JPH1150003A - 被覆組成物 - Google Patents

被覆組成物

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JPH1150003A
JPH1150003A JP22076297A JP22076297A JPH1150003A JP H1150003 A JPH1150003 A JP H1150003A JP 22076297 A JP22076297 A JP 22076297A JP 22076297 A JP22076297 A JP 22076297A JP H1150003 A JPH1150003 A JP H1150003A
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JP
Japan
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epoxy group
acid
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curing agent
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JP22076297A
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Susumu Kawakami
進 川上
Kazuhisa Suzuki
和久 鈴木
Yoshinori Eto
嘉則 江藤
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Natoco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、耐候性、耐薬品性、耐水性、
密着性等の諸物性を満足し、かつホルムアルデヒドやイ
ソシアネート化合物のような人体に有害な物質を含ま
ず、常温硬化から加熱硬化まで幅広く応用出来、汎用的
に使用可能な被覆組成物を提供することにある。 【解決手段】エポキシ基含有重合体と、熱運動量の大き
いエポキシ基含有低分子量化合物と、リン酸系硬化剤と
を含み、したがって硬化反応が円滑に進む被覆組成物を
提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車輌、金属、木工関
係に巾広く使用出来、基材との密着性、耐候性、耐薬品
性等が要求される分野に利用される被覆組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来車輌、金属、木工関係等において使
用される硬化型の塗料としては、メラミン焼付型塗料、
ウレタン硬化樹脂塗料、アミノアルキド樹脂塗料等が主
流を占めている。上記硬化型塗料に加えて最近では加水
分解性シリル基の反応性を利用したシリコーン系硬化型
塗料の開発が進み、該シリコーン系硬化型塗料は耐候
性、耐薬品性、密着性に満足出来る硬化型塗料として評
価されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メラミ
ン焼付型塗料、アミノアルキド樹脂塗料等のごとくはホ
ルムアルデヒドを含有する硬化型塗料においては、遊離
ホルムアルデヒドや反応による放出ホルムアルデヒドが
発生し、人体に有害であると同時に環境に対する汚染に
ついても大きな問題となっている。また、ウレタン硬化
樹脂塗料についても可使時間が短いと言う問題や含有す
るイソシアネート化合物の人体に及ぼす毒性が大きな問
題点となっている。シリコーン系硬化型塗料においては
物性面では満足されるものも開発されているが、コスト
面や被塗物に対する密着の選択性等もあり汎用的になる
までには至っていないのが実情である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はしたがって耐候
性、耐薬品性、耐水性、密着性等諸物性に満足し、かつ
ホルムアルデヒドやイソシアネート化合物のような人体
に有害な物質を含まず、常温硬化から加熱硬化まで巾広
く応用出来、汎用的に使用可能な被覆組成物を提供する
ことを目的とする。即ち本発明においては、エポキシ基
含有重合体と、エポキシ基含有低分子量化合物と、リン
酸系硬化剤とを含む被覆組成物が提供される。該エポキ
シ基含有低分子量化合物の分子量が2000以下である
ことが好ましく、また該エポキシ基含有低分子量化合物
は本発明の組成物中に1〜50重量%含有せられること
が好ましく、更にリン酸系硬化剤としては、オルトリン
酸、亜リン酸、ピロリン酸、該リン酸のエステル化物で
あって、1分子中に少なくとも2個以上の酸性リン酸基
を有するものからなる組から選択された一種または二種
以上の硬化剤であることが好ましく、また更に該被覆組
成物には少なくとも塗装時に10重量%以上のアルコー
ル系溶剤が含有されることが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】〔エポキシ基含有重合体〕本発明
のエポキシ基含有重合体とは、エポキシ基含有単量体の
一種または二種以上の重合体あるいは共重合体、上記エ
