JP2002235031A - 塗料用組成物 - Google Patents
塗料用組成物Info
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- JP2002235031A JP2002235031A JP2001032145A JP2001032145A JP2002235031A JP 2002235031 A JP2002235031 A JP 2002235031A JP 2001032145 A JP2001032145 A JP 2001032145A JP 2001032145 A JP2001032145 A JP 2001032145A JP 2002235031 A JP2002235031 A JP 2002235031A
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Abstract
アクリル樹脂を塗料バインダーとして使用し、難接着性
素材、特にマグネシウム合金、アルミニウム合金あるい
はステンレスなどの難接着性金属類に対する密着性に優
れた塗料と塗装物品を提供する。 【解決手段】水酸基含有不飽和単量体(a)、エポキシ
基含有不飽和単量体(b)、およびその他の不飽和単量
体(c)を乳化共重合して得られるアクリル系エマルジ
ョン(A)と、側鎖に3級アミノ基およびカルボキシル
基を有する水性アクリル樹脂(B)とを含む塗料用組成
物で、上記のアクリル系エマルジョン(A)と水性アク
リル樹脂(B)とが、重量比で1/99〜99/1で配
合される。
Description
材)に対する密着性に優れた塗料用組成物に関するもの
である。より詳細には、本発明は、マグネシウム合金、
アルミニウム合金あるいはステンレス等の難接着性金属
類や各種プラスチック類に対して、優れた付着性を有す
る塗料用組成物に関するものである。
被塗物の保護および美観等であり、これらの機能を有す
る種々塗料が開発され、実用化されている。
ともにめまぐるしく変化し、近年では単に高強度だけで
なく、軽量性、難燃性、リサイクル性、易生分解性ある
いは安全性等より、複雑な性能や機能が求められるよう
になってきている。このような観点から、構造材料用と
して、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽
量、高強度で資源埋蔵量が多く、リサイクルが容易な金
属類、ガラス代替用途としてポリカーボネートなどの高
強度で透明性に優れるプラスチック類、さらに家庭電気
製品などの用途では難燃性を付与するためにノリルのよ
うなプラスチック類が多用されるようになってきてい
る。
難接着性であり、特にアルミニウム合金、マグネシウム
合金あるいはステンレス等、構成成分にAl、Zn、C
r等の金属原子を含む基材は接着し難いとされている。
塗料の立場からは、これらは難付着性の基材とされてお
り、広く使用されているアクリルメラミン樹脂塗料、ア
クリルウレタン樹脂塗料、アクリルシリコーン樹脂塗料
等は接着せず、いわゆる専用プライマーを必要とする。
する金属類は、電気伝導性の点でもっとも卑な部類に属
し、塗料や塗装が適切でない場合には電気腐食を起こ
し、耐水性などの環境試験で塗膜に膨れが発生したり、
簡単にはがれを起こすことがある。
着性あるいは接着性が良好とされるエポキシ樹脂塗料を
下塗り(プライマー)として塗布する塗装方法が広く実
施されている。その後、エポキシ樹脂塗料を焼き付け、
硬化させ、上塗り塗料(アクリルメラミン樹脂塗料やア
クリルウレタン樹脂塗料等)を塗装し、焼き付け、硬化
させている。
樹脂の優れた密着性と防食性に支えられ優れた性能を有
するものの、いわゆる2C2B(2回塗装し、2回焼き
付けする)、3C3B(3回塗装し、3回焼き付けす
る;塗装外観が思わしくないとき実施されることが多
い)と称される塗装方法であり、塗装作業性が極めて悪
く、また塗料の歩留まりも低い。ひいては塗装作業に多
大の時間がとられ、塗装コストがかさむばかりでなく、
最終製品の生産効率が極めて悪い。また、エポキシ樹脂
が強固に架橋した塗膜を形成するため、リコート密着性
が不十分となる。
解決するためになされたものである。すなわち、本発明
の目的は、種々性能にバランスがとれ、優れている特定
のアクリル樹脂を塗料バインダーとして使用し、難接着
性素材、特にマグネシウム合金、アルミニウム合金ある
いはステンレスなどの難接着性金属類に対する密着性に
優れた塗料を提供することにある。
された塗装物品、特にマグネシウム合金、各種プラスチ
ックをその構成要素とする塗装物品を提供することにあ
る。
品は、美麗な外観を有することはもちろんのこと、付着
性、耐食性および耐傷つき性など数々の優れた特性を有
するものとなる。さらに、本発明の塗料組成物の分散媒
体(または希釈溶剤)は水性であることから、環境への
負荷が小さく、まさにこれからの時代にふさわしいもの
である。
成せんとするものであり、本発明の塗料組成物は、水酸
基含有不飽和単量体(a)、エポキシ基含有不飽和単量
体(b)、およびその他の不飽和単量体(c)を乳化重
合して得られるアクリル系エマルジョン(A)と、側鎖
に3級アミノ基およびカルボキシル基を有する水性アク
リル樹脂(B)とを含む塗料用組成物である。
ン(A)と水性アクリル樹脂(B)とが、重量比で1/
99〜99/1で配合されることが望ましく、さらに、
一分子中にエポキシ基またはアミノ基を有するシラン化
合物(C)を、塗料用組成物に対し0.02〜100重
