JPH07145344A - 水性被覆組成物 - Google Patents

水性被覆組成物

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JPH07145344A
JPH07145344A JP29183193A JP29183193A JPH07145344A JP H07145344 A JPH07145344 A JP H07145344A JP 29183193 A JP29183193 A JP 29183193A JP 29183193 A JP29183193 A JP 29183193A JP H07145344 A JPH07145344 A JP H07145344A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自己架橋性を有し、かつ、架橋密度の高い塗
膜を与え得る、とりわけ、基材保護効果にも優れ、しか
も、塗膜の耐久性にも優れる、極めて実用性の高い、水
性の被覆用組成物を提供することにある。 【構成】 第一段階目として、水酸基含有不飽和単量体
を必須とする単量体混合物を乳化重合せしめ、次いで、
第二段階目として、かくして得られた乳化重合体の存在
下に、N−アルコキシルメチル化(メタ)アクリルアミ
ド類を必須とする単量体混合物を乳化重合せしめること
によって得られる、斬新なる乳化重合体を、必須のベー
ス樹脂成分として含有することから成る、水性被覆組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なる水
性被覆組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、水
酸基含有不飽和単量体を主体とする乳化共重合体の存在
下に、N−アルコキシメチル化(メタ)アクリルアミド
類を主体とする単量体混合物を乳化重合せしめて得られ
る特定の乳化重合体を必須の皮膜形成成分として含有す
ることから成る、自己架橋性を有し、かつ、架橋密度の
高い塗膜を与える、強制乾燥ならびに焼付け用の水性被
覆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の被塗物基材の保護ならびに美観向
上化のために、各種塗料の塗装が為されていて、そうし
た塗料のうちでも、架橋型樹脂をバインダーとする塗料
は、得られる塗膜の耐久性に優れるという処から、多用
されている部類のものである。
【0003】近年、省資源ならびに環境保護の観点か
ら、塗料の水性化への要求が強く、各種樹脂の水性化の
研究もまた、盛んに行われている。水性樹脂のうちで
も、乳化重合体は、有機溶剤を殆ど含有せず、有機溶剤
含有量の低い塗料を得るのに、最適なる樹脂形態である
ことは、よく知られている。
【0004】しかしながら、乳化重合体中に架橋基(架
橋結合ともいう。))を導入しようとすると、これらの
架橋基としては、たとえば、水酸基、カルボキシル基、
グリシジル基、アミド基またはアミノ基などのような、
いわゆる親水性の高いものが多く、したがって、こうし
た部類の架橋結合を含む単量体の親水性が高いという処
から、乳化重合時において、架橋基がポリマー粒子表面
に、局在化し易いものとなる。
【0005】そのために、架橋が粒子内で以て局在化し
て起こり易く、得られる塗膜の架橋密度を高めようとし
て、架橋基含有単量体を大量に共重合しようとしても、
これらの単量体の親水性が高い処から、乳化重合それ自
体がが困難という訳である。
【0006】また、特開昭57−65704号公報にも
開示が為されているように、反応性極性基(架橋基とも
いう。)を、多層構造を形成する乳化重合体の形で以て
取り扱い、架橋性ないしは反応性を改良するという方法
も提唱されているが、強制乾燥ならびに焼付け用の水性
被覆組成物としては、未だに、充分なる性能を発揮する
には到っていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、本発明者ら
は、上述したような従来技術における種々の欠点ないし
は難点の存在に鑑みて、自己架橋性を有し、かつ、架橋
密度の高い塗膜を与えるとう、特定の強制乾燥ならびに
焼付け用の水性被覆組成物を得ることを目的として、鋭
意、研究を開始した。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、一にかかって、塗料中の有機溶剤含有率が充分低
く、塗膜の架橋密度が高い、極めて実用性の高い、水性
の被覆組成物を提供しようとすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述したような従来技術の長所ならびに欠点の存在に着
目し、併せて、上述したような発明が解決しようとする
課題、鋭意、検討を重ねた結果、特定の単量体組成と特
定の重合方法とによって得られる、斬新なる乳化重合体
を含む水性被覆組成物が、所望の性能を有することを見
出すに及んで、本発明を完成させるに到った。
【0010】すなわち、本発明は、基本的には、水酸基
含有不飽和単量体を含む単量体混合物を乳化重合し、次
いで、かくして得られる特定の乳化重合体の存在下に、
N−アルコキシメチル化(メタ)アクリルアミド類を主
体とする単量体混合物を乳化重合せしめることによって
得られる乳化重合体(A)を、必須のバインダー成分と
