JPH1149603A - 側条施用用農薬粒剤およびその施用方法 - Google Patents

側条施用用農薬粒剤およびその施用方法

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JPH1149603A
JPH1149603A JP22557597A JP22557597A JPH1149603A JP H1149603 A JPH1149603 A JP H1149603A JP 22557597 A JP22557597 A JP 22557597A JP 22557597 A JP22557597 A JP 22557597A JP H1149603 A JPH1149603 A JP H1149603A
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rice
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tumbling
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JP22557597A
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Norihide Yagyu
憲秀 柳生
Tomoyuki Kunitachi
朋之 国立
Tsugio Uchiyama
次男 内山
Shinji Yonemura
伸二 米村
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農薬粒剤を稲の移植と同時に稲苗の側条に処
理しやすい農薬粒剤を提供すること。 【解決手段】 浸透移行性の殺虫または殺菌活性成分、
結合剤および固体担体からなる水中で難崩壊性の粒剤で
あって、1粒当たりの重量を5mg〜150mgになる
ように調製してなることを特徴とする、改良された側条
施用用農薬粒剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浸透移行性の農薬
殺虫活性成分または殺菌活性成分を含む農薬粒剤を、田
植えと同時に稲株の側条に効率よく施用しうるように改
良した農薬粒剤とその施用方法を提供することに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、水稲の病害虫を防除する方法
としては、水稲の水田への移植時に、農薬殺虫活性成分
または殺菌活性成分を含む粒剤を、稲株の側条に施用
し、覆土することにより、水田における稲病害虫を防除
する側条施用方法などが知られている。
【0003】その側条施用方法については、従来より次
のような方法が提案されている。
【0004】(1)特開平5−124906号公報 稲いもち防除活性成分を含有する、市販の農薬粒剤を側
条施用する方法。
【0005】(2)特開平5−137408号公報 殺虫成分を含有し、1グラム当たりの粒数が200〜2
000粒である市販の農薬粒剤を側条施用する方法。
【0006】(3)特開平8−245314号公報 水溶解度が100ppm以上である特定の殺虫活性成分
と肥料成分を一緒に含有する組成物を側条施用する方
法。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法では、粒の大きさが小さい場合は粒子が軽いため
に、側条施薬機に設けた作溝機を兼ねた粒剤の落下口付
近が水田の水で濡れているとそこに付着しやすくなり、
側条に均一に農薬粒子が落下しなくなる。また、粒子が
水に崩壊しやすい場合は、粒剤の落下口付近に付いた粒
子が水で崩壊して塊となって付き、この場合も側条に均
一な散布ができない。その結果、散布ムラが生じ、十分
な防除効果が期待できなくなる。このような状況から、
側条に均一に処理しやすい農薬粒剤の開発が望まれてい
る。
【0008】本発明は、農薬粒剤を稲の移植と同時に稲
苗の側条に処理しやすい農薬粒剤の開発を目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を解決すべく鋭意研究した。その結果、稲体内を
浸透移行して防除効力を発揮する殺虫または殺菌活性成
分と結合剤および固体担体を1粒当たりの重量を5mg
〜150mgになるように粒剤化し、稲移植時に稲株の
側条に稲1株当たり1〜30粒となるように調整し、さ
らに水中で難崩壊性となるように調製することにより、
一般の農薬粒剤を水田に均一に処理したときのように防
除効果の低下がなく、高い病害虫防除効果が発揮される
と同時に、前記の問題点を解決しうることを見いだし、
本発明を完成させた。
【0010】すなわち、第1の本発明の要旨とするとこ
