JPH11507170A - 電気化学的水素貯蔵合金及びマグネシウム含有ベース合金から製造された電池 - Google Patents

電気化学的水素貯蔵合金及びマグネシウム含有ベース合金から製造された電池

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JPH11507170A JP8534356A JP53435696A JPH11507170A JP H11507170 A JPH11507170 A JP H11507170A JP 8534356 A JP8534356 A JP 8534356A JP 53435696 A JP53435696 A JP 53435696A JP H11507170 A JPH11507170 A JP H11507170A
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Abstract

(57)【要約】 中距離秩序が特徴であるかなりの量の断片を含む微細構造を有し、非常に高貯蔵量を示している無秩序多成分MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 電気化学的水素貯蔵合、金及びマグネシウム含有ベース合金から製造された電池 継続情報 本発明は、1994年6月14日に出願された、名称が「マグネシウム含有ベース合 金から製造された電気化学的水素貯蔵合金及び電池」の米国特許出願第08/259,7 93号及び1995年4月14日に出願された名称が「ニッケル金属水素化物電池のため の改良された電気化学的水素貯蔵合金」の米国特許出願第(attn.docket obc58.5 )号の一部継続出願である。 発明の分野 本発明は、電気化学的水素貯蔵合金及びこれらの合金を用いる再充電可能な電 気化学的電池に関する。 より詳細には、本発明は、無秩序MgNiを基にした電気化学的水素貯蔵合金 で構成された負極を有するニッケル金属水素化物(Ni−MH)蓄電池に関する 。本発明の合金を組み込む電池は、低コストに加えて、水素貯蔵合金を用いる公 知の蓄電池と同様であるかあるいはそれよりも良い電気化学的性能特性を有して いる。このような電気化学的性能特性は、サイクル寿命、充電保持力、低温、エ ネルギー密度、及び特に高蓄電能力を含んでいる 。 本発明の他の態様は、電気化学的性能、特に水素貯蔵容量における著しい改良を 提供するための化学的及び構造的に変性されたMgNi合金の特別な製造及び特 徴付けに関する。 発明の背景 再充電可能なアルカリ電池において、重量及び可搬性は重要な問題である。周 期的メンテナンスの必要がない長い動作寿命を有することも、再充電可能なアル カリ電池にとって有利である。再充電可能なアルカリ電池は、ポータブルコンピ ュータ、ビデオカメラ及び携帯電話のような多くの消費装置において使用される 。再充電可能なアルカリ電池は、しばしば、特異な装置の一体部分として設計さ れるシールドパワーパック中に配置される。再充電可能なアルカリ電池は、例え ば工場、航空宇宙及び電気車両適用において使用されうるより大きな電池として も配置されうる。 30年以上の間、世界中のほとんど全ての電池製造者はNiMH電池技術を研 究したが、この種の市販電池は、オブシンスキー(Ovshinsky)の基本的及び根 本的に新しい電池材料設計の原理を開示したサプル(Sapru)、レガー(Reger) 、ライヒマン(Reichman)及びオブシンスキーの米国特許第4623597号明 細書の公表後まで存在しなかった。スタン フォード R.オブシンスキー(Stanford R.Ovshinsky)は、新しくかつ根本的 に異なる電気化学的電極材料を発明する責任を負っていた。オブシンスキーによ って予測されたように、簡単な比較的純粋な化合物に対する依存が先行技術の主 な欠点であった。比較的純粋な結晶質化合物は低密度の水素貯蔵部位を有するこ とが示され、かつその種類の得られる活性部位は偶然に生じるものであって、材 料のバルクに設計されていなかった。従って、水素の貯蔵及び引き続く水を形成 するための水素の放出の効率は悪いと測定された。オブシンスキーは、彼の無秩 序の根本原理を電気化学的水素貯蔵に適用することによって、慣例の科学的思考 から著しくはずれて、秩序局所環境を有する無秩序材料を創造し、その際、材料 の全バルクは、触媒活性水素貯蔵部位、並びに電気化学的活性に不可欠な必要と される熱力学吸収及び放出を提供する他の部位を備えた。 短距離秩序又は局所秩序は、オブシンスキーの発明の名称「材料を合成するた めの組成変化した材料及び方法」の米国特許第4,520,039号明細書中に 詳述されており、ここで、その内容は参照によって織り込まれる。この特許は、 無秩序材料が周期的局所秩序を全く必要としないこと、及び質的に新たな現象を 生じることが可能である局所配置のこのような増大された精度及び制御を用いて 同様の、又は別種の原子又は原子団のどのような空間及び配向配置が可能である かを開示した。さら に、この発明は、使用される原子が「dバンド」又は「fバンド」の原子に制限 される必要がなく、局所環境及び/又は軌道オーバーラップとの相互作用の制御 された局面が物理的、電子的又は化学的に重大な役割を担い、物理的特性及び従 って材料の機能に影響を及ぼす、いかなる原子であってもよいことを議論してい る。これらの材料の元素は、d−軌道の多方向性ゆえに種々の結合可能性を提供 する。d−軌道の多方向性(「ヤマアラシ効果」)は、密度及び従って活性貯蔵 部位における著しい増大を提供する。これらの技術は、いくつかの異なる点で同 時に無秩序化される新規材料を合成する手段をもたらす。 オブシンスキーは、所望の比較的純粋な材料の表面にそのバルクが似た無定形 フィルムを形成することにより、表面部位の数が著しく増大し得ることを以前に 示した。オブシンスキーは、材料に所望の電気化学的特性を獲得させうる付加的 結合及び局所環境秩序を提供するために、多元素も使用した。オブシンスキーは 「プリンシプルズ・アンド・アプリケーションズ・オブ・アモルフィシティー、 ストラクチュラル・チェンジ・アンド・オプティカル・インフォメーション・エ ンコーディング(Principles and Applications of Amorphicity,Structural Ch arge,and Optical Information Encoding)」、42 ジャーナル・ド・フィジ クー(Journal De Physique)、C4−1096(1981年10月)中で次の ように 説明した: 無定形性は、長距離周期性のx線回折形跡の欠如を指す一般的用語であり、材 料の十分な説明ではない。無定形材料を理解するためには、考慮すべきいくつか の重要な要因:化学結合の種類、その配位である局所秩序により生じた結合の数 、全局所環境の影響、結果に応じて変化する化学的及び幾何学的配置がある。無 定形性は、剛体として見られる原子のランダムな充填によって決定されないばか りか、無定形固体は単にアトランダムに埋め込まれた原子を有するホストではな い。無定形材料は、その電子配置が自由エネルギー力によって生じる相互作用マ トリックスから構成されるものとして見るべきであり、かつ無定形材料は構成原 子の化学的性質及び配位によって特異に定義されうる。多軌道元素及び種々の製 造技術を用いる場合に、平衡状態を反映する通常の緩和の裏をかいて、無定形状 態の三次元自由度ゆえに全く新しいタイプの無定形材料−化学的に変性された材 料を製造することができる...。 無定形性をフィルム中への表面部位の導入の意味として理解した場合に、部位 の多孔性、位相、結晶、特性及び部位間の距離のような効果の全スペクトルを考 慮に入れる「無秩序」を生じることができた。従って、最大限偶然に起きる表面 結合及び表面不整を有する秩序材料を生ずる材料変化を調べるよりむしろ、オブ シンスキー及びECDにおけるそのチームは、所望の不整を特注する 「無秩序」材料を構成し始めた。米国特許第4,623,597号明細書を参照 とされたく、ここで、その開示は引用して組み込まれる。 電気化学的電極材料を示すために前記で使用したような「無秩序」なる用語は 、次の文献中で使用されたような用語の意味に相当する: 無秩序半導体はいくつかの構造状態で存在し得る。この構造因子は、材料の物 理的特性を制御し得る新たな変数を構成する。さらに、構造的無秩序は、熱力学 的平衡の限界をはるかに超えた新たな組成物及び混合物を準安定状態で製造する 可能性を開く。従って、我々はさらなる分類特徴として次のことを記載する。多 くの無秩序[材料]...において、短距離秩序要因を制御し、それによって、 元素のための新たな配位数を引き出すことを含むこれらの材料の物理的特性にお ける著しい変化を達成することができる。 S.R.オブシンスキー、ザ・シェイプ・オブ・ディスオーダー(The Shape of Disorder)、32 ジャーナル・オブ・ノン−クリスタリン・ソリッズ(Jou rnal of Non-Crystalline Solids)22(1979)(強調を加えた)。 これらの無秩序材料の「短距離秩序」は、さらに、オブシンスキー著、ザ・ケ ミカル・ベーシス・オブ・アモルフィシティ:ストラクチャー・アンド・ファン クション(The Chemical Basis of Amorphicity:Structure an d Function)、26:8−9 Rev.Roum.Phys.893〜903( 1981)中に説明されている: 短距離秩序は保持されない...。まさに、結晶対称性が壊れる際に、同様の 短距離秩序を保持することが不可能になる。この理由は、短距離秩序が電子軌道 の力場によって制御されるからであり、それ故にその環境は相当する結晶質及び 無定形固体で根本的に異なるべきである。換言すれば、これは、局所化学結合と 材料の電気的、化学的及び物理的特性を決定するその取り巻く環境との相互作用 であり、かつこれらは無定形材料においては、結晶質材料におけるのと決して同 じではあり得ない...。結晶質材料ではなく無定形材料の三次元空間において 存在し得る軌道関係は、新しい幾何学的関係、本質的に性質上反結晶質のための 基礎である。