量%配合することが推奨される。また、本発明の塗料用
組成物は、特にマグネシウム合金やアルミニウム合金等
の難接着性物質あるいは各種プラスチック基材の塗装に
好適に用いられる。
含有不飽和単量体(a)、エポキシ基含有不飽和単量体
(b)、およびその他の不飽和単量体(c)を乳化共重
合して得られるアクリル系エマルジョン(A)と、側鎖
に3級アミノ基およびカルボキシル基を有する水性アク
リル樹脂(B)とを含む塗料用組成物である。
含有不飽和単量体(a)、エポキシ基含有不飽和単量体
(b)、およびその他の不飽和単量体(c)を乳化共重
合することにより製造することができる。
アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒド
ロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、シ
クロヘキサンジメタノールのモノアクリレート、メタク
リル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロ
キシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、シ
クロヘキサンジメタノールのモノメタクリレート、ポリ
エチレングリコールモノ(メタ)クリレート、ポリプロ
ピレングリコールモノ(メタ)クリレート、ポリテトラ
メチレングリコールモノ(メタ)クリレートなどを例示
することができる。水酸基含有不飽和単量体(a)は、
単独でも2種類以上の混合物であってもよい。 エポキ
シ基含有不飽和単量体(b)としては、グリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジ
ルアクリレート、メチルグリシジルメタクリレート、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート等
の分子中にエポキシ基とラジカル重合性不飽和二重結合
を有するものを例示することができる。これらのなかで
は、硬化性の点で、非脂環式エポキシ基を有するエポキ
シ基含有不飽和単量体(b)が好適である。エポキシ基
含有不飽和単量体(b)は、単独でも2種類以上の混合
物であってもよい。
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソボ
ルニル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸イソボルニル、メ
タクリル酸ステアリル、3−メタクリロイルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプ
ロピルトリエトキシシランなどの分子中に加水分解性ア
ルコキシシラン基とラジカル重合性不飽和二重結合を有
する単量体、トリフルオロエチルメタクリレート等の
(メタ)アクリル酸の炭素原子数1〜24の(フルオ
ロ)アルキルエステル類、2−〔2´−ヒドロキシ−5
´−(メタクリロオキシメチル)フェニル〕−2H−ベ
ンゾトリアゾール2−〔2´−ヒドロキシ−5´−(メ
タクリロオキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリ
アゾールなどの紫外線吸収性不飽和単量体類(R−UV
A)、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイ
ルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−メタクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジンなどの光安定性不飽和単量体類(R−H
ALS)、N−ブトキシメチルアクリルアミド、アクリ
ルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、n−メチロー
ルアクリルアミド等のアミド基含有不飽和単量体類、ス
チレン、酢酸ビニル、ビニルトルエンなどのビニル基含
有不飽和単量体、およびポリメタクリル酸メチルマクロ
マー、ポリスチレンマクロマー等のポリマー末端にアク
リル性不飽和二重結合を有するマクロモノマー類(これ
らのマクロモノマーはポリマー鎖中に水酸基、アルコキ
シシラン基、エポキシ基等の官能基を有することも可能
である)等が例示される。その他の不飽和単量体(c)
は、単独でも2種類以上の混合物であってもよい。
ン(A)は、水酸基価が1〜150mgKOH、好まし
くは5〜100mgKOHであることが推奨される。水
酸基価が1mgKOH未満の場合には、被塗物への密着
性がやや悪くなることがある。また、水酸基価が150
mgKOHを超える場合には、エマルジョン塗料の貯蔵
安定性、耐薬品性がやや悪くなることがある。
されるエポキシ基含有不飽和単量体(b)のエポキシ基
が残存していることが好ましく、エポキシ当量が200
〜15000、好ましくは450〜5000であること
が推奨される。エポキシ当量が200未満の場合には、
塗料の貯蔵安定性が悪くなる傾向にある。エポキシ当量
が15000を超える場合には、塗料の架橋性が悪化
し、塗膜の耐薬品性、耐溶剤性、耐候性がやや悪化する
ことがある。
は、酸価が0〜50mgKOH、好ましくは0〜35m
gKOHであることが推奨される。酸価は、アクリル酸
やメタクリル酸等の分子中に、カルボキシル基とラジカ
ル重合性二重結合を有する単量体を乳化重合時に共重合
することにより付与することができる。酸価が50mg