ポキシ基含有単量体の一種または二種以上とそれらと共
重合可能なビニル単量体の一種または二種以上との共重
合体である。上記エポキシ基含有重合体に使用されるエ
ポキシ基含有単量体としては、例えばグリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレート(以下両者をグリシ
ジル(メタ)アクリレートと称する)アリルグリシジル
エーテル、メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の
不飽和二重結合を有するグリシジルエーテルやグリシジ
ルエステルが使用出来る。また下記の脂環式エポキシ基
を有する単量体も使用出来る。
【化1】
【0006】上記エポキシ基含有単量体と共重合可能な
ビニル単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メ
タ)アクリレート、iso-プロピル(メタ)アクリレー
ト、n-ブチル(メタ)アクリレート、iso-ブチル(メ
タ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ス
テアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等の
脂肪族または環式アクリレートおよび/またはメタクリ
レート、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、n-プロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテ
ル、iso-ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、
スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系単量
体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニル、弗化ビ
ニリデン等のハロゲン含有単量体、エチレン、プロピレ
ン、イソプレン等のオレフィン類、クロロプレン、ブタ
ジエン等のジエン類、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、クロトン酸、アトロパ酸、シトラ
コン酸等のα,β−不飽和カルボン酸、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等の
アミド類、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の
アミノ基含有単量体、その他ビニルピロリドン、ビニル
ピリジン、ビニルカルバゾール等の水溶性単量体等があ
る。
【0007】更に上記エポキシ基含有重合体にはOH基
含有ビニル単量体が共重合されてもよく、該OH基含有
ビニル単量体としては、例えば2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アリ
ルアルコール等がある。またカージュラEとアクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン
酸等の反応物も使用出来る。
【0008】更に上記エポキシ基含有重合体には加水分
解性シリル基含有ビニル単量体が共重合されてもよく、
該加水分解性シリル基含有ビニル単量体としてはγ- メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ- メタク
リロキシプロピルトリエトキシシラン、γ- メタクリロ
キシプロピルジメトキシシラン、γ- メタクリロキシプ
ロピルジエトキシシラン、γ- メタクリロキシプロピル
メトキシエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、p-トリメトキシシリルスチレン、p-トリエトキシシ
リルスチレン、p-トリメトキシシリル- α- メチルスチ
レン、p-トリエトキシシリル- α- メチルスチレン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
N-β(N-ビニルベンジルアミノエチル- γ- アミノプロ
ピル)トリメトキシシラン・塩酸塩等のシランカップリ
ング剤が使用出来る。
【0009】上記エポキシ基含有重合体は上記ビニル単
量体の単独あるいは二種以上の混合物を溶液重合、塊状
重合、分散重合、懸濁重合等公知の方法によって重合さ
せることによって製造されるが、塗料用として適度な分
子量を有し、塗工性の容易なことを考慮すれば溶液重合
を採用することが好ましい。また上記エポキシ基含有重
合体の反応性および安定性を考慮すれば、上記エポキシ
基含有単量体は重合体中に1〜50重量%(対固形分
比)、望ましくは5〜30重量%(以下単に%とする)
含有されていることが好ましい。
【0010】〔エポキシ基含有低分子量化合物〕本発明
に使用するエポキシ基含有低分子量化合物は反応性の点
から分子量2000以下のものが好ましく、該エポキシ
基含有低分子量化合物としては下記の構造を有するエポ
キシ化合物があげられる。
【化2】
【化3】
【化4】
