JPH11510452A - 自動車の車体からペダル取付け部を切離す装置 - Google Patents

自動車の車体からペダル取付け部を切離す装置

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JPH11510452A JP9508057A JP50805797A JPH11510452A JP H11510452 A JPH11510452 A JP H11510452A JP 9508057 A JP9508057 A JP 9508057A JP 50805797 A JP50805797 A JP 50805797A JP H11510452 A JPH11510452 A JP H11510452A
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Abstract

(57)【要約】 ペダル軸(5)の回りに揺動可能なペダルレバー(14)の取付け部を自動車の車体から切り離すための装置において、ペダルレバー(14)とブレーキ倍力装置(3)の間の、特に押圧管として作用する支持要素(21)が、変形可能な棒範囲を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】 自動車の車体からペダル取付け部を切離す装置 本発明は、ペダルレバーが、通常の運転時に所定の操作力でペダル軸の回りに 揺動し得るように、ペダル軸と車両部品に連結された支持要素とを介して車体に 取付けられている、軸(ペダル軸)回りに揺動可能なペダルレバーの取付け部を 自動車の車体から切離すための装置に関する。 事故、特に追突事故の際に、車内に押し込まれる足踏みレバー機構による乗員 の負傷を回避するために、1個または複数のペダルの取付け部を切離し、負傷の 危険を小さくすることが知られている。 本発明の課題は、少ない構造的コストで、少なくとも1個のペダルの取付け部 を車体から切り離すことができる、冒頭に述べた種類の装置を提供することであ る。 この課題は本発明に従い、支持要素が、外部から車両に作用する過大な力に基 づいて、その支持位置から外に移動可能であることによって解決される。 これにより特に、ペダルレバーはペダル軸の範囲のその軸承部の回りに小さな 力で動くことができる。支持要素をその支持位置から外に動かすために必要な力 は、いろいろな力源によって発生させることができる。そのために、例えば外部 からの過大な力の作用によって生じる、車両部品、例えばエンジン室を仕切る隔 壁の運動およびまたは変形が利用され、支持要素に伝達される。更に、車両に作 用する外部の過大な力によって起動する機械的または火薬技術的に作用する蓄勢 器が、支持要素をその支持位置から外に移動させるために必要なエネルギーを供 給することができる。 支持位置から外への支持要素の移動は好ましくは、支持位置に支持要素を保持 する力に抗して行われる。 一実施形では、ペダルの軸は、外部の過大な力が作用したときに車体と相対的 に移動可能な車両部品に支持要素を介して支持されているペダル軸軸受に軸承可 能である。この場合、車両部品の移動時に、支持要素は、ペダル軸の取付け部を 解放するために、ペダル軸軸受として支持する支持位置から外に移動可能である 。 この場合、車両部品の移動可能な配置、例えばばねを介しての支持が利用され 、ペダル、特にペダル軸軸受を車体におけるその取付け部から解放するために、 過大な加速または制動時に行われる、車体と相対的な車両部品の移動が利用され る。 本発明は好ましくは、ブレーキペダルの取付け部を切離すために使用される。 この場合、ブレーキシリンダがばね特に皿ばねを介して、エンジン室内の車体例 えば隔壁に固定されていることが利用される。車両部品例えばブレーキ倍力装置 は、過大な外部の力がそれに作用するときに、擂粉木傾動運動を行うことができ る。この運動はばね特に皿ばねの力に抗して行われる。このばねを介して車両部 品が車体に支持されている。 車両部品のこの運動は、好ましくは車両部品に固定連結された支持要素に伝達 される。そのとき、特に棒の形をした支持要素がその支持位置から外に移動する ので、ペダルの取付け部が解放される。 ペダルの取付け部の解放は好ましくは所定の案内路に沿って行われる。この案 内路に沿って、摩擦力がペダル、特に案内路に沿って案内されるペダル軸軸受に 作用することができる。これにより、切り離されたペダルのパニック操作時の負 傷の危険が小さくなる。そのために、ペダル軸軸受のための往復通路を設けるこ とができ、この往復通路に沿ってペダル軸軸受が緩衝されておよびまたは摩擦力 で付勢されて案内される。案内路すなわち案内通路の端部で、ペダル軸軸受は完 全に解放される。 