KOHを超える場合には、アクリル系エマルジョン
(A)の分散粒子が粒子内架橋反応を起こし、塗料の成
膜性、レベリング性が悪化し、十分な塗装外観を得られ
なくなる場合がある。
は、反応性乳化剤の存在下に、水酸基含有不飽和単量体
(a)、エポキシ基含有不飽和単量体(b)、およびそ
の他の不飽和単量体(c)を乳化共重合することにより
製造される。
ば、水(好ましくはpH=6〜7/25℃のイオン交換
水)を分散媒体とし、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル、ドデシルメルベンゼンスルホン酸などの乳
化剤を使用し、重合開始剤として過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム等を使用し、重合温度40〜100℃、
好ましくは60〜90℃で水酸基含有不飽和単量体
(a)、エポキシ基含有不飽和単量体(b)、およびそ
の他の不飽和単量体(c)を乳化重合し製造される。
好適に用いられ、乳化重合中のpHが2.0〜8.5、
好ましくは4.0〜8.0、より好ましくは4.0〜
7.5であることが推奨される。
下記構造式(1)で示されるような反応性乳化剤を示す
ことができる。構造式(1)で示される反応性乳化剤の
一例を挙げれば、α−スルホ−ω−(1−(ノニルフェ
ノキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキ
シ−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニ
ウム塩を例示することができる。反応性乳化剤、好まし
くは下記構造式で示される反応性乳化剤を使用すれば、
粒子径が均一で、乳化重合時に凝集物が少ないアクリル
系エマルジョン(A)を製造することができる。さら
に、該アクリル系エマルジョンを含む塗料用組成物から
得られる塗膜は、耐水性、耐薬品性、耐溶剤性および耐
候性など種々塗料性能が優れたものとなる。さらに言え
ば、アクリル系エマルジョン(A)は、乳化重合後にも
官能基として水酸基、エポキシ基をアクリルポリマー側
鎖に有することが望ましく、この観点からも下記構造式
で示される反応性乳化剤が好適に使用される。
〜8.0、より好ましくは4.0〜7.5であることが
推奨される。乳化重合中のpH調整は、よく知られてい
るように炭酸水素ナトリウム等のpH緩衝剤(調節剤)
を乳化重合時に添加することにより実施され、本発明で
も好適に適用される。乳化重合中のpHが2.0未満で
は、水酸基やエポキシ基などの官能基の保護作用が十分
でなく、重合後に官能基の一部または全部が消失する場
合がある。乳化重合中のpHが8.5を超える場合にも
同様となり、官能基が消失することがある。
が0.0〜20%、より好ましくは5〜15%であるこ
とが推奨される。乳化重合中に酸素が存在しない場合に
は、アクリル系エマルジョン(A)の粒子径コントロー
ルが不可能となり、密着性、塗膜外観が悪化する場合が
ある。また、酸素濃度が20%を超える場合には、引火
性の高い不飽和単量体類を使用するため、安全上深刻な
問題を引き起こす可能性がある。
ルボキシル基を有する水性アクリル樹脂(B)は、水性
媒体中で3級アミノ基含有不飽和単量体(d)、カルボ
キシル基含有不飽和単量体(e)、および必要であれば
その他の不飽和単量体(f)をラジカル共重合すること
により製造することができる。水性アクリル樹脂(B)
は溶液状であっても、乳化・分散状であってもその形態
を問わない。
が、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール
類、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル等、水に可溶性の有機
溶剤であっても、該有機溶剤が混合された水であっても
よい。
ては、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート等の分子中に3級アミノ
基と不飽和二重結合を有するものを例示することができ
る。3級アミノ基含有不飽和単量体は、単独でも2種類
以上の混合物であってもよい。
水性アクリル樹脂(B)を構成する不飽和単量体中0.
02〜50重量%、好ましくは0.5〜25重量%共重
合されることが望ましい。共重合量が0.02重量%未
満では、塗料の硬化性がやや悪化することがあり、耐薬
品性や塗膜硬度が不足する場合がある。また、50重量
%を超えて共重合される場合には、塗料の耐水性、耐薬
品性など化学的性質がやや悪化することがある。
しては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタ
コン酸、2−アクリロイルエチルこはく酸等の分子中に
カルボキシル基と不飽和二重結合を有するものを例示す
ることができる。カルボキシル基含有不飽和単量体は、
単独でも2種類以上の混合物であってもよい。
は、水性アクリル樹脂(B)の酸価が0.1〜150m
gKOH、好ましくは1〜100mgKOHとなるよう
に共重合されることが望ましい。酸価が0.1mgKO
H未満では、塗料の硬化性が不足する場合があり、塗膜
硬度7や着性など物理的性質がやや悪化することがあ
る。また、酸価が150mgKOHを超える場合には、
塗料の耐水性や耐薬品性など化学的性質がやや悪化する
ことがある。また、塗料のポットライフ(仮死時間)が
短くなりすぎる傾向にあり、塗装作業性が悪くなること
がある。
