JPH11513638A - 鋼を包むための方法およびシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 鋼のロール（１０）または他のコイル巻きされた材料を包むための方法は、鋼のロール（１０）を収容するのに適した大きさの破れにくいシート（１２）を選択する段階を備える。シートは、その幅方向に平行な線に沿って折り畳まれる。折り畳まれたシートの上方端および下方端には孔が明けられ、複数の上方孔および複数の下方孔となる。シートは広げられ、上方孔および下方孔のそれぞれにはロープ又はひも（１８、２０）が縫うように通される。鋼のロール（１０）がシート（１２）上に置かれ、シート（１２）はロール（１０）の回りに円周方向に沿って巻かれて接着テープで固定される。ひも（１８、２０）がぴんと引っ張られ、それによってシート（１２）は鋼のロール（１０）の半径方向に引き倒され、ロール（１０）の芯の開口に重なる。

Description

【発明の詳細な説明】 鋼を包むための方法およびシステム 発明の背景 １．発明の分野 本発明は、ロール状の材料、特にロール状の鋼を包むための方法およびシステ ムに関する。 ２．従来技術の説明 本発明は、コイル巻にされた材料のロールの周囲に引き裂き抵抗（ｔｅａｒ− ｒｅｓｉｓｔａｎｔ）を有する紙、すなわち破れにくい紙やプラスチック層のシ ートを巻くための方法に関する。紙等のシートは、その頂部および底部を通して 延びる引きなわを引き締めることにより、該材料の回りに固定される。これまで 、ロール状にされた材料およびケーブルを包むための方法およびシステムは、手 間がかかるものであり、また、ロールを完全に覆うものではなかったということ で、湿気対応策がとられていなかった。 Ｈ.Ｃ．Ｂｏｙｌｅその他に与えられた米国特許第７３７,３２８号、米国特許 第７４４,４６７号および米国特許第７４６,４４７号（発行日はそれぞれ１９０ ３年８月２５日、１９０３年１１月１７日および１９０３年１２月８日）は、ワ イヤのコイルのための筒状のカバーを開示している。該筒状のカバーは、コイル の上にきっちりと嵌められ、該筒状カバーの２つの自由端は、一緒にされてレー ス（ｌａｃｅ、ひも）、ストラップ、バックルなどで保持される。 Ａｒｎｕｌｖ Ｍｏｅ Ｊａｃｏｂｓｅｎに与えられた米国特許第３,６９０, ０８７号（１９７２年９月１２日発行）に開示された、ケーブルをパッケージす る方法においては、ケーブルが巻かれているところのマンドレルに二つの可撓性 部材が取り付けられる。これら二つの可撓性部材は、それらの周辺部に設けたフ ラップに形成された孔を通したロープによって互いに連結される。 １９８９年５月２日発行の、Ｒｏｎａｌｄ Ｌ．Ｍａｎｄｅｌに与えられた米 国特許第４,８２６,０１５号に開示された材料取り扱い装置は、ロール状になっ た材料を円周方向に巻く第１組のストラップと、該材料の回りを半径方向に巻く 第２の組のストラップとを含む。 これらの米国特許に開示された発明の方法は、本発明の方法とは全く別個のも のであり、本発明のもつ利点の多くを有していない。したがって、これらの米国 特許の発明は、単独でも、あるいは組み合わせたとしても、本発明を開示してい ることにはならない。 本発明の概要 本発明は、コイル巻きされて円柱状のロールにされた、例えば鋼のような材料 を包むための方法に関する。該方法は、鋼のロールを包むのに見合う大きさの破 れにくいシート（ｔｅａｒ−ｒｅｓｉｓｔａｎｔ ｓｈｅｅｔ）を選択する段階 を含む。このシートは、該シートの幅方向に平行な線に沿って折り畳まれる。折 り畳まれたシートの上端（頂部）および下端（底部）に、貫通する孔が形成され る。これらの孔は、複数の上側孔（頂部孔）および複数の下側孔（底部孔）とな る。次にシートは広げられ、ロープまたはひもがそれぞれの組の孔を縫うように 通された状態とされる。ロール状にコイル巻きされた材料がシート上に置かれ、 該シートはロールの回りに円周方向に巻かれて接着テープにより固定される。そ れから、ひもをぴんと引っ張って、シートの頂部および底部がロールの芯の開口 に重なるよう、該シートの頂部および底部をロールの半径方向に引き倒して材料 上に位置付ける。