JPH11500390A - 自動車のガラスのためのワイパブレード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 課題ばねエレメントとして唯一のばねレールがヘッドバー内に配置されている従来のワイパブレードを改良して、払拭の際に、ヘッドバーが支持枠から外れず、かつ連続的に変化するガラス輪郭に対して接触負荷の分散を良好に行うことのできるワイパブレードを提供すること。解決手段ばね手段が、払拭平面に対して少なくともほぼ平行な一平面上で互いに間隔をおいて配置されたバー形の少なくとも２つのばねエレメントによって形成されていること。

Description

【発明の詳細な説明】 自動車のガラスのためのワイパブレード 背景技術 本発明は、公知のワイパブレード（ドイツ連邦共和国特許出願公開第４３１９ １３９号明細書）であって、接触負荷を分散させるために、ばねエレメントとし て唯一のばねレールがヘッドバー内に配置されている形式のものから出発してい る。 しかしながら払拭バーのために、例えば軟らかい材料混合物が設けられなけれ ばならないと、このことにより、特に十分に濡れていないガラス表面に沿って払 拭する払拭運転中に、ヘッドバーが他のバー領域に対し不都合に大きくねじ曲げ られてしまい、従ってストリップバーがガラス表面に接触することになる。これ に関連してガラスと払拭バーとの間の摩擦が増大することよって、ヘッドバーが 支持枠から外れる可能性があり、従ってワイパ装置は、自身の任務をもはや遂行 することができない。ばねレールの幅を広げても、不都合を生ぜしめずに前記欠 点を排除することはできない。なぜなら、ばねレールの増幅に関連してばねレー ルの剛性が増大することによって、連続的に変わるガラス輪郭への払拭バーの適 合が損なわれてしまうからである。同時に、ばねレールの厚みを減じれば、ばね レールを容易に組付けられないことになろう。 発明の利点 本発明によるワイパブレードによれば、前記欠点を解決するために、ばね手段 が、払拭平面に対して少なくともほぼ平行な一平面上に位置し、かつ互いに間隔 をおいて配置されたバー形の複数（少なくとも２つ）のばねエレメントによって 形成されている。このことにより、これらのバー形のエレメントを、それぞれ個 別に、ヘッドバーの、支持枠によって取り囲まれて把持された長手方向縁部領域 に配置することが可能である。これに関連した補強によって、ワイパブレードが 支持枠から外れる危険が回避される。ヘッドバーの補強に有効な、両ばねエレメ ントの全幅は、払拭バーをガラス輪郭に適合させるという重要な要求に容易に適 合させることができる。 このためにはばねエレメントが横断面で見て方形に形成されていると有利であ る。これによって細長い板ばねが得られ、この板ばねは極めて簡単に、例えばば ね帯鋼から製造され得る。 本発明による別の構成では、周囲を閉じられた長手方向通路内にばねエレメン トが位置していると、ばねエレメントは特に簡単に、場合によっては自動的に取 り付けることができる。この場合、前記長手方向通路はヘッドバー内に設けられ ていてかつヘッドバーの両端面に開口している。 さらに、バー形の細長いばねエレメントが少なくとも１つの側方の凹部を備え ていると、ばねエレメントがヘッドバー内で長手方向へ摺動することを容易に防 止することができる。この場合、前記凹部は、ヘッドバーを取り囲んで把持する 、支持枠の保持爪に配属されている。 同時に、支持枠に対するワイパブレードの長手方向摺動防止をも得られるよう に、本発明によるさらなる構成では、支持枠の保持爪が、長手方向通路の壁を形 成するヘッドバーの、保持爪によって取り囲まれて把持される領域を、細長いば ねエレメントの側方の凹部内へ押圧する。 本発明の別の有利な構成および改善は、付属の図面に図示されている本発明の 実施例についての以下の説明に開示されている。 