JP3177307B2 - ランドリー機器 - Google Patents

ランドリー機器

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JP3177307B2
JP3177307B2 JP20387792A JP20387792A JP3177307B2 JP 3177307 B2 JP3177307 B2 JP 3177307B2 JP 20387792 A JP20387792 A JP 20387792A JP 20387792 A JP20387792 A JP 20387792A JP 3177307 B2 JP3177307 B2 JP 3177307B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、槽、回転ドラム等の被
回転部をモータにて回転させて、洗濯、脱水又は乾燥を
行う、洗濯機、衣類乾燥機等のランドリー機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、洗濯機において、モータに供給す
る電源の位相を調整することによってモータの回転数を
制御し、回転翼や洗濯槽を駆動するようにしたものがあ
り、特願平3−314723号公報(D06F33/0
2)に示されている。
【0003】更に詳しくは、モータの回転数を回転セン
サにて検出し、この値と前回検出し、記憶しておいた記
憶値との差に基づいて回転数の増加又は減少傾向を判断
し、導通角を調整する。そして、ゼロクロス信号に遅延
させて前記導通角でゲート信号をトライアックに出力す
る。これによって、モータに供給する電源の位相を調整
する。ゲート信号は、出力されてから所定時間経過する
と停止する。なお、導通角とは、モータへの通電を開始
する位相角で、交流電源のゼロクロス点からの相対位相
角(0°〜180°)で表される。
【0004】この制御(位相制御)では、モータにかか
る電力量を変えることによってトルクを変えることがで
きる。したがって、洗濯運転中に衣類の動き等によって
モータに加わる負荷が変化しても、常に設定した回転数
で回転させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の洗濯機において
は、設定された目標回転数と回転センサにて検出した検
出値との差に関係なく、常に所定値ずつ導通角を増減さ
せているので、例えば、洗濯時に衣類の動きによって衝
撃が加わり、回転数が著しく低下したような場合、目標
回転数まで復帰するのに長い時間がかかってしまう。
【0006】また、トライアックに流れる電流の位相
は、モータのコイル(L)成分の影響により、図9の
(a)に示すように、電圧の位相より若干遅れることが
あり、また、この遅れ具合は変動する。上記の洗濯機に
おいては、ゲート信号の出力時間を常に一定にしている
ので、電流の位相遅れがある状況下で、何らかの原因で
回転数が著しく低下し、大きな電力が必要になったため
にゼロクロス点から僅かに遅れてゲート信号を出力する
場合、この出力時間が短いと、同図(b)に示すよう
に、遅れた電流がゼロになる前にこのゲート信号の出力
が停止するということが起こる。
【0007】トライアックは、そのゲートにゲート信号
が入力されるとONしてモータに通電し、流れる電流が
ゼロになるとOFFするので、モータへ供給される電流
の波形は、位相遅れがない場合には同図(d)のように
なる。しかし、上記のような場合には、ゲート信号の出
力によりトライアックがONしても、すぐに電流がゼロ
になってOFFしてしまうので、結果、モータへ供給さ
れる電流の波形は同図(c)のようになる。即ち、多く
の電流量が必要とされるにもかかわらず、僅かな電流量
しか供給されないということが起きて、モータが停止し
てしまう虞れがある。
【0008】このように、上記の洗濯機においては、モ
ータを安定して回転させることができず、これにより、
機器の安定した性能を確保することができないという問
題があった。
【0009】本発明は、洗濯槽、回転ドラム等の被回転
部をモータにて回転させて、洗濯、脱水又は乾燥を行
う、洗濯機、衣類乾燥機等のランドリー機器に関し、こ
のような問題点を解消するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、洗濯槽、回転
ドラム等の被回転物をモータにて回転させて、洗濯、脱
水又は乾燥の少なくともいずれか1つを行うランドリー