支持要素がその支持位置から外に移動した後でペダル軸軸受を直ちにまたは急 に解放することもできる。 ペダル、特にペダル軸軸受の解放は、解放を補助する力によって行うことがで きる。この力は蓄勢器、例えばばねによって発生させることができる。そのため に特に、予備付勢力を供給するばねが適している。この予備付勢力により、ペダ ル軸軸受は通常運転時に支持要素に接触している。 解放位置に案内されるペダル軸軸受またはペダル軸の運動は好ましくは、揺動 軸回りの揺動運動である。その際、ペダル軸とペダル軸軸受はこの揺動軸回りに 揺動する。揺動運動の終わりに、揺動軸が車体におけるその軸承部から離れるこ とにより、ペダル軸とペダル軸軸受の完全な解放が行われる。 支持要素がその支持位置から不意にまたは乱用されて解放されないようにする ために、センサで操作されるロック部材を設けることができる。このロック部材 は、過大な車両加速度または制動が発生するときにのみ、加速度センサによって 切り離される。 他の実施形の場合には、支持要素は車両に設けられた機能部品である。この場 合、例えばペダルレバーと車両部品の間でペダルの操作を伝達する操作棒である 。これは例えば、ブレーキペダルからブレーキ倍力装置にペダル運動を伝達する 押し棒である。 取付け部を切り離すために、支持要素をその支持位置から完全に遠ざけること ができる。しかし、支持要素を変形させることにより、支持要素を支持位置から 遠ざけるかまたは支持要素の支持機能を除去することもできる。操作棒の形をし た支持要素が設けられているときには、変形のために軸方向に対して横方向に移 動可能な変形部材がこの支持要素に作用する。その際作用する変形力は、車両を 感知するセンサによって起動される蓄勢器、特に火薬技術的な蓄勢器によってあ るいは例えば事故の際に過大な外部の力が車両に作用したときに車両部品の変形 または移動によって得られる。 更に、特にペダル押圧力をブレーキ倍力装置に伝達するための押し棒として役 立つ棒状の支持要素は次のように形成可能である。すなわち、通常運転時にペダ ル操作によって加えられる力を問題なく伝達し、外部から過大な力が車両に作用 するとき、特に事故が起きたときに、車両におけるペダルの取付け部を切り離す ように形成可能である。そのために、支持要素は少なくともその変形可能な棒範 囲に管状横断面を有することができる。 そのために、支持要素はほぼその全長にわたって管として形成可能である。管 は、支持要素を特別に形成するための、外側から特に半径方向内側に向いた成形 力を管状ブランクに作用させることによって簡単に製作可能である。この支持要 素は特に、ブレーキペダルとブレーキ倍力装置の間で特に押し棒として作用する 。この成形力は特に、中空に形成される押し棒の出発材料である管状のブランク をロータリスエージングすることによって発生させることが可能である。 支持要素を成形する際、支持要素の両端に、特にブレーキ倍力装置として形成 された車両部品とペダルレバー(ブレーキペダル)に支持要素を枢着支持するた めの関節球を成形することができる。実施の形態では、ペダルレバーに支持され た関節球を中実球として形成し、例えば溶接によって支持要素の中空部材に連結 することができる。 図に基づいて、本発明の実施の形態を詳しく説明する。 図1は実施の形態を示す図、 図2は図1の実施の形態の平面図、 図3は支持要素を切離した後の運転状態を示す図、 図4はペダルがその解放位置に移動する運転状態を示す図、 図5はペダルの取付け部を最終的に解放した状態を示す図、 図6は本実施の形態で使用されるフレーム板を示す図、 図7は他の実施の形態の通常状態を示す概略図、 図8はペダル連結解除後のこの実施の形態の運転状態を示す図、 図9は第3の実施の形態の通常運転状態を示す図、 図10はペダルが連結解除された状態の第3の実施の形態を示す図、 図11は図7〜10の実施の形態で使用可能な支持要素のためのいろいろな断 面形状を示す図、 図12〜14は他の実施の形態のいろいろな運転位置を示す図、 図15はペダル運動を車両のブレーキ倍力装置に伝達する押し棒のための実施 の形態を示す図、 図16は図15に示した押し棒のための実施の形態の断面図、そして 図17は押し棒の他の実施の形態の断面図である。 図1〜6に示した実施の形態は、自動車の通常運転時に、図1に示した基本位 置にある。実施の形態は、ペダル軸5においてペダル軸軸受1を介して車体に揺 動可能に軸承されたペダルレバー14を備えている。軸受ピン17によって形成 されたペダル軸5は、軸受ピンの両端近くにおいて車体8(図6)の第1の凹部 15に挿入されている。この凹部15は車体8に所属する2枚のフレーム板16 (図2)に設けられ、ペダル軸5を軸承するための取付け個所を形成している。 