して含有することから成る、極めて実用性の高い水性被
覆組成物を提供しようとするものである。
【0011】ここにおいて、本発明の水性被覆組成物の
主要バインダー成分たる、上記した乳化重合体(A)に
ついての説明をすることにする。当該乳化重合体(A)
は、2段の重合方法によって得られるというものであっ
て、まず、1段目として、後述するような、N−アルコ
キシメチル化(メタ)アクリルアミド類と架橋反応性を
有する、特定の水酸基含有不飽和単量体を含む単量体混
合物を水と乳化剤存在下に重合開始剤を用いて乳化重合
を行ない、水酸基を含有する形の乳化重合体を得る。以
後も、これを乳化重合体前駆体と称する。
【0012】次いで、2段目として、上記した水酸基含
有乳化重合体(A)前駆体の存在下に、N−アルコキシ
メチル化(メタ)アクリルアミド類を必須の原料成分と
する単量体混合物を乳化重合せしめることによって、目
的とする乳化重合体(A)を得ることができる。
【0013】当該乳化重合体(A)は、主に、そのポリ
マー粒子の内殻部(コア部)に水酸基を有するという一
方で、主に、外殻部(シェル部)にN−アルコキシメチ
ル化アミド基を有するというものである。
【0014】そのために、当該乳化重合体(A)を含有
する塗料組成物を加熱乾燥すると、ポリマー粒子内部に
おいては、水酸基とN−アルコキシメチル化アミド基と
の間での架橋反応が、あるいは、N−アルコキシメチル
化アミド基同士の架橋反応が起こり易く、
【0015】一方、ポリマー粒子間においては、N−ア
ルコキシメチル化アミド基同士が、あるいは、塗料配合
時において、必要に応じて配合される、アミノ樹脂など
のメチロール基やメトキシアルキル基などと、乳化重合
体(A)中のN−アルコキシメチル化アミド基の架橋反
応が起こり易い。
【0016】その結果として、ポリマー粒子の内部なら
びに粒子間とも、架橋反応が起こり易く、得られる塗膜
の架橋密度が高くなり易い。しかも、N−アルコキシメ
チル化(メタ)アクリルアミド類は、一般に、水酸基含
有不飽和単量体に較して疎水性であり、必要に応じて、
多量に共重合することが出来る。
【0017】ここにおいて、当該乳化重合体(A)を基
準とした、此の乳化重合体前駆体のの存在比率ないしは
使用比率については特に制限はないものの、固形分換算
で以て、5〜50重量%なる範囲内が、好ましくは、1
0〜40重量%なる範囲内が適切である。
【0018】此の乳化重合体前駆体の調製に使用される
単量体混合物の必須成分たる水酸基含有不飽和単量体に
ついては特に制限はないものの、加熱乾燥時の架橋反応
性を考慮する場合には、1級水酸基を有する単量体を主
体にして、使用するのが好ましい。
【0019】此の水酸基含有不飽和単量体の使用量は、
乳化重合体前駆体に使用される全単量体類を基準とし
て、大約0.5〜10重量%なる範囲内が適切である
し、2段目の反応に使用する量をも合わせ、当該乳化重
合体(A)の調製用として使用される全単量体類を基準
として、大約0.5〜8重量%なる範囲内が適切であ
る。
【0020】また、乳化重合体前駆体に、(メタ)アク
リルアミドなどのような、水酸基やメトキシアルキル化
アミド基などと架橋反応性を有する官能基を有する不飽
和単量体を、共重合せしめるようにしてもよい。
【0021】続いて、2段目の乳化重合反応に使用され
る単量体の必須成分たるN−アルコキシメチル化(メ
タ)アクリルアミド類の使用量は、2段目の重合に使用
される単量体を基準として、大約4〜40重量%なる範
囲内で以て使用されるのが適切である。
【0022】勿論、乳化重合体前駆体の調製時に、その
一部を併用するようにしてもよいが、当該乳化重合体
(A)の調製用として使用される全単量体類を基準とし
て、此のN−アルコキシメチル化(メタ)アクリルアミ
ド類を3〜30重量%なる範囲内で以て、好ましくは、
4〜20重量%なる範囲内で以て使用されるのが適切で
ある。
【0023】約3重量%未満の使用量とする場合には、
どうしても、得られる塗膜の架橋反応性が充分ではなく
なり易いし、一方、約30重量%を超えて余りに多い量
で以て用いるような場合には、此のN−アルコキシメチ
ル化(メタ)アクリルアミド類の使用効果が飽和するだ
けであるので、いずれの場合も好ましくない。
【0024】ここにおいて、当該乳化重合体(A)の調
製用として使用される不飽和単量体のうちでも特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、まず、水酸基含
有不飽和単量体として特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、N−メチロール(メタ)アクロルアミド
などで以て代表されるような種々のN−ヒドロキシメチ
ル化アクリルアミド類をはじめ、
【0025】2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、3−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレ−ト、4ーヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレ−ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノ
(メタ)アクリレ−トなどで以て代表されるような、種
々の(メタ)アクリル酸の各種のヒドロキシアルキルエ