機器において、前記モータの回転数を検出する回転数セ
ンサと、前記モータの目標回転数を記憶する第1の記憶
手段と、前記回転数センサで検出した回転数を記憶する
第2の記憶手段と、前記回転数センサで検出した現在の
回転数と前記第1の記憶手段の記憶値との差を演算する
第1の演算手段と、前記回転数センサの検出した現在の
回転数と前記第2の記憶手段に記憶された前回の回転数
との差から回転数の増加又は減少速度を演算する第2の
演算手段と、これら双方の演算手段によって演算された
差の大きさに基づいて、現在の回転数と目標回転数の差
が大きく、回転数の減少又は増加速度が大きいほど、モ
ータに供給する電力量をおおきく増加又は減少させるよ
うに位相を調整する制御手段とを備えたものである。
【0011】
【0012】
【作用】制御手段は、第1の記憶手段内の目標回転数と
回転数センサで検出した現在の回転数との差から、現在
の回転数と目標回転数との開き具合を判断する。また、
第2の記憶手段に記憶した前回の回転数と回転数センサ
で検出した現在の回転数との差から回転数の増加速度ま
たは減少速度を判断する。即ち、その差が大きいほど速
度が大きいと判断する。
【0013】そして、以上の判断結果に基づいて、モー
タに供給する電源の位相を調整して回転数を制御する。
即ち、回転数が目標回転数より低いときは、その差が大
きくしかも減少速度が大きいほど、モータに供給する電
力量を大きく増加させるよう位相を調整し、回転数が目
標回転数より高いときは、その差が大きくしかも増加速
度が大きいほど、モータに供給する電力量の大きく減少
させるよう位相を調整する。
【0014】
【0015】
【実施例】本発明の実施例を各図面に基づいて説明す
る。
【0016】図7において、1は本発明のランドリー機
器の1実施例である衣類乾燥機である。2はその機枠、
3はこの機枠2の前面中央に設けた衣類の投入口であ
る。4は前記機枠2の後面に取り付けた後面板である。
5は外部空気を導入するために、前記後面板4の中央に
設けた導入孔、6はこの導入孔5から導入した空気を再
び機外へ導出するために、後面板4の下部に設けた導出
口である。
【0017】7は前記投入口3を開閉するドア、8は前
記投入口3を囲むように取り付けた環状の板金製ドラム
支持板である。9は前記機枠2の後部に、前記後面板4
と間隔をあけて横方向に架設した支持板、10はこの支
持板9に固定したファンケーシングである。
【0018】11は前記機枠2内に配設した横軸型のド
ラムであり、前面開口を前記投入口3に対向させてい
る。このドラム11の前面側は、フェルト等を介して前
記ドラム支持板8で支持し、後面側は、軸12で回転自
在に支持している。13は前記ドラム11の内壁の一部
を内側に膨らませるようにして形成したバッフルで、ド
ラム11の回転に伴ってその中の衣類をかき上げるため
のものである。14は前記ドラム11の後面中央に設け
た乾燥風出口、15はこの出口14を覆うフィルターカ
バーで、内側には、リントフィルタ16を装着してい
る。
【0019】17は前記ドラム支持板8の下部に設けた
乾燥風入口である。18は前記支持板9に設けた連通
口、19は前記乾燥風出口14からの風を確実に前記連
通口18に送るためのシール部材である。
【0020】20は前記ファンケーシング10内におい
て、前記軸12に回転自在に固定した円盤状の合成樹脂
製両面ファンである。この両面ファン20は、前記ドラ
ム11側に位置する循環ファン面21と前記後面板4側
に位置する冷却ファン面22とを、それぞれ表裏一体に
形成している。また、冷却ファン側中央部にはプーリ2
3を設けている。24は前記ファンケーシング10に、
前記両面ファン20を囲むように設けた合成樹脂製仕切
板である。この仕切板24の中央の円形開口内に前記両
面ファン20を収容することにより、前記仕切板24と
前記両面ファン20とで共同して、前記ファンケーシン
グ10内を乾燥風路25と冷却風路26とに区画してい
る。
【0021】27は前記乾燥風路25の下部に設けた排
気口、28はこの排気口27と前記乾燥風入口17とを
連結する乾燥ダクトである。29はこの乾燥ダクト28
の出口近傍、即ち前記乾燥風入口17近傍に配置した加
熱用ヒータ装置である。このヒータ装置29は、PTC
素子からなる4つのヒータで構成しており、2つのヒー
タを1組としたヒータA29a、ヒータB29bごとに
ON/OFF制御される。30は前記乾燥ダクト28の
最下部に設けた排出口で、ダクト28内に凝縮した除湿
水を機外へ排出する。