ペダル軸5を形成する軸受ピン17は更に、2枚の軸受ディスク18に回転可能 に軸承されている。両軸受ディスク18はストッパー4に固定連結されている。 このストッパーは張り出したレバーアーム19に設けられている。軸受ピン17 は軸受ピン17の両端近くに設けられた軸受ディスク18に回転可能に軸承され ている。軸受ディスク18はペダル軸軸受1の構成部品であり、弓形連結部材2 0を介して互いに固定連結されている。 両フレーム板16には更に、ペダル軸5の周りに弧を描いた第2の凹部12が 設けられている。この凹部は案内通路または案内路を形成している。凹部12は その一端が閉じ、他端が第3の凹部23に開放している。この第3の凹部には、 基本位置(図1,2)で軸を軸承するために役立つ第1の凹部15も開放してい る。基本位置(図1,2)では、各軸受ディスク18に設けられた、例えば転動 体の形をした案内要素24が設けられている。この案内要素は基本位置で第2の 凹部21の閉じた端部に接触している。 両軸受ディスク18には予備付勢ばね25が作用している。このばね25は予 備付勢力を両軸受ディスク18またはペダル軸軸受1に加えている。このペダル 軸軸受には、ストッパー4を設けたレバー19も所属する。ばね25の予備付勢 力の作用を受けて、ストッパーは支持要素2に接触している。ブラケットアーム のように形成されたこの支持要素2は、図示実施の形態ではブレーキ倍力装置で ある車両部分3に固定連結されている。車両部分3はばね9、特に皿ばねを介し て、ばね9の力に抗して傾動可能に車体8に支持されている。この傾動運動は上 側にある固定個所26を中心して行うことができる。 ペダル軸5回りのペダル運動は操作棒21を介して、ブレーキ倍力装置として 形成された車両部分3に伝達される。 図1に示した基本位置では、ばね25の予備付勢力により、ペダル軸軸受1は ストッパー4の範囲において、好ましくは車両部分3に固定連結された支持要素 2に対して支持されている。ばね25の予備付勢力はペダル軸軸受1に作用し、 それによって回転モーメントがペダル軸5回りにペダル軸軸受1に作用する。そ のために、連結部材27が設けられている。この連結部材はそれぞれの予備付勢 ばね25から、湾曲したケーブルガイドに沿って、軸受ディスク18へのそれぞ れの作用点28まで伸びている。支持要素2によるペダル軸軸受1のための支持 機能と、ペダル軸軸受1に作用するばね25の予備付勢力との協働作用により、 基本位置において、フレーム板16の第1の凹部15と第2の凹部21内で、車 体8におけるペダル軸5の申し分のない固定が達成される。 更に、車体8に支持されたロック部材11が設けられている。このロック部材 は支持要素2が不意に動かないようにまたは乱用されて動かないように支持要素 をロックする。このロック部材11は、加速度センサ10によって過剰の車両加 速度または制動が検出されるときにのみ分離される。 例えば事故が起きたときにこのような状況が発生すると、ロック部材11が分 離される。更に、ばね9が圧縮され、車両部品3が上側の固定個所26を中心に 傾動または揺動するような力が、外部から車両部品3に作用する。この運動は支 持要素2に伝達され、支持要素は図3に示すようにペダル軸軸受1上のストッパ ー4から離れる。そして、両軸受ディスク18は予備付勢ばね25の作用を受け て、ペダル軸軸受1の揺動軸6の回りに揺動する。この揺動軸は図示実施の形態 ではペダル軸5と一致している。この揺動軸6は他の個所に設けてもよく、その 際、ペダル軸5に対して平行に向けられ、車両部分8に支持される。 この揺動運動の際に、案内要素24はそれに付設された第2の凹部21に沿っ て案内される。案内要素24は第2の凹部21の画成面と協働して摩擦作用およ び緩衝作用を生じることができる。これにより、図示実施の形態の場合には、揺 動する両軸受ディスク18と車体8の間で作用する対の摩擦力が生じる。軸受デ ィスク18とそれに連結されたレバーアーム19は、図4に示すように、付設の 揺動軸6(この揺動軸は既に述べたように、本実施の形態ではペダル軸5である )の回りに矢印13の方向に凹部21の開放した端部の方へ揺動する。その際、 案内要素は第3の凹部23に達する。この凹部には第2の凹部21の開放端部が 開口している。 第2の凹部21によって形成された案内路に沿って軸受ディスク18が移動す る間、ブレーキペダルが特にパニックのように操作されるときに、ブレーキペダ ルを操作する乗員が負傷する危険は、案内要素24の緩衝作用およびまたは摩擦 作用によって小さくなる。案内要素24と軸受ディスク18は拡大された第3の 凹部23に達する。この凹部内で、ペダル軸5を形成する軸受ピン17も移動す る。