JPH078964B2 - 防汚塗料組成物 - Google Patents

防汚塗料組成物

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JPH078964B2
JPH078964B2 JP26589089A JP26589089A JPH078964B2 JP H078964 B2 JPH078964 B2 JP H078964B2 JP 26589089 A JP26589089 A JP 26589089A JP 26589089 A JP26589089 A JP 26589089A JP H078964 B2 JPH078964 B2 JP H078964B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、海中の生物、例えば貝類、海藻類の海中にお
ける付着を防止する、いわゆる防染塗料に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
近年、有機錫化合物の、主として魚類における蓄積性が
問題視されるようになって、防汚剤として有効な有機錫
化合物の利用が困難となる傾向にあり、これらに替って
蓄積性がなく、然も以前から使用実績のある亜酸化銅を
中心とする無機銅化合物の利用が再び注目されるように
なってきた。
然し、よく知られているように、トリフェニル錫メタク
リレートのような、ポリマーが水中で極く小量づつ表面
から流出する、いわゆる“うなぎ塗料”的な機能を、例
えば亜酸化銅(無機銅化合物の代表として扱う)を防汚
剤とする塗料がもつことは困難であるとされている。
ロジンをビヒクルとする塗料は海水中で消耗が激しく、
長期の防汚作用を有する塗料とはならず、また亜酸化銅
を防汚剤とし、塩化ゴム系のビヒクルを用いた防汚塗料
も、表面に分布した亜酸化銅が溶出すれば防汚作用は消
失するといわれている。
亜酸化銅を含む塗膜が防汚作用を示すためには、8〜11
μg/cm2/日の亜酸化銅の溶出がなければならないとされ
ており、この値を長期間に渡って一定値に保つことが、
安定な働きをする防汚塗料として必須のものとなる。
即ち、亜酸化銅を必要量含み、表面の塗膜が絶えず十分
な量の亜酸化銅を供給し得るように更新される塗料用の
ビヒクルを得ることが必要であり、そのために数多くの
研究が行われている。
それらの中には水溶性ポリマーを形成するモノマー、例
えばビニルピロリドンを共重合ポリマーの一成分に用い
る例、或は第3級アミノ基を有するモノマーを使用する
例などが知られている。
然し、基存のこれらポリマーをビヒクルとする防汚塗料
は、ビヒクルが一定の物性を当初から示し、それが使用
環境により物性の変化を示す、即ちポリマーが浸水され
た状態で、その溶解性に経日変化を生じているわけでは
ない。
望ましい傾向は前述した“うなぎ塗料”的な傾向、即ち
亜酸化銅を含みながら表面のポリマーが常に亜酸化銅の
一定量づつを供給できるように更新されてゆくことであ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、亜酸化銅などの無機銅化合物を防汚剤に
用い、長期間に渡って防汚作用を示すに十分な量の銅イ
オンを放出できるビヒクルについて検討を進めてきた結
果、アセトアセチル基含有ポリマーを用いることにより
目的を達成できることを見出し、本発明を完成すること
ができた。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、本発明は (1) 主鎖が炭素−炭素結合であり、側鎖にアセトア
セチル基を有するアセトアセチル基含有ポリマーと、 (2) 無機銅化合物 とを併用することを特徴とする防汚塗料組成物を提供す
るにある。
〔作用〕
アセトアセチル基含有ポリマーと例えば亜酸化銅との併
用がなぜ一定量の銅イオンを放出することができるのか
は必ずしも明らかではないが、アセトアセチル基と銅化
合物とのキレート結合の形成、更にはアセトアセチル基
のアルカリ性水溶液中での加水分解の促進によるヒドロ
キシル基の再成と、これに伴うポリマーの水溶性の増
大、といった事実が何らかの関係があるものと推測され