シートの重なり合う部分は芯の軸方向内側へと折り込まれ、内 径部分保護具が芯内に配置されてシートの頂部および底部を固定する。 したがって、本発明の主な目的は、コイル巻きされた鋼や他の材料を迅速かつ 容易に包む方法およびシステムを提供することにより、労力や事故の危険を少な くすることにある。 本発明の別の目的は、鋼のロールを完全に覆うことにより湿気から保護するこ とのできる方法およびシステムを提供することにある。 本発明のさらに別の目的は、ロール状になった鋼や他の材料を包むためのシス テムを容易に作るための方法を提供することにある。 本発明の一つの目的は、前述したいくつかの目的を達成するための装置におけ る改良された要素およびこれら要素の組み合わせであって、安価で且つそれぞれ の目的に適して十分な効果をあげることができるものを提供することにあ る。 本発明のこれらの目的および他の目的は、本明細書および図面を読むことによ り容易に理解できるであろう。 図面の簡単な説明 図１は、破れにくいシートのとなりに置かれた鋼のロールの斜示図。 図２は、破れにくいシートを折り畳んで複数のパネルにしたものの斜示図。 図３は、破れにくいシートの頂部および底部のそれぞれに貫通した孔を形成し たものの斜示図。 図４は、シートの頂部の孔および底部の孔のそれぞれにひもが通された状態を 示す斜示図。 図５は、シートおよびひもを、該シート上に乗せられた鋼のロールとともに示 す斜示図。 図６は、鋼の回りに円周方向にシートが巻かれた状態を示す斜示図。 図７は、鋼のロールの半径方向に沿ってシートが引き倒された状態を示す斜示 図。 図８は、鋼のロールの芯内に内径部分保護具が挿入された状態を示す斜示図。 図面の全体を通して、対応する部分には同じ参照符号が用いられている。 望ましい実施例の詳細な説明 本発明は、鋼のロール１０またはコイル巻きされた他の材料を破れにくいシー ト１２で包む方法に関する。本発明によれば、鋼のロールを包むためのシステム もまた提供される。図１に見られるように、紙および／またはプラスチック（ポ リエチレンまたはポリプロピレン）で作ることのできる、破れにくいシート１２ の層が提供される。シート１２は、円柱状の鋼のロール１０の円周長よりも僅か に大きい長さを有しており、且つ、鋼のロール１０の軸方向長さと該鋼のロール １０の外径および内径間の差との合計よりも僅かに大きい幅を有している。 一例として、３６インチ長さの鋼のロールは、２０インチの内径を有し、且つ 、６０インチの外径を有するものとし、それに対するシートの必要な寸法は、幅 約８４インチで長さ約１７フィートである。鋼のロールの回りに沿って円周 方向に巻かれるシートの長さは、ロールの円周方向の長さπｄに基づいて計算さ れる。鋼のロールの半径方向に沿って巻き付けられるシートの幅は、円柱状にな ったロールの長さと該ロールの外径および内径間の差との合計すなわちＬ＋ＯＤ −ＩＤに基づいて計算される。重なり部分のためのマージン（余剰部分）は、シ ートの寸法を上記の計算式による結果よりも僅かに大きい値にしておけば、シー トの寸法分内に見込まれることになる。望ましくは、この重なり部分を余裕をみ て見込んでおくため、シートの寸法は計算値よりも約１０パーセント大きくして おく。この重なり部分の重要性は、特にシートの幅寸法においてであるが、後述 する中で明らかになるであろう。 図２は、シート１２をその幅方向に平行な線に沿って折り畳み、複数のパネル にした状態を示している。パネルの長さ（シート１２の長手方向に沿った寸法） は厳密なものではないが、一例をあげれば、シートは３４枚のパネルに折り畳ま れ、各パネルは８４インチの幅（シート１２の幅方向と同じ方向に沿った寸法） と６インチの長さとを有する。図３に見られるように、パネルの上方部分には貫 通する孔１４が明けられ、パネルの下方部分には貫通する孔１６が明けられる。 直前に述べた例でいうと、上方部分の孔（頂部孔）は６インチ間隔とされ、下方 部分の孔（底部孔）も６インチ間隔とされる。この孔間隔は、シート１２をどの ように折り畳むかによって変わってくる。 