ステル類;
【0026】マレイン酸、フマル酸などで以て代表され
るような、種々の多価カルボン酸の各種のジ−ヒドロキ
シアルキルエステル類などのような、種々の不飽和基含
有ポリヒドロキシアルキルエステル類;またはヒドロキ
シエチルビニ−ルエ−テルなどで以て代表されるよう
な、種々のヒドロキシアルキルビニ−ルエ−テル類など
である。
【0027】次に、N−アルコキシメチル化(メタ)ア
クリルアミド類として特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、N−メトキシメチル化(メタ)アクリル
アミド、N−エトキシメチル化(メタ)アクリルアミ
ド、N−プロポキシメチル化(メタ)アクリルアミド、
N−ブトキシメチル化アクリルアミドまたはN,N−ジ
メトキシメチル化(メタ)アクリルアミドなどである。
【0028】その他の不飽和単量体として特に代表的な
もののみを例示するにとどめれば、つまり、上掲したよ
うな両必須単量体類と共重合可能なるその他の不飽和単
量体として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アク
リレ−ト、n−ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレ−トなどで以て代表されるような、直鎖
状、分岐状ないしは環状のアルキル基を有する種々の
(メタ)アクリレート類;
【0029】スチレン、α−メチルスチレン、p−te
rt−ブチル−スチレン、p−メチルスチレンなどで以
て代表されるような、種々の芳香族ビニル化合物類;ベ
ンジル(メタ)アクリレ−トなどで以て代表されるよう
な、種々の(置換)芳香核含有(メタ)アクリル酸エス
テル類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸の如き各種
の不飽和ジカルボン酸と、1価アルコ−ルとのジエステ
ル類;
【0030】酢酸ビニル、安息香酸ビニル、「ベオバ」
(オランダ国シェル社製の、分枝状脂肪族モノカルボン
酸のビニルエステル類)などで以て代表されるような、
種々のビニルエステル類;「ビスコ−ト 8F,8F
M,3Fもしくは3FM」[大阪有機化学(株)製の、
含フッ素(メタ)アクリル系単量体類]、パーフルオロ
シクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ジ−パーフルオ
ロシクロヘキシルフマレートまたはN−i−プロピルパ
ーフルオロオクタンスルホンアミドエチル(メタ)アク
リレートなどで以て代表されるような、種々の(パー)
フルオロアルキル基含有のビニルエステル類;
【0031】塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニ
リデン、フッ化ビニル、クロロトリフルオロエチレン、
エチレン、プロピレンなどで以て代表されるような、種
々のオレフィン類;ブタジエン、イソプレンなどで以て
代表されるような、種々のジエン類;(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アク
リルアミドなどで以て代表されるような、種々のカルボ
ン酸アミド基含有単量体類;
【0032】p−スチレンスルホンアミド、N−メチル
−p−スチレンスルホンアミド、N,N−ジメチル−p
−スチレンスルホンアミドなどで以て代表されるよう
な、種々のスルホン酸アミド基含有単量体類;N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどで以て
代表されるような、種々のN,N−ジアルキルアミノア
ルキル(メタ)アクリレート類をはじめ、無水マレイン
酸の如き各種の多価カルボン酸無水基含有単量体類と、
該単量体類と反応し得る活性水素基ならびに3級アミノ
基を併有する化合物との付加物などで以て代表されるよ
うな、種々の3級アミノ基含有単量体類;
【0033】(メタ)アクリロニトリルなどで以て代表
されるような、種々のシアノ基含有単量体類;(メタ)
アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルなどで以て代表
されるような、種々のα,β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸の各種のヒドロキシアルキルエステル類と、燐酸エ
ステル類との縮合反応によって得られるような、種々の
燐酸エステル基含有単量体類;2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸などで以て代表されるよう
な、種々のスルホン酸基含有単量体類またはその有機ア
ミン塩類;
【0034】(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸などで以て代表されるような、
種々の酸無水基含有単量体と、グリコ−ル類との付加物
などのような種々の不飽和結合含有ヒドロキシアルキル
エステルモノカルボン酸類をはじめとする、各種のカル
ボキシル基含有単量体類またはジカルボン酸類;あるい
は、無水マレイン酸、無水イタコン酸などで以て代表さ
れるような、種々の多価カルボン酸無水基含有不飽和単
量体類などである。
【0035】就中、カルボン酸基、スルホン酸基または
燐酸基などのような、いわゆる酸基は、塗膜硬化時の架
