JPH11498A - 衣類乾燥機 - Google Patents

衣類乾燥機

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JPH11498A
JPH11498A JP9168181A JP16818197A JPH11498A JP H11498 A JPH11498 A JP H11498A JP 9168181 A JP9168181 A JP 9168181A JP 16818197 A JP16818197 A JP 16818197A JP H11498 A JPH11498 A JP H11498A
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JP
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drum
rotation speed
clothes
drying
motor
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Application number
JP9168181A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Kawamura
保 川村
Koichi Kuroda
晃一 黒田
Minoru Kishi
稔 岸
Takashi Fukuda
隆 福田
Akito Shimamoto
明人 島本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライマーク衣類の乾燥時の縮み、型崩れを
防止する。 【解決手段】 ドライ乾燥コースが選択されて乾燥が開
始されると、ドラム及び送風ファンを回転駆動するモー
タの回転速度は、一般の乾燥時の1250rpmより低
く抑えられる。このため、ドラムはゆっくりと回転し衣
類に対する機械的ストレスは軽減される。また、そのモ
ータの回転速度はドラム出口温度に応じて1100rp
mと1050rpmとに切り替えられる。ファンの回転
速度が上がり送風量が増すとヒータを通ってドラムに送
り込まれる加熱空気の温度がすぐに下がり、ドラム出口
温度も迅速に下降する。このため、温度の上限を確実に
維持できるので、衣類に対する熱的ストレスも少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドラム式の衣類乾
燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭用の衣類乾燥機は、湿った衣類を収
容したドラム内に乾燥した熱風を供給し、衣類から蒸発
した水分を含む湿った熱風を冷却することにより除湿
し、乾燥させた空気をヒータにて再加熱してドラムへ循
環する構成となっている。ドラムは水平軸を中心に回転
され、これによりドラム内の衣類は攪拌されてむらのな
い乾燥が行なわれる。
【0003】近年、経済性等の側面から、従来は専門の
ドライクリーニング業者に依頼していたドライクリーニ
ング指定マーク付の衣類(以下「ドライマーク衣類」と
いう)を一般の家庭で洗濯することも多くなってきてお
り、このような衣類を対象とした洗濯コースを設けた洗
濯機や該洗濯機に使用する洗剤等が相次いで商品化され
ている。また、衣類乾燥機においても、家庭で洗濯され
たドライマーク衣類を適正に乾燥できるように工夫がな
されたものが商品化されつつある。
【0004】一般にドライマーク衣類は、攪拌や摩擦等
の機械的ストレスにより、縮み、布傷み、型崩れ等を生
じ易い。更に、熱を加えると一層縮み易くなる。そこ
で、この種の衣類を対象とした従来の衣類乾燥機では、
ドライマーク衣類を乾燥する際には、ドラム内部に該ド
ラムが回転しても位置が固定される静止乾燥棚を取り付
けて該棚上に衣類を載置し、且つ、ドラム内に供給され
る熱風の温度が低く抑えられるようにヒータの加熱出力
を制御している。これにより、衣類は静止した状態に維
持されるので機械的ストレスは加わらず、またドラム内
部の温度は一般の衣類の乾燥時よりも低くなるので熱的
ストレスも抑えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
衣類乾燥機では、衣類は折り畳んだ状態で固定されて置
かれているので、折り畳まれた衣類の内側は乾きにく
い。このため、通常、所定時間の乾燥運転を行なった後
に、衣類を裏返して棚上に載置し直し、再び乾燥運転を
行なう必要があった。従って、使用者にとっては大変手
間がかかると共に、乾燥に要する時間も長かった。
【0006】本発明は上記問題を解決するために成され
たもので、その目的とするところは、ドライマーク衣類
の縮み、布傷み、型崩れを抑え且つ効率的に乾燥するこ
とができる衣類乾燥機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る第1の衣類乾燥機は、水平軸周
りを回転するドラム内に衣類を収容し該ドラム内に熱風
を送り込んで乾燥を行なう衣類乾燥機において、 a)ドラム内に収容した衣類がドライマーク衣類であるこ
とを指示するために操作される操作手段と、 b)該操作手段による操作にてドライマーク衣類が選択さ
れたとき、一般の衣類の乾燥運転時よりも遅い回転速度
でドラムを回転させる回転駆動手段と、を備えることを
特徴としている。
【0008】また、本発明に係る第2の衣類乾燥機は、