【0022】31は誘導モータであり、小プーリ32、
ベルト33を介して前記プーリ23に接続している。同
時に、プーリ34、ドラムベルト35を介して前記ドラ
ム11に接続している。
【0023】そして、乾燥時、前記モータ31の駆動力
により、前記ドラム11が低速で、前記両面ファン20
が高速で、それぞれ一方向に回転する。同時に、前記ヒ
ータ装置29が通電し、乾燥風を加熱する。
【0024】これにより、前記循環ファン面21が回転
して起きた乾燥風が、前記乾燥風路25、乾燥ダクト2
8、ドラム11を通って循環し、ドラム11内の衣類と
熱交換を行う。また、前記冷却ファン面22が回転し
て、前記導入孔5から冷却風路26内に外気が導入され
て前記導出口6から導出される。この時、前記両面ファ
ン20が冷却される。そして、熱交換後に乾燥風が両面
ファン20に接して冷却され、乾燥風中の水分が凝縮
し、乾燥風路25内を流れ下り、前記排出口30から排
出される。
【0025】36は前記モータ31の回転数を検出する
ための回転数センサで、前記小プーリ32に取り付けた
磁石片37と、この磁石片37が発する磁気に感応する
ホール素子38とからなる。小プーリ32、即ち前記モ
ータ31が1回転するとホール素子38の出力にパルス
電圧が発生し、このパルス電圧の発生間隔(パルス間
隔)によってモータ31の回転数が判定できる。後述す
るマイクロコンピュータにおいては、回転数に基づく処
理は、実際はこのパルス間隔に基づいて行われている。
例えば、回転数が1000rpmであれば、パルス電圧
の間隔は60msになる。
【0026】39は前記連通口18の近傍に設置した第
1の感熱素子で、前記ドラム11から排出された乾燥風
の温度(ドラム出口温度)を検出して、アナログ電圧値
に変換する。40は前記乾燥ダクト28内において、前
記ヒータ装置29の入口近傍に設置した第2の感熱素子
で、ヒータ装置29によって再加熱される前の乾燥風の
温度(ヒータ入口温度)を検出して、アナログ電圧値に
変換する。これら感熱素子としては、例えばサーミスタ
を用いる。
【0027】図8は本実施例における制御機構を示し、
41は各種運転条件の設定や乾燥運転の始動/停止操作
を行うための操作キー群、42は前記ドア7の開閉を検
出するドアスイッチである。43は商用電源44の零電
圧点であるゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回
路、45は乾燥運転の進行状況等を表示するLED表示
回路、46は運転の終了や動作異常等を知らせるブザー
回路である。47、48a及び48bはそれぞれ前記モ
ータ31、ヒータA29a及びヒータB29bを駆動す
るトライアックである。
【0028】49は制御機構の中心となるマイクロコン
ピュータ(以下マイコンと略す)であり、前記操作キー
群41、ドアスイッチ42、第1,第2の感熱素子3
9,40、回転数センサ36、及びゼロクロス検出回路
43からの情報に基づいて、前記LED表示回路45、
ブザー回路46及びトライアック47,48a,48b
に制御信号を送出する。
【0029】このマイコン49は、CPU50、RAM
51、ROM52、各種のタイマーを備えたタイマー部
53、A/D変換器54等で構成されている。前記CP
U50は、制御部55と演算部56とから構成され、前
記制御部55は、命令の取り出し及び実行を行い、前記
演算部56は、命令の実行段階において、制御部55か
らの制御信号によって入力機器やメモリから与えられる
デ−タに対し、二進加算、論理演算、増減、比較等の演
算処理を行う。前記RAM51は、機器に関するデータ
を記憶するためのものであり、前記ROM52は、予め
機器を動かすための手段や判断のための条件の設定、各
種情報の処理をするためのルール等を読み込ませておく
ものである。
【0030】前記第1の感熱素子39及び第2の感熱素
子40から前記マイコン49へ入力されたアナログ電圧
値の温度データは、A/D変換器54によってディジタ
ル電圧値に変換される。一方、ROM52は、各温度に
対応した基準値を記憶している。制御部55は、演算部
56において前記A/D変換器54の出力と前記基準値
とを比較し、温度を判定する。
【0031】上記構成に基づく動作を図1から図3に従
って説明する。なお、図5は、図8中の(イ)から
(ニ)の波形を示す。
【0032】電源が投入されると、制御部55は、外部
割り込みA、外部割り込みBを許可状態にする(S1,
S2)。ここで、外部割り込みAとは、ゼロクロス検出