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソボルニ
ル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
クリル酸ラウリル、メタクリル酸イソボルニル、メタク
リル酸ステアリル、トリフルオロエチルメタクリレート
等の(メタ)アクリル酸の炭素原子数1〜24の(フル
オロ)アルキルエステル類、2−〔2´−ヒドロキシ−
5´−(メタクリロオキシメチル)フェニル〕−2H−
ベンゾトリアゾール2−〔2´−ヒドロキシ−5´−
(メタクリロオキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾ
トリアゾールなどの紫外線吸収性不飽和単量体類(R−
UVA)、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリ
ロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、4−メタクリロイルアミノ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジンなどの光安定性不飽和単量体類(R
−HALS)、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アク
リル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロ
キシブチル、シクロヘキサンジメタノールのモノアクリ
レート、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロ
キシブチル、シクロヘキサンジメタノールのモノメタク
リレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)クリレ
ート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)クリレー
ト、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)クリレ
ートなどの水酸基含有不飽和単量体(b−2)類、N−
ブトキシメチルアクリルアミド、アクリルアミド、ダイ
アセトンアクリルアミド、n−メチロールアクリルアミ
ド等のアミド基含有不飽和単量体類、スチレン、酢酸ビ
ニル、ビニルトルエンなどのビニル基含有不飽和単量
体、およびポリメタクリル酸メチルマクロマー、ポリス
チレンマクロマー等のポリマー末端にアクリル性不飽和
二重結合を有するマクロモノマー類(これらのマクロモ
ノマーはポリマー鎖中に水酸基、アルコキシシラン基、
エポキシ基等の官能基を有することも可能である)等が
例示される。その他の不飽和単量体(f)は、単独でも
2種類以上の混合物であってもよい。
(B)は、一例を挙げると以下のようにして製造するこ
とができる。
ルセロソルブあるいはプロピレングリコールモノメチル
エーテル等の有機溶剤(水性媒体)を溶媒として使用
し、3級アミノ基含有不飽和単量体(d)、カルボキシ
ル基含有不飽和単量体(e)、および必要であればその
他の不飽和単量体(f)を、重合温度40〜150℃
で、ラジカル(共)重合することにより製造することが
できる。
トリル、過酸化ベンゾイルなどの有機アゾ系化合物や有
機過酸化物などの重合開始剤、ドデシルメルカプタンや
アルファメチルスチレンダイマー等の重合度調節剤を使
用することができる。また、製造された水性アクリル樹
脂(B)の着色を防ぐため、重合は不活性ガス雰囲気で
行なうことが好ましく、より好ましくは、重合中の酸素
濃度が8%未満で製造されることが推奨される。重合中
の酸素濃度が8%を超える場合には、水性アクリル樹脂
(B)が黄色に着色することがあり、クリア塗料や淡色
系塗料の製造に支障を来す場合がある。
交換水)を分散媒体とし、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテルやドデシルメルベンゼンスルホン酸など
の乳化剤を使用し、重合開始剤として過硫酸カリウムや
過硫酸アンモニウム等を使用し、重合温度40〜100
℃、好ましくは60〜90℃で、3級アミノ基含有不飽
和単量体(d)、カルボキシル基含有不飽和単量体
(e)、および必要であればその他の不飽和単量体
(f)を乳化重合し製造される。
好適に用いられ、乳化重合中のpHが2.0〜8.5、
好ましくは4.0〜8.0、より好ましくは4.0〜
7.5であることが推奨される。
下記構造式で示されるような反応性乳化剤を示すことが
できる。下記構造式で示される反応性乳化剤の一例を挙
げれば、α−スルホ−ω−(1−(ノニルフェノキシ)
メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリ
(オキシ−1,2−エタンジイル)のアンモニウム塩を
挙げることができる。
される反応性乳化剤を使用すれば、粒子径が均一で、乳
化重合時に凝集物が少ないアクリル系エマルジョン
(A)を製造することができる。さらに、該エマルジョ
ンから得られる塗膜は耐水性、耐薬品性、耐溶剤性、耐
候性など種々塗料性能が優れたものとなる。
(A)と水性アクリル樹脂(B)を所定割合で混合し、
塗料用組成物を製造する際、アクリル系エマルジョン
(A)と水性アクリル樹脂(B)はよく混合される必要
があり、この観点からも下記構造式で示される反応性乳
化剤が好適に使用される。
ましくは4.0〜8.0、より好ましくは4.0〜7.