上記第1の衣類乾燥機において、前記回転駆動手段はド
ラムの起動及び停止動作時の回転速度の上昇及び下降が
一般の衣類の乾燥運転時よりも緩慢となるようにするこ
とを特徴としている。
【0009】また、本発明に係る第3の衣類乾燥機は、
上記第1又は第2の衣類乾燥機において、 a)ドラムへ空気流を送り込む送風手段と、 b)該送風手段により生起される空気流を加熱する加熱手
段と、 c)ドラム内部の温度を検出する温度検出手段と、 d)前記操作手段による操作にてドライマーク衣類が選択
されたとき、前記温度検出手段により検出された温度が
所定の上限値を越えないように送風量を変動するべく前
記送風手段を制御する風量制御手段と、を更に備えるこ
とを特徴としている。
【0010】また、本発明に係る第4の衣類乾燥機は、
上記第3の衣類乾燥機において、前記風量制御手段が送
風量を増加するように前記送風手段を制御するとき、前
記加熱手段の加熱出力を減少させる加熱制御手段を備え
ることを特徴としている。
【0011】更に、本発明に係る第5の衣類乾燥機は、
上記第3又は第4の衣類乾燥機において、前記回転駆動
手段は、ドラムを回転駆動するモータと、該モータに供
給する駆動電力を変化させることによりドラムの回転速
度を制御する回転速度制御手段とから成り、前記送風手
段は、前記モータと、該モータにより回転駆動される送
風ファンとから成り、前記風量制御手段は、前記回転速
度制御手段が一般の衣類の乾燥運転時よりも遅い回転速
度の範囲で該回転速度を変動させることにより前記送風
ファンの回転速度を変動するものであることを特徴とし
ている。
【0012】
【発明の実施の形態及び発明の効果】上記第1の衣類乾
燥機では、操作手段の操作により、少なくともドライマ
ーク衣類を乾燥するためのドライ乾燥コースと、一般の
衣類を乾燥するための通常乾燥コースとが選択可能とな
っている。回転駆動手段は、操作手段によりドライ乾燥
コースが選択されたときには、通常乾燥コースが選択さ
れたときよりもドラムの回転速度(回転速度の最高値)
を遅く設定する。ドラムの回転速度は、通常、ドラム径
等に依存して決められるが、例えば、通常乾燥コース時
にはドラムの回転速度は40〜42rpm、ドライ乾燥
コース時には該回転速度は34〜37rpm程度となる
ようにする。
【0013】このようにドラムの回転速度を切り替える
には周知の方法を利用することができ、例えば、ドラム
を回転駆動するモータに供給する駆動電力を変化させる
等の電気的制御による方法、或いは、ドラムより高速で
回転するモータからドラムへの減速比を切り替える等の
機械的制御による方法のいずれも用いることができる。
【0014】このようにドラムの回転速度を落とすと、
ドラム内に収容された衣類が攪拌される際の衝撃や摩擦
が減少する。このため、衣類に対する機械的ストレスが
軽減されるので、ドライマーク衣類の縮み、布傷み、型
崩れ等の損傷を少なくすることができる。
【0015】また、上記第2の衣類乾燥機では、ドラム
の回転開始時及び停止時に徐々に回転速度が変化するの
で、ドラム内の衣類に大きな加速度が加わることを回避
できる。このため、ドラム内に収容された衣類に対する
機械的なストレスは一層軽減されるので、ドライマーク
衣類の縮み、布傷み、型崩れ等の損傷をより少なくする
ことができる。
【0016】また、上記第3の衣類乾燥機では、風量制
御手段は、温度検出手段により検出された温度が所定の
上限値を越えると送風量を増加するように送風手段を制
御する。該上限値は、一般の衣類の乾燥運転時の温度の
上限値よりも低く設定される。送風量が増加すると、加
熱手段から空気流に対して供給される単位流量当たりの
熱量が減少する。このため、ドラムに送り込まれる熱風
の温度は低下し、ドラム内部の温度は下がる。送風量が
増加すると熱風の温度は即座に低下するので、ドラム内
部の温度は上限値を大きく越えることなく迅速に下降す
る。温度が下降して所定の下限値に達すると、送風量は
減少されドラムに送り込まれる熱風の温度は再び高めら
れる。
【0017】このように第3の衣類乾燥機の構成によれ
ば、ドラム内部の温度は一般の衣類の乾燥時の上限温度
よりも低く抑えられ、しかも該上限温度を大きく越えな
いように確実に温度制御がなされる。このため、衣類に
与える熱的ストレスが軽減されるので、ドライマーク衣
類の縮み等を一層少なくすることができる。
【0018】また、上記第4の衣類乾燥機では、温度を
下降させるときには、送風量が増加されると共に加熱手
段の加熱出力も低下する。このため、温度の下降がより
迅速に行なわれるので、ドラム内部の温度はより確実に
上限値を越えないように制御される。これにより、衣類
に対する熱的ストレスをより一層軽減することができ
る。
【0019】また、上記第5の衣類乾燥機では、共通の
モータがドラムと送風ファンとを回転駆動する。ドラム
と送風ファンとはそれぞれ適当な回転速度範囲で回転さ
せる必要があるから、モータは高速で回転させ、ドラム
と送風ファンとにそれぞれ減速比の相違する適宜の減速
手段を設けるようにするとよい。回転速度制御手段は、
ドライ乾燥コースが選択されると、モータの回転速度を
通常乾燥コースの回転速度よりも遅い範囲内で変動させ
ることにより、ドラムの回転速度を遅くするという本来
の機能と、ドラム内部の温度を所定範囲とするように送
風量を変化させるという送風制御手段の機能とを達成す
る。
【0020】従って、第5の衣類乾燥機によれば、モー