橋反応を促進するという働きがあるので、必要に応じ
て、適宜、酸基含有不飽和単量体類を使用するのが望ま
しい。
【0036】該酸基含有不飽和単量体類の使用は、得ら
れる塗料の架橋硬化性、顔料分散性ならびに基材付着性
などを向上化せしめる上でも望ましいものであるが、そ
の使用量としては、主として、耐水性と、硬化性との兼
ね合いから、全単量体中の、大約0.5〜5重量%なる
範囲内が適切である。
【0037】これらの上掲の単量体類、つまり、N−ア
ルコキシメチル化(メタ)アクリルアミド類または水酸
基含有不飽和単量体類なる、前記した両必須単量体類と
共重合可能なるその他の不飽和単量体類は、それぞれ、
単独使用でも2種以上の併用でもよく、それぞれの共重
合性を考慮しつつ、適宜、利用ないしは適用され得るも
のであるが、得られる塗膜諸物性を考慮するならば、当
該乳化重合体(A)のポリマー組成としては、特に、ア
クリル系、あるいはアクリル−スチレン系のものが望ま
しい。
【0038】当該乳化重合体(A)の、とりわけ、理論
ガラス転移温度ならびに平均粒子径などには、特に制限
はないけれども、それぞれ、まず、理論ガラス転移温度
としては、大約−20℃〜+60℃なる範囲内が適切で
あるし、一方、平均粒子径としては、大約0.04〜1
ミクロン(μm)なる範囲内が適切であり、特に実用的
なる範囲である。
【0039】当該乳化重合体(A)の調製方法ではある
が、これまた、格別の制限はなく、公知慣用の種々方法
に従えばよい。すなわち、乳化剤と水との存在下に、重
合性不飽和単量体類を、重合開始剤の使用によって、重
合反応を行なうというものである。
【0040】この際に用いられる、上記乳化剤として特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アルキル
硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェ
ノールのエチレンオキサイド付加物の硫酸塩などで以て
代表されるような、種々のアニオン乳化剤;
【0041】アルキルフェノールのエチレンオキサイド
付加物などで以て代表されるような、種々のノニオン乳
化剤;第四級アンモニウム塩などで以て代表されるよう
な、種々のカチオン乳化剤;またはポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、アクリル・ポリエステル系
などで以て代表されるような、種々の水溶性樹脂などを
はじめ、
【0042】さらには、各種のセルロース誘導体などで
以て代表されるような、種々の保護コロイドなどである
が、これらは、単独使用でも2種以上の併用でもよく、
これらのうちでも、特に、アニオン乳化剤とノニオン乳
化剤との併用によるのが望ましい。
【0043】また、上記重合開始剤(以下、これを触媒
ということもある。)として特に代表的なもののみを例
示するにとどめれば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ
ウム、過硫酸ナトリウムなどで以て代表されるような、
種々の過硫酸塩類;アゾビスイソブチロニトリルなどで
以て代表されるような、種々のアゾ化合物類;
【0044】あるいは、tert−ブチルハイドロパー
オキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどで以て
代表されるような、種々の有機過酸化物類などが、さら
には、過酸化水素などが挙げられるが、これらは、単独
使用でも2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0045】別に、金属イオンと還元剤とを併用する、
いわゆるレドックス触媒系として用いてもよいことも勿
論であって、上掲した、これらの重合開始剤の使用量と
しては、特に制限はないけれども、通常、単量体総量の
100重量部に対して、大約0.05〜2重量%なる範
囲内が適切である。
【0046】そのほかにも、連鎖移動剤や溶剤などのよ
うな、公知慣用の種々の原料もまた、使用されること
は、勿論である。
【0047】かくして得られる、当該乳化重合体(A)
の固形分含有率(以後も、固形分と略記する。)として
は、特に制限はないけれども、得られる塗料の固形分を
高めるためにも、大約35%以上が適切であるし、好ま
しくは、約45%以上が適切である。
【0048】本発明においては、以上のようにして得ら
れる当該乳化重合体(A)を必須のベース樹脂成分とす
る限り、該ベース樹脂成分のみでも、立派に、本発明の
目的とする水性被覆組成物となる訳であるが、本発明の
水性被覆組成物には、当該乳化重合体(A)のほかに
も、
【0049】さらに必要に応じて、アミノ樹脂、エポキ
シ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイソシアネート、ポリ
エステル系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂ま
たはアクリル系樹などで以て代表される、当該乳化重合
体(A)を除く、種々の樹脂類をはじめ、顔料あるいは
公知慣用の種々の塗料用添加剤などを配合せしめること
が出来る。
【0050】各種樹脂類のうちでも、特に、アミノ樹脂
〔以後も、アミノ樹脂(B)と略記する。)は、当該乳
化重合体(A)と良好なる架橋反応性を有するものであ