回路43から図5の(ロ)に示すようなゼロクロス信号
を入力するごとに、サブルーチン「外部割り込みA」
(図2)を実行することである。外部割り込みBとは、
回転数センサ36からパルス信号を入力するごとに、サ
ブルーチン「外部割り込みB」(図3)を実行すること
である。
【0033】操作キー群41の1つであるスタートキー
が押されると(S3)、制御部55は、目標回転数Aを
1300rpmと設定して(S4)、RAM51にこれ
に対応するパルス間隔46msを記憶する。そして、モ
ータフラグをセットする(S5)。次に、ヒータAフラ
グをセットする(S6)。
【0034】ゼロクロス信号を入力すると、制御部55
は、「外部割り込みA」を実行してヒータA29aをO
Nするとともに、モータ31を始動させる。その後、
「外部割り込みB」を実行することによって、回転セン
サ36で検出されるモータ31の回転数に基づいて位相
調整データを決定し、さらに、このデータに基づいて、
ゼロクロス信号を入力するごとに「外部割り込みA」を
実行して電源の位相を調整する。これにより、モータ3
1のトルクを制御し、モータ31を1300rpmで定
常回転させる。この時、ドラム11は43rpmで定常
回転する。なお、「外部割り込みA」及び「外部割り込
みB」の実行によるヒータON/OFF制御及びモータ
の回転制御の詳細については後述する。
【0035】ヒータAフラグをセットしてから2分が経
過すると(S7)、制御部55は、さらにヒータBフラ
グをセットし(S10)、ヒータB29bをONする。
【0036】モータ31の回転に伴って両面ファン20
が回転すると、乾燥風が発生する。この乾燥風は、ヒー
タA29a及びヒ−タB29bによって加熱され、ドラ
ム11内に送り込まれる。ドラム11内の衣類は、ドラ
ム11の回転によりバッフル13でかき上げられては落
とされるようにして撹拌されながら、同時に、前記乾燥
風よって熱交換されて乾かされる。
【0037】この間、ドラム出口の温度は、乾燥風が衣
類との間で十分に熱交換しているときは余り高くなら
ず、ほぼ一定な値を保つが、衣類が乾燥してくるにした
がって熱交換が十分に行われなくなるので、徐々に上昇
してくる。
【0038】制御部55は、ドラム出口の温度が80℃
を越えると(S8)、ヒータBフラグをリセットして
(S11)、ヒータB29bをOFFする。そして、ド
ラム出口の温度が79℃を切ると(S9)、再びヒータ
Bフラグをセットして(S10)、ヒータB29bをO
Nする。このようにして、ドラム出口の温度を79℃か
ら80℃の間に保っている。
【0039】ドラム11内の衣類が十分乾燥し、乾燥工
程が終わると(S12)、制御部55は、ヒータAフラ
グ及ヒータBフラグを共にリセットして、(S13,S
14)ヒータA29a及びヒータB29bを共にOFF
する。即ち、両面ファン20の回転によってドラム11
内に冷風のみを送るクールダウン工程を行い、衣類の温
度を低下させる。その後、5分が経過すると(S1
5)、モータフラグをリセットして(S16)、モータ
31を停止させる。そして、ブザー回路46によって終
了ブザーを鳴らし(S17)、乾燥運転を終える。
【0040】ここで、「外部割り込みA」及び「外部割
り込みB」の実行によるヒータON/OFF制御及びモ
ータの回転制御について詳細に説明する。
【0041】上記動作中、ゼロクロス信号が入力される
と、制御部55は、「外部割り込みA」を実行する。ま
ず、ヒータAフラグを確認し(S201)、セットされ
ていればトライアック48aにヒータON信号を出力し
て、ヒータA29aをONする(S202)。ヒータA
フラグがリセットであれば、前記ヒータON信号を停止
して、ヒータA29aをOFFする(S203)。同様
に、ヒータBフラグを確認し(S204)、セットされ
ていればトライアック48bにヒータON信号を出力し
て、ヒータB29bをONする(S205)。ヒータB
フラグがリセットであれば、前記ヒータON信号を停止
して、ヒータB29bをOFFする(S206)。
【0042】このように、ゼロクロス信号に同期して、
ヒータをON/OFFさせることにより、ON/OFF
の際のノイズの発生を防止している。
【0043】なお、ここでは、ヒータ29a,29bを
ONするトライアック48a,48bへのゲート信号を
ヒータON信号といい、後述するモータ31をONする
トライアック47へのゲート信号をモータON信号とい
い、それぞれ区別する。
【0044】次に、制御部55は、モータフラグを確認