タ及びその回転速度を制御するための構成が簡単にな
り、少ない部品点数でコストも低くて済む。
【0021】
【実施例】以下、本発明の衣類乾燥機の一実施例を図に
基づいて説明する。まず、本実施例の衣類乾燥機の全体
構成を図1の側面縦断面図を参照して説明する。衣類乾
燥機1の機枠2の前面中央には衣類投入口3が設けら
れ、その開口はドア4により開閉される。機枠2の背面
には後面板5が止着され、後面板5の略中央には外部空
気の吸気口6が形成されている。一方、機枠2の下面に
は空気の排気口7が形成されている。機枠2内におい
て、衣類投入口3を取り囲むように環状の板金製のドラ
ム支持板8が取り付けられ、また後部には後面板5と所
定間隔を保って横方向に支持板9が架設されている。こ
の支持板9には一部を切り欠いたファンケーシング10
が固定されており、これにより機枠2内はファン室11
と乾燥室12とに区画されている。
【0022】乾燥室12内には水平軸型のドラム13
が、前面開口を衣類投入口3に対向させた状態でドラム
支持板8にフェルト等を介して支持され、後面側は主軸
14により回転自在に軸支されている。ドラム13の背
面にはリントフィルタ16に被覆された空気出口15が
形成される一方、前面のドラム支持板8の下部には空気
取入口17が形成されている。支持板9には乾燥室12
とファン室11とを連通する連通口18が形成され、空
気出口15からの空気流が確実に連通口18に至るよう
にシール部材19がドラム13と支持板9との間に取り
付けられている。
【0023】ファン室11内においては、主軸14に円
板状の合成樹脂製の両面ファン20が固着され、乾燥室
12側に位置する循環ファン20aと後面板5側に位置
する冷却ファン20bとがそれぞれ放射状に表裏一体に
形成されている。ファンケーシング10内には両面ファ
ン20を囲むように隔壁21が設けられ、この隔壁21
の略中央の円形開口に両面ファン20を収容することに
より、この両面ファン20と隔壁21とが相まってファ
ン室11内を乾燥風路22と冷却風路23とに区画して
いる。両面ファン20の周縁には乾燥風路22へ向けて
開口する同心状の回転溝が一体形成され、一方、隔壁2
1の内周縁には冷却風路23へ向けて開口する同心状の
固定溝が形成されており、両面ファン20の回転溝と隔
壁21の固定溝とは相互に非接触状態で遊嵌されてい
る。すなわち、両面ファン20の回転溝と隔壁21の固
定溝とはラビリンス結合を成している。このため、乾燥
風路22と冷却風路23との間は空気の交換ができない
ようになっている。
【0024】乾燥風路22の下部とドラム支持板8に形
成されている空気取入口17とは乾燥ダクト24により
連結されており、その内部の空気取入口17付近にはヒ
ータ25が配置されている。このヒータ25は、例えば
ハニカム形状の半導体ヒータで構成されている。乾燥ダ
クト24の最下部には、乾燥ダクト24内に凝縮した除
湿水を機外に排出するための排水口26が設けられてい
る。
【0025】機枠2内の底部にはモータ27が配置され
ている。モータ27は、ドラム13の外周面に巻掛けら
れたVベルト32にプーリ31を介して回転力を与える
一方、プーリ28、ファンベルト29を介して冷却ファ
ン20bの中央に形成されたプーリ30に回転力を与え
ている。また、Vベルト32のスリップを防止するため
に、ドラム回転時にアイドラプーリ33がVベルト32
に適当な張力を加える。プーリ28の近傍にはホール素
子から成る回転センサ34が設けられており、プーリ2
8に取り付けられた磁石と相まってモータ27の回転速
度を検出している。
【0026】而して、乾燥運転時には、モータ27の回
転駆動力により、ドラム13が低速で、両面ファン20
は高速でそれぞれ回転され、同時にヒータ25に通電さ
れて乾燥風が加熱される。これにより、循環ファン20
aの回転で生起した風が、乾燥風路22、乾燥ダクト2
4、ドラム13を通って循環し、熱風がドラム13内を
通過する際に衣類から水分を奪う。一方、冷却ファン2
0bの回転により、外気が吸気口6から冷却風路23内
に導入され排気口7から排出される。このとき両面ファ
ン20自体が冷気により冷却される。ドラム13を通過
した後の水分を含む熱気は両面ファン20に接触して冷
却され、凝縮した水が乾燥風路22の内壁を流下して排
水口26から排出される。
【0027】ドラム13の空気出口15の近傍には、ド
ラム13から排気される空気の温度を検出するための出
口温度センサ35が配置されている。出口温度センサ3
5は、例えばサーミスタのような感熱素子で構成されて
いる。また、機枠2の前面下方には、種々の入力キーや
表示器を備えた操作パネル36が設けられている。この
操作パネル36の後方の機枠2内部には、合成樹脂製の
基板ケース37がビスにて取付られており、基板ケース
37には周囲温度の急激な変化の影響を受けにくい熱容
量の大きな部材で構成された制御基板38が内装されて
いる。制御基板38上には、後述するマイクロコンピュ
ータ(以下「マイコン」という)や制御基板38自体の
温度を検出するための雰囲気温度センサ39、その他の
各種の電気部品が実装されている。
【0028】図2は、上記操作パネル36の外観を示す
正面図である。この操作パネル36には、電源を投入す
るための電源キー40、乾燥運転のスタートや一時停止
を指示するためのスタートキー41、加熱の強さを選択
するためのヒータ切換キー42、「標準乾燥コース」