図４には、上方の孔を縫うように通されたひも又はロープ１８と、下方の孔を 縫うように通されたひも又はロープ２０とが示されている。それからシート１２ は真っすぐに延ばされ、鋼のロール１０が、該ロールの長さ方向がシートの幅方 向と一致するようにしてシート上に置かれ、シートの長さおよび幅に対して中央 に位置決めされる（図５参照）。 図６は、シート１２が鋼のロール１０の回りに円周方向に巻かれ、一片の接着 テープ２２でテーピングして固定された状態が示されている。下方の孔を通って 延びるひも又はロープ２０は、ロールの中心に向かってぴんと引っ張られ、シー ト１２を半径方向に倒して集め、鋼のロール１０を覆うようにさせる。図７に示 すように、シート１２は、ロール１０の内径よりも小さな径の円形開口を形成し 、鋼のロール１０の内径部分の開口に覆い重なる。図８に示すように、 シート１２のこの重なり部分は、鋼のロール１０の芯内へと折り込まれ、内径部 分保護具２４によって鋼のロール１０の内周面に押し付けられるように強制され 、固定される。該内径部分保護具２４は、鋼のロールの芯内にぴったりと嵌めら れる。図７および図８の工程は、鋼のロール１０の反対側においても繰り返され る。すなわち、ロープ又はひも１８がぴんと引っ張られ、鋼のロールの反対側に も内径部分保護具が使用される。 本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、請求の範囲内に含まれる すべての実施例を有するものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ， ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｇ Ｅ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ， ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，Ｐ Ｌ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．コイル巻きされた材料の円柱状のロールを包む方法であって、 円柱状のロールをシート上に完全に置く段階を備え、該シートは、その上方部 分および下方部分のそれぞれを通して延びるひも又はロープを有しており、 シートの左端および右端を前記ロールの回りに円周方向に巻く段階を備え、 前記ひも又はロープを、前記コイル巻きされた材料の中心に向かって引っ張る 段階を備え、それによりシートが、半径方向に集まって前記コイル巻きされた材 料を覆い、前記ロールの内径よりも小さな径の円形開口を形成し、前記コイル巻 きされた材料の開口に重なるようになり、 前記コイル巻きされた材料の内径部分の内側へと内径部分保護具を位置付け、 前記コイル巻きされた材料の開口に重なるシートを該コイル巻きされた材料の内 周面に押し付けるように強制する段階を備える、 コイル巻きされた材料の円柱状のロールを包む方法。 ２．請求の範囲１に記載の方法であって、特定された寸法のシートを用意する 段階をさらに備える、前記方法。 ３．請求の範囲１に記載の方法であって、前記コイル巻きされた材料の長さと 該コイル巻きされた材料の外径および内径間の差との合計よりも僅かに大きい幅 を有し、且つ、前記コイル巻きされた材料の円周長よりも僅かに大きい長さを有 しているシートを用意する段階をさらに備える、前記方法。 ４．請求の範囲３に記載の方法であって、前記コイル巻きされた材料の長さ、 内径および外径を測定し、前記ロールを収容するのに必要とされるシートの大き さを計算する段階をさらに備える、前記方法。 ５．請求の範囲１に記載の方法であって、前記コイル巻きされた材料の長さ、 内径および外径を測定し、前記ロールを収容するのに必要とされるシートの大き さを計算する段階をさらに備える、前記方法。 ６．請求の範囲１に記載の方法であって、前記コイル巻きされた材料を包むた めのシートを用意する段階をさらに備える、前記方法。 ７．