結合の歪み及び原子の置換は、単独成分材料において無定形性を生 じるための適当な理由でありうる。しかしながら、無定形性を十分に理解するた めには、結晶格子の並進対称と矛盾する内部位相を生じる、無定形状態に固有の 三次元関係を理解すべきである...。無定形状態において重要であることは、 いかなる結晶質対も有しない無限の材料を作ることができ、かつたとえ結晶質対 を有する場合でも化学的組成が初めは同様であるという事実である。これらの原 子の空間的及びエネルギー的関係は、これらの化学的元素がたとえ同じであって よくとも、無定形及び 結晶形で全く異なっていてよい...。 前記した無秩序材料のこれらの原理を基づいて、3つの系列の非常に有効な電 気化学的水素貯蔵負極材料が調製された。負極材料のこれらの系列を、個々に及 び集合的に、以後「オーボニック」と呼ぶ。系列の一つは、無秩序多成分合金、 すなわち「オーボニック」になるようにCe、Pr及びNdのような希土類元素 及びMn、Al及びCoのような他の金属の添加により最近著しく変性されたL a−Ni5−系負極材料である。これらの系列の第2のものは、従属発明の譲渡 人により導入され、開発されかつ無秩序多成分合金、すなわち「オーボニック」 になるようにZr及びVのような遷移金属及びMn、Cr、Al、Fe等のよう な他の金属性変性剤元素の添加により著しく変性されたTi−Ni−系負極材料 である。これらの系列の第3のものは前記した無秩序多成分Mg−Ni−系負極 材料である。 オブシンスキーの`597号特許中に述べられた原理に基づいて、オーボニッ クTi−V−Zr−Ni系活性材料がサプル、フェトチェンコ(Fetcenko)等の 米国特許第4,551,400号明細書(「`400号特許」)中に記載されて いて、ここで、この開示は参照によって織り込まれる。オーボニック材料のこの 第2の系列は、水素を貯蔵するために水素化物を可逆的に形成する。`400号 特許で使用された全ての材料はTi−V−Ni組成物を使用していて、その際、 少なくともTi、V 及びNiは、少なくとも1個以上のCr、Zr及びAlと共に存在する。`40 0号特許の材料は、これに限定されないがC14及びC15 結晶構造を有するTi −V−Zr−Ni材料の1つ以上の相を含有し得る、一般に多相の多結晶質材料 である。他のオーボニックTi−V−Zr−Ni合金は、発明の名称「充電保持 を強化された電気化学的水素貯蔵合金及び充電保持を強化された電気化学的電池 」の一般に譲渡された米国特許第4728586号明細書(「`586号特許」 )中に記載されていて、ここで、その開示は引用して組み込まれる。 金属/電解質界面の特性表面粗さは、一般に譲渡されたライヒマン(Reichman )、ベンカテサン(Venkatesan)、フェトチェンコ(Fetcenko)、ジェフリーズ( Jeffries)、スタール(Stahl)及びベネット(Bennet)の米国特許第4,71 6,088号明細書に記載されたように材料の無秩序性質の結果であり、ここで 、その開示は引用して組み込まれる。構成元素の全て並びにその多くの合金及び 相が金属中いたるところに存在する場合、これらは、表面及び金属/電解質界面 において形成する亀裂においても存在し得る。従って、特性表面粗さは、アルカ リ性環境でのホスト金属並びに合金及び合金の結晶相の物理的及び化学的特性の 相互作用を表す。水素貯蔵合金材料内の個々の相の微視的な化学的、物理的及び 結晶学的パラメーターは、その巨視的な電気化学的特性を決定する際に重要であ る。 その粗い表面の物理的性質に加えて、V−Ti−Zr−Ni系合金が定常状態 の表面状態及び粒径に至る傾向があることが観察された。この定常状態の表面状 態は、金属ニッケルの比較的高い濃度によって特徴付けられる。これらの観察は 、表面からのチタン及びジルコニウムの酸化物の沈殿による比較的高い割合の除 去及びより低い割合のニッケル可溶化と一貫するものである。得られる表面は、 水素貯蔵負極のバルク組成物から予想されたよりも高い濃度のニッケルを有する 。金属状熊でのニッケルは導電性及び触媒作用性であり、その際、これらの特性 を表面に付与する。結果として、水素貯蔵負極の表面は、表面がより高い濃度の 絶縁酸化物を含有した場合よりもより触媒作用性及び導電性である。 導電性及び触媒作用性成分(金属ニッケル)を有する負極の表面は、電気化学 的充電及び放電反応工程に触媒作用し、並びに速いガス再結合を促進する際に、 金属水素化物合金と相互作用する。 非常に無秩序のオーボニックニッケル金属水素化物系(NiCd系の水素貯蔵 容量の2倍)により提供された異例な電気化学的性能にもかかわらず、消費者は 、ますます優れた運転時間及びこのような再充電可能電池系からのますます優れ た所用電力を要求している。いかなる電流電池系もこれらの絶えず増大する要求 を満たすことができない。従って、超高容量、長い充電保持力、高電力送出、長 いサイクル寿命、妥当な価格の再充電可能電 池に対する必要が存在している。 発明の要約 本発明のオーボニックのMgNiに基づいた負極物質が開発されたことは、安 価、高容量を利用し、オブシンスキーの無秩序置換の原理を応用する、前段落に 詳述されているような消費者によって要求された要件を満たすことであった。 特許法の原則を適用すると、本発明者は、ここに記載され、クレームされた負 極をかなりの量の断片の無定型、ナノ結晶及び/またはマイクロ結晶の微細構造 を含むものとして現在規定し、以下、この微細構造を用語“中距離秩序”で示す 。ナノ結晶は、一般的にはサイズが約10〜50オングストローム及びより詳細には サイズが20〜50オングストロームであることを当業者には理解すべきである。読 者は、サイズの範囲が10〜50オングストロームである結晶が固有の位相、表面積 対体積比、変わった結合形成の立体配置及び増加された活性位置の数のために特 有の特性を示すことを理解すべきである。大量の断片の負極合金物質の微細構造 は明らかな多結晶介在物も含むことができることを、下記により完全に説明され るように、理解すべきである。しかしながら、電極の電気化学的性能はこれらの 多結晶介在物量の部分に関して不利を招く。 本発明の1つの態様は、(ベース合金)abを含む電気 化学的水素貯蔵物質であり、ここで、ベース合金は、約1:2〜約2:1の比率 のMg及びNiの合金であり、Mは、Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W 、Cr、V、Ti、Zr、Sn、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、 La、Ce、Pr、Nd、Mm、Pd、pt、及びCaからなる群から選ばれた 少なくとも1つの変性剤を示し、bは、0.5〜30、好ましくは5〜15の中からの原 子%であり、a+b=100原子%であり、かつここでは、MgNiに基づいた電 気化学的水素貯蔵物質は、中距離秩序が特徴であるかなりの量の断片を含む微細 構造を示す。他の多結晶の構造部分が存在してもよい。さらに、これらの物質の 粉末粒子は、1〜75ミクロン、好ましくは5〜38ミクロンである。 本発明の他の態様は、約1:2〜約2:1の比率のMg及びNiの合金と、C o、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、Sn、Th、 Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、Pr、Nd、Mm、Pd、 Pt、及びCaからなる群から選ばれた少なくとも1つの変性剤(ここで、前記 少なくとも1つの変性剤の全質量は、前記合金の0.5〜30、好ましくは5〜15原 子%であり、ここで、前記MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質は、中距 離秩序が特徴であるかなりの量の断片を含む微細構造を示す)とを含む無秩序負 極と、正極と、隔離版とを備えている電気化学的水素蓄電池である。 本発明の他の態様は、約1:2〜約2:1の比率のMg及びNiとCo、Mn 、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、Sn、Th、Si、Z n、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、Pr、Nd、Mm、及びCaからな る群から選択された少なくとも1つの変性剤元素とを機械的に合金化するステッ プからなるMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質を製造する方法を含む。 ここで、前記少なくとも1つの変性剤元素の全質量が、中距離秩序が特徴である かなりの量の断片を含む微細構造を有するMgNiに基づいた電気化学的水素貯 蔵物質を生じるように0.5原子%よりも大きく、かつ30原子%よりも小さい。 本発明の他の態様は、Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、 Ti、Zr、Sn、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、 Pr、Nd、Mm、及びCaからなる群から選択された少なくとも1つの変性剤 元素を使用して変性された約1:2〜約2:1の比率のMg及びNiの合金を急 速に固化するステップからなる多成分無秩序MgNiに基づいた電気化学的水素 貯蔵物質を製造する方法である。ここで、前記少なくとも1つの変性剤元素の全 質量が0.5原子%よりも大きく、かつ30原子%よりも小さい。従って、非平衡構 造を助長する急速に固化された合金は、中距離秩序が特徴であるかなりの量の断 片を含み、好ましくはサイズが約20〜50Åの結晶を有する微細構造を生じるよう に機 械的に合金化及び/または熱アニーリングすることができる。下記に記載された “マルチノズル”方式を用いると、この最適化微細構造は製造向き工程で達成す ることができる。 本発明の他の熊様は、(Mg1-xM´xNi1-y-zCoyMnz)1-a-b-cM´´aM ´´´bIV cからなる無秩序MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質である 。