「ちょっと乾燥コース」等の乾燥コースを選択するため
のコース切換キー43、及び、「ドライ乾燥コース」を
選択するためのドライ切換キー44といった入力キー類
と、選択された加熱の強さ、乾燥コース等を知らせるた
めのLED群45が設けられている。使用者がコース切
換キー43を押すと、その上方のLED群45中の6種
類の乾燥コースのいずれか一つを選択できるようになっ
ており、一方ドライ切換キー44を押すと、その上方の
LED群45中の「セーター」及び「ブラウス」のいず
れか一方を選択できるようになっている。ここで、「セ
ーター」は比較的厚手のドライマーク衣類、「ブラウ
ス」は薄手のドライマーク衣類の乾燥に適したものとな
っている。
【0029】次に、この衣類乾燥機の電気系構成を図3
を参照して説明する。制御の中心には、CPU51、R
OM52、RAM53、タイマ54、A/D変換器55
等から成るマイコン50が備えられており、ROM52
に予め記憶されてる運転プログラムに従って後述の各部
を制御することにより乾燥運転を実行する。マイコン5
0には、操作パネル36の入力キー類を含む入力キー回
路60、ドア4の開閉を検知するドアスイッチ61、操
作パネル36のLED群45を駆動するLED点灯回路
62、出口温度センサ35、雰囲気温度センサ39、回
転センサ34を含む回転数検出回路63、電子ブザーを
駆動するブザー回路64、商用電源に接続された電源回
路65、商用電源のゼロクロス点を検出する商用電源ゼ
ロクロス信号検出回路66、モータ27、第1、第2な
る二つのヒータ25a、25b、及び乾燥運転が終了し
た後に自動的に電力供給を遮断するためのオートパワー
オフ回路(APO)67を駆動するための負荷駆動回路
68、マスタークロック信号を生成するクロック発振回
路69、リセット回路70、並びに、電流検出回路71
が接続されている。なお、第1ヒータ25aは2個の半
導体ヒータから成り、第2ヒータ25bは1個の半導体
ヒータから成る。従って、第1ヒータ25aは第2ヒー
タ25bの約2倍の加熱能力を有する。
【0030】本実施例の衣類乾燥機におけるモータ27
の回転制御について、図4の波形図を参照して概略的に
説明する。図4(a)は商用電源の電圧波形であり、商
用電源ゼロクロス信号検出回路66はこの電圧がゼロ点
を横切る毎に図4(b)に示すような検出パルス信号を
発生する。従って、ゼロクロス検出信号は、電源の周波
数が60Hzのときには8.3ms間隔で発生し、50
Hzのときには10ms間隔で発生する。
【0031】負荷駆動回路68において、モータ27に
流れる電流はトライアック等の半導体スイッチング素子
によりON/OFFされる。モータ27を停止状態から
定常回転速度にまで急速に上昇させるような場合には、
トライアックにモータON信号を与え続けることによ
り、図4(a)に示す電圧波形通りの電流がモータ27
に供給される。これに対し、モータ27を所定の回転速
度の近傍で回転制御する場合には、図4(c)に示すよ
うに、ゼロクロス点から遅延時間t1だけ遅延した相対
位相角θ1にてハイレベルとなり、更に遅延した所定の
相対位相角θ2(例えば130°)にてローレベルにな
るようなモータON信号を生成しトライアックに与え
る。トライアックは、モータON信号の立上り、つまり
位相角θ1にて導通し、次のゼロクロス点にて遮断され
る。これにより、モータ27には図4(d)に示すよう
な波形を有する電流が供給される。ここで、相対位相角
とはゼロクロス点を0°としたときの位相角であって0
°〜180°の範囲にある。
【0032】マイコン50は、遅延時間t1を変えるこ
とにより位相角θ1のタイミングを変え、モータ27に
供給する電力を変化させることにより回転速度を制御す
る。すなわち、モータ27の回転制御時、マイコン50
は目標回転速度Rdを決定すると、回転数検出回路63
より与えられたれた実際の回転速度Rcと該目標回転速
度Rdとの差を算出し、その差に応じて角度(θ2−θ
1)を決め、位相角θ1を負荷駆動回路68に指示する。
これにより、実際の回転速度Rcが目標回転速度Rdに
近付くように制御される。
【0033】以下、上記構成の衣類乾燥機において、そ
の特徴である「ドライ乾燥コース」の乾燥運転を中心
に、マイコン50の処理動作を図5〜図7のフローチャ
ートに沿って説明する。
【0034】まず、使用者により電源キー40がONさ
れると(ステップS1)、マイコン50はリセット回路
70からのリセット信号を受けて初期設定を実行し(ス
テップS2)、これにより各種フラグや変数等がリセッ
トされる。使用者により衣類がドラム13内へ収容され
スタートキー41が押されると(ステップS3)、マイ
コン50はドライ切換キー44がONされているか否か
を判定する(ステップS4)。「ドライ乾燥コース」が
選択されていないと判定されたとき、つまり通常の衣類
の乾燥コースである場合には、ステップS5へ進み、コ
ース切換キー43の操作により選択されている乾燥コー
ス(例えば、「標準乾燥コース」「ちょっと乾燥コー
ス」等)に対応した乾燥運転を実行する。
【0035】すなわち、マイコン50は、モータ27の
初期目標回転速度を例えば1250rpmに設定してモ
ータ27をONする。これにより、モータ27の回転速
度は該目標回転速度まで急速に上昇し、ドラム13及び
両面ファン20はそれぞれの減速比により定まった所定
の回転速度(例えばドラム13は約41rpm、両面フ