【0011】また上記エポキシ基含有低分子量化合物の
他に、前記したエポキシ基含有重合体を数平均分子量2
000以下になるようにして製造したオリゴマーを使用
することも出来る。本発明におけるこれらエポキシ基含
有低分子量化合物は低分子であるから塗膜中での熱運動
量が大きく、したがって反応性に富み、架橋密度、架橋
構造の調整の目的のために使用される架橋剤としての役
目を果たすものであり、実用面では膜強度、弾性率、破
断伸度、破断強度における調整が可能である。これらエ
ポキシ基含有低分子量化合物は一種または二種以上使用
することが出来、含有量は前記エポキシ基含有共重合体
に対して1〜50%(対固形分比)、好ましくは5〜3
0%である。
【0012】〔リン酸系硬化剤〕リン酸系硬化剤として
はオルトリン酸、亜リン酸、ピロリン酸、および/また
はこれらのエステル化物等が使用出来るが、上記エステ
ル化物としては一分子中に少なくとも2個以上の酸性リ
ン酸基を有するものを使用することが好ましい。一分子
中に2個以上の酸性リン酸基を有するエステル化物とし
ては次のものが使用出来る。
【化5】
【0013】また本発明のリン酸系硬化剤としてはオル
トリン酸、亜リン酸、ピロリン酸等のリン酸との反応物
はすべて使用出来る。上記反応物としては例えば、下記
の構造を有するネオペンチルグリコールジグリシジルエ
ーテルとオルトリン酸の付加物、
【化6】
【化7】 あるいは
【化8】 等が使用出来る。
【0014】上記リン酸系硬化剤は、硬化剤であると同
時に触媒的な機能も発揮する。即ち本発明による硬化反
応機構としては次の2つの形式が考えられる。 (1) エポキシ基とリン酸基によるエステル化
【化9】 (2) リン酸基の触媒作用によるエーテル化
【化10】
【0015】上記反応機構における(1) と(2) の反応速
度や生成比率の解析については今後検討を要するところ
であるが、本発明のリン酸系硬化剤が、酸性リン酸基を
一分子中に2個以上必要とする理由は、一分子中に1個
の酸性リン酸基では上記(1)のエステル化による架橋反
応が進行しないために、本発明の被覆組成が目的とする
諸物性を満足出来ないからである。このように本発明の
硬化剤では酸性リン酸基により硬化剤的機能および触媒
的機能の両方の機能が発揮されるため、エポキシ基含有
重合体とエポキシ基含有低分子量化合物で構成される主
剤に対する該硬化剤の添加量は、主剤に含まれるエポキ
シ基1当量に対して酸性リン酸基が0.01〜1、好ま
しくは0.1〜0.8当量である。本発明の硬化剤の酸
性リン酸基がこの範囲以外である場合には硬化不良、あ
るいは耐水性の低下が生じる。
【0016】本来該硬化剤の酸性リン酸基と該エポキシ
基含有重合体およびエポキシ基含有低分子量化合物のエ
ポキシ基との硬化反応は速く、調合直後より反応は進行
する。このため可使時間が短くなり作業性は低下して使
用に耐えない。本発明者等は特定のアルコール系溶剤を
塗料中、あるいは少なくとも塗装時に添加することで可
使時間が大巾に改善出来ることを見出した。上記アルコ
ール系溶剤としてはメタノール、エタノール、(イソ)
プロパノール、(イソ)ブタノール、第二ブタノール、
第三ブタノール、(イソ)アミルアルコール、第二アミ
ルアルコール、第三アミルアルコール、ペンタノール、
ヘキサノールらのアルカノール類、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル等のエチレングリコール類、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテル等のプロピレングリコール類が使用出来る。上
記アルコール類は該重合体の重合中に使用することが出
来るが、塗装時に使用するシンナー中に使用してもよ
い。該アルコール類の使用量としては、塗装時の塗料固
形分に対して10%以上含有されれば、塗料の長時間の
安定性に有効であり、長い可使時間が得られる。
【0017】〔エポキシ基含有重合体の製造〕本発明の
エポキシ基含有重合体は、前記したように通常溶液重合
によって製造される。重合用溶剤としてはトルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
剤、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸
ブチル等のエステル系溶剤、エタノール、イソプロパノ
ール、イソブタノール等のアルコール系溶剤等が単独ま
たは二種以上混合して使用出来る。また上記重合におい
ては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサ
イド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルパ
ーオキシ2エチルヘキサノエート、アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2−アゾビス−2−メチルブチロニトリ
ル等の油溶性重合開始剤が使用出来る。
【0018】〔作用〕本発明によれば、エポキシ基含有
重合体とエポキシ基含有低分子量化合物からなる主剤に
リン酸系硬化剤を混合して塗料とした場合、該リン酸系