する(S207)。このフラグがセットされていれば、
制御スタートフラグを確認する(S208)。制御スタ
ートフラグは、モータ31が始動して最初に制御開始回
転数に達するまではリセット状態であり、位相制御時に
はセット状態である。制御スタートフラグがリセットで
あれば、トライアック47にモータON信号を出力して
モータ31を起動させる(S209)。ここで、制御開
始回転数は、目標回転数Aのパルス間隔+5msのパル
ス間隔に対応する回転数で、本実施例では、1176r
pm(51ms)である。
【0045】回転センサ36からパルス信号を入力する
度に、制御部55は、「外部割り込みB」を実行する。
まず、このパルス信号の間隔、即ちモータ31の現在の
回転数を検出する(S301)。そして、制御スタート
フラグのリセットを確認した後(S303)、この回転
数が制御開始回転数である1176rpmに達したかを
判断する(S304)。
【0046】モータ31の回転数が最初に1176rp
mに達するまで、制御スタートフラグはセットされない
ので、制御部55は、「外部割り込みA」において、ト
ライアック47にモータON信号を出力し続ける。これ
により、モータ31には、図5の(イ)に示すような電
源波形通りの電圧が供給される。
【0047】ステップ304で、最初に回転数が117
6rpmに達したと判断すると、制御スタートフラグを
セットする(S305)。そして、遅延時間T1の初期
値として、導通角60°に対応する遅延時間T60(電源
周波数が60HzであればT1=2.78ms、50H
zであればT1=3.33ms)をRAM51に記憶す
る(S306)。ここで、導通角とは、モータ31に通
電を始める電源の位相角で、ゼロクロス点を位相角0°
としたときの相対位相角(0°〜180°)で表してい
る。遅延時間T1とは、ゼロクロス点から前記導通角に
なるまでの時間である。
【0048】また、制御部55は、モータON信号の出
力時間T3を演算部56にて算出し(S307)、RA
M51に記憶する。この出力時間T3は、ゼロクロス点
から相対位相角130°になるまでの時間T2から前記
遅延時間T1を差し引いた時間である。
【0049】次に、ステップ301で検出したモータ3
1の回転数をRAM51に記憶する(S308)。
【0050】制御フラグがセットされた後、「外部割り
込みA」のステップ208で、これが確認されると、制
御部55は、トライアック47へのモータON信号を停
止する(S210)。そして、遅延時間計測用のタイマ
ーBに前記遅延時間T1を転送してカウントさせる(S
211)。カウントが終わると(S212)、モータO
N信号を出力する(S213)。同時に、タイマーBに
前記出力時間T3を転送してカウントさせる(S21
4)。このカウントが終わると(S215)、モータO
N信号を停止する(S216)。
【0051】つまり、図5の(ハ)に示すように、モー
タON信号は、ゼロクロス信号が入力される度に、導通
角60°で出力され、相対位相角130°で停止され
る。これにより、モータ31には、同図の(ニ)に示す
ような波形の電圧が供給される。
【0052】その後、「外部割り込みB」実行される度
に、ステップ301で回転数を検出した後、制御スター
トフラグを確認する(S303)。この時、スタートフ
ラグはセットされているので、演算部56で現在の回転
数と目標回転数Aとの差を演算し、これを回転数の差の
データXとする(S309)。同様に、演算部56で現
在の回転数と前回のステップ308で記憶した回転数と
の差を演算し、これを増減速度のデータYとする(S3
11)。なお、データX及びデータYは、それぞれの回
転数に対応するパルス間隔の差(ms)として算出され
る。
【0053】ROM52内には、図4に示すように、こ
れらデータX,Yに対する遅延時間T1の補正量(m
s)をあらかじめ記憶しており、制御部55は、先のス
テップで演算したデータX及びYに基づいて、遅延時間
T1の補正量、即ち増減量を決定する(S312)。こ
れに基づいて、演算部56で遅延時間T1を変更し(S
313)、新しいT1の値をRAM51に記憶する。こ
こでは、現在の回転数が目標回転数Aより低いときは、
その差が大きくしかも減少速度が大きいほど、遅延時間
T1を大きく短縮させるようにし、目標回転数より高い
ときは、その差が大きくしかも増加速度が大きいほど、
遅延時間T1を大きく延長させるようにしている。
【0054】なお、この変更は、導通角140°の遅延