ァン20は約810rpm)にて回転する。また、温度
条件等によりヒータ25への通電状態を決定するヒータ
設定処理を実行する。これにより、ドラム13内にはヒ
ータ25で加熱された熱風が送り込まれる。乾燥運転期
間中、マイコン50は、電流検出回路71により検出さ
れたモータ27、ヒータ25を含む電源電流に比例した
アナログ値の信号を受け、これをA/D変換器55にて
デジタル値に変換し、これが所定の値となるようにモー
タ27の目標回転速度を修正する。そして、上述の如
く、その目標回転速度となるようにモータ27に供給す
る電流の位相を制御する。
【0036】このようなヒータ25及びモータ27の制
御を行なった後に、乾燥運転が終了したか否かを判定し
(ステップS6)、終了していない場合にはステップS
5へと戻り上記処理を繰り返し実行する。乾燥運転は、
例えば、乾燥開始より所定の運転時間が経過したとき、
或いは、出口温度センサ35にて検出されるドラム出口
温度T1と雰囲気温度センサ39にて検出される基板温
度T2との温度差Tが予め設定された所定値に到達した
ときに終了される。乾燥運転が終了したならばヒータ2
5をOFFし(ステップS7)、高温になった衣類を冷
却するためにクールダウン運転を実行する(ステップS
8)。そして、クールダウン運転が終了したならば(ス
テップS9)、モータ27を停止し全ての処理を終了す
る。
【0037】上記ステップS4にて「ドライ乾燥コー
ス」が選択されていると判定されると、図6及び図7の
フローチャートに示す処理動作が実行される。まず、こ
のフローチャートに沿って各処理動作の内容を説明す
る。ドライ乾燥運転が開始されると、マイコン50はモ
ータ27をONすると共に第1ヒータ25aをONする
(ステップS10)。次いで、乾燥運転が終了したか否
かを判定する(ステップS11)。ドライ乾燥運転は、
上述のように、例えば、乾燥開始より所定の運転時間が
経過したとき、或いは、出口温度T1と基板温度T2との
温度差Tが予め設定された所定値に到達したときに終了
される。なお、ドライ乾燥運転では、「セーター」が選
択されていると運転時間を90分、「ブラウス」が選択
されていると運転時間を45分に設定するようにしてい
る。これは、ブラウス等の薄物衣類はより速く乾燥する
ので、過剰な熱を加えないようにするためである。
【0038】次に、モータ27の回転速度制御動作の間
隔を決めるタイマが、先に回転速度制御動作を行なった
後に0.1秒を経過したか否かを判定する(ステップS
12)。すなわち、後述のモータ27の回転速度制御動
作は0.1秒間隔で実行するようにし、上記ステップS
12にて0.1秒が経過していないと判定されたときに
は、ステップS18以降へと進みヒータ25a、25b
のON/OFF制御動作のみを実行する。この場合、マ
イコン50はドラム出口温度T1が60℃以上であるか
否かを判定し(ステップS18)、60℃以上であると
判定されたときには、第1ヒータ25aをOFFし、第
2ヒータ25bをONする(ステップS19)。一方、
上記ステップS18にてドラム出口温度T1が60℃未
満であると判定されたときには、次に出口温度T1が5
0℃未満であるか否かを判定し(ステップS20)、5
0℃未満であると判定されたときには第1ヒータ25a
をONし、第2ヒータ25bをOFFする(ステップS
21)。
【0039】上記ステップS12にてタイマが0.1秒
を経過したと判定されると、マイコン50は、その時点
でのモータ27の実際の回転速度Rcが1050rpm
以上であるか否かを判定する(ステップS13)。本実
施例の衣類乾燥機では、後述のように、ドライ乾燥の定
常運転時にはモータ27の回転速度は1050〜110
0rpmの範囲で制御される。このため、モータ27の
回転速度が1050rpm未満であるのは、モータ27
が起動されて回転速度が1050rpmに到達するまで
の立上り期間である。そこで、上記ステップS13にて
回転速度Rcが1050rpm未満であると判定される
と、その直前の目標回転速度Rdに増減ステップ幅Rs
を加えたものを新たな目標回転速度Rdとすることによ
りモータ27の回転速度を上昇させるように制御する
(ステップS17)。
【0040】一方、上記ステップS13にてモータ27
の回転速度Rcが1050rpm以上であると判定され
たときには、次に第2ヒータ25bがONしているか否
かを判定する(ステップS14)。第2ヒータ25bが
ONしているのは上記ステップS18にてドラム出口温
度T1が60℃以上であると判定された場合であるの
で、このときには、ドラム13内部の温度を下げるため
に目標回転速度Rdを1100rpmに設定する(ステ
ップS15)。上記ステップS14にて第2ヒータ25
bがONしていないと判定されたときには、第1ヒータ
25aの方がONしている筈である。このときには、ド
ラム13内部の温度を上昇させる期間にあるので、目標
回転速度Rdを1050rpmに設定する(ステップS
16)。
【0041】上記ステップS11にて乾燥運転が終了し
たと判定されると、図7に示すフローチャートに移行
し、第1、第2ヒータ25a、25bを共にOFFし
(ステップS22)、モータ27の回転を継続したまま
クールダウン運転を実行する(ステップS23)。クー
ルダウン運転は、所定のクールダウン運転時間が経過し
たとき、又は、ドラム出口温度T1が所定温度以下に下
がったときに終了する(ステップS24)。クールダウ
