JP2001000789A - 衣類乾燥機 - Google Patents

衣類乾燥機

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JP2001000789A
JP2001000789A JP11178108A JP17810899A JP2001000789A JP 2001000789 A JP2001000789 A JP 2001000789A JP 11178108 A JP11178108 A JP 11178108A JP 17810899 A JP17810899 A JP 17810899A JP 2001000789 A JP2001000789 A JP 2001000789A
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drum
clothes
air
clothes dryer
heater
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JP11178108A
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Yoshihiro Inamoto
吉宏 稲本
達哉 ▲広▼田
Tatsuya Hirota
Kiyokazu Fujikawa
清和 藤川
Tamotsu Kawamura
保 川村
Minoru Kishi
稔 岸
Takayoshi Akagi
孝嘉 赤木
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衣類に付着している花粉を、省電力で効果的
に除去する。 【解決手段】 花粉取り専用の運転コースを設ける。こ
の運転コースが選択されて運転が開始されると、ヒータ
による加熱は行われず、モータが30秒毎に1000r
pmと1400rpmとで交互に回転するように駆動さ
れる(S21〜S26)。低速回転時にはドラムがゆっ
くりと回転し、ドラム内の衣類は一枚ずつ持ち上げられ
たあとに落下され、ちょうど軽く叩かれた状態で、衣類
の繊維の隙間に入り込んでいた花粉が表面に浮き出てき
て飛散する。次に高速回転時には、ドラム内を通過する
風量が増加するため、先に衣類から飛散してドラム内に
滞留していた花粉が迅速に運ばれ、静電フィルタに捕集
される。この運転コースでは、ヒータが動作しないの
で、消費電力はきわめて小さくてすむ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類乾燥機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】家庭用の衣類乾燥機は、湿った衣類を収
容したドラム内に乾燥した熱風を送り込み、衣類から蒸
発した水分を含む湿った熱風を冷却することにより除湿
し、乾燥させた空気をヒータにて再加熱してドラムへ循
環する構成となっている。ドラムは水平軸を中心にゆっ
くりと回転され、これによりドラム内の衣類は撹拌され
てむらのない乾燥が実行される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような衣類乾燥機
では、衣類から出る糸屑や綿埃などの微小な固形物、ダ
ニ、ダニの死骸、花粉などの微細塵埃等を循環する空気
から除去するために、ドラムの空気出口にフィルタが設
けられている。特に、近年、スギ、ヒノキなどの花粉に
よるアレルギー性疾病が急増しているため、洗濯物に付
着した花粉を除去する目的で衣類乾燥機が利用されるこ
とも多くなってきている。しかしながら、一般に衣類乾
燥機は消費電力が大きく、手軽に且つ頻繁に、衣類乾燥
機を利用して花粉の除去を行うには適していなかった。
【0004】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
のであり、その目的とするところは、主として花粉を除
去する目的で使用するのに好適な衣類乾燥機を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された請求項1に記載の衣類乾燥機は、衣類を収容
したドラム内にヒータで加熱した空気を送り込み、該ド