これは、第1の凹部15が第3の凹部23の方に開放し、軸受ピン17が車 体8のフレーム板16とのその固定部から完全に切り離されることによって可能 となる。 図7〜14に示した実施の形態の場合には、支持要素は操作棒21である。こ の操作棒はペダルレバー14と車両部品(ブレーキ倍力装置)3との間で作用し 、ペダル運動を車両部品3に伝達するために役立つ。図7,9には通常の運転位 置が示してある。この場合、ペダルレバー14の運動は押し棒として作用する操 作棒21を介して軸方向にブレーキ倍力装置に伝達される。このブレーキ倍力装 置は車両部品3を形成する。この通常の位置では、ペダルレバー14はペダル軸 軸受1と車体上の支持個所38を介して車体に支持されている。この支持個所3 8はペダルレバー14と操作棒21の間の枢着連結個所を形成している。これに より、ペダルレバー14は通常の運転位置ではペダル軸の回りに揺動可能に車体 に固定されている。 この固定部を切り離すために、図7〜14の両実施の形態では、図8,10, 13,14に示すように操作棒21を変形する、特に折り曲げる手段が設けられ ている。そのために、作用点31が設けられている。この作用点は、事故の際に 車両に過大の力が作用したときに操作棒21の軸方向に対して横方向に移動する ので、操作棒が変形するかまたは折れ曲がる。その際、特に図8,10,14か ら判るように、ペダルレバー14は普通の運転位置から、運転者の足から離れる ように移動する。更に、図7,9,12に示したペダルレバー14の取付け部か らの機械的な連結解除を行うことができる。 ペダルの急な操作(パニック操作)の際の負傷の危険は、連結解除された後、 ペダル操作時に、変形された操作棒21(図8,10,13)に所定の変形抵抗 が存在し、それによって抵抗なくペダルを一杯に踏み込むことが防止されること により、一層小さくなる。そうでないと、ペダル連結解除によって付加的な自由 空間が生じる。なぜなら、ペダルが足元空間から外に移動するからである。 図示した実施の形態の場合には、操作棒21を変形するために必要な力を発生 するために、車両部品、特に隔壁22の変形または移動が利用される。そのため に、図7,8,12〜14に示した実施の形態の場合には、作用点31は剛性の ある突張り棒39,40を介して車体の支持個所32,33に支持されている。 隔壁が内側に変形する際、支持個所32で隔壁22に支持されかつ作用点31の 斜め上方の支持個所33で車体に支持された剛性のある突張り棒に基づいて、力 が発生する。この力の合力は操作棒21の軸方向に対して横方向に作用点31に 作用するので、図8,13に示すように、操作棒21が変形するかまたは折れ曲 がる。この場合、支持個所33はほぼ動かないでそのままであるが、隔壁22に 設けられた支持個所32は車内の方へ内側に移動する。 図9,10に示した実施の形態の場合には、クランク35が設けられている。 このクランクはクランク軸37の回りに回転可能である。この回転は隔壁の変形 または自動車の他の部品の運動によって生じる。運動または変形は力伝達個所ま たは運動伝達個所36を介してクランク34に伝達される。クランク34には爪 35が固定連結されている。この爪は横方向に延びる棒の形をした作用点31を 備えている。クランク34が回転する際に、作用点31が上方に移動するので、 操作棒21は図10に示すように変形するかまたは折れ曲がる。この場合にも、 図9に示す通常状態で存在する取付け部からの金属レバー14の連結解除が生じ る。 作用個所31に作用する変形力を発生するために、蓄勢器、特に火薬技術的蓄 勢器を設けることができる。この蓄勢器は車両を感知するセンサによって起動さ せられる。このような蓄勢器は例えば安全ベルトを引き締めるためのプリテンシ ョナー駆動手段として知られている(ドイツ連邦共和国特許出願公開第4200 360号公報と同第43045049号公報)。この駆動手段は作用点31に直 接作用してもよいし、例えば図8,10の実施の形態で示したクランクを介して 間接的に作用してもよい。 図11には、操作棒のためのいろいろな断面形状が示してある。図11の(a )には丸い断面形状が示してある。図11の(b)には楕円形の断面形状が示し てある。図11のこの断面形状の場合、作用点31が図7〜10に示すように、 上側からまたは下側から操作棒21に作用すると有利である。図11の(c)に は管状の断面形状が示してあり、図11の(d)には長方形の断面形状が示して ある。この場合、作用個所311が上側からまたは下側から操作棒21上に設け られていると有利である。 図7,8に示した実施の形態の変形例が図12〜14に示してある。この変形 例の場合、操舵横方向管の範囲において、剛性のある振子支持部材(30)が支 持点33で車体に揺動可能に枢着されている。