る処から、当該乳化重合体(A)との併用によること
は、特に、推奨されるものである。
【0051】ここにおいては、此のアミノ樹脂(B)で
以て代表させることによって、当該(B)成分の使用量
について記述することにするが、当該成分の使用量とし
ては、固形分換算で以て、乳化重合体(A):アミノ樹
脂なる重量部比が、70:30〜98:2なる範囲内と
なるようにして使用するのが適切であり、その余の
(B)成分化合物についても、これに準ずるものとす
る。
【0052】アミノ樹脂(B)として特に代表的なもの
のみを挙げるにとどめれば、メラミン、ベンゾグアナミ
ン、アセトグアナミン、尿素、チオ尿素またはエチレン
尿素などの化合物と、ホルムアルデヒドまたはその同効
果物質とを、公知慣用の方法により反応せしめて得られ
る縮合物、あるいはこれらの縮合物を、アルコールで以
てエーテル化せしめた形のものである。
【0053】これらは、水性樹脂として使用されるが、
メチロール基が多く残存しているものや、メチルエーテ
ル化度が高いものは、そのもの自身の親水性が高く、そ
のまま、水性樹脂として使用することが出来る。
【0054】そのほか、親水性が乏しいものは、他の水
性樹脂や乳化剤などを、分散化用成分として併用し、水
中に分散せしめた形で以て使用することも出来る。これ
らの水性メラミン樹脂は、単独使用でも2種以上の併用
でもよいことは、勿論である。
【0055】次には、上記顔料であるが、得られる塗膜
の隠蔽性、硬さ、防錆性ならびに基材付着性などの向上
化や、着色のために必要に応じて適時使用されるが、得
られる塗膜の諸物性を考慮してその使用量は、樹脂(バ
インダー)固形分の100重量部に対して、大約200
重量%以下が適切であるし、好ましくは、約150重量
%以下が適切である。
【0056】使用される顔料としては、特に制限はな
く、公知慣用のものが使用されるが、それらのうちでも
特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、酸化チ
タン、酸化亜鉛などで以て代表される、種々の金属酸化
物;タルク、マイカ、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バ
リウムなどで以て代表される、種々の体質顔料;
【0057】メタほう酸バリウム、燐酸水素アルミニウ
ム、モリブデン酸カルシウム、ストロンチウムクロメー
トなどで以て代表される、種々の防錆顔料;あるいは弁
柄などで以て代表される、種々の酸化鉄などをはじめ、
カーボンブラック、フタロシアニンブルーなどで以て代
表される、種々の有機系ないしは無機系の着色顔料など
であるが、
【0058】これらは、単独使用でも2種以上の併用で
もよいことは勿論であり、また、こうした種々の着色顔
料を、予め、水中に分散せしめた形の、市販の、各種
の、いわゆるカラー・ペーストもまた、使用できること
は、勿論である。
【0059】塗料化の方法については、特に制限はない
けれども、前記した乳化重合体(A)それ自体は、一般
に、機械的安定性が良好なるものではなく、発泡し易い
というものである処から、該乳化重合体(A)以外の樹
脂類で以て、予め、顔料を分散せしめておき、それに、
該乳化重合体(A)を加える、というような方法によっ
て、塗料化するのが、特に、望ましい。
【0060】かかる塗料化に際しては、さらに、必要に
応じて、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、造膜助剤、湿
潤剤、架橋剤、ドライヤー、防腐・防ばい剤、チクソ化
剤、撥水剤、顔料分散剤、凍結安定剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤または難燃剤などのような、公知慣用の種々
の添加剤が使用できる。
【0061】また、このようにして得られる、本発明組
成物の塗装方法についてもまた、特に制限はないけれど
も、塗装するに当たっては、ローラー、ロールコータ
ー、フローコーター、シャワーリングまたはスプレー塗
装などにより、あるいは静電塗装などにより、適宣、行
われる。
【0062】加熱乾燥条件についても、特に制限はない
ものの、省資源化ならびに省エネルギー化という本発明
の主旨から、出来うる限り、低温で、かつ、短時間とい
う条件を設定するのが、望ましいことは、言うまでもな
いであろう。
【0063】以上のようにして得られる、本発明の水性
被覆組成物は、何ら、その用途を限定するというもので
はないが、得られる塗膜が強靱であるし、しかも、耐久
性も高いものであるという処から、特に、自動車などの
車両類をはじめ、さらには、産業機械類または工業用部
品類などの、それぞれ、下塗り、中塗り、あるいは上塗
り用の被覆剤として、好適なる塗装剤であると言い得よ
う。
【0064】
【実施例】次に、本発明を、参考例、実施例および比較
例により、一層、具体的に説明することにするが、以下
において、特に断りの無い限り、すべて重量基準である
ものとする。
【0065】参考例1[乳化重合体(A)の調製例] 撹拌装置、窒素導入管、コンデンサー、温度計および滴
下装置を備えたステンレス製の反応容器に、水の500
部と、「ハイテノール N−08」[第一工業製薬
(株)製のアニオン乳化剤]の5部、「エマール 1
0」[(株)花王製のアニオン乳化剤]の2.5部およ