ラムを通過した空気を冷却して除湿したあとに乾燥風を
循環させる乾燥運転を行う衣類乾燥機において、空気の
循環風路の途中に微細な塵埃を除去するフィルタを配設
し、ヒータを駆動せずにドラムを回転させつつ該ドラム
内に送風を行う運転コースを選択可能に備えたことを特
徴としている。
【0006】また、請求項2に記載の衣類乾燥機は、請
求項1に記載の衣類乾燥機において、前記フィルタは予
め静電気を付与された静電フィルタであることを特徴と
している。
【0007】また、請求項3に記載の衣類乾燥機は、請
求項1又は2に記載の衣類乾燥機において、ドラムと送
風ファンとを同一のモータにより回転駆動する衣類乾燥
機であって、前記運転コースでは、該モータの回転速度
を少なくとも二段階に変動させることを特徴としてい
る。
【0008】また、請求項4に記載の衣類乾燥機は、請
求項1又は2に記載の衣類乾燥機において、前記運転コ
ースでは、ドラムの回転速度を少なくとも二段階に変動
させることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態及び発明の効果】請求項1に記載の
衣類乾燥機において、上記運転コースは花粉取りを行う
ための運転コースである。この運転コースが選択される
と、ヒータによる加熱は行われず、ドラムを回転させる
ことによって衣類を撹拌しながら、ドラムに加熱しない
空気を通過させる。ドラム内で撹拌されることによって
衣類に付着していた花粉は飛散し、空気流に乗って運び
去られてフィルタに捕集される。勿論、通常の乾燥運転
のコースが選択された場合には、ヒータにより加熱され
た空気がドラム内へと送り込まれ、ドラム内の衣類は乾
燥される。
【0010】請求項1に記載の衣類乾燥機では、例え
ば、既に十分に日光で乾かした衣類に付着している花粉
の除去を行いたい場合に、花粉取り専用の運転コースを
用いれば、最も電力を消費するヒータが作動しないので
電気代が安価ですむ。また、衣類の過剰な乾燥がないの
で、衣類の布傷みも抑制することができる。
【0011】また、請求項2に記載の衣類乾燥機によれ
ば、フィルタに静電フィルタを用いているので、花粉を
確実に捕集し、しかも一旦捕集した花粉を保持しておく
ことができる。従って、一度除去した花粉が衣類に再付
着することを防止できる。
【0012】請求項3に記載の衣類乾燥機では、相対的
に低い速度でモータが回転されるときにはドラムは低速
で回転し、そのときには、衣類は一枚ずつばらけながら
ゆっくり撹拌されるので、ちょうど衣類を軽く叩いてい
るような作用が得られる。従って、衣類の繊維の隙間に
入り込んでいる花粉が表面に浮き出てきて飛散する。次
いで、相対的に高い速度でモータが回転されると送風フ
ァンの回転速度も上昇し、ドラム内を通過する風量が増
加する。すると、ドラム内に充満している花粉が迅速に
運び去られ、フィルタにより捕集される。このように請
求項3に記載の衣類乾燥機によれば、きわめて効果的に
花粉を衣類から除去することができる。
【0013】請求項4に記載の衣類乾燥機では、ドラム
の回転速度が変化することにより衣類の撹拌状態が変化
する。そのため、衣類に付着している花粉はむらなく飛
散し、きわめて効果的に花粉を衣類から除去することが
できる。なお、この構成では、ドラムの回転速度を変化
させるために、ドラムを回転駆動しているモータの回転
速度を変化させてもよいし、モータの回転速度は一定で
減速比などを切り替えるようにしてもよい。
【0014】
【実施例】以下、本発明による衣類乾燥機の一実施例を
図に基づいて説明する。図1は本実施例による衣類乾燥
機の側面縦断面図、図2はこの衣類乾燥機の外観正面図
である。まず、図1及び図2により本衣類乾燥機の全体
構成を説明する。
【0015】衣類乾燥機1の機枠2の前面中央には衣類
投入口3が設けられ、その開口はドア4により開閉され
る。機枠2の背面には後面板5が止着され、後面板5の
略中央には外部空気の吸気口6が形成されている。一
方、機枠2の下面には空気の排気口7が形成されてい
る。機枠2内において、衣類投入口3を取り囲むように
板金製のドラム支持板8が取り付けられ、また後部には
後面板5と所定間隔を保って横方向に支持板9が架設さ