る。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に利用される主鎖が炭素−炭素結合であり、側鎖
にアセトアセチル基を有するアセトアセチル基含有ポリ
マーは、(1)アセトアセチル基を有するモノマーの重
合または共重合によってか、或は(2)側鎖にヒドロキ
シル基を有するポリマーにジケテンを反応させることに
より合成される。
前記(1)及び(2)の方法を代表例で示すと次の通り
である。
方 法(1) 方 法(2) 前記のアセトアセチル基含有ポリマーは、アセトアセチ
ル基を有するモノマーの単独重合体でも、或はそれと共
重合可能なコモノマーとの共重合体でも合成が可能であ
り、本発明で使用できる。
よく知られているように、アセトアセチル基は典型的な
ケト−エノール互変異性を示すためか、 アセトアセチル基を有するモノマーの単独重合では、前
述したケト−エノールの互変異性が関係するものと考え
られるが、重合率が高まるにつれ急速にゲル状となるた
めに、重合調節剤を多量に用いなければ、安定したポリ
マーを得ることが難かしい。
本発明の方法(1)に用いられるアセトアセチル基を有
するモノマーとしては、分子中にラジカル重合性の不飽
和基とアセトアセチル基を有する化合物であり、例えば
次の不飽和アルコールとジケテンとの反応生成物が好適
例として挙げられる。
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシフェニルメタクリレートが好適であり、さらに
は多価アルコールに(メタ)アクリル酸を反応させた
(メタ)アクリロイル基とヒドロキシル基とを共有する
不飽和アルコールにアルキレンオキシドまたはカプロラ
クトンを1〜20個、好ましくは1〜5個付加させた末端
ヒドロキシル基を有するモノマー類並びにアリルアルコ
ールも使用可能である。
末端ヒドロキシル基は一級の方が容易にアセチルアセト
ネート化され本発明のためには充分であるが、二級タイ
プも条件を選ぶことによりアセチルアセトネート化され
使用可能である。
アセトアセチル基を有するモノマーと共重合可能なコモ
ノマーとしては、特に制限なく、スチレン、ビニルトル
エン、クロロスチレン、メタアクリル酸メチル並びにメ
タアクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化
ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、ブタジエ
ン、イソプレン、などが挙げられる。その使用割合は50
モル%以下が望ましい。
本発明の方法(2)で用いられる側鎖にヒドロキシル基
を有するポリマーとしては、ヒドロキシル基を有するモ
ノマーの重合又は他モノマーと共重合によって得られる
側鎖にヒドロキシル基を有する(共)重合体の他に、例
えばポリ酢酸ビニル又はエチレン・酢酸ビニル共重合体
などのその共重合体のけん化物、或はそのアセタール、
ホルマール、ブチラール化ポリマーなどの、変性処理に
よってヒドロキシル基を有するポリマーも含むものであ
る。
ヒドロキシル基を有するモノマーとしては、前記方法
(1)で述べた不飽和アルコールが好適例として挙げら
れる。また、他モノマーについても、同様に、前述した
コモノマーが挙げられる。
ヒドロキシル基とジケテンの反応は、密閉容器中60℃前
後の温度で、有機錫化合物、3級アミンなどの触媒存在
下で行われる。
本発明で用いられるアセトアセチル基含有ポリマーは、
数平均分子量5,000〜100,000、好適には8,000〜50,000
程度のものが作業性並びに銅イオンの放出速度の面から
好適である。また、アセトアセチル基のポリマー中の存
在割合はモル分率で1〜50%、好適には3〜30%であ
る。この範囲内において亜酸化銅との安定性に優れてい
る。
本発明に利用される無機銅化合物は、亜酸化銅が代表的
であり本発明の目的には十分であるが、その他には塩基
性塩化銅、塩基性硫酸銅、炭酸銅、塩基性炭酸銅、塩基
性リン酸銅、水酸化銅、珪酸銅、を挙げることができ
る。その使用量は樹脂100部に対し10〜200部で必要によ
り増減される。
本発明は前記の銅化合物の他に公知の防汚剤、例えばジ
チオカルバミン酸銅、などの併用は妨げない。
本発明の防汚塗料組成物には、必要の応じて、着色剤、
フィラー、溶剤を用いることができることは勿論であ