第１図は、ワイパブレードの部分的な側面図、 第２図は、ワイパブレードを第１図のＩＩ−ＩＩ線に沿って断面した拡大図、 第３図は、第２図のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った、別の寸法関係で示した断面図 、 第４図は、ワイパブレードに所属するばねエレメントを別の寸法関係で示した 図である。 実施例の説明 第１図に部分的に示されたワイパブレード１０は、公知の形式で、複数の部材 から成る細長い支持枠１２ を有している。これら支持枠部材は、本実施例では、主湾曲部材１４によって形 成されている。この主湾曲部材１４は、駆動されるワイパアーム１６の自由端部 に枢着されている。さらに、支持枠１２には、別の湾曲部材、いわゆる下側湾曲 部材または把持湾曲部材１８が所属している。これらの下側湾曲部材または把持 湾曲部材１８は互いにヒンジ結合されている。把持湾曲部材１８自体も、同様に 主湾曲部材１４にヒンジ結合されている。把持湾曲部材１８は、その自由端部に 配置された保持爪２０で、細長い弾性的な払拭バー２２を把持している。ワイパ ブレード１０は、ワイパアーム１６によって矢印２４（第１図参照）の方向で、 払拭すべきガラス表面に対して負荷されている。払拭運転中、ワイパブレード１ ０は、その長手方向に対して横方向に、払拭すべきガラス２９の表面２８に沿っ て動かされる。 払拭バー２２の構造は、特に第２図に示されている。払拭バー２２は、横断面 で見て方形のヘッドバー２６を有しており、このヘッドバー２６はガラス表面２ ８に向かってくびれ部３０に移行している。このくびれ部３０に続いて、ヘッド バー２６から間隔をおいて拡幅部３２が設けられている。拡幅部３２はストリッ プバーとも呼ばれる。狭幅な傾倒ウェブ３４を介して、前記ストリップバー３２ にはワイパリップバー３６が弾性的に結合されている。第２図からさらに判るよ うに、払拭バー２２の既述の構成によって、ヘッドバー２６とストリップバー３ ２との間に、互いに対向して位置する２つの長手方向溝３８が得られる。これら の長手方向溝３８によって、支持枠１２の保持爪２０は、ヘッドバー２６を確実 に取り囲んで把持することができる。そして最後に、第２図が示すように、ヘッ ドバー２６の内部には、ばね手段４２を収容するために役立つ２つの長手方向通 路４０が配置されている。前記ばね手段４２は、この実施例では、横断面で見て 方形の細長く延びた、弾性的な材料から成る、バー形の２つのばねエレメントに よって形成されている。これらのばねエレメントは、例えばばね帯鋼から製造さ れていてもよいので、前記ばね手段４２はばねレールと呼ぶこともできる。第３ 図が示すように、長手方向通路４０が払拭バー２２の両端面４４に開口している 。第３図では払拭バー２２の一方の端部のみが示されているが、この払拭バー２ ２の他方の端部も相応に形成されている。 払拭バー２２自体は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第４３１９１３９号明細 書に記載されている押出成形法によって製造されている。本明細書では前記印刷 物の記述を引用することにする。従って、前記文献の開示内容を、この特許出願 のさらなる開示に利用する。前記押出成形法は、払拭バー２２がその長手方向の 全長に亘って一定の横断面を有することを保証する。 このことは、両長手方向通路４０にも当てはまる。 両長手方向通路４０はヘッドバー２６において、払拭平面に対して少なくとも ほぼ平行に延びている一平面上に配置されている。第２図では、払拭平面はガラ ス表面２８によって示されているのに対して、両長手方向通路４０のための配置 平面は、一点鎖線４６によって示されている。さらに第２図に示されているよう に、両ばねレール４２のための収容通路として形成された両長手方向通路４０は 、互いに間隔４８をおいて配置されている。このことは、ばねレール４２の横断 面が冒頭に既述の要求に適合させられ得る、という利点を有している。このよう な構成のさらなる利点は、前述の明細書に開示されるような中空押出成形に一般 的である範囲に、通路幅５０（第３図参照）を維持できることである。