する。すると、操作者は、筐体本体部213から紙幣処理部6を引き出して紙幣カセット118を取り外し、空の紙幣カセット118に交換する。
なお、硬貨処理部5に異常が発生した場合、前面カバー215の開作動を図示略の前面カバー開閉検知センサで検知すると、精算制御部18は、筐体本体部213に対する硬貨処理部5の硬貨処理部ロック機構271によるロックを解除する。これにより、硬貨処理部5が筐体本体部213から引き出し可能になってメンテナンス可能な状態になる。また、紙幣処理部6に異常が発生した場合、上部カバー216の開作動を図示略の上部カバー開閉検知センサで検知すると、精算制御部18は、筐体本体部213に対する紙幣処理部6の紙幣処理部ロック機構281によるロックを解除する。これにより、紙幣処理部6が筐体本体部213から引き出し可能になってメンテナンス可能な状態になる。
以上の実施形態の貨幣処理装置1によれば、紙幣を処理する紙幣処理部6の下方に、硬貨を処理する硬貨処理部5が設けられているため、これらを装置幅方向に並べて配置する場合と比べて装置幅方向の寸法を小型化可能となる。よって、貨幣処理装置1と精算処理端末11とからなる精算装置201も小型化可能となり、これを含む精算システム204も省スペースに設置可能となる。また、紙幣投入口26に隣接して硬貨投入口234が設けられているため、紙幣および硬貨の投入操作が容易となる。よって、貨幣処理装置1、精算装置201及び精算システム204の設置の自由度を高めることが可能となる。
商品登録装置202が複数の精算装置201を制御可能である場合、例えば、図21に示すように、4台の精算装置201をそれぞれの前方向を90°ずつ異ならせるレイアウトが可能となり、設置スペースが抑えられる。この場合、使用者は、これら4台の精算装置201の中心方向に向くことになるため、入金額を見られにくく、従来のレジ精算やセルフ、セミセルフ方式に比べプライバシーを保護しやすい。
また、貨幣処理装置1においていずれも上方に開口する紙幣投入口26及び紙幣出金口27が、装置幅方向に長く、装置幅方向の位置を重ね合わせて装置前後方向に並設され、貨幣処理装置1において上方に開口する硬貨投入口234が、紙幣投入口26及び紙幣出金口27に対し装置幅方向に隣接して設けられているため、これらをコンパクトに配置することができ、紙幣及び硬貨を同様に上方から投入可能となる。よって、紙幣及び硬貨の投入操作及び紙幣の取り出し操作が容易となる。
また、硬貨処理部5の下方に回収硬貨収納トレー111が設けられているため、装置幅方向の寸法の大型化を抑制しつつ、硬貨処理部5からの硬貨回収を容易且つ即座に行うことが可能となる。また、回収硬貨収納トレー111を設けることで、動作中に硬貨がオーバーフローしても硬貨を退避できるため、動作を止めることなく長時間の運用が可能になる。前面カバー215で回収硬貨収納トレー111を覆うことで顧客が回収硬貨収納トレー111に触れられないようにすることができる。
また、硬貨処理部5の下方に棒金収納部175を含む補充用貨幣収納部157が設けられているため、装置幅方向の寸法の大型化を抑制しつつ、硬貨処理部5への硬貨補充を容易且つ即座に行うことが可能となり、硬貨処理部5の釣銭切れをその場で迅速に解消できる。前面カバー215で補充用貨幣収納部157を覆うことで顧客が補充用貨幣収納部157に触れられないようにすることができる。
また、硬貨処理部5を前面カバー215で覆うことにより、外部からアクセスされる硬貨処理部5の外部アクセス部のうち、硬貨リジェクト口24及び硬貨出金口25のみを露出させ、紙幣処理部6を上部カバー216で覆うことにより、紙幣処理部6の外部アクセス部のうち、紙幣投入口26、紙幣出金口27及び異物排除口28のみを露出させるようにしたため、一般顧客にとって不要な操作表示部23や各種ボタン等を隠すことにより、見た目がシンプルで操作が分かりやすくなる。
以上の実施形態を以下の変形例1~変形例5のように変更することができる。
[変形例1]
図22に示すように、硬貨投入口234の後側に、後ろ上がりに傾斜するスロープ部331を隣接配置し、スロープ部331の後側に、水平に広がる載置面332を隣接配置して、硬貨投入口234、スロープ部331及び載置面332を水平方向に囲む壁部333を設ける。壁部333を、載置面332よりも上方に突出させる。このような構成にすると、硬貨を投入する際に、投入者は、載置面332に硬貨を一旦置き、内容を確認してから、硬貨をスロープ部331側に移動させる。すると、移動させられた硬貨は前下がりに傾斜するスロープ部331で滑り落ちて硬貨投入口234に落下する。後方から前方にスライドさせられた硬貨を落下させることから、硬貨投入口234は左右方向に長い形状で開口しており、硬貨を厚さ方向を前後方向に沿わせて落下させる。この横長の硬貨投入口234も、複数枚(2~4枚)の硬貨を同時に通過させることが可能となるようにしてもよい。