ここで、xは0.1〜6.0原子%であり、yは0.1〜8.5、好ましくは2.5〜5.5原子 %であり、zは0.1〜8.5、好ましくは、4.5〜8.5原子%であり、aは0.1〜6原子 %であり、bは0.1原子%であり、cは0.1〜3原子%であり、dは0.1〜8原子% であり、M´はCa、Beからなる群から選択され、M´´はV、Ti、Zr、 Cr、Al、Fe、Snからなる群から選択され、M´´´はB、Bi、In、 及びSbからなる群から選択され、MIVはCu、Th、Si、Zn、Li、La 、Ce、Pr、Nd、Mm、及びFからなる群から選択される。 図面の簡単な説明 図1は、所望の物質がない場合の本発明の好ましい微細構造のXRDスペクト ルを示す。 図2は、相偏析の証拠がない場合の本発明の物質の微細構造を示すSEM顕微 鏡写真である。 図3は、過度の機械的合金化の影響を示している。 図4は、その多結晶微細構造を示す溶融紡糸された物 質のXRDである。 図5は、所望の微細構造を有する溶融紡糸された/機械的に合金化された物質 を示すXRDである。 図6は、溶融紡糸だけされ、微細結晶ならびに多結晶の領域を示す物質を示す 。 図7は、図6の材料が、中距離秩序を示し、サイズが約5〜15ミクロンの範囲 に及ぶ粉末サイズ分布を有する結晶が特徴である2時間の機械的合金化の後を示 している。 図8は、好ましい溶融紡糸された/機械的に合金化された物質の大きさのもの が示されているTEMの明視野の顕微鏡写真及びその対応するSADパターンで ある。 図9は、本発明の溶融紡糸された/機械的に合金化された物質のために結晶の 全範囲を20〜50Åとして示す図8に示された領域と同じ領域から記録されたTE Mの暗視野の顕微鏡写真である。 図10は、大量の溶融紡糸された/機械的に合金化された物質の50Åの格子干 渉縞を示すTEMの明視野の顕微鏡写真である。 発明の詳細な説明 本発明は、オーボニックのMgNiに基づいた合金のための微細構造の電気化 学的性能、作成の方法、及び特性把握について述べている。 Mg−Niの無秩序物質は、オブシンスキー他によっ て米国特許第4,623,597号に最初に開示されている。本発明は、異なる融点及び 蒸気圧の構成元素ならびにアルカリ環境でのすばやい酸化のMgを考慮する改良 された化学的及び冶金的処理を取り扱っている。さらに、本発明は、Mgが最新 のオーボニックNi−MH物質の他の系列で使用されたホスト金属に比べて異な る原子半径を有しているためにMg置換に特別の注意を払わなければならない事 実を取り扱っている。あらゆる複雑さが増しているオーボニックのTi−Niに 基づいた合金を開発することから得られた実験の結果として、オブシンスキー及 び仲間は、現在製造されているか開発中のいかなる負極電池方式の予想された電 気化学的性能よりももはるかに優れている電池方式のための改良されたオーボニ ックのMg−Niの系列を現在発明した。 オーボニックMgNiに関して、NiはMH合金で熱力学的に不安定である。 この不安定化は、有用な電気化学的応用の範囲への水素を有するMg、V、Ti 、及びZrの結合形成強度を減少させるように働く。Niは、アルカリ環境で腐 食抵抗及び接触反応を与えるためにも有用である。 本発明は、d型の軌道あるいはf型の軌道のいずれかから製造される無秩序物 質から開発された高度に変性された多成分物質からの基本的な変化を示している 。本発明は、新しい系列の無秩序負極物質のベースとしてオーボニックのMgN iを用いる。この作業は包括的な分析 方式を必要とした。まず第一に、発明者は、エネルギー密度を増加させるために 使用可能ないろいろな結合形成の立体配置のために活性位置の数を非常に増加さ せる多軌道の変性剤、例えば、遷移元素を探した。第二に、発明者は、得られる 合金の不動態/腐食特性に十分なバランスを与えるのと同様にMgを安定化させ る変性剤及び方法を探した。もちろん、防止されていない腐食は、不十分なサイ クル寿命をもたらし、不動態化によって、低容量、不十分な放電速度性能、及び 不十分なサイクル寿命になる。 発明者は、従来技術の多結晶微細構造を一般的には用いる水素貯蔵に基づいた 物質とは違って、オーボニックのMgNiに基づいた合金は、ほぼ多結晶である ならば、効果的に作動できないことも分かった。電気化学的用途のための変性さ れたMgNiに基づいた合金は、かなりの量の断片の中距離秩序が特徴である微 細構造を有しなければならない。 本発明のMgNiに基づいた系の中距離秩序の微細構造の重要性は誇張しては いけない。高温気相用途で用いるためのMgNi合金に基づいた多結晶水素貯蔵 物質は、従来技術で周知である。この多結晶MgNiに基づいた物質は、その金 属水素結合形成強度が実際の電気化学的用途に対しては非常に大きいために電気 化学的用途にはまったく適していない。 MgNi物質の変性は、Mgは遷移金属あるいは希土 類元素が持っている置換に対する許容範囲を持っていないために複雑である。さ らに、MgNiに基づいた物質は、合金固化中に形成された広い析出相の選択の 幅を許容しない。換言すると、V−Ti−Zr−Ni系のオーボニック合金ある いはLaNi5系のオーボニック合金は、固化中、多数の結晶相として析出させ ることができ、アルカリ電池環境で作動できる効率的に作動する合金をさらに生 じる。これは、析出相が溶融状態から固化と同時に自然に形成された金属間のM g対Niが全然1対1の比率でないという事実によって適切な熱力学的制約の十 分外側になる点でMgNiに基づいた物質に関して問題となる。 本発明のオーボニックMgNiのホストマトリックス物質は、MgNiホスト マトリックスを含むベース合金で構成されている高固有容量の水素貯蔵合金であ る。このMgNiホストマトリックスは、約1:2〜約2:1、好ましくは約1 :1の比率のMg及びNiの合金である。本発明のベース合金は、Co、Mn、 Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、Sn、Ce、Pr、Nd 、Mm、Pd、pt、及びCaからなる群から選ばれた少なくとも1つの変性剤 によって変性された。ここで、少なくとも1つの変性剤元素の全質量は、最終組 成の0.5よりも大きい、好ましくは2.5原子%であり、30原子%よりも小さい。 用語“少なくとも1つの変性剤”は、特に、ここでは 、1、2、3、4あるいはそれ以上の変性剤を示すために使用される。 (その開示が特に参照するために含まれている)オブシンスキー及びフェチン コの来国特許出願第08/259,793号は、ジェットキャスティング、溶融紡糸、ガス 噴霧、超音波噴霧、遠心噴霧、及び平面流延のような急速な固化によるMgNi 合金の作成について述べている。このような急速な固化技術は本発明にも適用で きる。 (その開示が参照するために含まれている)高度に無秩序された物質の形成の ためのオブシンスキー他の米国特許第4,339,255号に記載された方法及び装置が 、本発明で使用できることは有利である。本特許は、複数の流れの各々の流れ及 び急冷速度が別々に制御される物質の多数の流れ(例えば、ベース合金の流れ及 び変性剤元素の流れ)を急冷すること述べている。本発明に関して、この技術は 、特に、非常に低い融点の変性剤あるいは、ホストMgNi物質の特性に比べて 全く違っている機械的/冶金的な特性を有している変性剤に関して有用である。 ´225特許に開示された方法及び装置は、変性剤元素がそれ自体独立して、別 々に制御可能な急冷速度でそれの中に入ることができるようにマトリックスに導 入できる変性剤元素を提供することによって、従来技術の教示と異なっている。 従って、合金の一部になるように物質の主要な結合形成に入らないばかりでなく 、最も重要なこ とには非平衡のように合金に固化されるためにホストマトリックスに固化するこ とができる。 このような変性剤元素は、金属紡糸装置において第2のノズルから向けられた 第2の流れの物質のような1つ以上の付加的な流れを与えることによるようなマ トリックスと変性剤元素との間に相対移動を与えることによって付加反応するこ とができ、第2のノズルは流体変性剤物質の貯蔵器の出口にある。このような第 2のノズルは、ホスト物質が基板と接触している所あるいはその前の第1のノズ ルから基板の上に向けられた金属ホストマトリックス物質の方へ流体変性剤物質 を向けるように構成されている。 変性された物質のいろいろな特性及び立体配置を制御することによって、物質 の電気特性、熱特性あるいは物理特性は別々に制御可能である。3次元結合形成 関係及び結合形成防止関係ならびに位置のような物質の特性の別々の制御は、通 常、少なくても多数で制御可能な数でない結晶物質で見られない。これは、特に 、dバンドあるいは多数の軌道の変性剤元素にも当てはまる。dバンドあるいは 多数の軌道の変性剤元素は、変性された物質が安定しているが、別々に制御可能 な急冷速度によって固化された非平衡軌道の立体配置を有することを可能にする 。 溶融工程では、マトリックス及び付加反応変性剤元素の関係及び冷却速度によ って、付加反応元素は通常のマ トリックス構造上の化学結合に組み込むことができる。変性剤元素の導入のタイ ミングは、いかなる結晶制約にも無関係に制御できる。変性剤元素の流れ量は制 御することができ、変えることがでるかあるいは一時的に中止でき、流れあるい は環境に気体変性剤元素を組み入れることができる。環境、急冷速度及び流量な らびにタイミングを別々に制御することによって、結晶物質に等価物を有しない 新しい基板物質あるいは合金が所望の特性で形成することができる。 高急冷速度で変性された溶融金属あるいは溶融金属合金を急冷することによっ て、結晶状態とは対照的に無定形で固化されたために、分子点及び結合形成点に 対するかなりの数の解離点、すなわち、物質が気体を貯蔵する有用な要素を有す るような気体の自由原子のための結合形成点を与え、金属あるいはホストマトリ ックスの接触反応の化学特性をシミュレートできる物質を提供する多数の充満さ れないかあるいは接続されない原子価点を有する高原子価原子を有し、変性され た高度の無秩序リボンを得ることができる。 