5であることが推奨される。乳化重合中のpH調整は、
よく知られているように炭酸水素ナトリウム等のpH緩
衝剤(調節剤)を乳化重合時に添加することにより実施
することができる。乳化重合中のpHが2.0未満で
は、塗料用組成物の硬化性が悪くなる傾向にあり、耐水
性、耐薬品性などが悪化する場合がある。また、乳化重
合中のpHが8.5を超える場合には、アクリル系エマ
ルジョン(A)と水性アクリル樹脂(B)とを混合し塗
料用組成物を製造した際、アクリル系エマルジョン
(A)のエポキシ基が単独で反応し、消滅する傾向にあ
って、アクリル系エマルジョン(A)と水性アクリル樹
脂(B)とを混合し、相互に作用、反応することで発現
される優れた諸機能、性能が失われる傾向にある。
が0.0〜20%、より好ましくは5〜15%であるこ
とが推奨される。乳化重合中に酸素が存在しない場合に
は、アクリル系エマルジョン(A)の粒子径コントロー
ルが不可能となり、密着性、塗膜外観が悪化する場合が
ある。酸素濃度が20%を超える場合には、引火性の高
い不飽和単量体類を使用するため、安全上深刻な問題を
引き起こす可能性がある。
リル樹脂(B)は、重量比で1/99〜99/1、好ま
しくは2/98〜98/2、より好ましくは50/50
〜95/5で配合されることが望ましい。アクリル系エ
マルジョン(A)と水性アクリル樹脂(B)が重量比で
1/99〜99/1で配合されるとき、塗料の貯蔵安定
性、基材に対する密着性、塗膜外観など塗料諸性能が向
上する傾向にある。さらに、驚くべきことに、本配合比
で塗料が作製されるとき、アクリロニトリル−スチレン
−ブタジエン樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネート樹
脂(PC樹脂)等のプラスチック類、ガラス、石綿セメ
ントスレート、モルタル等の無機物、鉄、アルミニウ
ム、マグネシウム、亜鉛等の金属および合金類等の種々
基材に対する密着性が大いに改善、向上される傾向にあ
る。配合比が重量比で1/99未満の場合には、塗料の
硬化性がやや悪化する傾向にある。重量比で99/1を
超えて配合される場合には、各種基材、特に金属類に対
する密着性がやや損なわれる傾向にある。
ポキシ基を有するアクリル系エマルジョン(A)と、側
鎖に3級アミノ基およびカルボキシル基を有する水性ア
クリル樹脂(B)とを均一になるよう混合できれば、ど
のような製造方法で作製してもよい。また、必要であれ
ば、酸価チタン、炭酸カルシウム、雲母、アルミニウム
あるいはカーボンブラックなどの顔料類、好ましくは水
性媒体であるがトルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸
ブチル、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ノル
マルブチルアルコール、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、γ−ブチルラ
クトンあるいはメチルイソブチルケトンなどの有機溶剤
類、造膜助剤、沈殿防止剤、レベリング剤、スリップ防
止剤、消泡剤、防かび剤、防藻剤、防錆剤などの種々塗
料添加剤、その他の塗料に配合される樹脂類、可塑剤、
添加剤、酸化防止剤(フェノール系または燐酸系が好ま
しく使用できる)、光安定剤(塩基定数(PKb)が8
以上のヒンダードアミン系(HALS)が好ましい。p
Kbが8以上のHALSは乳化重合時に添加しておくこ
とが好ましい。さらに、モノマー類と混合し、乳化重合
を実施し、配合することが推奨される。このとき、HA
LSとしての効果がより顕著に発揮される場合があ
る。)などを配合することができる。
脂、ノリル樹脂、ポリアミド樹脂、ABS−PCアロイ
樹脂、ポリエステル樹脂(PES)、ポリスチレン、ポ
リメタクリル酸メチル等のプラスチック類、不飽和ポリ
エステル、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等、ガラス、
石綿セメントスレート、モルタル等の無機物、鉄、アル
ミニウム、マグネシウム、亜鉛等の金属および合金類等
の種々基材(被塗物)に対する密着性を改善し、向上す
るために、一分子中にエポキシ基またはアミノ基を有す
るシラン化合物(C)を配合することができる。さらに
驚くべきことに、シラン化合物(C)を配合することに
より、種々被塗物への密着性が向上するだけでなく、被
塗物がアルミニウム合金、マグネシウム合金などの電気
伝導性がよく、腐食されやすい金属の場合には、該金属
の電気腐食を防止し耐水性や、耐塩水性などの悪環境化
での密着性が飛躍的に改善され、向上する。これは、シ
ラン化合物(C)のアルコキシシラン基が加水分解さ
れ、シラノール基となって金属表面の水酸基と相互に反
応し、金属表面を不動化、安定化し、一方では、残る官
能基であるアミノ基またはエポキシ基が、塗膜マトリッ
クス中に取り込まれて架橋構造を形成するためと考えら
れる。結果として、シラン化合物(C)は、金属表面を
悪環境に対し不導体化、安定化する作用とともに、表面
に強固な保護相を形成する作用を有するものとなる。
するシラン化合物(C)としては、3−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル
トリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピル
トリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、および該化合物の加水分解物、縮合物などを例
示することができる。該シラン化合物(C)は、単独で
ももしくは2種類以上の混合物であってもよい。
有するシラン化合物(C)は、塗料用組成物に対し0.