振子支持部材30の下端には作用 個所31がある。この作用個所は突張り棒39によって強制案内される。突張り 棒はブレーキ倍力装置3の範囲において隔壁22の支持点32に揺動可能に枢着 されている。ブレーキ倍力装置または隔壁が動くと、前進方向と反対方向に、す なわち車内の方に、剛性のある突張り棒39によって振子支持部材30と作用個 所31が強制的に案内される。その際、作用個所31が操作棒21の軸方向に対 してほぼ横方向に動くので、操作棒は図13,14から明らかなように変形する 。 図7〜14、特に図7,8,12〜14の実施の形態の場合には、操作棒21 に対して突張り棒39と振子支持部材30と作用個所31を適当に配置すること により、操作棒21の変形時に所定のペダル反力を生じることができる。このペ ダル反力により、ブレーキペダル操作の際、特にパニックブレーキの際に、操作 棒21の変形によってブレーキ足の運動エネルギーを減少させることができる。 これにより、ペダルを操作する足のかかとと足斜面との間の高い接触速度が回避 される。従って、ペダル力の所定の低下が達成される。通常運転では、作用個所 31が図12に示すように、足踏みレバー機構に干渉しない位置にある。 図7,8,12〜14に示した実施の形態の場合、定置された自動車部品、特 に操舵横方向管41と相対的な足踏みレバー機構の運動が、ペダル連結解除のた めに操作棒21を変形させるために利用される。 図12〜14の実施の形態の場合、自動車の足踏みレバー機構50の近くの範 囲が示してある。特にブレーキペダルのペダルレバー14はペダル軸5の回りに 揺動可能に車体に軸承されている。他の支持要素21として押し棒がペダルレバ ー14に枢着連結されている。この押し棒の他の実施の形態が図15〜17に示 してある。押し棒21は車両部品であるブレーキ倍力装置3の入力側でほぼ水平 方向に延びている。押し棒21をペダルレバー14に枢着連結するために、押し 棒21はその一端に関節球43を備えている。操作部材をブレーキ倍力装置3に 枢着連結するために、押し棒21はその他端に、他の関節球42を備えている。 通常の走行運転では、ブレーキペダルの操作時にペダル運動がペダルレバー14 と押し棒21を介してブレーキ操作用ブレーキ倍力装置3に伝達される。 事故、特に追突事故の際に車内に押し込まれる足踏みレバー機構50による乗 員の負傷を回避するために、ペダルレバー14の取付け部は、押し棒21がその 長手軸線49に対して垂直に変形することによって分離される。その際、車両の 通常運転中の押し棒21によるペダルレバーの支持部が切り離され、特にペダル レバー14が乗員から離れるように揺動する。押し棒21の変形のために、既に 述べたように、作用個所31が役立つ。この作用個所は振子支持部材30と突張 り棒39の端部の連結個所を形成する。振子支持部材30は操舵横方向管41の 近くにおいて車体に支持個所33を備えている。突張り棒39はその他端に、車 体のペダル台での支持個所32を備えている。押し棒21の方に向いた振子支持 部材30と突張り棒29の端部は、作用個所31において互いに鈍角をなして連 結されている。 例えば事故の際に、支持個所32の範囲のペダル台の前方部分が車内の方に移 動すると、作用個所31が突張り棒39と振子支持部材30によって強制案内さ れるので、作用個所は押し棒21の長手軸線49に対してほぼ垂直に移動し、例 えば図13に示すように、押し棒21が変形する。 図15〜17には押し棒21の実施の形態が示してある。 この実施の形態による押し棒は、中空円筒状に形成された変形可能な棒範囲4 4を備えている。押し棒21の端部には関節球42,43が設けられている。図 15に示す実施の形態の場合には、関節球2,3が同様に中空に形成されている 。図17に示した実施の形態の場合には、ブレーキ倍力装置3の操作部材に連結 された関節球42が中空に形成されている。他端において関節球43は中実球に よって形成されている。この関節球43はペダルレバー14に連結されている。 中実球として形成された図17の関節球43は溶接個所51によって、中空断面 形状を有する押し棒の残りの部分に連結されている。図16の実施の形態の場合 、押し棒は全長にわたって中空断面形状を有する。 ブレーキ倍力装置3に連結された関節球42と、変形可能な棒範囲44の端部 の間には、中空円錐台状の棒部分45がある。この中空円錐台状の棒部分45は 中空円筒状の棒部分48を介して、変形可能な中空円筒状の棒範囲44に連結さ れている。円錐台状の棒部分45は他端が中空円筒状の棒部分47を介して関節 球42に連結されている。 変形可能な棒範囲44は他端が中空円錐台状の棒部分46を介して関節球43 に連結されている。 中空円筒状の棒部分48は変形可能な棒範囲44よりも小さな外径および内径 を有する。