成分元素が摩滅器あるいは高エネルギーボールミルのような高エネルギー機械 的合金処理で一緒に付加される本発明で実施された付加処理は、機械的合金の使 用を必要とする。40〜175時間の粉砕は、中距離秩序が特徴である所望の微細構 造を生じる。例えば(下記に詳述されるように)、400〜800mAh/gとの間の 水素貯蔵量を有 するMg52Ni39Co3Mn6合金が製造された。 最適粉砕時間が各固有合金組成、バッチサイズ、及び機械のために存在するこ とが示された。この最適時間で、物質の微細構造は、個別元素成分からX線回折 テストで立証されるように中距離秩序が特徴であるそれのかなりの量の断片を含 み、後方散乱された電子画像技術に基づくSEM分析による相偏析がない微細構 造に変わる。多結晶介在物の一部は、許容できるが性能特性を減じる。電気化学 的性能は、粉砕時間がピークに到達する前に増加した時に増加した。この最適条 件を超えたならば、性能は、物質の物理的構造が大きな粒子の集団に変わる時に 減少する。 本発明のオーボニックMgNiに基づいた合金の前記異なるピーク性能は、全 てが中距離秩序が特徴であるかなりの量の断片を含む微細構造を有する微細の粉 末粒子で達成された。さらに、粉砕は、x線回折で立証されたように微細構造を 変えなく、実際、5〜50、好ましくは5〜10ミクロンの範囲の小さい粉末粒子を 活性表面積で著しい減少を生じ、その結果、接触反応を減少させる非常に大きな 粉末粒子(サイズが100ミクロン)に固化させる。従って、本発明の1つの態様 は、好ましい粉末粒子サイズ分布を有する機械的合金化によって作成された非常 に高い性能のMgNiに基づいた合金を提供することにある。しかしながら、本 発明は、より高い性能が単に基板の一部で得られるオーボニックMgNiに基づ いた 合金を含むことも特に目的としてる。換言すれば、本発明は、例えば、合金の微 細構造の75%あるいは50%だけあるいは25%さえ中距離秩序を示すのに対して、 残り(それぞれ、25%、あるいは50%あるいは75%さえ)多結晶介在物を含むこ とができる状況を含むことを意図している。これは、これらの合金の驚くべき貯 蔵容量及び著しく(10倍だけ)削減されるコストによって、多結晶介在物のかな りの量の断片が製造でき、LaNi5系方式及びTiNi系方式の他のオーボニ ック系列と比較して高水素貯蔵量及び低コストをなお得るためである。 本発明の他の態様は、急速固化、好ましくは、機械的合金化と組み合わせて用 いることもできる溶融紡糸によって本発明のオーボニックMgNiに基づいた合 金の作成である。溶融紡糸処理から作成された粉末粒子の電気化学的性能は、こ れらの粉末粒子が付加的、機械的に合金化及び/または熱アニーリングされるな らば非常に増加させることができる。例えば、溶融紡糸されたMg52Ni39Co3 Mn6物質は、約300mAh/gの水素貯蔵量を有するものとして数値を求めら れた。この物質の微細構造は、選択された急冷速度の結果(より高い急冷速度は より大きな程度の無秩序を提供する)としてかなりの付加量部分の多結晶介在物 を有する中距離秩序が特徴である容積部分を含んでいる。その時に、この物質は 、790mAh/gを生じた2時間後に機械的に合金化された。溶融紡糸処理をさら に最適にし、急冷を改善し、付加的 機械合金化なしに好ましい微細構造を有する物質を製造することが可能であるか もしれない。溶融紡糸された物質を無定型にし、次に、それを無定型状態のまま にするかあるいはアニーリングを受けるかのいずれかをし、結晶化を核で発生し 、最適の結晶を得ることも可能である。 この物質の性能は非常に優れている。発明者の知るところでは、例えば、800 mAh/gに近い前述の水素貯蔵量を含むこのような性能を目立たせることがで きる金属水素化物基板材は以前全然製造されていなかった。市販のNiMH電池 製品は、250〜400ぐらいのmAh/gの範囲の水素貯蔵量だけを有している。さ らに、この特定の高容量合金を製造する方法は他の利点を有し、それは生産集約 である。機械的合金化だけは、所望の微細構造を得る前に、数日の処理を必要と する可能性がある。溶融紡糸の処理は、非常に高速で、真空誘導溶融のような従 来の溶融処理と同じくらい高速である。(例えば、フェチェンコ、サマー及びラ ロッカ(LaRocca)の米国特許第4,948,423,号を参照)。機械的な合金化のよう なその後の処理は、所望の微細構造を得るために90時間かかる最初の機械的合金 化だけと比べてわずか2時間を必要するにすぎない。 製造の1つの好ましい実施例、すなわち機械的合金化が後に続く溶融紡糸は、 溶融スピン処理のみ、及び少量の付加機械的合金化により得られる非常に細かく 分離さ れた多結晶介在物を処理し、固体拡散を使用して、中距離秩序が特徴であるかな りの量の断片を含む微細構造ためにこれらの多結晶介在物をほぼ除去することに よって同じ所望の微細構造を得ると信じられている。 発明者は、MgNiベース合金の電気化学的特性の多くが、無秩序の負極物質 を製造するために選ばれた変性剤の種類及び品質ならびに析出条件に応じて制御 可能に変えることができる。一般に、本発明のオーボニックMgNiCoMn形 式の負極合金は、長いサイクル寿命にも寄与する特性を無力にすることによって 以前のMgNiに基づいた合金よりもはるかに劣化に抵抗力がある。この物質は 、非常に多くの活性位置を有しているので、有害な化学種が全使用可能活性位置 数を著しく減らさないで多数のこれらの位置に化合させることができるために、 この物質は無力化を防げると信じられている。従って、形成された物質は、非常 に低い自己放電があり、従ってすぐれた貯蔵寿命を有する。しかしながら、本発 明の合金は、なお不動態化に影響されやすいままであり、従って将来の特許出願 は合金の不動態化をさらに減少させることを取り扱うものと思う。 物質の微細構造は、それの無力化置換の程度に応じて次の連続的系列に沿って どこにでも属することができる。 しかしながら、発明者は、中距離秩序が特徴であるかなりの量の断片を含む微 細構造は、本発明のオーボニックMgNiに基づいた合金に対する最適の性能を 得るこ とが望ましいと決定した。本発明の目的のために、“マイクロ結晶”は、サイズ が50〜150Åの範囲を有する結晶を有する物質として明確に規定される。“無定 型”は20Å未満の近距離秩序を有する物質として明確に規定される。“ナノ結晶 ”物質は上記に規定されている。 マグネシウムニッケル系だけでは、おおよそマグネシウム対ニッケルが1対1 の金属間化合物には当然生じるものは何もないことは公知である。溶融からの凝 固中、Mg2NiあるいはMgNi2は析出することができる。これらの相のいず れも、電気化学的目的のために有用な範囲内の水素化学結合の強度を与える熱力 学的特性を有する。この主題に関する前述の特許及び特許出願で述べたように、 おおよそMg対Niの1:1の比が好ましいと決定した。この比は、急速な凝固 のような準安定処理によってのみ得ることができる。この物質のためのガラス転 移温度は、これらの物質が蓄電池によって見られるのに適したいかなる高温動作 でも用いるのに十分な安定性を有していることを示す400℃を超えることを決定 した。(一般的には、電池温度はめったに100℃を上回ることはない。) 高解像度画像技術によって、発明者は、本発明の好ましい物質は中距離秩序が 特徴であるかなりの量の断片を含む微細構造を示すものとして適切に記載できる と決定した。結晶のサイズがより小さい場合、より高い電気化学的性能が得られ る。言い換えれば、約50〜70Åの結晶 の微細構造に比べて、結晶のサイズが20〜50Åの範囲に減少される場合、性能は 増加される。この結論を裏付ける他の証拠は、透過電子顕微鏡の使用とともに選 択領域のx線回折分析及び電子回折によって収集される。水素を貯蔵するのに役 立つようになる非常に増加された表面積を考慮するならば、この性能の増加は必 ずしも意外なことではない。このような小さい結晶を有する物質において、物質 の表面と基板との間には殆ど差がないか全然差がない。 同時係属の米国特許出願第(obc58.5)号で詳述されているように、最も望 ましくない金属電解液界面は、表面酸化物が一般的には50Åの範囲の金属ニッケ ル領域ために埋め込まれる場合、オーボニックニッケル金属水素化物系に生じる 。この表面界面は、高速度放電及び低温放電のような接触反応の気体再結合及び 一般性能特性に非常に望ましい。発明者は、かなりの量の断片のベース合金がサ イズが50Å未満の結晶を有するオーボニックMgNi物質からなる場合、本発明 の大部分で同様な接触反応構造を得ることができた。 本発明の1つの態様は、MgNiに基づいた水素貯蔵物質の電気化学的合金性 能を改良する一般的な方式である。TiVZrNiに基づいた系のオーボニック 合金において、増加された性能は、一般的には腐食削減に関連している。それに 反して、オーボニックMgNiに基づいた系では、この問題は逆方向からとりか かることがで きる。すなわち、改良された性能は、このようなMgNiに基づいた合金が表面 酸化物を不動態化する傾向の減少に関連している。表面の不動態化は、接触反応 金属ニッケル領域を有する薄い微小孔性電解液界面と区別されるような電気化学 的作動に好ましくない厚い、密集した絶縁タイプの表面酸化物の形成とみなすこ とができる。 本発明の物質の設計のさらに他の態様は前述の望ましい微細構造の組成に関す る。前述のように、微細構造は、未調整の2元MgNi合金では、相偏析は、相 毎に化学的組成に大きな差がある大きなサイズの結晶介在物を生じる。それに反 して、本発明のオーボニック組成は、急速な凝固技術による製造に適している。 一般に、最適化されない無秩序MgNiに基づいた合金物質において、凝固中、 ある程度の相偏析があるが、相との相との間の組成上の差は著しく減少され、相 の量、サイズ、及び分布は、未調整のMgNi2元系の合金に比べてより細かく 、より小さい。 発明者は、化学組成の最適化/増加された変性によって、相偏析量は、相の最 も好ましい小さい、細かい分布及び結晶が単に急速な凝固の使用によって、後述 されるような付加機械的合金化が必要がなく得ることができる点まで減少するこ とができると信じている。 一般的な性能は、望ましい酸化/不動態化腐食特性のための表面酸化物界面を 目的に合うようにすることによって改良することができる。