02〜100重量%(PHR)、好ましくは0.5〜8
0重量%(PHR)配合されることが望ましい。配合量
が0.02PHR未満の場合には、塗料の硬化性、被塗
物、特に無機基材や金属類に対する付着性が低下する場
合がある。また、100重量%を超えて配合される場合
には、塗料の基材に対する濡れ性が悪化する傾向にあ
り、良好な付着性、塗膜外観が得難くなる傾向にある。
加し、均一になるまで攪拌、混合するだけでもよいが、
本発明では以下に述べる方法に従い製造、配合すること
が望ましい。
を製造する際、シラン化合物(C)の存在下に乳化重合
し、シラン化合物(C)が配合されたアクリル系エマル
ジョン(A)を製造することが推奨される。
(A)の製造時、水酸基含有不飽和単量体(a)、エポ
キシ基含有不飽和単量体(b)およびその他の不飽和単
量体(c)の混合物に、シラン化合物(C)を混合し、
このものを乳化重合し製造する。あるいは、水性アクリ
ル樹脂(B)の製造時、3級アミノ基含有不飽和単量体
(d)、カルボキシル基含有不飽和単量体(e)および
その他の不飽和単量体(f)の混合物に、シラン化合物
(C)を混合し、このものを重合し製造する。
造と同様に、乳化剤として反応性乳化剤が好適に用いら
れ、乳化重合中のpHは2.0〜8.5、好ましくは
4.0〜8.0、より好ましくは4.0〜7.5である
ことが推奨される。
分の他に、水性媒体が好ましいが、トルエン、キシレ
ン、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、イソプロピ
ルアルコール、ブチルセロソルブなどの有機溶剤、二酸
化チタン、炭酸カルシウム、カーボンブラック、パール
顔料などの顔料、造膜助剤、顔料分散剤、消泡剤、沈殿
防止剤、レベリング剤などの塗料添加剤など、塗料に一
般的に配合されるものを配合することにより、塗料とす
ることができる。
剤として、シリカゾルやアルミナゾルなどの無機微粒子
を例示することができる。シリカゾルやアルミナゾルな
どの無機微粒子の配合により、塗膜強度と硬度を高める
ことができ、塗膜の耐傷つき性、耐摩耗性を向上するこ
とが可能となる。シリカゾル、アルミナゾルとしては、
「オルガノシリカゾルMA−ST」、「オルガノシリカ
ゾルIPA−ST」(以上、日産化学工業(株)の製
品)、「アルミナゾル−10」、「アルミナゾル−2
0」(以上、川研ファインケミカル(株)の製品)など
を例示することができる。シリカゾルとアルミナゾル
は、塗料用組成物100重量部に対し、0.02〜50
重量%配合することが推奨される。配合量が0.02重
量%未満では、塗膜のアップ、耐傷つき性向上に顕著な
効果が見られない場合がある。また、50重量%を超え
て配合される場合には、塗料の貯蔵安定性がやや悪化す
る場合があり、また塗膜外観がやや損なわれる傾向にあ
る。
ロールコート塗装および静電塗装などの一般的な塗装方
法を適用することができる。
は、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン樹脂(A
BS)、ポリスチレン樹脂(PS)、アクリル樹脂等の
プラスチック製品類や、鉄やアルミニウムなどの金属
類、合金、モルタルおよび石綿セメントなどの無機建材
などを例示することができる。より好ましく適用できる
被塗物としては、マグネシウム合金、アルミニウム合
金、ステンレススチールが例示できる。
話やパソコン(PC)筐体などの(移動用)情報機器端
末に多用されているマグネシウム合金用塗料として好適
である。マグネシウム合金はリサイクルが容易であるこ
と、軽量であること、強度が大きいこと、資源埋蔵量が
豊富であることから、近年上記用途等に多用されてい
る。本発明の塗料組成物は、難接着性合金とされるマグ
ネシウム合金に極めて良好な密着性を与えるとともに、
防食性に優れ、塗膜強度、硬度が高く、かつ美麗な塗装
外観を得ることができる。この効果は、本願の塗料組成
物が、エポキシ基、水酸基、アミノ基等の(ポリマーが
有する)官能基を必須成分とし有機的かつ効果的に組み
合わせていること、ポリマー(アクリル系エマルジョン
(A))/ポリマー(水性アクリル樹脂(B))の架橋
反応により塗膜に強靱で、耐薬品性、耐水性など諸性能
に優れたネットワーク構造が付与されることを主要因と
している。さらに、シラン化合物(C)の配合により、
悪環境下での密着性、塗膜強度および硬度をさらに高め
ることができる。
細に説明するが、その前にアクリル系エマルジョン
(A)および水性アクリル樹脂(B)の製造例を示す。
なお、特に断りがなければ、数字は重量部を、また割合
は重量%を示す。
例] (A−1)の製造例 (1)撹拌装置、温度計、窒素ガス導入管を備えた2L
四つ口フラスコに、イオン交換水(pH=6.8/25
℃)462.2g、炭酸水素ナトリウム2.1g、「ア
デカリアソーブSE−1025A」(α−スルホ−ω−
(1−(ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペ
ニルオキシ)エトキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタン
ジイル)のアンモニウム塩/25%水溶液、反応性乳化
剤、旭電化工業(株)の製品)14.0g、過硫酸アン
モニウム0.2gを仕込み、これを攪拌しながら、窒素
ガスと空気を吹き込み、フラスコ内の酸素濃度が8.0
%になるようにコントロールした。
酸メチル(MMA)/メタクリル酸n−ブチル(BM
A)/アクリル酸n−ブチル(BA)/グリシジルメタ
クリレート(GMA)/メタクリル酸2−ヒドロキシエ
チル(HEMA)(=40/20/20/10/10)
の混合モノマー600gと「SH−6040」(3−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、エポキシ基を
有するシラン化合物、東レ・ダウコーニングシリコーン
(株)の製品)60gとを仕込み、攪拌して均一溶液と
した。さらにこれにイオン交換水154.1g、過硫酸
アンモニウム1.6g、「SE−1025A」70gの
混合物を添加し、窒素ガスと空気を吹き込みながらビー
カー内の酸素濃度を8%に調整し、ゆっくりとかき混ぜ
てモノマーと「SH−6040」が水中に乳化されたモ
ノマーエマルジョンを作製した。
ラスコ内に添加し、80℃まで昇温を行なう。80℃で
30分間、プレチャージしたモノマーエマルジョンの乳
化重合を行なった後、モノマーエマルジョンを3時間か
けてフラスコ内に滴下した。
さらに1時間乳化重合を継続し、アクリル系エマルジョ
ン(A−1)を製造した。
の固形分は50%、エポキシ当量は1420、水酸基価
は43mgKOHであった。また、重合中のpHは5.