中空円筒状の棒部分47は中空円筒状の棒部分48よりも小さな外径 および内径を有する。 図12において押し棒21の長手軸線49に対してほぼ垂直に上側から下側に 移動する作用個所31は、中空円筒状に形成された変形可能な棒範囲44に作用 する。特に事故の際足踏みレバー機構50の前に配置された自動車部品が車室内 の方へ移動するとき、押し棒21は中空断面形状に基づいて所定の変形を行う。 それによって、足踏みレバー14は、乗員の特に脚の負傷を生じる危険な範囲か ら外にもたらされる。 更に、押し棒21を中空断面形状に形成したことにより、パニックブレーキの 際にペダルに加わる力の所定の低下を生じることができる。特に変形可能な棒範 囲44において管状横断面の壁厚を適切に採寸することにより、この力の所定の 低下が達成される。 図示した実施の形態の押し棒の管状横断面は好ましくは、管状ブランクに外部 から成形力を加えることによって形成される。そのために、ロータリスエージン グ法による塑性変形が適している。このロータリスエージング法によって、特別 な管部分44〜48と中空関節球42,43が生じる。 押し棒21の外径は約7〜15mmで、好ましくは10mmである。管状の押 し棒の壁厚は約1〜2mm、好ましくは1.5mmである。押し棒21の変形可 能な棒範囲44の外径に対する壁厚の比は0.06〜0.3、好ましくは0.1 5である。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年10月22日 【補正内容】 明細書 自動車の車体からペダル取付け部を切離す装置 本発明は、ペダルレバーが、通常の運転時に所定の操作力でペダル軸の回りに 揺動し得るように、ペダル軸と車両部品に連結された支持要素とを介して車体に 取付けられている、軸(ペダル軸)回りに揺動可能なペダルレバーの取付け部を 自動車の車体から切離すための装置に関する。 事故、特に追突事故の際に、車内に押し込まれる足踏みレバー機構による乗員 の負傷を回避するために、1個または複数のペダルの取付け部を切離し、負傷の 危険を小さくすることが知られている。 このような安全装置は例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第4335511 号公報に記載されている。この公報には駆動装置によって駆動されるスラスト棒 が開示されている。このスラスト棒は駆動装置と車両の間の普通の相対運動を伝 達しないように駆動装置に作用する。前部クラッシュのときに駆動装置が事故に よって移動する際、スラスト棒は特に車体に枢着されたペダルレバーに作用し、 このペダルレバーは乗員の足から離れるように隔壁側の窪み内に揺動する。すな わち、車両クラッシュによって生じる運動エネルギーはペダル機構に直接作用す る。ペダルレバーを保持する支持要素の付勢はこの公報から推察できない。 本発明の課題は、少ない構造的コストで、少なくとも1個のペダルの取付け部 を車体から切り離すことができる、冒頭に述べた種類の装置を提供することであ る。 この課題は本発明に従い、支持要素が、外部から車両に作用する過大な力に基 づいて、その支持位置から外に移動可能であることによって解決される。 これにより特に、ペダルレバーはペダル軸の範囲のその軸承部の回りに小さな 力で動くことができる。支持要素をその支持位置から外に動かすために必要な力 は、 請求の範囲 1.ペダルレバー(14)が、通常の運転時に所定の操作力でペダル軸(5)の 回りに揺動し得るように、ペダル軸と車両部品に連結された支持要素(2;21 )とを介して車体に取付けられている、ペダル軸(5)回りに揺動可能なペダル レバー(14)の取付け部を自動車の車体から切離すための装置において、支持 要素(2;21)が、外部から車両に作用する過大な力に基づいて、通常運転の ためのその支持位置から外に移動可能であることを特徴とする装置。 2.支持要素(2;21)をその支持位置から外に動かすために、外部からの過 大な力の作用によって生じる車両部品(3;22)の運動およびまたは変形が支 持要素(2;21)に伝達可能であることを特徴とする請求項1記載の装置。 3.支持要素(2;21)が、外部から車両に過大な力が作用するときに起動さ れる蓄勢器(29)によって、その支持位置から外に移動可能であることを特徴 とする請求項1記載の装置。 4.