硬化剤の存在下での塗膜の硬化反応が、エポキシ基含有
低分子量化合物の大きな熱運動により非常に円滑に進行
する。そして本発明の組成物による塗料は、種々の材質
の被塗面に対して良好な接着性を有し、ウレタン硬化樹
脂塗料、メラミン焼付塗料、アミノアルキド樹脂塗料等
が使用される金属、木工、車輌、無機材等の分野に対し
て幅広く適用することが出来、なおかつホルムアルデヒ
ド、イソシアネート化合物のような毒性を有し人体や環
境に対して悪影響を及ぼす成分を含んでいない。
【0019】〔合成例1〕(エポキシ基含有重合体Aの
製造) 攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備え
た500mlのフラスコに、トルエン60重量部(以下単
に「部」という)イソブタノール30部を仕込み攪拌し
て105℃に昇温し、別に準備したメチルメタクリレー
ト40部、ブチルアクリレート20部、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート20部、グリシジルメタクリレー
ト20部、アゾビスイソブチロニトリル1部の混合溶液
を滴下ロートにより2時間で滴下し、4時間同温度に保
持しだ後、トルエン10部とアゾビスイソブチロニトリ
ル0.1部の混合溶液を1時間かけて滴下し、その後3
時間同温度に保持し終了した。このようにして固形分5
0%、粘度X(ガートナーホルツ)のエポキシ基含有重
合体を得た。これを重合体Aとする。
【0020】〔合成例2〕(エポキシ基含有重合体Bの
製造) 合成例1と同様の設備でキシレン36部、ブタノール2
0部を仕込み攪拌して110℃に昇温する。別に準備し
たスチレン30部、エチルアクリレート40部、グリシ
ジルメタクリレート10部、サイクロマーM−100
(ダイセル化学工業株式会社製:脂環式エポキシ基含有
メタクリレート)10部、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート10部、2,2−アゾビス−2−メチルブチロニ
トリル1.2部の混合溶液を2時間で滴下し、4時間同
温度に保持しだ後、キシレン10部と2,2−アゾビス
−2−メチルブチロニトリル0.1部の混合溶液を1時
間かけて滴下し、その後3時間同温度に保持し終了し
た。製造されたエポキシ基含有重合体は固形分60.2
%、粘度Zであった。これを重合体Bとする。
【0021】〔合成例3〕(エポキシ基含有低分子量化
合物Cの製造) 上記合成例と同様の設備でキシレン40部を仕込み攪拌
して還流温度まで昇温する。別に準備したスチレン10
部、メチルメタクリレート20部、ブチルアクリレート
10部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、
グリシジルメタクリレート50部、t−ヘキシルパーオ
キシ2エチルヘキサノエート5部、1−チオグリセロー
ル2部の混合溶液を4時間にわたり滴下し、その後6時
間同温度に保持した後終了した。このエポキシ基含有低
分子量化合物は固形分70%、粘度SでGPCによる数
平均分子量はポリスチレン換算で約1800であった。
これを化合物Cとする。
【0022】〔合成例4〕(アルコール系溶剤を含まな
いエポキシ基含有重合体Dの製造)合成例1でトルエン
40部、ブタノール30部をトルエン50部、酢酸ブチ
ル40部とした以外は全て同様にして製造した。この重
合体は固形分50%、粘度Vであった。これを重合体D
とする。
【0023】〔合成例5〕(ウレタン硬化用アクリル樹
脂の製造) 合成例1と同様の設備でトルエン40部、酢酸ブチル5
0部を仕込み攪拌して120℃に昇温する。別に準備し
たスチレン40部、ブチルメタクリレート16部、ブチ
ルアクリレート20部、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート23部、2,2−アゾビス−2−メチルブチロニ
トリル1部の混合溶液を2時間にわたり滴下し、その後
4時間同温度に保持しトルエン10部と2,2−アゾビ
ス−2−メチルブチロニトリル0.1部の混合溶液を1
時間かけて滴下し、その後3時間同温度に保持し終了し
た。製造された重合体は固形分50%、粘度はW、酸価
は3.5であった。これを重合体Eとする。
【0024】〔実施例1〕合成例1で得られた重合体A
を100部、トリメチロールプロパントリグリシジルエ
ーテルを10部、オルトリン酸(有効成分20%、イソ
プロパノール溶液)を10部、メタノール/ブタノール
/トルエン/キシレン/ブチルセロソルブが10/20
/30/30/10からなるシンナー80部で配合され
た塗料液を準備した。
【0025】〔実施例2〕合成例2で得られた重合体B
を100部、合成例3で得られた化合物Cを20部、ネ
オペンチルグリコールジグリシジルエーテルリン酸エス
テル(有効成分20%、メトキシブタノール溶液)を1
0部、実施例1で使用したシンナーを100部配合した
塗料液を準備した。
【0026】〔実施例3〕合成例4で得られた重合体D
を使用し、オルトリン酸を有効成分20%になるように
メチルエチルケトンで希釈したものを使用した以外は実
施例1と同様にして塗料液を準備した。