本発明の一態様は、 オーボ ニック無秩序負極物質を理解するために新しいモデルを必要とする。本発明の合 金を調合する際の1つの重要な考慮すべき問題は、腐食特性及び不動態化特性の 適切なバランスが存在することを確実にすることを必要とする。このようなバラ ンスに到達することは、全てのオーボニックニッケル金属水素化物負極系を任意 の特定の系で使用される元素に応じて不動態化特性及び腐食特性の連続体を有す るものとみなすことで始まる。このような典型的なベース元素及び変性剤元素は 下記の表1に示される。 この知識に関しては、必然的に腐食特性及び不動態化特性の適性なバランスを 有し、特定の合金のための“オペレーティングウィンドウ”内にある電極物質を 変性するために元素の結合を調合することができる。オーボニックTiNi系の 合金はこのような腐食/不動態化特性に最適化される(例えば、前述の米国特許 第5,238,756号 及び米国特許第5,277,999号を参照)。 同様に、LaNi5系電極物質の製造は 、腐食特性に寄与し、これらの通常不動態化合金を“オペレーティングウィンド ウ”に移動させるために変性剤の導入を必要とした。(用語“オペレーティング ウィンドウ”は、サイクル寿命、電力等のような工業的に受容できる電気化学的 性能特性を提供する負極物質の不動態化特性及び腐食特性の範囲を示すために使 用される。このオペレーティングウィンドウはあらゆるニッケル金属水素化物合 金に固有である。表面酸化物の特性を変性することは、金属水素の化学結合強度 及び改良された接触反応及びサイクル寿命のような電気化学的安定性のカスタム エンジニアリングを可能にする。 このMgNiに基づいた合金系の化学変性のさらに他の態様は、延性、循環に よる表面積の形成、機械的統一性及び壊変のようなその冶金特性を変性すること を含む。 表2は、本発明のMgNiに基づいた合金で可能な多数の元素変性を扱う変性 剤の群I、II、III及びIVを下記に列挙する。 群IのCa、Be、及びYは、部分的にはMgと置換できる。例えば、Caの ような元素を恐らく、Mgのわずかな部分と置換することにより、水素貯蔵量を 著しく減少させることなしに化学無秩序置換が増す。 群IIの元素は、金属水素化学結合強度、活性化特性、及び表面酸化物特性のカ スタムエンジニアリングを可能にする。群のどの元素がどの固有効果を有するか の選択は特定のオーボニックMgNiに基づいた合金のための 他の成分元素によって決まる。一般に、群IIの元素の効果は密接に相互に関係が ある。例えば、オーボニックMgNi合金は、著しい増大された性能及び非常に 優れたバルク物質性能を生じるが、さらなる最適化がこの合金をオペレーティン グウィンドウの中にさらに完全に入れるのに必要であることを示すどれかをなお 不動態化する傾向がある。発明者は、これらの合金の最適化は付加腐食特性を合 金表面に与えることによって始まることを示した。MgNiCoMn合金に関す るこのような推移調整は、V及びAlのような腐食性元素を付加反応することに よって達成される。V及びAlの付加反応を腐食/不動態化特性の推移調整に有 用だとみなすことができる。これらのMgNiCoMn合金における細かい調整 は、腐食と不動態化との間の正しいバランスを得るために結合で用いることがで きると同時にすぐれた接触反応及び金属水素結合強度を保持するCr、Zr、F e,Sn、Si、及びCuのような元素の付加反応によって得られる。 群IIIの元素B、Bi、Sb及びInは、結晶格子の形成に影響を及ぼすガラ ス形成剤とみなされる。前述のように、オーボニックMgNiCoMn合金は、 凝固中相偏析を避けるための改良された傾向を有する。より高速な冷却速度及び リボン厚みの念入りの制御のような処理変動により相偏析を完全に除去すること 可能なこともある。他の方式は、相偏析に改良された抵抗力を有するベ ース合金を提供することにある。群IIIの元素の付加反応はこの点に役立つこと ができる。例えば、Bを格子網へ導入ことにより、物質の結晶格子網を除去する かあるいはそのサイズを減少する。 最後に、群IVの元素は、ベース合金、特定の無秩序置換、状態密度、硬度、及 び延性の冶金特性に影響を及ぼす。米国特許第4,716,088号は、表面のでこぼこ の概念及び元の位置での表面積形成の望ましさならびにこの特性を制御するのに 有用な特定の元素を記載している。本発明のオーボニックMgNiに基づいた合 金では、同様な結果(とりわけ)は、Li、Zn、La、Ce、Pr、Nd、M m、及びF のような群IV元素の付加反応によって得ることができる。MgNi に基づいた合金におけるMgはある程度の柔らかい感応物質金属である。群IVの 元素の付加反応は、望ましい量の脆性を与える。本質的に、群IVの元素の付加反 応は、MgNiに基づいた合金の応力ひずみ曲線の形状あるいは粘り強さを変え る。結果として、水素が初期の充電/放電循環中に合金の格子の中に組み入れら れる、この脆性は微小割れによる大きな表面積の形成を生じる。この表面積の増 加は、表面接触反応及び放電速度特性を改良する。 同じく本発明の範囲に含まれるのは、電気化学的性能を改良するためのいろい ろな種類の活性化及びエッチング処理である。米国特許第4,716,088号は、(腐 食する傾向がある)VTiZrNiに基づいたオーボニック合金 の性能は電極表面をアルカリ溶液で処理することによって著しく改良することが できることを開示している。それに反して、本MgNiに基づいた合金は不動態 化する傾向があり、不適切なアルカリ表面処理は、電気化学的充放電及び接触反 応に望ましくない厚い密な非有孔性の酸化物の形成を実際推進できる。従って、 従来技術の教示によるアルカリエッチングは本MgNiに基づいた合金の活性化 を受容できないが、最適アルカリエッチング処理を使用してMgNiに基づいた 系を活性化することができる。 このような酸エッチングは、酸化物表面の微小空洞を調整するために十分の時 間及び温度、塩酸のような酸性溶液に電極物質(電極そのものあるいは電極を製 造する前の合金粉末のいずれか)を接触することを必要とする。いくつかの状況 では、電極粉末及び/または最終の電極の表面酸化物に影響を及ぼすことができ る酸処理あるいは任意の他の種類の溶液の使用によって密封電池の性能が増加さ れる。典型的なエッチング状熊は、50℃で2時間電極物質を塩酸エッチングにさ らしている。その微細構造を調整することによって本発明の無秩序MgNi合金 を最適化するために適当な時間及び温度での熱アニーリングを用いることは本発 明でも含まれる。例えば、微細構造がほぼ無定形であることが特定の合金(急速 な凝固、機械的合金化、急速な凝固/機械的合金化、あるいは任意の他の方法を 使用して製造された)に対して観 測されたならば、結晶成長を核で発生するために合金を熱アニーリングすること が望ましい。このような熱アニーリングは、(急速な凝固、機械的合金化、急速 な凝固機械的合金化、あるいは任意の他の方法によって)製造直後の合金粉末そ のものでならびに製造負極物質で行うことができる。 最も一般的な形式では、本発明の無秩序MgNiに基づいた電気化学的水素貯 蔵物質は、一般式(1)の組成を有する物質を備えている。 (1) (ベース合金)ab ここで、ベース合金は、約1:2〜約2:1の比率のMg及びNiの合金であり 、Mは、Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、S n、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、Pr、Nd、M m、Pd、pt、及びCaからなる群から選ばれた少なくとも1つの変性剤を示 し、bは、0.5元素百分率よりも大きく、30原子%よりも小さく、a+b=100原 子%であり、ここで、前記MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質は、中距 離秩序が特徴であるかなりの量の断片を含む微細構造を示す。Coの付加反応の 効果は、式(2)の組成を有するこのような無秩序電極物質に見ることができる 。 (2) (ベース合金)aCob ここで、bは0.5〜8.0原子%であり、好ましくは2.5〜5.5原子%である。Coの 存在により、酸化物の厚さ、表 面の導電性成分及び/または接触反応成分、及びヒドロキシルーイオンのような 化学種の還元を生じる。Coは酸化し、可溶性であるが、コバルト酸化物は他の 元素の酸化を禁止するように働くことができるとも信じられている。さらに、本 発明の合金では、Coは、特定の相の水素が低い表面積、あるいは限られた有孔 性あるいは接触反応の酸化物のいずれかを介して容易に放電されないこれらの合 金の元素の相互の溶解度の変化を持ち込むように微細構造を変えると信じられて いる。無秩序MgNiに基づいた合金にCoを付加することにより、電気化学的 水素貯蔵量をかなり改良する。 Mnの役割は、式(3)の組成を有するこのような無秩序負極物質で観察され る。 (3) (ベース合金)aCobMnc ここで、bは0.1〜8.5、好ましくは、2.5〜5.5原子%、cは0.1〜8.5、好ましく は、4.5〜5.5原子%、b+c≧0.5原子%、及びa+b+c=100原子%である。 式(3)の合金では、Mnの付加は、高められた変化率機能、低温性能、及び 増加した水素貯蔵量を生じる。Mnが存在する場合、Mnは、低温で大量の水素 の拡散を助長し、合金表面で水素及びヒドロキシルイオンの反応を触発すること によっても低温での電気化学的放電反応を促進する。この物質の好ましい実施例 は、Mg52Ni39Co3Mn6である。 本発明の物質の他の効果は下記の組成を有するAl及びVを含有するこのよう なオーボニック負極物質で満たされる。 (4) (ベース合金)aCobMncAldcLif ここで、b=0.1〜10.0、好ましくは、2.0〜8.5原子%、c=0.1〜10.0、好まし くは2.5〜8.5原子%、d=0.1〜10.0、好ましくは2.5〜8.5原子%、e=0.1〜10 .0、好ましくは2.5〜8.5原子%、f=0.01〜10.0、好ましくは2.5〜8.5原子%、 b+c+d+e+f≧0.5、好ましくは、2.5原子%、及びa+b+c+d+e+ f=100原子%である。 