ろは、浸透移行性の殺虫または殺菌活性成分、結合剤お
よび固体担体からなる水中で難崩壊性の粒剤であって、
1粒当たりの重量を5mg〜150mgになるように調
製してなることを特徴とする、側条施用用農薬粒剤にあ
る。
【0011】また、第2の本発明の要旨とするところ
は、第1の本発明の農薬粒剤を稲移植時に稲株の側条に
稲1株当たり1〜30粒施用し、覆土することを特徴と
する、農薬粒剤の側条施用方法にある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明でいう改良された側条施用
用農薬粒剤は、粒径、形状は特に限定されるものではな
く、農薬製剤の分野で一般的に粒剤といわれる円柱状細
粒、丸薬などのいかなるものでもよい。そして、これら
の粒剤の製造方法は特に限定されない。そして重要なこ
とは、粒子の重量を1粒当たり5mg〜150mgにす
ることである。もし1粒当たりの重量が5mg未満の場
合は、粒子が軽すぎるため作溝器に水が付着していると
その水滴部分に容易に捕まり付着蓄積をしたり、あるい
は土中に処理できてもうまく埋まらないなどの問題があ
る。また、逆に1粒当たりの重量が重くなると製剤のg
当たりの粒数が減少する。そのため、たとえば製剤施用
量が3,000g/10a(稲苗20,000株)では
1株当たり150mg処理となり、1粒の重量が150
mgを超えると稲1株に1粒の処理ができなくなり、均
一な散布ができなくなる。そのため、1粒当たり5mg
〜150mgになるように調製し、田植え時に稲1株当
たり1〜30粒程度となるように側条施用処理するのが
好ましい。また、製剤施用量が1,000g/10a
(稲株20,000株)では50mg/株処理のときに
は1粒当たり5mg〜50mgになるように調製し、田
植え時に稲1株当たり1〜10粒程度となるように側条
施用処理するのが好ましい。
【0013】このような農薬粒子の重量となるようにす
るには、製剤の見掛け比重により異なるが、一般的には
5mg/粒のもので約φ1.0〜1.5mm、150m
g/粒のもので約φ4〜5mmとなるので、これらの粒
径のものを基準として所望の重量の粒子に調製すればよ
い。
【0014】また、改良された側条施用用農薬粒剤を田
植えと同時に側条処理する場合は、水田には散粒処理中
に作溝器に付着した水田の水に粒剤が一時的に捕まり作
溝器内に付着することが多々あるが、前述のごとくの粒
子の大きさとして、またそのためには、浸透性の殺虫ま
たは殺菌活性成分、結合剤および固体担体からなる粒剤
となすに当たり、結合剤の種類、添加量あるいはその他
の補助剤を用いて農薬粒子が水田の側条に落下するまで
は崩壊しないように製剤化することが重要である。水に
難崩壊性の粒剤としておくと、散布口付近に蓄積するこ
となく土壌中に順次落下させることができる。
【0015】なお、本発明の改良された側条施用用農薬
粒剤は、活性成分が溶出制御されているような特別の処
理が施されていてもかまわない。
【0016】次に、本発明に係る改良された側条施用用
農薬粒剤の調製方法を詳しく説明するが、本発明の改良
された側条施用用農薬粒剤の製造方法は特定の方法に限
定されず、次に例示するような農薬粒剤を調製する従来
より知られた、転動造粒方法、押し出し造粒方法などで
調製できる。
【0017】(1)転動造粒方法:例えば次の工程〜
から成る方法によって調製できる。
【0018】工程:農薬活性成分として殺虫および/
または殺菌活性成分および固体担体ならびに必要ならば
界面活性剤などその他の補助剤を一緒に転動造粒機に入
れ、転動混合して粉末状原料を得る。
【0019】工程:この粉末状原料に適当量の水に溶
解した結合剤を加えて行き、転動造粒機にて目標の粒度
分布をもつ粒子を得るように転動造粒を行い、粒剤を得
る。
【0020】工程:この粒剤を乾燥させ、さらに水に
難溶性とするために、あるいは徐放性付与に必要ならば
フィルム形成物質をスプレーして、乾燥させ、本発明の
改良された側条施用用農薬粒剤とする。
【0021】(2)押し出し造粒方法:例えば次の工程
〜から成る方法によって調製できる。
【0022】工程:農薬活性成分として殺虫および/
または殺菌活性成分、結合剤および固体担体ならびに必
要ならば界面活性剤などその他の補助剤を一緒にハンマ
ーミルで混合し、粉末状原料を得る。
【0023】工程:双腕ニーダー内にて、この粉末状
原料に適当量の水を加えて行き、必要ならば溶出制御物
質も添加し、よく混練後バスケット型押し出し造粒機に
て造粒する。
【0024】工程:造粒後、整粒、乾燥を行い、篩別
し本発明の改良された側条施用用固形製剤とする。
【0025】(3)押し出し、転動併用造粒方法:例え
ば次の工程〜から成る方法によって調製できる。
【0026】工程:農薬活性成分として殺虫および/