支持位置から外への支持要素(2;21)の移動が、支持要素を支持位置に 保持する力に抗して行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記 載の装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),BR,JP,KR,M X,US (72)発明者 クラウス・ヴァルター ドイツ連邦共和国、D−80689 ミュンヘ ン、ライマー・プラッツ、1ベー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ペダルレバーが、通常の運転時に所定の操作力でペダル軸の回りに揺動し得 るように、ペダル軸と車両部品に連結された支持要素とを介して車体に取付けら れている、ペダル軸回りに揺動可能なペダルレバーの取付け部を自動車の車体か ら切離すための装置において、支持要素(2;21)が、外部から車両に作用す る過大な力に基づいて、その支持位置から外に移動可能であることを特徴とする 装置。 2.支持要素(2;21)をその支持位置から外に動かすために、外部からの過 大な力の作用によって生じる車両部品(3;22)の運動およびまたは変形が支 持要素(2;21)に伝達可能であることを特徴とする請求項1記載の装置。 3.支持要素(2;21)が、外部から車両に過大な力が作用するときに起動さ れる蓄勢器(29)によって、その支持位置から外に移動可能であることを特徴 とする請求項1記載の装置。 4.支持位置から外への支持要素(2;21)の移動が、支持要素を支持位置に 保持する力に抗して行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記 載の装置。 5.車両部品(3)が自動車のエンジン室(7)に設けられていることを特徴と する請求項1〜4のいずれか一つに記載の装置。 6.車両部品(3)が少なくとも1個のばね(9)を介して車体(8)に支持さ れ、この少なくとも1個のばね(9)の力に抗して移動可能であることを特徴と する請求項1〜5のいずれか一つに記載の装置。 7.車両部品(3)が車体(8)に傾動可能に支承され、車両部品(3)の傾動 運動が支持要素(2)に伝達可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれ か一つに記載の装置。 8.支持要素(2)が加速度センサ(10)によって操作可能なロック部材(1 1)によってその支持位置に保持され、過大な車両加速度または制動の際に加速 度センサ(10)がロック部材(11)を解放することを特徴とする請求項 1〜7のいずれか一つに記載の装置。 9.ペダル軸(5)がペダル軸軸受(1)に軸承され、このペダル軸軸受が支持 要素(2)を介して、外部から過大な力の作用時に車体(8)と相対的に移動可 能な車両部品(3)に支持され、車両部品(3)の移動時に、支持要素(2)が ペダル軸(5)の取付け部を解放するために、ペダル軸軸受(1)を支持するそ の支持位置から外に移動可能であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一 つに記載の装置。 10.ペダル軸軸受(1)が、予備付勢力によって支持要素(2)に接触するスト ッパー(4)を備えていることを特徴とする請求項9記載の装置。 11.ペダル軸軸受(1)が予備付勢力によってその取付け位置から外に移動可能 であることを特徴とする請求項10記載の装置。 12.ペダル軸(5)の取付け部の解放が摩擦力に抗して行われることを特徴とす る請求項8〜11のいずれか一つに記載の装置。 13.取付け部の解放時にペダル軸(5)が予め定めた案内路に沿って案内される ことを特徴とする請求項8〜12のいずれか一つに記載の装置。 14.ペダル軸軸受(1)が予め定めた案内路に沿って案内されることを特徴とす る請求項8〜13のいずれか一つに記載の装置。 15.ペダル軸(5)が解放時に揺動軸(6)の回りに取付け位置から外に移動可 能であることを特徴とする請求項8〜14のいずれか一つに記載の装置。 16.ペダル軸軸受(1)の揺動軸(6)がペダル軸(5)であることを特徴とす る請求項8〜15のいずれか一つに記載の装置。 17.案内路に沿ってペダル軸(5)を案内する間、摩擦力がペダル軸軸受(1) に作用することを特徴とする請求項11と請求項12〜16のいずれか一つに記 載の装置。 18.案内路の端部で、ペダル軸軸受(1)が案内路に沿って作用するガイド(1 2)から解放可能であることを特徴とする請求項8〜17のいずれか一つに記載 の装置。 19.支持要素(2)が車両部品(3)に固定連結されていることを特徴とする請 求項1〜18のいずれか一つに記載の装置。 20.支持要素(2;21)が車両部品(3)上で移動可能に案内されていること を特徴とする請求項1〜18のいずれか一つに記載の装置。 21.支持要素(2;21)が棒状に形成されていることを特徴とする請求項1〜 20のいずれか一つに記載の装置。 22.支持要素(2;21)が車両部品(3)上でその軸方向に移動可能に案内さ れていることを特徴とする請求項20または21記載の装置。 