式(4)の物質では、腐食/不動態化特性あるいは無秩序MgNi系は連続体 のより腐食性の領域にシフトされると同時にすぐれた安定性及び接触反応が保持 される。 上記の式(1)〜(4)によって示された無秩序MgNiに基づいた合金物質 は、中距離秩序が特徴であるかなり量の部分を含む微細構造を有する場合だけ本 発明の一部である。この微細構造を得ることにより、溶融紡糸あるいは機械的合 金化もしくは前述のような2つのある組み合わせのような特定の処理が必要であ る。これらの物質とは対照的に、式(5)に対応する組成を有する物質は必ずし も特定の微細構造に限定されない。 (Mg1-xM´xNi1-y-zCoyMnz)1-a-b-CM´´aM´ ´´bIV c ここで、xは0.01〜6.0原子%、yは0.1〜8.5、好ましくは2.5〜5.5原子%、z は0.1〜10、好ましくは、4.5〜8.5原子%、aは0.1〜6原子%、bは0.1〜2原子 %、cは0.01〜3原子%、dは0.01〜8原子%であり、M´はCa、Beからなる 群から選択され、M´´はV、Ti、Zr、Cr、Al、Fe、Snからなる群 から選択され、M´´´はB、Bi、In、及びSbからなる群から選択され、 MIVはCu、Th、Si、Zn、Li、La、Ce、Pr、Nd、Mm、及びF からなる群から選択される。 オーボニックMgNi負極電極は、多数の種類の水素蓄電単電池及び水素蓄電 池で用いることができる。これらは、ほぼ平たいプレートの無秩序負極、隔離板 、ほぼ平たくて、負極と有効な接触をするように整列されている正極、すなわち 逆電極を有する平面電池、軸の周りに平面電池を螺旋状に巻くことによって作ら れたロールカステラ状の電池、例えば電気乗物で用いるためのプリズム電池を含 んでいる。本発明の金属水素化物電池は、任意の適当な容器を使用でき、例えば 、金属あるいは樹脂で構成することができる。 30重量百分率の水酸化カリウムの水溶液は好ましい電解液である。 特に好ましい実施例において、米国特許第5,330,861号に開示されたような最 新の隔離板物質及び/または米国第 5,344,738号及び米国第5,348,822号に開示されたような最新の正極物質で使用さ れた合金は、ある種の電気化学的応用のための従来技術の合金に関する改良され た性能を生じる。 前述された改良された性能特性とは別に、変性は、従来の金属水素化物合金に 比べてほとんどある大きさのコスト利点を与える。これは、勿論、MgNi物質 よりも約10倍高価である前述の非Mgに基づいたオーボニック合金に比べてベー ス合金としてMgNiを用いることから生じるコスト削減に加えられる。 実施例 下記の例全てに示されたオーボニックMgNiに基づいた合金は、Mg52Ni39 Co3Mn6である。これらの物質は、下記に詳述される溶融紡糸急速凝固及び /または機械的合金化(MA)を用いて大量に作成される。MgNiに基づいた 合金物質は、米国特許第4,915,898号に記載された方法による負極ベルトに形成 される。ベルトは、テスト及び評価のために3電極電池へアセンブルされる。 例1 MgNiに基づいた合金バルク物質は、摩滅器の中で機械的合金化処理を使用 して調合される。サンプルは、表3に示された時間に摩滅器から取り除かれる。 サンプ ルは、SEM及びXRDを使用して分析され、その微細構造を決定し、3電極へ アセンブルされ、その性能を決定する。これらの分析の結果は、図1〜図3に示 され、電気化学的テストからの結果は表3に要約される。 その後に物質の性能が低下し始める最適粉砕時間が得られることを示している 。これらの物質の好ましい中距離順序は図1の重ねられたXRDスペクトルで見 ることができる。 SEM分析からの顕微鏡写真は図2及び図3に示されている。図2は、90時間 の機械的合金化後にとられた物質のサンプルのほぼその最適の性能にあるほぼ均 質に分布された結晶を示している。図3は164時間の機械的合金化の結果を示し ている。合金の細かい粒子構造は破壊されている、すなわちほぼ均質に分布され た結晶は、塊にされるかあるいは“凝集される”。 本発明の好ましい合金は、中距離秩序が特徴であるかなりの量の断片を含む微 細構造を示す細かい合金粒子を 有している。 例2 バルクMgNi無秩序負極物質は、溶融紡糸によって急速に凝固される。粉末 形式の原料は、窒化ホウ素のるつぼに入れられ、約1050℃の温度まで加熱される 。溶融物は、連続して水を流すことによって冷却される高速紡糸ホイール(34m /sで回転する)上に注入される。得られるリボン及び薄片は、チャンバの底部 に収集され、ニッケルワイヤスクリーン上に押し付けられ、固められ、焼結され 、無秩序負極を形成する。これらの無秩序負極は3電極電池へアセンブルされる 。これらの電池は循環される。この結果は下記の表4に示されている。 例3 バルクMgNi負極物質は、溶融紡糸と機械的合金化とを結合して作成される 。例2に示されたような溶融スピンからの物質は、摩滅器の入れられ、2時間粉 砕された。得られる物質はニッケルワイヤスクリーン上に押し 付けられ、固められ、無秩序負極を形成する。これらの無秩序負極は3電極電池 へアセンブリされる。これらの電池は、初期の25時間の50mA/gの充電に基づ いてテストされた。この結果は下記の表5に示されている。 これらの物質の微細構造はXRDを使用して分析された。溶融紡糸物質は、図 4に示されるような大量の断片のほぼ多結晶介在物が特徴である微細構造を有し た。それに反して、溶融紡糸/機械的合金化物質は、図5に示されたように中距 離秩序が特徴であるかなりの量の断片を含む所望の微細構造を有した。 例4 付加的比較のように、電池は、式V18Ti15Zr18Ni29Cr5Co7Mn8を 有するオーボニック負極を使用して作成された。この電池は25時間50mA/gに 充電された。この結果は表6に示されている。 例2〜4からのデータを比較することによって分かるように、溶融紡糸/機械 的合金化を使用して作成された本発明の無秩序MgNi金属は、驚くべき700〜8 00mA/gの間の初期最大性能を有した。それに反して、機械的に合金化される だけである物質の場合、この物質は溶融紡糸されるだけであり、V18Ti15Zr18 Ni29Cr5Co7Mn8物質は、ずっと低い最大性能を有した。 このような比較は、溶融紡糸/機械的合金化物質が機械的合金化V18Ti15Z r18Ni29Cr5Co7Mn8物質よりも高性能を有するばかりでなく、溶融紡糸 機械的合金化物質は、上記に示されるようにずっと短い期間に製造できるために 製造するのにより経済的である。溶融紡糸/機械的合金化を使用して作成された 合金は(米国第4,893,756号に記載されたような特定のサイズ削減に対しては)水 素化物にされる必要がなく、いくつかの用途に対しては焼結する必要がないため に、付加的コスト削減を得ることができると信じられている。 例5 水素の気相貯蔵は、特定の物質が電気化学的電池に水素を貯蔵できることを保 証しないが、気相貯蔵は公知の電気化学的物質のための水素貯蔵の制限を評価す る有用な技術であることもある。通常、測定された気体水素の貯蔵量は、湿電池 の電気化学エネルギー密度の上限の指標として用いることができる。 上記の水素貯蔵物質は、溶融紡糸、MA、及び紡糸/MAによって大量に作成 される。得られる等しい測定量の粉末はステンレス鋼細管に置かれ、300℃まで 加熱され、それからH2の雰囲気で室温まで冷却される。水素貯蔵量は、容器圧 の差から計算された。これらの測定の結果は下記の表7に示されている。 例6 溶融紡糸及び溶融紡糸/機械的合金化物質の微細構造を調べるために、これら の物質のサンプルは、作成され 、走査電子顕微鏡を使用して調査された。これらの調査の結果は図6〜図10に 示されている。 図6は、溶融紡糸のみされた物質を示している。この物質は、特徴のない無定 型領域、微細結晶、ならびにサイズが100ミクロン以上である相偏析微多結晶の 領域が特徴である、微細構造を有する多数の領域を示している。 それに反して、2時間だけの機械的合金化が続く同じ物質は図7に示されるよ うに、サイズが1〜20ミクロンの細かい粉末分布を有する中距離秩序が特徴であ る、かなりの量の断片を含む微細構造を示している。 図8は、溶融紡糸/機械的合金化によって作成された好ましい無秩序MgNi 物質が1,017,430倍で示されているTEM明視野の顕微鏡写真である。この顕微 鏡写真は、通常、サイズが約20〜50Åの微小の結晶、サイズが約0〜20Åの無定 型領域及びサイズが約50〜100Åのマイクロ結晶結晶の存在を示す。多結晶領域 はほぼ存在しない。この中距離秩序の存在は本発明の重要な態様を示す。この中 距離秩序は、本発明の無秩序MgNiに基づいた物質の非常に高性能及び速度機 能の働きをすると信じらている。 図9は、溶融紡糸/機械的合金化によって作成された好ましい無秩序MgNi 物質が1,017,430倍で示されているTEM暗視野の顕微鏡写真である。この顕微 鏡写真は、約20〜50Åのようなかなりの部分の結晶の全範囲を明らかに示す。 図10は、溶融紡糸/機械的合金化によって形成された好ましい無秩序物質が4 ,200,000倍で示されているTEM明視野顕微鏡写真である。この顕微鏡写真は、 バルク物質の表面上のMgNiCoMnの20〜50Åの結晶の格子回折縞を示して いる。米国特許出願第(obc58.5)に述べられているように、合金のNi領域 は接触反応を増す際に重要な役割を演じる。前述のように、本物質では、バルク のMgNiCoMn領域は同じ機能を実行する。 例7 腐食測定は、表8及び表9に列挙された合金から製造された電極を使用して行 われた。これらの合金は、ニッケル基板の1つの面上に付着されたスパッタ薄膜 (−1ミクロン)として作成された。合金フィルムを含んだ面(面積が2cm2 )は電解液溶液にさらされた。対向する面は、エポキシー樹脂のコーティングで 電解液との接触から保護された。 これらの電極の腐食電位(Ecorr)及び腐食電流(Icorr)は、EG&G P ARCモデル350A腐食測定計器を使用して測定された。この測定は30%KOH 溶液で行われた。各電極の腐食電位は、Hg/HgO参照電極に対するオープン 回路電位を測定することによって決定された。