または殺菌活性成分、結合剤および固体担体ならびに必
要ならば界面活性剤などその他の補助剤を一緒にハンマ
ーミルで混合し、粉末状原料を得る。
【0027】工程:双腕ニーダー内にて、この粉末状
原料に適当量の水を加えて行き、よく混練後バスケット
型押し出し造粒機にて造粒する。
【0028】工程:この造粒物を転動造粒機にて目標
の粒度分布をもつ粒子を得るように転動整粒を行い、粒
状物を得る。
【0029】工程:この粒状物を乾燥させ、さらに水
に難崩壊性とするために、あるいは徐放性付与に必要な
らばフィルム形成物質をスプレーして、乾燥させ、本発
明の改良された側条施用用農薬粒剤とする。
【0030】本発明の改良された側条施用用農薬粒剤の
組成は特に限定されないが、殺虫または殺菌活性成分、
結合剤および固体担体を必須成分として、さらに安定化
剤、界面活性剤、物理性改良剤を加えるか、あるいは水
分による崩壊をより強く防止するために、あるいは徐放
性を付与するために、吸着性物質、フィルム形成物質、
疎水性物質などの中から必要なものの組み合わせで用い
ることができる。
【0031】本発明の殺虫または殺菌活性成分は、稲体
内を浸透移行して防除効果を示すものであれば1種また
はそれ以上併用することができる。そのような殺虫また
は殺菌活性成分は、特に限定されないが、たとえば次の
ものが挙げられる。
【0032】殺菌剤としての例 IBP、フルトラニル、プロベナゾール、イソプロチオ
ラン、トリシクラゾール、ピロキロン、フラメトピル、
など。
【0033】殺虫剤としての例 MPP、ダイアジノン、イソキサチオン、ピリダフェン
チオン、クロルピリホスメチル、モノクロトホス、ジメ
チルビンホス、プロパホス、アセフェート、DEP、N
AC、MIPC、BPMC、PHC、XMC、エチオフ
ェンカルブ、ベンダイオカルブ、カルボスルファン、ベ
ンフラカルブ、メソミル、オキサミル、チオジカルブ、
カルタップ、ベンスルタップ、ブプロフェジン、イミダ
クロプリド、など。
【0034】これらの農薬活性成分の製剤中への添加量
は、特に限定されるものではなく、農薬活性成分の種類
により、10アール当たりの必要処理量となるように添
加すればよい。
【0035】なお、これらの農薬活性成分名は、「農薬
ハンドブック 1994年版(社団法人 日本植物防疫
協会発行)」に記載の一般名である。
【0036】本発明に使用される結合剤は、農薬粒剤が
稲の側条に施用されたときに粒子が水分で崩壊せずに、
側条に順次落下するような固体を保つような量とその種
類が選ばれ、施用される。このような結合剤の例として
は、次のものが挙げられる。
【0037】例えば、ポリビニルアルコール、澱粉、酸
化澱粉、エーテル化澱粉、デキストリン、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウ
ム、リグニンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン
酸カルシウム、またアクリル系、酢酸ビニル系、塩化ビ
ニル系、エポキシ系などの樹脂類としては、酢酸ビニル
エマルジョン、酢酸ビニル−エチレン共重合体エマルジ
ョン、酢酸ビニル−エチレン−アクリル共重合体エマル
ジョン、酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体エ
マルジョン、エチレン−塩化ビニル共重合体エマルジョ
ンなどが挙げられ、1種または2種以上を併用すること
ができる。
【0038】本発明に使用される固体坦体としては、ク
レー、珪石、タルク、ベントナイト、炭酸カルシウム、
軽石、ケイソウ土、バーミキュライト、パーライト、ア
タパルジャイト及び非晶質含水珪酸などが挙げられ、通
常農薬粉剤や粒剤に利用される、いわゆる増量剤や担体
を1種または2種以上を併用できる。
【0039】また、農薬粒剤を調製する際に、より水で
粒子が崩壊しにくく、あるいは徐放性を付与するため
に、フィルム形成物質を粒子の上からスプレーすること
もできる。このようなフィルム形成物質としては、前記
した結合剤と同じものを使用することができる。
【0040】本発明では、また水分による崩壊性を防ぐ
ために、あるいは徐放性を付与するため疎水性物質を添
加することができる。そのような疎水性物質としては、
ワックス、シリコン、疎水性シリカなどが、そして高級
脂肪酸としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸など。金属石鹸として
は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸亜鉛など。高沸点溶剤としては、エス
テル類で、オレイン酸イソブチル、オレイン酸ラウリ