ン運転終了後、上記タイマが0.1秒を経過する毎に
(ステップS25)、モータ27の回転速度Rcが零に
なっているか否かを判定する(ステップS26)。そし
て、回転速度Rcが零でないと判定されたときには、そ
の直前の目標回転速度Rdから増減ステップ幅Rsを減
算したものを新たな目標回転速度Rdとすることにより
モータ27の回転速度を降下させるように制御する(ス
テップS27)。ステップS25〜S27の繰り返しに
より、モータ27の回転速度Rcが徐々に低下し最終的
に零になると、モータ27はOFFされて(ステップS
28)全乾燥行程が終了する。
【0042】次いで、上記フローチャートにおいて、図
8及び図9を参照しつつ、実際のドライ乾燥運転時の手
順に従ってその動作を説明する。図8はモータ27の回
転速度の運転時間に対する変化を示す図、図9は出口温
度センサ35にて検出されるドラム出口温度T1の運転
時間に対する変化を示す図である。
【0043】乾燥運転の開始直後には、通常、ドラム出
口温度T1は50℃未満であるので、ステップS18、
S20、S21と進み、2個の半導体ヒータを備える第
1ヒータ25aに継続的に通電される。また、モータ2
7の回転速度Rcは1050rpmに達していないの
で、ステップS12、S13、S17と進み、目標回転
速度Rdはステップ幅Rs毎に増加する。ステップ幅R
sはモータ27の回転速度の上昇及び下降の速度を決め
るパラメータであるので、ステップ幅Rsを小さくする
とドラム13の回転速度はゆるやかに上昇又は下降し、
逆にステップ幅Rsを大きくすると急激に上昇又は下降
する。ドライ乾燥以外の乾燥コースでは、例えば、当初
より目標回転速度Rdは1250rpmとされるので、
ドラム13の回転速度は急速に上昇する。このとき、モ
ータ27の回転速度が1250rpmに達するまでの時
間は長くても数秒程度(例えば3〜5秒)である。
【0044】これに対し、ドライ乾燥コースでは、例え
ばモータ27の起動開始から約10〜15秒が経過した
時点で回転速度Rcが1050rpmに到達するように
ステップ幅Rsが設定される。これにより、実際のモー
タ27の回転速度Rcは図8に示すようになだらかに上
昇する。このため、ドラム13内の衣類に大きな加速度
が加わることを回避できる。
【0045】モータ27の回転速度Rcが1050rp
mに達しても、ドラム出口温度T1が60℃に到達する
までは第1ヒータ25aがONした状態が維持されるの
で、モータ27の回転速度制御においてはステップS1
2、S13、S14、S16と進み、モータ27の回転
速度Rcは1050rpm近傍に維持される。
【0046】この期間、ドラム出口温度T1は図9に示
すように上昇する。出口温度T1が60℃に到達する
と、ステップS19にて第1ヒータ25aがOFFされ
る代わりに第2ヒータ25bがONされる。第2ヒータ
25bは1個の半導体ヒータから成るので、これにより
半導体ヒータの個数は2個から1個に減少し加熱能力は
低下する。
【0047】第2ヒータ25bがONされた直後のモー
タ27の回転速度制御では、ステップS12、S13、
S14、S15と進み、目標回転速度Rdは1100r
pmに設定し直される。従って、回転速度Rcは図8に
示すように1050rpm→1100rpmに上昇す
る。モータ27の回転速度Rcが上昇するに伴って両面
ファン20の回転速度も上昇し、乾燥ダクト24に送ら
れる送風量が増す。送風量が増加すると、空気流に対し
てヒータ25から供給される単位流量当たりの熱量が減
少するので、ドラム13に吹き込む熱風の温度は下が
る。このため、ヒータ25の加熱出力が低下したことと
相まって、ドラム出口温度T1は図9に示すように上昇
から下降に転じる。通常、ヒータ25の加熱出力が低下
しても、加熱された熱風の温度はすぐには低下しない。
このため、上述のようにヒータ個数を減少させたのみで
は、ドラム出口温度T1は上限の60℃を大きく越えて
しまう恐れがある。これに対し、送風量を増加させると
熱風の温度は即座に下がり、ドラム出口温度T1は速や
かに降下に転じる。従って、ドラム出口温度T1が60
℃を大きく越えることを回避できる。
【0048】ドラム出口温度T1が下降し始めて50℃
未満になるまでは、モータ27の目標回転速度Rdは1
100rpmで、第2ヒータ25bがONした状態に維
持される。そして、ドラム出口温度T1が50℃未満に
なると、ステップS21にて第2ヒータ25bがOFF
される代わりに第1ヒータ25aがONされる。これに
より、ヒータ個数は再び1個から2個に増加される。こ
のように第1ヒータ25aがONされた直後のモータ2
7の回転速度制御では、ステップS12、13、14、
S16と進み、目標回転速度Rdは再び1050rpm
に設定される。これにより、モータ27の回転速度は1
100rpm→1050rpmに低下し、両面ファン2
0の回転速度も低下する。従って、乾燥ダクト24に送
られる送風量は減少するので、ヒータ個数が増加された
ことと相まって熱風の温度は上昇し、ドラム出口温度T
1は上昇に転じる。
【0049】このように、本実施例の衣類乾燥機のドラ
イ乾燥コースでは、図8に示す如くモータ27の回転速
度Rcが1050rpm及び1100rpmで変動する
ことによりヒータ25近傍を通過する送風量が調整さ
れ、この送風量の変化とONするヒータの個数の変化と
によってドラム出口温度T1が50℃〜60℃の範囲に