6/25℃、重合後のpHは5.8/25℃であった。
「SH−6040」の配合量を120gに変えたこと以
外は、(A−1)と同様にしてアクリル系エマルジョン
(A−2)を製造した。
の固形分は53%、エポキシ当量は1420、水酸基価
は43mgKOHであった。また、重合中のpHは5.
3/25℃、重合後のpHは5.5/25℃であった。
四つ口フラスコに、イオン交換水(pH=6.8/25
℃)462.2g、炭酸水素ナトリウム2.1g、「ア
デカリアソーブSE−1025A」14.0g、過硫酸
アンモニウム0.2gを仕込み、これを攪拌しながら、
窒素ガスと空気を吹き込み、フラスコ内の酸素濃度が
8.0%になるようコントロールした。
A/BA/GMA/HEMA(=40/20/20/1
0/10)の混合モノマー600gと「SH−604
0」60g、「サノールLS−2626」(1−[2−
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン、pKb=12(pKbが8以上のHAL
S、三共(株)の製品)12gとを仕込み、攪拌して均
一溶液とした。さらにこれにイオン交換水154.1
g、過硫酸アンモニウム1.6g、「SE−1025
A」70gの混合物を添加し、窒素ガスと空気を吹き込
みながらビーカー内の酸素濃度を8%に調整し、ゆっく
りとかき混ぜてモノマーと「SH−6040」が水中に
乳化されたモノマーエマルジョンを作製した。
ラスコ内に添加し、80℃まで昇温を行なう。80℃で
30分間、プレチャージしたモノマーエマルジョンの乳
化重合を行なった後、モノマーエマルジョンを3時間か
けてフラスコ内に滴下した。
さらに1時間乳化重合を継続し、アクリル系エマルジョ
ン(A−3)を製造した。
の固形分は50%、エポキシ当量は1420、水酸基価
は43mgKOHであった。また、重合中のpHは5.
8/25℃、重合後のpHは6.0/25℃であった。
四つ口フラスコに、エチレングリコールモノブチルエー
テル(BC)/イソプロピルアルコール(IPA)(=
80/20)435gを仕込み、フラスコ内を十分に窒
素ガス置換した後、90℃に昇温した。また、重合中は
窒素ガスを吹き込んだ。
(ST)/BMA/BA/N.N−ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート(MLDA)/メタクリル酸(MA
A)(=26/20/20/20/6/8)500g、
n−ドデシルメルカプタン(DM)20g、α,α−ア
ゾビスイソブチロニトリル(AIBN)15gを仕込
み、均一になるまで攪拌した。(⇒モノマー混合液とす
る) (3)滴下ポンプ(定流量ポンプ)を使用し、モノマー
混合液をフラスコ内に4時間で滴下した。滴下終了後、
1時間重合を継続し、1時間毎6回に分けIPA50
g、AIBN1gの混合スラリーを添加する。この後、
さらに1時間重合を続け、40℃に冷却した後N,N−
ジメチルアミノエタノール30g、イオン交換水20g
の混合溶液を添加しアクリル樹脂(B−1)を製造し
た。
分は50%、酸価は52.2mgKOH、数平均分子量
は3000であった。
四つ口フラスコに、イオン交換水(pH=6.8/25
℃)462.2g、炭酸水素ナトリウム2.1g、「ア
デカリアソーブSE−1025A」14.0g、過硫酸
アンモニウム0.2gを仕込んだ。これを攪拌しなが
ら、窒素ガスと空気を吹き込み、フラスコ内の酸素濃度
が8.0%になるようコントロールした。
/BMA/BA/MLDA/MAA(=26/20/2
0/20/6/8)600gを仕込み、攪拌して均一溶
液とする。さらにこれにイオン交換水154.1g、過
硫酸アンモニウム1.6g、「SE−1025A」70
gの混合物を添加し、窒素ガスと空気を吹き込みながら
ビーカー内の酸素濃度を8%に調整し、ゆっくりとかき
混ぜてモノマーが水中に乳化されたモノマーエマルジョ
ンを作製した。
ラスコ内に添加し、80℃まで昇温を行なう。80℃で
30分間、プレチャージしたモノマーエマルジョンの乳
化重合を行なった後、モノマーエマルジョンを3時間か
けてフラスコ内に滴下した。
さらに1時間乳化重合を継続し、アクリル系エマルジョ
ン(B−2)を製造した。
の固形分は50%、酸価は52.2mgKOHであっ
た。また、重合中のpHは6.0/25℃、重合後のp
Hは6.2/25℃であった。
1)90gと水性アクリル樹脂(B−1)10gとを、
ディスパーを使用し均一になるまで混合し、実施例1の
塗料用組成物を製造した。さらに、これに水を加えフォ
ードカップNo.4での粘度が15秒(25℃)となる
ように希釈して、実施例1の塗料組成物を使用した塗料
を作製した。
系エマルジョン(A−1)の代わりにアクリル系エマル