び「ノイゲン EA−170」[第一工業製薬(株)製
のノニオン乳化剤]の10部とを仕込んで、80℃にま
で昇温した。
【0066】此処へ、n−ブチルアクリレートの45
部、メチルメタクリレートの50部、β−ヒドロキシエ
チルメタクリレートの5部およびメタクリル酸の2部よ
りなる単量体混合物と、過硫酸カリウムの1部を20部
の水に溶解した触媒溶液とを、それぞれ、1時間かけて
滴下した。
【0067】その後も、同温度で、n−ブチルアクリレ
ートの165部、メチルメタクリレートの170部、β
−ヒドロキシエチルメタクリレートの5部、N−ブトキ
シメチルメタクリルアミドの50部およびメタクリル酸
の8部よりなる単量体混合物と、過硫酸カリウムの2部
を40部の水に溶解した触媒溶液とを、それぞれ、3時
間かけて滴下した。
【0068】さらに、過硫酸カリウムの1部を追加し
て、同温度に、3時間のあいだ保持して重合反応を完結
せしめたのち、室温にまで冷却してから、水と14%ア
ンモニア水とで以て、固形分とpHとを調整せしめた。
かくして得られた目的乳化重合体(A)は、固形分が4
5%で、かつ、pHが8.5なるものであった。以下、
これを(A−1)と略称する。
【0069】参考例2(同上) 参考例1と同様の反応容器に、水の500部と、「レベ
ノール WZ」[(株)花王製のアニオン乳化剤の25
%水溶液]の30部と、「ノイゲン EA−170」の
10部とを仕込んで、80℃にまで昇温した。
【0070】此処へ、n−ブチルアクリレートの55
部、n−ブチルメタクリレートの45部、スチレンの2
5部、メチルメタクリレートの20部、β−ヒドロキシ
エチルアクリレートの10部、N−ブトキシメチルメタ
クリルアミドの10部およびメタクリル酸の3部からな
る単量体混合物と、過硫酸カリウムの1部を20部の水
に溶解した触媒溶液とを、それぞれ、1時間かけて滴下
した。
【0071】次いで、n−ブチルアクリレートの115
部、n−ブチルメタクリレートの35部、スチレンの5
0部、メチルメタクリレートの55部、N−ブトキシメ
チルメタクリルアミドの65部およびメタクリル酸の1
2部からなる単量体混合物と、過硫酸カリウムの2部を
40部の水に溶解した触媒溶液とを、それぞれ、3時間
かけて滴下した。
【0072】さらに、過硫酸カリウムの1部を追加し、
同温度に、3時間のあいだ保持して重合反応を完結せし
めたのち、室温にまで冷却してから、水と14%アンモ
ニア水とで以て、固形分とpHとを調整せしめた。かく
して得られた目的乳化重合体(A)は、固形分が45%
で、かつ、pHが8.4なるものであった。以下、これ
を(A−2)と略称する。
【0073】参考例3(対照用乳化重合体の調製例) 参考例1と同様の反応容器に、水の500部と、「ハイ
テノール N−08」の5部、「エマール 10」の
2.5部および「ノイゲン EA−170」の10部と
を仕込んで、80℃にまで昇温した。
【0074】此処へ、n−ブチルアクリレートの45
部、メチルメタクリレートの50部およびメタクリル酸
の2部よりなる単量体混合物と、過硫酸カリウムの1部
を20部の水に溶解した触媒溶液とを、それぞれ、1時
間かけて滴下した。
【0075】その後も、同温度で、n−ブチルアクリレ
ートの165部、メチルメタクリレートの170部、β
−ヒドロキシエチルメタクリレートの10部、N−ブト
キシメチルメタクリルアミドの50部およびメタクリル
酸の8部よりなる単量体混合物と、過硫酸カリウムの2
部を40部の水に溶解した触媒溶液とを、それぞれ、3
時間かけて滴下した。
【0076】さらに、過硫酸カリウムの1部を追加し、
同温度に、3時間のあいだ保持して反応を完結せしめた
のち、室温にまで冷却してから、水と14%アンモニア
水とで以て、固形分とpHとを調整せしめた。かくして
得られた対照用の乳化重合体は、固形分が45%で、か
つ、pHが8.5なるものであった。以下、これを
(A’−1)と略称する。
【0077】参考例4(同上) 参考例1と同様の反応容器に、水の500部と、「ハイ
テノール N−08」の5部、「エマール 10」の
2.5部および「ノイゲン EA−170」の10部と
を仕込んで、80℃にまで昇温した。
【0078】此処へ、n−ブチルアクリレートの45
部、メチルメタクリレートの50部、β−ヒドロキシエ
チルメタクリレートの5部およびメタクリル酸の2部か
らなる単量体混合物と、過硫酸カリウムの1部を20部
の水に溶解した触媒溶液とを、それぞれ、1時間かけて
滴下した。
【0079】その後も、同温度で、n−ブチルアクリレ
ートの175部、メチルメタクリレートの180部、β
−ヒドロキシエチルメタクリレートの35部およびメタ
クリル酸の8部からなる単量体混合物と、過硫酸カリウ
ムの2部を40部の水に溶解した触媒溶液とを、それぞ
れ、3時間かけて滴下した。
【0080】さらに、過硫酸カリウムの1部を追加し、
同温度に、3時間のあいだ保持して反応を完結せしめた
のち、室温にまで冷却してから、水と14%アンモニア
水とで以て、固形分とpHとを調整せしめた。
【0081】かくして得られた、対照用の乳化重合体
は、固形分が45%で、かつ、pHが8.5なるもので
あった。以下、これを(A’−2)と略称するが、此の
対照用乳化重合体は、頗る、安定性不良のために、応用
試験には供し得なかった。
【0082】参考例5(同上) 参考例1と同様の反応容器に、水の500部と、「レベ