腐食電流は、成極抵抗(線形成極 )技術を使用して測定された。この技術は、Ecorrに対して±20mVの 範囲にわたって0.1mV/秒の制御電位走査を印加することによって実行される。 得られる電流は電位に対して直線的にプロットされた。Ecorrのこの電位電流関 数の傾斜は成極抵抗(Rp)である。Rpは、式Rp=βAβc/(2.3(icorr)(βA+ βc)))を使用してicorrを決定するためにターフェル定数(0.1V/decad eとして仮定される)とともに使用される。腐食電流は、これらのサンプルのた めに計算され、表8に示されている。 これらのサンプルのための腐食電位は表9に示される。 この例は、二元MgNiに比べて腐食電位ならびに腐食電流を減少する際の本 発明のMgNiに基づいた合金の化学変性の有効性を示している。 例8 代表的な合金に対する不動態化度に関する微細構造の影響が研究された。組成 Mg52Ni39Co3Mn6を有するバルク合金物質は、機械的合金化、溶融紡糸及 びガス噴霧を使用して作成された。機械的に合金化された物質は、中距離秩序が 特徴であるかなりの量の断片を含む微細構造を有した。それに反して、溶融紡糸 及びガス噴霧された物質はほぼ多結晶である。 表10に記載されたサンプルの不動態化度は、前述されたように±20mVの範 囲の腐食電位を中心にする成極曲線の性能から数値が求められる。合金の不動態 化のために、成極曲線は、電極がより正極電位に分極されるに つれて線形動作からそれる。腐食/不動態化電流が大きくなればなるほど、益々 直線性からの偏差が大きくなる。合金の不動態化度は、実際の酸化(正極)電流 を線形電流で割ることによって数値が求められる。このパラメータは、異なるバ ルク物質のために表10に示されている。 この例は、組成ばかりでなく構造もまた不動態化抵抗を改良したことを明示し ている。 例9 ここに開示した特定のMgNiと同様に無秩序物質で行う長い実験に基づいて 、発明者は、好ましい微細構造 を有し、この故に予期しない貯蔵量及び他の電気化学的性能特性を明示するオー ボニックMgNiに基づいた合金を製造する他の方法が可能であることを理解し ている。この例の目的は、最適電気性能のような先の例によって規定された20〜 50Åの結晶を得るために適当な時間及び温度で熱アニーリングが後に続く急速凝 固を用いる作成方法を開示することにある。熱アニーリングは、急速凝固直後の 合金粉末そのものならびに製造された負極物質で行うことができる。 上記に鑑みて、本発明が、金属水素化物電池の無秩序負極として組み込まれる 場合、改良された性能特性を有する電池を生じる合金組成の範囲を識別し、包含 していることは当業者に明らかである。 この明細書の図面、論議、説明、及び例は、本発明の特定の実施例を単に例示 しているだけで、その実施に関する制限を意味するものではない。本発明は、本 発明の範囲を規定する全ての均等物を含む下記の請求の範囲である。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年5月9日 【補正内容】 58. 機械的に合金化された合金がサイズが主に0〜70Åである結晶を含んで いることを特徴とする請求項49の方法。 59. 前記機械的に合金化された合金がサイズが主に20〜50Åである結晶を含 んでいることを特徴とする請求項49の方法。 60. (補正)酸化物表面の微小空洞を調整するための前記電極物質を酸エッ チングにさらされるステップが特徴であるオーボニック負のニッケル金属水素化 物物質を活性化する方法。 61. LaNi5系物質と、TiNi系物質と、MgNi系物質とからなる群 から選択されることが特徴とする請求項59の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フェチェンコ、マイクル エイ. アメリカ合衆国 48307 ミシガン州 ロ チェスター ヒルズ デイリリー ドライ ブ 429 (72)発明者 ライヒマン、ベンジャミン アメリカ合衆国 48323 ミシガン州 ウ エスト ブルームフィールド マックニコ ール トレイル 3740 (72)発明者 ヤング、クオー アメリカ合衆国 48098 ミシガン州 ト ロイ モアヘッド ドライブ 4131 (72)発明者 チャオ、ベンジャミン アメリカ合衆国 48084 ミシガン州 ト ロイ シャーウッド ドライブ 3513 (72)発明者 イム、ジュン アメリカ合衆国 48310 ミシガン州 ス ターリング ハイツ トレイスィー ドラ イブ 3523

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (ベース合金)abからなる無秩序多成分MgNiに基づいた電気化学 的水素貯蔵物質であって、 ここで、 ベース合金が、約1:2〜2:1の比率のMg及びNiの合金であり、 Mが、Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Z r、Sn、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、Pr、N d、Mm、Pd、Pt、及びCaからなる群から選択された少なくとも1つの変 性剤元素を示し、 bが、0.5原子%よりも大きく、かつ30原子%よりも小さく、 a+b=100原子%であり、かつ 前記無秩序MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質が、中距離秩序が特徴で あるかなりの量の断片を含む微細構造を示していることを特徴とする無秩序多成 分MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 2. 前記かなりの量の断片が多結晶介在物も含んでいることを特徴とする請 求項1のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 3. 前記物質の微細構造が付加的数の活性位置を提供することを特徴とする 請求項1のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 4. 前記物質がサイズ20ミクロン未満の粉末粒子を 含んでいることを特徴とする請求項1のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵 物質。 5. 前記粉末粒子が平均してサイズが約5ミクロンとなることを特徴とする 請求項4のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 6. 前記物質が、サイズが主に0〜70Åである結晶を含んでいることを特徴 とする請求項1のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 7. 前記物質が、サイズが主に20〜50Åである結晶を含んでいることを特徴 とする請求項1のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 8. 前記少なくとも1つの変性剤がCoであり、かつb=0.5〜8.0原子%で あることを特徴とする請求項1のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 9. 前記少なくとも1つの変性剤がCo及びMnであることを特徴とする請 求項1のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 10. 前記Mg及びNiの比率が約1:1であることを特徴とする請求項1の MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 11. 前記物質が、酸エッチングを用いる製造に続いてエッチングされること を特徴とする請求項1のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 12. 前記物質が、酸エッチング使用して負極に形成された後にエッチングさ れることを特徴とする請求項11 のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 13. (ベース合金)aCobMncからなり、 b=0.1〜8.5原子%であり、 c=0.1〜8.5原子%であり、 b+c≧0.5原子%であり、かつ a+b+c=100原子%であることを特徴とする請求項1のMgNiに 基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 14. b=2.5〜5.5原子%であり、かつc=4.5〜8.5原子%であることを特徴 とする請求項13のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 15. 前記物質が、式Mg52Ni39Co3Mn6を有することを特徴とする請求 項1のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 16. (Mg1-xM´xNi1-y-xCoyMnz)1-a-b-cM´´aM´´´bIV cか らなり、 ここで、 xが0.01〜6.0原子%であり、 yが0.1〜8.5、好ましくは2.5〜5.5原子%であり、 zが0.1〜10、好ましくは4.5〜8.5原子%であり、 aが0.1〜6原子%であり、 bが0.01〜2原子%であり、 cが0.01〜3原子%であり、 dが0.01〜8原子%であり、 M´がCa、Be、及びYからなる群から選択され、 M´´がV、Ti、Zr、Cr、Al、Fe、及びSnからなる群から 選択され、 M´´´がB、Bi、In、及びSbからなる群から選択され、かつ MIVがCu、Th、Si、Zn、Li、La、Ce、Pr、Nd、Mm 、及びFからなる群から選択されることを特徴とする無秩序多成分MgNiに基 づいた電気化学的水素貯蔵物質。 17. xが0.1〜6.0原子%であり、 yが2.5〜5.5原子%であり、 zが4.5〜8.5原子%であることを特徴とする請求項16のMgNiに基 づいた電気化学的水素貯蔵物質。 18. 