ル、オレイン酸オレイル、アジピン酸ジメチル、アジピ
ン酸ジオレイル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸
ジイソデシル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジデシル、
フタル酸ジトリデシル、トリメリット酸トリ−2−エチ
ルヘキシル、トリメリット酸トリイソデシル、3−メト
キシブチルアセタート、2−エチルブチルアセタート、
2−エチルヘキシルアセタート、シクロヘキシルアセタ
ート、パラフィン類などで、ノルマルパラフィン、イソ
パラフィン、メチルナフタレン、キシリルジフェニルブ
タン、フェニルキシリルエタン、などが挙げられ、1種
または2種以上を併用することができる。
【0041】本発明では、活性成分の徐放性を付与し、
防除効果の長期残効を目的として、吸着性物質が使用さ
れるが、このような吸着性物質としては、活性炭、ゼオ
ライト、ラジオライト、パーライト、バーミキュライ
ト、シリカゲル、コロイダル・シリカ、非晶質含水珪
酸、酸性白土、活性白土などが挙げられ、1種または2
種以上を併用することができる。
【0042】本発明では界面活性剤が使用できるが、そ
のような例としては、農薬製剤に通常使用される非イオ
ン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界
面活性剤および両性界面活性剤などが挙げられる。
【0043】非イオン性界面活性剤としての例 アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリー
ルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキ
シエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレ
ンフェニルエーテルポリマー、ポリオキシエチレンアル
キレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンブロックポリマー、など。
【0044】陰イオン性界面活性剤としての例 リグニンスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸
塩、ジアルキルスルホサクシネート、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリールエーテルサルフェート、アルキルナ
フタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフ
ェニルエーテルサルフェート、など。
【0045】陽イオン性界面活性剤および両性界面活性
剤としての例 アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩アルキルベタ
イン、アミンオキサイド、など。
【0046】本発明では、これらの界面活性剤の、1種
または2種以上を併用することができる。
【0047】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】なお、以下に「部」とあるのはすべて重量
部を意味する。
【0049】実施例1 プロベナゾール原末8.0部、非晶質含水珪酸10.0
部、およびクレー80.0部を一緒に転動造粒機(奈良
式LMA−10型、奈良機械製作所製)に入れ、転動混
合して粉末状原料を得る。この粉末状原料に、ポリビニ
ルアルコール(ケン化度約98.0〜99.0)(日本
合成化学株式会社の商品名「ゴーセノールNH−1
8」)2.0部を18部の水に溶解した水溶液を加えて
行き、転動造粒機にて粒径φ1.5〜2.5mmの粒度
分布をもつ粒子を得るように転動造粒を行い、粒状物を
得、乾燥させた後、本発明の改良された1粒当たり平均
重量が約15mgの側条施用用農薬粒剤100部を得
た。
【0050】実施例2 プロベナゾール原末8.0部、ラウリル硫酸ナトリウム
0.2部、ポリビニルアルコール(ケン化度約86.5
〜89.0)(日本合成化学株式会社の商品名「ゴーセ
ノールGL−05」) 2.0部、およびクレー
87.8部を一緒にハンマーミルで混合し、粉末状原料
を得る。双腕ニーダー内にて、この粉末状原料に7部の
水を加えて行き、よく混練後バスケット型押し出し造粒
機にてφ1.5mmの円柱状細粒を造粒する。
【0051】造粒後、整粒、乾燥、篩別後、さらに該粒
状物表面に酢酸ビニル−エチレン共重合体エマルジョン
を有効成分量で 2.0部スプレーコーティング後乾燥
し、本発明の改良された1粒当たり平均重量が約5mg
の側条施用用農薬粒剤100部を得た。
【0052】実施例3 プロベナゾール原末24.0部、非晶質含水珪酸10.