ノール WZ」の30部および「ノイゲン EA−17
0」の10部とを仕込んで、80℃にまで昇温した。
【0083】此処へ、n−ブチルアクリレートの20
部、n−ブチルメタクリレートの15部、スチレンの2
5部、メチルメタクリレートの20部、β−ヒドロキシ
エチルアクリレートの10部、N−ブトキシメチルメタ
クリルアミドの75部およびメタクリル酸の3部よりな
る単量体混合物と、過硫酸カリウムの1部を20部の水
に溶解した触媒溶液とを、それぞれ、1時間かけて滴下
した。
【0084】次いで、n−ブチルアクリレートの150
部、n−ブチルメタクリレートの65部、スチレンの5
0部、メチルメタクリレートの55部およびメタクリル
酸の12部よりなる単量体混合物と、過硫酸カリウムの
2部を40部の水に溶解した触媒溶液とを、それぞれ、
3時間かけて滴下した。
【0085】さらに、過硫酸カリウムの1部を追加し、
同温度に、3時間のあいだ保持して反応を完結せしめた
のち、室温にまで冷却せしめてから、水と14%アンモ
ニア水とで以て、固形分とpHとを調整せしめた。
【0086】かくして得られた、対照用の乳化重合体
は、固形分が45%で、かつ、pHが8.4なるもので
あった。以下、これを(A’−3)と略称する。
【0087】参考例6(同上) 参考例1と同様の反応容器に、水の500部と、「レベ
ノール WZ」の30部および「ノイゲン EA−17
0」の10部とを仕込んで、80℃にまで昇温した。
【0088】此処へ、n−ブチルアクリレートの170
部、n−ブチルメタクリレートの80部、スチレンの7
5部、メチルメタクリレートの75部、N−ブトキシメ
チルメタクリルアミドの75部、β−ヒドロキシエチル
アクリレートの10部およびメタクリル酸の15部から
なる単量体混合物と、過硫酸カリウムの3部を60部の
水に溶解した触媒溶液とを、それぞれ、3時間かけて滴
下した。
【0089】さらに、過硫酸カリウムの1部を追加し、
同温度に、3時間のあいだ保持して反応を完結せしめた
のちに、室温にまで冷却してから、水と14%アンモニ
ア水とで以て、固形分とpHとを調整せしめた。
【0090】かくして得られた、対照用の乳化重合体
は、固形分が45%で、かつ、pHが8.4なるもので
あった。以下、これを(A’−4)と略称する。
【0091】これらの各乳化重合体の原料使用割合を、
まとめて、第1表に示す。
【0092】なお、その他の水性樹脂として、それぞ
れ、「ウォーターゾール S−695」[大日本インキ
化学工業(株)製の、メチルエーテル化メラミン樹脂;
固形分=66%]および「ウォーターゾール S−12
6」(同上社製の水溶性アルキド樹脂;固形分=50
%)を使用している。
【0093】
【表1】
【0094】《第1表の脚注》括弧内の数値は、2段重
合を行なう際の、その1段目の使用量を示す。
【0095】1)………β−ヒドロキシエチルアクリレ
ート 2)………β−ヒドロキシエチルメタクリレート 3)………N−ブトキシメチルメタアクリルアミド 4)………スチレン 5)………メチルメタクリレート 6)………n−ブチルアクリレート 7)………n−ブチルメタクリレート 8)………メタクリル酸
【0096】
【表2】
【0097】
【表3】
【0098】実施例1および2ならびに比較例1〜4 下記の配合により、各種の塗料を調製した。
【0099】塗料配合例1(クリアー塗料の調製例) 下記するような塗料配合組成に従って、常法により、攪
拌混合せしめて、固形分が40%なる、各種のクリヤー
塗料を調製した。
【0100】 乳化重合体(固形分を45%に調整) 100部 ブチルセロソルブ/水=1:1(重量比)なる混合物 5部 「ボンコート 3750」[大日本インキ化学工業(株)製 0.5部 の、ポリカルボン酸系増粘剤] 「SNディフォーマー373」[サンノプコ(株)製の消泡剤] 0.1部 水 7部
【0101】塗料配合例2(白色塗料の調製例) 下記するような塗料配合組成に従って、常法により、ま
ず、サンドミルで以て練肉分散化せしめ、次いで、攪拌
混合せしめて、固形分が53〜56%なる範囲内で、か
つ、PWC(顔料重量濃度)が40%なる、各種のクリ
ヤー塗料を調製した。
【0102】 「ウォーターゾール S−126」(前出) 20部 「タイペーク R−930」[石原産業(株)製の 80部 酸化チタン] 「SNディフォーマー373」(前出) 0.2部 「BYK−080」[ビーク(BYK)・ヒェミー 0.05部 社製の消泡剤] 水 30部 ─────────────────────────────────── (以上の各成分を、サンドミルにより分散化)
【0103】 「ウォーターゾール S−695」(前出) 15部 乳化重合体(固形分を45%に調整) 178部 「ボンコート 3750」(前出) 0〜1.5部 ドデシルベンゼンスルホン酸トリエチルアミン塩 0.1部 水 適量 ─────────────────────────────────── (以上を、まとめて、撹拌混合)
【0104】そして、かくして得られた、それぞれの塗
料を、下記の被塗物基材に塗布し、硬化せしめて、各種
の硬化塗膜を得た。次いで、それぞれの硬化塗膜につい
て、塗膜の諸性能の評価検討をすべく、応用試験を行な
った。それらの結果は、まとめて、第2表ならびに第3
表に示す。
【0105】基材:燐酸亜鉛処理鋼板
【0106】応用試験の要領
【0107】まず、それぞれの配合になる被覆組成物