れている。この支持板9には一部を切り欠いたファンケ
ーシング10が固定されており、これにより機枠2内は
ファン室11とドラム収容室12とに区画されている。
【0016】ドラム収容室12内には水平軸型のドラム
13が、前面開口を衣類投入口3に対向させた状態でド
ラム支持板8にフェルト等を介して支持され、後面側は
主軸14により回転自在に軸支されている。ドラム13
の背面にはフィルタ16に被覆された空気出口15が形
成される一方、前面のドラム支持板8の下部には空気取
入口17が形成されている。支持板9にはドラム収容室
12とファン室11とを連通する連通口18が形成さ
れ、空気出口15からの空気流が確実に連通口18に至
るようにシール部材19がドラム13と支持板9との間
に取り付けられている。
【0017】ファン室11内においては、主軸14に円
板状の合成樹脂製の両面ファン20が固着され、ドラム
収容室12側に位置する循環ファン20aと後面板5側
に位置する冷却ファン20bとがそれぞれ放射状に表裏
一体に形成されている。ファンケーシング10内には両
面ファン20を囲むように隔壁21が設けられ、この隔
壁21の略中央の円形開口に両面ファン20を収容する
ことにより、この両面ファン20と隔壁21とが相まっ
てファン室11内を乾燥風路22と冷却風路23とに区
画している。両面ファン20の周縁には乾燥風路22へ
向けて開口する同心状の回転溝が一体形成され、一方、
隔壁21の内周縁には冷却風路23へ向けて開口する同
心状の固定溝が形成されており、両面ファン20の回転
溝と隔壁21の固定溝とは相互に非接触状態で遊嵌され
ている。即ち、両面ファン20の回転溝と隔壁21の固
定溝とはラビリンス結合を成している。このため、乾燥
風路22と冷却風路23との間は空気の交換ができない
ようになっている。
【0018】乾燥風路22の下部とドラム支持板8に形
成されている空気取入口17とは乾燥ダクト24により
連結されており、その内部の空気取入口17付近にはヒ
ータ25が配置されている。このヒータ25は、例えば
ハニカム形状の正特性サーミスタで構成されている。乾
燥ダクト24の最下部には、乾燥ダクト24内に凝縮し
た除湿水を機外に排出するための排水口26が設けられ
ている。
【0019】機枠2内の底部にはモータ27が配置され
ている。モータ27は、ドラム13の外周面に巻掛けら
れたVベルト32にプーリ31を介して回転力を与える
一方、プーリ28、ファンベルト29を介して冷却ファ
ン20bの中央に形成されたプーリ30に回転力を与え
ている。また、Vベルト32のスリップを防止するため
に、ドラム回転時にアイドラプーリ33がVベルト32
に適当な張力を加える。プーリ28にはモータ27の回
転数を検出するための回転センサ34が取り付けられて
いる。
【0020】而して、乾燥運転時には、モータ27の回
転駆動力により、ドラム13が低速で、両面ファン20
は高速でそれぞれ回転され、同時にヒータ25に通電さ
れて乾燥風が加熱される。これにより、循環ファン20
aの回転で生起した風が、乾燥風路22、乾燥ダクト2
4、ドラム13を通って循環し、熱風がドラム13内を
通過する際に衣類から水分を奪う。一方、冷却ファン2
0bの回転により、外気が吸気口6から冷却風路23内
に導入され排気口7から排出される。このとき両面ファ
ン20自体が冷気により冷却される。ドラム13を通過
した後の水分を含む熱気は両面ファン20に接触して冷
却され、凝縮した水が乾燥風路22の内壁を流下して排
水口26から排出される。
【0021】ドラム13の空気出口15の近傍には、ド
ラム13から排気される空気の温度を検出するための出
口温度センサ35が配置されている。出口温度センサ3
5は、例えばサーミスタのような感熱素子で構成されて
いる。また、機枠2の前面下方には、種々の入力キーや
表示器を備えた操作パネル36が設けられている。この
操作パネル36の後方の機枠2内部には、合成樹脂製の
基板ケース37がビスにて取付られており、基板ケース
37には周囲温度の急激な変化の影響を受けにくい熱容
量の大きな部材で構成された制御基板38が内装されて
いる。制御基板38上には、後述するマイクロコンピュ
ータ(以下「マイコン」という)や制御基板38自体の