23.支持要素(2;21)が支持位置から外への移動のために変形可能に形成さ れていることを特徴とする請求項1〜22のいずれか一つに記載の装置。 24.支持要素(21)がペダルレバー(14)と車両部品(3)の間に配置され た操作棒であり、この操作棒がペダル操作を車両部品(3)に伝達することを特 徴とする請求項1〜23のいずれか一つに記載の装置。 25.変形力が操作棒として形成された支持要素(21)の軸方向に対してほぼ横 方向に向いていることを特徴とする請求項23〜24のいずれか一つに記載の装 置。 26.変形力によって変形部材(31)が操作棒として形成された支持要素(21 )の軸方向に対して横方向に移動可能であることを特徴とする請求項23〜25 のいずれか一つに記載の装置。 27.変形力が、車両部品(3;22)の変形または移動時に発生する少なくとも 2つの力の合力であることを特徴とする請求項23〜26のいずれか一つに記載 の装置。 28.変形作業が車体の部分と足踏みレバー機構の相対移動によって行われること を特徴とする請求項23〜27のいずれか一つに記載の装置。 29.車両部品(3;22)の変形または移動によって強制的に案内される、車体 に揺動可能に支承された振子支持部材(30)が、操作棒として形成された支持 要素(21)を変形することを特徴とする請求項23〜28のいずれか一つに記 載の装置。 30.変形力が特に火薬技術的に形成された蓄勢器によって形成されていることを 特徴とする請求項23〜26のいずれか一つに記載の装置。 31.支持要素が少なくとも変形可能な棒範囲(44)に、管状の横断面を有する ことを特徴とする請求項24〜30のいずれか一つに記載の装置。 32.支持要素(21)がほぼその全長にわたって管の形をしていることを特徴と する請求項24〜31のいずれか一つに記載の装置。 33.支持要素(21)を車両部品(3)とペダルレバー(14)に枢着支持する ために、支持要素(21)の端部に関節球(42,43)が設けられていること を特徴とする請求項24〜32のいずれか一つに記載の装置。 34.少なくとも一つの関節球(42,43)が中空に形成されていることを特徴 とする請求項33記載の装置。 35.ペダルレバー(14)に支持された関節球(43)が中実球として形成され ていることを特徴とする請求項33または34記載の装置。 36.支持要素(21)の変形可能な棒範囲(44)が中空円筒体として形成され ていることを特徴とする請求項24〜35のいずれか一つに記載の装置。 37.関節球(42,43)と変形可能な棒範囲(44)の間に、中空円錐台状の 棒部分(45,46)が設けられていることを特徴とする請求項24〜36のい ずれか一つに記載の装置。 38.車両部品(3)の近くに設けられた中空円錐台状の棒部分(45)がその両 端に中空円筒状の棒部分(47,48)を備え、一方の中空円筒状の棒部分(4 7)が、車両部品(3)に連結された関節球(42)に固定連結され、他方の中 空円筒状の棒部分(48)が変形可能な棒範囲(44)に固定連結されているこ とを特徴とする請求項24〜37のいずれか一つに記載の装置。 39.変形可能な棒範囲(44)に連結された中空円筒状の棒部分(48)が、変 形可能な棒範囲(44)よりも小さな外径と内径を有し、かつ関節球(42)に 連結された中空円筒状の棒部分(47)よりも大きな内径と外径を有することを 特徴とする請求項37と38記載の装置。 40.支持要素(21)がその縦軸線(49)に対して横方向に変形可能であるこ とを特徴とする請求項24〜39のいずれか一つに記載の装置。 41.支持要素(21)が車両のブレーキペダルとブレーキ倍力装置の間で作用す る押し棒として形成されていることを特徴とする請求項24〜40のいずれか一 つに記載の装置。 42.管状の横断面を有する支持要素(21)の範囲が管状のブランクに外部から 成形力を加えることによって形成されていることを特徴とする請求項24〜41 のいずれか一つに記載の装置。 43.支持要素(21)がロータリスエージングによって形成されていることを特 徴とする請求項24〜42のいずれか一つに記載の装置。 44.変形可能な棒範囲(44)の外径が約7〜15mmであることを特徴とする 請求項24〜43のいずれか一つに記載の装置。 45.支持要素(21)の管状範囲の壁厚が約1〜2.0mmであることを特徴と する請求項24〜44のいずれか一つに記載の装置。 46.支持要素(21)の変形可能な棒範囲(44)の外径に対する壁厚の比が0 .06〜0.3であることを特徴とする請求項24〜45のいずれか一つに記載 の装置。
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