請求の範囲１に記載の方法であって、 前記シートを該シートの幅方向に沿って複数回折り畳むことにより複数のパ ネルを形成する段階をさらに備え、 前記複数のパネルの頂部および底部のそれぞれを通して孔を明ける段階をさら に備え、それによって各パネルに頂部孔および底部孔が形成され、それぞれの孔 は各パネル間で対称配置となり、 各パネルの前記頂部孔にひも又はロープを縫うように通し且つ各パネルの前記 底部孔にひも又はロープを縫うように通す段階をさらに備え、それによって該ひ も又はロープが前記シートの前記頂部および底部にて該シートの長さ方向に沿っ て延びるようになされる、 前記方法。 ８．内径と外径と長さとを有する、円柱状をした、鋼のロールを包む方法であ って、 該鋼のロールの前記長さと前記外径および前記内径間の差との合計よりも僅か に大きい幅を有し、且つ、前記鋼のロールの円周長よりも僅かに大きい長さを有 している、破れにくい材料でできた矩形のシートを用意する段階を備え、該シー トの幅方向における両端部がそれぞれ頂部および底部を画成しており、該シート の長さ方向における両端部がそれぞれ左端および右端を画成しており、 前記シートをその幅方向に沿って複数回折り畳み、複数のパネルを形成する段 階を備え、 該複数のパネルにおける頂部および底部のそれぞれを通して孔を明ける段階を 備え、それによって各パネルに頂部孔および底部孔が形成され、それぞれの孔は 各パネル間で対称配置となり、 各パネルの前記頂部孔にひも又はロープを縫うように通し且つ各パネルの前記 底部孔にひも又はロープを縫うように通す段階を備え、それによって該ひも又は ロープが前記シートの前記頂部および底部にて該シートの長さ方向に沿って延び るようになされ、 前記円柱状のロールを前記シート上に完全に置く段階を備え、そのとき該ロー ルの長さ方向が前記シートの幅方向と一致するようにし、該ロールは、前記シー トの長さに対して中央に位置決めされ、 前記シートの前記左端および前記右端を前記ロールの回りに円周方向に巻く 段階を備え、 前記シートの前記左端および前記右端の重なり部分を接着テープでテーピング する段階を備え、 前記シートの前記頂部および前記底部の一方における前記ひも又はロープを、 前記鋼のロールの直径における中心に向かって引っ張る段階を備え、それにより 前記シートが集まって、前記ロールの内径よりも小さな径の円形開口を形成し、 前記ロールの開口に重なるようになり、 前記鋼のロールの内径部分の内側へと内径部分保護具を位置付け、前記ロール の開口に重なるシートを該ロールの内周面に押し付けるように強制する段階を備 え、 上述した、前記ひも又はロープを引っ張る段階と、前記内径部分保護具を位置 付ける段階とを、前記シートの前記頂部および前記底部の他方において繰り返す 段階を備える、 鋼のロールを包む方法。 ９．請求の範囲８に記載の方法であって、前記鋼のロールの長さ、内径および 外径を測定し、前記ロールを収容するのに必要とされるシートの大きさを計算す る段階をさらに備える、前記方法。 １０．ロール巻きされた材料からなる円柱部材を包むためのシステムであって、 前記円柱部材の回りを包むための破れにくいシートにして、その上方端および 下方端のそれぞれにてその長さ方向に沿って複数の孔を形成されているシートと 、 前記上方端に明けられた前記孔を縫うように通されたひも又はロープと、 前記下方端に明けられた前記孔を縫うように通されたひも又はロープと、 を備えているシステム。 １１．請求の範囲１０に記載のシステムであって、前記シートが矩形をしており 、また、前記シートが、前記ロール巻きされた材料の長さと外径および内径間の 差との合計よりも僅かに大きい幅を有し、且つ、前記ロール巻きされた材料の円 周長よりも僅かに大きい長さを有している、前記システム。 １２．請求の範囲１１に記載のシステムであって、前記円柱部材の回りを前記 破れにくいシートで包んだ後に該円柱部材の内側に挿入するための内径部分保護 具をさらに備えている、前記システム。 １３．請求の範囲１０に記載のシステムであって、前記円柱部材の回りを前記破 れにくいシートで包んだ後に該円柱部材の内側に挿入するための内径部分保護具 をさらに備えている、前記システム。 １４．請求の範囲１０に記載のシステムであって、鋼のロールと組み合わせられ る前記システム。