る。
〔実 施 例〕
本発明の理解を助けるために以下に実施例を示す。
実施例 1 アセトアセチル基含有ポリマー(A)の合成 攪拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1セパラブルフラスコに、2−アセトアセチルエチ
ルメタクリレート320g、メチルエチルケトン320g、t−
ブチルラウリルメルカプタン10g、アゾビスイソブチロ
ニトリル3g、を仕込み、窒素気流中60〜65℃で8時間重
合した後、更にアゾビスイソブチロニトリル1.5gを追加
し、更に12時間重合した。重合率は92%であった。
数平均分子量38,000のアセトアセチル基含有ポリマー
(A)(メチルエチルケトン溶液)が微黄色液状で得ら
れた。
ポリマー(A)100部(重量部以下同じ)に亜酸化銅100
部、メチルエチルケトン10部、を混練し、ペースト状の
防汚塗料(I)とした。これは2日後には増粘して塗装
困難となったが、混練当日は溶剤で更に希釈してスプレ
ー塗装することも可能であった。
ボンデライト鋼板の裏面をエポキシ樹脂塗料でバックコ
ートを施し、表面に前記防汚塗料(I)を乾燥塗膜厚約
70μになるように塗装した。
グリシンを含む促進リーチング液を使用した促進溶出試
験で(促進倍率20倍として)当初溶出量は105μg/cm2/
日であり、360日,480日,600日経過後は45〜42μg/cm2/
日となり、360日経過後からほゞ一定の溶出量を示し
た。
実施例 2 攪拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1セパラブルフラスコに、アリルアセトアセテート
を288g、酢酸ビニル172g、メチルエチルケトン340g、過
酸化ベンゾイル5g、を仕込みメチルエチルケトンの還流
下12時間窒素気流中で重合した。
重合率は87重量%、数平均分子量約8,000のアセトアセ
チル基含有ポリマー(B)が得られた。
上記ポリマー(B)100部、亜酸化銅150部、塩基性炭酸
銅50部、トルエン30部をよく混練して防汚塗料(II)と
し、実施例1と同様に裏面処理したボンデライト鋼板上
に乾燥塗膜厚が70〜80μになるように3回に渡って塗装
した。
乾燥塗膜を実施例1と同様に溶出促進を行った結果、塗
装直後の銅イオン溶出量124μg/cm2/日、360日経過後は
38〜40μg/cm2/日とほゞ一定量を示した。
実施例 3 30cm×30cmに切断した厚さ6mmのスレート板上に、昭和
高分子(株)製“スプレイダム500"を厚さ約2m/mにス
プレー塗装、硬化後、実施例1及び実施例2で製造した
防汚塗料(I)及び(II)を夫々別々に塗膜厚70〜100
μになるように塗装、乾燥して浸漬用のテストピースと
した。
標準サンプルとして未塗装のスレート板を選び、3月末
から10月末迄干潮時海面下0.5mの所に浸漬した。
未塗装のスレート板には、ふじつぼ始め海藻類、貝類が
無数に付着し、完全に下地を覆っていたが、防汚塗料
(I)及び(II)を塗装した塗面は、ほとんど貝類の付
着は認められなかった。
〔発明の効果〕
本発明の防汚塗料組成物は前述のように構成したので、
可使化時間が長く基材への塗装性に優れており、海水中
に浸漬された場合アセトアセチル基の作用により銅イオ
ンの溶出速度を一定にすることができるため長期間防汚
性に優れた塗膜性能が得られ、防汚塗料として極めて有
用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)主鎖が炭素−炭素結合であり、側鎖
    にアセトアセチル基を有するアセトアセチル基含有ポリ
    マーと、 (2)無機銅化合物 とを併用することを特徴とする防汚塗料組成物。
JP26589089A 1989-10-12 1989-10-12 防汚塗料組成物 Expired - Lifetime JPH078964B2 (ja)

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JPH03126771A JPH03126771A (ja) 1991-05-29
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