前記物質が、酸エッチングを用いる製造に続いてエッチングされること を特徴とする請求項16のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質。 19. 前記物質が、酸エッチング使用して負極に形成された後にエッチングさ れることを特徴とする請求項16のMgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質 。 20. 電気化学的水素蓄電単電池において、 約1:2〜2:1の比率のMg及びNiの合金と、Co、Mn、Al、F e、Cu、Mo、W、Cr、V 、Ti、Zr、Sn、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce 、Pr、Nd、Mm、Pd、Pt、及びCaからなる群から選択された少なくと も1つの変性剤元素(ここで、前記少なくとも1つの変性剤の全質量が0.5原子 %よりも大きく、かつ前記合金の30原子%よりも小さく、かつ前記無秩序MgN iに基づいた電気化学的水素貯蔵物質が、中距離秩序が特徴であるかなりの量の 断片を含む微細構造を示している)とからなる無秩序多成分負極と、 正極と、 隔離板とを備えていることを特徴とする電気化学的水素蓄電単電池。 21. 前記水素貯蔵物質が、多結晶介在物が特徴である大量の断片の前記微細 構造をさらに含んでいることを特徴とする請求項20の電気化学的水素蓄電単電 池。 22. 前記無秩序MgNi物質の微細構造が付加的数の活性位置を提供するこ とを特徴とする請求項20の電気化学的水素貯蔵蓄電単電池。 23. 前記無秩序MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質がサイズ38ミク ロン未満の粉末粒子を含んでいることを特徴とする請求項20の電気化学的水素 貯蔵蓄電単電池。 24. 前記無秩序MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質がサイズが約5 〜20ミクロンの粉末粒子を含むことを特徴とする請求項20の電気化学的水素貯 蔵蓄電 単電池。 25. 前記無秩序MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質が、サイズが主 に0〜70Åである結晶を含んでいることを特徴とする請求項20の電気化学的水 素貯蔵蓄電単電池。 26. 前記無秩序MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質が、サイズが主 に20〜50Åである結晶を含んでいることを特徴とする請求項20の電気化学的水 素貯蔵蓄電単電池。 27. 無秩序多成分MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質を製造する方 法において、 Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、S n、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、Pr、Nd、M m、Pd、Pt、及びCaからなる群から選択された少なくとも1つの変性剤元 素(ここで、前記少なくとも1つの変性剤の全質量が0.5原子%よりも大きく、 かつ前記合金の30原子%よりも小さい)を使用して変性された約1:2〜2:1 の比率のMg及びNiの合金を急速に凝固するステップと、 急速に凝固された溶融紡糸された合金を機械的に合金化するステップと からなり、 前記急速に凝固/機械的に合金化された合金が中距離秩序が特徴である かなりの量の断片を含む微細構造を示していることを特徴とする方法。 28. 前記水素貯蔵物質が、多結晶介在物が特徴であるその微細構造の大量の 断片をさらに含むように製造されていることを特徴とする請求項27の方法。 29. 前記急速に凝固するステップが、溶融紡糸を使用して達成されることを 特徴とする請求項27の方法。 30. 酸エッチングを使用して急速に凝固/機械的に合金化された合金をエッ チングするステップをさらに含むことを特徴とする請求項27の方法。 31. 急速に凝固/機械的に合金化された合金を熱アニーリングするステップ をさらに含むことを特徴とする請求項27の方法。 32. 前記合金が負極に形成された後、前記急速に凝固/機械的に合金化され た合金をエッチングするステップをさらに含むことを特徴とする請求項27の方 法。 33. 前記合金が負極に形成された後、前記急速に凝固/機械的に合金化され た合金を熱アニーリングするステップをさらに含むことを特徴とする請求項27 の方法。 34. 前記急速に凝固/機械的に合金化された合金がサイズが20ミクロン未満 である粉末粒子を含むことを特徴とする請求項27の方法。 35. 前記急速に凝固/機械的に合金化された合金がサイズが平均して約5〜 20ミクロンになる粉末粒子を含むことを特徴とする請求項27の方法。 36. 前記急速に凝固/機械的に合金化された合金が サイズが主に0〜70Åである結晶を含んでいることを特徴とする請求項27の方 法。 37. 前記急速に凝固/機械的に合金化された合金がサイズが主に20〜50Åで ある結晶を含んでいることを特徴とする請求項27の方法。 38.無秩序多成分MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質を製造する方法 において、 Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、Sn 、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、Pr、Nd、Mm 、Pd、Pt、及びCaからなる群から選択された少なくとも1つの変性剤元素 (ここで、前記少なくとも1つの変性剤の全質量が0.5原子%よりも大きく、か つ前記合金の30原子%よりも小さい)を使用して変性された約1:2〜2:1の 比率のMg及びNiの合金を急速に凝固するステップからなり、 前記急速に凝固された合金が中距離秩序が特徴であるかなりの量の断片 を含む微細構造を示していることを特徴とする方法。 39. 前記水素貯蔵物質が、多結晶介在物が特徴であるその微細構造の大量の 断片をさらに含むように製造されていることを特徴とする請求項38の方法。 40. 前記急速に凝固するステップが、溶融紡糸を使用して達成されることを 特徴とする請求項38の方法。 41. 酸エッチングを使用して急速に凝固された合金 をエッチングするステップをさらに含むことを特徴とする請求項38の方法。 42. 急速に凝固された合金を熱アニーリングするステップをさらに含むこと を特徴とする請求項38の方法。 43. 前記合金が負極に形成された後、前記急速に凝固された合金をエッチン グするステップをさらに含むことを特徴とする請求項38の方法。 44. 前記合金が負極に形成された後、前記急速に凝固された合金を熱アニー リングするステップをさらに含むことを特徴とする請求項38の方法。 45. 前記急速に凝固された合金がサイズが38ミクロン未満である粉末粒子を 含むことを特徴とする請求項38の方法。 46. 前記急速に凝固された合金がサイズが約5〜20ミクロンである粉末粒子 を含むことを特徴とする請求項38の方法。 47. 前記急速に凝固された合金がサイズが主に0〜70Åである結晶を含ん でいることを特徴とする請求項38の方法。 48. 前記急速に凝固された合金がサイズが主に20〜50Åである結晶を含んで いることを特徴とする請求項27の方法。 49. 無秩序多成分MgNiに基づいた電気化学的水素貯蔵物質を製造する方 法において、 Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、S n、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、Pr、Nd、M m、Pd、pt、及びCaからなる群から選択された少なくとも1つの変性剤元 素(ここで、前記少なくとも1つの変性剤の全質量が0.5原子%よりも大きく、 かつ前記合金の30原子%よりも小さい)を使用して変性された約1:2〜2:1 の比率のMg及びNiの合金を機械的に合金化するステップからなり、 前記機械的に合金化された合金が中距離秩序が特徴であるかなりの量の 断片を含む微細構造を示していることを特徴とする方法。 50. 前記水素貯蔵物質が、多結晶介在が特徴であるその微細構造の大量の断 片をさらに含むように製造されていることを特徴とする請求項49の方法。 51. 前記機械的に合金化するステップが、摩滅器を使用して達成されること を特徴とする請求項49の方法。 52. 酸エッチングを使用して機械的に合金化された合金をエッチングするス テップをさらに含むことを特徴とする請求項49の方法。 53. 機械的に合金化された合金を熱アニーリングするステップをさらに含む ことを特徴とする請求項49の方法。 54. 前記合金が負極に形成された後、前記機械的に 合金化された合金をエッチングするステップをさらに含むことを特徴とする請求 項49の方法。 55. 前記合金が負極に形成された後、前記機械的に合金化された合金を熱ア ニーリングするステップをさらに含むことを特徴とする請求項49の方法。 56. 前記機械的に合金化された合金がサイズが38ミクロン未満である粉末粒 子を含むことを特徴とする請求項49の方法。 57. 機械的に合金化された合金がサイズが約5ミクロンである粉末粒子を含 むことを特徴とする請求項49の方法。 58. 機械的に合金化された合金がサイズが主に0〜70Åである結晶を含んで いることを特徴とする請求項49の方法。 59. 前記機械的に合金化された合金がサイズが主に20〜50Åである結晶を含 んでいることを特徴とする請求項49の方法。 60. 前記電極物質を酸エッチングにさらされるステップが特徴であるオーボ ニック負のニッケル金属水素化物物質を活性化する方法。 61. LaNi5系物質と、TiNi系物質と、MgNi系物質とからなる群 から選択されることが特徴とする請求項59の方法。
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