ジョン(A−2)を用いたこと以外は、実施例1と同様
にして、実施例2の塗料用組成物と塗料を製造した。
ルジョン(A−1)の代わりにアクリル系エマルジョン
(A−3)を用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て、実施例3の塗料用組成物と塗料を製造した。
−1)90gと水性アクリル樹脂(B−2)10gと
を、ディスパーを使用し均一になるまで混合して、実施
例4の塗料用組成物を製造した。さらに、これに「CS
−12」(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタン
ジオール モノイソブチレート、造膜助剤、チッソ石油
化学(株)の製品)10gを添加し、ディスパーで均一
になるまで攪拌、混合し、さらに、水を加えフォードカ
ップNo.4での粘度が15秒(25℃)となるように
希釈し、実施例4の塗料組成物を使用した塗料を作製し
た。
リル樹脂(B−1)を使用しないこと以外は、実施例1
と同様にして、比較例1の塗料用組成物と塗料を製造し
た。
100gに「SH−6040」10gを配合し均一にな
るまで混合して比較例2の塗料用組成物を製造した。こ
れをBC/水(=90/10)の混合溶剤で、フォード
カップNo.4での粘度が15秒(25℃)となるよう
希釈し、比較例2の塗料用組成物を使用した塗料を作製
した。
よび比較例の塗料用組成物を使用した各塗料を使用し、
試験用の塗装板を作製した。 〔付着性および耐水性試験用塗装板の作製〕 (1)各塗料をABS板に塗膜厚が30μmになるよう
スプレー塗布し、80℃で30分間焼き付けを行ない、
さらに、室温で3日間乾燥し試験用塗装板とした。 (2)各塗料を、マグネシウム合金(JIS AZ91
D)に塗膜厚が30μmになるよう塗布し、120℃で
30分間焼き付けを行う。さらに、室温で3日間乾燥し
試験用塗装板とした。
なるよう塗布し、100℃で30分間焼き付けを行な
い、さらに、室温で1週間乾燥し試験用塗装板とした。
の塗料組成物を用い、各種試験を行なった。試験結果を
表1に示す。なお、試験方法と評価結果の判定は、下記
のとおりとする。
い試験を行なう。
た後、室温で1日間乾燥する。外観を判定した後、付着
性試験を行う。外観評価は膨れ、白化など外観変化がな
い場合を合格とした。付着性(耐水後2次密着性)は1
00/100で合格とした。
30分間焼き付けを行なう。さらに室温で1週間乾燥の
後、塗膜をPP板からはがし試験を実施した。硬化性の
試験は、塗膜(Xg)をソックスレー抽出器を使用し、
アセトン/メタノール(=50/50vol%)
の混合溶媒を還流下に3 時間抽出試験を行ない未
抽出塗膜を取り出す。これを真空乾燥機で24時
間乾燥した後重量を測定(Yg)し、ゲル分率を次式に
より算出する。ゲ ル分率が高いほど硬化性が優れ
ており、80%以上で合格とした。 ゲル分率=(Y/X)× 100 (%)
有するアクリル系エマルジョン(A)と側鎖に3級アミ
ノ基およびカルボキシル基を有する水性アクリル樹脂
(B)とが、有機的かつ効果的に配合されるため、種々
の基材に対する密着性、耐水性などの耐薬品性、塗料の
硬化性に優れている。
ウム合金に対する密着性に優れ、耐水性後2次密着性な
ども良好である。さらに、ヌレ性、塗膜外観などで水系
塗料の適用が芳しくないプラスチック基材に対しても、
良好な密着性と塗装外観を示し環境対応上極めて望まし
いといえる。
良好であり、均一でムラのない美麗な塗装外観が得られ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 水酸基含有不飽和単量体(a)、エポキ
シ基含有不飽和単量体(b)、およびその他の不飽和単
量体(c)を乳化共重合して得られるアクリル系エマル
ジョン(A)と、側鎖に3級アミノ基およびカルボキシ
ル基を有する水性アクリル樹脂(B)とを含む塗料用組
成物。 - 【請求項2】 アクリル系エマルジョン(A)と水性ア
クリル樹脂(B)とが、重量比で1/99〜99/1で
配合されるものである請求項1記載の塗料用組成物。 - 【請求項3】 さらに、一分子中にエポキシ基またはア
ミノ基を有するシラン化合物(C)を、塗料用組成物に
対し0.02〜100重量%配合してなる請求項1記載
の塗料用組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載の塗料用組
成物で被覆されたマグネシウム合金。 - 【請求項5】 請求項1〜3いずれかに記載の塗料用組
成物で被覆されたプラスチック製品。
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