温度を検出するための雰囲気温度センサ39、その他の
各種の電気部品が実装されている。
【0022】なお、本衣類乾燥機では、冷却ファン20
bにより吸気口6を介して吸引した外気が、ファンケー
シング10の切欠を通してドラム収容室12に流通され
る。この空気はドラム13の外側を流れ、制御基板38
やモータ27などの発熱箇所を冷却する。この衣類乾燥
機1は、図2に示すように、機枠2の上部がドラム13
とほぼ同軸形状に湾曲しているため、ドラム13の外側
をスムーズに空気が下降する。即ち、機枠2の内側で乱
流が発生しにくいので、騒音が抑制される。
【0023】図3は、上記操作パネル36の外観を示す
正面図である。この操作パネル36には、電源を投入す
るための電源キー40、乾燥運転のスタートや一時停止
を指示するためのスタートキー41、「標準」、「ちょ
っと乾燥」等の乾燥運転コースを選択するためのコース
切換キー42、加熱の強さを選択するためのヒータ切換
キー43、「80℃高温乾燥」コース、「花粉取り」コ
ースといった通常の乾燥とは異なる運転を行わせるため
の健康コース切換キー44、を含む入力キー類と、選択
された各コース、加熱の強さ、及び、乾燥運転の進行状
況を知らせるための表示器45、並びに、フィルタ16
の目詰まりを警告するための表示器46が設けられてい
る。
【0024】図4は、上記衣類乾燥機1の電気系構成図
である。制御の中心には、CPU51、ROM52、R
AM53、タイマ54、A/D変換器55等から成るマ
イコン50が備えられており、ROM52に予め記憶さ
れてる運転プログラムに従って後述の各部を制御するこ
とにより乾燥運転を実行する。マイコン50には、操作
パネル36の入力キー類を含む入力キー回路60、ドア
4の開閉を検知するドアスイッチ61、操作パネル36
に備えられた表示器を駆動するLED点灯回路62、出
口温度センサ35、雰囲気温度センサ39、回転センサ
34、電子ブザーを駆動するブザー回路64、商用電源
に接続された電源回路65、商用電源のゼロクロス点を
検出する商用電源ゼロクロス信号検出回路66、モータ
27、ヒータ25及び乾燥運転が終了した後に自動的に
電力供給を遮断するためのオートパワーオフ回路(AP
O)67を駆動するための負荷駆動回路68、マスター
クロック信号を生成するクロック発振回路69、リセッ
ト回路70、並びに、電流検出回路71が接続されてい
る。
【0025】図5は、ドラム13の背面に設けられたフ
ィルタ16の詳細構造を示す分解組立図である。ドラム
13の背面には、金属製又は樹脂製メッシュのフィルタ
で空気出口15を被覆した固定フィルタ80が設けら
れ、その前面に、不織布から成る中間フィルタ81、メ
ッシュ状のリントフィルタ82、及びポリプロピレン樹
脂製の不織布から成る微細塵埃フィルタ83を介して、
樹脂製のフィルタカバー84が取り付けられる。微細塵
埃フィルタ83は、ダニの糞や死骸のかけら(2〜5μ
m程度)、花粉(10〜100μm)などの微細塵を捕
集可能な、目のごく細かいフィルタであって、しかも、
捕集した花粉を吸着するように予め静電気が付与された
静電フィルタである。従って、両面ファン20が回転し
て上述のようにドラム13に空気が供給され、その空気
がフィルタ16を通過すると、衣類から出た糸屑や綿埃
が除去されるのは勿論のこと、上記のような微細な固形
物も確実に除去される。また、一旦、微細塵埃フィルタ
83に捕集された花粉は静電気によって吸着されるの
で、殆ど離脱することがなく、衣類への再付着を防止で
きる。
【0026】続いて、本実施例の衣類乾燥機1の動作を
図6のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0027】操作パネル36中の電源キー40がONさ
れると(ステップS1)、マイコン50はリセット回路
70からのリセット信号を受けて初期設定を実行し(ス
テップS2)、これにより各種フラグや変数等がリセッ
トされる。使用者は洗濯機で洗濯を終了したあとの衣類
などをドラム13内へ収容し、コース切換キー42、ヒ
ータ切換キー43、健康コース切換キー44を操作する
ことにより所望の運転コースを設定し、そのあとにスタ
ートキー41を押す。マイコン50はスタートキー41