時間T140 を越えるとき、又は、導通角10°の遅延時
間T10未満になるときには行わない。また、導通角が1
30°以上になったときの出力時間T3は、位相角5°
分の時間とする。
【0055】更に、新たな遅延時間T1を基に、出力時
間T3を演算部56にて演算してこれをRAM51に記
憶する(S307)。
【0056】こうして、遅延時間T1,出力時間T2が
決定されると、制御部55は、「外部割り込みA」にお
いて、新たな遅延時間T1及び出力時間T3で、モータ
ON信号の出力/停止動作を行う。
【0057】なお、このとき、モータON信号の出力
は、遅延時間T1が導通角130°対応する値以上にな
るまで、遅延時間T1の大小にかかわらず、常にゼロク
ロス点から時間T2が経過すると、即ち相対位相角13
0°になると停止することになる。
【0058】ゼロクロス点からトライアック47をON
させるまでの遅延時間T1を調整することにより、モー
タ31に供給する電力量が調整できる。これにより、モ
ータのトルクを調整することができる。
【0059】そして、このような遅延時間T1の調整を
繰り返すことにより、トルクが調整され、モータ31が
常に目標回転数Aである1300rpmで定常回転す
る。
【0060】しかも、回転数センサ36で検出した回転
数と目標回転数Aとの差が大きく、かつ、さらに離れて
いこうとする速度が大きいほど、目標回転数Aに近づけ
るべく遅延時間T1を大きく増減するよう、即ちトルク
を大きく変更するようにしているので、起動時には、素
早く定常回転数に安定させることができる。また、定常
回転中、ドラム11内の衣類の動きによってモータ31
にかかる負荷が変動し、これにより、モータ31の回転
数が目標回転数Aから低下したり上昇したりしても、素
早く目標回転数Aに復帰させることができる。
【0061】なお、「外部割り込みA」のステップ20
7でモータフラグがリセットであれば、制御部55は、
トライアック47へのモータON信号の出力/停止動作
をやめ、モータ31を停止させる(S217)。そし
て、制御スタートフラグを再びリセット状態にする(S
218)。
【0062】モータ31が回転している途中、ドラム1
1内の衣類の大きな動きによってドラムに衝撃力が加わ
ったりすると、ドラムの回転数が著しく低下するが、
「外部割り込みB」のステップ309において算出した
データXが、30msを越えると(S310)、制御部
55は、回転数が低下し過ぎたと判断し、遅延時間T1
をゼロと設定して(S314)、モータ31に電源波形
通りの電圧を供給する。これによりモータ31のトルク
を最大にして、素早く目標回転数Aに近づけるようにす
る。
【0063】更に、中の衣類の回りが悪くなり、ドラム
11に大きな負荷がかかってロック状態になったり、又
は故障したりするなどして、モータ31の回転数が80
0rpm未満に低下したまま15秒が経過すると(S3
15)、制御部55は、モータの異常と判断して、トラ
イアック47をOFFするとともに、ブザー回路46を
動作させて使用者に異常を報知する(S316)。
【0064】さて、ここで、トライアック47に流れる
電流の位相は、モータのコイル(L)成分の影響によ
り、図6(a)に示すように、電圧の位相より若干遅れ
ることがあり、また、この遅れ具合は変動する。このよ
うな、電流の位相遅れがある条件下において、何らかの
原因で回転数が著しく低下し、大きなトルクが必要にな
り、モータ31に供給する電流量を増加させるために、
ゼロクロス点より僅かに遅れた点、即ち小さい導通角で
モータON信号を出力したとする。そして、出力時に
は、位相遅れにより電流はゼロになっていないとする。
【0065】このような場合において、更に、遅れた電
流がゼロになる前にモータON信号が停止してしまう
と、モータON信号の出力によりトライアック47がO
Nしても、すぐに電流がゼロになって再びトライアック
47がOFFしてしまうので、結果、モータ31へ供給
される電流の波形は、図9の(c)のようになる。即
ち、多くの電流量が必要とされるにもかかわらず、僅か
な電流量しか供給されなくなってしまう。
【0066】一方、本実施例においては、常に所定の相
対位相角130°の時点で、即ちゼロクロス点の検出か
ら所定時間経過後にモータON信号を停止するようにし
ている。そして、この時間を、電流の最大位相遅れ時間
よりも長い時間になるようにしている。したがって、上
記のように電流がゼロとなっていない時点でモータON
信号が出力されても、図6の(b)に示すように、この