さらには 、長手方向通路４０の間隔４８と、ばねレール４２の幅に合わせられた幅５０と を適当に規定することによって、ヘッドバー２６の所望の剛性は、要求に適合さ せられる。 第４図はばねレール４２の構成を示している。ばねレール４２は両端部に、各 １つの側方の凹部５２を有している。この凹部５２は、ばねレール４２がヘッド バー２６内で長手方向へ摺動することを防止するために役立つ。長手方向通路４ ０内に差し込まれたばねレール４２（右側のばねレール）が長手方向通路４０内 にどの様に位置しているかは、第３図から見て取るこ とができる。ばねレール４２を長手方向通路４０内に固定するためには、保持爪 ２０が矢印５４の方向で内方に向かって押圧される（左側のばねレール参照）の で、支持枠１２の前記保持爪２０は、長手方向通路４０の壁５６の、保持爪２０ によって包括される領域を、ばねレール４２の側方の凹部５２内へ押圧する。こ のことによって、一方ではばねレール４２の払拭バー２２内における固定が達成 される。さらに、払拭バー２２が、この払拭バー２２のヘッドバー２６内に位置 するばねレール４２と一緒に紛失することなくワイパブレード１０の支持フレー ム１２に結合されることも保証される。このためには、ただ一対の保持爪２０が 記載の形式で一緒に押し合わされれば（矢印５４参照）十分であり、従って、各 保持爪は、対応する壁領域を各ばねレール４２の凹部５２内へ押圧する。 各ばねレールが互いに対向して位置する２つの凹部５２を備えていると、ばね レール４２をその長手方向通路４０内へ自動的に組立てることにとって有利であ る。ばねレールのそのような構成は、第４図において、付加的に一点鎖線で示さ れた凹部５３によって図示されている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．自動車のガラスのためのワイパブレード（１０）であって、細長い払拭バ ー（２２）が設けられており、該払拭バー（２２）が支持枠（１２）によって保 持されていてかつ払拭されるガラス（２８）に対して負荷されて前記払拭バー（ ２２）の長手方向に対して横方向に前記ガラス（２８）に沿って可動であり、横 断面で見て前記払拭バー（２２）が、前記支持枠（１２）によって把持された細 長いヘッドバー（２６）と、該ヘッドバー（２６）に結合された細長いストリッ プバー（３２）とを有しており、該ストリップバー（３２）の前記ヘッドバー（ ２６）とは反対側に、細長い傾倒ウェブ（３４）を介して、前記ガラス（２８） に当接する細長いワイパリップバー（３６）が固定されており、前記ヘッドバー （２６）の内部に弾性的な材料から成る細長いばね手段（４２）が、接触負荷（ ２４）を分散させるために配置されている形式のものにおいて、 ばね手段が、払拭平面（２８）に対して少なくともほぼ平行な一平面（４６） 上で互いに間隔（４８）をおいて配置された、バー形の、少なくとも２つのばね エレメント（４２）によって形成されていることを特徴とする、自動車のガラス のためのワイパブレード。 ２．ばねエレメント（４２）が、横断面で見て方形 に形成されている、請求項１記載のワイパブレード。 ３．ばねエレメント（４２）が、ヘッドバー（２６）内に設けられて周囲を閉 じられた長手方向通路（４０）内に位置しており、該長手方向通路（４０）が前 記ヘッドバー（２６）の両端面（４４）に開口している、請求項１または２記載 のワイパブレード。 ４．細長いバー形のばねエレメント（４２）が少なくとも１つの側方の凹部（ ５２，５３）を備えており、該凹部（５２，５３）が、ヘッドバー（２６）を取 り囲んで把持する、支持枠（１２）の保持爪（２０）に配属されている、請求項 １から３までのいずれか１項記載のワイパブレード。 ５．長手方向通路（４０）の壁（５６）を形成するヘッドバー（２６）の、支 持枠（１２）の保持爪（２０）によって取り囲まれて把持された領域が、前記保 持爪（２０）により、細長いばね手段（４２）の側方の凹部（５２；５３）内へ 押圧されている、請求項４記載のワイパブレード。