が押されたことを認識すると(ステップS3で「Y」)
運転を開始し、まず花粉取りコースが選択されているか
否かを判定する(ステップS4)。
【0028】花粉取りコース以外の運転コースは、何れ
も乾燥運転を行うためのコースであって、ドラム13に
送り込む空気をヒータ25を用いて加熱する。即ち、花
粉取りコースでないと判定されると、マイコン50はモ
ータ27をONし、初期目標回転速度を例えば1150
rpmに設定してモータ27を始動させる(ステップS
5)。これにより、モータ27の回転速度は初期目標回
転速度にまで急速に上昇し、ドラム13及び両面ファン
20はそれぞれの減速比により定まった所定の回転速度
(例えばドラム13は約37rpm、両面ファン20は
約747rpm)にて回転する。
【0029】また、マイコン50はヒータ25に通電を
行い(ステップS6)、温度条件等によりヒータ25の
ON/OFFを決定するヒータ制御処理を実行する(ス
テップS7)。更に、マイコン50はモータ27の回転
制御処理を行う(ステップS8)。具体的には、マイコ
ン50は、電流検出回路71により検出されたモータ2
7及びヒータ25を含む電源電流に比例したアナログ値
の信号を受け、これをA/D変換器55にてデジタル値
に変換し、これが所定の値となるようにモータ27の目
標回転速度を修正する。ヒータ25に正特性サーミスタ
を用いる場合、両面ファン20の回転速度が大きく送風
量が多いとヒータ25に流れる電流が増加し、逆に送風
量が少ないとヒータ25に流れる電流は減少する。従っ
て、上述のようにしてモータ27の回転速度を調整する
ことにより、電源電流が過大に流れることを防止してい
る。
【0030】而して、ドラム13にはヒータ25で高温
に加熱された空気が供給され、ドラム13内で撹拌され
ている衣類に当たって衣類から水分を奪う。そして、こ
の湿った熱風はフィルタ16を通過して両面ファン20
に接触して冷却され、凝縮した水は排水口26から排出
される。冷却後の乾いた空気は再び乾燥ダクト24を通
ってヒータ25に送られる。
【0031】マイコン50は、上述のようなヒータ25
及びモータ27の制御を行ったあとに乾燥終了を検知し
たか否かを判定し(ステップS9)、乾燥終了を検知し
ていない場合にはステップS7へと戻りステップS7〜
S9の処理を繰り返し実行する。
【0032】図7(a)は、本実施例の衣類乾燥機にお
いて、乾燥運転実行時に出口温度センサ35で検出され
る出口温度T1、及び、雰囲気温度センサ39で検出さ
れる基板温度T2の、乾燥運転時間に対する変化を示す
図である。上記のように乾燥運転が実行されると、出口
温度T1は曲線L1のように変化する。即ち、予熱期間
〔i〕では、与えられた熱量が乾燥機本体や水分を多く
含んだ衣類そのものの温度を高めるために費やされるた
め、出口温度T1は緩やかに上昇する。続く恒率乾燥期
間〔ii〕では、与えられた熱量の殆どが衣類の中の水分
を蒸発させるために費やされるため、出口温度T1はほ
ぼ一定に推移する。減率乾燥期間〔iii〕では、与えら
れた熱量が、水分の蒸発のみならず水分が減った衣類そ
のもの或いは乾燥機本体の温度上昇にも費やされるた
め、出口温度T1は再び上昇する。
【0033】一方、基板温度T2は曲線L2のように変化
する。即ち、基板温度T2は、運転開始から暫くの間は
緩やかに上昇し、或る程度時間が経過するとほぼ一定に
推移する。これは、雰囲気温度センサ39が取り付けら
れている制御基板38が、周囲温度そのものには影響を
受けるがその急激な変化の影響は受けにくい熱容量の大
きな部材であるため、基板温度T2の変化は制御基板3
8に実装されている各電気部品の放熱に殆ど依存してい
るからである。
【0034】このため、出口温度T1と基板温度T2との
温度差ΔTは、図7(b)に示す曲線L3のように変化
する。即ち、当初は緩やかに上昇し、予熱期間〔i〕の
終了時点近傍で最高となった後に緩やかに減少し、その
後ほぼ一定に推移する。そして、減率乾燥期間〔iii〕
において出口温度T1が上昇するに伴い温度差ΔTも徐
々に上昇する。
【0035】上記ステップS9では、例えば、上記温度
差ΔTが予め設定された所定値Tb(例えば10℃程
度)に到達したあとに所定の時間だけ追加の乾燥運転が