0部、ラウリル硫酸ナトリウム0.2部、およびクレー
63.8部を一緒にハンマーミルで混合し、粉末状原料
を得る。双腕ニーダー内にて、この粉末状原料にポリビ
ニルアルコール(ケン化度約98.0〜99.0)(日
本合成化学株式会社の商品名「ゴーセノールNH−1
8」)2.0部を18部の水に溶解した水溶液を加えて
行き、よく混練後バスケット型押し出し造粒機にてφ
1.5mmの円柱状細粒を造粒する。この造粒物を転動
造粒機にて目標の粒度分布をもつ粒子を得るように転動
整粒を行い乾燥させ、本発明の改良された1粒当たり平
均重量が約5mgの側条施用用農薬粒剤100部を得
た。
【0053】比較例1 実施例1に準じて調製するが、1粒当たりの平均重量を
150mg以上となるように調製した。
【0054】比較例2 実施例3に準じて調製するが、1粒当たりの平均重量を
5mg以下となるように調製した。
【0055】比較例3 プロベナゾール原末8.0部、ラウリル硫酸ナトリウム
0.2部、ポリビニルアルコール(ケン化度約86.5
〜89.0)(日本合成化学株式会社の商品名「ゴーセ
ノールGL−05」)2.0部、およびクレー89.8
部を一緒に転動造粒機(奈良式LMA−10型、奈良機
械製作所製)に入れ、転動混合して粉末状原料を得る。
この粉末状原料に、8部の水を加えて行き、転動造粒機
にて粒径φ1.5〜2.5mmの粒度分布をもつ粒子を
得るように転動造粒を行い、粒状物を得、乾燥させた
後、従来よりの水中にて崩壊する農薬粒剤100部を得
た。
【0056】次に、本発明の改良された側条施用用農薬
粒剤の有用性を試験例により示す。
【0057】試験例 いもち病防除効果と粒剤の落下状
況 いもち病が毎年発生する水田圃場で、代かきして落水後
水深を0〜約1cmに保ち、5月20日に粒状施薬用田
植機により、稲苗の移植と同時に、実施例、比較例に準
じて調製した粒剤を施用し、覆土した。施用位置は作溝
器で造った稲苗の側方3cm、深さ5cmの溝とし、施
用量は10アール当たり1kgあるいは3kgとし、各
処理区とも薬剤を10アール処理し、作溝器への付着が
多い場合には作業を停止し、付着した薬剤を除去しなが
ら作業を行い、粒剤の落下状況、作溝器への粒剤付着状
況を観察した。
【0058】そして、稲苗の移植60日後に各処理区よ
り任意の5箇所を選び、それぞれ50株につき稲いもち
病発病程度を下記基準で調査し、発病度を求め、無処理
区との対比から平均防除価(%)を求めた。
【0059】 発病程度 指数 病斑なし(健全) 0 株当たりの病斑数が1〜3 1 株当たりの病斑数が4〜10 2 下位葉に病斑が多数認められるが、上位葉に極めて少ない 3 最上葉にわずかに病斑が認められる 4 最上葉に病斑が多数認められ、ズリコミ症状を伴う 5 ズリコミとともに枯死葉が目だつ 6
【0060】
【数1】
【0061】なお、対照の水面施用区は、6月20日に
所定量を散布器を用いて均一に散布した。
【0062】結果は、表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明の改良された側条施用用固形製剤
は、次のような効果を有する。
【0065】殺菌または殺虫剤の防除が田植え作業に
支障をきたすことなく、田植えと同時に処理できるた
め、田植え後に新たに防除作業をする必要がなく省力的
である。
【0066】田面水で濡れた作溝器(薬剤落下部)は
農薬粒剤がに付着しにくく、一時的に付着しても蓄積し
ないため、粒剤の均一処理が可能である。その結果、少
ない薬量の散布でも十分な防除効果が発揮される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浸透移行性の殺虫または殺菌活性成分、
    結合剤および固体担体からなる水中で難崩壊性の粒剤で
    あって、1粒当たりの重量を5mg〜150mgになる
    ように調製してなることを特徴とする、側条施用用農薬
    粒剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の農薬粒剤を、稲移植時に
    稲株の側条に稲1株当たり1〜30粒施用し、覆土する
    ことを特徴とする、農薬粒剤の側条施用方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017073453A1 (ja) * 2015-10-30 2017-05-04 クミアイ化学工業株式会社 粒状農薬組成物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017073453A1 (ja) * 2015-10-30 2017-05-04 クミアイ化学工業株式会社 粒状農薬組成物

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