を、所定の被塗物基材たる上記燐酸亜鉛処理鋼板上に、
乾燥膜厚が30μmとなるように塗布し、1時間、室温
に放置(セッティング)したのち、それぞれ、白色塗料
の場合には、140℃で20分間という条件で、一方、
クリアー塗料の場合には、180℃で20分間という条
件で以て、加熱乾燥し、さらに、室温に3日間、放置す
ることによって、各種の硬化塗膜を作製した。
【0108】しかるのち、下掲するような種々の性能評
価試験に供した。それらの結果は、第2表ならびに第3
表に示す通りである。なお、下記の試験項目(5)〜
(9)にあっては、塗面以外の面を、アクリルウレタン
系シーリング剤で以て、シーリングしたものについて行
なったものである。
【0109】試験方法
【0110】(1)光 沢……光沢計で以て、60
度鏡面反射率(%)を測定。
【0111】(2)基材付着性……カッターナイフで以
て、塗面上の1cm角内に、100個の碁盤目を切り入
れ、セロファン・テープを貼付けての剥離試験。
【0112】「100」………完全に付着 「0」……………完全に剥離
【0113】(3)耐衝撃性………デュポン衝撃試験機
(荷重=500g)で、耐え得る落下高さ(cm)を測
定。
【0114】(4)耐溶剤性………キシレンを含ませた
ガーゼで以て、20往復のラビング試験を行なったのち
の、塗面の変化状態を目視により判定。
【0115】(5)耐 水 性……室温で、水中に、基
材ごと全没させて、その1週間後の塗面の変化状態を目
視により判定。
【0116】(6)耐 酸 性……1%稀硫酸中に、基
材ごと全没させて、その4日後の塗面の変化状態を目視
により判定。
【0117】(7)耐アルカリ性…2%水酸化ナトリウ
ム水溶液中に、基材ごと全没させて、4日間後の塗面の
変化状態を目視により判定。
【0118】(8)防 錆 性……ソルトスプレー試験
機で以て、250時間に及ぶ試験を行なったのちの塗面
の変化状態を目視により判定。
【0119】(9)促進耐候性……サンシャイン・ウェ
ザーメーターで以て、800時間に及ぶ促進耐候性の試
験を行なったのちの、上記「光沢」の場合と同様に要領
で測定した光沢保持率(%)。
【0120】
【表4】
【0121】《第2表の脚注》評価判定の基準は、次の
通りである。
【0122】○………良 好 △………やや不良 ×………不 良
【0123】
【表5】
【0124】
【表6】
【0125】《第3表の脚注》評価判定の基準は、次の
通りである。
【0126】○………良 好 △………やや不良 ×………不 良
【0127】
【表7】
【0128】
【発明の効果】かくして得られた、本発明の水性被覆組
成物は、それ自体が、水性のものであるし、しかも、優
れた基材保護効果を有するというものであって、とりわ
け、塗膜の耐久性にも優れているものであることが、無
理なく知り得よう。
【0129】したがって、本発明の水性被覆組成物は、
極めて実用性の高いものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基含有不飽和単量体を含む単量体混
    合物を乳化重合し、次いで、この乳化重合体の存在下
    に、N−アルコキシメチル化(メタ)アクリルアミド類
    を含む単量体混合物を乳化重合して得られる乳化重合体
    (A)を、必須の皮膜形成成分として含有することを特
    徴とする、水性被覆組成物。
  2. 【請求項2】 水酸基含有不飽和単量体を含む単量体混
    合物を乳化重合し、次いで、この乳化重合体の存在下
    に、N−アルコキシメチル化(メタ)アクリルアミド類
    を含む単量体混合物を乳化重合して得られる乳化重合体
    (A)と、アミノ樹脂(B)とを、必須の皮膜形成成分
    として含有することを特徴とする、水性被覆組成物。
  3. 【請求項3】 前記した乳化重合体(A)が、全単量体
    類の総量を基準として、それぞれ、水酸基含有単量体の
    0.5〜8重量%と、N−アルコキシメチル化(メタ)
    アクリルアミド類の3〜30重量%とを、必須の単量体
    として用いて得られるものである、請求項1または2に
    記載の水性被覆組成物。
  4. 【請求項4】 前記した乳化重合体(A)が、全単量体
    類の総量を基準として、それぞれ、水酸基含有単量体の
    0.5〜8重量%と、N−アルコキシメチル化(メタ)
    アクリルアミド類の3〜30重量%と、酸基含有単量体
    の0.5〜5重量%とを、必須の単量体として用いて得
    られるものである、請求項1または2に記載の水性被覆
    組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001139766A (ja) * 1999-11-16 2001-05-22 Dainippon Ink & Chem Inc 熱硬化性水性樹脂分散体の製造方法および熱硬化性水性コーティング剤
JP2001205175A (ja) * 2000-01-25 2001-07-31 Nippon Paint Co Ltd 塗膜形成方法
KR20020020600A (ko) * 2000-09-09 2002-03-15 황성호 수용성 제관외면 도료용 수지조성물의 제조방법

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