継続されたとき、運転開始時点から所定の乾燥運転時間
が経過したとき、或いは、出口温度T1が所定温度Ta
(例えば80℃)に到達したあとにヒータ25のON/
OFF制御により該温度をほぼ一定に維持して所定時間
が経過したとき、の何れかの時点において乾燥運転が終
了したと判断する。
【0036】乾燥終了が検知されると、マイコン50は
ヒータ25をOFFして加熱を停止し(ステップS1
0)、引き続きモータ27を作動させて加熱していない
冷たい空気をドラム13内に送り込み、熱くなっている
衣類を冷却させる(ステップS11)。そして、このよ
うなクールダウン運転を所定時間だけ行ったあとに、モ
ータ27をOFFし(ステップS12)運転を終了す
る。
【0037】上記ステップS4にて花粉取りコースが選
択されている場合には、ステップS21以降の処理へと
進む。この花粉取りコースは、通常、使用者が洗濯機で
洗濯を行い天日で十分に乾燥させたあと衣類に付着して
いる花粉を除去した場合、又は、外出時に着用した衣類
に付着している花粉を除去したい場合、などに設定され
る。花粉取りコースでは、マイコン50はモータ27を
ONし(ステップS21)、目標回転速度を1000r
pmに設定してモータ27を作動させる(ステップS2
2)。これにより、モータ27の回転速度は目標回転速
度にまで急速に上昇し、ドラム13及び両面ファン20
はそれぞれの減速比により定まった所定の回転速度(例
えばドラム13は約32rpm、両面ファン20は約6
50rpm)にて回転する。これにより、衣類は撹拌さ
れ、ドラム13内には加熱されていない冷たい空気が供
給される。
【0038】マイコン50は、1000rpmの回転速
度でモータ27を動作させ始めてからの経過時間をタイ
マ54により計時し、30秒が経過したならば(ステッ
プS23で「Y」)、目標回転速度を1400rpmに
修正する(ステップS24)。これによりモータ27の
回転速度は上昇し、それに伴いドラム13と両面ファン
20の回転速度も上昇する。両面ファン20の回転が速
くなることにより、ドラム13への送風量は増加する。
マイコン50は、1400rpmの回転速度でモータ2
7を動作させ始めてからの経過時間をタイマ54により
計時し、30秒が経過したならば(ステップS25で
「Y」)、所定の運転時間(例えば30分)が経過した
か否かを判定し(ステップS26)、所定の運転時間が
経過するまではステップS22〜S26の処理を繰り返
す。
【0039】従って上記処理により、モータ27の回転
速度は30秒毎に1000rpmと1400rpmとで
交互に上下する。モータ27が1000rpmで回転す
るときドラム13は約32rpmで回転する。これは通
常の乾燥運転時のドラム13の回転速度(約37rp
m)よりも低く、ドラム13の回転に伴って衣類は一枚
ずつゆっくりと持ち上げられてから落下する。これによ
り、ちょうど衣類を一枚ずつ軽く叩くような作用を有
し、衣類の繊維の隙間に入り込んでいた花粉が表面に浮
き出てきて飛散する。このときには両面ファン20の回
転速度も相対的に低いため、空気取入口17からドラム
13に送り込まれる風量は相対的に少ない。そのため、
衣類から離脱した花粉は、一部は空気流に乗って空気出
口15の方向へ進みフィルタ16に捕集されるものの、
ドラム13内に滞留する花粉も多く、30秒間低速でド
ラム13が回転する間にドラム13内の空気中の花粉濃
度はきわめて高くなる。
【0040】そのあと、モータ27が1400rpmで
回転するとき、両面ファン20は約905rpmで回転
する。これは通常の乾燥運転時の両面ファン20の回転
速度(約747rpm)よりも高く、空気取入口17か
らドラム13に送り込まれる風量は大きく増加する。こ
の増加した空気流に乗って、ドラム13内に滞留してい
た花粉は迅速に運ばれ、フィルタ16を通過する際に微
細塵埃フィルタ83に捕集される。上述したように、一
旦捕集された花粉は静電気によってフィルタ83に吸着
するため、フィルタ83から離脱して衣類に再度付着す
ることがない。
【0041】而して、衣類に付着していた花粉は効果的
に除去される。所定の運転時間が経過すると(ステップ
S26で「Y」)、マイコン50はモータ27をOFF