[変形例2]
図23に示すように、筐体本体部213の左右両側に遮蔽板341を追加し、覗き見を防止する。あるいは、筐体本体部213の側板を高くしても良い。また、追加する遮蔽板341にLED等のライトを組み込み、精算処理端末11の精算制御部18の制御により貨幣処理装置1から遮蔽板341全体あるいは一部を光らせて警告灯243と同じ役割をさせることができる。あるいは、複数台の精算装置201が並ぶ場合に、ライトの発光で使う所定の精算装置201に顧客を誘導することが可能になる。
[変形例3]
貨幣処理装置1は、セミセルフレジシステムに限らず、セルフレジはもちろんのこと、レジ係員が商品登録と精算処理とを1台で行うPOSレジ、あるいは金融機関等に用いられる税公金収納システム等、各種精算システムに適用することができる。図24に示すように、硬貨処理部5、紙幣処理部6及び回収硬貨収納トレー111(または回収硬貨収納金庫。図24では図示略)を分離した現金処理部351と、これを収納する上部カバー216および前面カバー215を含む装置筐体211と有する貨幣処理装置1とすることで、机上で運用できるスリムな精算装置201が構築可能である。その運用例は、各業態の事務所に設置し経費精算を行う、役所などの窓口に設置し、手数料などの精算を行う精算装置、映画館などのレジャー施設において顧客が操作する精算装置、券売機などに適用できる。
図25は、図24に示す現金処理部351と装置筐体211とを有する貨幣処理装置1に、座ったまま操作が可能になるアタッチメントの台352を付けた構成である。その運用例は、各金融機関の派出所・出張所の簡易キャッシャ、テーマパーク等のチケット等窓口販売のキャッシャ、役所での精算用、生活保護支給用簡易キャッシャ、鉄道会社の窓口でのキャッシャ等のように、対面で行う窓口業務全般で運用可能である。さらに、台352の下にキャスタをつけて移動可能にして運用時間帯のみ金庫室等から取り出して運用することもできる。
税公金収納システムとして運用する場合、硬貨処理部5、紙幣処理部6及び回収硬貨収納トレー111に加えて、伝票等を収納可能なスリット付きの伝票トレー(図示略)を設けるようにしてもよい。運用中には伝票トレーは顧客から引き出せないように電磁ロックでロックされており、顧客は処理済みの伝票を、控え(半券)を手元に残した上で、装置筐体211の前面からスリットを介して伝票トレーに収納する。顧客は、レシートプリンタから印刷されたレシートと半券とをロビー係員等に提示し、当該係員はレシートと半券に示された金額の一致を確認して受付日付印を押下する。
[変形例4]
貨幣処理装置1の操作表示部23を取り外し可能に構成する。上記実施形態において、貨幣処理装置1の操作表示部23は、顧客に触られないように装置筐体211の内部に収納されている。このため、例えば、硬貨処理部5の簡易な異常でもリセットする場合には、装置筐体211の前面カバー215を開け、硬貨処理部5を引き出して、操作表示部23にリセット操作を入力しなければならず、管理者の手間と時間がかかってしまう。そこで、例えば、操作表示部23を取り外し可能にし、有線(数メートルの有線)または無線で操作表示部23と貨幣処理装置1の制御部との間で通信可能にする。そして、この分離された操作表示部23を商品登録装置202側に仮設置し、従業員だけが操作できるようにする。これにより、貨幣処理装置1の在高管理や、簡易リセットは商品登録装置202側で簡単に操作できる。装置筐体211の開閉を必要とするジャム解除などは、操作表示部23を貨幣処理装置1まで持ち運んで操作することになる。
さらに、精算装置201が複数台接続されているとき、ひとつの操作表示部23または他の全ての操作表示部23から相互に他の精算装置201の状態監視を行うモニタとしての役割を持たせるようにしてもよい。状態監視とは、例えば、在高の状態やエラーの状態など、精算装置201の動作に関する情報を含む。例えば、分離された操作表示部23で複数の精算装置201の状態をモニタできるようにすることで、顧客の運用を中断させることなく、精算装置201を稼動させた状態で状態監視を行うことが可能になる。
[変形例5]
上記のような精算装置201と、受付システムとを連携させることもできる。