信号が電流がゼロになる前に停止することがない。つま
り、電流がゼロになった後、直ちに再びトライアック4
7がONすることになるので、実質的に遅延時間T1を
ゼロにしたときと同じになる。したがって、同図の
(c)に示すように、モータ31へは電源の波形通りの
電流が供給される。これにより、モータ31に供給され
る電流量が、所望の量よりも少し多くなり、モータ31
を目標回転数よりは若干高く回転させることになるもの
の、供給電流不足にはならないので、モータ31を停止
させてしまうことがない。
【0067】なお、本発明は、衣類乾燥機に限られるも
のではなく、洗濯機、洗濯乾燥機等、洗濯槽、回転ドラ
ム等の被回転部をモータにて回転させて、洗濯、脱水又
は乾燥を行うランドリー機器においてなされるものであ
る。
【0068】
【発明の効果】本発明の請求項1のランドリー機器の構
成によれば、回転数センサにて検出した現在の回転数が
目標回転数より低いときは、その差が大きくしかも減少
速度が大きいほど、モータに供給する電力量を大きく増
加させるよう位相を調整し、一方、目標回転数より高い
ときは、その差が大きくしかも増加速度が大きいほど、
モータに供給する電力量の大きく減少させるよう位相を
調整する。よって、モータ起動時には、素早く定常回転
数に安定させることができる。また、定常回転中、ドラ
ム等、被回転部内の衣類の動きによってモータにかかる
負荷が変動し、これにより、モータの回転数が目標回転
数から低下したり上昇したりしても、素早く目標回転数
に復帰させることができる。
【0069】
【0070】したがって、本発明のランドリー機器の構
成により、モータの回転動作をより安定化することがで
き、これが機器の性能の安定化につながり、機器の信頼
性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衣類乾燥機のメインルーチンによる動
作を示すフローチャートである。
【図2】同じくサブルーチン「外部割り込みA」による
動作を示すフローチャートである。
【図3】同じくサブルーチン「外部割り込みB」による
動作を示すフローチャートである。
【図4】データX及びデータYに対する遅延時間T1の
補正量を示す図である。
【図5】図8中の各電圧波形を示す波形図である。
【図6】電流の位相遅れがある場合に、導通角を小さく
したときのモータに供給される電流波形を示す波形図で
ある。
【図7】本発明の衣類乾燥機の構造を示す縦断面図であ
る。
【図8】同じく制御機構を示す電気ブロック図である。
【図9】従来例において、電流の位相遅れがある場合
に、導通角を小さくしたときのモータに供給される電流
波形を示す波形図である。
【符号の説明】
31 誘導モータ(モータ) 36 回転数センサ 43 ゼロクロス検出回路(検出手段) 47 トライアック(モータ駆動手段) 51 RAM(記憶手段、第1の記憶手段、第2の記憶
手段) 55 制御部(制御手段、出力手段) 56 演算部(演算手段、第1の演算手段、第2の演算
手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 33/02 D06F 58/28 H02P 7/622

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗濯槽、回転ドラム等の被回転物をモータ
    にて回転させて、洗濯、脱水又は乾燥の少なくともいず
    れか1つを行うランドリー機器において、前記モータの
    回転数を検出する回転数センサと、前記モータの目標回
    転数を記憶する第1の記憶手段と、前記回転数センサで
    検出した回転数を記憶する第2の記憶手段と、前記回転
    数センサで検出した現在の回転数と前記第1の記憶手段
    の記憶値との差を演算する第1の演算手段と、前記回転
    数センサの検出した現在の回転数と前記第2の記憶手段
    に記憶された前回の回転数との差から回転数の増加又は
    減少速度を演算する第2の演算手段と、これら双方の演
    算手段によって演算された差の大きさに基づいて、 現在の回転数と目標回転数の差が大きく、回転数の減少
    又は増加速度が大きいほど、モータに供給する電力量を
    おおきく増加又は減少させるように位相を調整する制御
    手段とを備えたことを特徴とするランドリー機器。
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