し(ステップS27)、運転を終了する。
【0042】本願発明者らの実験によれば、上記実施例
の衣類乾燥機において30分間の花粉取りコースの運転
を行うことにより、運転前に衣類に付着していた花粉の
うち95%を除去できることが確かめられた。このよう
に、本実施例の衣類乾燥機は、きわめて高い花粉除去効
果を有している。
【0043】上述のように、本実施例の衣類乾燥機で
は、特に、花粉を除去するのに好適な運転コースを設け
ている。衣類乾燥機では、その消費電力の大部分はヒー
タ25による空気の加熱に利用されるので、花粉取りコ
ースでは、その消費電力は乾燥運転を行う場合に比較し
てきわめて小さい。従来、花粉除去のために衣類乾燥機
を使用することは電気代の高さから敬遠される傾向にあ
ったが、本実施例の衣類乾燥機によれば、電気代を気に
することなく花粉除去を行うことができる。
【0044】なお、上記実施例中の数値は一例であっ
て、本発明はこれに限定されるものではない。また、上
記実施例は一例であって、本発明の趣旨に沿った範囲で
適宜変形や修正を行えることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である衣類乾燥機の側面縦
断面図。
【図2】 本実施例の衣類乾燥機の外観正面図。
【図3】 本実施例の衣類乾燥機の操作パネルの正面
図。
【図4】 本実施例の衣類乾燥機の電気系構成図。
【図5】 フィルタの詳細構造を示す分解組立図。
【図6】 本実施例の衣類乾燥機における運転のフロー
チャート。
【図7】 乾燥運転時のドラム出口温度、基板温度、及
び両温度の差、の運転時間に対する変化を示す図。
【符号の説明】
13…ドラム 25…ヒータ 27…モータ 34…回転センサ 35…出口温度センサ 39…雰囲気温度センサ 50…マイコン 68…負荷駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤川 清和 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 川村 保 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 岸 稔 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 赤木 孝嘉 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 4L019 AD01 AD04 AG04 EA02 EA03 EA04 EB04 EB06 EB08 EB10 EC06 EC07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衣類を収容したドラム内にヒータで加熱
    した空気を送り込み、該ドラムを通過した空気を冷却し
    て除湿したあとに乾燥風を循環させる乾燥運転を行う衣
    類乾燥機において、空気の循環風路の途中に微細な塵埃
    を除去するフィルタを配設し、ヒータを駆動せずにドラ
    ムを回転させつつ該ドラム内に送風を行う運転コースを
    選択可能に備えたことを特徴とする衣類乾燥機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の衣類乾燥機において、
    前記フィルタは予め静電気を付与された静電フィルタで
    あることを特徴とする衣類乾燥機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の衣類乾燥機にお
    いて、ドラムと送風ファンとを同一のモータにより回転
    駆動する衣類乾燥機であって、前記運転コースでは、該
    モータの回転速度を少なくとも二段階に変動させること
    を特徴とする衣類乾燥機。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の衣類乾燥機にお
    いて、前記運転コースでは、ドラムの回転速度を少なく
    とも二段階に変動させることを特徴とする衣類乾燥機。
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