<セミセルフレジシステムの場合>
例えば、商品登録装置202側で支払いシートプリンタ253から支払シートではなく、受付システムで発行された受付番号(または精算装置番号でも可)が印刷された受付票を印字出力し、この受付票を顧客に渡す。ここで、精算装置番号の場合のように、発券不要であれば音声や表示により顧客に通知するだけでもよい。受付票を発券するか否かを顧客が選択できるようにしてもよい。商品登録装置202は、受付番号と代金情報を紐付けて記憶しておく。精算装置201において受付票から受付番号が読み取り機でスキャン(または手入力や音声入力)されたときに、精算制御部18は、商品登録装置202から当該受付番号に対応する代金情報を取得し、精算処理端末11の操作表示部13に代金情報を表示し、精算を開始する。精算制御部18は顧客の精算処理が完了したときに、新たな受付番号を呼び出すように受付システムに呼出指示を送信し、受付システムは当該精算装置201に設けられた呼出表示器に新たな受付番号を表示する。このようにすることで、複数台の精算装置201が設置されている場合でも、顧客は迷うことなく、呼び出された精算装置201で支払いを行うことができる。また、呼出表示器に、精算装置201の状態を示すような機能を持たせるようにしてもよい。例えば、精算装置201のエラー発生時は“error”を示す「E」表示、紙幣や硬貨のフル(ニアフル)時は“bill full”を示す「BF」や“coin full”を示す「CF」、紙幣や硬貨のエンド(ニアエンド)時は“bill end”を示す「BE」や“coin end”を示す「CE」など文字を用いて、従業員がエラー原因を一目でわかるような表示を行うようにしてもよい。あるいは従業員などの関係者以外に釣銭機の現金状態を知らせないようにするために、関係者にしかわからない記号や色等を用いて報知するようにしてもよい。
<税公金収納システムの場合>
金融機関において、顧客が受付システムの発券機で業務選択メニューから「税公金収納」を選択すると、発券機が受付番号を印字した受付票を発券する。税公金収納システムの貨幣処理装置1の上位機となる精算処理端末11の精算制御部18は顧客の処理が完了すると、新たな受付番号を呼び出すように受付システムに呼出指示を送信し、受付システムは当該精算装置201に設けられた呼出表示器に新たな受付番号を表示する。顧客は受付票の受付番号が呼出された精算装置201で支払を行う。支払いが完了すると、顧客は処理済みの伝票を、控え(半券)を手元に残した上で、装置筐体211の前面からスリットを介して伝票トレーに収納する。さらに、この支払い完了または伝票収納等のタイミングで、受付システムの発券機または精算装置201から受付番号を印字した受付票が発券され(または発券せずに上記発券済みの受付票を再利用する)、窓口の呼出表示機で受付票に印字された受付番号が呼ばれると、顧客はレシートプリンタから印刷されたレシートと半券とを窓口係員に提示し、窓口係員はレシートと半券に示された金額が一致することを確認して受付日付印を押下する。
1…貨幣処理装置、5…硬貨処理部、6…紙幣処理部、26…紙幣投入口、27…紙幣出金口、111…回収硬貨収納トレー(回収硬貨収納部)、157…補充用貨幣収納部(棒金収納部)、204…精算システム、234…硬貨投入口、誘導シュート265(誘導部)。

Claims (2)

  1. 紙幣投入口に投入された紙幣を処理する紙幣処理部と、
    硬貨投入口に投入された硬貨を下方に誘導する誘導部と、
    前記紙幣処理部の下方に配置され、前記硬貨投入口に投入され前記誘導部で誘導されて硬貨入金口に入れられた硬貨を処理する硬貨処理部と、
    前記硬貨入金口に着脱可能にセットされ、前記誘導部で誘導された硬貨を通過させると共に、前記硬貨入金口を一部覆う入金口カバーと、
    を備える
    ことを特徴とする貨幣処理装置。
  2. 前記硬貨入金口に設けられ、硬貨を検知すると前記硬貨処理部に硬貨処理を開始させるオートスタートセンサを更に備え、
    前記入金口カバーは、
    前記誘導部で誘導された硬貨を通過させる開口部と、
    前記開口部の一端に設けられ、前記誘導部で誘導された硬貨を他方向に案内するガイド部とを有し、
    前記オートスタートセンサは、前記ガイド部で案内される硬貨の軌跡上に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の貨幣処理装置。
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