【0027】〔比較例1〕合成例5で得られた重合体E
を使用しバーノックDN−950(大日本インキ化学工
業株式会社製 HMDIのTMPアダクト体)をOH/
NCOが1となるように配合しウレタンシンナーで塗装
粘度に調整して塗料液を準備した。
【0028】〔物性評価〕実施例1,2,3、比較例1
の塗料液を試験板に塗装し室温にて7日間放置後の諸物
性を表1に示す。
【表1】 試験板:SPCC−D 0.8×70×150mm リン
酸亜鉛化成被膜処理ダル鋼鈑 1) 三菱鉛筆ユニ 2) トルエンラビング(回数) 3) 物性低下をきたさない使用限界 4) 塗膜をアセトン中で30分間、超音波にかけて残存
量を%で表した。 5) 碁盤目セロテープテスト 6) 40℃×7日 7) 5%H2 SO4 浸漬、20℃、200時間 8) 5%Na OH 浸漬、20℃、200時間 9) ソルトスプレー200時間、クロスカットテープ剥
離片面 10) 黒マジック20℃、24時間、アルコール拭き 11) 50℃、100%RH、200時間 12) サンシャイン型ウェザオメーター 1000時間後
の光沢保持率
【0029】実施例1と実施例3のエポキシ基の消失速
度を図1に示す。図において放置雰囲気は温度25℃、
湿度60%RHであり、○グラフは実施例1、●グラフ
は実施例3を示す。またエポキシ基の定量は次の方法に
よった。ビーカーに試料2gを採取し、トルエン25ml
を加えて攪拌する。次いで0.1%クリスタルバイオレ
ット指示薬5滴を加え、0.1N−HBr 酢酸溶液で滴
定する。その結果を次式によりエポキシ基を算出した。
【数1】 ここに、EE:エポキシ基(%),W:試料採取量
(g),N:HBr 酢酸溶液の規定度,V:HBr 酢酸
溶液滴定量(ml)である。
【0030】実施例1、2、3と比較例1の増粘曲線を
図2に示す。図において、放置雰囲気は温度25℃、湿
度60%RHであり、○グラフは実施例1、●グラフは
実施例2、△グラフは実施例3、▲グラフは比較例1を
示す。
【0031】表1をみると実施例1、2、3の塗料は比
較例1の塗料と同様な物性を示すが、実施例1、2、3
は比較例1に比べて優れた耐塩水性、耐候性を示すこと
がわかる。また図1および図2をみるとアルコールを含
まない実施例3はアルコールを含む実施例1、2に比し
てエポキシ基が早く消費されゲル化時間が短い。
【0032】
【発明の効果】エポキシ基含有重合体およびエポキシ基
含有低分子量化合物を主剤とし、リン酸系硬化剤を配合
し被覆組成物とすることにより人体、環境に悪影響を及
ぼさず、また既存の硬化型塗料より優れた物性を与える
被覆組成物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1と実施例3におけるエポキシ基の安定
性(消失速度)を示すグラフ
【図2】実施例1、2、3と比較例1における粘度変化
(ゲル化)を示すグラフ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ基含有重合体と、エポキシ基含有
    低分子量化合物と、リン酸系硬化剤とを含むことを特徴
    とする被覆組成物
  2. 【請求項2】該エポキシ基含有低分子量化合物は分子量
    が2000以下である請求項1に記載の被覆組成物
  3. 【請求項3】該エポキシ基含有低分子量化合物は組成物
    中1〜50重量%含有されている請求項1または2に記
    載の被覆組成物
  4. 【請求項4】該リン酸系硬化剤は、オルトリン酸、亜リ
    ン酸、ピロリン酸、該リン酸のエステル化物であって、
    1分子中に少なくとも2個以上の酸性リン酸基を有する
    ものからなる組から選択された一種または二種以上の硬
    化剤である請求項1または2または3に記載の被覆組成
  5. 【請求項5】該組成物には少なくとも塗装時に10重量
    %以上のアルコール系溶剤が含有される請求項1または
    2または3または4に記載の被覆組成物
JP22076297A 1997-08-01 1997-08-01 被覆組成物 Pending JPH1150003A (ja)

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JP (1) JPH1150003A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003532778A (ja) * 2000-05-06 2003-11-05 ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン 導電性有機塗料
JP2007246864A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Nippon Steel Chem Co Ltd エポキシ樹脂組成物及びエポキシ−ポリシロキサン塗料組成物
JP2015013950A (ja) * 2013-07-05 2015-01-22 ナガセケムテックス株式会社 エポキシ樹脂組成物

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