ほぼ収まるように制御される。ドライ乾燥以外の乾燥コ
ースでは、ドラム出口温度T1は80℃以上にまで上昇
する可能性があるのに対し、ドライ乾燥コースではその
上限値は60℃とかなり低く抑えられるので、衣類に対
する熱的ストレスは極めて少ない。
【0050】また、ドラム13の回転速度は、ドライ乾
燥以外の乾燥コース時に例えば約41rpmであり、こ
のドライ乾燥コース時には35〜36rpm程度に抑え
られる。しかも、ドラム13の回転開始及び停止時に
は、ゆっくりと回転速度が上昇及び下降するように制御
される。このため、ドラム13内の衣類に対する機械的
ストレスも少ない。
【0051】ところで、上記のような制御を行なって
も、衣類を直接ドラム13に収容すると、攪拌や摩擦等
による機械的ストレスは避けられない。そこで、従来は
静止乾燥棚が利用されていた訳だが、静止乾燥棚では衣
類全体をむらなく乾燥することが困難である。上記実施
例の衣類乾燥機のようにドラム13内部の温度が相対的
に低く抑制される場合には、特に乾きが悪くなる恐れが
高い。
【0052】そこで、次のような衣類ネットを使用する
と、機械的ストレスを抑えつつ良好な乾燥を行なうこと
ができる。図10はこの衣類ネット80の平面図、図1
1はこの衣類ネットをドラム13内に装着した状態を示
す正面図、図12は図11のD1−D2線断面図である。
【0053】この衣類ネット80は、図10に示すよう
に、内部に衣類を収納するための四辺形状のネット袋8
1の両端の耳部(縫着部)82を耐熱樹脂製の挟持部材
85で上下方向(図10では耳部82の手前側と向こう
側)から挟み、該挟持部材85に幅広のピンチ86をネ
ジ止めした構造を有している。ネット袋81は、機械的
摩擦及び熱に対して強いナイロン材等から成り、適当な
大きさの網目(例えば六角形で開口の大きさが4mm×
6mm程度)を有する。ネット袋81の両側の耳部82
は袋本体部分よりも長く両側に延出し、その端部には互
いに着脱可能な凸側及び凹側スナップボタン83a、8
3bが2組取り付けられている。また、ネット袋81の
中央には、大きなL字状のファスナーで開閉可能な衣類
収納口84が設けられている。
【0054】衣類は、衣類収納口84のファスナーを開
いた状態でネット袋81内に収納される。通常の大きさ
の長袖衣類は、両袖部を胴部側へ折り畳んだ状態でネッ
ト袋81に収納することができる。衣類を収納した後は
ファスナーを閉じ、袋内部の衣類と共に図10に示すC
1線及びC2線でネット袋81を同一側へ折り返す。そし
て、耳部82端部のスナップボタン83a、83bを止
める。
【0055】この衣類ネット80をドラム13内部に装
着する際は、図11に示すように、両側のピンチ86を
それぞれドラム13内周壁に形成されている小型バッフ
ル131に固定する。小型バッフル131には、ピンチ
86の先端のツメが嵌合する凹部が形成されている。両
ピンチ83の間の寸法は両小型バッフル131間の取付
寸法よりも若干短くなっているため、ネット袋81は両
側に引っ張られて、その上端はほぼ水平に保持される。
ネット袋81の両側の折返し部分は図12に示すように
下垂し、挟持部材85に支持された中央部と両側に下垂
した折返し部との内側に断面略三角形状の空間が形成さ
れる。
【0056】このような装着状態でドラム13が回転さ
れると、図12に示すようにネット袋81の折返し部が
下側に位置するときには該折返し部は下垂して内側の空
間が大きくなり、折返し部が上側にくると該折返し部が
ネット袋81中央部の上に密着し、内側の空間がなくな
る。すなわち、ドラム13の回転に伴って折返し部は折
返し線C1、C2近傍を中心軸として蝶動するから、この
動作により空気流が生じ、内側の空間にも熱風が送り込
まれる。
【0057】従って、上記衣類ネット80を用いて乾燥
を実行すれば、平面状に広げて収納した衣類87の両側
に適度に熱風が当たる。このため、静止乾燥棚を使用し
た場合よりも格段に乾燥性能が向上する。勿論、適正に
衣類ネット80を装着すれば、衣類がドラム13の内周
壁面や大型バッフル132に接触することは殆どない。
また、ネット袋81を二箇所で折り返しているため、ド
ラム回転時にもネット袋81内部で衣類87は殆ど移動
しない。このため、摩擦等による機械的ストレスも回避
できる。
【0058】また、上述のように、ネット袋81はドラ
ム13のほぼ中央に張架されるため、その両側には加熱
空気が流通する十分な大きさの空間が確保される。しか
しながら、ドラム13が比較的速い速度で回転すると、
ネット袋81に遠心力が作用しドラム13内部で片寄っ
て回転する。すると、衣類87の片面に加熱空気が当た
りにくく乾きが悪くなる。これに対し、上記本実施例の
衣類乾燥機では、ドラム13の回転速度が遅いためネッ
ト袋81に作用する遠心力が小さく、ネット袋81がド
ラム13内部であまり片寄らずに回転する。このため、
衣類87の両面に加熱空気が当たり易く良好な乾燥が行
なえる。
【0059】一般にウールセーター等のドライマーク衣
類を適正にドライクリーニングした場合の衣類の縦方向
の縮み率は0.5%程度以下であり、最大でも約1%以
下である。一方、従来の静止乾燥棚を用いて従来の衣類
乾燥機で乾燥を行なった場合の縮み率は2〜3%にも達
しかなり大きいものであった。これに対し、上記実施例
の衣類乾燥機で且つ上記衣類ネットを使用して乾燥を行
なった場合には、同じく衣類の縦方向の縮み率を約1%
程度と、ドライクリーニングによるものと同程度に抑え
られることが実験により確認できた。
【0060】なお、上記実施例は一例であって、本発明
の趣旨の範囲で適宜修正や変更を行なえることは明らか
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である衣類乾燥機の側面縦
断面図。
【図2】 この衣類乾燥機の操作パネルの外観を示す正
面図。
【図3】 この衣類乾燥機の電気系構成図。
【図4】 この衣類乾燥機のモータの回転速度制御の動
作を説明する波形図。
【図5】 この衣類乾燥機における乾燥運転の処理動作
のフローチャート。
【図6】 この衣類乾燥機における乾燥運転の処理動作
のフローチャート。
【図7】 この衣類乾燥機における乾燥運転の処理動作
のフローチャート。
【図8】 この衣類乾燥機におけるドライ乾燥運転時の
モータの回転速度の変化を示す図。
【図9】 この衣類乾燥機におけるドラム出口温度の変
化を示す図。
【図10】 この衣類乾燥機においてドライマーク衣類
乾燥時に利用される衣類ネットの平面図。
【図11】 上記衣類ネットをドラム内部に装着した状
態を示す正面図。
【図12】 図11のD1−D2線断面図。
【符号の説明】
13…ドラム 20…両面フ
ァン 25、25a、25b…ヒータ 27…モータ 35…出口温度センサ 44…ドライ
切換キー 50…マイコン 63…回転数
検出回路 66…商用電源ゼロクロス信号検出回路 68…負荷駆動回路
フロントページの続き (72)発明者 福田 隆 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 島本 明人 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平軸周りを回転するドラム内に衣類を
    収容し該ドラム内に熱風を送り込んで乾燥を行なう衣類
    乾燥機において、 a)ドラム内に収容した衣類がドライマーク衣類であるこ
    とを指示するために操作される操作手段と、 b)該操作手段による操作にてドライマーク衣類が選択さ
    れたとき、一般の衣類の乾燥運転時よりも遅い回転速度
    でドラムを回転させる回転駆動手段と、 を備えることを特徴とする衣類乾燥機。
  2. 【請求項2】 前記回転駆動手段は、ドラムの起動及び
    停止動作時の回転速度の上昇及び下降が一般の衣類の乾
    燥運転時よりも緩慢となるようにすることを特徴とする
    請求項1に記載の衣類乾燥機。
  3. 【請求項3】 a)ドラムへ空気流を送り込む送風手段
    と、 b)該送風手段により生起される空気流を加熱する加熱手
    段と、 c)ドラム内部の温度を検出する温度検出手段と、 d)前記操作手段による操作にてドライマーク衣類が選択
    されたとき、前記温度検出手段により検出された温度が
    所定の上限値を越えないように送風量を変動するべく前
    記送風手段を制御する風量制御手段と、 を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    衣類乾燥機。
  4. 【請求項4】 前記風量制御手段が送風量を増加するよ
    うに前記送風手段を制御するとき、前記加熱手段の加熱
    出力を減少させる加熱制御手段を備えることを特徴とす
    る請求項3に記載の衣類乾燥機。
  5. 【請求項5】 前記回転駆動手段は、ドラムを回転駆動
    するモータと、該モータに供給する駆動電力を変化させ
    ることによりドラムの回転速度を制御する回転速度制御
    手段とから成り、前記送風手段は、前記モータと、該モ
    ータにより回転駆動される送風ファンとから成り、前記
    風量制御手段は、前記回転速度制御手段が一般の衣類の
    乾燥運転時よりも遅い回転速度の範囲で該回転速度を変
    動させることにより前記送風ファンの回転速度を変動す
    るものであることを特徴とする請求項3又は4に記載の
    衣類乾燥機。
JP9168181A 1997-06-09 1997-06-09 衣類乾燥機 Pending JPH11498A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4885267A (en) * 1984-09-03 1989-12-05 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Perovskite ceramic and fabrication method thereof
US10094065B2 (en) 2014-01-06 2018-10-09 Samsung Electronic Co., Ltd. Washer dryer and method for controlling the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4885267A (en) * 1984-09-03 1989-12-05 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Perovskite ceramic and fabrication method thereof
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